JP2017218472A - 油性インク組成物 - Google Patents

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崇伯 牧野
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Abstract

【課題】 臭気性が低く、インクジェット適性に優れた油性インク組成物の提供。【解決手段】 顔料と、高分子分散剤と、有機溶剤とを少なくとも含んでなる油性インク組成物であって、前記有機溶剤が、(a)下記式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと、(b)環状エステルと、(c)ジエチレングリコールブチルメチルエーテルおよび/またはトリエチレングリコールブチルメチルエーテルとを含んでなる、油性インク組成物。R11−(OC2H4)n−OR12式(1)(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)【選択図】 なし

Description

本発明は油性インク組成物に関する。
油性インクの臭気性の低減、インクジェット適性の向上を目的として、このインクに含まれる有機溶剤の種類、その組合せおよび添加量などに関する研究開発が行われ、多数の提案がされている。
例えば、WO2004/007626号公報(特許文献1)には、ポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテル1質量部に対してラクトン系溶剤を0.02〜4質量部の割合で含む混合溶剤を少なくとも50重量%含有する油性インクが開示されている。この文献によれば、上記油性インクは、ポリ塩化ビニル基材への印字に適し、印字品質、印刷安定性、印字乾燥性、インクの保存安定性に優れるとされている。
また、特開2005-200469号公報(特許文献2)には、グリコールアセテート系化合物と環状エステルとを含み、当該環状エステルの含有量が当該グリコールアセテート系化合物100質量部当たり1〜60質量部である油性インクが開示されている。この文献によれば、上記油性インクは、インクの吐出安定性、ポリ塩化ビニルフィルムへの定着性、および乾燥性に優れるとされている。
また、特開2011-052046号公報(特許文献3)には、60質量%以上のジエチレングリコールジエチルエーテルと、24〜37質量%のγ−ブチロラクトン及び/又はテトラエチレングリコールジメチルエーテルと、1質量%よりも多く5質量%未満のテトラエチレングリコールモノブチルエーテルとを含む金属顔料インクが開示されている。この文献によれば、上記金属顔料インクは、吐出安定性および消泡性に優れるとされている。
また、WO2002/055619号公報(特許文献4)には、常温常圧下で液体のジエチレングリコール化合物と常温常圧下で液体のジプロピレングリコール化合物との混合物を含み、前記ジエチレングリコール化合物と前記ジプロピレングリコール化合物との重量混合比が20:80〜80:20の範囲である油性インクが開示されている。この文献によれば、上記油性インクは、吐出安定性、塩化ビニル製フィルムへの定着性、保存安定性に優れるとされている。
また、本出願人によって出願された特開2016-044206号公報(特許文献5)には、有機溶剤として、合計量で50質量%未満の、式:R11−(OC−OR12(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと環状エステルとを含む油性インク組成物が開示されている。この文献によれば、上記油性インク組成物は、吐出安定性、間欠印刷安定性、またはポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材に対する浸透性に優れるとされている。
WO2004/007626号公報 特開2005-200469号公報 特開2011-052046号公報 WO2002/055619号公報 特開2016-044206号公報
本発明者らは、今般、油性インクの有機溶剤として特定の化合物の組合せを用いることにより、臭気性が低く、印刷品質、印刷安定性、印刷物耐久性、プラスチック基材に対する印刷適性などのインクジェット適性に優れた油性インク組成物が得られるとの知見を得た。本発明は斯かる知見に基づくものである。
従って、本発明は、臭気性が低く、インクジェット適性に優れた油性インク組成物の提供をその目的としている。
そして、本発明による油性インク組成物は、
顔料と、高分子分散剤と、定着樹脂と、有機溶剤とを少なくとも含んでなる油性インク組成物であって、
前記有機溶剤が、(a)下記式(1):
11−(OC−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと、
(b)環状エステルと、
(c)ジエチレングリコールブチルメチルエーテルおよび/またはトリエチレングリコールブチルメチルエーテルとを含むことを特徴とする。
有機溶剤
本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、(a)下記式(1):
11−(OC−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと、(b)環状エステルと、(c)ジエチレングリコールブチルメチルエーテルおよび/またはトリエチレングリコールブチルメチルエーテルとを少なくとも含む。このように、特定の有機溶剤(a)、(b)および(c)を含有させることにより、とりわけ油性インク組成物の臭気性を低減させることができる。また、このようにして得られた油性インク組成物は、印刷ムラがほとんどなく、もしくは光沢鮮映性が良好であるなど印刷品質に優れ、または、連続印刷後もしくは間欠印刷後においてインクの吐出不良が発生しにくいなど印刷安定性に優れ、または、印刷物の速乾性、耐擦性もしくは耐エタノール性などの印刷物耐久性に優れ、または、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材に対する浸透性などの印刷適性に優れる。
(a)式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテル
本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、下記式(1):
11−(OC−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルを含む。これにより、油性インク組成物の臭気性を低減させることができる。また、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルは、間欠印刷安定性、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材への浸透性に優れる。また、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルは高沸点、低蒸気圧であり、作業環境または安全性に優れる。そして、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルの含有量は、インク組成物の全量に対して10質量%以上40質量%以下であることが好ましく、10質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。添加量がこの範囲にあることにより、油性インクは上記の効果とともに、良好な印刷特性(印刷品質、印刷安定性、または印刷物耐久性など)を有し、その結果良好な印刷物を得ることができる。含有量が10質量%以上であることにより、印刷面にムラが発生する不具合が抑制され、印刷物の耐擦性(例えば、被印刷媒体に対する顔料の定着性)が向上する。含有量が40質量%以下であることにより、印刷ムラの発生が抑制され、光沢物鮮映性または印刷安定性が向上する。なお、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルの含有量が多いと印刷物の速乾性が良好であるが、上記した他の印刷特性とのバランスを良好に維持するため、含有量は上記範囲が好ましい。
本発明において、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルの具体例として、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−nまたはiso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールエチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジ−nまたはiso−プロピルエーテル、およびテトラエチレングリコールエチルメチルエーテル、ならびにこれらの2種以上の組合せが挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルは、ジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE)および/またはジエチレングリコールエチルメチルエーテル(DEGMEE)である。
