以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図6は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の左右一側、例えば左側のヒンジ3を介して縦軸心廻りに開閉及び着脱自在に枢着された内枠4とを備えている。
内枠4には、その上部側に遊技盤5等が、下部側に発射手段6等が夫々配置されており、その内枠4の前側には、遊技盤5の前側を覆うガラス扉7と、そのガラス扉7の下側で発射手段6等の前側を覆う下部開閉扉8とがヒンジ3と同じ側のヒンジ9により開閉及び着脱自在に枢着されている。ガラス扉7には、遊技盤5の前面側に設けられた遊技領域15に対応するガラス窓10が設けられ、また下部開閉扉8には、払い出し手段(図示省略)から払い出された遊技球を貯留して発射手段6に供給する上皿11、その上皿11が満杯のときに余剰球を貯留する下皿12、発射手段6を作動させるために操作する発射ハンドル13等が設けられている。
遊技盤5には、発射手段6から発射された遊技球を案内するガイドレール14が環状に装着されると共に、そのガイドレール14の内側の遊技領域15に、センターケース16の他、普通図柄始動手段17、非開閉式特別始動手段18、第2開閉式始動手段19、大入賞手段20、普通入賞手段21等の各種遊技部品が配置されると共に、多数の遊技釘が配置されている。なお、図1上では、非開閉式特別始動手段18を構成する遊技釘のみを記載し、それ以外の遊技釘は省略している。
センターケース16は、例えば遊技盤5の裏側に固定される液晶式等の画像表示手段22に対応して遊技領域15内の略中央に配置されており、遊技盤5の前面側に沿って設けられ且つ固定ねじ等により遊技盤5に固定される前面装着板23と、画像表示手段22の表示画面22aを取り囲む表示枠部24とを一体に備えている。表示枠部24は、例えばその略全体が前面装着板23から前側に突出しており、その内側、即ち画像表示手段22側への遊技球の侵入を阻止するようになっている。即ち、発射手段6により遊技領域15の上部側に打ち込まれた遊技球は、この表示枠部24の上部側で左右に振り分けられ、センターケース16の左側の左流下経路(非特定流下経路)25aと右側の右流下経路(特定流下経路)25bとの何れかを流下する。
センターケース16の例えば表示枠部24上には、普通図柄表示手段31、第1,第2特別図柄表示手段32a,32b、普通保留個数表示手段33等の表示手段の他、例えば左側部には左流下経路25aを流下する遊技球が入球可能な入球口34が、画像表示手段22の前側下部には、入球口34に入球した遊技球を左右方向に自由に転動させて左右方向中央の落下口35又はその左右両側から落下させるステージ36が夫々設けられている。また画像表示手段22は、第1,第2演出図柄表示手段37a,37b、第1,第2特別保留個数表示手段38a,38b等を構成している。
普通図柄始動手段17は、普通図柄表示手段31による普通図柄の変動表示を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成され、例えばセンターケース16の右側上部、即ち右流下経路25bの上部側に配置されており、通過した遊技球を検出可能となっている。このように、普通図柄始動手段17は、センターケース16の右側上部に配置されることにより、右流下経路25bを流下する遊技球を検出する確率が左流下経路25aを流下する遊技球を検出する確率に比べて格段に高くなっている。
普通図柄表示手段31は、普通図柄を変動表示するためのもので、例えば「○」「×」の2種類の普通図柄に対応する2個の発光体(例えばLED)により構成されており、普通図柄始動手段17が遊技球を検出することを条件にそれら2つの発光体が所定時間交互に点滅して、普通図柄始動手段17による遊技球検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様に対応する「○」側の発光体が発光した状態で、それ以外の場合には外れ態様に対応する「×」側の発光体が発光した状態で、点滅が終了するようになっている。
また、普通図柄表示手段31の変動表示中、又は後述する普通利益状態中に普通図柄始動手段17が遊技球を検出した場合には、その検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として記憶されると共に、例えば上限保留個数と同数の発光体よりなる普通保留個数表示手段33がその発光個数により当たり判定乱数値の記憶個数(以下、普通保留個数)を表示して、その時点での普通保留個数を遊技者に報知するようになっている。
非開閉式特別始動手段18は、図2,図3に示すように、第1始動手段41と第2始動手段42とが左右隣り合わせに配置された入賞口ユニット43と、この入賞口ユニット43の上側に配置され且つ遊技球が通過可能なゲート44を備えたゲートユニット45と、それらゲートユニット45と入賞口ユニット43との間に配置された振り分け遊技釘46及び遊技球案内手段47とを備え、例えばセンターケース16の下側に配置されている。
