JP2012078829A - 帯電防止コーティングを有する光学レンズ - Google Patents

帯電防止コーティングを有する光学レンズ Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、レンズ素子と、帯電防止効果を生じさせるためのコーティングとを有するレンズ、特に眼鏡レンズとして使用するための光学レンズに関する。
【解決手段】コーティング14は、レンズ素子12上に設けられ、複数の層16を有している。さらに、帯電防止効果は、互いに隣接する2つの層18、20によって提供され、互いに隣接する2つの層18、20の少なくとも1つは、準化学量論的に形成されている。さらに、本発明は、対応する光学レンズ10を製造する方法に関する。
【選択図】図4

Description

本発明は、光学レンズ、特に眼鏡レンズとして使用するための光学レンズに関する。本光学レンズは、レンズ素子と、帯電防止効果を生み出すためのコーティング(被覆)とを有し、上記コーティングはレンズ素子に設けられ、複数の層を有する。
さらに、本発明は、レンズ素子用の複数の層を有する帯電防止コーティングを形成するための方法に関する。
帯電防止眼鏡レンズは、先行技術においてすでに公知である。これらには、静電気の引力がないために、眼鏡レンズに付着する汚れ粒子の程度が少なくなるという利点がある。帯電防止コーティングなしでは、眼鏡レンズは汚れるのが速くなり、それゆえに、より頻繁に掃除しなければならない。さらに、汚れはしばしば取り除くことが困難である。ゆえに、眼鏡レンズのコーティングに関し、導電性の、およびそれゆえに帯電防止の層が通常、コーティングに挿入される。この目的のために、眼鏡レンズの反射防止コーティングに個別の層がこれまで挿入されてきた。
このようなコーティングの一例を、例えば下記特許文献1から得ることができる。これには、特定の厚みを有するインジウム・スズ酸化物(ITO)からなる帯電防止層が反射防止コーティングに挿入されたコーティングについて記載されている。しかし、このようなITO層を反射防止コーティングに挿入することには、コーティングの費用が高くなること、ならびに、反射防止コーティングの機械的および光学的な特性が損なわれることなどの一定の不利益がある。
米国特許出願公開第2003/0179343号明細書 欧州特許出願公開第1 284 302号明細書
ゆえに、本発明の目的は、光学レンズ用の帯電防止コーティングを提供することであり、より詳しくは、光学レンズの反射防止コーティングと簡単に、かつ費用効率のよい仕方で一体化することのできる眼鏡レンズを提供することである。
ゆえに、本発明の第1局面によれば、互いに隣接する2つの層によって、帯電防止効果を提供することが提案される。互いに隣接する2つの層の少なくとも1つは、準化学量論的(亜化学量論的)に形成されている。
本発明の第2局面によれば、互いに隣接する2つの層を設ける効果について導入部で言及した方法を開発することが提案される。そこでは、互いに隣接する2つの層により帯電防止効果が提供され、互いに隣接する2つの層の少なくとも1つが準化学量論的に形成される。
この場合、「準化学量論的」とは、対応する層が設けられたときに、酸素の流入が、設けられた層中の化学量論的な比率を得るのに必要なものよりも低く保たれることを意味すると理解されたい。その結果、酸素欠陥が化学量論的な層に広がっている。
このようにして、本発明によれば、帯電防止効果は、導電性材料で形成された単層によって得られるのではなく、層を設ける間に適切な処理制御を行い、導電性の中間層または導電性の界面を形成する2つの材料の複合物によって得られる。
このような層を形成するための通例の処理として、PVD(物理蒸着法)(例えば、電子ビーム、スパッタリングまたはアーク蒸発による固体の物質の蒸発)、および、IBAD(イオンビームアシスト蒸着)も公知である。しかし、イオンまたはプラズマの支援があるまたはない他のすべての物理蒸発処理、および、CVD(化学蒸着法)などの化学的な処理も、または、PECVD(プラズマ促進化学蒸着法)もしくはPICVD(プラズマインパルス化学蒸着法)などの、プラズマ支援されたその変形も可能である。