(b)環状エステル
本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、環状エステルを含む。これにより、油性インク組成物の臭気性を低減させることができる。また、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材に対する浸透性が向上する。そして、環状エステルの含有量は、インク組成物の全量に対して10質量%以上40質量%以下であることが好ましく、さらに24質量%以上38質量%以下であることがさらに好ましい。これにより、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材への印刷適性がより良好になり、かつヘッドの構成部材へのアタック性を低減または抑制することが可能となる。また、吐出不良の発生などを抑制することが可能となり、長時間にわたる連続印刷への適応性が向上する。含有量が10質量%以上であることにより、プラスチック基材に対する浸透性が向上し、または印刷面にムラ、スジが発生する不具合が抑制され、または耐擦性が向上する。含有量が40質量%以下であることにより、光沢鮮映性、間欠印刷安定性などの印刷安定性が向上する。なお、環状エステルの含有量が多いと印刷物の速乾性または耐擦性が良好であるが、上記した他の印刷特性とのバランスを良好に維持するため、含有量は上記範囲が好ましい。
本発明において、環状エステルの具体例として、下記式(2):
Figure 2017218472
(式中、R21およびR22は各々水素原子または炭素数1〜7のアルキル基もしくはアルケニル基であり、同一であっても異なっていてもよく、mは1〜3の整数である。)
で示されるラクトン系化合物が挙げられる。
上記式(2)で示されるラクトン系化合物としては、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−カプリロラクトン、γ−ラウロラクトンなどのγ−ラクトン、δ−バレロラクトン、δ−ヘキサラクトンなどのδ−ラクトン、およびε−カプロラクトンなどのε−ラクトンが挙げられる。これらの中で、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクトンからなる群から選択される1種または2種以上のラクトン系化合物が好ましい。
(c)ジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME)および/またはトリエチレングリコールブチルメチルエーテル(TEGBME)
本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、ジエチレングリコールブチルメチルエーテルおよび/またはトリエチレングリコールブチルメチルエーテルを含む。これにより、油性インク組成物の臭気性を効果的に低減させることができる。また、間欠印刷安定性、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材への浸透性を向上させることができる。また、ジエチレングリコールブチルメチルエーテルおよび/またはトリエチレングリコールブチルメチルエーテルは高沸点、低蒸気圧であり、作業環境または安全性に優れる。そして、ジエチレングリコールブチルメチルエーテルおよび/またはトリエチレングリコールブチルメチルエーテルの含有量は、インク組成物の全量に対して30質量%以上であることが好ましい。これにより、油性インク組成物の間欠印刷安定性、または粘度もしくは吐出安定性、印刷物の光沢鮮映性または定着性が向上し、これらのバランスが良好に維持される。また、ジエチレングリコールブチルメチルエーテルおよび/またはトリエチレングリコールブチルメチルエーテルの含有量は、インク組成物の全量に対して80質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましい。これにより、油性インク組成物の間欠印刷安定性、または粘度もしくは吐出安定性、印刷物の光沢鮮映性または定着性が向上し、これらのバランスが良好に維持される。
(d)グリコールエーテル系溶剤
本発明の好ましい態様によれば、本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、下記式(3):
31−(OC−OH 式(3)
(式中、R31は炭素数1〜4のアルキル基であり、nは3〜5の整数である。)で示されるポリオキシエチレンモノアルキルエーテルを含む。これにより印刷物の印刷ムラと光沢鮮映性がより良好になる。式(3)で示されるポリオキシエチレンモノアルキルエーテルの添加量は、インク組成物の全量に対して0.1質量%以上20質量%以下であることが好ましい。
具体的には、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(TEGmME)、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(TEGmEE)、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(TEGmIPE)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(TEGmBE)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGmME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGmEE)、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE)、ペンタエチレングリコールモノブチルエーテル(PeEGmBE)等を挙げることができる。
その他溶媒
本発明による油性インク組成物は、既に説明した有機溶剤の他に、顔料を分散可能な任意の溶剤を本発明の目的を達成可能な範囲で含むことができる。このような溶剤としては、例えば、アルコール系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アセテート系溶剤、脂肪族系溶剤、脂環族系溶剤、芳香族系溶剤、アミン系溶剤などを好ましく用いることができる。また、これら溶剤は二種以上を組合せて用いることもできる。
アルコール系溶剤の具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、3−メトキシ−3メチル−1−ブタノール等を挙げることができる。本発明の好ましい態様によれば、アルコール系溶剤として高沸点アルコール系溶剤を用いることが、表面処理時に溶剤の蒸発に伴う濃度変化が低く抑えられるという観点で好ましい。高沸点アルコール系溶剤としては、3−メトキシ−3メチル−1−ブタノール(MMB)を好ましく用いることができる。
エステル系溶剤の具体例としては、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、炭酸ジメチル等を挙げることができる。
ケトン系溶剤の具体例としては、アセトン、イソホロン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、メチルイソブチルケトンベンゼン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコール等を用いることができる。これらの中でも、安全性の観点でメチルイソブチルケトンを挙げることができる。
アセテート系溶剤の具体例としては、ブチセルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートを挙げることができる。この中でもジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(DEGmBEA)を好ましく用いることができる。アセテート系溶剤の含有量は、インク組成物の全量に対して0.1〜40質量%であることが好ましい。含有量が0.1質量%以上、好ましくは5質量%以上であることにより、印刷ムラの発生が抑制され、光沢物鮮映性が向上する。
脂肪族系溶剤の具体例としては、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等を用いることができる。これらの中でも、低揮発性で取扱いし易いという観点でエチルシクロヘキサンを挙げることができる。
芳香族系溶剤の具体例としては、トルエン、キシレン、テトラリン等を用いることができる。また、その他の溶剤としては、例えば、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素、ジメチルホルムアミド等のアミド、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテルを挙げることができる。