入賞口ユニット43は、遊技盤5の前面側に沿って配置される装着板48と、その装着板48の前側に例えば平行に配置される装飾板49と、それら装着板48と装飾板49との間に左右隣り合わせで配置された上向き開口状の第1,第2始動手段41,42と、これら第1,第2始動手段41,42に入賞した遊技球を検出可能な入賞検出スイッチ41a,42aと、第1,第2始動手段41,42に入賞した遊技球を遊技盤5の裏側に案内する入賞球案内通路41b,42bとを備え、例えばセンターケース16よりも下側で遊技領域15の左右方向略中央に配置されており、遊技盤5に形成された装着孔5aに対して前側から着脱自在に装着され、ねじ止め等により固定されている。
第1始動手段41と第2始動手段42とは、共に開閉手段を有しない非開閉式の入賞手段であり、第1始動手段41への遊技球の入賞に基づいて第1特別図柄表示手段32aによる図柄変動が開始され、第2始動手段42への遊技球の入賞に基づいて第2特別図柄表示手段32bによる図柄変動が開始されるようになっている。また、第1,第2始動手段41,42の上部近傍には、夫々左右一対の遊技釘50a,50b,51a,51bが配置されている。
また、第1始動手段41と第2始動手段42との間には、遊技球が通過可能な間隙52が形成されている。なお、本実施形態では装飾板49を左右の第1,第2始動手段41,42に跨るように設けることにより、間隙52の前側が装飾板49で覆われているが、間隙52の前側には装飾板49を設けなくてもよい。
ゲートユニット45は、遊技盤5の前面側に沿って配置される装着板53と、その装着板53の前側に例えば一体に設けられ且つ遊技球が下向きに通過可能なゲート44とを備え、例えば入賞口ユニット43の上側で且つセンターケース16の下側に配置されており、遊技盤5に形成された装着孔5bに対して前側から着脱自在に装着され、係合爪54等により固定されている。
ゲート44は、例えばステージ36の落下口35と第1,第2始動手段41,42の左右方向中央とを結ぶ上下方向の直線上に配置されており、落下口35から落下した遊技球は高い確率でこのゲート44を通過し、その下側の第1,第2始動手段41,42側に流下するようになっている。なお、ゲート44の上部近傍には左右一対の遊技釘55a,55bが配置されている。
振り分け遊技釘46は、ゲート44を通過した遊技球を第1始動手段41側と第2始動手段42側とに振り分けるもので、第1,第2始動手段41,42の左右方向略中央に対応してそれら第1,第2始動手段41,42とゲート44との間に配置されている。振り分け遊技釘46の下側近傍には、例えば振り分け遊技釘46を上部側の頂点とする三角形となるように左右一対の遊技釘56a,56bが配置されている。
遊技球案内手段47は、ゲート44とその下側の第1,第2始動手段41,42との間の遊技球の流下範囲を一定範囲に制限することにより、ゲート44を流下した遊技球を第1,第2始動手段41,42側に案内するもので、ゲート44の下流側左右にハの字型の列状に配置された複数の遊技釘57により構成されており、左側の遊技球案内手段47aと振り分け遊技釘46との間に、ゲート44を通過した遊技球を第1始動手段41側に案内する左振り分け案内通路58aが、右側の遊技球案内手段47bと振り分け遊技釘46との間に、ゲート44を通過した遊技球を第2始動手段42側に案内する右振り分け案内通路58bが夫々形成されている。なお、左右の遊技球案内手段47a,47bを構成する列状の遊技釘57の間隔は遊技球1個分より狭く、またそれら遊技球案内手段47a,47bを構成する最上流側の遊技釘57とゲート44との間の隙間も遊技球1個分より狭くなっている。
非開閉式特別始動手段18は、以上のように構成されているため、振り分け遊技釘46を調整することにより、ゲート44を通過した遊技球の第1,第2始動手段41,42への振分率を変更することが可能である。なお後述するように、第1始動手段41に入賞した場合と第2始動手段42に入賞した場合とでは一定期間内における賞球払出個数の期待値が異なるため、振り分け遊技釘46を調整して第1,第2始動手段41,42への振分率を変更することにより、第1,第2特別図柄表示手段32a,32bの合計変動回数を大きく変更することなく出球を調整できる。
なお、非開閉式特別始動手段18では、ゲート44を通過した遊技球が第1,第2始動手段41,42の何れかに入賞する確率は100%未満であり、ゲート44を通過した遊技球の少なくとも一部は第1,第2始動手段41,42の側方をすり抜けて下流側へ流下するようになっている。即ち、非開閉式特別始動手段18では、第1始動手段41と第2始動手段42との間だけでなく、振り分け遊技釘46の下側左の遊技釘56aと第1始動手段41の上側右の遊技釘50bとの間(振り分け遊技釘46と第1始動手段41との間)、振り分け遊技釘46の下側右の遊技釘56bと第2始動手段42の上側左の遊技釘51aとの間(振り分け遊技釘46と第2始動手段42との間)、左遊技球案内手段47aの最下流側の遊技釘57aと第1始動手段41の上側左の遊技釘50aとの間(遊技球案内手段47の最下流側と第1始動手段41との間)、右遊技球案内手段47bの最下流側の遊技釘57bと第2始動手段42の上側右の遊技釘51bとの間(遊技球案内手段47の最下流側と第2始動手段42との間)には夫々遊技球が通過可能な間隙が形成されており、第1,第2始動手段41,42に入賞しなかった遊技球は、それらの間隙の何れかを経て第1,第2始動手段41,42の側方を通過し、下流側へ流下するようになっている。
