JP2016044206A - 油性インク組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 印刷品質、吐出安定性、間欠印刷安定性、定着性、または保存安定性などに優れた油性顔料インク組成物の提供。【解決手段】 顔料と、高分子分散剤と、定着樹脂と、有機溶剤とを少なくとも含んでなる油性インク組成物であって、前記有機溶剤が、合計量で50質量%未満の下記式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと環状エステルとを少なくとも含むものであることを特徴とする。R11−(OC2H4)n−OR12式(1)(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)【選択図】 なし
Description
本発明は油性インク組成物に関する。
油性インクのインクジェット適性の向上を目的として、このインクに含まれる有機溶剤の種類、その組合せおよび添加量などに関する研究開発が行われ、多数の提案がされている。
例えば、WO2004/007626号公報(特許文献1)には、ポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテル1重量部に対してラクトン系溶剤を0.02〜4重量部の割合で含む混合溶剤を少なくとも50重量%含有する油性インクが開示されている。この文献によれば、上記油性インクは、ポリ塩化ビニル基材への印字に適し、印字品質、印刷安定性、印字乾燥性、インクの保存安定性に優れるとされている。
また、特開2005-200469号公報(特許文献2)には、グリコールアセテート系化合物と環状エステルとを含み、当該環状エステルの含有量が当該グリコールアセテート系化合物100質量部当たり1〜60質量部である油性インクが開示されている。この文献によれば、上記油性インクは、インクの吐出安定性、ポリ塩化ビニルフィルムへの定着性、および乾燥性に優れるとされている。
また、特開2011-052046号公報(特許文献3)には、60質量%以上のジエチレングリコールジエチルエーテルと、24〜37質量%のγ−ブチロラクトン及び/又はテトラエチレングリコールジメチルエーテルと、1質量%よりも多く5質量%未満のテトラエチレングリコールモノブチルエーテルとを含む金属顔料インクが開示されている。この文献によれば、上記金属顔料インクは、吐出安定性および消泡性に優れるとされている。
また、WO2002/055619号公報(特許文献4)には、常温常圧下で液体のジエチレングリコール化合物と常温常圧下で液体のジプロピレングリコール化合物との混合物を含み、前記ジエチレングリコール化合物と前記ジプロピレングリコール化合物との重量混合比が20:80〜80:20の範囲である油性インクが開示されている。この文献によれば、上記油性インクは、吐出安定性、塩化ビニル製フィルムへの定着性、保存安定性に優れるとされている。
本発明者らは、今般、油性インクに含まれる有機溶剤の種類および含有量を特定の範囲にすることにより、印刷品質、吐出安定性、間欠印刷安定性、定着性、または保存安定性などのインクジェット適性に優れた油性顔料インク組成物が得られるとの知見を得た。本発明は斯かる知見に基づくものである。
従って、本発明は、印刷品質、吐出安定性、間欠印刷安定性、定着性、または保存安定性などに優れた油性顔料インク組成物の提供をその目的としている。
そして、本発明による油性インク組成物は、
顔料と、高分子分散剤と、定着樹脂と、有機溶剤とを少なくとも含んでなる油性インク組成物であって、
前記有機溶剤が、合計量で50質量%未満の下記式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと環状エステルとを少なくとも含むものであることを特徴とする。
R11−(OC2H4)n−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
顔料と、高分子分散剤と、定着樹脂と、有機溶剤とを少なくとも含んでなる油性インク組成物であって、
前記有機溶剤が、合計量で50質量%未満の下記式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと環状エステルとを少なくとも含むものであることを特徴とする。
R11−(OC2H4)n−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
有機溶剤
本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、合計量で50質量%未満の下記式(1):
R11−(OC2H4)n−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと環状エステルとの双方を少なくとも含む。これにより、本発明による油性インク組成物は、吐出安定性、間欠印刷安定性、またはポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材に対する浸透性に優れる。
本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、合計量で50質量%未満の下記式(1):
R11−(OC2H4)n−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと環状エステルとの双方を少なくとも含む。これにより、本発明による油性インク組成物は、吐出安定性、間欠印刷安定性、またはポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材に対する浸透性に優れる。
式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテル
本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、下記式(1):
R11−(OC2H4)n−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルを含む。これにより、間欠印刷安定性、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材への浸透性に優れる。また、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルは高沸点、低蒸気圧であり、作業環境または安全性に優れる。そして、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルの含有量は、後述する環状エステルとの合計量でインク組成物の全量に対して50質量%未満である。式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルの含有量は、インク組成物の全量に対して36〜47質量%であることが好ましく、36〜41質量%であることがより好ましい。
本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、下記式(1):
R11−(OC2H4)n−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルを含む。これにより、間欠印刷安定性、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材への浸透性に優れる。また、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルは高沸点、低蒸気圧であり、作業環境または安全性に優れる。そして、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルの含有量は、後述する環状エステルとの合計量でインク組成物の全量に対して50質量%未満である。式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルの含有量は、インク組成物の全量に対して36〜47質量%であることが好ましく、36〜41質量%であることがより好ましい。
