JP2012072011A - セラミックス複合材料および半導体層貼り合わせ基板用の下地基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】III族窒化物半導体層貼り合わせ基板の下地基板として用いられるセラミックス複合材料であって、酸化物系セラミックスおよび非酸化物系セラミックスから構成され、20〜900℃における平均線熱膨張係数が(5.9±0.2)×10−6/℃であるセラミックス複合材料。前記セラミックス複合材料を用いたIII族窒化物半導体層貼り合わせ基板に用いられる下地基板の製造方法であって、酸化物系セラミックス粉末と非酸化物系セラミックス粉末とを所定の比率で混合する原料混合工程と、原料混合工程において得られた混合粉末を所定形状の成形体に成形する成形工程と、成形体を不活性雰囲気中で焼成してセラミックス複合材料の焼結体を作製する焼成工程とを有する。
【選択図】図2
Description
III族窒化物半導体層貼り合わせ基板の下地基板として用いられるセラミックス複合材料であって、
酸化物系セラミックスおよび非酸化物系セラミックスから構成され、
20〜900℃における平均線熱膨張係数が、(5.9±0.2)×10−6/℃である
ことを特徴とするセラミックス複合材料である。
前記酸化物系セラミックスが、Y2O3、希土類酸化物、Al2O3、ZrO2から選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス複合材料である。
前記非酸化物系セラミックスが、AlNおよび/またはSiCであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミックス複合材料である。
前記非酸化物系セラミックスが50〜70vol%であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のセラミックス複合材料である。
GaN半導体層との貼り合わせ用下地基板として用いられることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のセラミックス複合材料である。
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のセラミックス複合材料を用いたIII族窒化物半導体層貼り合わせ基板に用いられる下地基板の製造方法であって、
酸化物系セラミックス粉末と非酸化物系セラミックス粉末とを所定の比率で混合する原料混合工程と、
前記原料混合工程において得られた混合粉末を、所定形状の成形体に成形する成形工程と、
前記成形体を、不活性雰囲気中で焼成して、前記セラミックス複合材料の焼結体を作製する焼成工程と
を有することを特徴とする半導体層貼り合わせ基板用の下地基板の製造方法である。
さらに、加工工程を有することを特徴とする請求項6に記載の半導体層貼り合わせ基板用の下地基板の製造方法である。
1.下地基板の作製
(1)混合粉末調製工程
はじめに、非酸化物系セラミックスの粉末として、粒径0.6μmのAlNを用い、酸化物系セラミックスの粉末として、粒径0.5μmのY2O3を準備した。次に、表1に示す実施例1、2と比較例1、2の、4種類の混合割合の粉末を、エタノール中で、ボールミルを用いて、12時間混合した後、乾燥した。なお、表1には、後述する焼結体の非酸化物系セラミックス(AlN)の体積比率も併せて示す。
乾燥後の混合粉末を、圧力500kgf/cm2で成形し、さらに1000kgf/cm2のCIP(冷間静水圧加圧成形)を行うことにより、成形体を作製した。
作製した成形体を、窒素雰囲気の下、10℃/分の昇温速度で昇温し、1800℃、4時間の条件で焼成することにより、直径100mm、厚さ5mmの焼結体(セラミック複合材料)を作製した。
(1)測定方法
作製された下地基板から20×□2.5mmのサンプルを切り出し、線膨張係数測定装置(理学電機製TMA8140)を用いて窒素中で、20℃〜800℃までの線熱膨張係数を測定した。なお、一部については、1200℃まで測定した。
図2は、20〜800℃までの線熱膨張係数の測定結果を示す図である。なお、測定結果の評価の説明を容易にするため、GaNの線熱膨張係数も併せて示している。
(1)III族窒化物半導層貼り合わせ基板の作製
GaNウエハをドライエッチングにより清浄した後、GaNウエハの主表面(N面)と下地基板の主表面とを、大気中で、貼り合わせ、III族窒化物半導層貼り合わせ基板を作製した。貼り合わせ時の圧力は、7MPa(1400kgf/2インチウエハ)とした。また、接着強度を増加させるためには、大気中で、室温(例えば20℃〜30℃)から200℃〜300℃まで、数時間かけて加熱することが好ましく、本実施例では、室温から200℃まで、3時間かけて加熱した。
イ.評価方法
上記で得られたIII族窒化物半導層貼り合わせ基板上に、MOCVD法により、1100℃で、GaN半導体エピタキシャル層を成長させた。そして、GaN半導体エピタキシャル層が成長したIII族窒化物半導層貼り合わせ基板を、超音波探傷法により調査し、下地基板とGaNウエハとの剥離状況を調査した。
実施例1、2の場合は、共に、下地基板とGaNウエハとの間に、剥離が認められず、良好な接合が確認できた。一方、比較例1、2の場合は、共に、剥離が認められた。
1.下地基板の製造
表2に示す酸化物系セラミックスおよび非酸化物系セラミックスの種類および配合割合により、実施例1、2と同じ方法で、下地基板を作製した。
次に、実施例1、2と同様にして、平均線熱膨張係数の測定と評価を行った。20〜800℃までの平均線熱膨張係数の算定結果を表2に示す。なお、表2には、焼結体の非酸化物系セラミックス(AlN)の体積比率も併せて示す。
上記により得られた下地基板を用いて、実施例1、2と同様にして、III族窒化物半導層貼り合わせ基板を作製して評価を行なった。評価結果は、実施例1、2と同様に、下地基板とGaNウエハとの間に、剥離が認められず、良好な接合が確認できた。
2 下地基板
3 GaNウエハ
Claims (7)
- III族窒化物半導体層貼り合わせ基板の下地基板として用いられるセラミックス複合材料であって、
酸化物系セラミックスおよび非酸化物系セラミックスから構成され、
20〜900℃における平均線熱膨張係数が、(5.9±0.2)×10−6/℃である
ことを特徴とするセラミックス複合材料。 - 前記酸化物系セラミックスが、Y2O3、希土類酸化物、Al2O3、ZrO2から選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス複合材料。
- 前記非酸化物系セラミックスが、AlNおよび/またはSiCであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミックス複合材料。
- 前記非酸化物系セラミックスが50〜70vol%であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のセラミックス複合材料。
- GaN半導体層との貼り合わせ用下地基板として用いられることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のセラミックス複合材料。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のセラミックス複合材料を用いたIII族窒化物半導体層貼り合わせ基板に用いられる下地基板の製造方法であって、
酸化物系セラミックス粉末と非酸化物系セラミックス粉末とを所定の比率で混合する原料混合工程と、
前記原料混合工程において得られた混合粉末を、所定形状の成形体に成形する成形工程と、
前記成形体を、不活性雰囲気中で焼成して、前記セラミックス複合材料の焼結体を作製する焼成工程と
を有することを特徴とする半導体層貼り合わせ基板用の下地基板の製造方法。 - さらに、加工工程を有することを特徴とする請求項6に記載の半導体層貼り合わせ基板用の下地基板の製造方法。
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