JP2024003512A - ガイドワイヤ - Google Patents

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Tadahiro Koike
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Abstract

Figure 2024003512000001
【課題】コイル先端の柔軟性を維持しつつ、回転追従性を高めたガイドワイヤを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のガイドワイヤ10は、コアシャフト1と、コアシャフト1の先端側を取り囲むように配置された少なくとも1つのコイル体と、を備え、少なくとも1つのコイル体が、第1コイル部3と、第1コイル部3よりも軸線方向の基端側に配置された第2コイル部4と、を含む。第2コイル部4には、熱収縮性チューブからなる被覆層42がその外周面に沿って形成されており、第1コイル部3には、熱収縮性チューブからなる被覆層が形成されていない。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガイドワイヤに関する。
従来、血管や消化管等の管状器官や体内組織に、治療や検査のためにカテーテル等の医療デバイスを挿入する際、ガイドワイヤが用いられている。一般的に、ガイドワイヤはコア線の先端にコイルが装着され、先端に柔軟性を持たせた構造を有しているが、その一方で、ガイドワイヤには、手元部分(基端部分)を手技者が操作することによって先端部を意図したように回転させられるだけのトルク伝達性を備えることも求められる。
ところで、ガイドワイヤの中には、先端部に設けられた円筒状のケーシングにセンサを取り付け、センサに血流等を導入して血液のインピーダンスを測定することで血栓の性状を判別するためのセンサ付きのガイドワイヤがある。このようなガイドワイヤにおいては、センサから伸びるリード線をコア線に沿わせて一体化させるが、このようなリード線を含むガイドワイヤにおいても柔軟性とトルク伝達性の両立が求められる。
トルク伝達性を高めるために、例えば特許文献1には、先端部に設けられたコイル内部に樹脂を充填したガイドワイヤが開示されている。
特開2010-214054号公報
特許文献1のようにコイル内に樹脂を充填すると、コイルそのものが担う伝達トルクはコイルが疎巻きになるが故に弱くなり、ガイドワイヤとしてのトルク伝達性は、樹脂のトルク伝達能に依存することになってしまう。ところが、金属に比して樹脂のトルク伝達能は低いので、コイル内に樹脂を充填したとしても、ガイドワイヤの操作性を改善するだけのトルク伝達性の向上にはならないという問題があった。また、コイル内に樹脂が充填されていることにより、ガイドワイヤ先端部の柔軟性が失われてしまうおそれがあった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、コイル先端の柔軟性を維持しつつ、回転追従性を高めたガイドワイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、コアシャフトと、該コアシャフトの先端側を取り囲むように配置された少なくとも1つのコイル体と、を備え、前記少なくとも1つのコイル体が、第1コイル部と、該第1コイル部よりも軸線方向の基端側に配置された第2コイル部と、を含み、前記第2コイル部には、熱収縮性チューブからなる被覆層がその外周面に沿って形成されており、前記第1コイル部には、熱収縮性チューブからなる被覆層が形成されていない、ガイドワイヤを提供する(発明1)。
かかる発明(発明1)によれば、コアシャフトの先端側に配置されたコイル体の基端側の外周面にのみ被覆層を形成し、かつ被覆層を熱収縮性チューブで形成することによって、コイル体と被覆層とを接着せずに接触するだけの状態にすることで、ガイドワイヤの先端部に設けられたコイル先端の柔軟性を維持しつつ、回転追従性を高めることができる。なお、本発明における第1コイル部及び第2コイル部は、それぞれが別体のコイル体であってもよいし、1つのコイル体がその両方を有するものであってもよい。
上記発明(発明1)においては、前記第2コイル部が、前記被覆層の外側に形成された親水性被膜層を有することが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)においては、前記第1コイル部と前記第2コイル部との間にセンサユニットが配置されていてもよい(発明3)。