また、非開閉式特別始動手段18は、例えばゲート44がステージ36の落下口35の下側に配置され、左流下経路25a側に配置された入球口34に入球した遊技球がゲート44を通過し得るように配置されており、また右流下経路25bよりも左流下経路25a側を流下する遊技球の方がゲート44上に達する可能性が高くなるように遊技領域15内に多数の遊技釘(図示省略)が配置されていること等により、左流下経路25a側を狙って発射する方が右流下経路25b側を狙って発射するよりも第1,第2始動手段41,42への入賞確率(検出確率)が高くなるように構成されているものとする。
第2開閉式始動手段19は、第2始動手段42と同じく第2特別図柄表示手段32bによる図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段59により遊技球が入球不可能(又は入球困難)な閉状態から入球容易な開状態へと所定時間変化可能に構成された開閉式の入賞手段により構成され、例えばセンターケース16の右側、即ち右流下経路25bにおける普通図柄始動手段17の下流側に配置されており、入賞した遊技球を検出可能となっている。この第2開閉式始動手段19は、普通図柄表示手段31による普通図柄の変動後の停止図柄が当たり態様となって普通利益状態が発生したときに(所定開放条件の成立の一例)、開閉手段59が所定時間、所定回数だけ閉状態から開状態に変化するように構成されている。
このように、第2開閉式始動手段19は、センターケース16の右側に配置されることにより、右流下経路25bを流下する遊技球が入賞する確率(検出確率)の方が左流下経路25aを流下する遊技球が入賞する確率に比べて格段に高くなっている。
第1,第2特別図柄表示手段(第1,第2図柄表示手段)32a,32bは、夫々1個又は複数個、例えば各1個の第1,第2特別図柄(第1,第2図柄)を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄表示手段32aは第1始動手段41が遊技球を検出することを条件に、また第2特別図柄表示手段32bは第2始動手段42と第2開閉式始動手段19との何れかが遊技球を検出することを条件に、夫々第1,第2特別図柄を所定時間変動表示して、それら始動手段41,42,19への入賞時に取得された大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様(第1,第2特定態様)で、それ以外の場合には外れ態様で夫々停止するようになっている。
第1,第2特別図柄は、例えば数字図柄等ではなく、それ自体としては特別な意味を持たない線と点の組み合わせ等よりなる複数種類の図柄で構成され、それらの図柄のうちの1又は複数が大当たり態様、それ以外が外れ態様に設定されている。本実施形態では、図6に示すように、第1,第2特別図柄の大当たり態様として夫々1〜4の4種類が設けられているものとする。
また、第1,第2特別図柄の変動表示中、又は後述する大当たり状態中に第1,第2始動手段41,42,第2開閉式始動手段19が遊技球を検出した場合には、その検出時に取得された大当たり判定乱数値等が夫々所定の上限保留個数、例えば各4個を限度として記憶されると共に、第1,第2特別保留個数表示手段38a,38bが夫々大当たり判定乱数値の記憶個数(以下、第1,第2特別保留個数)を表示して、その時点での第1,第2特別保留個数を遊技者に報知するようになっている。
なお本実施形態では、大当たり状態中には第1,第2特別図柄表示手段32a,32bの図柄変動を開始しない他、第1,第2特別図柄表示手段32a,32bの何れか一方の図柄変動中には他方の図柄変動を開始せず、両方が同時に変動中となることはないように制御される。更に、第1,第2特別保留個数が共に1以上である場合には、第1特別図柄表示手段32aの図柄変動よりも第2特別図柄表示手段32bの図柄変動を優先して行うように構成されている。
第1,第2演出図柄表示手段37a,37bは、例えば第1,第2特別図柄表示手段32a,32bによる第1,第2特別図柄の変動表示と時間的に同調して第1,第2演出図柄を変動表示するもので、夫々1個又は複数個、例えば左右方向に3個の第1,第2演出図柄を例えば各種の演出画像と共に画像表示手段22の表示画面22aに変動表示可能に構成されており、第1演出図柄表示手段37aは第1始動手段41が遊技球を検出することを条件に、また第2演出図柄表示手段37bは第2始動手段42と第2開閉式始動手段19との何れかが遊技球を検出することを条件に、夫々第1,第2特別図柄の変動開始と同時に所定の変動パターンに従って第1,第2演出図柄の変動を開始すると共に、第1,第2特別図柄の変動停止と同時に最終停止するように、第1,第2演出図柄を左、右、中等の所定の順序で停止させるようになっている。
なお、上述したように第1,第2特別図柄表示手段32a,32bは同時に変動することはないため、表示画面22a上で第1,第2演出図柄表示手段37a,37bが同時に図柄変動表示を行うことはない。また第1,第2演出図柄表示手段37a,37bは、第1,第2特別図柄の変動内容とは直接関係のない演出を行う場合があってもよい。
第1,第2演出図柄には、例えば「0」〜「9」の10種類の数字図柄が用いられ、 「6・6・6」「7・7・7」等、3つの図柄が全て同じ図柄で揃ったものが大当たり態様、少なくとも1つの図柄が異なるものが外れ態様となっている。また、第1,第2演出図柄表示手段37a,37bによる第1,第2演出図柄の変動後の停止図柄は、第1,第2特別図柄表示手段32a,32bによる第1,第2特別図柄が大当たり態様で停止する場合には大当たり態様となり、第1,第2特別図柄が外れ態様で停止する場合には任意の外れ態様となる。
