JP2012070853A - ガイドワイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】
ガイドワイヤ先端部のトルク伝達性を高めて、ガイドワイヤの操作性を向上させるとともに、ガイドワイヤの先端部を柔軟にし、安全性を向上させたガイドワイヤを提供することを課題とする。
【解決手段】
ガイドワイヤ1は、コアシャフト2と、コアシャフト2の少なくとも先端部を捲回する3層以上のN層から成る多層コイル体3とから構成され、多層コイル体3は、コアシャフト2の中心から多層コイル体3の外周方向に隣接する2つのコイル体のみが固着されている部分を有するように形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガイドワイヤに関する。
従来、血管、消化管、尿管等の管状器官や体内組織に挿入して、目的部位へ医療デバイス等を案内するために使用される種々のガイドワイヤが提案されてきた。
例えば、特許文献1には、ガイドワイヤのコイル体が内側コイル体と外側コイル体とから構成され、内側コイル体と外側コイル体とは直接固着されることなく、それぞれのコイルの先端と基端とが、コアシャフトと固着されたガイドワイヤが記載されている。
また、特許文献2には、ガイドワイヤのコイル体が、内側コイル体と外側コイル体とから構成され、内側コイル体と外側コイル体とを固着する位置の先端側と基端側に大きなピッチ広げを形成して、外側コイルと内側コイルのみをハンダ結合させたガイドワイヤが記載されている。
また、特許文献3には、ガイドワイヤのコイル体が、内側コイル体と外側コイル体とから構成され、内側コイル体の基端位置にて、内側コイル体と、外側コイル体とをコアシャフトに固着したガイドワイヤが記載されている。
米国特許第5144959号明細書 国際公開第2004/060462号パンフレット 米国特許第5345945号明細書
しかしながら、特許文献1に記載されたガイドワイヤは、内側コイル体と外側コイル体とが固着されていないことから、ガイドワイヤの手元側のトルクが先端側に十分に伝達することが出来ず、ガイドワイヤの操作性に問題を有していた。
また、特許文献2に記載されたガイドワイヤは、内側コイル体と外側コイル体とが固着されているものの、固着されている部分の先端側と基端側に大きなピッチ広げが形成されている為、ガイドワイヤの手元側を回転操作して、先端側にトルクを伝達させる際に、このピッチ広げによって、トルクが吸収されてしまい、その結果、ガイドワイヤの操作性に問題を有していた。
また、特許文献3に記載されたガイドワイヤは、内側コイル体の基端が、外側コイル体とコアシャフトに固着されている為、ガイドワイヤの手元側からのトルクを先端に伝達させ易くなったものの、内側コイル体の基端が、外側コイル体とコアシャフトに一体に固着されている為、使用される固着部材の量が多くなってしまい、この結果、この固着部分の剛性が急激に増加して、ガイドワイヤの操作時に血管等を傷つける問題を有していた。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、ガイドワイヤ先端部のトルク伝達性を高めて、ガイドワイヤの操作性を向上させるとともに、ガイドワイヤの先端部を柔軟にし、安全性を向上させたガイドワイヤを提供することを目的とする。
<1>本願請求項1に係る発明は、コアシャフトと、前記コアシャフトの少なくとも先端部を捲回して配置された、3層以上のN層のコイル体を有する多層コイル体とを備え、前記多層コイル体における最外層コイル体の先端と前記コアシャフトの先端とは、互いに固着されて最先端部を有し、前記多層コイル体は、前記コアシャフトの中心から前記最外層コイル体の外周方向に隣接する2つのコイル体のみが固着されている部分を有する、ガイドワイヤを特徴とする。
<2>請求項2に係る発明は、前記多層コイル体は、前記多層コイル体の内側方向において、隣接する各コイル体の内表面と外表面との間にクリアランスを有する、ガイドワイヤを特徴とする。
<3>請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のガイドワイヤにおいて、前記N層は3層である、ガイドワイヤを特徴とする。
<4>請求項4に係る発明は、請求項3に記載のガイドワイヤにおいて、前記多層コイル体における最内層コイル体の先端は、前記最先端部に固着され、前記多層コイル体における中層コイル体の先端は、前記最先端部から基端方向に離間した位置にて、前記最内層コイル体に固着されている、ガイドワイヤ。
<1>本願請求項1に記載のガイドワイヤは、コイル体が3層以上の多層コイル体であって、この多層コイル体内は、コアシャフトの中心から最外層コイル体の外周方向に隣接する2つのコイル体のみが接合されている為、各コイル体の固着に使用する固着部材の量を減らすことができ、トルク伝達性を高めて、ガイドワイヤの操作性を向上させるとともに、ガイドワイヤの柔軟性を確保して、ガイドワイヤの安全性を向上させる効果を奏する。
<2>請求項2に記載のガイドワイヤは、多層コイル体間にクリアランスを設けることで、請求項1に記載の効果に加えて、多層コイル体の柔軟性をさらに高めて、ガイドワイヤの安全性をさらに向上させる効果を奏する。
