WO2016098159A1

WO2016098159A1 - 空気調和機の室外機

Info

Publication number: WO2016098159A1
Application number: PCT/JP2014/083145
Authority: WO
Inventors: 斉鈴木
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2014-12-15
Filing date: 2014-12-15
Publication date: 2016-06-23

Abstract

　室外熱交換器（１２）に輸送による振動や転倒による強い衝撃が加わった場合でも、室外熱交換器（１２）が損傷することを抑制する空気調和機の室外機（１）を得ることを目的とする。空気調和機の室外機（１）は、室外ファン（１３）と、ファンモーター（２５）と、ファンモーター（２５）を固定する梁（２６）を有するファンモーター固定台（１５）と、室外熱交換器（１２）、室外ファン（１３）、ファンモーター（２５）及びファンモーター固定台（１５）を収納し、前面側に前面パネル（２）を有する本体ケーシング（５０）とを備える。ファンモーター固定台（１５）は、室外熱交換器（１２）と前面パネル（２）との間に配置され、ファンモーター固定台（１５）は、室外熱交換器（１２）の上端を覆う支持部材（２８）と、梁（２６）と支持部材（２８）との間に設けられた弾性部材（３２）とを備えている。

Description

空気調和機の室外機

　本発明は、空気調和機の室外機、特に室外機内に設置されているファンモーターの固定台の構造に関するものである。

　一般的な空気調和機の室外機は、主に水平方向に延び冷媒を通す配管と、配管に接合される伝熱フィンを有する室外熱交換器と、室外ファンと、室外ファンの駆動用モーターを固定するモーター固定台とを有する。そして、従来の室外機において、ファンモーター固定台は、挟み板を有し、その挟み板によって室外熱交換器が振動又は負荷などによって、前後方向に倒れることを抑制させている。

　上記のように、ファンモーター固定台によって、室外熱交換器が前後方向に倒れることを抑制するという効果が生じる一方で、室外熱交換器の上端とファンモーター固定台との接触により、モーターからの振動が伝播して大きな騒音が発生する場合があった。この騒音の発生は、特にモーターからの縦揺れの振動が室外熱交換器に伝わってしまうことが原因となっていた。

　また、ファンモーター固定台が有する挟み板が衝撃を受けた場合には、挟み板が室外熱交換器に押し当たって、室外熱交換器が損傷するなどの問題があった。

　そこで、室外熱交換器の上端と挟み板との間に隙間を設け、ファンモーター固定台が有する挟み板と室外熱交換器の上端とを接触させない構造にすることで、上記の問題を解決する空気調和機の室外機が提案されている（例えば、特許文献１参照）。

特開２０１２－１３２６４３号公報

　特許文献１に記載の空気調和機の室外機では、ファンモーター固定台が室外熱交換器の上端を抑えることが無くなったため、室外機を輸送する際に室外熱交換器に振動が加わると、室外熱交換器の前後方向への揺れが発生しやすくなる。このため、振動などの負荷によって、室外熱交換器が損傷する問題点があった。また、室外機が転倒したときなど、強い衝撃が室外熱交換器にかかった場合も、室外熱交換器が前後方向からの力で大きく損傷する問題点があった。

　本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、室外熱交換器に輸送による振動、又は転倒による強い衝撃が加わった場合でも、室外熱交換器が損傷することを抑制する空気調和機の室外機を得ることを目的とする。

　本発明に係る空気調和機の室外機は、冷凍サイクルを利用する空気調和機の室外機であって、室外熱交換器と、前記室外熱交換器に送風する室外ファンと、前記室外ファンを駆動するファンモーターと、前記ファンモーターを固定する梁を有するファンモーター固定台と、前記室外熱交換器、前記室外ファン、前記ファンモーター及び前記ファンモーター固定台を収納し、前面側に前面パネルを有する本体ケーシングと、を備え、前記ファンモーター固定台は、前記室外熱交換器と前記前面パネルとの間に配置され、前記ファンモーター固定台は、前記室外熱交換器の上端を覆う支持部材と、前記梁と前記支持部材との間に設けられ、一端が前記梁に接続され、他端が前記支持部材に接続された弾性部材と、を備えたものである。

　本発明によれば、ファンモーター固定台と支持部材との間に弾性部材を設けた。このことにより、室外熱交換器に輸送による振動又は転倒による強い衝撃が加わった場合でも、弾性部材が振動又は衝撃を吸収し、室外熱交換器の損傷を抑制することができる空気調和機の室外機を得ることができる。

本発明の実施の形態に係る空気調和機の回路構成を示す模式図である。本発明の実施の形態に係る空気調和機の室外機の全体の模式図である。本発明の実施の形態に係る空気調和機の室外機の分解図である。本発明の実施の形態に係るファンモーター固定台１５によって室外熱交換器１２の上部を挟み込んだ状態を示す模式図である。図４の拡大図である。ファンモーター固定台が弾性部材を備えていない場合の例を示す模式図である。

