JP2012072941A - 空気調和装置の室外ユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】3つのフィンチューブ型の熱交換部41〜43を厚み方向に積層し、これら熱交換部41〜43を屈曲させて、端部に段差部50が形成された熱交換器21を備える室外ユニットにおいて、少なくとも最内側の熱交換部41及び最外側の熱交換部43は、段差部50側の端部41R,43Rにそれぞれ第1管板51及び第2管板52を備え、これら管板51,52同士を金属製の板材を折り曲げて形成された連結部材53で連結した。
【選択図】図3
Description
この種の室外ユニットでは、段差部が形成される熱交換部の端部に管板が設けられ、これら管板をユニットケースの底板や仕切り板に固定している。しかし、この構成では、各熱交換部の端部が底板や仕切り板に個別に固定されていたため、室外ユニットの輸送中や運転中に、ユニットケースの底板などから熱交換部に振動が伝達され、各熱交換部がそれぞれ別個に振動することで騒音の発生や、当該熱交換部に接続される冷媒配管に過剰な応力がかかるといった事態が生じていた。
これを解消するために、従来、熱交換器の段差部側では、隣接する熱交換部の端部に設けられるU字管同士を樹脂製の結束バンドで連結することにより、複数の熱交換部を一体に固定していた。
本実施形態に係る空気調和装置は、室外ユニット10と室内ユニット(図示せず)とから構成されており、冷媒配管により接続された冷媒回路に冷媒を流して、冷房運転および暖房運転を行う。室外ユニット10は、室外に設置され、室外空気と熱交換して冷房運転時には冷媒を凝縮させて外気に熱を放出し、暖房運転時には冷媒を蒸発させて外気から熱を取り込むものである。なお、以下に述べる上下および左右といった方向は、室外ユニット10を設置した状態でその前面側から見た場合の方向を示している。
図1は、室外ユニット10の側断面図であり、図2は、室外ユニット10の内部構成を示す上面図である。室外ユニット10は、図1に示すように、略直方体箱形状のユニットケース(筐体)11を備え、このユニットケース11は、底板12と、この底板12の4隅から鉛直方向に延びる支柱14と、前面パネル15とを有して構成される。底板12上には、図2に示すように、上面視で略コ字状に形成された熱交換器21が配置され、この熱交換器21はユニットケース11の前面を除いた3つの側面(左側面、背面及び右側面)を形成し、このユニットケース11の左側面から背面及び右側面に沿わせて配置されている。
前後に隣接する支柱14、14間には、熱交換器21の上端に相当する位置で当該支柱14、14を連結する連結フレーム16、16が設けられ、ファンモーター23は、これら連結フレーム16、16間に架け渡された一対の支持フレーム(不図示)に固定される。
プロペラファン24の周囲には、プロペラファン24の吸込側の空気を吹出側に案内するベルマウス25が設けられ、このベルマウス25の吹出開口25Aは、プロペラファン24への人体などの接触を防止するファンガード26で覆われる。また、ベルマウス25の周囲には、発泡スチロール等の断熱材を介して化粧パネル27が設けられている。
ファンモーター23によりプロペラファン24が回転駆動されると、室外ユニット10の周囲、より具体的には図1,2中矢印Xで示すように、ユニットケース11の前面を除いた左側面側、背面側及び右側面側から外気がユニットケース11内に吸い込まれ、このユニットケース11の上面部に設けられたベルマウス25の吹出開口25Aを通じて外に排出される。つまり、この室外ユニット10は、ユニットケース11の側面から空気を吸い込んで、上面から熱交換後の空気を吹き出す上面吹き出しタイプに構成されている。
このため、本実施形態では、前面パネル15を取り外すことによって、作業者が前面側から圧縮機30A,30Bや電装箱34内の電装品等のメンテナンス作業を容易に行うことができ、更に、機械室40に収容された圧縮機30A,30B等の機器は、仕切り板38により直接雨滴がかかることが防止される。
熱交換器21は、図2に示すように、複数(本実施形態では3つ)フィンチューブ型の熱交換部41〜43を厚み方向に積層した多列型の熱交換器である。各々の熱交換部41〜43は、それぞれユニットケース11の高さ方向に延在し、互いに間隔を設けて略平行に並べられた複数のフィンプレート44と、これらフィンプレート44を貫通して略水平方向に延びる伝熱管45(図1)とを備え、これら伝熱管45が各フィンプレート44に縦一列で配置されて形成されている。
本実施形態では、熱交換器21は、各熱交換部41〜43を2個所で屈曲することにより上面視コ字状に形成される。各熱交換部41〜43は、それぞれ略同一の大きさの平板状に形成されている。これら熱交換部41〜43は、厚み方向に重ねられ、当該熱交換部41〜43の一方の端部41L〜43Lは、位置を揃えて同一の管板46で連結されている。この一方の端部41L〜43Lでは、各熱交換部に配置される伝熱管45(図1)に、ヘッダ配管や分配器(図示せず)を介して、冷媒回路構成部品が接続されている。
一方、熱交換部41〜43の他方の端部41R〜43Rには、図3に示すように、各熱交換部に配置される上下の伝熱管45(図1)を繋ぐU字管47がそれぞれ縦一列に設けられ、この他方の端部41R〜43Rは、伝熱管45内を流れる冷媒を、U字管47を介して一方の端部41L〜43L側に流す冷媒折り返し部として形成されている。
また、熱交換部41〜43の他方の端部41R〜43Rは、各熱交換部41〜43を略コ字状に屈曲することにより、それぞれ不揃いとなり、この端部41R〜43R側に段差部50が形成される。具体的には、熱交換器21は、最も内側に配置される最内側の熱交換部41と、最も外側に配置される最外側の熱交換部43と、これら最内側の熱交換部41と最外側の熱交換部43との間に配置される中間の熱交換部42とを備える。そして、最内側の熱交換部41の端部41Rよりも、中間の熱交換部42の端部42Rは後方に位置し、この端部42Rよりも、最外側の熱交換部43の端部43Rは後方に位置する。このため、各端部41R〜43Rの位置が不揃いとなる結果、熱交換器21の他方の端部側に段差部50が形成される。