<3>請求項3に記載のガイドワイヤは、多層コイル体を3層とすることで、請求項1または2に記載の効果に加えて、ガイドワイヤの柔軟性とトルク伝達性を両立する効果を奏する。
<4>請求項4に記載のガイドワイヤは、3層コイル体の中層コイル体が、ガイドワイヤの最先端部から基端方向に離間し、且つ、3層コイル体の最内層コイル体に固着されているので、請求項3に記載の効果に加えて、3層コイル体の先端部の柔軟性をさらに高めて、ガイドワイヤの安全性をさらに向上させるとともに、ガイドワイヤの先端部のシェイピング性を確保して、ガイドワイヤの血管選択性を向上させる効果を奏する。
本発明の第1実施形態を示すガイドワイヤの全体図である。 本発明の第2実施形態を示すガイドワイヤの全体図である。 本発明の第3実施形態を示すガイドワイヤの全体図である。 本発明の第4実施形態を示すガイドワイヤの全体図である。 本発明の第5実施形態を示すガイドワイヤの全体図である。 本発明の第6実施形態を示すガイドワイヤの全体図である。
以下、本発明のガイドワイヤを図面に示す好適実施形態に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態のガイドワイヤを示す全体図である。
尚、図1では、説明の都合上、左側を「基端」、右側を「先端」として説明する。
また、図1では、理解を容易にするため、ガイドワイヤ1の長さ方向を短縮し、全体的に模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図1において、ガイドワイヤ1は、先細りのコアシャフト2と、そのコアシャフト2の先端部を覆う多層コイル体3とから構成され、コアシャフト2の先端部と多層コイル体3の先端部とは互いに固着されて最先端部4を形成している。
多層コイル体3は、その外表面からガイドワイヤの中心方向に向って、順に最外層コイル体13、外側中層コイル体23、内側中層コイル体33、及び最内層コイル体43の4層から構成されており、それぞれのコイル体の基端は、ロウ付け19、29、39、49によってコアシャフト2に固着されている。
また、多層コイル体3を構成する各コイル体は、固着部材6にて固着されている。尚、この固着部材6は、コアシャフト2の中心方向から、最外層コイル体13の外周方向に隣接するコイル体のみを固着している。
図1を用いて詳細に説明すると、最外層コイル体13と外側中層コイル体23とは、外側中層コイル体33と固着を形成することなく、固着部材6Aにて固着されている。また、同様にして、外側中層コイル体23と内側中層コイル体33とは、固着部材6Bにて固着され、内側中層コイル体33と最内層コイル体43とは、固着部材6Cによって固着されている。
このように、多層コイル体3を構成する各コイル体を、固着部材6を用いてコアシャフト2の中心から最外層コイル体13の外周方向に隣接する2つのコイル体のみを固着することで、コイル体の固着に使用する固着部材の量を減らすことができる。
よって、本実施形態のガイドワイヤ1は、多層コイル体3を用い、さらに、多層コイル体3を固着部材6によって固着したことでトルク伝達性が高まり、ガイドワイヤ1の操作性を向上させるとともに、多層コイル体3内の各コイル体を前述したように、2つのコイル体同士のみを固着部材6にて固着したので、固着部材6の量を減らして、多層コイル体3の柔軟性を確保して、ガイドワイヤ1の安全性を向上させることができる。
尚、固着部材6Aと6Cは、ガイドワイヤ1の長軸方向において、同じ位置に設けても良いが、図1に記載している様に、固着部材6Aと6Cをガイドワイヤ1の長軸方向において、別の位置に設けることが好ましい。このように、6Aと6Cとを別の位置に設けることによって、コイル体3の柔軟性を確保することができる。
本実施例のガイドワイヤ1を製造する方法としては、以下に記載する方法によって作製することができるが、この方法に限定されることなく、周知の技術を用いて作製することができる。
コアシャフト2に最内層コイル体43を挿入して、ロウ付け49によって、最内層コイル体43の基端とコアシャフト2とを固着する。
次に、最内層コイル体43と内側中層コイル体33とを固着する部分を設ける為に、固着する部分に該等する内側中層コイル体33のコイル体素線のピッチをコイル素線径に対して50%程度拡大する。このピッチ広げを設けた内側中層コイル体33をコアシャフト2へ挿入して、内側中層コイル体33の基端とコアシャフト2とをロウ付け39によって固着する。その後、内側中層コイル体33のピッチを拡大した部分に固着部材6Cを流し込んで、最内層コイル体43と内側中層コイル体33とを固着する。
次に、外側中層コイル体23と最外層コイル体33についても同様の方法で作製することができる。この後、多層コイル体3の各コイル体の先端とコアシャフト2との先端を固着して最先端部4を形成することで、ガイドワイヤ1を製造することができる。
以下、本実施の形態における各要素の材料について記述する。コアシャフト2を形成する材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス鋼(SUS304)、Ni−Ti合金等の超弾性合金、ピアノ線等の材料を使用することができる。