本発明において、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルの具体例として、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−nまたはiso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールエチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジ−nまたはiso−プロピルエーテル、およびテトラエチレングリコールエチルメチルエーテル、ならびにこれらの2種以上の組合せが挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルは、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよび/またはテトラエチレングリコールジメチルエーテルである。とりわけ、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびテトラエチレングリコールジメチルエーテル双方を含むものであることが好ましい。ジエチレングリコールジエチルエーテルの含有量は、インク組成物の全量に対して17〜28質量%であることが好ましい。また、テトラエチレングリコールジメチルエーテルの含有量は、インク組成物の全量に対して12〜18質量%であることが好ましい。本発明による油性インク組成物は、これらポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルをそれぞれ上記範囲で含むことにより、間欠印刷安定性が良好である。
環状エステル
本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、環状エステルを含む。これにより、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材に対する浸透性が向上する。そして、環状エステルの含有量は、先述した式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルとの合計量でインク組成物の全量に対して50質量%未満である。これにより、ヘッドの構成部材へのアタック性を低減または抑制することが可能となる。また、吐出安定性を向上させることが可能となり、長時間にわたる連続印刷への適応性が向上する。本発明の好ましい態様によれば、環状エステルの含有量は、インク組成物の全量に対して7〜18質量%である。
本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、環状エステルを含む。これにより、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材に対する浸透性が向上する。そして、環状エステルの含有量は、先述した式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルとの合計量でインク組成物の全量に対して50質量%未満である。これにより、ヘッドの構成部材へのアタック性を低減または抑制することが可能となる。また、吐出安定性を向上させることが可能となり、長時間にわたる連続印刷への適応性が向上する。本発明の好ましい態様によれば、環状エステルの含有量は、インク組成物の全量に対して7〜18質量%である。
本発明において、環状エステルの具体例として、下記式(4):
(式中、R41およびR42は各々水素原子または炭素数1〜7のアルキル基もしくはアルケニル基であり、同一であっても異なっていてもよく、mは1〜3の整数である。)
で示されるラクトン系化合物が挙げられる。
で示されるラクトン系化合物が挙げられる。
上記式(4)で示されるラクトン系化合物としては、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−カプリロラクトン、γ−ラウロラクトンなどのγ−ラクトン、δ−バレロラクトン、δ−ヘキサラクトンなどのδ−ラクトン、およびε−カプロラクトンなどのε−ラクトンが挙げられる。これらの中で、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクトンからなる群から選択される1種または2種以上のラクトン系化合物が好ましい。
グリコールアセテート系化合物
本発明の好ましい態様によれば、本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、下記式(2):
R21−(O−CH2−CHR22)n−OCOCH3 式(2)
(式中、R21は炭素数1〜4のアルキル基であり、R22は水素原子またはメチル基であり、nは1〜3の整数である。)
で示されるグリコールアセテート系化合物をさらに含む。これにより、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材に対する浸透性、顔料の分散安定性が向上する。また、ノズル端面にインク中の固形分の析出がなく、ノズル内においてインク濃縮によるインクの粘度上昇がなく、ヘッドノズルからのインクの吐出安定性および間欠印刷安定性に優れる。式(2)で示されるグリコールアセテート系化合物の添加量は、インク組成物の全量に対して25〜55質量%であることが好ましい。また、37〜52質量%であることがより好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、下記式(2):
R21−(O−CH2−CHR22)n−OCOCH3 式(2)
(式中、R21は炭素数1〜4のアルキル基であり、R22は水素原子またはメチル基であり、nは1〜3の整数である。)
で示されるグリコールアセテート系化合物をさらに含む。これにより、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材に対する浸透性、顔料の分散安定性が向上する。また、ノズル端面にインク中の固形分の析出がなく、ノズル内においてインク濃縮によるインクの粘度上昇がなく、ヘッドノズルからのインクの吐出安定性および間欠印刷安定性に優れる。式(2)で示されるグリコールアセテート系化合物の添加量は、インク組成物の全量に対して25〜55質量%であることが好ましい。また、37〜52質量%であることがより好ましい。
本発明において、式(2)で示されるグリコールアセテート系化合物の具体例として、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、およびジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどが挙げられる。これらの中でも、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートが好ましい。また、式(2)で示されるグリコールアセテート系化合物の含有量は、インク組成物の全量に対して37〜55質量%であることが好ましい。
テトラエチレングリコールアルキルエーテル
本発明の好ましい態様によれば、本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、下記式(3):
R31−(OC2H4)4−OH 式(3)
(式中、R31は炭素数1〜4のアルキル基である。)
で示されるテトラエチレングリコールアルキルエーテルをさらに含む。これにより、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材に対する浸透性、吐出安定性、間欠印刷安定性もしくは保存安定性、またはこれらの2種以上の作用効果をさらに向上させることが可能となる。式(3)で示されるテトラエチレングリコールアルキルエーテルの含有量は、インク組成物の全量に対して1〜5質量%であることが好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による油性インク組成物は、有機溶剤として、下記式(3):
R31−(OC2H4)4−OH 式(3)
(式中、R31は炭素数1〜4のアルキル基である。)
で示されるテトラエチレングリコールアルキルエーテルをさらに含む。これにより、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材に対する浸透性、吐出安定性、間欠印刷安定性もしくは保存安定性、またはこれらの2種以上の作用効果をさらに向上させることが可能となる。式(3)で示されるテトラエチレングリコールアルキルエーテルの含有量は、インク組成物の全量に対して1〜5質量%であることが好ましい。
本発明において、式(3)で示されるテトラエチレングリコールアルキルエーテルの具体例として、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノプロピルエーテル、およびテトラエチレングリコールモノブチルエーテルが挙げられる。これらの中でも、テトラエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。また、式(3)で示されるテトラエチレングリコールアルキルエーテルの含有量は、インク組成物の全量に対して1〜5質量%であることが好ましい。