上記発明(発明3)においては、前記センサユニットと外部機器とを電気的に接続する接続ケーブルが、前記少なくとも1つのコイル体の内部に配置されていてもよい(発明4)。
本発明によれば、コイル先端の柔軟性を維持しつつ、回転追従性を高めたガイドワイヤを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るガイドワイヤの構造を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係るガイドワイヤの構造を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態にのみ限定されるものではなく、記載された実施形態はあくまでも本発明の技術的特徴を説明するための例示にすぎない。また、各図面に示す形状や寸法はあくまでも本発明の内容の理解を容易にするために示したものであり、実際の形状や寸法を正しく反映したものではない。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態に係るガイドワイヤ10の構造を示す説明図であり、ガイドワイヤ10の軸方向に沿った横断面を部分的に示す部分断面図となっている。
本明細書において、「先端側」とは、ガイドワイヤ10の軸方向に沿う方向であって、ガイドワイヤ10が治療・検査部位に向かって進行する方向を意味する。「基端側」とは、ガイドワイヤ10の軸方向に沿う方向であって、上記先端側と反対の方向を意味する。また、「先端」とは、任意の部材または部位における先端側の端部、「基端」とは、任意の部材または部位における基端側の端部をそれぞれ示す。さらに、「先端部」とは、任意の部材または部位において、その先端を含み上記先端から基端側に向かって上記部材等の中途まで延びる部位を指し、「基端部」とは、任意の部材または部位において、その基端を含みこの基端から先端側に向かって上記部材等の中途まで延びる部位を指す。なお、図1においては、図示右側が体内へと挿入される「先端側」であり、図示左側が医師等の手技者によって操作される「基端側」である。
図1に示すように、ガイドワイヤ10は、長尺状のコアシャフト1と、コアシャフト1の先端に取り付けられた先端チップ2と、先端チップ2の基端側において、コアシャフト1の先端側を取り囲むように配置された第1コイル体3及び第2コイル体4と、第1コイル体3と第2コイル体4との間に配置されたセンサユニット5と、センサユニット5と外部機器(不図示)とを電気的に接続するリード線(接続ケーブル)51とを備えている。第2コイル体4は、第1コイル体3よりもガイドワイヤ10の軸線方向の基端側に配置されている。第1コイル体3は本発明の「第1コイル部」の一例であり、第2コイル体4は本発明の「第2コイル部」の一例である。すなわち、本実施形態においては、本発明の「少なくとも1つのコイル体」が第1コイル体3及び第2コイル体4という2つのコイル体を含むものであり、本発明の「第1コイル部」が第1コイル体3、「第2コイル部」が第2コイル体4というそれぞれ別体のコイル体となっている。
ガイドワイヤ10は、治療や検査のために血管に挿入されるものであり、センサユニット5には血管内の血液のインピーダンスを測定するための抵抗センサ(不図示)が組み込まれている。なお、本発明が適用されるガイドワイヤはこれに限られるものではなく、例えば消化管等の血管以外の生体管腔内に挿入されて用いられるガイドワイヤに本発明を適用することもできる。
ガイドワイヤ10の中心を通る軸は、図1において軸線Cで表されており、軸線Cは、コアシャフト1や第1コイル体3、第2コイル体4の各中心を通る軸とそれぞれ一致している。
コアシャフト1は、軸線Cに沿って延びる断面が正円形状の長尺状の部材であり、基端から先端に向かって徐々に縮径されていく先細り形状を有している。コアシャフト1は、基端から先端に向かって、第1シャフト部11、第2シャフト部12、第3シャフト部13及び第4シャフト部14をこの順に有しており、それぞれステンレス合金やニッケルチタン合金、ニッケルクロム合金、コバルトクロム合金、タングステン等の金属材料で形成されている。第1シャフト部11、第2シャフト部12、第3シャフト部13及び第4シャフト部14は、それぞれ異なる材料を用いて形成されていてもよいし、同じ材料を用いて形成されていてもよい。また、第1シャフト部11、第2シャフト部12、第3シャフト部13及び第4シャフト部14のそれぞれが、複数の異なる材料を組み合わせた複合材料で形成されていてもよい。