コアシャフト2と多層コイル体3とを固着する最先端部4の材料およびロウ付け19、29、39、49の材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、アルミニウム合金ロウ、銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn−Pb合金、Pb−Ag合金、Sn−Ag、Au−Sn合金等を使用することができる。
また、これらの材料を用いてコアシャフト2と多層コイル体3とを固着する際には、最先端部4とロウ付け19、29、39、49とが設けられるコアシャフト2と多層コイル体3のそれぞれの位置に予めフラックスを塗布しておくことが好ましい。これにより、コアシャフト2及び多層コイル体3と最先端部4及びロウ付け19、29、39、49で使用されるロウ材との濡れ性が良好となり、固着強度が増加する。
また、多層コイル体3を形成する材料としては、放射線不透過性の素線、又は放射線透過性の素線を用いることができる。
放射線不透過性の素線の材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、金、白金、タングステン、又はこれらの元素を含む合金(例えば、白金−ニッケル合金)等を使用することができる。
また、放射線透過性の素線の材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス鋼(SUS304やSUS316等)、Ni−Ti合金等の超弾性合金、ピアノ線等を使用することができる。
また、例えば、最外層コイル体13の基端側部分を放射線透過材の素線で形成し、最外層コイル体13の先端側を放射線不透過材の素線で形成するようにして、最外層コイル体13の先端側に放射線不透過性を付与することができる。このようにすることで、ガイドワイヤ1の先端側の位置を放射線透視画像下で確認することができ、血管選択性を向上させることができる。
固着部材6の材料としては、特に限定されるものではないが、合成樹脂や最先端部4及びロウ付け19、29、39、49と同じロウ材等を用いることができる。
尚、最先端部4とロウ付け19、29、39、49と同じロウ材を用いる場合には、前述したように、固着部材6が設けられる場所に位置するコアシャフト2と多層コイル体3の各コイル体にフラックスを予め塗布しておくのが良い。
固着部材6に用いる合成樹脂は、特に限定されるものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、各種エラストマー材料、又はエポキシ樹脂等の接着剤を採用することができる。
また、図1には、図示していないが、ガイドワイヤ1と、カテーテル及び人体組織との滑り性を向上させる為に、滑性向上剤がガイドワイヤ1の外周に被覆されていても良い。尚、滑性向上剤の形成部分は、ガイドワイヤ1の外周全体でも良いし、ガイドワイヤ1の長手方向の一部に形成しても良い。
この滑性向上剤の材料としては、特に限定されるものではないが、シリコーンオイルやフッ素樹脂等の疎水性の滑性向上剤、又は、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、ヒアルロン酸等の親水性の滑性向上剤を使用することができ、これにより、ガイドワイヤ1の操作性が向上して、その結果、ガイドワイヤ1の血管選択性を向上させることができる。
また、ガイドワイヤ1において、多層コイル体3の各コイル体間にシリコーンオイル等の滑性向上剤を塗布することもできる。滑性向上剤を塗布することで、多層コイル体3の各コイル体が接触した場合にも、摩擦を低減することができるので、多層コイル体3の柔軟性を向上させることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態のガイドワイヤ11について、図2を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
尚、図2は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ11の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ11の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
ガイドワイヤ11は、先細りのコアシャフト2と、コアシャフト2の先端部に捲回された多層コイル体3とを有している。多層コイル体3は、その最外表面側から、最外層コイル体113、中層コイル体153、及び最内層コイル体143の3層にて構成されている。
また、多層コイル体3内のコイル体の各基端は、ロウ付け119、159、149にてコアシャフト2に固着されている。多層コイル体3の内、最外層コイル体113の先端と最内コイル体143の先端とは、コアシャフト2の先端と固着されて最先端部4を形成している。尚、中層コイル体153の先端は、ガイドワイヤ11の最先端部4から基端方向に離間した位置に配置されている。
また、多層コイル体3の各コイル体は、ガイドワイヤ11に外力を負荷しないようにガイドワイヤ11を真直させた状態において、各コイル体が接触することがないように、十分なクリアランスが設けられている。