その他の溶剤
本発明による油性インク組成物は、既に説明した有機溶剤の他に、顔料を分散可能な任意の溶剤を特に制限なく含むことができる。このような溶剤としては、例えば、アルコール系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、脂肪族系溶剤、脂環族系溶剤、芳香族系溶剤、アミン系溶剤、水などを好ましく用いることができる。また、これら溶剤は二種以上を組合せて用いることもできる。
本発明による油性インク組成物は、既に説明した有機溶剤の他に、顔料を分散可能な任意の溶剤を特に制限なく含むことができる。このような溶剤としては、例えば、アルコール系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、脂肪族系溶剤、脂環族系溶剤、芳香族系溶剤、アミン系溶剤、水などを好ましく用いることができる。また、これら溶剤は二種以上を組合せて用いることもできる。
アルコール系溶剤の具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、3−メトキシ−3メチル−1−ブタノール等を挙げることができる。本発明の好ましい態様によれば、アルコール系溶剤として高沸点アルコール系溶剤を用いることが、表面処理時に溶剤の蒸発に伴う濃度変化が低く抑えられるという観点で好ましい。高沸点アルコール系溶剤としては、3−メトキシ−3メチル−1−ブタノール(MMB)を好ましく用いることができる。
エステル系溶剤の具体例としては、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、炭酸ジメチル等を挙げることができる。
ケトン系溶剤の具体例としては、アセトン、イソホロン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、メチルイソブチルケトンベンゼン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコール等を用いることができる。これらの中でも、安全性の観点でメチルイソブチルケトンを挙げることができる。
グリコールエーテル系溶剤の具体例としては、式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルおよび式(3)で示されるテトラエチレングリコールアルキルエーテル以外の、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等を挙げることができる。
脂肪族系溶剤の具体例としては、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等を用いることができる。これらの中でも、低揮発性で取扱いし易いという観点でエチルシクロヘキサンを挙げることができる。
芳香族系溶剤の具体例としては、トルエン、キシレン、テトラリン等を用いることができる。また、その他の溶剤としては、例えば、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素、ジメチルホルムアミド等のアミド、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテルを挙げることができる。
アミン系溶剤の具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等を用いることができる。アミン系溶剤は、とりわけアセテート系の溶剤に顔料が分散された油性インクにおいて、顔料の分散安定性を向上させる効果がある。アミン系溶剤の含有量は、インク組成物の全量に対して0.3〜3質量%であることが好ましい。また、1質量%前後であることがより好ましい。
定着樹脂
本発明の好ましい態様によれば、本発明による油性インク組成物は定着樹脂をさらに含む。これにより、インク組成物の粘度を調整することができる。その結果、インク組成物の吐出安定性または保存安定性が向上する。また、被印刷媒体への顔料の定着性を良好にすることができる。このような定着樹脂としては、成膜可能な公知の樹脂を用いることができ、例えば、天然植物油、天然有機樹脂、半合成有機樹脂、合成有機樹脂などを用いることができる。また、定着樹脂は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂の何れであってもよい。また、定着樹脂は、被印刷媒体への付着性などの要求性能や油性インクに含まれる溶剤の種類に応じて選択すれば良い。定着樹脂の含有量は、顔料の分散安定性を考慮し、インク組成物の全量に対して0.1〜5質量%であることが好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による油性インク組成物は定着樹脂をさらに含む。これにより、インク組成物の粘度を調整することができる。その結果、インク組成物の吐出安定性または保存安定性が向上する。また、被印刷媒体への顔料の定着性を良好にすることができる。このような定着樹脂としては、成膜可能な公知の樹脂を用いることができ、例えば、天然植物油、天然有機樹脂、半合成有機樹脂、合成有機樹脂などを用いることができる。また、定着樹脂は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂の何れであってもよい。また、定着樹脂は、被印刷媒体への付着性などの要求性能や油性インクに含まれる溶剤の種類に応じて選択すれば良い。定着樹脂の含有量は、顔料の分散安定性を考慮し、インク組成物の全量に対して0.1〜5質量%であることが好ましい。
定着樹脂としては、あまに油、大豆油、脱水ひまし油のような乾性油および半乾性油、酒精ワニス、ロジン、ニトロセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、ベンジルセルロース、ノボラック型またはレゾール型のフェノール樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、アミノアルキド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、変性熱可塑性または熱硬化性のフッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、グラフト変性ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、グラフト変性ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、カシュー樹脂、ケイ皮酸樹脂、ポリチオール樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、α、β−不飽和カルボン酸またはその無水物でグラフト変性された酸変性ポリオレフィン樹脂、酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂、アクリルモノマー等に代表される反応性モノマーでグラフト変性されたグラフト変性ポリオレフィン樹脂、グラフト変性塩素化ポリオレフィン樹脂、ならびに上記樹脂の共重合体および水性化物、さらにこれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、塩素化ポリオレフィン樹脂、酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂、グラフト変性塩素化ポリオレフィン樹脂からなる群から選択される1種または2種以上のものが好ましい。
顔料
本発明による油性インク組成物は、顔料を含む。これにより、印刷物の耐水性、耐光性、耐ガス性などの耐候性が優れる。顔料としては、油性インク組成物に通常用いられる公知の無機顔料および有機顔料が挙げられる。具体的には、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、酸化チタン、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、ジケトピロロピロール、アンスラキノン、ベンズイミダゾロン、アンスラピリミジン、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料等を用いることができる。これらの顔料は単独で用いてもよいし、2種またはそれ以上を組合せて用いてもよい。また、顔料の含有量は、インク組成物の全量に対して0.5〜15質量%であることが好ましい。