第1シャフト部11はコアシャフト1の最も基端側に配置され、ガイドワイヤ10の軸線Cと同軸に延びており、その先端は第2シャフト部12の基端に溶接されている。第1シャフト部11は、基端から先端にかけて略一定の外径を有する略円柱形状を有しており、例えば第1シャフト部11の外径は、第1シャフト部11の全長に亘って0.25mmである。
第2シャフト部12は第1シャフト部11の先端側に配置され、ガイドワイヤ10の軸線Cと同軸に延びており、その先端は第3シャフト部13の基端に溶接されている。第2シャフト部12は、基端から先端に向かって徐々に縮径していくテーパ形状(略円錐台形状)を有しており、例えば第2シャフト部12の外径は、基端部において0.25mm、先端部において0.16mmである。
第3シャフト部13は第2シャフト12の先端側に配置され、ガイドワイヤ10の軸線Cと同軸に延びており、その先端は第4シャフト部14の基端に溶接されている。第3シャフト部13は、基端から先端に向かって徐々に縮径していくテーパ形状(略円錐台形状)を有しており、例えば第3シャフト部13の外径は、基端部において0.16mm、先端部において0.11mmである。
第4シャフト部14はコアシャフト1の最も先端側に配置され、ガイドワイヤ10の軸線Cと同軸に延びており、その先端は先端チップ2に固着されている。第4シャフト部14は、基端から先端にかけて略一定の外径を有する略円柱形状を有しており、例えば第4シャフト部11の外径は、第4シャフト部14の全長に亘って0.11mmである。
なお、第1シャフト部11、第2シャフト部12、第3シャフト部13、第4シャフト部14の外径、軸線C方向の長さ及び横断面形状は任意に決定できる。
先端チップ2は、コアシャフト10の先端と第1コイル体3の先端とを一体的に保持しているものであり、ガイドワイヤ10の最も先端に配置されている。先端チップ2は、任意の接合剤、例えば銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn―Ag合金、Au―Sn合金等の金属はんだや、エポキシ系接着剤等の接着剤によって形成される。
第1コイル体3は、内側コイル31の外側に外側コイル32が配置された2層構造のコイル体となっており、コアシャフト1の第4シャフト部14の外側に配置されている。第1コイル体3の先端は先端チップ2にはんだ付けされており、第1コイル体3の基端は、後述するセンサユニット5に接着剤で接着されている。第1コイル体3の外周面には熱収縮性チューブからなる被覆層が形成されていない。本実施形態においては、第1コイル体3の外径は約0.35mm、軸線C方向の長さは約30mmである。
内側コイル31は、例えばステンレス合金やニッケルチタン合金、ニッケルクロム合金、コバルトクロム合金、タングステン、プラチナ等の金属材料で形成された素線を螺旋状に巻回して形成される略円筒形状のコイルであり、1本の素線を単条に巻回して形成される単条コイルであってもよく、複数本の素線を多条に巻回して形成される多条コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を単条に巻回して形成される単条撚線コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を複数用い、各撚線を多条に巻回して形成される多条撚線コイルであってもよい。本実施形態においては、内側コイル31は、6本のステンレス合金製の素線を多条巻きにした多条コイルである。
外側コイル32は、例えばステンレス合金やニッケルチタン合金、ニッケルクロム合金、コバルトクロム合金、タングステン、プラチナ等の金属材料で形成された素線を螺旋状に巻回して形成される略円筒形状のコイルであり、1本の素線を単条に巻回して形成される単条コイルであってもよく、複数本の素線を多条に巻回して形成される多条コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を単条に巻回して形成される単条撚線コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を複数用い、各撚線を多条に巻回して形成される多条撚線コイルであってもよい。本実施形態においては、1本のプラチナ製の素線を単条巻きにした単条コイルである。