　以下、本発明の空気調和機の室外機１の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図面の形態は一例であり、本発明を限定するものではない。また、各図において同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。さらに、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。

実施の形態
　［空気調和機の構成］
　図１は、本発明の実施の形態に係る空気調和機の回路構成を示す模式図である。図１に示されるように、本発明における空気調和機は、圧縮機９、四方弁２２、室外熱交換器１２、膨張弁２０、室内熱交換器１７及びマフラー２１が冷媒配管を介して順次接続されている。

　室外熱交換器１２の近傍には室外ファン１３が、室外熱交換器１２と対面するように設けられている。室内熱交換器１７の近傍には、室内ファン１６が、室内熱交換器１７と対面するように設けられている。室外機１内には、主に圧縮機９、四方弁２２、室外熱交換器１２、室外ファン１３及びマフラー２１が設けられている。

　四方弁２２は、冷媒の流路を切り換える装置であり、冷房運転時は、図１の矢印で示す向きに冷媒が流れるように流路を切り換える。また、暖房運転時には、図１の破線矢印で示す向きに冷媒が流れるように流路を切り換える。

　四方弁２２と室外熱交換器１２とを接続する配管付近には、外気温サーミスタ２３が設置されている。一方、四方弁２２と室内熱交換器１７の間の配管上には、管温サーミスタ１９が設置され、室内熱交換器１７の近くには、室温サーミスタ１８が設置されている。

　（空気調和機の室外機の構成）
　図２は、本発明の実施の形態に係る空気調和機の室外機１の全体の模式図である。図２に示されるように、空気調和機の室外機１は、本体ケーシング５０を構成する部材として、正面側に前面パネル２及びファングリル７、上面に天板パネル３、右側面に右側面パネル５及び右側面カバー８、底面に底板６、背面に後面パネル４（図３参照）備えている。室外機１は、室外空気を吸引するための吸い込み口を背面に有し、吸い込んだ空気を吹き出す吹き出し口を前面に有している。なお、吹き出し口は、ファングリル７で覆われている。

　図３は、本発明の実施の形態に係る空気調和機の室外機１の分解図である。図３に示されるように、室外機１の内部は、機械室１１と送風機室１４とに区分けされている。機械室１１には、圧縮機９と制御基板１０とが設置されている。送風機室１４内の室外機１の背面側には、室外熱交換器１２が立設されている。室外熱交換器１２の前面側には、ファンモーター固定台１５が設けられている。ファンモーター固定台１５には、ファンモーター２５が設置されている。そして、ファンモーター２５には、室外ファン１３が室外熱交換器１２と対面するように設置されている。

　ファンモーター固定台１５は、梁２６、平板１５ａ、及び後述する支持部材２８と弾性部材３２（図４、図５参照）を備えている。梁２６は、鉛直方向に伸びて形成されており、その中央部にはファンモーター２５が取付けられている。梁２６の上端には、室外機１の前面側に伸びる平板１５ａが設けられている。一方、梁２６の背面側には、支持部材２８及び弾性部材３２が設けられている。梁２６の下端は、底板６にネジ止めで固定されている。平板１５ａの室外機１の前面側は、前面パネル２とネジ止めで固定されている。

　室外ファン１３は、複数の羽根を有するプロペラファンであり、ファンモーター２５により駆動される。ファンモーター２５により駆動された室外ファン１３は、吸い込み口から空気を吸い込み、空気と室外熱交換器１２との間で熱交換を行わせる。そして、室外ファン１３は、室外熱交換器１２と熱交換を行った空気を吹き出し口から吹き出す。

　室外熱交換器１２は、水平方向に延びる冷媒を通す配管を複数有し、配管同士の間には、伝熱フィンが接合されている。室外熱交換器１２は、室外ファン１３によって室外機１内に吸い込まれた室外空気との熱交換によって、配管内を流れる冷媒を凝縮又は蒸発させることができる。

　図４は、本発明の実施の形態に係るファンモーター固定台１５によって室外熱交換器１２の上部を挟み込んだ状態を示す模式図である。また、図５は、図４の拡大図である。上述のように、梁２６の上端には、室外機１の前面側に伸びる平板１５ａが設けられている。一方、梁２６の背面側には、支持部材２８及び弾性部材３２が設けられている。支持部材２８及び弾性部材３２は、金属板によって構成されており、弾性部材３２は、金属板がＵ字状に成形されて板ばね形状になっている。このように梁２６と支持部材２８との間に弾性部材３２が介在している。なお、梁２６と弾性部材３２とは、溶接によって接続されて一体化されているが、一部品として成型しても良い。また、弾性部材３２としては、例えば、支持部材２８とは別体に構成し、板ばね形状のような板、又は板ばね部材などを用いても良い。

