JP2012071038A - コイル加工装置、コイル加工方法、および医療用チューブ製造方法 - Google Patents

コイル加工装置、コイル加工方法、および医療用チューブ製造方法 Download PDF

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哲年 坂田
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Abstract


【課題】 小型コイルを加工できるコイル加工装置等を提供する。
【解決手段】 中空管11は、全長における少なくとも一部分にスリット11Sを含み、芯15の挿し込みによって、スリット11Sにおける幅を広げ、コイル21の内側に接触するまで拡径する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コイル加工装置、コイル加工方法、および医療用チューブ製造方法に関する。
経皮的に血管内に挿入したカテーテルが、脳、心臓、または、腹部等の臓器に導かれ、そのカテーテルを通じて、治療薬、塞栓物質、または造影剤等が投与あるいは注入されたり、血栓等が吸引されたりする医療行為は、従来から行われている。
近年では、医学の進歩により、カテーテルを通じて、細い末梢血管に対して、治療薬、塞栓物質、または造影剤等を注入したり、血栓等を吸引したりすることが必要とされており、カテーテルには、様々な操作性が求められている。
この操作性としては、例えば、術者の押込み力をカテーテルの先端まで確実に伝達する押込み性(プッシャビリティー)、細く屈曲した末梢血管への到達性、および、血管の屈曲部または湾曲部でもカテーテルに折れ曲がりを生じさせない耐キンク性等が、挙げられる。そして、耐キンク性またはプッシャビリティーが確保されるために、カテーテルに対し、編組構造またはコイル構造を有する補強層が含まれることがある。
コイル構造は、その優れた耐キンク性または高屈曲時の内腔維持性により、特に、カテーテル先端側における柔軟部で、それら特性を発揮することが確認されている。
そして、コイル構造を含む医療用チューブを製造する方法[医療用チューブ製造方法]の一例として、以下のような方法が挙げられる。まず、芯(例えば、中実棒)を挿入された中空のコイルの外側に、中空のチューブが被せられた後、必要に応じて、熱収縮チューブが中空のチューブに被せられる。その後、この熱収縮チューブを被せられた物体全部が、オーブン等で熱せられることで、中空のチューブが溶けだし、コイルに付着する(要は、熱溶着される)。
このような方法に限らず、連続する1本の素線を螺巻きした構造であるコイルは、変形しやすい(なお、このようなコイルは、例えば、疎巻コイル、または、ピッチ巻きコイルと称される)。特に、コイルにて、隣り合う素線が密着していない場合、そのコイルは、自身の長手方向に対して変形しやすい。
そのため、一般的には、樹脂製のチューブが、コイルの内側または外側に、一体的に取り付けられている。そして、このような樹脂製のチューブ(樹脂層)がコイルの内側または外側に取り付けられる加工では、コイル構造の内側に、芯が挿入されたり、外側にチューブが被せられたりする。
しかしながら、このような加工だと、コイルにおける素線のピッチ(コイルピッチ)が乱れやすく、安定して、素線のピッチを一定にした医療用チューブが得られなかった。例えば、コイルの内側に、加工用の芯材が挿入される場合、コイルの内径にほぼ等しい外径の芯が挿入されると、芯がコイルに引っかかり、素線のピッチが乱れてしまう。
逆に、コイルの内側に、コイルの内径より小さい芯材が挿入される場合、芯は容易にコイルの内側に進入するが、芯とコイルの内側との隙間が生じてしまい、芯の外表面にコイルとが固定されない。そのため、コイルの外側に、樹脂製のチューブが被せられる場合、コイルの素線ピッチが乱れてしまう。
そこで、コイルの素線のピッチを乱さない方法として、特許文献1では、マンドレル[コイルの加工装置]が開示されている。このマンドレルでは、外面にコイルの軸心方向に沿って、複数のコイルターン固定部材を、着脱自在に取り付けた巻芯胴が、中空支持軸の周りに径可変に取り付けられる。さらに、このマンドレルは、中空支持軸内へのロッドの挿入で拡径する。
詳説すると、マンドレルの横断面において、巻芯胴は、中空支持軸を中心に放射状に複数で配置される。そして、各巻芯胴は、マンドレルの横断面において、中空支持軸に向く内側に、複数個の突部を含み、中空支持軸から乖離する外側における中央付近を膨らませることで弧状にする(なお、巻芯胴の突部が、中空支持軸に形成された穴に嵌ることで、巻芯胴は、中空支持軸を中心に放射状に複数で配置される)。
そして、このマンドレルでは、中空支持軸にロッドが挿入されることで、中空支持軸の穴を通じ、その中空支持軸の内側に突出していた巻芯胴の突部が、ロッドによって押される。これにより、マンドレルにおける巻芯胴が中空支持軸から乖離する方向に移動し、複数の巻芯胴の表面で規定されるマンドレルの外径が拡径する。すると、このマンドレルの外径が、コイルの内径となる。
