JP2019210341A - インク用溶剤組成物、インク用溶剤組成物を含むインク組成物、およびインク用溶剤組成物を含むインクジェット印刷用のインク組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、有機溶剤を含むインク組成物の臭気、特に刺激臭を低減させることが求められている。
(1)グリコールエーテル系の第1の溶剤と、アルコール系の第2の溶剤とを含むインク用溶剤組成物である。
第2の溶剤が、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールであるインク用溶剤組成物である。
第1の溶剤と第2の溶剤との比率が、90:10〜60:40であるインク用溶剤組成物である。
[インク用溶剤組成物]
本願発明にかかるインク用溶剤組成物は、グリコールエーテル系の第1の溶剤と、アルコール系の第2の溶剤と、ラクトン系の第3の溶剤とを、を含む有機溶剤系の混合溶剤である。
混合溶剤の臭いを、普段インクの臭気に接することの無い被験者10名に嗅いでもらい、下記のいずれの段階に感じたかを評価して貰った。
5:においが無い
4:においがほとんど気にならない
3:においはするが気にならない(刺激をほぼ感じない)
2:においが気になる(刺激をやや強く感じる)
1:においが強い(強い刺激を感じる)
5:浸透性最良(滲みなし)
4:浸透性良好(滲みほとんどなし)
3:浸透性良(滲みはあるが支障なし)
2:浸透性やや不良(滲みの程度が大きく支障あり)
1:浸透性不良(滲みあり)
そして、インクの滲みの程度は、被印刷物に対する溶剤の浸透性が低くなると、大きくなる。
そのため、被印刷物が塩化ビニル系の基材であり、インク組成物の調整に用いる溶剤組成物が、MMB(第2の溶剤)のみを含んでいる場合には、この混合溶剤をそのまま用いてインク組成物を作成すると、インク組成物の臭気は緩和するものの、塩化ビニル系の基材に対するMMB(第2の溶剤)の浸透性が低いことに起因して滲みが生じる。
ここで、GBLは、塩化ビニル系の基材に対する浸透性を向上させるために混合されている。
以下、本発明に係るインク用溶剤組成物を用いて作成したインクジェット印刷用のインク組成物を説明する。
無機顔料または有機顔料などの顔料や、染料を、単独または複数種類混合して用いることができる。
通常の油性インク組成物、特にインクジェット記録用油性インク組成物において用いられている任意の分散剤を用いることができる。
インク組成物に含まれる溶媒(溶剤)に対する溶解性を有するもの、具体的には、前記したMEDG(第1の溶剤)と、MMB(第2の溶剤)と、GBL(第3の溶剤)との混合溶剤に対する溶解性が高いもの、被印刷物に対する接着性が高いものを、バインダー樹脂として用いることが好ましい。
このようなポリ塩化ビニル系の樹脂として、市販品を利用することが可能である。具体例として、塩ビ酢ビ共重合樹脂であるソルバイン(登録商標)CR5(日信化学工業株式会社製)を使用しても良い。
このようなアクリル樹脂として、市販品を利用することが可能である。具体例として、
熱可塑性アクリル樹脂であるダイアナール(登録商標)BR−106(三菱レイヨン株式会社製)を使用しても良い。
また、アクリル樹脂の分子量は1万〜10万、好ましくは1万〜8万であり、かつ、ガラス転移温度(Tg)は50℃以上、好ましくは60℃以上であり、110℃以下、好ましくは80℃以下である。
このような可塑剤として、市販品を利用することが可能である。具体例として、エポサイザー(登録商標)W100EL(DIC株式会社製)を使用しても良い。
色材(顔料): 3.0重量部
樹脂A: 1.6重量部
樹脂B: 1.4重量部
分散剤: 0.8重量部
顔料誘導体: 0.1重量部
可塑剤: 3.0重量部
MEDG: 54.1重量部
MMB: 18.0重量部
GBL: 18.0重量部
(1)MEDG:54.1重量部、MMB:18.0重量部、GBL:18.0重量部を混合した混合溶剤を調整する。
