JP2013159648A - 非水系インクジェットインク - Google Patents

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Abstract

【課題】非水系インクジェットインクを印刷濃度を高く、裏抜けを抑制して画像性を向上させることが可能であって、吐出安定性の良好なものとする。
【解決手段】少なくとも顔料と溶剤と分散剤とからなる非水系インクジェットインクにおいて、溶剤の主成分が分子中にエステル基を2つ以上有するエステル溶剤であって、隣り合うエステル基が、エステル基を構成するオキソ基間に4つ以上の炭素原子を有して結合しているものとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録装置の使用に適した非水系インクジェットインクに関するものである。
被記録媒体にインクを飛ばして記録ドットを形成することにより印字を行うインクジェット記録装置は、比較的安価な装置であり、高解像度、高品位の画像を、高速かつ低騒音で印刷可能という特徴を有しており、最近急速に普及している。
インクの飛ばし方の種類としては連続噴射型(コンティニュアスインクジェット)とオンデマンド型(ドロップオンデマンドインクジェット)の2つがあり、後者のオンデマンド型にはピエゾ圧電方式、サーマルインクジェット方式と呼ばれる記録方式等が知られている。ピエゾ方式は、ダイレクトモードとシェアモードの2種類の方式が知られており、印可電圧に応じて変形作動する圧電部材等のアクチュエータにより、インク室内の圧力を変化させてインクノズルよりインク液滴を吐出させる方法であり、特にシェアモードは、圧電部材の変位量が大きく高粘度インクも吐出できる特徴がある。また、ピエゾ方式は、サーマル方式と比較して、ヘッド寿命やドロップサイズ変調、水性以外のインクに対応等の観点から広く用いられている。
しかし、高速インクジェットプリンターに使用されるピエゾ式ライン型ヘッドのノズルプレートは、ピエゾ素子に常時負荷されている高周波数電圧の影響により常に帯電した状態にあるため、撥水・撥油処理が施されていても、インクが付着し易く吐出性能が低下しやすいという問題がある。
一方、このシステムに用いられるインクは、大きく水系インクと非水系インクに分けられるが、間欠吐出性、長時間放置後の吐出回復性などの機上安定性がよく、印刷用紙のカールがない、インクの浸透乾燥時間が短いなどの利点を有する非水系インクが広く用いられている。例えば、特許文献1には、インク中の溶剤の60質量%以上を極性有機溶剤とし、さらに、この極性有機溶剤の10質量%以上をエステル系溶剤とした非水系インクが記載されている。このインクは、エステル構造を有する分散剤を特に溶解しやすいエステル系溶剤を用いることによって、インク中における分散剤の溶解性を安定させて顔料の凝集を抑制することを可能としたもので、にじみが少なく保存安定性に優れたものである。
また、特許文献2には、不飽和脂肪酸エステル系溶剤をインク全量に対して所定量含有させるとともに、この溶剤と炭化水素系溶剤とを併用した非水系インクが記載されている。このインクは、不飽和脂肪酸エステル系溶剤と炭化水素系溶剤の含有量の比を所定比とすることで、インクジェットヘッドのノズル内にインクを充填された状態で長期間放置した後でも、インクジェット印刷に際してノズルの目詰まりが発生しにくいようにしたものである。
特開2003−261808号公報 特開2005−350563号公報
上記特許文献1および2に記載された非水系インクは、保存安定性や吐出安定性に優れたものであるが、画像濃度の観点からはさらなる改良が期待される。しかし、画像性を向上させるためには、裏抜けを抑制するために揮発性溶剤を用いる必要があるが、そうとすると吐出安定性が悪くなるという問題がある。すなわち、画像向上性と吐出安定性はトレードオフの関係にあって、画像性を向上させるためにはある程度吐出安定性を犠牲にし、吐出安定性を求める場合にはある程度画像性を犠牲にするといった態様によっているのが実情である。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、印刷濃度を高く、裏抜けを抑制して画像性を向上させることが可能であって、吐出安定性も良好な非水系インクジェットインクを提供することを目的とするものである。
本発明の非水系インクジェットインクは、少なくとも顔料と溶剤と分散剤とからなる非水系インクジェットインクにおいて、前記溶剤の主成分が分子中にエステル基を2つ以上有するエステル溶剤であって、隣り合う前記エステル基が該エステル基を構成するオキソ基間に4つ以上の炭素原子を有して結合していることを特徴とするものである。
ここで4つ以上の炭素原子は、オキソ基(C=O)の炭素原子も含めた炭素原子数を意味する。
前記エステル溶剤は、クエン酸エステル、アセチルクエン酸エステルまたはアジピン酸エステルであることが好ましく、前記クエン酸エステルはクエン酸トリエチルであることがより好ましい。
本発明の非水系インクジェットインクは、23℃における粘度が5〜30mPa・s[10pa]であることが好ましい。
本発明の非水系インクジェットインクは、分子中にエステル基を2つ以上有するエステル溶剤であって、隣り合うエステル基がエステル基を構成するオキソ基間に4つ以上の炭素原子を有して結合しており、このエステル溶剤を溶剤の主成分として含むので、印刷濃度が高く、裏抜けが抑制されて画像性の良好なインクとすることが可能であるとともに、吐出安定性も確保することができる。