第2コイル体4は、コイル41の外側に被覆層42が配置された構造となっており、コアシャフト1の第3シャフト部13の外側に配置されている。第2コイル体4の先端は、後述するセンサユニット5に接着剤で接着されており、第2コイル体4の基端は、コアシャフト1及び後述するアウターチューブ6に接着剤で接着されている。被覆層42は、熱収縮性チューブをコイル41の外周面に被せ、熱を加えることによってその熱収縮性チューブを収縮させて形成されたものである。すなわち、第2コイル体4には、熱収縮性チューブからなる被覆層42がコイル41の外周面に沿って形成されている。被覆層42は、両端部を除いてコイル41に接着されてはおらず、コイル41を外側から締め付けるようにその外周面に接触している。本実施形態においては、第2コイル体4の外径は約0.34mm、軸線C方向の長さは約270mmである。
コイル41は、例えばステンレス合金やニッケルチタン合金、ニッケルクロム合金、コバルトクロム合金、タングステン、プラチナ等の金属材料で形成された素線を螺旋状に巻回して形成される略円筒形状のコイルであり、1本の素線を単条に巻回して形成される単条コイルであってもよく、複数本の素線を多条に巻回して形成される多条コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を単条に巻回して形成される単条撚線コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を複数用い、各撚線を多条に巻回して形成される多条撚線コイルであってもよい。本実施形態においては、コイル41は、16本のステンレス合金製の素線を多条巻きにした多条コイルである。
被覆層42を形成する熱収縮性チューブは、熱を加えることによって収縮する性質を有する樹脂製チューブであれば特に限定されないが、薄くても強度に優れた樹脂製チューブであることが好ましく、例えば、PET(ポリエチレンテレフタラート)製フィルムを円筒状にして形成されたチューブを用いることができる。
被覆層42を形成する熱収縮性チューブとしては、フィルム厚が10μm以下の薄肉チューブを用いることが好ましく、フィルム厚が5μm以下であることがより好ましい。フィルム厚が10μmを超えると、被覆層42が配置された第2コイル体4の剛性が高くなりすぎてしまい、血管追従性に支障をきたすおそれがある。
被覆層42は、必ずしも第2コイル体4の全長に亘って形成されていなくともよく、例えば第2コイル体4の基端部や先端部において被覆層42が形成されていない箇所があってもよい。
センサユニット5は、例えば略円柱状のハウジングの外周面に、抵抗センサを貼り付けて構成され、第1コイル体3と第2コイル体4との間に配置されている。センサユニット5は、ハウジングの中心軸線に沿ってコアシャフト1がハウジングを貫通するように、コアシャフト1に固定されている。なお、本実施形態のセンサユニット5は、血管内の血液のインピーダンスを測定するものであるが、これに限られず他の情報を取得するセンサユニットを用いてもよい。
センサユニット5の先端と第1コイル体3の基端、センサユニット5の基端と第2コイル体4の先端は、それぞれ接着剤によって接着されている。センサユニット5の周辺に熱をかけてしまうと抵抗センサの破損や故障を引き起こすおそれがあるため、センサユニット5と第1コイル体3及び第2コイル体4とは、はんだ付けではなく、接着剤を用いて接着することで固着させている。
リード線51は、センサユニット5と外部機器(不図示)とを電気的に接続する接続ケーブルであり、センサユニット5からコアシャフト1に沿って第2コイル体4のコイル41の内部に導入され、コイル41の内部から第1アウターチューブ6a及び第2アウターチューブ6bの内部を経て、ガイドワイヤ10の基端から外部へと引き出されるように配置されている。
第2コイル体4の基端側には、コアシャフト1の第1シャフト部11及び第2シャフト部12を覆うように、アウターチューブ6が配置されている。第2コイル体4の基端は第1アウターチューブ6aの先端に接着剤を用いて接着されており、第1アウターチューブ6aの基端は第2アウターチューブ6bの先端に挿し込まれた状態で接着剤を用いて接着されている。第2アウターチューブ6bの基端には、医師等の手技者によって操作されるコネクタ(不図示)が、ロウ付けや接着剤による接着等の公知の固着手段で取り付けられる。
アウターチューブ6(第1アウターチューブ6a及び第2アウターチューブ6b)は、摩擦係数の低い摺動性に優れた樹脂製チューブであることが好ましく、例えば、PI(ポリイミド)チューブを用いることができる。本実施形態においては、第1アウターチューブ6aの外径は約0.30mm、軸線C方向の長さは約20mmであり、第2アウターチューブ6bの外径は約0.35mm、軸線C方向の長さは約1600mmである。なお、アウターチューブ6は、単一の樹脂材料で形成されていてもよいし、複数の領域に分けてそれぞれ特性の異なる複数の樹脂材料を用いて形成されていてもよい。