この状態のマンドレルの外径(外表面)に、コイルが巻き回しされた後、ロッドが中空支持軸から引き抜かれる場合、ロッドが引き抜かれることで、マンドレルの外径が、コイルの内径より小さくなる。そのため、このマンドレルで巻き回しされるコイルでは、素線のピッチが乱れない。
特開昭60−130091号公報
しかしながら、医療用チューブに含まれるようなコイルでは、特許文献1に記載のマンドレルは不適である。なぜなら、医療用チューブのように、極めて小内径かつ小外径なコイルを要する場合、巻芯胴および中空支持軸の大きさも、極めて小さなものになる。このようなマンドレルの場合、中空支持軸に挿入されるロッドが非常に細くなり、巻芯胴を移動させるだけの強度を持ち得ない。つまり、特許文献1のようなマンドレルは、巻芯胴を含む複雑な構造ゆえに、その巻芯胴を移動させるために大型化し、それに対応して、小型コイルの加工が難しい。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものである。そして、その目的は、小型コイルを加工できるコイル加工装置等を提供することにある。
コイル加工装置は、コイルによって被われる中空管と、中空管に挿入される芯と、を含む。そして、このコイル加工装置では、中空管は、全長における少なくとも一部分に、単数または複数のスリットを含み、芯の挿入によって、スリットにおける幅を変化させ、コイルの内側に接触するまで拡径する。
また、中空管の全長方向に対するスリットの傾斜角θが、以下の式(1)の通りであると好ましい。
0°<θ≦30° … 式(1)
また、中空管の材料が、ステンレスまたは超弾性材料であると好ましい。
また、芯が中空管に挿入される前での、中空管の外径を第1中空管外径とし、芯が中空管に挿入された後での、拡径する上記中空管の外径を第2中空管外径とすると、以下のようになっていると、好ましい。すなわち、芯は、第2中空管外径を、第1中空管外径に対して110%以上の大きさにさせる外径を有すると好ましい。
なお、第2中空管外径が、中空管の外径にて、スリットに重なる外径であり、第1中空管外径が、中空管の外径にて、スリットに重ならない外径であると好ましい。
また、コイル加工方法は、全長における少なくとも一部分にスリットを含む中空管に、コイルを被わせる工程と、中空管に対する芯の挿入によって、スリットにおける幅を変化させ、コイルの内側に接触するまで拡径させる工程と、を含む。
また、上述のコイルの加工方法を用いる医療用チューブ製造方法は、中空管を被うコイルに対して、樹脂チューブを被せる工程と、樹脂チューブに対して、熱収縮チューブを被わせ、その熱収縮チューブを加熱する工程と、を含む。
本発明によれば、小型コイルを加工できる。
は、図9において、芯を挿入され、かつコイルに被われた中空管のA1−A1’線矢視断面図である。 は、図9において、芯を挿入され、かつコイルに被われた中空管のB1−B1’線矢視断面図である。 は、図9において、芯を挿入され、かつコイルに被われた中空管のC1−C1’線矢視断面図である。 は、図8において、コイルにて被われた中空管のA2−A2’線矢視断面図である。 は、図8において、コイルにて被われた中空管のB2−B2’線矢視断面図である。 は、図8において、コイルにて被われた中空管のC2−C2’線矢視断面図である。 は、コイル加工装置の一部である中空管と、その中空管に嵌るコイルとを示した斜視図である。 は、コイル加工装置を示す斜視図である。 は、コイル加工装置を示す斜視図である。 は、コイル加工装置に外層チューブが装着された状態を示す断面図である。 は、図10に示される中空管の長手方向に対して垂直な断面図である。 は、シャフトチューブの断面図(シャフトチューブの長手方向に沿った断面図)である。 は、図12に示されるシャフトチューブの長手方向に対して垂直な断面図である。 は、中空管の側面図である。 は、中空管の斜視図である。 は、中空管の斜視図である。 は、実施例および比較例をまとめた表である。
[実施の形態1]
実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、他の図面を参照するものとする。
医療用のカテーテル等に含まれるシャフトチューブ[医療用チューブ]は、複層構造になっており、例えば、コイルが含まれることがある。このようなコイル(コイル層)の加工方法に関して説明する。なお、コイルの加工に要する中空管と芯とをコイル加工装置と称する。
図7は、コイル21と、このコイル21の加工のために要する中空管(中空パイプ)11とを示す。なお、この図7および後述のその他図での白色矢印は、コイル21等の物体が移動することをわかりやすく示すための矢印である。
コイル21は、例えば、ステンレス鋼、白金、金、銅、または真鍮等の金属製の素線、あるいは、ニッケルとチタンとの合金で形成されるナイチノールのような形状記憶合金の素線で形成されるとよい(なお、ナイチノールのような極めて弾性率の高い材料を、超弾性材料と称する)。
