JP2012071496A - インクジェット記録紙及びインクジェット印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】記録紙の被印刷面にK値が40を超えるポリビニルピロリドンを濃度0.1〜1.0g/m2で塗布することにより、記録紙へ吐出された油性インク中の顔料の記録紙内部への浸透を抑制して裏抜けを防止するとともに、高いドット濃度を達成する。
【選択図】なし
Description
本発明で使用する油性インクは、溶剤及び顔料から主として構成されるが、必要に応じて、その他の成分を含有してもよい。
溶剤は、インクの溶媒すなわちビヒクルとして機能するものであれば特に限定されず、揮発性溶剤及び難揮発性溶剤の何れであってもよい。しかしながら、本発明では環境上の観点から、溶剤は、難揮発性溶剤を主体として含有することが好ましい。難揮発性溶剤の沸点は、200℃以上が好ましく、より好ましくは240℃以上である。
非極性有機溶剤としては、ナフテン系、パラフィン系、イソパラフィン系等の石油系炭化水素溶剤を使用でき、具体的には、ドデカンなどの脂肪族飽和炭化水素類、エクソンモービル社製「アイソパー、エクソール」(いずれも商品名)、新日本石油社製「AFソルベント、ノルマルパラフィンH」(いずれも商品名)、サン石油社製「サンセン、サンパー」(いずれも商品名)等が挙げられる。これらは、単独で、または、2種以上組み合わせて用いることができる。
極性有機溶剤としては、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、脂肪酸系溶剤、エーテル系溶剤などが挙げられる。これらは、単独で、または、2種以上組み合わせて用いることができる。
顔料としては、有機顔料、無機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用でき、特に限定されない。具体的には、カーボンブラック、カドミウムレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、酸化クロム、ピリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料などが好適に使用できる。これらの顔料は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。
油性インク中における顔料の分散を良好にするために、油性インクに顔料分散剤を添加することが好ましい。本発明で使用できる顔料分散剤としては、顔料を溶剤中に安定して分散させるものであれば特に限定されないが、例えば、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテート等が好適に使用され、そのうち、高分子分散剤を使用するのが好ましい。
本発明の油性インクには、インクの性状に悪影響を与えない限り、上記有機溶剤、顔料、顔料分散剤以外に、例えば、染料、界面活性剤、定着剤、防腐剤等の他の成分を添加できる。
本発明の油性インクは、例えばビーズミル等の公知の分散機に全成分を一括又は分割して投入して分散させ、所望により、メンブレンフィルター等の公知のろ過機を通すことにより調製できる。例えば、予め溶剤の一部と顔料の全量を均一に混合させた混合液を調製して分散機にて分散させた後、この分散液に残りの成分を添加してろ過機を通すことにより調製することができる。
本発明で使用する前処理液は、ポリビニルピロリドンおよび溶剤を少なくとも含んでなり、必要に応じて、その他の成分を含有してもよい。
ポリビニルピロリドンとしては、K値が40を超えるものが用いられ、K値が50以上のものが好ましく用いられ、K値が60以上のものが特に好ましく用いられる。K値が40以下の場合、記録紙へ吐出された油性インクが記録紙内部へ浸透し易くなるため、ドット濃度が低下し裏抜けが発生する。なお、K値は、ポリビニルピロリドンの分子量と相関がある値であり、その値が高いほど親水性が低下する。なお、K値の上限は、特に限定されないが、通常、120以下が好ましい。ポリビニルピロリドンの分子量は100×103以上が好ましく、300×103以上がより好ましい。
本発明で使用する前処理液の溶剤は、水および有機溶剤からなる群より選択して使用できる。有機溶剤は、水溶性有機溶剤であっても非水溶性有機溶剤であってもよいが、ポリビニルピロリドンの分散性の点から、水溶性有機溶剤を使用することが好ましい。
水溶性有機溶剤としては、グリコール系溶剤、グリコールエーテル類、グリコールエーテル類のアセタート、低級アルコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、イミダゾリジノン系溶剤、3−メチル−2,4−ペンタンジオールなどが挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、また、単一の相を形成する限り、2種以上混合して使用してもよい。
前処理液の乾燥時間を短くできることから、溶剤は低沸点の揮発性溶剤が好ましい。沸点120℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましい。
本発明で使用する前処理液には、その性状に悪影響を与えない限り、上記溶剤、ポリビニルピロリドン以外に、例えば、分散剤、界面活性剤、定着剤、防腐剤等の他の成分を添加できる。
