JP2012069894A - ナトリウムイオン型蓄電デバイス - Google Patents

ナトリウムイオン型蓄電デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP2012069894A
JP2012069894A JP2010215781A JP2010215781A JP2012069894A JP 2012069894 A JP2012069894 A JP 2012069894A JP 2010215781 A JP2010215781 A JP 2010215781A JP 2010215781 A JP2010215781 A JP 2010215781A JP 2012069894 A JP2012069894 A JP 2012069894A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
storage device
sodium
carbonate
electricity storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010215781A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012069894A5 (ja
Inventor
Satoshi Kuze
智 久世
Shigekazu Omori
滋和 大森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2010215781A priority Critical patent/JP2012069894A/ja
Publication of JP2012069894A publication Critical patent/JP2012069894A/ja
Publication of JP2012069894A5 publication Critical patent/JP2012069894A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】資源的に豊富なナトリウムを用い、且つ大容量の蓄電デバイスを提供する。
【解決手段】正極と、負極と、ナトリウムイオン及びアニオンを含有する電解液とを有するナトリウムイオン型蓄電デバイスであって、前記正極がアニオンを吸着・脱離またはドープ・脱ドープすることができる電極であり、前記負極がナトリウムイオンをドープ・脱ドープすることができ、かつ、ナトリウムイオンの予備ドープがなされた電極であるナトリウムイオン型蓄電デバイス。
【選択図】なし

Description

本発明は、蓄電デバイスに関する。特に、ナトリウムイオンの移動により蓄電するナトリウムイオン型蓄電デバイスに関する。
現在、深夜電力貯蔵などの分野では、電気エネルギーを貯蔵することのできる単位重量あたりの容量が大きい蓄電デバイスが求められており、電気自動車、ハイブリッド自動車などの輸送機器の分野や、携帯パソコン、携帯電話、携帯オーディオ機器などの携帯機器などの分野では、小さな重量でも長時間稼動することのできる蓄電デバイス、具体的には、単位重量あたりに貯蔵される電気エネルギーが大きい蓄電デバイスが求められている。
このような蓄電デバイスとしては、ハイブリッド型キャパシタが有望視されており、その代表格として、リチウムイオンキャパシタが知られている。リチウムイオンキャパシタは、正極、負極、セパレータ、及び電解液からなり、負極には黒鉛が使用され、充電時には、負極ではリチウムイオンが黒鉛の層間に挿入され、正極では電極表面に電解液におけるアニオンが引き寄せられて電気二重層を構成することにより蓄電する。リチウムイオンキャパシタは、電気二重層キャパシタのような高出力性とリチウムイオン二次電池のような単位重量あたりの容量が大きいという特性(100〜120mAh/g)とを併せ持つことから、上記分野での蓄電デバイスとして有望視されている。このようなリチウムイオンキャパシタは、例えば特許文献1に具体的に記載されている。
特開2008−47853号公報
しかしながらリチウムイオンキャパシタは、比較的コストの高いリチウムを多く使用することから、改良の余地がある。本発明の目的は、資源的に豊富であり、比較的低コストであるナトリウムを用い、且つ単位重量あたりの容量が大きい蓄電デバイスを提供することにある。
本発明者らは、電解液に含有されるリチウム塩を、ナトリウム塩にかえる以外はリチウムイオンキャパシタと同様にして蓄電デバイスを作製して充放電試験を試みたところ、この蓄電デバイスは放電し難く、蓄電デバイスとしての使用に耐え得るものではないという知見を得た。本発明者らは、上記課題を解決すべく種々検討をさらに重ね、本発明に至った。すなわち、本発明は、次の発明を提供する。
<1> 正極と、負極と、ナトリウムイオン及びアニオンを含有する電解液とを有するナトリウムイオン型蓄電デバイスであって、
前記正極がアニオンを吸着・脱離又はドープ・脱ドープすることができる電極であり、前記負極がナトリウムイオンをドープ・脱ドープすることができ、かつ、ナトリウムイオンの予備ドープがなされた電極であるナトリウムイオン型蓄電デバイス。
<2> 負極が、負極活物質としてナトリウムイオンをドープ・脱ドープすることができる炭素材料を含有する前記<1>記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
<3> 前記炭素材料が、難黒鉛化炭素材料である前記<2>記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
<4> 前記炭素材料が、未賦活型炭素材料である前記<2>又は<3>記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
<5> 前記負極とナトリウム金属との電位差が1.00V以下となるように、前記負極にナトリウムイオンが予備ドープされてなる前記<1>から<4>のいずれかに記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