そして、コイル21は、素線を螺旋状に巻くことで、筒状に形成されるが、素線のピッチは、密着していても、乖離していても構わない。なお、ここでのピッチとは、素線のある1点と、その素線に沿って円周方向に1周(360°)離れた別の1点との間隔(ただし、コイル21の長手方向に沿う間隔)を意味する。
また、コイル21は、中空管11の外側に被せられるので、中空管11の外側を被える程度の内径を有すればよい。例えば、コイル21は、中空管11の外径(例えば、中空管11にてスリット11Sの形成されていない箇所での外径)よりも大きな内径を有していると好ましい。
中空管11は、外側をコイル21によって被われる管である(いいかえると、中空管11は、コイル21の内側に収まる管である)。さらに、中空管11は、中空(内腔)を囲む壁部にスリット11Sを含む。このスリット11Sは、中空管11における長手方向Lの一端から他端に向かって切り込まれており、その上、中空管11における内側(内壁)と外側(外壁)とを通じさせる{なお、図7でのスリット11Sの長さは、中空管11の長手方向L(全長方向)の全てではなく、一部である}。
また、中空管11に対するスリット11Sの形成方法(加工方法)は、特に限定されない。例えば、切削加工、放電加工、またはレーザー加工等が挙げられる。なお、スリット11Sが形成される場合、中空管11にバリを発生させない加工、または、中空管11に熱影響による効果(例えば、中空管11の変形)を与えない加工が適しており、レーザー加工、例えば、YAGレーザーまたはファイバーレーザーによる加工が好ましい。
なお、スリット11Sを含む中空管11の場合、スリット11Sの箇所に、中空管11の壁部が埋まっていると仮定し、中空管11の径(内径および外径)が規定されるものとする。
また、中空管11の材料も、特に限定されず、例えば、金属または樹脂が挙げられる。
金属としては、鉄、銅、真鍮、ステンレス鋼等の金属、または、ナイチノール等の超弾性材料、が挙げられる。なお、金属は、比較的高い曲げ強度を有し、スリット11Sを含むことで、曲がりやすくなった部分(例えば、線状のスリット11Sの根本周辺)にて、良好な耐久性を有すると好ましい。また、金属は、比較的高い耐熱温度を有することで、そのまま加熱加工されると好ましい。例えば、弾性域が広く、後述の芯15の挿入および抜去の場合に、弾性変形により繰返し変形を容易に行えるナイチノール等の超弾性材料が、中空管11の材料として好ましい。
また、樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリアミドエラストマー等のポリアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、変性ポリオレフィン等のオレフィン類、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステルエラストマー等のポリエステル類、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリイミド、または、ポリアミドイミドあるいはこれらのポリマーブレンドまたはポリマーアロイ等、が挙げられる。
図8は、コイル21にて被われた中空管11と、この中空管11に挿入される芯15とを示す斜視図であり、図9は、コイル21にて被われた中空管11に芯15の挿入された状態を示す斜視図である。
なお、図8にて、コイル21にて被われた中空管11の種々断面図を、図4〜図6に示す。図4〜図6は、コイル21にて被われた中空管11のA2−A2’線矢視断面図、B2−B2’線矢視断面図、C2−C2’線矢視断面図である(なお、図6の断面図では、便宜上、コイル21と中空管11とは、接触しないように図示する)。また、図9にて、芯15を挿入され、かつコイル21に被われた中空管11の種々断面図を、図1〜図3に示す。図1〜図3は、コイル21にて被われた中空管11のA1−A1’線矢視断面図、B1−B1’線矢視断面図、C1−C1’線矢視断面図である。
芯15は棒状の部材で、中空管11の内側(管内部)に挿入されるものである。そして、この芯15が中空管11に挿入されることで、芯15の外表面(外側)が中空管11の内壁(内側)に接触し、中空管11の内径および外径が、芯15を挿入される前の中空管11の内径および外径よりも広がる(要は、中空管11が拡径する)。詳説すると、中空管11は、全長における一部分にスリット11Sを含み、芯15の挿し込みによって、スリット11Sにおける幅(スリット幅)を広げ、コイル21の内側に接触するまで拡径する。
なお、コイル21の内径、中空管11の内径・外径、および芯15の外径は、芯15の中空管11への挿入によって、中空管11が拡径し、さらに、拡径した中空管11における外壁が、コイル21の内側に接触するように設計されている。
そして、以上のようなコイル加工装置19では、中空管11の外壁が、コイル21の内側に接触することで、コイル21における素線のピッチが固定される。このように素線のピッチが固定されると、例えば、コイル21に対して、さらに層を被わせてシャフトチューブ29を製造する場合に、コイル21が所望の構造、すなわち、素線のピッチを乱さない状態のコイル21のまま、シャフトチューブ29に含まれる。
