JP2017132886A - 非水系インクジェット組成物 - Google Patents
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R1O−(R3O)m−R2 (1)
(式(1)中、R1及びR2は、各々独立に、炭素数1〜7のアルキル基を示し、R3は、炭素数1〜3のアルキレン基を示し、mは、1〜7の整数を示す。)
OH−(R5O)n−R4 (2)
(式(2)中、R4は、炭素数1〜7のアルキル基を示し、R5は、炭素数1〜3のアルキレン基を示し、nは、1〜7の整数を示す。)
本実施形態の非水系インクジェット組成物(以下、単に「インクジェット組成物」、「非水系組成物」、「組成物」ともいう。)は、ジケトピロロピロール顔料を含有する顔料と有機溶剤とを含む。また、上記非水系インクジェット組成物において、上記有機溶剤は、グリコールエーテルを含有し、かつ、水の含有量が、当該非水系インクジェット組成物の総量(100質量%)に対して、10質量%以下である、
本実施形態の顔料は、ジケトピロロピロール顔料を含有すれば特に限定されず、ジケトピロロピロール顔料のみであってもよく、ジケトピロロピロール顔料とジケトピロロピロール顔料以外の顔料(以下、「その他の顔料」ともいう。)との混合物であってもよい。
本実施形態の有機溶剤は、グリコールエーテルを含有するものであれば特に限定されない。中でも下記式(1)で表されるグリコールジエーテル(以下、「特定グリコールジエーテル」ともいう。)を含有するとジケトピロロピロール顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性が良好となるため好ましい。また、グリコールエーテルとしてさらに下記式(2)で表されるグリコールモノエーテル(以下、「特定グリコールモノエーテル」ともいう。)を含有すると、ジケトピロロピロール顔料を含有するインクのぬれ広がり性が良好となり、より彩度が良好となる傾向があるため好ましい。
R1O−(R3O)m−R2 (1)
式(1)中、R1及びR2は、各々独立に、炭素数1〜7のアルキル基を示し、R3は、炭素数1〜3のアルキレン基を示し、mは、1〜7の整数を示す。
OH−(R5O)n−R4 (2)
式(2)中、R4は、炭素数1〜7のアルキル基を示し、R5は、炭素数1〜3のアルキレン基を示し、nは、1〜7の整数を示す。
本実施形態の組成物は、主に組成物の粘度を調整する目的で、樹脂をさらに含んでもよい。樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、ロジン変性樹脂、フェノール樹脂、テルペン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂等の塩化ビニル樹脂、セルロースアセテートブチレート等の繊維系樹脂、及びビニルトルエン−α−メチルスチレン共重合体樹脂が挙げられる。これらの中でも、塩化ビニル樹脂が好ましく、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂がより好ましい。このような樹脂を含むことにより、得られる記録物の耐擦性がより向上する傾向にある。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
本実施形態のインクジェット記録方法は、上述した非水系組成物の液滴を吐出し、被記録媒体、好ましくは低吸収性被記録媒体、に該液滴を付着させて画像を記録するものである。
本実施形態のインクジェット記録装置には、従来公知のインクジェットプリンターを用いることができる。インクジェットプリンターとしては、例えば、図1に示すようなインクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」ともいう。)が挙げられる。
〔非水系組成物用〕
〔顔料〕
C.I.ピグメントレッド254(PR−254)(東京化成工業社製商品名Pigment Red 254)
C.I.ピグメントレッド177(PR−177)(Hangzhou Xcolor Chemical Company社製商品名Pigment Red 177)
C.I.ピグメントレッド179(PR−179)(Gaoyou Auxiliary Factory社製商品名Pigment Red 179)
C.I.ピグメントレッド224(PR−224)(Hangzhou Xcolor Chemical Company社製商品名Pigment Red 224)
〔有機溶剤〕
ジエチレングリコールメチルエチルエーテル(日本乳化剤社製商品名MEDG)
ジエチレングリコールジエチルエーテル(日本乳化剤社製商品名DEDG)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(東京化成工業社製商品名Triethylen Glycol Monobutyl Ether)
テトラエチレングリコールモノブチルエーテル(KHネオケム社製商品名ブチセノール40)
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(東京化成工業社製商品名Dipropylene Glycol Monomethyl Ether)
γ−ブチロラクトン(東京化成工業社製商品名γ-Butyrolactone)
δ−バレロラクトン(東京化成工業社製商品名δ-Valerolactone)
カプリル酸メチル(東京化成工業社製商品名Methyl n-Octanoate)
カプリン酸メチル(東京化成工業社製商品名Methyl Decanoate)
3−メトキシブチルアセテート(ダイセル社製商品名3−メトキシブチルアセテート)
3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート(クラレ社製商品名ソルフィットAC)
〔樹脂〕
ソルバインCL(塩化ビニル及び酢酸ビニルの共重合樹脂、日信化学工業社製商品名)
〔顔料分散剤〕
Solsperse37500(ルーブリゾール社製の商品名)
〔界面活性剤〕
BYK−340(ビックケミージャパン社製商品名)