アミン系溶剤の具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等を用いることができる。アミン系溶剤は、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテル、とりわけジエチレングリコールジエチルエーテルに顔料が分散された油性インクにおいて、顔料の分散安定性を向上させる効果がある。アミン系溶剤の含有量は、インク組成物の全量に対して0.3〜3質量%であることが好ましい。また、1質量%前後であることがより好ましい。
定着樹脂
本発明の好ましい態様によれば、本発明による油性インク組成物は定着樹脂を含む。これにより、インク組成物の粘度を調整することができる。その結果、インク組成物の吐出安定性または保存安定性が向上する。また、印刷物の耐擦性、被印刷媒体への顔料の定着性を良好にすることができる。このような定着樹脂としては、成膜可能な公知の樹脂を用いることができ、例えば、天然植物油、天然有機樹脂、半合成有機樹脂、合成有機樹脂などを用いることができる。また、定着樹脂は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂の何れであってもよい。また、定着樹脂は、被印刷媒体への付着性などの要求性能や油性インクに含まれる溶剤の種類に応じて選択すれば良い。定着樹脂の含有量は、顔料の分散安定性を考慮し、インク組成物の全量に対して0.1〜5質量%であることが好ましい。含有量がこの範囲にあることにより、インクジェット印刷において高速での、吐出不良の発生が抑制された安定印刷が可能となる。含有量が0.1質量%以上であることにより、定着性が向上する。含有量が5質量%以下であることにより、印刷安定性が向上する。なお、定着樹脂の含有量が少ない場合、光沢鮮映性または印刷安定性が良好であるが、上記した他の印刷特性とのバランスを良好に維持するため、含有量は上記範囲が好ましい。また、定着樹脂の含有量が多い場合、印刷物の速乾性が良好であるが、上記した他の印刷特性とのバランスを良好に維持するため、含有量は上記範囲が好ましい。
定着樹脂としては、あまに油、大豆油、脱水ひまし油のような乾性油および半乾性油、酒精ワニス、ロジン、ニトロセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、ベンジルセルロース、ノボラック型またはレゾール型のフェノール樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、アミノアルキド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコーン樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、変性熱可塑性または熱硬化性のフッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、グラフト変性ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、グラフト変性ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、カシュー樹脂、ケイ皮酸樹脂、ポリチオール樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、α、β−不飽和カルボン酸またはその無水物でグラフト変性された酸変性ポリオレフィン樹脂、酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂、アクリルモノマー等に代表される反応性モノマーでグラフト変性されたグラフト変性ポリオレフィン樹脂、グラフト変性塩素化ポリオレフィン樹脂、ならびに上記樹脂の共重合体(例えば、塩ビ・酢ビ共重合体樹脂)、および水性化物、さらにこれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、塩ビ・酢ビ共重合体樹脂からなる群から選択される1種または2種以上のものが好ましい。
顔料
本発明による油性インク組成物は、顔料を含む。これにより、印刷物の耐水性、耐光性、耐ガス性などの耐候性が優れる。顔料としては、油性インク組成物に通常用いられる公知の無機顔料および有機顔料が挙げられる。具体的には、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、酸化チタン、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、ジケトピロロピロール、アンスラキノン、ベンズイミダゾロン、アンスラピリミジン、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料等を用いることができる。これらの顔料は単独で用いてもよいし、2種またはそれ以上を組合せて用いてもよい。また、顔料の含有量は、インク組成物の全量に対して0.2〜10質量%であることが好ましい。含有量がこの範囲にあることにより、カラーバランスの良好な印刷物が得られる。
高分子分散剤
本発明による油性インク組成物は、高分子分散剤を含む。高分子分散剤としては、顔料を上記の有機溶剤に安定に分散可能なものであれば特に制限なく用いることができるが、その構造中に疎水性部分と親水性部分とを併せ持つものであることが好ましい。これにより、高分子分散剤の疎水性部分が、顔料粒子の疎水性の表面と物理的に吸着することが可能となり、有機溶剤の疎水性部分に馴染むことができるため、顔料は溶剤中で安定的に分散することができる。このような高分子分散剤として、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマーおよびコポリマー、アクリル系ポリマーおよびコポリマー、ポリエステル、ポリカルボン酸、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、エポキシ樹脂などを好ましく用いることができる。
また、より好ましい高分子分散剤として、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテートが挙げられる。
高分子分散剤の具体例としては、ビックケミー社製のディスパービック130(登録商標)、ディスパービック161(登録商標)、ディスパービック162(登録商標)、ディスパービック163(登録商標)、ディスパービック170(登録商標)、ディスパービック171(登録商標)、ディスパービック174(登録商標)、ディスパービック180(登録商標)、ディスパービック182(登録商標)、ディスパービック183(登録商標)、ディスパービック184(登録商標)、ディスパービック185(登録商標)、ディスパービック2000(登録商標)、ディスパービック2001(登録商標)、ディスパービック2020(登録商標)、ディスパービック2050(登録商標)、ディスパービック2070(登録商標)、ディスパービック2096(登録商標)、ディスパービック2150(登録商標)、ディスパービックLPN21116(登録商標)、ディスパービックLPN6919(登録商標);エフカ社製のエフカ46(登録商標)、エフカ47(登録商標)、エフカ48(登録商標)、エフカ49(登録商標)、エフカ4010(登録商標)、エフカ4055(変性ポリウレタン)(登録商標)、エフカ452(登録商標)、エフカLP4008(登録商標)、エフカ4009(登録商標)、エフカLP4010(登録商標)、エフカLP4050(登録商標)、エフカLP4055(登録商標)、エフカ400(登録商標)、エフカ401(登録商標)、エフカ402(登録商標)、エフカ403(登録商標)、エフカ450(登録商標)、エフカ451(登録商標)、エフカ453(変性ポリアクリレート(登録商標))、エフカ4540(登録商標)、エフカ4550(登録商標)、エフカLP4560(登録商標)、エフカ120(登録商標)、エフカ150(登録商標)、エフカ1501(登録商標)、エフカ1502(登録商標)、エフカ1503(登録商標);ルーブリゾール社製のソルスパース3000(ハイドロステアリン酸系分散剤)(登録商標)、ソルスパース5000(フタロシアニンアンモニウム塩系分散剤)(登録商標)、ソルスパース9000(登録商標)、ソルスパース13240(登録商標)、ソルスパース13650(登録商標)、ソルスパース13940(ポリエステルアミン系)(登録商標)、ソルスパース17000(登録商標)、ソルスパース18000(脂肪酸アミン系分散剤)(登録商標)、ソルスパース11200(登録商標)、ソルスパース20000(登録商標)、ソルスパース21000(登録商標)、ソルスパース22000(登録商標)、ソルスパース24000(登録商標)、ソルスパース26000(登録商標)、ソルスパース27000(登録商標)、ソルスパース28000(ポリアミド系分散剤)(登録商標)、ソルスパース32000(登録商標)、ソルスパース36000(登録商標)、ソルスパース37000(登録商標)、ソルスパース38000(登録商標)、ソルスパース41000(登録商標)、ソルスパース42000(登録商標)、ソルスパース43000(登録商標)、ソルスパース46000(登録商標)、ソルスパース54000(登録商標)、ソルスパース71000(登録商標);花王社製のデモールP、EP(登録商標)、ポイズ520、521、530(登録商標)、ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)(登録商標)、味の素株式会社製のアジスパーPB711(登録商標)、アジスパーPB821(登録商標)、アジスパーPB822(登録商標)、アジスパーPB814(登録商標)、アジスパーPN411(登録商標)、アジスパーPA111(登録商標);楠本化成社製のディスパロンKS−860(登録商標)、KS−873N4(高分子ポリエステルのアミン塩)(登録商標);日光ケミカル社製のTAMN−15(アルキルアミンのPO若しくはEO変成物)(登録商標);第一工業製薬社製のディスコール202、206(登録商標)、OA−202、OA−600(多鎖型高分子非イオン系分散剤)(登録商標)等を挙げることができる。