そのため、シャフトチューブ29が所望の設計通りの機能、例えば、柔軟性および耐キンク性に優れた機能を有する(要は、コイル21における素線のピッチが乱れることに起因した不具合が、シャフトチューブ29に生じない)。
さらに、芯15は、以下のようにもいえる。例えば、芯15が中空管11に挿入される前での、中空管11の外径を挿入前中空管外径[第1中空管外径]とし、芯15が中空管11に挿入された後での、拡径する中空管11の外径を挿入前中空管外径[第2中空管外径]とする。すると、芯15は、挿入後中空管外径を、挿入前中空管外径に対して拡大させる外径を有する。
例えば、コイル21の内径は、中空管11にてスリット11Sを含まない壁部(中空管11の円周方向の全周囲にて、スリット11Sが含まれない壁部)で規定される中空管11の外径よりも大きく、1.1倍以上であるとする。このような場合、芯15は、挿入後中空管外径を、挿入前中空管外径に対して1.1倍以上(拡径率;110%以上)の大きさにさせる外径を有すると好ましい。
このようになっていれば、図1に示すように、スリット11Sの進入側となる中空管11の一端から、芯15が挿入されると、中空管11にてスリット11Sを含む壁部(中空管11の円周方向にて、スリット11Sを含む壁部)が拡径し、その拡径した中空管11の外径が、コイル21の内側に接触する。つまり、このような場合、確実に、拡径した中空管11における外壁が、コイル21の内側に接触する。
なお、スリット11Sを含む中空管11に、芯15が挿入される場合、拡径しやすい部分は、中空管11にてスリット11Sを含む壁部である(この壁部は足部とも称せる)。そのため、スリット11Sを含む壁部で規定される拡径した外径は、中空管11にてスリット11Sを含まない壁部で規定される外径に対して、1.1倍以上になるともいえる{要は、中空管11の外径にて、スリット11Sに重なる外径が、上述の挿入後中空管外径に相当し、スリットに重ならない外径が、上述の挿入前中空管外径に相当する)。
したがって、芯15は、中空管11にて、スリット11Sを含む壁部で規定される外径を、スリット11Sを含まない壁部で規定される外径に対して1.1倍以上(拡径率;110%以上)の大きさにさせる外径を有すると好ましい。
また、芯15は、中空管11にてスリット11Sを含まない壁部の内径よりも大きな外径を有していれば、中実(中実芯)であっても中空(中空芯)であってもよい。
また、芯15が、中空管11にてスリット11Sを含む壁部に挿入される場合に、挿入できる強度を有していればよく、鉄、銅、真鍮、あるいはステンレス鋼等の金属、または、ナイチノール等の超弾性材料等で形成されてもよい。また、芯15の材料は、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド、または、ポリアミドイミドあるいはこれらのポリマーブレンドまたはポリマーアロイ等の樹脂であっても構わない。
ところで、コイル21が中空管11の外壁によって固定されている場合、そのコイル21の外側に、図10および図10に示される中空管11の長手方向Lに対して垂直な断面図である図11に示すように、外層チューブ22が被せられてもよい(なお、外層チューブ22は外層22とも称される)。すなわち、コイル(コイル層)21と外層チューブ(外層)22とを含む多層構造のシャフトチューブ29が製造されてもよい。
このような外層チューブ22がコイル21に被せられる場合、外層チューブ22の内径は、コイル21の外径よりも大きければよい。ただし、外層チューブ22の内壁とコイル21の外側との間隔(クリアランス)が比較的小さかったとしても、コイル21は、芯15の挿入された中空管11に固定されているため、コイル21の素線のピッチが、外層チューブ22の装着に起因して乱れない。
また、外層チューブ22の外側には、さらに、熱収縮チューブ(シュリンクチューブといわれるような一般的な熱収縮チューブ)が被せられ、これらが加熱されることで、熱収縮チューブが熱を帯びつつ収縮し、それにより、外層チューブ22が溶け、コイルに対して付着する(要は、熱溶着する)。その結果、図12および図12に示されるシャフトチューブ29の長手方向に対して垂直な断面図である図13に示すように、外層チューブ22とコイル21とを一体化させたシャフトチューブ29が得られる(なお、シャフトチューブ29の長手方向は中空管11の長手方向Lと同方向であり、熱収縮チューブは、例えば加熱後に剥がされる)。
なお、熱収縮チューブで被われた外層チューブ22が、自身の融点より高い温度で加熱される場合、その外層チューブ22は、確実に溶融するので、コイル21に絡まり、確実に一体化する。一方で、熱収縮チューブで被われた外層チューブ22が、自身の融点よりも低い温度で加熱される場合、外層22とコイル21とが、それぞれ独立して挙動するシャフトチューブ29となる。