また、多層コイル体3内の各コイル体を固着する固着部材6は、最外層コイル体113と中層コイル体153とを固着する固着部材6Dと、中層コイル体153の先端と最内層コイル体143とを固着する固着部材6Eとから構成されている。
尚、固着部材6Eは、中層コイル体153の中間部に設けることも出来るが、図2に記載したように、固着部材6Eは、中層コイル体153の先端に設けるのが好ましい。これによって、多層コイル体3のトルク伝達性を高めて、ガイドワイヤ11の操作性を向上させることができる。
このように、多層コイル体3を3層にて形成し、且つ、多層コイル体3を構成する各コイル体間にクリアランスを設けたことで、多層コイル体3の柔軟性を高めて、ガイドワイヤ11の安全性を向上させることが出来る。
また、多層コイル体3を3層に形成することで、クリアランスも十分に確保することができる為、多層コイル体3のトルク伝達性と柔軟性を両立させることができる。
また、中層コイル体153の先端がガイドワイヤ11の最先端部4から基端方向に離間し、且つ、中層コイル体153の先端と最内層コイル体143とを固着しているので、ガイドワイヤ11の先端近傍の柔軟性を確保するとともに、ガイドワイヤ11の先端近傍のシェイピング性を高めることで、ガイドワイヤ11の血管選択性を向上させることができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態のガイドワイヤ21について、図3を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
尚、図3は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ21の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ21の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
ガイドワイヤ21は、先細りのコアシャフト12と、コアシャフト12の先端部に捲回された多層コイル体3とを有している。多層コイル体3は、その最外表面側から、最外層コイル体113、中層コイル体153、及び最内層コイル体143の3層にて構成されている。また、多層コイル体3の基本的な構成は、第2実施形態のものと同じ構成とした。
コアシャフト12は、その全長の殆どの横断面が円形であり、先端に向かうに従ってその外径は減少しており、さらに、先端方向では、中層コイル体153の先端付近に位置する形状遷移部12Aを経て、扁平断面部12Bを有している。尚、コアシャフト12の扁平断面部12Bの位置は、中層コイル体153の先端と最先端部4との間に位置させることが好ましい。
これによって、本実施形態は、ガイドワイヤ21のシェイピング性を高めて、血管選択性を向上させることができるとともに、扁平形状部12Bを設けたことで、扁平断面部12Bの厚さ方向におけるガイドワイヤ21の柔軟性を向上させることができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態のガイドワイヤ31について、図4を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
尚、図4は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ31の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ31の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
ガイドワイヤ31は、先細りのコアシャフト22と、コアシャフト22の先端部に捲回された多層コイル体3とを有している。多層コイル体3は、その最外表面側から、最外層コイル体113、中層コイル体153、及び最内層コイル体143の3層にて構成されている。また、多層コイル体3の基本的な構成は、第2実施形態のものと同じ構成とした。
コアシャフト22は、外径が一定の部分である22A、22B、及び22Cを有している。尚、22Cの先端に位置する22Dは、図4に記載されているように、外径が一定であって良いし、先端先細りのテーパー形状を設けたり、第3実施形態のように扁平断面部を設けたりしても良い。
図示しているように、この外径一定部には、多層コイル体3の基端がそれぞれ固着されている。詳細には、外径一定部22Aには最外層コイル体113が、外径一定部22Bには中層コイル体153が、外径一定部22Cには、最内層コイル体143が、それぞれロウ付け119、159、149によって、固着されている。
また、外径一定部22Aの外径は、最外層コイル体113の内径に略等しくなるように設計されており、他の外径一定部22B及び22Cも、それぞれ、中層コイル体153及び最内層コイル体143の内径に略等しくなるように設計されている。
好ましくは、外径一定部22A、22B、及び22Cの外径は、最外層コイル体113、中層コイル体153、及び最内層コイル体153の内径よりも、僅かに細くするのが良い。このようにすることで、各コイル体を外径一定部に挿入し易くなるとともに、外径一定部とコイル体の僅かな隙間に、ロウ材を流しこむことが出来るので、コアシャフト22と多層コイル体3との固着強度を確保することができる。