　支持部材２８は、上端平面部２９、第一の挟み板３０及び第二の挟み板３１により構成されている。上端平面部２９は、室外熱交換器１２の上方に隙間３３を空けて配置される平板である。また、第一の挟み板３０は、上端平面部２９の内、梁２６と室外熱交換器１２との間側から鉛直下方に延びた平板である。一方、第二の挟み板３１は、室外熱交換器１２を間に挟んで、第一の挟み板３０と対向する位置から鉛直下方に延びた平板である。これらの構成により、支持部材２８は、室外熱交換器１２の上端を掴む形状をなしている。対向する第一の挟み板３０と第二の挟み板３１との間隔は、室外熱交換器１２の厚みの寸法よりも若干大きく取られている。工場の組み立て作業者は、ファンモーター固定台１５を室外機１に組み立てるとき、室外熱交換器１２の上端に支持部材２８を覆い被せるように組み立てる。

　ここで、図５に示す矢印の方向に負荷が掛かった場合、梁２６と支持部材２８とを繋ぐ部材が弾性部材３２であるため、弾性部材３２が室外熱交換器１２に掛かった負荷を吸収することができる。これにより、室外熱交換器１２に負荷等が掛からず、室外熱交換器１２が損傷することを抑制することが可能となる。また、支持部材２８が室外熱交換器１２の上端を覆うことで、室外熱交換器１２を安定させることができる。支持部材２８は、定常時においては、室外熱交換器１２と当接することはないが、室外熱交換器１２に負荷が掛かった場合には、室外熱交換器１２を支持する。なお、室外熱交換器１２の上端部の角部にＣ面取りを施すと、室外熱交換器１２の上端部の角部が、支持部材２８と接触することがなくなるため、より一層、室外熱交換器１２の損傷を防ぐことができる。

　図６は、ファンモーター固定台１５が弾性部材３２を備えていない場合の例を示す模式図である。図６に示されるように、図４及び図５との相違点は、梁２６と支持部材２８とが、弾性部材３２により接続されておらず、金属平板で弾性を有さない接続部材２７により接続されていることである。

　ここで、図６に示す矢印の方向に負荷（力）が掛かった場合には、接続部材２７は弾性がないので負荷を吸収できない。このため、負荷が室外熱交換器１２に掛かり、室外熱交換器１２が損傷してしまうおそれがある。

　以上のように、本実施の形態においては、梁２６と支持部材２８とを弾性部材３２で繋いでおり、この弾性部材３２によって、輸送等の振動からくる負荷によって室外熱交換器１２が損傷することを防ぐことができる。また、室外機１の転倒などが起こって横倒しになった場合でも、弾性部材３２によって室外熱交換器１２に伝わる衝撃が最小限度に抑制される。これにより、室外熱交換器１２を構成する配管に掛かる応力を原因とするガス漏れ、及び室外熱交換器１２自体が損傷することによる空気調和機の性能低下を防ぐことができるため、エンドユーザーが快適に空気調和機を使用できる効果も得ることができる。　

　また、接続部材２７を弾性部材３２に変更するという、簡単な構造変更をするだけなので、コストをほとんど上げることなく、従来の空気調和機よりも品質を向上させることが可能となる。

　１　室外機、２　前面パネル、３　天板パネル、４　後面パネル、５　右側面パネル、６　底板、７　ファングリル、８　右側面カバー、９　圧縮機、１０　制御基板、１１　機械室、１２　室外熱交換器、１３　室外ファン、１４　送風機室、１５　ファンモーター固定台、１５ａ　平板、１６　室内ファン、１７　室内熱交換器、１８　室温サーミスタ、１９　管温サーミスタ、２０　膨張弁、２１　マフラー、２２　四方弁、２３　外気温サーミスタ、２５　ファンモーター、２６　梁、２７　接続部材、２８　支持部材、２９　上端平面部、３０　第一の挟み板、３１　第二の挟み板、３２　弾性部材、３３　隙間、５０　本体ケーシング。

Claims

　冷凍サイクルを利用する空気調和機の室外機であって、
　室外熱交換器と、
　前記室外熱交換器に送風する室外ファンと、
　前記室外ファンを駆動するファンモーターと、
　前記ファンモーターを固定する梁を有するファンモーター固定台と、
　前記室外熱交換器、前記室外ファン、前記ファンモーター及び前記ファンモーター固定台を収納し、前面側に前面パネルを有する本体ケーシングと、
　を備え、
　前記ファンモーター固定台は、前記室外熱交換器と前記前面パネルとの間に配置され、
　前記ファンモーター固定台は、前記室外熱交換器の上端を覆う支持部材と、前記梁と前記支持部材との間に設けられ、一端が前記梁に接続され、他端が前記支持部材に接続された弾性部材と、
　を備えた
　空気調和機の室外機。
　前記支持部材及び前記弾性部材は、金属板から構成されている
　請求項１に記載の空気調和機の室外機。
　前記弾性部材は、前記金属板が板ばね形状に形成されて構成されている
　請求項２に記載の空気調和機の室外機。