また、熱収縮チューブで被われた外層チューブ22が加熱された後、その熱収縮チューブが剥がされると好ましい。このようになっていると、必要に応じて、熱収縮チューブが剥がされた後、芯15が中空管11から引き抜かれることにより、コイル21に接触していた中空管11のスリット11Sを含む壁部が、半径方向の内側に移動し(別表現すると、中空管11の内径中心に向かって、中空管11にてスリット11Sを含む壁部が移動し)、中空管11が、コイル21と外層22とから容易に引き抜ける。
また、熱収縮チューブの加熱は、特に限定されず、オーブンあるいはヒートガン等の熱風、金型成形、誘導加熱、または、レーザー等による加熱であってもよい。
また、外層チューブ22の材料は、特に限定されず、例えば、一般的な熱可塑性樹脂であってもよい。また、外層チューブ22は、単層であっても、2層以上の多層であってもよい。
なお、以下に、上述してきた内容の具体的な一例である実施例(EX)1〜実施例3と、比較対象の一例である比較例(CEX)1および比較例2とを記す。
〈実施例1〉
実施例1でのスリット11Sを含む中空管11は、以下の通りである。詳説すると、中空管11は、ステンレス製(SUS304)であり、外径0.90mm、内径0.82mm、長さ300mmである。また、この中空管11は、自身の長手方向Lの一端から他端に向けて、幅0.50mm、長さ250mmのスリット11Sを1本含む。
そして、中空管11の一端(詳説すると、中空管11の両端のうち、スリット11Sの進入側の一端)から、ステンレス製(SUS304)製の直径0.10mmの素線で作製されたコイル21(外径1.20mm、内径1.00mm、長さ200mm、コイル21の素線のピッチ0.20mm)が嵌められる(挿入される)。なお、このように、隣り合う素線と素線との間に隙間がある巻き方は、疎ピッチ巻と称され、このようなコイルを疎巻コイルとも称される。
このコイル21は、中空管11のスリット11Sを含む外壁を被う。その後、ステンレス製(SUS304)の中実芯15(外径0.92mm、長さ300mm)が、中空管11の両端のうち、スリット11Sの進入側の一端から220mm挿入される。
すると、中空管11にて、スリット11Sを含む壁部が、半径方向に拡径し、コイル21と接触する(この接触は、視覚的にも確認された)。そのため、コイル21が、例えば他物体に接触しても、そのコイル21は、中空管11の外壁に対する接触により固定される。すなわち、コイル21における素線のピッチが乱れることは無い。
なお、中実芯15は中空管11からスムーズに引き抜け、さらに、中空管11がコイル21からスムーズに引き抜ける。
〈実施例2〉
実施例2でのスリット11Sを含む中空管11は、以下の通りである。詳説すると、中空管11は、ナイチノール製であり、外径1.10mm、内径1.00mm、長さ300mmである。また、この中空管11は、自身の長手方向Lの一端から他端に向かって、幅0.50mm、長さ250mmのスリット11Sを1本含む。
そして、中空管11の一端(詳説すると、中空管11の両端のうち、スリット11Sの進入側の一端)から、ステンレス製(SUS304)製の直径0.10mmの素線で作製された疎巻コイル21(外径1.45mm、内径1.25mm、長さ200mm、コイル21の素線のピッチ0.20mm)が嵌められる。
このコイル21は、中空管11のスリット11Sを含む外壁を被う。その後、ステンレス製(SUS304)の中実芯15(外径1.15mm、長さ300mm)が、中空管11の両端のうち、スリット11Sの進入側の一端から220mm挿入される。
すると、実施例1同様に、中空管11にて、スリット11Sを含む壁部が、半径方向に拡径し、コイル21と接触する(この接触は、視覚的にも確認された)。そのため、コイル21が、例えば他物体に接触しても、そのコイル21は、中空管11の外壁に対する接触により固定される。すなわち、コイル21における素線のピッチが乱れることは無い。
なお、実施例1同様に、中実芯15は中空管11からスムーズに引き抜け、さらに、中空管11がコイル21からスムーズに引き抜ける。
〈実施例3〉
実施例3でのスリット11Sを含む中空管11、コイル21、および中実芯15は、実施例1と同様であり、実施例3での加工工程も実施例1と同様である。
ただし、実施例3では、ポリアミドエラストマー(ショアD硬度55D)により押出成形された外層チューブ22(外径1.35mm、内径1.25mm、長さ200mm)が、中実芯15を挿入された中空管11を被うコイル21に対して嵌められる(別表現すると、外層チューブ22に、要は、コイル21が挿入される)。このような中空管11を被うコイル21に対して、外層チューブ(樹脂チューブ)22が被せられる工程で、コイル21における素線のピッチが乱れることは無かった。
さらに、この外層チューブ22に対して、フッ素樹脂製の熱収縮チューブ(FEP製の熱収縮チューブ)が被せられ、熱収縮チューブ、外層チューブ22、コイル21、中空管11、および中実芯15は、オーブンにて180℃、10分間加熱された(要は、外層チューブ22に対して、熱収縮チューブを被わせ、その熱収縮チューブを加熱する工程が行われる)。