互いに隣接する2つの層の一方を準化学量論的な仕方で形成し、2つの層を互いに直接接触させることにより、2つの層の間に導電性の境界層を形成することができる。帯電防止効果は、上記境界層の導電性により生み出される。互いに隣接する2つの層の材料が反射防止コーティングの層のためにともかくも使用されていれば、このようにして、帯電防止効果を反射防止コーティングへと、特に簡単に一体化することができる。
特に、本発明によれば、レンズ素子と帯電防止効果を生み出すコーティングとを有する光学レンズが提供され、上記コーティングはレンズ素子に設けられ、複数の層を有しており、帯電防止効果は、互いに隣接する2つの層により提供され、互いに隣接する2つの層は、x<2で準化学量論的に形成されたTiOxの第1層およびAl2O3の第2層により設けられている。そのため、第2層が第1層よりもあとに設けられる。ゆえに、第2層は第1層の上に配置される。これにより、第2層は第1層よりも、レンズ素子から離れて配置される。
特に、本発明によれば、レンズ素子用の複数の層を有する帯電防止コーティングを形成する方法であって、
TiOxの第1層を設けるステップであって、第1層は、x<2で準化学量論的に設けられるステップと、
第1層上にAl2O3の第2層を設けるステップとを備えた方法がさらに提供される。
これにより、冒頭で述べた目的が十分に達成される。
本発明の第1局面に係る光学レンズの1つの好ましい実施形態では、互いに隣接する2つの層が、チタン酸化物(TiO2)から形成された第1層と、アルミニウム酸化物(Al2O3)から形成された第2層とにより設けられる。
材料TiO2およびAl2O3は、光学レンズシステムを製造するための従来からの材料である。特に、高屈折率材料としてのTiO2および低屈折率材料としてのAl2O3が、光学レンズ素子の反射防止コーティングを形成するため、その透明性の高さを理由に使用されている。これらの層は個別には、顕著な導電性を示すことなく、通常の酸化物の層のように働く。しかし、複合材料では、このようなコーティングは導電性を持つことができ、その場合、帯電防止効果を有する。
特に、この場合、第1層(すなわち、TiO2で形成された層)は準化学量論的に形成される。
ゆえに、準化学量論的な層組成は、Ti>1O<2またはTiO2-yという結果になる。すなわち、第1層は、x<2.0、特に1.66<x<2の、TiOxから形成される。TiO2、特にTiO1.95、特にTiO1.9、特にTiO1.85よりも少ない酸素割合で、しかし、TiO1.66、特にTiO1.7、特にTiO1.75、特にTiO1.85よりも多い酸素割合で、第1層を形成することができる。特に、第1層の準化学量論的な組成は、TiO1.66〜TiO2の間で形成することができ、特にTiO1.7〜TiO1.95の間、特にTiO1.75〜TiO1.9の間、特にTiO1.8〜TiO1.85の間で形成される。特に、例えば、TiO1.66;TiO1.7;TiO1.75;TiO1.8;TiO1.85;TiO1.9;TiO1.95;TiO1.97で第1層を形成することができる。さらに、TiO1.66〜TiO1.8の間で第1層を形成することもできる。TiO1.8〜TiO1.95の間で形成することもできる。
所望の層厚みを有するTiO2およびAl2O3の両方を設けることは、先行技術で公知である。例として、上記特許文献2は、TiO2スパッタリングターゲットを形成するための1つの可能性を開示している。
TiO2で形成された第1層を提供するために、例えばPVD法を適用することができる。この場合、物質Ti3O5が、TiO2を形成するための通常の開始物質として使用される。透明な酸化物のTiO2層を実現するため、蒸発処理中に、酸素が通常は付随的に蒸発チャンバに入れられる。この処理は、特に高い屈折率およびコンパクトな層を実現するために、追加的にイオンで補助することもできる。特定の蒸発速度と、蒸発中に蒸発領域へと付随的に入れられる酸素の特定の量とによって、化学量論的な層(すなわち、まさにTiO2)が通常得られる。酸素流入がわずかに少なくなると、その場合、上述したTi>1.0O<2.0の準化学量論的な層が得られる。
第1局面の一実施形態では、第2層のあとに第1層を設けることができる。しかし、第1層のあとに第2層を設けることも可能である。
この場合、「あと」という用語は、処理中に層を光学レンズ素子に設ける順序に関連している。レンズ素子が断面において最下層として示されている場合、それにより、次の層はさらに上に配置される。