<6> 前記電解液の溶媒が、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、イソプロピルメチルカーボネート、ビニレンカーボネート及びジエチルカーボネートからなる群より選ばれた少なくとも1種を主成分とするカーボネート系溶媒である前記<1>から<5>のいずれかに記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
<7> 前記カーボネート系溶媒が、エチレンカーボネート及びジメチルカーボネートの混合溶媒である前記<6>記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
<8> 正極と負極との間に、セパレータを有する前記<1>から<7>のいずれかに記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
本発明によれば、資源的に豊富なナトリウムを用い、且つ単位重量あたりに貯蔵される電気エネルギーが大きい蓄電デバイスを提供することができる。
本発明の実施例及び比較例で用いられたコイン型のナトリウムイオン型蓄電デバイスの一例(概略図)である。 捲回型のナトリウムイオン型蓄電デバイスの一例(概略図)である。 積層型のナトリウムイオン型蓄電デバイスの一例(概略図)である。 図3とは異なる積層型のナトリウムイオン型蓄電デバイスの一例(概略図)である。 ラミネートフィルム型のナトリウムイオン型蓄電デバイスの一例(概略図)である。
本発明のナトリウムイオン型蓄電デバイスは、正極と、負極と、ナトリウムイオン及びアニオンを含有する電解液とを有するナトリウムイオン型蓄電デバイスであって、
前記正極がアニオンを吸着・脱離又はドープ・脱ドープすることができる電極であり、前記負極がナトリウムイオンをドープ・脱ドープすることができ、かつ、ナトリウムイオンの予備ドープがなされた電極であることを特徴とする。本発明により、電極の不可逆容量を低減することもでき、単位重量あたりの容量が大きく、しかもサイクル特性に極めて優れる蓄電デバイスを実現することができる。しかも、資源的に豊富なナトリウムを使用するため、安価な蓄電デバイスとすることも可能である。なお、本発明において、ナトリウムイオン型蓄電デバイスは、その構成面から、ナトリウムイオンキャパシタと呼ぶこともできる。
以下、本発明のナトリウムイオン型蓄電デバイスに係る正極、負極、電解液、セパレータ及びデバイスの形状について説明する。
(1)正極
本発明のナトリウムイオン型蓄電デバイスにおける正極は、アニオンを吸着・脱離又はドープ・脱ドープすることができる。具体的には、例えば分極性電極を挙げることができる。分極性電極とは、充電時に負極に吸蔵されたナトリウムイオンと同数のアニオンとが正極表面で電気二重層を形成し、その静電容量によって電荷を保持・放散する。分極性電極を構成する材料は電気化学的に不活性な材料であれば何でもよいが、比表面積が大きい材料ほど保持できる電気量が大きくなり好ましい。このような特性を示す材料として、好適には活性炭等の賦活型炭素材料が挙げられる。
活性炭の中でも、有機エアロゲルを炭化させてなる活性炭が高比表面積を持つ点で好ましい。
また、活性炭は賦活することで、アニオンの表面吸着性が向上し、さらに高い比表面積を得ることができるため、静電容量が増加する。賦活の例として酸化性気体を用いる方法が挙げられ、具体的には活性炭を高温で酸化性気体に一定時間暴露する方法や、活性炭に塩化亜鉛、リン酸、硫化カリウム、水酸化カリウム等を混合させた後、高温で処理する方法などが挙げられる。また、活性炭の製造時に、高温で酸化性気体に一定時間暴露したり、塩化亜鉛、リン酸、硫化カリウム、水酸化カリウム等と混合させた後、高温で処理してもよい。
特に酸化性気体を使用する方法は、金属の混入を避けられることから好ましい。酸化性気体の例としてはH2O、CO2、O2などが挙げられ、この中でもH2O、CO2が好ましい。
活性炭の場合には、賦活温度が200℃以上であると細孔容積が向上する傾向があることから好ましく、1100℃以下であると活性炭の収率が向上する傾向があることから好ましい。また、賦活時間が1分以上であると細孔容積が向上する傾向があることから好ましく、24時間以下であると活性炭の収率が向上する傾向があることから好ましい。
活性炭を電極として使用する方法としては、例えば、炭化したままの性状でそのまま使用する方法、活性炭を破砕したものを使用する方法、破砕した活性炭を造粒、顆粒、繊維状、フェルト状、繊物状又はシート状等の各種形状に成形して使用する方法などが挙げられる。成形する方法に用いられる活性炭粒子は、その平均粒径が、50μm以下、好ましくは30μm以下、とりわけ好ましくは10μm以下になるように粉砕して用いることが好ましい。活性炭を微細に粉砕することにより電極の嵩密度が向上し、内部抵抗を低減させることができる。
また、前記正極を構成する材料として、硫化物等のカルコゲン化合物を用いることもできる。硫化物としてはTiS2、ZrS2、VS2、V25、TaS2、FeS2及びNiS2等のM12で表される化合物(M1は1種以上の遷移金属元素)等が挙げられる。これらの化合物についても活性炭と同様にして、電極として使用することができる。電極の嵩密度を向上させ、内部抵抗を低減させるために、上記化合物を、平均粒径が50μm以下、好ましくは30μm以下、とりわけ好ましくは10μm以下になるように粉砕して用いることが好ましい。
前記の粉砕方法には、例えば、衝撃摩擦粉砕機、遠心力粉砕機、ボールミル(チューブミル、コンパウンドミル、円錐形ボールミル、ロッドミル)、振動ミル、コロイドミル、摩擦円盤ミル、ジェットミルなどのように微粉砕用の粉砕機が好適に用いられる。ボールミルを用いる場合、金属粉の混入を避けるために、ボールや粉砕容器は、アルミナ、ジルコニア、メノウなどのような非金属製であることが好ましい。