ガイドワイヤ10は、血管内での動きを円滑にするために、親水性コーティング剤によってコーティングされている。親水性コーティング剤としては、例えば、セルロース系高分子物質、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル―無水マレイン酸共重合体等の無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド、ポリグリシジルメタクリレート―ジメチルアクリルアミドのブロック共重合体)、水溶性ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒアルロン酸塩等の親水性材料を用いたコーティング剤を使用することができる。
本実施形態においては、ガイドワイヤ10の先端チップ2から第1コイル体3、センサユニット5を経て第2コイル体4の先端部(センサユニット5の基端から約5mmの位置)までの外周面に第1親水性皮膜層7が形成されており、第2コイル体4の第1親水性皮膜層7が形成されている部分よりも基端側で、アウターチューブ6にかけての外周面には第2親水性皮膜層8が形成されている。つまり、第1コイル体3には、外側コイル32の外周面に第1親水性皮膜層7が直接形成されており、第2コイル体4には、コイル41の外周面に沿って形成されている被覆層42の外側に、第1親水性皮膜層7又は第2親水性皮膜層8が形成されていることになる。
第1親水性皮膜層7は第2親水性皮膜層8よりも層厚が薄く形成されており、本実施形態においては、第2親水性皮膜層8は層厚が約2-3μであるが、第1親水性皮膜層7の層厚は1μ以下である。これによってガイドワイヤ10の先端部、つまり先端チップ2から第1コイル体3にかけての部分の柔軟性が確保されている。なお、図1においては、第1親水性皮膜層7と第1コイル体3との間や、第2親水性皮膜層8と第1アウターチューブ6aとの間に隙間があるように表されているが、実際にはこのような隙間が形成されることはなく、第1コイル体3、センサユニット5、第2コイル体4、第1アウターチューブ6a及び第2アウターチューブ6bの外周面が第1親水性皮膜層7又は第2親水性皮膜層8によってコーティングされる。また、第2親水性皮膜層8は第2アウターチューブ6bの全長に亘って形成されていなくともよい。
以上説明したようなガイドワイヤ10は、コアシャフト1の先端側に配置されたコイル体のうち、第2コイル体4のコイル41の外周面にのみ被覆層42を形成し、かつ被覆層42を熱収縮性チューブで形成することによって、第2コイル体4と被覆層42とを接着せずに接触するだけの状態にすることで、ガイドワイヤ10の先端部に設けられたコイル先端の柔軟性を維持しつつ、回転追従性を高めることができる。これは、第2コイル体4を被覆層42が締め付けるように被覆することで、コイル41の径方向及び長さ方向に圧縮圧力がかかり、コイル41を構成する素線間の密着性が増すことに起因しており、素線間の密着性が増せば、それだけトルク伝達性が高くなり、回転追従性を改善することにつながる。一方、第1コイル体3は、熱収縮性チューブからなる被覆層がその外周面に沿って形成されていないため、その動きが規制されないこととなり、コイル先端の柔軟性は維持される。また一般的に、コイル体のトルク伝達性には回転方向によって差が生じるが、熱収縮性チューブからなる被覆層42で第2コイル体4を被覆することで、その差を軽減させることが可能となる。
さらに、親水性コーティング剤によるコーティングは、コイルの外周面にそのままコーティングするよりも、被覆層(熱収縮性チューブ)上にコーティングした方が、コーティング剤の密着性が向上するため、よりガイドワイヤの滑り特性の改善が期待できる。
<第2実施形態>
図2は第2実施形態に係るガイドワイヤ10Aの構造を示す説明図であり、ガイドワイヤ10Aの軸方向に沿った横断面を部分的に示す部分断面図となっている。以下においては、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構造については説明を省略する。