本発明で使用する前処理液は、例えば公知のミキサーに全成分を一括又は分割して投入して分散及び溶解させることにより調製できる。例えば、予め溶剤の一部とポリビニルピロリドンの全量を均一に溶解させた溶液を調製した後、この溶液に残りの成分を添加して混合し、所望により、ろ過機を通すことにより調製することができる。
本発明のインクジェット記録紙は、普通紙などの印刷用紙の被印刷面に上記前処理液を塗布して乾燥することにより製造することができる。上記前処理液を塗布する被印刷面は、印刷用紙の全面であっても、印刷に必要な一部分であってもよい。
前処理液の塗布は、公知の印刷方法でおこなうことができ、例えば、刷毛、ローラー、バーコーター等を使用して印刷用紙の表面を均一にコーティングすることによって行ってもよく、または、インクジェット印刷及びグラビア印刷などの印刷手段によって画像を印刷することで行ってもよい。
前処理液の乾燥は、前処理液の塗布後に記録紙を自然乾燥させる他、記録紙に熱風を当てる、熱したロールの下に記録紙を搬送させるなど、既存の方法を用いることができる。
本発明のインクジェット印刷方法は、前処理液を記録紙の被印刷面へ塗布した後、油性インクを該被印刷面上へ吐出させることにより行われる。前処理液の記録紙への塗布は、上記インクジェット記録紙について記載したのと同じ要領で行うことができる。また、本発明の印刷方法は、インクジェットプリンタを使用し、記録紙の被印刷面へ前処理液をインクジェット印刷で塗布した後、これに重ねて油性インクをインクジェット印刷することにより行ってもよい。なお、本発明では、前処理液を記録紙の被印刷面に塗布した後、塗布された前処理液が浸透および蒸発乾燥した後に油性インクを吐出させることが好ましい。そのため、前処理液中の溶剤量が多い場合には、油性インク印刷前に乾燥工程を付与してもよい。乾燥工程は、前処理液の塗布後に記録紙に熱風を当てる、熱したロールの下に印刷媒体を搬送させるなど、既存の方法を用いることができる。
(1)前処理
普通紙1(理想科学工業株式会社製「理想用紙薄口(商品名)」)又は普通紙2(アスクルマルチペーパースーパーセレクトスムース(商品名))の片面に、表1に示すポリビニルピロリドンの5.0質量%メタノール溶液をグラビア印刷機で塗工し、70℃5分間乾燥させて、記録紙を得た。なお、塗布量は、グラビア印刷の溝の深さ及び塗工回数を変更することにより、表1に示す量に調節した。塗布量は、乾燥後の記録紙10枚の重さを測定し、未処理の記録紙との差分から算出した。
表1に示す各成分を表1に示す割合でプレミックスし、その後、直径(φ)0.5mmのジルコニアビーズを入れ、ロッキングミル((株)セイワ技研製)にて60分間分散し、得られた分散液をメンブレンフィルター(開口径3μm)でろ過し、黒インクを調製した。
印刷機としてインクジェットプリンタ「X9050(商品名)」(理想科学工業株式会社製)を用い、上記(1)で得られた記録紙の前処理面上に上記(2)で得られた油性インクを吐出させ、ベタ画像と単独ドットを印刷した。印刷は、解像度300×300dpiにて、30pl/dotのインク量の条件で行った。得られた印刷物を23℃、50%R.H.にて約1日放置した後、ドット濃度及び裏面濃度を下記方法で測定し評価した。結果を表3に示す。
ズーム顕微鏡「AZ100M(商品名)」(ニコン製)にLEDリングライト及びCCDを取り付け、約800個の単独ドットを画像データとして取り込んだ。該データを、画像解析ソフト「Photoshop(商品名)」(アドビ社製)にて、カラー画像からグレースケール画像に変換した後、画像解析ソフト「Image-Pro PLUS(商品名)」(Media Cybernetics社製)でドット輝度を測定し、ドット濃度とした。
ベタ画像(インク量30pL/ドット)の裏面の画像濃度(OD値)を光学濃度計(RD920:マクベス社製)を用いて測定した。
前処理を行わなかった以外、実施例と同様に実験を行った。その結果を表2に示す。
本発明の範囲のK値を有するポリビニルピロリドンを本発明の範囲の濃度で前処理した記録紙を用いて油性インクジェット印刷した実施例1〜5の場合、高いドット濃度と低い裏濃度が得られた。
これに対し、比較例1及び2は、前処理しなかった例であり、対応する本発明の実施例1〜4及び実施例5よりもドット濃度が低く、裏濃度も高かった。
比較例3は、本発明の範囲よりも低いK値を有するポリビニルピロリドンを用いた例であるが、高いドット濃度が低く、裏濃度も高かった。
比較例4は、本発明の範囲よりもポリビニルピロリドンの塗布量が多い例であるが、前処理しなかった比較例1と同様に、高いドット濃度が低く、裏濃度も高かった。
Claims (2)
- 被印刷面に、K値が40を超えるポリビニルピロリドンを0.1〜1.0g/m2塗布してなることを特徴とするインクジェット記録紙。
- 前処理液を記録紙の被印刷面へ塗布して前処理した後、顔料および溶剤を少なくとも含んでなる油性インクを前記被印刷面上へ吐出させることにより印刷を行うインクジェット印刷方法において、前記前処理は、K値が40を超えるポリビニルピロリドンを含む前処理液を前記被印刷面へ前記ポリビニルピロリドン濃度0.1〜1.0g/m2で塗布することにより行うことを特徴とするインクジェット印刷方法。
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JP2010218284A JP2012071496A (ja) | 2010-09-29 | 2010-09-29 | インクジェット記録紙及びインクジェット印刷方法 |
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