また、第2管板52は、最外側の熱交換部43のフィンプレート44と略平行に配置されたエンドプレート(基板)52Aと、このエンドプレート52Aの左側の縁部、すなわちユニットケース11の外側空間に面する側の縁部を前面パネル15(図1)側に屈曲して形成されたリブ(リブ部)52Bとを備える。このリブ52Bは、第2管板52の高さ方向に亘って形成され、ユニットケース11の底板12(図1)と固定されている。
この連結部材53は、図4に示すように、最外側の熱交換部43と最内側の熱交換部41とで中間の熱交換部42を挟持した状態で、第1管板51及び第2管板52を連結している。この構成によれば、この連結部材53により、熱交換部41〜43の端部41R〜43Rが強固かつ一体的に固定されるため、これら端部41R〜43Rへの振動の発生を抑制することができ、この振動に基づく騒音の発生を抑制できる。
熱交換部41〜43を積層し、これら熱交換部41〜43を屈曲させて段差部50が形成されるものでは、各熱交換部41〜43の屈曲の具合や隙間の大きさにより、第1管板51と第2管板52との間隔が個体によって変化する傾向にある。
本実施形態では、第1取付片55の取付方向(図中A方向)と第2取付片56の取付方向(図中B方向)とを略直交させているため、第1管板51と第2管板52との間隔が熱交換器21の個体ごとに変化する場合であっても、例えば、エンドプレート52Aと連結部材53の一端53Aに形成された第1取付片55との間にスペーサを配置することで、この個体差を調整することができ、単一形状の連結部材53により簡単に第1管板51及び第2管板52を連結することができる。
また、本実施形態では、熱交換器21は、積層された熱交換部41〜43を上面視で略コ字形状に形成したものとして説明したが、これに限るものではなく、段差部が形成されるものであれば、例えば、略L字状に形成したものでも良い。
また、本実施形態では、連結部材53は熱交換器21の高さ方向に略均等間隔で4つ設けられている構成について説明したが、これに限るものではなく、連結部材53は、少なくとも熱交換器21の上部に設けたものであればよい。この構成によれば、熱交換器21の下部では当該熱交換器21の重量によって振動を抑制しつつ、この連結部材53により熱交換器21の上部の振動を抑制することができる。
また、本実施形態では、最外側の熱交換部43の第2管板52のエンドプレート52Aと、最内側の熱交換部41の第1管板51のリブ51Bとを連結部材53で連結する構成について説明したが、各管板51,52への取付方向が略直交するのであれば、第2管板のリブ52Bと第1管板51のエンドプレート51Aとを連結部材53で連結しても良い。
また、本実施形態では、連結部材53の第2取付片56に長孔56Aを形成したが、第1管板51のリブ51Bに長孔を設け、第2取付片56にねじ孔を形成しても良い。
11 ユニットケース
12 底板
21 熱交換器
41 最内側の熱交換部
41R 他方の端部(端部)
42 中間の熱交換部
42R 他方の端部(端部)
43 最外側の熱交換部
43R 他方の端部(端部)
44 フィンプレート
45 伝熱管
47 U字管
50 段差部
51 第1管板(管板)
51A エンドプレート(基板部)
51B リブ(リブ部)
52 第2管板(管板)
52A エンドプレート(基板部)
52B リブ(リブ部)
53 連結部材
53A 一端
53B 他端
55 第1取付片
56 第2取付片
56A 長孔
Claims (6)
- 複数のフィンチューブ型の熱交換部を厚み方向に積層し、これら熱交換部を屈曲させて、端部に段差部が形成された熱交換器を備える空気調和装置の室外ユニットにおいて、
少なくとも最外側の熱交換部及び最内側の熱交換部は、前記段差部側の端部にそれぞれ管板を備え、これら管板同士を金属製の板材を折り曲げて形成された連結部材で連結したことを特徴とする空気調和装置の室外ユニット。 - 前記連結部材は、前記最外側の熱交換部と前記最内側の熱交換部とで中間の熱交換部を挟持した状態で、前記管板同士を連結したことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置の室外ユニット。
- 前記管板は、前記熱交換部の端面に配置される基板部と、この基板部の少なくとも一方の縁部を折り曲げて形成したリブ部とを備え、前記連結部材の一端を前記最外側の熱交換部または前記最内側の熱交換部の一方の基板部に固定するとともに、前記連結部材の他端を前記最外側の熱交換部または前記最内側の熱交換部の他方のリブ部に固定したことを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和装置の室外ユニット。
- 前記連結部材の他端もしくは前記リブ部には、前記熱交換部の冷媒管が延びる方向に長軸を有する長孔が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の空気調和装置の室外ユニット。
- 前記連結部材は、少なくとも前記熱交換器の高さ方向の上部に配置されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の空気調和装置の室外ユニット。
- 前記連結部材は、前記段差部の形状に沿って階段状に折り曲げられて形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の空気調和装置の室外ユニット。
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