第1層(すなわちTiO2層)が第2層(すなわちAl2O3層)のあとに設けられた場合、TiO2層が準化学量論的なままとなりTiO2層の導電性も維持されるようにするために、蒸発領域において、そもそも酸素過多が依然としてないように注意することが必要である。ゆえに、逆順(すなわち、Al2O3層(すなわち第2層)をTiO2層(すなわち第1層)上に設けること)には利点がある。これは、蒸発領域における酸素過多を考慮する必要がないためである。
好ましいさらなる実施形態では、TiO2で形成された第3層を第2層上に設けることができる。これにより、TiO2- Al2O3- TiO2コーティングが生じる。
さらに、第1層および第2層を逆に設ける際に、Al2O3で形成された第4層を第1層上に設けることができる。その結果、これにより、Al2O3- TiO2- Al2O3層が生じる。
第4層を設ける場合、酸素を蒸発領域に追加で入れることなく、かつ、イオン補助なしに、上記層を蒸着により設けるように注意せねばならない。これにより、準化学量論的なTiO2層とAl2O3層と(すなわち第1および第2層)の間の境界層で、追加の酸素が混合されることがない。追加の酸素は、準化学量論的なTiO2層の方向に、準化学量論的なTiO2層を変化させて、導電性を低下させる、または妨害する可能性がある。
本発明の第2局面に係る方法でも、互いに隣接する2つの層を、TiO2で形成された第1層と、Al2O3で形成された第2層とにより提供することができる。特に、この場合、第1層を準化学量論的に形成することも可能である。
さらに、その代わりに、第1層を第2層のあとに設けることができ、または、第2層を第1層のあとに設けることができる。
第2層を第1層のあとに設ける場合、次いで、TiO2で形成された第3層を第2層上に設けることができる。
第1層を第2層のあとに設ける場合、Al2O3で形成された第4層を第1層上に設けることができる。この場合、特に、追加の酸素および/またはイオン補助なしに、第4層が設けられる。
このように、本発明の第2局面に係る方法は、本発明の第1局面に係る光学レンズと同様の利点を有している。
帯電防止効果は通常、電界強度測定装置により、所定の距離で測定される。導電性を有さない反射防止層は、適切な材料(例えばブラシまたは布)により帯電されたあとで、数キロボルト(kV)の電界強度を得る。帯電防止効果のあるコーティングを有する光学レンズは、このような帯電の場合に、1 kVの限度未満に、はっきりと留まる。この場合のコーティングの帯電防止効果は、このような高い消散能力を持つため、帯電はほぼゼロに留まる。
第1実施形態の光学レンズの模式的な断面図である。 第2実施形態の光学レンズの模式的な断面図である。 第3実施形態の光学レンズの模式的な断面図である。 第4実施形態の光学レンズの模式的な断面図である。 好ましい実施形態での本発明に係る方法の模式的なフローチャートである。
上述した特徴および以下に説明する特徴を、本発明の範囲を逸脱することなしに、個々に示す組み合わせだけでなく、他の組み合わせまたは単独でも使用できることは言うまでもない。
本発明の例示的な実施形態を、図面に示し、以下において、より詳細に説明する。
図1は、一実施形態の光学レンズ10を示している。光学レンズ10は、コーティング14を有するレンズ素子12を有している。コーティング14は、順次設けられた複数の層16を有している。
特に、コーティング14は、準化学量論的な比率のチタン酸化物(TiO2)で形成された第1層18を有している。この場合、「準化学量論的」と言う用語は、酸素欠陥が広がっていることを意味する。ゆえに、組成はTi>1O<2という結果になる。アルミニウム酸化物(Al2O3)で形成された第2層20が、その上に設けられている。準化学量論的な第1層18、および第2層20はともに、導電性の境界層を形成する。これは、その導電性ゆえに、光学レンズ10に帯電防止効果を与える。
コーティング14内での第1層18および第2層20の配置は、必ずしもコーティング14の表面でなくてもよい。例えば、さらなる反射防止効果を与える下側層22を、第1層18または第2層20とレンズ素子12との間に設けることができる。さらなる上側層24(例えば、超疎水性の終了層(図示せず))を、第1層18または第2層20の上に設けることもできる。