さらに別の具体例として、主鎖に複数の窒素原子を有し、当該窒素原子を介してアミド結合した側鎖を複数有する櫛形構造のポリアミド系分散剤を挙げることができる。主鎖としてはポリアルキルイミンを好適に挙げることができ、ポリエチレンイミンを挙げることができる。また、側鎖としてはポリエステル鎖を好適に挙げることができ、ポリ(カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ)鎖をより好適に挙げることができる。このようなポリアミド系分散剤の具体的としては、特開平5−177123号公報に開示されているような、ポリエチレンイミンからなる主鎖1分子当たり3〜80個のポリ(カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ)鎖がアミド結合によって側鎖として結合している構造の化合物を挙げることができる。また、櫛形構造のポリアミド系分散剤としては、上記ルーブリゾール社製のソルスパース11200(登録商標)、ソルスパース28000(登録商標)を挙げることができる。
界面活性剤
本発明の好ましい態様によれば、本発明による油性インク組成物は界面活性剤をさらに含む。これにより、インク組成物の被印刷媒体へのぬれ性が改善され、速やかな定着性または速乾性を得ることがきる。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、両性または非イオン系の公知の界面活性剤を用いることができるが、界面活性剤がアセチレングリコール系界面活性剤および/またはシリコーン系界面活性剤であることが好ましい。界面活性剤の含有量は、インク組成物の全量に対して0.1〜5質量%であることが好ましい。含有量がこの範囲にあることにより、インクジェット印刷において高速での、吐出不良の発生が抑制された安定印刷が可能となる。含有量が5質量%以下であることにより、印刷物の速乾性が向上する。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、サーフィノール465(商標)、サーフィノール104(商標)(以上、Air Products and Chemicals, Inc.社製)、オルフィンSTG(商標)、オルフィンE1010(商標)(以上、日信化学社製)等を好適に用いることができる。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることが好ましい。具体例としては、ビックケミー・ジャパン株式会社のBYK−347(登録商標)、BYK−348(登録商標)、BYK−UV3500(登録商標)、BYK−UV3570(登録商標)、BYK−UV3510(登録商標)、BYK−UV3530(登録商標)が挙げられる。
製造方法
本発明の別の態様によれば、本発明による油性インク組成物の製造方法が提供され、この製造方法は、
顔料と、分散剤と、下記式(1):
11−(OC−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルとを少なくとも混合して、顔料分散液を得る工程と、
得られた顔料分散液と、有機溶剤とを混合して、油性インク組成物を得る工程と
を少なくとも含んでなる。有機溶剤は、(a)式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと、(b)環状エステルと、(c)ジエチレングリコールブチルメチルエーテルおよび/またはトリエチレングリコールブチルメチルエーテルとを少なくとも含む。(a)および(b)の合計量は、油性インク組成物全量に対して50質量%以下となるように添加されることが好ましい。
本発明による油性インクの製造方法によれば、顔料を予め(a)式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテル、好ましくはジエチレングリコールジエチルエーテルに分散させてなる分散液を製造し、この分散液と有機溶剤(b)、(c)および場合により、顔料を分散させるために用いられた有機溶剤(a)に加えてさらに添加される有機溶剤(a)、有機溶剤(d)を混合することにより、安定したインクを効率良く製造することができる。また、顔料分散液を製造する際、前記有機溶剤が上述したアミン系溶剤をさらに含むことが好ましい。これにより、顔料の分散安定性が向上する。
用途
本発明による油性インク組成物は、ペン、スプレー、凸版印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷およびインクジェット印刷、塗料、コーティング組成物、トナーなど種々の用途において用いられる、溶剤系インクとして用いることができる。とりわけポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材へ適用するインクジェット印刷用インクとして用いることができる。
印刷方法
本発明の別の態様によれば、本発明による油性インク組成物を被印刷媒体へ適用して画像を形成することを特徴とするインクジェット印刷方法が提供される。本発明による油性インク組成物が適用される被印刷媒体としては、例えば、インクジェット専用紙(マット紙、光沢紙など)、樹脂を主原料として構成された合成紙(例えばユポ紙)、壁紙、ガラス、プラスチックフィルムまたはシート(表面処理されたプラスチックフィルムまたはシートを含む)、基材にプラスチックやインク受容層(樹脂)をコーティングしたもの、金属、プリント配線基板など種々のものを用いることができる。プラスチックフィルムまたはシートの具体例としては、硬質または軟質ポリ塩化ビニルフィルムまたはシートが挙げられる。ポリ塩化ビニルフィルムまたはシートの具体例としては、糊付きの塩ビフィルムまたはシート、ターポリンなどが挙げられる。
以下の実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
インクセット1
シアン(C)インクの調製
シアン(C)顔料分散液
シアン顔料としてC.I.ピグメントブルー15:3を15質量部と、分散剤としてポリエステル系高分子化合物の「ヒノアクトKF1−M」(武生ファインケミカル(株)製)を顔料に対して3質量部とを、有機溶剤(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE)82質量部に添加し、ディゾルバーで3,000rpmにて1時間攪拌した後、ジルコニアビーズ(2mm)を充填したビーズミルで予備分散した。次いで、ジルコニアビーズ(0.3mm)を充填したナノミルで本分散を行ない、限外ろ過フィルターCDR-01(株式会社ユーロテック製)にて顔料50%溶液になるまで濃縮し、シアン(C)顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は145nmであった。平均粒径は、日機装(株)製「マイクロトラックUPA150」を使用して測定した。
シアンインク
下記有機溶剤を常温常圧下にて30分マグネティックスターラーで攪拌し、有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(b)としてγ―ブチロラクトン 40質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 30質量部
・その他溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(DEGmBEA) 10質量部
シアン(C)顔料分散液20質量部に有機溶剤混合液を添加し、常温常圧下で30分間マグネティックスターラーにて混合、撹拌して、第1表に示す組成のシアン(C)インクを得た。得られたインクの粘度は2.8mPa・s(20℃)であった。粘度は、アントンパール社製「AMVn」粘度計を使用して測定した。