図2に示すように、ガイドワイヤ10Aは、長尺状のコアシャフト1と、コアシャフト1の先端に取り付けられた先端チップ2と、先端チップ2の基端側において、コアシャフト1の先端側を取り囲むように配置されたコイル体9とを備えている。ガイドワイヤ10Aは、コアシャフト1の先端部にコイル体9を1つだけ備えている点、センサユニットやリード線は備えていない点、親水性コーティング剤によってコーティングされていない点、基端側のコアシャフト1がアウターチューブで被覆されていない点で第1実施形態のガイドワイヤ10とは異なる。
コイル体9は、第1コイル部91と、第1コイル部91よりも軸線方向の基端側に配置された第2コイル部92とを有する。第1コイル部91は、第1実施形態における第1コイル体3に対応するものであり、コイル体9のコイル90の外周面に熱収縮性チューブからなる被覆層が形成されていない部分である。また、第2コイル部92は、第1実施形態における第2コイル体4に対応するものであり、コイル体9のコイル90の外周面に熱収縮性チューブからなる被覆層921が形成されている部分である。すなわち、本実施形態においては、本発明の「少なくとも1つのコイル体」がコイル体9という単一のコイル体によって実現されており、コイル体9が有する第1コイル部91及び第2コイル部92が、それぞれ本発明の「第1コイル部」及び「第2コイル部」に相当するものである。
コイル90は、例えばステンレス合金やニッケルチタン合金、ニッケルクロム合金、コバルトクロム合金、タングステン、プラチナ等の金属材料で形成された素線を螺旋状に巻回して形成される略円筒形状のコイルであり、1本の素線を単条に巻回して形成される単条コイルであってもよく、複数本の素線を多条に巻回して形成される多条コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を単条に巻回して形成される単条撚線コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を複数用い、各撚線を多条に巻回して形成される多条撚線コイルであってもよい。本実施形態においては、コイル90は、16本のステンレス合金製の素線を多条巻きにした多条コイルであるが、コイル90の先端側、つまり第1コイル部91に相当する部分は粗巻きになっており、コイル90の基端側、つまり第2コイル部92に相当する部分は密巻きになっている。なお、コイル90よりも基端側に位置するコアシャフト1の外表面には、一般的なガイドワイヤと同様に、PTFEコーティングや親水性コーティング等の潤滑性コーティング(不図示)が施されている。
本実施形態のガイドワイヤ10Aはセンサユニットを有していないが、上記実施形態に係るガイドワイヤ10と同様のセンサユニットを、例えば第2コイル部92の基端側に有していてもよく、その場合には、ガイドワイヤ10と同様に、リード線がコアシャフト1に沿うように配置されていてもよいし、コアシャフト1の基端側をリード線とともにアウターチューブが被覆していてもよい。
以上、本発明に係るガイドワイヤについて図面に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、種々の変更実施が可能である。
10 ガイドワイヤ
1 コアシャフト
2 先端チップ
3 第1コイル体
31 内側コイル
32 外側コイル
4 第2コイル体
41 コイル
42 被覆層
5 センサユニット
51 リード線
6 アウターチューブ
7 第1親水性皮膜層
8 第2親水性皮膜層
10A ガイドワイヤ
9 コイル体
91 第1コイル部
92 第2コイル部

Claims (4)

  1. コアシャフトと、該コアシャフトの先端側を取り囲むように配置された少なくとも1つのコイル体と、を備え、
    前記少なくとも1つのコイル体が、第1コイル部と、該第1コイル部よりも軸線方向の基端側に配置された第2コイル部と、を有し、
    前記第2コイル部には、熱収縮性チューブからなる被覆層がその外周面に沿って形成されており、
    前記第1コイル部には、熱収縮性チューブからなる被覆層が形成されていない、ガイドワイヤ。
  2. 前記第2コイル部が、前記被覆層の外側に形成された親水性被膜層を有する、請求項1に記載のガイドワイヤ。
  3. 前記第1コイル部と前記第2コイル部との間にセンサユニットが配置されている、請求項1及び2に記載のガイドワイヤ。
  4. 前記センサユニットと外部機器とを電気的に接続する接続ケーブルが、前記少なくとも1つのコイル体の内部に配置されている、請求項3に記載のガイドワイヤ。
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