この作用機序は必ずしも明らかではないが、オキソ基間の炭素原子が3つ以下では画像性の向上が見られないことから、本発明のエステル溶剤の場合には立体的なかさ高さによって浸透挙動が変化し、溶剤の浸透が抑制されて顔料が溶剤の浸透とともに印刷用紙内部に引きずられることが抑制されるため、画像性の向上が得られたものと考えられる。一方で、本発明のエステル溶剤は揮発性が低いため、吐出安定性も良好なものとすることができる。
本発明の非水系インクジェットインクは、少なくとも顔料と溶剤と分散剤とからなる非水系インクジェットインク(以下、単にインクともいう)において、溶剤の主成分が分子中にエステル基を2つ以上有するエステル溶剤であって、隣り合うエステル基が、エステル基を構成するオキソ基間に4つ以上の炭素原子を有して結合していることを特徴とする。
ここで、主成分とは全溶剤中の50質量%以上であることを意味し、好ましくは全溶剤に対して50〜80質量%であることが好ましく、60〜80質量%であることがさらに好ましい。
本発明におけるエステル溶剤はエステル基を2つ以上有するエステル溶剤であり、ジエステル、トリエステルが挙げられるが、汎用性、経済性の観点からは、ジエステルであることが好ましい。
隣り合うエステル基のオキソ基間の炭素原子は4つ以上であり、隣り合うエステル基のオキソ基間の炭素数ごとに、エステルの酸部分としては以下の物質を例示することができる。
炭素数が4のものとしては、クエン酸、酒石酸、アコニット酸、イタコン酸、コハク酸、シクロブタンジカルボン酸、シクロブタントリカルボン酸、シクロブタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサントリカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を好ましく挙げることができる。
炭素数が5のものとしてはグルタル酸、グルタコン酸等を、炭素数が6のものとしてはアジピン酸等を、炭素数が7のものとしてはピメリン酸等を、炭素数が8のものとしてはスベリン酸等を、炭素数が9のものとしてはアゼライン酸等を、炭素数が10のものとしてはセバシン酸等を好ましく挙げることができる。
粘度の観点からすると間に介在する炭素原子は8以下であることがより好ましい。
エステルのアルコール部分としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、セチルアルコール等を好ましく挙げることができ、直鎖でも分岐していてもよい。粘度の観点からすれば、エステル溶剤全体として、炭素数が6〜20が好ましく、8〜14がより好ましく、さらには12程度であることが好ましい。
本発明におけるエステル溶剤としては、具体的には、クエン酸エステル、アセチルクエン酸エステル、酒石酸エステル、アコニット酸エステル、イタコン酸エステル、コハク酸エステル、シクロブタンジカルボン酸エステル、シクロブタントリカルボン酸エステル、シクロブタンテトラカルボン酸エステル、シクロヘキサンジカルボン酸エステル、シクロヘキサントリカルボン酸エステル、シクロヘキサンテトラカルボン酸エステル、フマル酸エステル、マレイン酸エステル、フタル酸エステル、イソフタル酸エステル、テレフタル酸エステル、グルタル酸エステル、グルタコン酸エステル、アジピン酸エステル、ピメリン酸エステル、スベリン酸エステルを挙げることができる。
粘度の調製のしやすさ、汎用性等の観点からは、クエン酸エステル、アセチルクエン酸エステルまたはアジピン酸エステルであることが好ましく、画像性の観点からすればクエン酸トリエチルがより好ましい。クエン酸エステル、アセチルクエン酸エステル、アジピン酸エステルの構造式を以下に示す。
Figure 2013159648
Figure 2013159648
Figure 2013159648
本発明のインクには、上記エステル溶剤以外の溶剤を含んでいてもよい。極性有機溶剤としては、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、エーテル系溶剤、およびこれらの混合溶剤を用いることができる。極性有機溶剤は、極性有機溶剤以外の溶剤と混合した時に、単一の相となるものから選択される。
具体的には、エステル系溶剤としては、例えば、1分子中の炭素数が5以上、好ましくは9以上、より好ましくは12〜32の高級脂肪酸エステル類が挙げられ、ラウリル酸メチル、ラウリル酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、リノール酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル、カプリン酸メチル、カプリン酸エチル、トリ2エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2エチルヘキサン酸グリセリル等を好ましく挙げることができる。
アルコール系溶剤としては、例えば、1分子中の炭素数が12以上の脂肪族高級アルコール類が挙げられ、イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール等が、高級脂肪酸系溶剤としてはイソノナン酸、イソミリスチン酸、ヘキサデカン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等が、エーテル系溶剤としてはジエチルグリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等を好ましく挙げることができる。