第1,第2特別保留個数表示手段38a,38bは、第1,第2特別保留個数分の第1,第2シンボルX,Yの表示個数により第1,第2特別保留個数を表示するもので、同一の表示画面22a上の所定部分、例えば下部側に、第1,第2保留個数分の第1,第2シンボルX,Yを互いに上下に対応させて表示するようになっている。
大入賞手段20は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板60を備えた開閉式入賞手段で、例えばセンターケース16の右側の右流下経路25b上で且つ第2開閉式始動手段19よりも下流側に配置されており、第1,第2特別図柄表示手段32a,32bの変動後の第1,第2特別図柄が大当たり態様(第1,第2特定態様)となることに基づいて発生する大当たり状態(第1,第2利益状態)中に、開閉板60が複数種類の開放パターンの何れかに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させると共に、その入賞した遊技球を検出するようになっている。
このように、大入賞手段20は、センターケース16の右側下部に配置されることにより、右流下経路25bを流下する遊技球が入賞する確率(検出確率)の方が左流下経路25aを流下する遊技球が入賞する確率に比べて格段に高くなっている。
図4は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図4において、61は主制御基板、62は演出制御基板で、これら各制御基板61,62は、遊技盤5に装着されたセンターケース16、その他の複数個の遊技部品を裏側から一括して覆う裏カバーの裏側等、内枠4及び遊技盤5を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板61は、主に遊技盤5側の遊技動作に関わる制御を行うためのもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段71、普通始動口チェック処理手段72、普通乱数記憶手段73、普通図柄処理手段74、普通利益状態発生手段75、普通図柄表示制御手段76、第1,第2特別乱数作成処理手段81a,81b、第1,第2特別始動口チェック処理手段82a,82b、第1,第2特別乱数記憶手段83a,83b、第1,第2特別図柄処理手段84a,84b、大当たり状態発生手段85、第1,第2特別図柄表示制御手段86a,86b、確変遊技状態発生手段87、時短遊技状態発生手段88、制御コマンド送信手段89等を備えている。
普通乱数作成処理手段71は、変動後の普通図柄を当たり態様とするか否かの判定に用いる当たり判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段72は、普通図柄始動手段17による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段17が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段71で作成された当たり判定乱数値を1個取得し、その当たり判定乱数値を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として普通乱数記憶手段73に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段74は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段31が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段73に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段73に最も早く記憶された当たり判定乱数値を取り出し、その当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/外れの判定を行う当たり判定機能、当たり/外れの判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択する普通停止図柄選択機能、普通図柄の変動時間を選択する変動時間選択機能等を備えている。
なお本実施形態では、図5に示すように、後述する時短遊技状態中(以下、高ベース時という)の当たり確率(例えば1/1.3)が、時短遊技状態中以外(以下、低ベース時という)の当たり確率(例えば1/10)よりも高く設定され、また高ベース時の変動時間(例えば2.7秒)が低ベース時の変動時間(例えば27秒)よりも短くなるように設定されている。
普通利益状態発生手段75は、普通図柄処理手段74による判定結果が当たり判定となり、普通図柄表示手段31の変動後の停止図柄が当たり態様となったときに、第2開閉式始動手段19の開閉手段59を複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化させるようになっている。本実施形態では、図5に示すように、通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)と、この通常開閉パターンよりも開放時間及び/又は開放回数が大となるように設定された延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)の2種類の開閉パターンが設定されており、低ベース時には通常開閉パターンが、高ベース時には延長開閉パターンが選択されるようになっている。