このように、多層コイル体3の各コイル体の基端をコアシャフト22の外径一定部にロウ付け119、159、149によって固着することで、コアシャフト22のテーパー部にコイル体の基端を固着する場合よりも、より確実に固着することができ、コアシャフト22と多層コイル体3との固着強度を高めることができる。この結果、ガイドワイヤ31の安全性をさらに高めることができる。
また、コアシャフト22と多層コイル体3との固着強度が向上したことによって、コアシャフト22から多層コイル体3へのトルクがより確実に伝達することができ、ガイドワイヤ31の操作性をさらに向上させることができる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態のガイドワイヤ41について、図5を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
尚、図5は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ41の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ41の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
ガイドワイヤ41は、先細りのコアシャフト2と、コアシャフト2の先端部に捲回された多層コイル体3とを有している。多層コイル体3は、その最外表面側から、最外層コイル体113、中層コイル体153、及び最内層コイル体143の3層にて構成されている。
多層コイル体3を構成する各コイル体の先端は、コアシャフト2の先端と共に固着されて、最先端部4を形成している。また、多層コイル体3の各コイル体を固着する固着部材6は、最外層コイル体113と中層コイル体153とを固着する固着部材6F及び6Hと、中層コイル体153と最内層コイル体143とを固着する固着部材6Gと6Jとから構成されている。
さらに、最内層コイル体143の先端は、最先端部4を介して、コアシャフト2と固着されているが、最先端部4から基端方向では、コアシャフト2に直接固着されていない。このような構成にしたことで、ガイドワイヤ41の先端部のトルク伝達性を確保しつつ、柔軟性を向上させることができる。
尚、本実施の形態では、最内層コイル体143は、その先端のみを最先端部4を介してコアシャフト2の先端に固着しているが、これに限定されることなく、中層コイル体153の基端とコアシャフト2とを固着せずに、中層コイル体153の先端とコアシャフト2の先端とを最先端部4を介して固着しても良い。また、この中層コイル体153の先端を、第2実施形態と同じように最先端部4から基端方向に離間させて、中層コイル体153を最外層コイル体113や最内層コイル体143に固着して、中層コイル体153とコアシャフト2とを直接固着しないようにしても良い。
また、最内層コイル体143とコアシャフト2とを固着する部分を、最先端部4のみとした場合、中層コイル体153の基端は、コアシャフト2に固着されていることが好ましい。また、中層コイル体153とコアシャフト2とを固着する部分を、最先端部4のみとした場合、又は、中層コイル体153とコアシャフト2とが直接固着されていない場合には、最内層コイル体143の先端と基端とは、コアシャフト2に固着されているのが好ましい。これによって、ガイドワイヤ41のトルク伝達性を確保しつつ、柔軟性を向上させることができる。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態のガイドワイヤ51について、図6を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
尚、図6は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ51の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ51の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
ガイドワイヤ51は、先細りのコアシャフト2と、コアシャフト2の先端部に捲回された多層コイル体3とを有している。多層コイル体3は、その最外表面側から、最外層コイル体113、中層コイル体153、及び最内層コイル体143の3層にて構成されている。
多層コイル体3を構成する各コイル体の先端は、コアシャフト2の先端と共に固着されて、最先端部4を形成している。また、多層コイル体3を構成する各コイル体の基端は、ロウ付け119、159、149によって、コアシャフト2に固着されている。
多層コイル体3内の各コイル体を固着する固着部材6は、最外層コイル体113と中層コイル体153とを固着する固着部材6Lと6Nと、中層コイル体153と最内層コイル体143とを固着する固着部材6K、6M、及び6Pとから構成されている。尚、この固着部材6は、Au−Sn合金や三酸化ビスマスや硫酸バリウムのような造影剤を含む合成樹脂で形成されており、放射線不透過性を有している。