この場合の「頂部」および「底部」ならびに「あと」および「前」という表現は、処理順序26に関連している。コーティング14の複数の層16は、レンズ素子12に順次設けられる。したがって、レンズ素子12は下側の終端を形成する。ゆえに、複数の層16の続いて設けられる層は、レンズ素子12からさらに離れて配置され、このため、先に設けられた複数の層16の層よりも、さらに上に配置される。
その結果、図示した実施形態では、帯電防止効果が、互いに隣接する2つの層(すなわち、第1層18および第2層20)によって提供され、互いに隣接する2つの層の一方は、準化学量論的な仕方で形成されている(すなわち第1層18)。
図2は、本発明のさらなる実施形態を示している。図2は同様に、コーティング14を有するレンズ素子12を有する光学レンズ10を示している。このコーティングは同様に、複数の層16を備えている。図2に示す実施形態では、第1層18および第2層20は、逆順で設けられる。この場合、Al2O3で形成された第2層20がまず設けられ、準化学量論比のTiO2で形成された第1層18が続いて設けられる。
この実施形態はまた、第1層18と第2層20との間に導電性の境界層を形成しており、その結果、帯電防止効果が提供される。有利なことに、使用される材料は、反射防止効果を有するコーティングを設けるのに一般的でもあって、その結果、帯電防止効果を簡単なやり方でレンズ素子12の反射防止コーティングに与えることができる。
図3は本発明のさらなる実施形態を示している。図3に示す実施形態は、図1に示す実施形態に実質的に対応しており、それゆえに、同一の要素は同一の参照符号により示されており、以下に相違点のみを説明する。
図3の実施形態では、同様に準化学量論比のTiO2で形成された第3層28が、第2層上に設けられる。その結果、第1層18および第2層20ならびに第2層20および第3層28の両方が、導電性の境界層を形成し、その結果、コーティング14全体の帯電防止効果が改善される。
図4は本発明のさらに別の実施形態を示している。図4の実施形態は、図2に示す実施形態に実質的に対応しており、それゆえに、同一の要素は同一の参照符号により示されている。以下に相違点のみを説明する。
図4に示す実施形態では、Al2O3で形成された第4層30が、準化学量論比のTiO2で設けられた第1層18に設けられている。この場合、第1層18が化学量論比に戻らないようにするために、追加の酸素なしで第4層30が設けられるよう注意しなければならない。ここでも、第1層18と第2層20との間および第1層18と第4層30との間の両方で、導電性の境界層が形成され、コーティング14の帯電防止効果が増加する。
図5は、方法32の好ましい実施形態を示している。
方法32は、開始ステップ34で始まり、そこから、まずステップ36でレンズ素子12が提供される。
次いで、ステップ38で、Al2O3で形成された層が設けられる。これは、冒頭で言及したPVD、IBAD、CVD、PECVDまたはPICVD法の1つにより行うことができる。これらの方法は原則として、当業者にとって公知である。
原則として、ステップ36とステップ38との間で、他の層がレンズ素子に設けられてもよい。
ステップ38で設けられたAl2O3で形成された層が、第2層20を形成する。
ステップ40では、準化学量論比のTiO2で形成された層が、ステップ38で設けられた第2層20に直接設けられる。
このように準化学量論的に設けることは、例えば以下のように構成されたPVD法により行うことができる。通常の形成設備は、例えばSatislohの「Boxcoater 1200 DLF」であってもよい。Ti3O5が開始物質として使用される。形成速度は約0.4nm/秒である。160ボルトの放電電圧および2アンペアの放電電流で、END-Hallイオン源Mark II+により、イオン源操作が行われる。くわえて、30 sccm O2(sccm=標準立法センチメートル毎秒は、標準状態(すなわち、101325 Paの圧力、0℃の温度)での1ccmガス体積毎秒に相当する)が、蒸着中に付随的に入れられる。準化学量論的なTi>1O<2層を得るために、全体として40 sccm未満のO2が、コーティング領域に付随的に追加される。