本発明による油性インク組成物は、顔料を含む。これにより、印刷物の耐水性、耐光性、耐ガス性などの耐候性が優れる。顔料としては、油性インク組成物に通常用いられる公知の無機顔料および有機顔料が挙げられる。具体的には、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、酸化チタン、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、ジケトピロロピロール、アンスラキノン、ベンズイミダゾロン、アンスラピリミジン、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料等を用いることができる。これらの顔料は単独で用いてもよいし、2種またはそれ以上を組合せて用いてもよい。また、顔料の含有量は、インク組成物の全量に対して0.5〜15質量%であることが好ましい。
また、本発明による油性インク組成物は、顔料として金属顔料を含んでもよい。金属顔料の具体例としてはアルミニウム顔料が挙げられる。アルミニウム顔料の形状、大きさ等は特に限定されないが、その形状がフレーク状であり、平均粒子径(D50:累積重量50%粒子径)が1〜20μmであり、厚みが5〜50nmであり、アスペクト比(平均粒子径/厚み)が20〜4,000であることが好ましい。アルミニウムフレークの形状としては、扁平状のものが好ましく、コイン状のもの(表面が平滑で丸みを帯びた形状)であってもよい。
アルミニウムフレークを製造する製造方法としては、たとえばアトマイズ粉末(アトマイズ法により得られる粉末)をボールミルによって粉砕または磨砕する方法や、アルミニウム蒸着フィルムを製造後、アルミニウム層を剥離しそれを粉砕する方法を用いることができる。また、アルミニウムフレークの純度(金属成分)については特に限定されることはなく、工業用純アルミニウムおよび公知のアルミニウム合金を用いることができる。
高分子分散剤
本発明による油性インク組成物は、高分子分散剤を含む。高分子分散剤としては、顔料を上記の有機溶剤に安定に分散可能なものであれば特に制限なく用いることができるが、その構造中に疎水性部分と親水性部分とを併せ持つものであることが好ましい。これにより、高分子分散剤の疎水性部分が、顔料粒子の疎水性の表面と物理的に吸着することが可能となり、有機溶剤の疎水性部分に馴染むことができるため、顔料は溶剤中で安定的に分散することができる。このような高分子分散剤として、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマーおよびコポリマー、アクリル系ポリマーおよびコポリマー、ポリエステル、ポリカルボン酸、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、エポキシ樹脂などを好ましく用いることができる。
本発明による油性インク組成物は、高分子分散剤を含む。高分子分散剤としては、顔料を上記の有機溶剤に安定に分散可能なものであれば特に制限なく用いることができるが、その構造中に疎水性部分と親水性部分とを併せ持つものであることが好ましい。これにより、高分子分散剤の疎水性部分が、顔料粒子の疎水性の表面と物理的に吸着することが可能となり、有機溶剤の疎水性部分に馴染むことができるため、顔料は溶剤中で安定的に分散することができる。このような高分子分散剤として、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマーおよびコポリマー、アクリル系ポリマーおよびコポリマー、ポリエステル、ポリカルボン酸、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、エポキシ樹脂などを好ましく用いることができる。
また、より好ましい高分子分散剤として、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテートが挙げられる。
高分子分散剤の具体例としては、ビックケミー社製のディスパービック130、ディスパービック161、ディスパービック162、ディスパービック163、ディスパービック170、ディスパービック171、ディスパービック174、ディスパービック180、ディスパービック182、ディスパービック183、ディスパービック184、ディスパービック185、ディスパービック2000、ディスパービック2001、ディスパービック2020、ディスパービック2050、ディスパービック2070、ディスパービック2096、ディスパービック2150、ディスパービックLPN21116、ディスパービックLPN6919;エフカ社製のエフカ46、エフカ47、エフカ48、エフカ49、エフカ4010、エフカ4055(変性ポリウレタン)、エフカ452、エフカLP4008、エフカ4009、エフカLP4010、エフカLP4050、エフカLP4055、エフカ400、エフカ401、エフカ402、エフカ403、エフカ450、エフカ451、エフカ453(変性ポリアクリレート)、エフカ4540、エフカ4550、エフカLP4560、エフカ120、エフカ150、エフカ1501、エフカ1502、エフカ1503;ルーブリゾール社製のソルスパース3000(ハイドロステアリン酸系分散剤)、ソルスパース5000(フタロシアニンアンモニウム塩系分散剤)、ソルスパース9000、ソルスパース13240、ソルスパース13650、ソルスパース13940(ポリエステルアミン系)、ソルスパース17000、ソルスパース18000(脂肪酸アミン系分散剤)、ソルスパース11200、ソルスパース20000、ソルスパース21000、ソルスパース22000、ソルスパース24000、ソルスパース26000、ソルスパース27000、ソルスパース28000(ポリアミド系分散剤)、ソルスパース32000、ソルスパース36000、ソルスパース37000、ソルスパース38000、ソルスパース41000、ソルスパース42000、ソルスパース43000、ソルスパース46000、ソルスパース54000、ソルスパース71000;花王社製のデモールP、EP、ポイズ520、521、530、ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)、味の素株式会社製のアジスパーPB711、アジスパーPB821、アジスパーPB822、アジスパーPB814、アジスパーPN411、アジスパーPA111;楠本化成社製のディスパロンKS−860、KS−873N4(高分子ポリエステルのアミン塩);日光ケミカル社製のTAMN−15(アルキルアミンのPO若しくはEO変成物);第一工業製薬社製のディスコール202、206、OA−202、OA−600(多鎖型高分子非イオン系分散剤)等を挙げることができる。
さらに別の具体例として、主鎖に複数の窒素原子を有し、当該窒素原子を介してアミド結合した側鎖を複数有する櫛形構造のポリアミド系分散剤を挙げることができる。主鎖としてはポリアルキルイミンを好適に挙げることができ、ポリエチレンイミンを挙げることができる。また、側鎖としてはポリエステル鎖を好適に挙げることができ、ポリ(カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ)鎖をより好適に挙げることができる。このようなポリアミド系分散剤の具体的としては、特開平5−177123号公報に開示されているような、ポリエチレンイミンからなる主鎖1分子当たり3〜80個のポリ(カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ)鎖がアミド結合によって側鎖として結合している構造の化合物を挙げることができる。このような化合物はアルミニウム顔料の表面との吸着部位のイオン性が高いため、例えばアルコキシシラン化合物とアルミニウム顔料の表面との結合反応を促進することができると考えられる。このような結合反応は、アルコキシシラン化合物が加水分解して生成されたシラノール基が、アルミニウム顔料の表面にある水酸基との水素結合を介してアルミニウム顔料の表面に吸着し、さらに脱水縮合反応を経て、アルミニウム顔料の表面と強固な共有結合を生成して結合してなるものであると考えられる。また、櫛形構造のポリアミド系分散剤としては、上記ルーブリゾール社製のソルスパース11200、ソルスパース28000を挙げることができる。
界面活性剤