普通図柄表示制御手段76は、普通図柄処理手段74による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段31の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段31が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段73に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段31による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段74で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段74で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
第1,第2特別乱数作成処理手段81a,81bは、変動後の第1,第2特別図柄を大当たり態様とするか否かの判定に用いる大当たり判定乱数の他、変動後の特別図柄が大当たり態様となる場合の停止図柄の選択に用いる大当たり図柄乱数、特別図柄の変動パターンの選択に用いる変動パターン選択乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
第1,第2特別始動口チェック処理手段82a,82bは、第1,第2始動手段41,42,第2開閉式始動手段19への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、第1特別始動口チェック処理手段82aは、第1始動手段41に遊技球が入賞し、第1始動手段41がその入賞球を検出することに基づいて、第1特別乱数作成処理手段81aで作成された大当たり判定乱数値、大当たり図柄乱数値を1個ずつ取得し、それら大当たり判定乱数値及び大当たり図柄乱数値を予め定められた上限保留個数(例えば各4個)を限度として第1特別乱数記憶手段83aに記憶させ、また第2特別始動口チェック処理手段82bは、第2始動手段42と第2開閉式始動手段19との何れかに遊技球が入賞し、それら始動手段42,19がその入賞球を検出することに基づいて、第2特別乱数作成処理手段81bで作成された大当たり判定乱数値、大当たり図柄乱数値を1個ずつ取得し、それら大当たり判定乱数値及び大当たり図柄乱数値を予め定められた上限保留個数(例えば各4個)を限度として第2特別乱数記憶手段83bに記憶させるように構成されている。
第1,第2特別図柄処理手段84a,84bは、第1,第2特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、第1,第2特別図柄表示手段32a,32bが変動表示可能な状態となり且つ第1,第2特別乱数記憶手段83a,83bに1個以上の大当たり判定乱数値が記憶されていること(第1,第2特別保留個数が1以上であること)を条件に、第1,第2特別乱数記憶手段83a,83bに最も早く記憶された大当たり判定乱数値を取り出し、その大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/外れの判定を行う大当たり判定機能、大当たり/外れの判定結果と、第1,第2特別乱数記憶手段83a,83bに大当たり判定乱数値と共に記憶されている大当たり図柄乱数値とに基づいて、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄を選択する特別停止図柄選択機能、大当たり/外れの判定結果に基づいて、第1,第2特別図柄の変動パターンとして複数種類の特別図柄変動パターンの中から1つを選択する第1,第2変動パターン選択機能等を備えている。
また、例えば大当たり状態中には第1,第2特別図柄表示手段32a,32bの図柄変動を開始しない他、第1,第2特別図柄表示手段32a,32bの何れか一方の図柄変動中には他方の図柄変動を開始せず、両方が同時に変動中となることはないように制御され、且つ第1,第2特別保留個数が共に1以上である場合には、第1特別図柄表示手段32aの図柄変動よりも第2特別図柄表示手段32bの図柄変動を優先するように制御される。
大当たり状態発生手段(第1,第2利益状態発生手段)85は、大入賞手段20を所定の開放パターンに従って開放する大当たり状態(第1,第2利益状態)を発生させるためのもので、第1,第2特別図柄処理手段84a,84bによる大当たり/外れの判定結果が大当たり判定となり、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が大当たり態様(第1,第2特定態様)となることに基づいて、大入賞手段20を所定の開放パターンに従って開放する大当たり状態を発生させるように構成されている。大当たり状態における大入賞手段20の開放パターンは例えば複数種類用意されており、大当たり態様の種類に応じてそれらのうちの1つが選択されるようになっている。