そして、熱収縮チューブが剥がされた後、中実芯15が中空管11からスムーズに引き抜かれ、さらに、中空管11がコイル21からスムーズに引き抜かれる(なお、中実芯15が引き抜かれた後での中空管11の内径および外径は、中実芯15の挿入される前の内径および外径になっており、中空管11はコイル21からスムーズに引き抜かれた)。
そして、完成したシャフトチューブ29では、コイル21における素線のピッチが乱れていなかった。
〈比較例1〉
比較例1では、中空管11は使用しない。すなわち、ステンレス製(SUS304)の中実芯(外径1.00mm、長さ300mm)の一端に対して、実施例1同様のステンレス製(SUS304)製の直径0.10mmの素線で作製された疎巻コイル(外径1.20mm、内径1.00mm、長さ200mm、コイルの素線のピッチ0.20mm)が嵌められる。
このようなコイルが中実芯に対して被せられる工程では、コイルと中実芯との抵抗が比較的大きく生じ、中実芯の外表面にて、コイルが、素線のピッチを乱した状態で固定された(つまり、この比較例1では、コイルは中空管に固定されておらず、コイルが動くことにより、素線のピッチが乱れてしまい、良好な加工ができない)。
また、中実芯がコイルから引き抜かれる場合、コイルが中実芯の外表面に引っ掛かってしまい、中実芯が引き抜けなかった。
〈比較例2〉
比較例2では、実施例1と同様に、スリットを含む中空管、中実芯、およびコイルが用いられる。ただし、比較例2での全長300mmの中実芯の外径は、実施例1での全長300mmの中実芯15の外径と異なって、0.80mmである(逆に、比較例2での中空管およびコイルは、実施例1での中空管11およびコイル21と同じである)。また、比較例2でのコイルの加工工程も、実施例1でのコイル21の加工工程と同様である。
すなわち、比較例2では、中空管の一端から、疎巻コイルが嵌められる。その後、中実芯(外径0.80mm、長さ300mm)が、中空管の両端のうち、スリットの進入側の一端から220mm挿入される。
しかしながら、このような中実芯の外表面は、中空管の内壁に接触せず、中空管の内径および外径が、中実芯を挿入される前の中空管の内径および外径と変わらない。そのため、中空管にて、スリットを含む壁部が、半径方向に拡径せず、コイルと接触しない。すると、コイルが、例えば他物体に接触してしまうと、そのコイルにおける素線のピッチが乱れる。つまり、この比較例2では、コイルは中空管に固定されておらず、コイルが動くことにより、素線のピッチが乱れてしまい、良好な加工ができない。
[実施の形態2]
実施の形態2について説明する。なお、実施の形態1で用いた部材と同様の機能・作用効果を有する部材については同一の符号を付記し、その説明を省略する。
実施の形態1で説明した中空管11のスリット11Sは、中空管11の長手方向L{別表現すると、中空管11の中空(内腔)の伸び方向}に沿うように伸びていた。すなわち、中空管11の長手方向L(長軸)に対して、スリット11Sの傾斜角は、0°であった。しかし、これに限定されるものではない。
例えば、図14の側面図に示すように、スリット11Sは、中空管11の長手方向Lに対して、傾斜角θを有してもよい。ただし、この傾斜角θは、0°を越え30°以下{0°<θ≦30° … 式(1)}であると好ましい。
傾斜角θが30°を超える場合、スリット11Sが円周方向に近づくように伸びることになり、中空管11に芯15が挿入されると、その中空管11におけるスリットを含む壁部が、半径方向に拡大しない。むしろ、このような場合、中空管11は、自身の長手方向Lに沿うように変形してしまいかねない。また、コイル21の巻回方向と、スリット11Sの方向とが、同方向に近づいていると、コイル21の素線が、スリット11Sに引っ掛かることもあり得る。
一方、傾斜角θが30°以下の場合、傾斜角θが30°を超える場合に起き得る事態、すなわち、中空管11におけるスリット11Sを含む壁部が、半径方向に拡大しない、中空管11の変形、または、コイル21における素線とスリット11Sとの係り合い、といった事態が起きない。つまり、スリット11Sの傾斜角θが30°以下であれば、実施の形態1で説明してきたような、作用効果が奏ずる。
なお、スリット11Sの傾斜角θが30°を越える一例として、以下に比較例3を記す。
〈比較例3〉
比較例3では、実施例1と同様に、スリットを含む中空管、中実芯、およびコイルが用いられる。ただし、比較例3での中空管は、実施例1での中空管と同じ全長・外径・内径を有するが、スリット幅0.20mmの1本のスリットが有する傾斜角θは45°で、実施例1での1本のスリット11Sの傾斜角θとは異なる(逆に、比較例3での中実芯およびコイルは、実施例1での中実芯15およびコイル21と同じである)。また、比較例3でのコイルの加工工程も、実施例1でのコイル21の加工工程と同様である。