(2)調整した上記混合溶剤に対して、カーボンブラック:3.0重量部と、樹脂A(日信化学工業株式会社製:ソルバイン(登録商標)CR5):1.6重量部と、樹脂B(三菱レイヨン株式会社製:ダイアナール(登録商標)BR−106):1.4重量部と、分散剤(味の素株式会社製:アジスパー(登録商標)PB821):0.8重量部、顔料誘導体(アビシア株式会社製:ソルスパース(登録商標)5000)0.1重量部と、可塑剤(DIC株式会社製:エポサイザー(登録商標)W100EL):3.0重量部と、を加えて混合し、ハイスピードミキサーで均一になるまで撹拌した。得られたミルベースを横型サンドミルで約12時間分散した。得られた分散液を1ミクロンのメンブレンフィルターを用いてろ過しインク組成物を得た。
なお、インク1からインク6の配合比率と、特性は、下記表3の通りである。
塩ビメディア(PWS−G)上に、ミマキエンジニアリング社製JV300の4色標準モード(720×1080、8パス、双方向)にて、CMYK各100%にて4cm角、その中央に赤(M+Y角100%)を1cm角にて印刷し、常温で放置した際の、黒とその周囲との滲み度合いを評価した(図1参照)。
[評価基準]
5:輪郭が直線で、角が90°
4:各辺がやや鋸状になる
3:各辺が鋸状になり、角が丸みを帯びる
2:正方形の歪みが発生する。
1:正方形の歪みが激しく、インクが流れる。
混合溶剤におけるMEDGとMMBとGBLとの比率が、75:15:10〜65:15:20の間である場合に、臭気の低減と、滲みの低減に効果が確認された。
そして、混合溶剤におけるMEDGとMMBとGBLとの比率が、60:20:20である場合に、臭気の低減と、滲みの低減に顕著な効果が確認された。
なお、インク7からインク12の配合比率と、特性は、下記表4の通りである。
(1)グリコールエーテル系の第1の溶剤(ジエチレングリコールエチルメチルエーテル:MEDG)と、アルコール系の第2の溶剤(3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール:MMB)とを含むインク用溶剤組成物とした。
グリコールエーテル系の第1の溶剤(ジエチレングリコールエチルメチルエーテル:MEDG)とアルコール系の第2の溶剤(3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール:MMB)との比率が、90:10〜60:40であるインク用溶剤組成物とした。
アセテート化合物としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、メトキシブチルアセテート等のグリコールモノアセテート類が挙げられる。
Claims (10)
- グリコールエーテル系の第1の溶剤と、アルコール系の第2の溶剤を含むインク用溶剤組成物。
- 前記第1の溶剤は、アルキレングリコールモノアルキルエーテル及びアルキレングリコールジアルキルエーテルから選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載のインク用溶剤組成物。
- 前記第2の溶剤は、アルコキシアルコールであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインク用溶剤組成物。
- 前記第1の溶剤が、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルであり、
前記第2の溶剤が、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のインク用溶剤組成物。 - 前記第1の溶剤と前記第2の溶剤との混合溶剤において、
前記第1の溶剤と前記第2の溶剤との比率が、90:10〜60:40であることを特徴とする請求項4に記載のインク用溶剤組成物。 - ラクトン系の第3の溶剤を、さらに含むことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載のインク用溶剤組成物。
- 前記第3の溶剤が、ガンマブチロラクトンであることを特徴とする請求項6に記載のインク用溶剤組成物。
- 前記第1の溶剤と前記第2の溶剤と前記第3の溶剤との混合溶剤では、
前記第1の溶剤と前記第2の溶剤と前記第3の溶剤との比率が、85:10:5〜55:20:25であることを特徴とする請求項7に記載のインク用溶剤組成物。 - 請求項8に記載のインク用溶剤組成物を含むインク組成物。
- 請求項9に記載のインク用溶剤組成物を含むインクジェット印刷用のインク組成物。
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