本発明の好ましい態様によれば、本発明による油性インク組成物は界面活性剤をさらに含む。これにより、インク組成物の被印刷媒体へのぬれ性が改善され、速やかな定着性を得ることがきる。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、両性または非イオン系の公知の界面活性剤を用いることができるが、界面活性剤がアセチレングリコール系界面活性剤および/またはシリコーン系界面活性剤であることが好ましい。界面活性剤の含有量は、インク組成物の全量に対して0.1〜3質量%であることが好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による油性インク組成物は界面活性剤をさらに含む。これにより、インク組成物の被印刷媒体へのぬれ性が改善され、速やかな定着性を得ることがきる。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、両性または非イオン系の公知の界面活性剤を用いることができるが、界面活性剤がアセチレングリコール系界面活性剤および/またはシリコーン系界面活性剤であることが好ましい。界面活性剤の含有量は、インク組成物の全量に対して0.1〜3質量%であることが好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、サーフィノール465(商標)、サーフィノール104(商標)(以上、Air Products and Chemicals, Inc.社製)、オルフィンSTG(商標)、オルフィンE1010(商標)(以上、日信化学社製)等を好適に用いることができる。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることが好ましい。具体例としては、BYK−347、BYK−348、BYK−UV3500、BYK−UV3570、BYK−UV3510、BYK−UV3530(ビックケミー・ジャパン株式会社)が挙げられる。
製造方法
本発明の別の態様によれば、本発明による油性インク組成物の製造方法が提供され、この製造方法は、
顔料と、分散剤と、下記式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテル:
R11−(OC2H4)n−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
および/または下記式(2)で示されるグリコールアセテート系化合物:
R21−(O−CH2−CHR22)n−OCOCH3 式(2)
(式中、R21は炭素数1〜4のアルキル基であり、R22は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1〜3の整数である。)
とを少なくとも混合して、顔料分散液を得る工程と、
得られた顔料分散液と、有機溶剤とを混合して、油性インク組成物を得る工程と
を少なくとも含んでなり、
前記有機溶剤が、合計量で50質量%未満の式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと環状エステルとを少なくとも含むものであることを特徴とする。
本発明の別の態様によれば、本発明による油性インク組成物の製造方法が提供され、この製造方法は、
顔料と、分散剤と、下記式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテル:
R11−(OC2H4)n−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
および/または下記式(2)で示されるグリコールアセテート系化合物:
R21−(O−CH2−CHR22)n−OCOCH3 式(2)
(式中、R21は炭素数1〜4のアルキル基であり、R22は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1〜3の整数である。)
とを少なくとも混合して、顔料分散液を得る工程と、
得られた顔料分散液と、有機溶剤とを混合して、油性インク組成物を得る工程と
を少なくとも含んでなり、
前記有機溶剤が、合計量で50質量%未満の式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと環状エステルとを少なくとも含むものであることを特徴とする。
本発明による油性インクの製造方法によれば、顔料を予めエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートおよび/またはテトラエチレングリコールジメチルエーテルに分散させてなる分散液を製造し、この分散液を適宜有機溶剤と混合することにより、安定したインクを効率良く製造することができる。また、前記有機溶剤が上述したアミン系溶剤をさらに含むことが好ましい。これにより、顔料の分散安定性が向上する。
本発明において、前記式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルがテトラエチレングリコールジメチルエーテルであり、前記式(2)で示されるグリコールアセテート系化合物がエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートであることが好ましい。
本発明において、前記有機溶剤がアミン系溶剤を含むものであることが好ましい。アミン系溶剤についての詳細は既に説明したとおりである。
用途
本発明による油性インク組成物は、ペン、スプレー、凸版印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷およびインクジェット印刷、塗料、コーティング組成物、トナーなど種々の用途において用いられる、溶剤系インクとして用いることができる。とりわけ、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材へ適用するインクジェット印刷用インクとして用いることができる。
本発明による油性インク組成物は、ペン、スプレー、凸版印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷およびインクジェット印刷、塗料、コーティング組成物、トナーなど種々の用途において用いられる、溶剤系インクとして用いることができる。とりわけ、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック基材へ適用するインクジェット印刷用インクとして用いることができる。
印刷方法
本発明の別の態様によれば、本発明による油性インク組成物を被印刷媒体へ適用して画像を形成することを特徴とするインクジェット印刷方法が提供される。本発明による油性インク組成物が適用される被印刷媒体としては、例えば、インクジェット専用紙(マット紙、光沢紙など)、樹脂を主原料として構成された合成紙(例えばユポ紙)、壁紙、ガラス、プラスチックフィルムまたはシート(表面処理されたプラスチックフィルムまたはシートを含む)、基材にプラスチックやインク受容層(樹脂)をコーティングしたもの、金属、プリント配線基板など種々のものを用いることができる。プラスチックフィルムまたはシートの具体例としては、硬質または軟質ポリ塩化ビニルフィルムまたはシートが挙げられる。ポリ塩化ビニルフィルムまたはシートの具体例としては、糊付きの塩ビフィルムまたはシート、ターポリンなどが挙げられる。
本発明の別の態様によれば、本発明による油性インク組成物を被印刷媒体へ適用して画像を形成することを特徴とするインクジェット印刷方法が提供される。本発明による油性インク組成物が適用される被印刷媒体としては、例えば、インクジェット専用紙(マット紙、光沢紙など)、樹脂を主原料として構成された合成紙(例えばユポ紙)、壁紙、ガラス、プラスチックフィルムまたはシート(表面処理されたプラスチックフィルムまたはシートを含む)、基材にプラスチックやインク受容層(樹脂)をコーティングしたもの、金属、プリント配線基板など種々のものを用いることができる。プラスチックフィルムまたはシートの具体例としては、硬質または軟質ポリ塩化ビニルフィルムまたはシートが挙げられる。ポリ塩化ビニルフィルムまたはシートの具体例としては、糊付きの塩ビフィルムまたはシート、ターポリンなどが挙げられる。
以下の実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例として以下に示す各油性インク組成物を調製した。
シアン(C)インクの調製
シアン(C)顔料分散液