溶剤中に含まれる極性有機溶剤以外の溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤、芳香族炭化水素溶剤等の非極性溶剤があげられる。脂肪族炭化水素溶剤としては、例えば、新日本石油社製「テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、日石ナフテゾールL、日石ナフテゾールM、日石ナフテゾールH、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベント H、日石アイソゾール300、日石アイソゾール400、AF−4、AF−5、AF−6、AF−7」、Exxon社製「IsoparG、IsoparH、IsoparL、IsoparM、ExxolD40、ExxolD80、ExxolD100、ExxolD130、ExxolD140」等を好ましくあげることができる。また、芳香族炭化水素溶剤としては、新日本石油社製「クリーンソルG」(アルキルベンゼン)等を好ましくあげることができる。
顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、コバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料などを用いることができる。
また、β−ナフトール系、ナフトールAS系、アセト酢酸アリリド系、ピラゾロン系等の不溶性アゾ顔料(ジスアゾイエロー、レーキレッド4R等)、Caレーキ、Baレーキ、Srレーキ、Mnレーキ等の溶性アゾ顔料(ブリリアントカーミン6B、レーキレッドC、ウォッチングレッド等)、タンニン酸レーキ、リンモリブデン酸レーキ、リンタングステン酸レーキ、リンモリブデンタングステン酸レーキ等の塩基性染付けレーキ顔料(ローダミンBレーキ、ローダミン6Gレーキ、メチルバイオレットレーキ等)、Baレーキ、Caレーキ、Alレーキ、Pbレーキ等の酸性染付けレーキ顔料(オレンジIIレーキ、キノリンイエローレーキ等)のレーキ顔料をあげることができる。
これらの着色剤は、単独で用いてもよいし、適宜組み合わせて使用することも可能であるが、インク全体に対して0.01〜20質量%の範囲で含有されることが望ましい。
本発明に使用可能な分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテート等を用いることができる。
分散剤の具体例としては、BYK Chemie 社製「Anti−Terra−U(ポリアミノアマイドリン酸塩)」、「Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「Disperbyk−101(ポリアミノアマイドリン酸塩と酸エステル)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「400」、「Bykumen(高分子量不飽和酸エステル)」、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン系)」、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン)」が挙げられる。
また、Efka CHEMICALS 社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フタロシアニン系)」、共栄社化学社製「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「フローレンDOPA−15B(アクリルオリゴマー)」、「フローレンSH−290、SP−1000」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合物)」、楠本化成社製「ディスパロン KS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」「DA−703−50(ポリエステル酸アマイドアミン塩)」が挙げられる。
さらに、花王社製「デモール RN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS.C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、EP」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)、「エマルゲン920、930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセテート)」、ルーブリゾール社製「ソルスパース13940(ポリエステルアミン系)、17000、18000(脂肪酸アミン系)、22000、24000、28000」、日光ケミカル社製「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline 4−O(ヘキサグリセリルテトラオレート)」等が挙げられる。