すなわち、比較例3では、中空管の一端から、疎巻コイルが嵌められる。しかしながら、このような中空管に対するコイルの嵌め込みの場合、螺旋状のスリットにコイルの素線が引っ掛かってしまった(要は、中空管に対して、コイルが容易にはまらなかった)。
また、このコイルが、中空管のスリットを含む外壁を被うようにされた後、ステンレス製の中実芯(外径0.92mm、長さ300mm)が、中空管の両端のうち、スリットの進入側の一端から220mm挿入される。
この中実芯の挿入の場合、中空管のスリットを含む壁部が、中空管の半径方向に拡径し、コイルと接触した。ただし、コイルの素線が、スリットに入り込むことで、素線のピッチが乱れてしまい、良好な加工ができない。
[実施の形態3]
実施の形態3について説明する。なお、実施の形態1・2で用いた部材と同様の機能・作用効果を有する部材については同一の符号を付記し、その説明を省略する。
実施の形態1・2では、中空管11に形成されるスリット11Sは、1本で、中空管11の全長に渡って形成されていない。すなわち、中空管11の長手方向Lにおける両端のうち、スリット11Sは、一端から進入して他端に向かって進行していくものの、他端にまで到達していない。しかし、これに限定されるものではない。
例えば、図15に示すように、中空管11の長手方向Lにおける両端に渡って、スリット11Sが形成されていてもよい(要は、中空管11の全長における少なくとも一部分に、スリット11Sが形成されているとよい)。
このようになっていると、コイル加工方法では、全長における全部分にスリット11Sを含む中空管11に、コイル21を被わせる工程と、その中空管11に対する芯15の挿入によって、スリット11Sにおける幅(スリット幅)を変化させ、コイル21の内側に接触するまで中空管11を拡径させる工程と、が含まれる。
そして、このように、中空管11が自身の全長と同じ長さのスリット11Sを含んでいても、芯15が挿し込まれることによって、スリット11Sにおける幅が広がり、中空管11が拡径する。そのため、中空管11の外壁が、コイル21の内側に接触することで、コイル21における素線のピッチが固定される。したがって、このような中空管11を用いたコイル21の加工であっても、実施の形態1で説明してきたような、作用効果が奏ずる。
[実施の形態4]
実施の形態4について説明する。なお、実施の形態1〜3で用いた部材と同様の機能・作用効果を有する部材については同一の符号を付記し、その説明を省略する。
実施の形態1〜3では、中空管11に形成されるスリット11Sは、1本であった。しかし、これに限定されるものではない。
例えば、図16に示すように、中空管11に、複数のスリット11Sが形成されていてもよい(要は、中空管11におけるスリット11Sの個数は、単数であっても複数であってもかまわないし、さらには、2本のスリット11Sのうちの一本が中空管11の全長に亘っていてもかまわない)。
そして、図16に示すような、全長における一部分に、2本のスリット11Sを含む中空管11に対して、芯15が挿入されたとしても、スリット11Sにおける幅が変化し、コイル21の内側に接触するまで、中空管11は拡径する。したがって、このような中空管11を用いたコイル21の加工であっても、実施の形態1で説明してきたような、作用効果が奏ずる。
なお、このような2本のスリット11Sを含む中空管11の一例である実施例4を以下に記す。また、実施例1〜実施例4および比較例1〜比較例3をまとめたものを表にして、図17に示す。
〈実施例4〉
実施例4では、実施例1と同様に、スリットを含む中空管11、中実芯15、およびコイル21が用いられる。ただし、実施例4での中空管11は、自身の長手方向Lの一端から他端に向けて、幅0.20mm、長さ250mmのスリット11Sを2本含む点のみが、実施例1と異なる(逆に、実施例4での中実芯15およびコイル21は、実施例1での中実芯15およびコイル21と同じである)。なお、この2本のスリット11Sは、向かい合っている(別表現すると、2本のスリット11Sは、中空管11の円周方向において180度の角度になるよう形成される)。また、実施例4でのコイルの加工工程も、実施例1でのコイル21の加工工程と同様である。
すなわち、実施例4では、中空管11の一端から、疎巻コイル21が嵌められる。その後、中実芯15が、中空管11の両端のうち、スリット11Sの進入側の一端から220mm挿入される。
すると、中空管11にて、スリット11Sを含む壁部が、半径方向に拡径し、コイル21と接触する(この接触は、視覚的にも確認された)。そのため、コイル21が、例えば他物体に接触しても、そのコイル21は、中空管11の外壁に対する接触により固定される。すなわち、コイル21における素線のピッチが乱れることは無い。
なお、中実芯15は中空管11からスムーズに引き抜け、さらに、中空管11がコイル21からスムーズに引き抜ける。
[その他の実施の形態]
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
例えば、スリット11Sの形状は、特に限定されない。例えば、スリット11Sが1本であれば、芯15が中空管11に挿入される場合に、その中空管11の径(内径および外径)が、所望の径に拡径するように、中空管11における材料および肉厚から、適宜スリット幅が選択されればよい。