また、固着部材6は、図5に示しているように、ガイドワイヤ51の長さ方向において、一定間隔Cを有するように配置されている。
このようなガイドワイヤ51は、柔軟性を確保しつつ、トルク伝達性を向上させることができ、さらに、固着部材6が、一定間隔Cを有して配置されているので、マーカーの機能を有した柔軟なガイドワイヤとしても機能させることができる。
また、ガイドワイヤ51の最先端部4やロウ付け119、159、149をAu−Sn合金で形成して、放射線不透過性の性質を付加することもできる。この場合、最も先端に位置する固着部材6Pと最先端部4との距離と、最も基端に位置する固着部材6Kと各ロウ付けとの距離を、一定間隔Cの整数倍とすることで、最先端部4とロウ付け119、159、149もマーカーとして機能させたガイドワイヤ51を作製することができる。
このようにマーカー機能をガイドワイヤに付与したことにより、放射線透視下にて、ガイドワイヤ51の先端部の位置をより正確に把握することができ、また、多層コイル体3と固着部材6とにより、柔軟性を確保したトルク伝達性に優れたガイドワイヤを提供することができるので、ガイドワイヤ51の血管選択性を大幅に高めることができる。
また、このようなガイドワイヤ51は、病変長の測定としても用いることができる。
また、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想内において、当業者による種々の変更が可能である。
本実施例の多層コイル体3は、全て密巻き形態にて図示しているが、これに限定されることなく、多層コイル体3を構成するコイル体の一部又は全体に疎巻き部を形成にしても良い。
例えば、図1において、多層コイル体3は、最内層コイル体43を密巻き形態にて形成し、内側中層コイル体33をその全長に亘って第1のピッチを有する疎巻き部にて形成し、外側中層コイル体23をその全長に亘って第1のピッチよりも大きなピッチである第2のピッチを有する疎巻き部にて形成し、最外層コイル体13をその全長に亘って第2のピッチよりも大きなピッチである第3のピッチを有する疎巻き部にて形成して、作製されても良い。
このような疎巻き部を形成したコイル体同士を固着する場合には、固着部材6を設ける個所を予め密巻きに形成したり、固着部材6の量を調節したり、又は粘度の高い樹脂材料から成る固着部材6を用いたりして、固着することができる。
このようにすることで、ガイドワイヤ1の多層コイル体3のトルク伝達性を確保しつつ、柔軟性を向上させることができる。
また、例えば、図3において、最外層コイル体113の内、コアシャフト12の形状遷移部12Aと扁平断面部12Bとを覆う部分を、疎巻きにて形成することもできる。
このようにすることで、シェイピング性を向上させることができ、ガイドワイヤ21の血管選択性が向上する。
また、多層コイル体3を構成する際に、各コイル体のコイル素線径について、特に限定するものではないが、図2〜図6に記載した様に、コイル外径に応じて変更するのが良い。即ち、コイル外径が大きい場合は、コイル素線は太いものを使用して、コイル外径が細い場合は、コイル素線は細いものを使用することが好ましい。
コイル素線径をコイル外径に合わせて変化させることで、コイルの製造時にコイル素線の乗り上げ等が発生し難くなり、コイル体を安定して製造することができる。
1、11、21、31、41、51 ガイドワイヤ
2、12、22 コアシャフト
3 多層コイル体
13、113 最外層コイル体
23 内側中層コイル体
33 外側中層コイル体
43、143 最内層コイル体
153 中層コイル体
4 最先端部
6 固着部材
19、29、39、49、119、149、159 ロウ付け

Claims (4)

  1. コアシャフトと、
    前記コアシャフトの少なくとも先端部を捲回して配置された、3層以上のN層のコイル体を有する多層コイル体とを備え、
    前記多層コイル体における最外層コイル体の先端と前記コアシャフトの先端とは、互いに固着されて最先端部を有し、
    前記多層コイル体は、前記コアシャフトの中心から前記最外層コイル体の外周方向に隣接する2つのコイル体のみが固着されている部分を有する、ガイドワイヤ。
  2. 請求項1に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記多層コイル体は、前記多層コイル体の内側方向において隣接する各コイル体の内表面と外表面との間にクリアランスを有する、ガイドワイヤ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記N層は3層である、ガイドワイヤ。
  4. 請求項3に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記多層コイル体における最内層コイル体の先端は、前記最先端部に固着され、
    前記多層コイル体における中層コイル体の先端は、前記最先端部から基端方向に離間した位置にて、前記最内層コイル体に固着されている、ガイドワイヤ。

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