シアン顔料としてC.I.ピグメントブルー15:3を15質量部と、分散剤としてポリエステル系高分子化合物の「ヒノアクトKF1−M」(武生ファインケミカル(株)製)を顔料に対して1/5質量部とを、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート82質量部に添加し、ディゾルバーで3,000rpmにて1時間攪拌した後、ジルコニアビーズ(2mm)を充填したビーズミルで予備分散した。次いで、ジルコニアビーズ(0.3mm)を充填したナノミルで本分散を行ない、C顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は145nmであった。平均粒径は、日機装(株)製「マイクロトラックUPA150」を使用して測定した。
シアン(C)顔料分散液
シアン顔料としてC.I.ピグメントブルー15:3を15質量部と、分散剤としてポリエステル系高分子化合物の「ヒノアクトKF1−M」(武生ファインケミカル(株)製)を顔料に対して1/5質量部とを、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート82質量部に添加し、ディゾルバーで3,000rpmにて1時間攪拌した後、ジルコニアビーズ(2mm)を充填したビーズミルで予備分散した。次いで、ジルコニアビーズ(0.3mm)を充填したナノミルで本分散を行ない、C顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は145nmであった。平均粒径は、日機装(株)製「マイクロトラックUPA150」を使用して測定した。
Cインク
定着樹脂としてCAB(ブチル化率35〜39%、関東化学社製)と、下記有機溶剤混合液と、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン社製)とを適宜混合してインク溶媒を得た。次いで、このインク溶媒にC顔料分散液を添加し、常温常圧下で30分間マグネティックスターラーにて混合、撹拌して、表1に示す組成のCインクを得た。得られたインクの粘度は4.3mPa・s(20℃)であった。粘度は、アントンパール社製「AMVn」粘度計を使用して測定した。
有機溶剤混合液
γ−ブチロラクトン
テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TeEGdME)
ジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE)
テトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE)
エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(EGmBEA)
定着樹脂としてCAB(ブチル化率35〜39%、関東化学社製)と、下記有機溶剤混合液と、界面活性剤としてBYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン社製)とを適宜混合してインク溶媒を得た。次いで、このインク溶媒にC顔料分散液を添加し、常温常圧下で30分間マグネティックスターラーにて混合、撹拌して、表1に示す組成のCインクを得た。得られたインクの粘度は4.3mPa・s(20℃)であった。粘度は、アントンパール社製「AMVn」粘度計を使用して測定した。
有機溶剤混合液
γ−ブチロラクトン
テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TeEGdME)
ジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE)
テトラエチレングリコールモノブチルエーテル(TeEGmBE)
エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(EGmBEA)
マゼンタ(M)インクの調製
マゼンタ(M)顔料分散液
マゼンタ顔料としてC.I.ピグメントレッド122を13質量部用いた以外はC顔料分散液の調製方法と同様にして、M顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は120nmであった。
マゼンタ(M)顔料分散液
マゼンタ顔料としてC.I.ピグメントレッド122を13質量部用いた以外はC顔料分散液の調製方法と同様にして、M顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は120nmであった。
Mインク
M顔料分散液を用いた以外はCインクの調製方法と同様にして、表1に示す組成のMインクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
M顔料分散液を用いた以外はCインクの調製方法と同様にして、表1に示す組成のMインクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
イエロー(Y)インクの調製
イエロー(Y)顔料分散液
イエロー顔料としてC.I.ピグメントイエロー74を17質量部用いた以外はC顔料分散液の調製方法と同様にして、Y顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は100nmであった。
イエロー(Y)顔料分散液
イエロー顔料としてC.I.ピグメントイエロー74を17質量部用いた以外はC顔料分散液の調製方法と同様にして、Y顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は100nmであった。
Yインク
Y顔料分散液を用い、上記有機溶剤混合液にトリエタノールアミン(TEA)をさらに加えたものを用いた以外はCインクの調製方法と同様にして、表1に示す組成のYインクを得た。得られたインクの粘度は4.1mPa・s(20℃)であった。
Y顔料分散液を用い、上記有機溶剤混合液にトリエタノールアミン(TEA)をさらに加えたものを用いた以外はCインクの調製方法と同様にして、表1に示す組成のYインクを得た。得られたインクの粘度は4.1mPa・s(20℃)であった。
ブラック(K)インクの調製
ブラック(K)顔料分散液
ブラック顔料としてカーボンブラック「MA−8」(三菱化学(株)製)を15質量部用いた以外はC顔料分散液の調製方法と同様にして、K顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は90nmであった。
ブラック(K)顔料分散液
ブラック顔料としてカーボンブラック「MA−8」(三菱化学(株)製)を15質量部用いた以外はC顔料分散液の調製方法と同様にして、K顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は90nmであった。
Kインク
K顔料分散液を用い、上記有機溶剤混合液にTEAをさらに加えたものを用いた以外はCインクの調製方法と同様にして、表1に示す組成のKインクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
K顔料分散液を用い、上記有機溶剤混合液にTEAをさらに加えたものを用いた以外はCインクの調製方法と同様にして、表1に示す組成のKインクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
ライトマゼンタ(Lm)インクの調製
定着樹脂としてスーパークロン390S(日本製紙社製、塩素化ポリオレフィン樹脂)と、上記有機溶剤混合液にTEAをさらに加えたものを用いと、界面活性剤としてBYK−UV3570(ビックケミー・ジャパン社製)とを適宜混合してインク溶媒を得た。次いで、このインク溶媒に上記M顔料分散液を添加し、Mインクの調製方法と同様にして、表1に示す組成のLmインクを得た。得られたインクの粘度は3.9mPa・s(20℃)であった。
定着樹脂としてスーパークロン390S(日本製紙社製、塩素化ポリオレフィン樹脂)と、上記有機溶剤混合液にTEAをさらに加えたものを用いと、界面活性剤としてBYK−UV3570(ビックケミー・ジャパン社製)とを適宜混合してインク溶媒を得た。次いで、このインク溶媒に上記M顔料分散液を添加し、Mインクの調製方法と同様にして、表1に示す組成のLmインクを得た。得られたインクの粘度は3.9mPa・s(20℃)であった。
ライトシアン(Lc)インクの調製
上記C顔料分散液を用いた以外はLmインクの調製方法と同様にして、Lcインクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
上記C顔料分散液を用いた以外はLmインクの調製方法と同様にして、Lcインクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
ホワイト(W)インクの調製