このように、ステップ40で設けられた層は、第1層18となる。
次いで、追加の酸素およびイオン補助なしにAl2O3で形成されたさらなる層が、ステップ42で第1層18上に設けられる。図4に示すコーティングはこのようにして得られ、これは、反射防止特性に加えて、帯電防止効果も追加的に有しており、高い追加の経費なしに、特に簡単に形成することができる。
最後に、本方法はステップ44で終了し、続いて新たに始めることができる。

Claims (10)

  1. レンズ素子(12)と、帯電防止効果を生じさせるためのコーティング(14)とを有する光学レンズ(10)であって、
    前記コーティング(14)は、前記レンズ素子(12)上に設けられており、複数の層(16)を有し、
    前記帯電防止効果は、互いに隣接する2つの層(18、20)によって提供され、
    前記互いに隣接する2つの層(18、20)は、x<2であるTiOxの、準化学量論的に形成された第1層(18)、および、Al2O3の第2層(20)によって設けられ、
    前記第2層(20)は前記第1層(18)の上に配置されている、光学レンズ。
  2. レンズ素子(12)と、帯電防止効果を生じさせるためのコーティング(14)とを有する光学レンズ(10)、特に眼鏡レンズとして使用するための光学レンズ(10)であって、
    前記コーティングは、前記レンズ素子(12)上に設けられ、複数の層(16)を有し、
    前記帯電防止効果は、互いに隣接する2つの層(18、20)によって提供され、
    前記互いに隣接する2つの層(18、20)の少なくとも1つは、準化学量論的に形成され、
    前記互いに隣接する2つの層(18、20)は、TiO2から形成された第1層(18)、および、Al2O3から形成された第2層(20)によって設けられ、前記第1層(18)は、TiO2よりも少ない酸素割合で準化学量論的に形成され、前記第2層(20)は前記第1層(18)のあとに設けられている、光学レンズ。
  3. TiO2から形成された第3層(28)が、前記第2層(20)の上に設けられている、請求項1または2に記載の光学レンズ。
  4. 前記第1層(18)が、TiO1.66よりも多い酸素割合で形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学レンズ。
  5. 前記第1層(18)が、TiO1.95よりも少ない酸素割合で形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学レンズ。
  6. レンズ素子(12)用の複数の層(16)を有する帯電防止のコーティング(14)を形成するための方法であって、
    TiOxの第1層(18)を設けるステップであって、前記第1層(18)は、x<2で準化学量論的に設けられるステップと、
    Al2O3の第2層(20)を前記第1層(18)上に設けるステップとを含む、方法。
  7. レンズ素子(12)用の複数の層(16)を有する帯電防止のコーティング(14)を形成するための方法であって、
    互いに隣接する2つの層(18、20)を設けるステップであって、前記帯電防止効果は、前記互いに隣接する2つの層(18、20)によって提供され、前記互いに隣接する2つの層(18、20)の少なくとも1つは、準化学量論的に形成され、前記互いに隣接する2つの層(18、20)は、TiO2から形成された第1層(18)、および、Al2O3から形成された第2層(20)によって設けられ、前記第1層(18)は、TiO2よりも少ない酸素割合で準化学量論的に形成され、前記第2層(20)は前記第1層(18)のあとに設けられるステップを含む、方法。
  8. TiO2から形成された第3層(28)が、前記第2層(20)上に設けられる、請求項6または7に記載の方法。
  9. 前記第1層(18)が、TiO1.66よりも多い酸素割合で形成される、請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記第1層(18)が、TiO1.95よりも少ない酸素割合で形成される、請求項6〜9のいずれか1項に記載の方法。
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