各材料を下記の表1及び表2に示す組成で混合し、十分に撹拌し、各非水系組成物を得た。なお、下記の表1及び表2中、用いた材料に関する数値の単位は質量%であり、水の含有量を除いた合計は100.0質量%である。また、各非水系組成物における水の含有量を、表1及び表2の数値となるよう調整した。具体的には、調製直後の各非水系組成物における水の含有量は約5.0質量%であったため、下記の表1及び表2に示す水の含有量が5.0質量%未満である非水系組成物の場合には、用いる各有機溶剤に脱水剤(モレキュラーシーブ)を添加し、必要な時間経過後に脱水剤を回収する操作を行うことで調整し、また、下記の表1及び表2に示す水の含有量が5.0質量%超である非水系組成物の場合には、用いる各有機溶剤にイオン交換水を必要に応じた量添加することで調整した。
水分量を調整した各非水系組成物又は各有機溶剤について調整直後に、カールフィッシャー水分計MKA−520(京都電子工業社製)を用いて、水の含有量を測定した。測定結果を表1及び表2に示す。数値の単位は質量%である。
インクジェットプリンター(セイコーエプソン社製の商品名「SC−S30650」)に被記録媒体である塩ビメディア(3M社製、型番「IJ180−10」)を搬入し、吐出ヘッドに実施例及び比較例で得られた各組成物を充填し、プラテンの温度を記録物の作製中及び記録物の作製後1分間の間45℃に保持し、塗布量10mg/inch2で、狙い解像度720×720dpiの条件下で、ベタパターンを作製し、各記録物を得た。なお、吐出不良により吐出が不足する部分があっても、不良箇所を補う操作は行わなかった。
実施例及び比較例で得られた各非水系組成物をインクジェットプリンター(セイコーエプソン社製、商品名「SC−S30650」)のインク収容体(ポリエチレンフィルム製容器)に収容し、60℃で7日間の加速試験を行った後に、20℃における非水系組成物の粘度を測定し、増粘率(加速試験後の20℃におけるインク粘度/加速試験前の20℃におけるインク粘度×100)を求め、下記評価基準により保存安定性を評価した。得られた結果を、表1及び表2に示す。なお、20℃における非水系組成物の粘度は、粘度計(Physica社製、商品名「MCR−300」)で、コーン(径75mm、角度1°)を用い、回転速度を100rpmとして測定した。
(評価基準)
〇:1%未満
△:1%以上3%未満
△△:3%以上4%未満
×:4%超
得られた各記録物について、彩度(C*)の評価を行った。具体的には、得られた各記録物について、スペクトロリーノ(商品名、グレタグマクベス社製分光光度計)を用いてa*値b*値の測色を行い、C*を算出し、下記評価基準により彩度を評価した。なお、C*の値は、C*の算出値の小数点以下を四捨五入した整数値とした。得られた結果を、表1及び表2に示す。
(評価基準)
〇:C*値が100以上
△:C*値が90〜99
×:C*値が89以下
各非水系組成物における水の含有量の調製時に行った各操作から、下記評価基準により製造コストを評価した。得られた結果を、表1及び表2に示す。
(評価基準)
〇:上記操作を行う前から水の含有量が5.0質量%である、または、上記脱水剤を添加してから回収するまでに必要な時間が1時間以下である。
△:上記脱水剤を添加してから回収するまでに必要な時間が1時間超50時間以下である。
×:上記脱水剤を添加してから回収するまでに必要な時間が50時間超である。
Claims (10)
- ジケトピロロピロール顔料を含有する顔料と、有機溶剤と、を含む、非水系インクジェット組成物であって、
前記有機溶剤は、グリコールエーテルを含有し、かつ、
水の含有量が、前記非水系インクジェット組成物の総量に対して、10質量%以下である、非水系インクジェット組成物。 - 前記水の含有量は、前記非水系インクジェット組成物の総量に対して、2.0質量%以下である、請求項1に記載の非水系インクジェット組成物。
- 前記水の含有量は、前記非水系インクジェット組成物の総量に対して、0.05質量%以上である、請求項1又は2に記載の非水系インクジェット組成物。
- 前記ジケトピロロピロール顔料は、ジケトピロロピロール赤色顔料である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水系インクジェット組成物。
- 前記有機溶剤は、下記式(1)で表されるグリコールジエーテル及び下記式(2)で表されるグリコールモノエーテルを含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の非水系インクジェット組成物。
R1O−(R3O)m−R2 (1)
(式(1)中、R1及びR2は、各々独立に、炭素数1〜7のアルキル基を示し、R3は、炭素数1〜3のアルキレン基を示し、mは、1〜7の整数を示す。)
OH−(R5O)n−R4 (2)
(式(2)中、R4は、炭素数1〜7のアルキル基を示し、R5は、炭素数1〜3のアルキレン基を示し、nは、1〜7の整数を示す。) - 前記顔料の含有量が、前記非水系インクジェット組成物の総量に対して、1.0質量%以上5.0質量%以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の非水系インクジェット組成物。
- 前記グリコールジエーテル及び前記グリコールモノエーテルの合計含有量が、前記非水系インクジェット組成物の総量に対して、10質量%以上90質量%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の非水系インクジェット組成物。
- 前記有機溶剤は、環状ラクトン類をさらに含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の非水系インクジェット組成物。
- 塩化ビニル樹脂をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の非水系インクジェット組成物。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の非水系インクジェット組成物を用いて、被記録媒体にインクジェット法により記録を行う工程を有する、インクジェット記録方法。
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