ホワイト(W)顔料分散液
ホワイト顔料として酸化チタンを50質量部用いた以外はC顔料分散液の調製方法と同様にして、W顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は305nmであった。
ホワイト(W)顔料分散液
ホワイト顔料として酸化チタンを50質量部用いた以外はC顔料分散液の調製方法と同様にして、W顔料分散液を得た。得られた顔料粒子の平均粒径は305nmであった。
Wインク
W顔料分散液を用いた以外はLmインクの調製方法と同様にして(ただし、有機溶剤混合液はTEAを含んでいない)、Wインクを得た。得られたインクの粘度は8.3mPa・s(20℃)であった。
W顔料分散液を用いた以外はLmインクの調製方法と同様にして(ただし、有機溶剤混合液はTEAを含んでいない)、Wインクを得た。得られたインクの粘度は8.3mPa・s(20℃)であった。
メタリックインクの調製
アルミニウム(Al)顔料分散液
原料アルミニウム顔料として、Metasheen(登録商標)41−0410(10%アルミニウムフレークの酢酸エチルスラリー、BASF社製)を用いた。次いで、原料アルミニウム顔料に含まれる酢酸エチル(沸点77℃)を減圧蒸留により留去し、TeEGdME(沸点275〜276℃)で置換したAl顔料分散液を作製した。具体的には、1Lナスフラスコに、原料アルミニウム顔料300g(固形分30g)と、300gのTeEGdMEと、1.5gの「ソルスパース3000」(ルーブリゾール社製)とを添加して混合し、段階的に昇温させながら(室温〜30℃)、エバポレーターで減圧蒸留を行った。減圧はアスピレーターで行い、最大20mmHg程度まで減圧した。その結果、酢酸エチルは留去され、Metasheen(登録商標)41−0410由来のアルミニウムフレークのTeEGdMEスラリーを得た。さらに、ディゾルバーで3,000rpmにて1時間攪拌した後、ジルコニアビーズ(2mm)を充填したビーズミルで予備分散した。次いで、ジルコニアビーズ(0.3mm)を充填したナノミルで微粉砕し、アルミニウムフレークの平均粒径を1nmに調整した。
アルミニウム(Al)顔料分散液
原料アルミニウム顔料として、Metasheen(登録商標)41−0410(10%アルミニウムフレークの酢酸エチルスラリー、BASF社製)を用いた。次いで、原料アルミニウム顔料に含まれる酢酸エチル(沸点77℃)を減圧蒸留により留去し、TeEGdME(沸点275〜276℃)で置換したAl顔料分散液を作製した。具体的には、1Lナスフラスコに、原料アルミニウム顔料300g(固形分30g)と、300gのTeEGdMEと、1.5gの「ソルスパース3000」(ルーブリゾール社製)とを添加して混合し、段階的に昇温させながら(室温〜30℃)、エバポレーターで減圧蒸留を行った。減圧はアスピレーターで行い、最大20mmHg程度まで減圧した。その結果、酢酸エチルは留去され、Metasheen(登録商標)41−0410由来のアルミニウムフレークのTeEGdMEスラリーを得た。さらに、ディゾルバーで3,000rpmにて1時間攪拌した後、ジルコニアビーズ(2mm)を充填したビーズミルで予備分散した。次いで、ジルコニアビーズ(0.3mm)を充填したナノミルで微粉砕し、アルミニウムフレークの平均粒径を1nmに調整した。
メタリックインク
Al顔料分散液を用い、上記有機溶剤混合液にTEAをさらに加えたものを用いた以外はCインクの調製方法と同様にして、メタリックインクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
Al顔料分散液を用い、上記有機溶剤混合液にTEAをさらに加えたものを用いた以外はCインクの調製方法と同様にして、メタリックインクを得た。得られたインクの粘度は4.2mPa・s(20℃)であった。
評価試験
上記のとおり作製した各油性インクをインクジェットプリンタ(VS−300i、ローランド・ディー・ジー社製、ホワイトインクおよびメタリックインクのヘッドにはインク循環機構を装備)を用いて、ポリ塩化ビニルフィルム(LLJET光沢塩ビグレー糊A、桜井社製)に印刷して、以下の各種評価を行った。
上記のとおり作製した各油性インクをインクジェットプリンタ(VS−300i、ローランド・ディー・ジー社製、ホワイトインクおよびメタリックインクのヘッドにはインク循環機構を装備)を用いて、ポリ塩化ビニルフィルム(LLJET光沢塩ビグレー糊A、桜井社製)に印刷して、以下の各種評価を行った。
印刷品質
10ポイントのアルファベット文字印刷を実施し、目視により以下の基準で評価した。その結果を表2に示す。
基準
評価A:滲み発生なし。
評価B:滲みが若干あるが、文字判別は可能。
評価C:大きく滲みが発生し、文字判別が不可能。
10ポイントのアルファベット文字印刷を実施し、目視により以下の基準で評価した。その結果を表2に示す。
基準
評価A:滲み発生なし。
評価B:滲みが若干あるが、文字判別は可能。
評価C:大きく滲みが発生し、文字判別が不可能。
吐出安定性
室温下で連続印刷を実施し、インク吐出不良の有無を以下の基準で評価した。その結果を表2に示す。
基準
評価A:72時間の連続試験期間内で、インク吐出不良の発生が10回未満であった。
評価B:72時間の連続試験期間内で、ドット抜け、インク吐出不良の発生が10回以上、20回未満であった。
評価C:72時間の連続試験期間内で、ドット抜け、インク吐出不良の発生が20回以上であった。
室温下で連続印刷を実施し、インク吐出不良の有無を以下の基準で評価した。その結果を表2に示す。
基準
評価A:72時間の連続試験期間内で、インク吐出不良の発生が10回未満であった。
評価B:72時間の連続試験期間内で、ドット抜け、インク吐出不良の発生が10回以上、20回未満であった。
評価C:72時間の連続試験期間内で、ドット抜け、インク吐出不良の発生が20回以上であった。
間欠印刷安定性
前記吐出安定性試験と同様に10分印刷後、印刷動作を中断し、ヘッドをホームポジションのキャップ位置から外して解放状態で一定時間放置した。その後、印刷動作を再開し、インク吐出不良が発生するか否かを以下の基準で評価した。
基準
評価A:1分放置しても、再開後のインク吐出不良が発生しなかった。
評価B:30秒放置しても、再開後のインク吐出不良が発生しなかった。
評価C:30秒放置すると、再開後にインク吐出不良が発生した。
前記吐出安定性試験と同様に10分印刷後、印刷動作を中断し、ヘッドをホームポジションのキャップ位置から外して解放状態で一定時間放置した。その後、印刷動作を再開し、インク吐出不良が発生するか否かを以下の基準で評価した。
基準
評価A:1分放置しても、再開後のインク吐出不良が発生しなかった。
評価B:30秒放置しても、再開後のインク吐出不良が発生しなかった。
評価C:30秒放置すると、再開後にインク吐出不良が発生した。
定着性
印刷デューティ100%のベタ印刷を実施し、印刷物を25℃、50%(相対湿度)の環境下で12時間乾燥させた後、印刷面を指で強く擦って以下の基準で評価した。その結果を表2に示す。
基準
評価A:印刷の汚れがなく、インクの剥離も全くなかった。
評価B:印刷の汚れとインクの剥離がわずかに発生したが、文字を識別することに問題はなかった。
評価C:印刷の汚れとインクの剥離が共に発生した。
印刷デューティ100%のベタ印刷を実施し、印刷物を25℃、50%(相対湿度)の環境下で12時間乾燥させた後、印刷面を指で強く擦って以下の基準で評価した。その結果を表2に示す。
基準
評価A:印刷の汚れがなく、インクの剥離も全くなかった。
評価B:印刷の汚れとインクの剥離がわずかに発生したが、文字を識別することに問題はなかった。
評価C:印刷の汚れとインクの剥離が共に発生した。
保存安定性
インクをガラス製サンプル瓶に50g採取密閉し、60℃にて1週間放置し、インクの粘度と平均粒径を測定した。以下の基準で保存安定性を評価した。その結果を表2に示す。
基準
評価S:粘度及び平均粒径の差が放置前後で3%未満であった。
評価A:粘度及び平均粒径の差が放置前後で5%未満であった。
評価B:粘度及び平均粒径の差が放置前後で10%未満であった。
評価C:粘度及び平均粒径の差が放置前後で10%以上であった。
インクをガラス製サンプル瓶に50g採取密閉し、60℃にて1週間放置し、インクの粘度と平均粒径を測定した。以下の基準で保存安定性を評価した。その結果を表2に示す。
基準
評価S:粘度及び平均粒径の差が放置前後で3%未満であった。
評価A:粘度及び平均粒径の差が放置前後で5%未満であった。
評価B:粘度及び平均粒径の差が放置前後で10%未満であった。
評価C:粘度及び平均粒径の差が放置前後で10%以上であった。