マゼンタ(M)インクの調製
マゼンタ(M)顔料分散液
C.I.ピグメントブルー15:3(15質量部)の代わりに、マゼンタ顔料としてC.I.ピグメントレッド122を13質量部用いた以外はシアン(C)顔料分散液の調製方法と同様にして、マゼンタ(M)顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は120nmであった。
マゼンタ(M)インク
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(b)としてγ―ブチロラクトン 30質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 30質量部
・その他溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(DEGmBEA) 20質量部
シアン(C)顔料分散液20質量部の代わりに、マゼンタ(M)顔料分散液20質量部を用いた以外はシアン(C)インクの調製方法と同様にして、第1表に示す組成のマゼンタ(M)インクを得た。得られたインクの粘度は3.1mPa・s(20℃)であった。
イエロー(Y)インクの調製
イエロー(Y)顔料分散液
C.I.ピグメントブルー15:3(15質量部)の代わりに、イエロー顔料としてC.I.ピグメントイエロー74を17質量部用いた以外はシアン(C)顔料分散液の調製方法と同様にして、イエロー(Y)顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は100nmであった。
イエロー(Y)インク
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(b)としてγ―ブチロラクトン 10質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 50質量部
・その他溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(DEGmBEA) 20質量部
シアン(C)顔料分散液20質量部の代わりに、イエロー(Y)顔料分散液を20質量部用いた以外はシアン(C)インクの調製方法と同様にして、第1表に示す組成のイエロー(Y)インクを得た。得られたインクの粘度は2.7mPa・s(20℃)であった。
ブラック(K)インクの調製
ブラック(K)顔料分散液
C.I.ピグメントブルー15:3(15質量部)の代わりに、ブラック顔料としてカーボンブラック「MA−8」(三菱化学(株)製)を15質量部用いた以外はシアン(C)顔料分散液の調製方法と同様にして、ブラック(K)顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は90nmであった。
ブラック(K)インク
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(b)としてγ―ブチロラクトン 10質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 30質量部
・(d)としてトリエチレングリコールモノブチルエーテル(TEGmBE) 20質量部
・その他溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(DEGmBEA) 20質量部
シアン(C)顔料分散液20質量部の代わりに、ブラック(K)顔料分散液20質量部を用いた以外はシアン(C)インクの調製方法と同様にして、第1表に示す組成のブラック(K)インクを得た。得られたインクの粘度は2.8mPa・s(20℃)であった。
ライトシアン(Lc)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 39.8質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 10質量部
・(c)としてトリエチレングリコールブチルメチルエーテル(TEGBME) 49.5質量部
・その他溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(DEGmBEA) 0.3質量部
シアン(C)顔料分散液20質量部の代わりに、シアン(C)顔料分散液0.4質量部を用いた以外はシアン(C)インクの調製方法と同様にして、ライトシアン(Lc)インクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
ライトマゼンタ(Lm)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 39.8質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 10質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 20.5質量部
・(c)としてトリエチレングリコールブチルメチルエーテル(TEGBME) 14質量部
・(d)としてトリエチレングリコールモノブチルエーテル(TEGmBE) 15質量部
・その他溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(DEGmBEA) 0.3質量部
シアン(C)顔料分散液20質量部の代わりに、マゼンタ(M)顔料分散液0.4質量部を用いた以外はシアン(C)インクの調製方法と同様にして、第1表に示す組成のライトマゼンタ(Lm)インクを得た。得られたインクの粘度は3.0mPa・s(20℃)であった。
Figure 2017218472
インクセット2
シアン(C)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 6.1質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 40質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 33質量部
・(d)としてテトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE) 13質量部
この有機溶剤混合液に、定着樹脂としてハイスローX X310(星光PMC株式会社・アクリル樹脂)を0.1質量部混合し、常温常圧下で1時間マグネティックスターラーにて混合撹拌して完全に溶解させた。
実施例1のシアン(C)インクの調製と同様にして、シアン(C)顔料分散液7.8質量部を用い、第2表に示す実施例2のシアン(C)インクを調製した。得られたインクの粘度は4.3mPa・s(20℃)であった。
マゼンタ(M)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 5.1質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 40質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 38.9質量部
・(d)としてテトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE) 6質量部
この有機溶剤混合液に、定着樹脂としてハイスローX X310(星光PMC株式会社製)を0.2質量部混合し、実施例2のシアン(C)インクと同様に溶解させた。
実施例1のマゼンタ(M)インクの調製と同様にして、マゼンタ(M)顔料分散液9.8質量部を用い、第2表に示す組成のマゼンタ(M)インクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
イエロー(Y)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 10.1質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 10質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 50質量部
・(d)としてテトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE) 20質量部
この有機溶剤混合液に、定着樹脂としてハイスローX X310(星光PMC株式会社製)を0.1質量部混合し、実施例2のシアン(C)インクと同様に溶解させた。
実施例1のイエロー(Y)インクの調製と同様にして、イエロー(Y)顔料分散液9.8質量部を用い、第2表に示す組成のイエロー(Y)インクを得た。得られたインクの粘度は4.1mPa・s(20℃)であった。
ブラック(K)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 9質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 24質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 50質量部