本実施形態では、図6に示すように、大入賞手段20の開放パターンとして、3R開放パターンと15R開放パターンの2種類が設けられており、大当たり状態発生手段85は、第1,第2特別図柄の停止図柄が大当たり態様1又は3の場合には3R開放パターンを、大当たり態様2又は4の場合には15R開放パターンを夫々選択するようになっている。ここで、3R開放パターンは、大入賞手段20を、開放してから所定時間(ここでは30秒)経過するかそれまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に閉鎖する開閉動作を3ラウンド繰り返すように設定されている。また、15R開放パターンは、3R開放パターンと同様の開閉動作を15ラウンド繰り返すように設定されている。
なお本実施形態では、大当たり状態における2種類の開放パターンの選択率は第1特別図柄と第2特別図柄とで全く同じとなっている。即ち、本実施形態では、1回の大当たりによる賞球払出個数の期待値については第1特別図柄表示手段32aが変動する場合と第2特別図柄表示手段32bが変動する場合とで差はない。
第1,第2特別図柄表示制御手段86a,86bは、第1,第2特別図柄表示手段32a,32bの表示制御を行うもので、第1特別図柄処理手段84a又は第2特別図柄処理手段84bによる特別図柄処理に基づいて、第1特別図柄表示手段32a又は第2特別図柄表示手段32bによる第1,第2特別図柄の変動を開始させると共に所定の第1,第2変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて所定の停止図柄で第1,第2特別図柄の変動を停止させるようになっている。
確変遊技状態発生手段87は、大当たり状態の発生後の所定期間に確変遊技状態を発生させるもので、例えば大当たり態様の種類に応じて、確変遊技状態を所定期間発生させ、又は発生させないようになっている。
確変遊技状態中は、それ以外の低確率状態中よりも大当たり判定値の数が増加することにより、第1,第2特別図柄が大当たり態様となる確率が低確率(例えば1/350)から高確率(例えば1/35)に切り換えられるようになっている。本実施形態では、図6に示すように、第1特別図柄と第2特別図柄の何れに関しても、低ベース時と高ベース時とに拘わらず、それらの遊技状態中に大当たり態様1又は2による大当たり状態が発生した場合にその終了後に確変遊技状態が発生し、例えば次の大当たり状態が発生するまで継続するようになっている。
時短遊技状態発生手段(特別遊技状態発生手段)88は、大当たり状態の発生後の所定期間に時短遊技状態を発生させるもので、例えば大当たり態様の種類に応じて、時短遊技状態を所定期間発生させ、又は発生させないようになっている。
時短遊技状態中(即ち高ベース時)は、第1,第2特別図柄の変動時間が夫々通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄に関して、図5に示すように当たり確率が低確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、第2開閉式始動手段19の開閉手段59の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお本実施形態では、時短状態の継続期間が複数種類設けられており、第1,第2特別図柄が所定回数変動するまで、或いは次の大当たり状態が発生するまでの何れかに設定されている。
図6の例では、第1特別図柄に関しては、低ベース時に発生する大当たり状態の終了後には大当たり態様の種類に拘わらず時短遊技状態は発生せず、高ベース時には、大当たり態様1又は2による大当たり状態が発生した場合にその終了後に次回大当たりまでの時短遊技状態が、大当たり態様3又は4による大当たり状態が発生した場合にその終了後に図柄が55回変動するまでの時短遊技状態が発生するように設定されており、また第2特別図柄に関しては、低ベース時と高ベース時とに拘わらず、大当たり態様1又は2による大当たり状態が発生した場合にその終了後に次回大当たりまでの時短遊技状態が、大当たり態様3又は4による大当たり状態が発生した場合にその終了後に図柄が55回変動するまでの時短遊技状態が発生するように設定されている。
以上のように、図6の例では、第1特別図柄と第2特別図柄とで異なるのは、低ベース時に発生する大当たり状態の終了後の時短遊技状態の発生に関する設定内容だけであり、低ベース時に発生する大当たり状態の終了後には、第1特別図柄が大当たり態様となっても時短遊技状態は一切発生しないのに対し、第2特別図柄が大当たり態様となった場合にはその大当たり態様の種類に応じて一定期間の時短遊技状態が必ず発生するようになっている。時短遊技状態が発生すれば、第2開閉式始動手段19への遊技球の入賞が容易となり、また一定時間当たりの図柄変動回数が増加する等により、一定期間における賞球払出個数の期待値が増加し、遊技者にとってより有利な状態となる。即ち、本実施形態では、低ベース時に発生する大当たり状態の終了後における時短遊技状態の発生確率が第1特別図柄側よりも第2特別図柄側の方が高く設定されていることにより、第1特別図柄表示手段32aが変動する場合よりも第2特別図柄表示手段32bが変動する場合の方が賞球払出個数の期待値が大きくなり、遊技者にとってより有利となっている。
制御コマンド送信手段89は、所定の制御コマンドを一方向通信により演出制御基板62等のサブ制御基板側に送信して制御指令を与えるためのもので、第1,第2特別図柄処理手段84a,84bによる第1,第2特別図柄処理に基づいて、第1,第2演出図柄の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド、第1,第2演出図柄の停止図柄を指定する停止図柄指定コマンド、第1,第2演出図柄の変動停止を指定する変動停止指定コマンド等を演出制御基板62側に送信する機能、第1,第2特別保留個数を指定する第1,第2特別保留個数指定コマンドを演出制御基板62側に送信する機能の他、遊技状態が変化する際に遊技状態コマンドを演出制御基板62側に送信する機能等を備えている。