Claims (22)
- 顔料と、高分子分散剤と、定着樹脂と、有機溶剤とを少なくとも含んでなる油性インク組成物であって、
前記有機溶剤が、合計量で50質量%未満の下記式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルと環状エステルとを少なくとも含むものである、油性インク組成物。
R11−(OC2H4)n−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。) - 前記有機溶剤が、下記式(2)で示されるグリコールアセテート系化合物をさらに含むものである、請求項1に記載の油性インク組成物。
R21−(O−CH2−CHR22)n−OCOCH3 式(2)
(式中、R21は炭素数1〜4のアルキル基であり、R22は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1〜3の整数である。) - 前記有機溶剤が、下記式(3)で示されるテトラエチレングリコールモノアルキルエーテルをさらに含むものである、請求項1または2に記載の油性インク組成物。
R31−(OC2H4)4−OH 式(3)
(式中、R31は炭素数1〜4のアルキル基である。) - 前記式(1)で示されるエチレングリコールジアルキルエーテルが、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよび/またはテトラエチレングリコールジメチルエーテルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
- 前記式(1)で示されるエチレングリコールジアルキルエーテルの含有量が29〜46質量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
- 前記環状エステルが、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクトンからなる群から選択される1種または2種以上のものである、請求項6に記載の油性インク組成物。
- 前記環状エステルの含有量が7〜18質量%である、請求項6または7に記載の油性インク組成物。
- 前記式(2)で示されるグリコールアセテート系化合物がエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートである、請求項2〜8のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
- 前記式(2)で示されるグリコールアセテート系化合物の含有量が25〜55質量%である、請求項2〜9のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
- 下記式(3)で示されるテトラエチレングリコールモノアルキルエーテルがテトラエチレングリコールモノブチルエーテルである、請求項3〜10のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
- 下記式(3)で示されるテトラエチレングリコールモノアルキルエーテルの含有量が1〜5質量%である、請求項3〜11のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
- 前記有機溶剤が、アミン系溶剤をさらに含むものである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
- 前記アミン系溶剤が、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミンからなる群から選択される1種または2種以上のものである、請求項13に記載の油性インク組成物。
- 前記アミン系溶剤の含有量が0.3〜3質量%である、請求項13または14に記載の油性インク組成物。
- 前記定着樹脂が、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、塩素化ポリオレフィン樹脂、酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂、グラフト変性塩素化ポリオレフィン樹脂からなる群から選択される1種または2種以上のものである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
- 界面活性剤をさらに含んでなる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
- プラスチックフィルムまたはシートへ適用される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の油性インク組成物。
- 請求項1〜18のいずれか一項に記載の油性インク組成物の製造方法であって、
顔料と、分散剤と、下記式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテル:
R11−(OC2H4)n−OR12 式(1)
(式中、R11およびR12は各々炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、nは2〜4の整数である。)
および/または下記式(2)で示されるグリコールアセテート系化合物:
R21−(O−CH2−CHR22)n−OCOCH3 式(2)
(式中、R21は炭素数1〜4のアルキル基であり、R22は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1〜3の整数である。)
とを少なくとも混合して、顔料分散液を得る工程と、
得られた顔料分散液と、有機溶剤とを混合して、油性インク組成物を得る工程と
を少なくとも含んでなることを特徴とする、製造方法。 - 前記式(1)で示されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルがテトラエチレングリコールジメチルエーテルであり、前記式(2)で示されるグリコールアセテート系化合物がエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートである、請求項19に記載の製造方法。
- 前記有機溶剤がアミン系溶剤を含んでなるものである、請求項19または20に記載の製造方法。
- 請求項1〜18のいずれか一項に記載の油性インク組成物をプラスチックフィルムまたはシートへ適用して画像を形成することを特徴とするインクジェット印刷方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014167720A JP2016044206A (ja) | 2014-08-20 | 2014-08-20 | 油性インク組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014167720A JP2016044206A (ja) | 2014-08-20 | 2014-08-20 | 油性インク組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2016044206A true JP2016044206A (ja) | 2016-04-04 |
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Family Applications (1)
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JP2014167720A Pending JP2016044206A (ja) | 2014-08-20 | 2014-08-20 | 油性インク組成物 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2016044206A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018105696A1 (ja) * | 2016-12-09 | 2018-06-14 | サカタインクス株式会社 | 非水性インクジェット用インク組成物 |
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-
2014
- 2014-08-20 JP JP2014167720A patent/JP2016044206A/ja active Pending
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