・(d)としてテトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE) 9質量部
この有機溶剤混合液に、定着樹脂としてハイスローX X310(星光PMC株式会社製)を0.2質量部混合し、実施例2のシアン(C)インクと同様に溶解させた。
実施例1のブラック(K)インクの調製と同様にして、ブラック(K)顔料分散液7.8質量部を用い、第2表に示す組成のブラック(K)インクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
ライトシアン(Lc)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 39.5質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 10質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 30質量部
・(d)としてテトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE) 14.5質量部
この有機溶剤混合液に、定着樹脂としてハイスローX X310(星光PMC株式会社製)を5質量部混合し、実施例2のシアン(C)インクと同様に溶解させた。
実施例1のライトシアン(Lc)インクの調製と同様にして、シアン(C)顔料分散液1質量部を用い、第2表に示す組成のライトシアン(Lc)インクを得た。得られたインクの粘度は4.5mPa・s(20℃)であった。
ライトマゼンタ(Lm)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 39.5質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 10質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 30質量部
・(d)としてテトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE) 14.5質量部
この有機溶剤混合液に、定着樹脂としてハイスローX X310(星光PMC株式会社製)を5質量部混合し、実施例2のシアン(C)インクと同様に溶解した。
実施例1のライトマゼンタ(Lm)インクの調製と同様にして、マゼンタ(M)顔料分散液を1質量部用い、第2表に示す組成のライトマゼンタ(Lm)インクを得た。得られたインクの粘度は4.5mPa・s(20℃)であった。
Figure 2017218472
インクセット3
シアン(C)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 9質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 36質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 30.4質量部
・(d)としてテトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE) 19質量部
この有機溶剤混合液に、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.1質量部を混合し、この混合液に定着樹脂としてスーパークロン390S(日本製紙製・塩素化ポリオレフィン樹脂)1.5質量部をメノウ乳鉢で叩きながらすり潰したものを混合し、常温常圧下で1時間マグネティックスターラーにて混合撹拌して完全に溶解させた。
実施例1のシアン(C)インクの調製と同様に、シアン(C)顔料分散液4質量部を用い、第3表に示す組成のシアン(C)インクを得た。得られたインクの粘度は4.3mPa・s(20℃)であった。
マゼンタ(M)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 15質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 26質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 33.8質量部
・(d)としてテトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE) 16質量部
この有機溶剤混合液に、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.5質量部を混合し、この混合液に定着樹脂としてスーパークロン390S(日本製紙製・塩素化ポリオレフィン樹脂)0.7質量部を実施例3のシアン(C)インクと同様に溶解させた。
実施例1のマゼンタ(M)インクの調製と同様にして、マゼンタ(M)顔料分散液8質量部を用い、第3表に示す組成のマゼンタ(M)インクを得した。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
イエロー(Y)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 15質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 26.1質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 34.1質量部
・(d)としてテトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE) 15質量部
この有機溶剤混合液に、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製)1質量部を混合し、この混合液に定着樹脂としてスーパークロン390S(日本製紙製・塩素化ポリオレフィン樹脂)0.8質量部を実施例3のシアン(C)インクと同様に溶解した。
実施例1のイエロー(Y)インクの調製と同様にして、イエロー(Y)顔料分散液8質量部を用い、第3表に示す組成のイエロー(Y)インクを得た。得られたインクの粘度は4.1mPa・s(20℃)であった。
ブラック(K)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 13質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 30質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 40.7質量部
・(d)としてテトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE) 8.1質量部
この有機溶剤混合液に、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製)1質量部を混合し、この混合液に定着樹脂としてスーパークロン390S(日本製紙製・塩素化ポリオレフィン樹脂)1.2質量部を実施例3のシアン(C)インクと同様に溶解した。
実施例1のブラック(K)インクの調製と同様にして、ブラック(K)顔料分散液を6質量部用い、第3表に示す組成のブラック(K)インクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
ライトシアン(Lc)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 13.5質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 25.5質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 30質量部
・(d)としてテトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE) 20質量部
この有機溶剤混合液に、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製)5質量部を混合し、この混合液に定着樹脂としてスーパークロン390S(日本製紙製・塩素化ポリオレフィン樹脂)5質量部を実施例3のシアン(C)インクと同様に溶解した。
実施例1のライトシアン(Lc)インクの調製と同様にして、シアン(C)顔料分散液を1質量部用い、第3表に示す組成のライトシアン(Lc)インクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
ライトマゼンタ(Lm)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 13.5質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 30質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 30質量部