演出制御基板62は、第1,第2演出図柄表示手段37a,37b、第1,第2特別保留個数表示手段38a,38b、音声出力手段91、ランプ手段92等の各種演出手段を制御するためのもので、特別保留個数表示制御手段93、演出図柄表示制御手段94等を備えている。
特別保留個数表示制御手段93は、第1,第2特別保留個数表示手段38a,38bの表示制御を行うもので、主制御基板61から送信される第1,第2特別保留個数指定コマンドに基づいて、画像表示手段22の表示画面22a上の所定位置に第1,第2特別保留個数分の第1,第2シンボルX,Yを表示するようになっている。
演出図柄表示制御手段94は、第1,第2演出図柄表示手段37a,37bの表示制御及びそれに伴う音声出力手段91、ランプ手段92等の制御を行うもので、主制御基板61側から変動パターン指定コマンドを受信した場合に、その変動パターン指定コマンドに対応する変動パターンに基づいて画像表示手段22の表示画面22a上で第1演出図柄又は第2演出図柄の変動を開始させると共に、変動停止指定コマンドを受信したときに、停止図柄指定コマンドに基づいて選択された停止図柄態様で第1演出図柄又は第2演出図柄の変動を停止させ、またその第1,第2演出図柄の変動表示に合わせて音声出力手段91から所定の効果音を出力し、またランプ手段92を所定のパターンで発光させるようになっている。
以上のように構成された本実施形態のパチンコ機では、図6に示すように、低ベース時に発生する大当たり状態の終了後における時短遊技状態の発生確率が第1特別図柄側よりも第2特別図柄側の方が高く設定されていることにより、第1特別図柄表示手段32aが変動する場合よりも第2特別図柄表示手段32bが変動する場合の方が一定期間における賞球払出個数の期待値が大きくなり、遊技者にとってより有利であると言える。しかしながら、低ベース時(時短遊技状態中以外)は、普通図柄表示手段31で当たり態様となる確率は低く、しかも当たり態様となって普通利益状態が発生しても第2開閉式始動手段19の開放時間は僅かであるため(図5)、第2開閉式始動手段19への入賞の可能性は極めて低い。従って、本実施形態のパチンコ機では、低ベース時には、右流下経路25b側の普通図柄始動手段17及び第2開閉式始動手段19を狙って右打ちをするよりも、左打ちをして左流下経路25a側からゲート44を経て第1,第2始動手段41,42への入賞を狙う方が遊技者にとって有利である。
遊技者が低ベース時に左打ちをし、その遊技球が左流下経路25aから例えば入球口34、ステージ36を経て落下口35からゲート44内に入るか、又はステージ36等を経ることなく遊技釘に案内されてゲート44内に入ると、その遊技球は振り分け遊技釘46にはじかれて左右に振り分けられ、左振り分け案内通路58a側と右振り分け案内通路58b側との何れかを流下し、左振り分け案内通路58a側を流下した遊技球は所定の確率で第1始動手段41に、右振り分け案内通路58b側を流下した遊技球は所定の確率で第2始動手段42に夫々入賞する。そして、第1始動手段41に入賞した場合にはそれに基づいて第1特別図柄表示手段32aが変動し、第2始動手段42に入賞した場合にはそれに基づいて第2特別図柄表示手段32bが変動するが、第1,第2特別保留個数が共に1以上である場合には、第1特別図柄表示手段32aの図柄変動よりも第2特別図柄表示手段32bの図柄変動が優先して行われる。
このように、本実施形態のパチンコ機では、低ベース時であっても、第1特別図柄表示手段32aの変動開始に係る第1始動手段41だけでなく、遊技者にとってより有利な第2特別図柄表示手段32bの変動開始に係る第2始動手段42への入賞も期待できるため、いわゆる右打ちと左打ちとのどちらが遊技者にとって有利であるかが遊技状態によって明確に異なるにも拘わらず、変化に富んだ遊技展開が期待できる。
また、振り分け遊技釘46を調整することによって第1始動手段41側と第2始動手段42側への振分率を変更することができ、これによって第1,第2特別図柄表示手段32a,32bの合計変動回数を大きく変更することなく、即ち遊技者の遊技に対する満足感を大きく損ねることなく、出球を調整できる。
第1,第2特別図柄表示手段32a,32bの変動後の停止図柄が大当たり態様となった場合には、大入賞手段20が開放する大当たり状態が発生するため、遊技者は右流下経路25b上の大入賞手段20を狙って右打ちに切り換えればよい。
第1特別図柄表示手段32aが大当たり態様となって大当たり状態が発生した場合には、80%の確率で確変遊技状態が発生するが、時短遊技状態が発生することはなく(図6)、従ってその後も低ベースでの遊技が継続するため、大当たり状態の終了後は遊技者は再び左打ちに切り換えることになる。
一方、第2特別図柄表示手段32bが大当たり態様となって大当たり状態が発生した場合には、必ず時短遊技状態が発生するため(図6)、大当たり状態の終了後は高ベースでの遊技となる。従って、遊技者は大当たり状態中に続いて右打ちをして、右流下経路25b上の普通図柄始動手段17及び第2開閉式始動手段19を狙うことにより、低ベース時に比べてより有利に遊技を行うことができる。