また、スリットが2本以上であれば、中空管11の拡径において、スリット11Sの幅の寄与は小さい。そのため、スリット11Sの幅または形状は、スリットの加工方法にあわせて、適宜選択されればよい。
また、中空管11は、壁部を一部欠損(除去)させることでスリット11Sを形成する。そのため、このスリット11Sを含む壁部に対して、外部より圧が加えられると(例えば、中空管11のスリット11S付近が手で把持される)、中空管11において、スリット11Sを含む壁部は、スリット11Sを含まない壁部よりも、外径を小さくさせられる。そのため、スリット11Sを含む壁部の外壁に、コイル21が比較的容易に嵌められる。
なお、中空管11に対して、コイル21が嵌められる場合に、さらに作業を行いやすくするために、中空管11のスリット11Sを含まない壁部から規定される内径よりも小さい芯が、中空管11に挿入されていても構わない。
また、中空管11にてスリット11Sを含まない壁部は、図1に示すように、拡径されない。そのため、中空管11にてスリット11Sを含まない壁部には、コイル21が被われず、その壁部は、芯15の挿入および抜去の場合に、中空管11の固定される部分として使用されてもよい。
例えば、中空管11にスリット11Sが2本以上形成されている場合、中空管にてスリット11Sを含む壁部は、別表現すると、スリット11Sの数と同じ数だけ、スリット11Sで区分けされた円弧状の壁部(足部)となる。そして、スリット11Sでカットされた円弧状の壁部(曲面状の板)の内側には、芯15が挿入されるが、中空管11にてスリット11Sを含まない壁部は固定されてもよい(要は、中空管11にて、スリット11Sの進入側に対する反対側が、手等で把持されてもよい)。
また、コイル21における素線のピッチは、特に限定されるものではない。すなわち、コイル21のピッチは実施例1〜実施例4のように、疎ピッチでもよいし、密着していてもよい。ただし、疎巻コイル21では、素線のピッチが乱れやすいため、上述してきたコイル加工装置19(中空管11および芯15)の効果が顕著に現れる。
また、コイル21の内径は、中空管11にてスリット11Sを含まない壁部で規定される外径よりも大きく、芯15を挿入した後の中空管11のスリット11Sを含む壁部で規定される外径よりも小さくすることで、中空管11への芯15の挿入が容易で、芯15を挿入した中空管11でのコイル21の固定が良好に行える。
11 中空管
11S スリット
L 中空管の長手方向[中空管の全長方向]
15 芯
19 コイル加工装置
21 コイル
22 外層チューブ[外層]
29 シャフトチューブ[医療用チューブ]

Claims (7)

  1. コイル加工装置にあって、
    上記コイルによって被われる中空管と
    上記中空管に挿入される芯と、
    が含まれ、
    上記中空管は、全長における少なくとも一部分に、単数または複数のスリットを
    含み、上記芯の挿入によって、上記スリットにおける幅を変化させ、上記コイルの
    内側に接触するまで拡径するコイル加工装置。
  2. 上記中空管の全長方向に対する上記スリットの傾斜角θが、以下の式(1)の通りである請求項1に記載のコイル加工装置。
    0°<θ≦30° … 式(1)
  3. 上記中空管の材料が、ステンレスまたは超弾性材料である請求項1または2に記載のコイル加工装置。
  4. 上記芯が上記中空管に挿入される前での、上記中空管の外径を第1中空管外径とし、
    上記芯が上記中空管に挿入された後での、拡径する上記中空管の外径を第2中空管外径とすると、
    上記芯は、上記第2中空管外径を、上記第1中空管外径に対して110%以上の大きさにさせる外径を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のコイル加工装置。
  5. 上記第2中空管外径が、上記中空管の外径にて、上記スリットに重なる外径であり、
    上記第1中空管外径が、上記中空管の外径にて、上記スリットに重ならない外径である請求項4に記載のコイル加工装置。
  6. コイル加工方法にあって、
    全長における少なくとも一部分にスリットを含む中空管に、上記コイルを被わ
    せる工程と、
    上記中空管に対する芯の挿入によって、上記スリットにおける幅を変化させ、
    上記コイルの内側に接触するまで拡径させる工程と、
    を含むコイル加工方法。
  7. 請求項6に記載のコイルの加工方法を用いる医療用チューブ製造方法にあって、
    上記中空管を被う上記コイルに対して、樹脂チューブを被せる工程と、
    上記樹脂チューブに対して、熱収縮チューブを被わせ、その熱収縮チューブを加
    熱する工程と、
    を含む医療用チューブ製造方法。
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