・(d)としてテトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE) 17.5質量部
この有機溶剤混合液に、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製)3質量部を混合し、この混合液に定着樹脂としてスーパークロン390S(日本製紙製・塩素化ポリオレフィン樹脂)5質量部を実施例3のシアン(C)インクと同様に溶解した。
実施例1のライトマゼンタ(Lm)インクと調製と同様にして、マゼンタ(M)顔料分散液を1質量部用い、第3表に示す組成のライトマゼンタ(Lm)インクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
Figure 2017218472
インクセット4
シアン(C)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 1.1質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 25.1質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 40質量部
・その他溶剤としてブチセルアセテート15質量部
・その他溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(DEGmBEA) 10質量部
この有機溶剤混合液に、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製)1質量部を混合し、実施例1のシアン(C)インク調製と同様にして、シアン(C)顔料分散液7.8質量部を用い、第4表に示す組成のシアン(C)インクを調製した。得られたインクの粘度は4.3mPa・s(20℃)であった。
マゼンタ(M)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 41.1質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 16.1質量部
・その他溶剤としてブチセルアセテート 22質量部
この有機溶剤混合液に、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製)1質量部を混合し、この混合液に定着樹脂としてハイスローX X310(星光PMC株式会社・アクリル樹脂)10質量部を混合し、常温常圧下で1時間マグネティックスターラーにて混合撹拌して溶解させた。
実施例1のマゼンタ(M)インク調製と同様にして、マゼンタ(M)顔料分散液9.8質量部を用い、第4表に示す組成のマゼンタ(M)インクを得た。得られたインクの粘度は18.2mPa・s(20℃)であった。
イエロー(Y)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 5.2質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 50質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 30質量部
この有機溶剤混合液に、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製)5質量部を混合し、実施例1のイエロー(Y)インク調製と同様にして、イエロー(Y)顔料分散液9.8質量部を用い、第4表に示す組成のイエロー(Y)インクを得た。得られたインクの粘度は4.6mPa・s(20℃)であった。
ブラック(K)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 25.2質量部
・(b)としてのγ―ブチロラクトン 5質量部
・(c)としてのジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 34質量部
・その他溶剤としてブチセルアセテート 16質量部
この有機溶剤混合液に、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製)10質量部を混合し、この混合液に定着樹脂としてハイスローX X310(星光PMC株式会社・アクリル樹脂)2質量部をインクセット4のマゼンタ(M)インクと同様に溶解させた。
実施例1のブラック(K)インク調製と同様にして、ブラック(K)顔料分散液7.8質量部を用い、第4表に示す組成のブラック(K)インクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
ライトシアン(Lc)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 10質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 20質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 57質量部
・その他溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(DEGmBEA) 8質量部
この有機溶剤混合液に、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製)1質量部を混合し、この混合液に定着樹脂としてハイスローX X310(星光PMC株式会社・アクリル樹脂)3質量部をインクセット4のマゼンタ(M)インクと同様に溶解させた。
実施例1のライトシアン(Lc)インク調製と同様にして、シアン(C)顔料分散液1質量部を用い、第4表に示す組成のライトシアン(Lc)インクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
ライトマゼンタ(Lm)インクの調製
下記有機溶剤混合液を得た。
有機溶剤混合液
・(a)としてジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE) 10質量部
・(b)としてγ―ブチロラクトン 30質量部
・(c)としてジエチレングリコールブチルメチルエーテル(DEGBME) 20質量部
・その他溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(DEGmBEA) 4質量部
・その他溶剤としてブチセルアセテート30質量部
この有機溶剤混合液に、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製)1質量部を混合し、この混合液に定着樹脂としてハイスローX X310(星光PMC株式会社・アクリル樹脂)4質量部をインクセット4のマゼンタ(M)インクと同様に溶解させた。
実施例1のライトマゼンタ(M)インク調製と同様にして、マゼンタ(M)顔料分散液1質量部を用い、第4表に示す組成のライトマゼンタ(Lm)インクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
Figure 2017218472
印刷試験
インクセット1〜4を構成する各油性インク組成物をインクジェットプリンタ(JV150−130、ミマキエンジニアリング社製)を用いて、解像度720×1,080VDモードにて、
・100%デューティのシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのベタ単色
・100%デューティのライトシアン、ライトマゼンタのベタ単色
・混色レッド(50%デューティのマゼンタ+50%デューティのイエローのベタ)
・混色グリーン(50%デューティのイエロー+50%デューティのシアンのベタ)
・混色ブルー(50%デューティのシアン+50%デューティのマゼンタのベタ)
を10cm×10cmの印刷パターンで、ポリ塩化ビニルフィルム(LLJET光沢塩ビグレー糊A、桜井社製)に印刷試験を行った。
I.臭気性評価
におい評価(1):インクそのもののにおい評価
各油性インク組成物を、見た目でわからないように容器に目隠しをし、無作為に抽出した10人ににおいをかいでもらい、においの強さを−3、−2、−1、0、+1、+2、+3の順で7段階で判定してもらった。結果を第5表に示す。
Figure 2017218472
各油性インク組成物について、第5表に記載の10人の判定値の平均を求めた。次いで、得られた各インク組成物の平均値の平均をもって、下記第6表の指標に従い、各インクセットのにおいを評価した。結果を第7表に示す。
Figure 2017218472
Figure 2017218472
におい評価(2):印刷時のにおい評価
一般のオフィスの環境下で、前記印刷試験を行い、無作為に抽出した10人に印刷時のにおいをかいでもらい、においの強さを−3、−2、−1、0、+1、+2、+3の順で7段階で判定してもらった。結果を第8表に示す。