図7は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態の確変/時短遊技状態選択テーブル(図6)を一部変更した例を示している。
本実施形態の確変/時短遊技状態選択テーブル(図7)の設定内容のうち、第1の実施形態の確変/時短遊技状態選択テーブル(図6)と異なるのは、第1特別図柄に関する低ベース時に発生する大当たり状態の終了後の時短遊技状態の選択についての設定内容だけである(図7の太枠内参照)。その他については、低ベース時、高ベース時共に低確率状態中と確変遊技状態中とに分けて記載しているものの、その設定内容は第1の実施形態の確変/時短遊技状態選択テーブル(図6)と共通である。
本実施形態の確変/時短遊技状態選択テーブル(図7)では、第1特別図柄に関して、低ベース且つ低確率(確変遊技状態中以外)の場合には、大当たり態様3(選択率15%)又は4(選択率5%)による大当たり状態が発生した場合にのみその終了後に10回変動するまでの時短遊技状態が発生し、低ベース且つ確変遊技状態中の場合には、大当たり状態の終了後にその大当たり態様の種類に拘わらず10回変動するまでの時短遊技状態が発生するように設定されている。
これにより、遊技者が低ベース且つ低確率時に左打ちをし、第1始動手段41に入賞して第1特別図柄側で大当たり態様となった場合でも、20%の確率でその大当たり状態の終了後に10回変動するまでの時短遊技状態が発生する。従って、その時短遊技状態中の10回の変動中に普通図柄始動手段17及び第2開閉式始動手段19を狙って右打ちをし、第2特別図柄側で大当たりを引き当てることができれば、100%の確率で更に長期間の時短遊技状態を発生させることができ、遊技者は継続的に有利な状態で遊技を行うことができる。
また、低ベース且つ低確率時に第1特別図柄側で大当たり態様となっても、時短遊技状態は20%の確率でしか発生しないが、残りの80%は確変遊技状態が発生する。そして、その低ベース且つ確変遊技状態時には、第1始動手段41に入賞して第1特別図柄側で大当たり態様となれば、100%の確率で10回変動するまでの時短遊技状態が発生する。従って、この場合もその時短遊技状態中の10回の変動中に普通図柄始動手段17及び第2開閉式始動手段19を狙って右打ちをし、第2特別図柄側で大当たりを引き当てることができれば、100%の確率で更に長期間の時短遊技状態を発生させることができ、遊技者は継続的に有利な状態で遊技を行うことができる。
このように、本実施形態では、低ベース時に第1特別図柄側で大当たり状態が発生した場合にその終了後に時短遊技状態が発生する確率が0より大であり、しかもその確率は、低確率状態中よりも高確率状態中の方が高くなるように設定されているため、遊技展開がより多彩となり、興趣がより向上する利点がある。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施形態では右流下経路25bを特定流下経路、左流下経路25aを非特定流下経路とした例を示したが、逆でもよい。
実施形態では、普通図柄始動手段17と第2開閉式始動手段19とを共に右流下経路 (特定流下経路)25b上に配置した例を示したが、特定流下経路側を狙う方が非特定流下経路側を狙うよりも第2開閉式始動手段19の入賞率(検出確率)が高くなればよいのであって、例えば普通図柄始動手段17を右流下経路(特定流下経路)25b上に配置し、第2開閉式始動手段19は例えば左右の流下経路25a,25bのどちらからも入賞可能な位置に配置してもよい。
第1始動手段41と第2始動手段42とは、非特定流下経路側を狙う方が特定流下経路側を狙うよりも入賞率(検出確率)が高くなる位置に配置すればよく、必ずしも左右隣り合わせに配置する必要はない。
実施形態では、第1特別図柄表示手段32aが変動する場合よりも第2特別図柄表示手段32bが変動する場合の方が賞球払出個数の期待値が大きくなる設定の一例として、大当たり状態における開放パターンの選択率は第1特別図柄表示手段32aと第2特別図柄表示手段32bとで全く同じとし、低ベース時(時短遊技状態中以外)に発生する大当たり状態の終了後に時短遊技状態が発生する確率を、第1特別図柄表示手段32aが大当たり態様となることに基づいて大当たり状態が発生する場合よりも第2特別図柄表示手段32bが大当たり態様となることに基づいて大当たり状態が発生する場合の方が高くなるように設定したが、例えば大当たり状態における開放パターンの選択率を第1特別図柄表示手段32aと第2特別図柄表示手段32bとで異ならせてもよい。但しこの場合には、確変遊技状態の発生確率については第1特別図柄表示手段32aと第2特別図柄表示手段32bとで同じになるようにする必要がある。
実施形態では、第1,第2利益状態の終了後の所定期間、所定の確率で特別遊技状態を発生させるように構成したが、特別遊技状態は第1,第2利益状態の発生に基づいて発生させればよく、例えば第1,第2利益状態の開始から所定期間、特別遊技状態を発生させるように構成してもよい。
ゲート44に遊技球検出スイッチを設け、この遊技球検出スイッチを例えば演出制御基板62に接続し、この遊技球検出スイッチがONになることに基づいて所定の演出を実行するように構成してもよい。なお、ゲート44、遊技球案内手段47等を省略してもよい。
また本発明は、パチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種の弾球遊技機においても同様に実施することが可能である。