なお、本発明のインクは、顔料、溶剤の他、例えば、インクの被記録媒体への密着性を向上させるため、あるいは被記録媒体でのインクのドットの広がりの調整等を目的として、上記溶剤に溶解する樹脂を添加してもよい。このような樹脂としては、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−マレイン酸系樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、エチレン−酢ビ系樹脂、石油樹脂、クマロンインデン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、塩酢ビ系樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂等が用いられる。
上記各成分に加えて、本発明のインクには慣用の添加剤が含まれていてよい。添加剤としては、界面活性剤、例えばアニオン性、カチオン性、両性、もしくはノニオン性の界面活性剤、酸化防止剤、例えばジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、及びノルジヒドログアヤレチック酸等、が挙げられる。
本発明のインクの粘度は、インクジェット記録システムの吐出ヘッドのノズル径や吐出環境等によってその適性範囲は異なるが、一般に、23℃において5〜30mPa・sであることが好ましく、5〜15mPa・sであることがより好ましく、約10mPa・s程度であることが、さらに好ましい。ここで粘度は、23℃において0.1Pa/sの速度で剪断応力を0Paから増加させたときの10Paにおける値を表す。
本発明のインクは、例えばビーズミル等の公知の分散機に全成分を一括又は分割して投入して分散させ、所望により、メンブレンフィルター等の公知のろ過機を通すことにより調製できる。
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
下記表1に示す配合(表1に示す数値は質量部である)で原材料をプレミックスした後、ビーズミルにて滞留時間約12分間で分散させて実施例および比較例のインクを調製した。
(評価方法)
(濃度)
インクをグラビア試験器で用紙に転写したときの表側を濃度計(マクベス社製)で測定し、以下の基準で評価した。
◎:OD=1.10以上
○:OD=1.05以上1.10未満
△:OD=1.00以上1.05未満
×:OD=1.00未満
(裏抜け)
インクをグラビア試験器で用紙に転写したときの裏側を濃度計(マクベス社製)で測定し、以下の基準で評価した。
○:OD=0.25未満
△:OD=0.25以上0.30未満
×:0.30以上
(粘度)
TA Instruments社製「TA G2」にて、直径40mm/角度2°のコーンを用いて、23℃の温度における、10Paの応力をかけた時の粘度値を測定した。
(吐出安定性)
23℃の環境でインクを充填した東芝TEC社製インクジェットヘッド(CF1)にて、ベタ画像(主走査318ドット/副走査3000ドット)を印字し、その画像を目視により下記の基準で評価した。
○:不吐出や飛翔曲りがない、均一なベタ画像
×:不吐出や飛翔曲りのある、不均一なベタ画像
実施例および比較例の処方とともに評価結果を表1に示す。
Figure 2013159648
表1から明らかなように、本発明のインクである実施例1〜5のインクは、エステル基を2つ以上有するエステル溶剤であって、隣り合うエステル基がエステル基を構成するオキソ基間に4つ以上の炭素原子を有して結合し、このエステル溶剤を溶剤の主成分として含むので、印刷濃度が高く、裏抜けが抑制された画像性の良好なインクとなった。また、吐出安定性も確保することができた。
比較例1はオレイン酸エチル(分子中のエステル基が1つのエステル溶剤)、比較例2はシュウ酸ジブチル(エステル基を2つ以上有するジエステル溶剤であるが、隣り合うエステル基のオキソ基間の炭素原子は2つ)、比較例3はマロン酸ジエチル(エステル基を2つ以上有するジエステル溶剤であるが、隣り合うエステル基のオキソ基間の炭素原子は3つ)を含むインクであるが、この場合には印刷濃度が充分でなく、裏抜けも生じ、画像性の向上は得られなかった。また、比較例2や3では吐出安定性も得られなかった。
このことから、本発明のインクのように、エステル基を2つ以上有するエステル溶剤であって、隣り合うエステル基がエステル基を構成するオキソ基間に4つ以上の炭素原子を有して結合しているエステル溶剤では、立体的なかさ高さによって浸透挙動が変化し、溶剤の浸透が抑制されて顔料が溶剤の浸透とともに印刷用紙内部に引きずられることが抑制されるため、画像性の向上が得られたものと考えられる。
本発明のインクは、ピエゾ方式、静電方式、サーマル方式など、いずれの方式のインクジェット記録装置でも用いることができるが、とりわけ、本発明のインクは吐出性能が高いので、ピエゾ方式、とりわけピエゾシェアモードに好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. 少なくとも顔料と溶剤と分散剤とからなる非水系インクジェットインクにおいて、前記溶剤の主成分が分子中にエステル基を2つ以上有するエステル溶剤であって、隣り合う前記エステル基が該エステル基を構成するオキソ基間に4つ以上の炭素原子を有して結合していることを特徴とする非水系インクジェットインク。
  2. 前記エステル溶剤が、クエン酸エステル、アセチルクエン酸エステルまたはアジピン酸エステルであることを特徴とする請求項1記載の非水系インクジェットインク。
  3. 前記クエン酸エステルがクエン酸トリエチルであることを特徴とする請求項2記載の非水系インクジェットインク。
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