Figure 2017218472
Figure 2017218472
におい評価(1)と同様に、第8表に記載の10人の判定の平均をもって上記第6表の指標に従い、印刷物のにおいを評価した。結果を第9表に示す。
Figure 2017218472
Figure 2017218472
II.印刷品質
前記印刷試験の印刷物を下記の評価基準によって判定した。6種類のインク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ)それぞれの単色ベタ印刷物、およびレッド、グリーン、ブルーの3種の混色印刷物については、評価基準1により判定した。また、上記9種の印刷物の判定結果を考慮し、評価基準2によりインクセットとして総合的に評価した。結果を第10表、第11表に示す。
Figure 2017218472
Figure 2017218472
Figure 2017218472
Figure 2017218472
III.印刷安定性
(1)連続印刷安定性
室温下で連続印刷を実施し、インク吐出不良の有無を以下の基準で評価した。結果を第12表に示す。
基準
評価A:72時間の連続試験期間内で、インク吐出不良の発生が5回未満であった。
評価B:72時間の連続試験期間内で、インク吐出不良の発生が10回未満であった。
評価C:72時間の連続試験期間内で、ドット抜け、インク吐出不良の発生が10回以上、20回未満であった。
評価D:72時間の連続試験期間内で、ドット抜け、インク吐出不良の発生が20回以上であった。
Figure 2017218472
(2)間欠印刷安定性
前記印刷試験と同様に各色10cm×10cmのベタ印刷後、印刷動作を中断し、ヘッドをホームポジションのキャップ位置から外して解放状態で一定時間放置した。その後、印刷動作を再開し、インク吐出不良が発生するか否かを以下の基準で評価した。結果を第13表に示す。
基準
評価A:1分放置しても、再開後のインク吐出不良が発生しなかった。
評価B:1分放置すると、再開後のインク吐出不良が発生した。
評価C:30秒放置すると、再開後にインク吐出不良が発生した。
評価D:10秒放置すると、再開後にインク吐出不良が発生した。
Figure 2017218472
IV.印刷物耐久性
(1)速乾性
前記印刷試験と同様に各色10cm×10cmのベタ印刷後、30分後、1時間後、2時間後印刷物を指で擦り、指への付着やインクの伸び、汚れの有無を判定した。判定結果を第14表に示す。
Figure 2017218472
Figure 2017218472
(2)耐擦性
前記印刷試験と同様に各色10cm×10cmのベタ印刷後、印刷物を25℃50%(相対湿度)の環境下で12時間放置し、印刷面をキムワイプ(キンバリークラーク製)で擦って作業性を以下の基準で判定した。判定結果を第15表に示す。
Figure 2017218472
Figure 2017218472
(3)耐エタノール性
前記印刷試験と同様に各色10cm×10cmのベタ印刷後、印刷物を25℃50%(相対湿度)の環境下で、印刷物を12時間放置後、キムワイプにエタノールに染み込ませたもので擦って作業性を以下の基準で判定した。判定結果を第16表に示す。
Figure 2017218472
Figure 2017218472

Claims (18)

  1. 顔料と、高分子分散剤と、有機溶剤とを少なくとも含んでなる油性インク組成物であって、
    前記有機溶剤が、(a)下記式(1):
    11−(OC−OR12 式(1)
    (式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
    で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと、
    (b)環状エステルと、
    (c)ジエチレングリコールブチルメチルエーテルおよび/またはトリエチレングリコールブチルメチルエーテルとを含んでなる、油性インク組成物。
  2. 前記(a)式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと前記(b)環状エステルの合計含有量が50質量%以下である、請求項1に記載の油性インク組成物。
  3. 前記(a)式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルが、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよび/またはジエチレングリコールエチルメチルエーテルである、請求項1または2に記載の油性インク組成物。
  4. 前記(c)ジエチレングリコールブチルメチルエーテルおよび/またはトリエチレングリコールブチルメチルエーテルの含有量が30質量%以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
  5. 前記(a)式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルの含有量が10質量%以上40質量%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
  6. 前記(b)環状エステルが下記式(2)で示される化合物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
    Figure 2017218472
    (式中、R21およびR22は各々水素原子または炭素数1〜7のアルキル基もしくはアルケニル基であり、同一であっても異なっていてもよく、mは1〜3の整数である。)
  7. 前記環状エステルが、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクトンからなる群から選択される1種または2種以上のものである、請求項6に記載の油性インク組成物。
  8. 前記(b)環状エステルの含有量が10質量%以上40質量%以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
  9. 前記有機溶剤が、(d)下記式(3):
    31−(OC−OH 式(3)
    (式中、R31は炭素数1〜4のアルキル基であり、nは3〜5の整数である。)
    で示されるポリオキシエチレングリコールモノアルキルエーテルをさらに含んでなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
  10. 前記(d)式(3)で示されるポリオキシエチレングリコールモノアルキルエーテルの含有量が0.1質量%以上20質量%以下である、請求項9に記載の油性インク組成物。
  11. 定着樹脂をさらに含んでなる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
  12. 前記定着樹脂が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、塩ビ・酢ビ共重合体樹脂からなる群から選択される1種または2種以上のものである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
  13. 界面活性剤をさらに含んでなる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
  14. プラスチックフィルムまたはシートへ適用される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
  15. 前記プラスチックフィルムまたはシートが、ポリ塩化ビニルフィルムまたはシートである、請求項14に記載の油性インク組成物。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の油性インク組成物の製造方法であって、
    前記顔料と、前記分散剤と、前記(a)式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルとを少なくとも混合して、顔料分散液を得る工程と、
    得られた顔料分散液と、前記有機溶剤とを混合して、油性インク組成物を得る工程と
    を少なくとも含んでなることを特徴とする、製造方法。
  17. 前記(a)式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルが、ジエチレングリコールジエチルエーテルである、請求項16に記載の製造方法。
  18. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の油性インク組成物をプラスチックフィルムまたはシートへ適用して印刷物を形成することを特徴とするインクジェット印刷方法。
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