また、正極を構成する材料として活性炭のような粉体を用いる場合は、通常、集電体の上に正極構成材料、結合剤、導電剤等を含む混合物を付着させる、すなわち、集電体の上に正極活物質層を形成させて正極を製造する。具体的には、例えば、正極構成材料、結合剤、導電剤等に溶剤を添加した混合スラリーを集電体に、ドクターブレード法などで塗布又は浸漬し乾燥する方法、例えば、正極構成材料、結合剤、導電剤等に溶剤を添加して混練、成形し、乾燥して得たシートを集電体表面に導電性接着剤等を介して接合した後にプレス及び熱処理乾燥する方法、例えば、正極構成材料、結合剤、導電剤及び液状潤滑剤等からなる混合物を集電体上に成形した後、液状潤滑剤を除去し、次いで、得られたシート状の成形物を一軸又は多軸方向に延伸処理する方法などが挙げられる。
なお、正極をシート状とする場合、その厚みは、通常、5〜500μm程度である。
ここで、正極を構成する集電体の材料としては、例えば、ニッケル、アルミニウム、チタン、銅、金、銀、白金、アルミニウム合金、ステンレス等の金属、例えば、炭素素材、活性炭繊維にニッケル、アルミニウム、亜鉛、銅、スズ、鉛又はこれらの合金をプラズマ溶射、アーク溶射することによって形成されたもの、例えば、ゴム、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)など樹脂に導電剤を分散させた導電性フィルムなどが挙げられる。特に軽量で導電性に優れ、電気化学的により安定なアルミニウムが好ましい。
集電体の形状としては、例えば、箔状、平板状、メッシュ状、ネット状、ラス状、パンチングメタル状又はエンボス状であるものもの、あるいは、これらを組み合わせたもの(例えば、メッシュ状平板など)等が挙げられる。なお、集電体表面にエッチング処理により凹凸を形成させてもよい。
導電剤としては、例えば、グラファイト、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック)等の導電性カーボン;天然黒鉛、熱膨張黒鉛、鱗状黒鉛、膨張黒鉛等の黒鉛系導電剤;気相成長炭素繊維等の炭素繊維;アルミニウム、ニッケル、銅、銀、金、白金等の金属微粒子あるいは金属繊維;酸化ルテニウムあるいは酸化チタン等の導電性金属酸化物;ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高分子が挙げられる。
少量で効果的に導電性が向上する点で、カーボンブラックが特に好ましい。
電極における導電剤の配合量は、本発明の活性炭100重量部に対し、通常、5〜50重量部程度、好ましくは、10〜30重量部程度である。
結合剤としては、例えば、フッ素化合物の重合体が挙げられ、フッ素化合物としては、例えば、フッ素化アルキル(炭素数1〜18)(メタ)アクリレート、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート[例えば、パーフルオロドデシル(メタ)アクリレート、パーフルオロn−オクチル(メタ)アクリレート、パーフルオロn−ブチル(メタ)アクリレート]、パーフルオロアルキル置換アルキル(メタ)アクリレート[例えばパーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート]、パーフルオロオキシアルキル(メタ)アクリレート[例えば、パーフルオロドデシルオキシエチル(メタ)アクリレート及びパーフルオロデシルオキシエチル(メタ)アクリレートなど]、フッ素化アルキル(炭素数1〜18)クロトネート、フッ素化アルキル(炭素数1〜18)マレート及びフマレート、フッ素化アルキル(炭素数1〜18)イタコネート、フッ素化アルキル置換オレフィン(炭素数2〜10程度、フッ素原子数1〜17程度)[例えばパーフロオロヘキシルエチレン、炭素数2〜10程度、及びフッ素原子の数1〜20程度の二重結合炭素にフッ素原子が結合したフッ素化オレフィン、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンなど]が挙げられる。
結合剤のその他の例示としては、フッ素原子を含まないエチレン性二重結合を含む単量体の付加重合体が挙げられ、かかる単量体としては、例えば、(シクロ)アルキル(炭素数1〜22)(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート等];芳香環含有(メタ)アクリレート[ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート等];アルキレングリコールもしくはジアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数2〜4)のモノ(メタ)アクリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート];(ポリ)グリセリン(重合度1〜4)モノ(メタ)アクリレート;多官能(メタ)アクリレート[(ポリ)エチレングリコール(重合度1〜100)ジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(重合度1〜100)ジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシエチルフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等]などの(メタ)アクリル酸エステル系単量体;(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド系誘導体[N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等]などの(メタ)アクリルアミド系単量体;(メタ)アクリロニトリル、2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノエチルアクリルアミド等のシアノ基含有単量体;スチレン及び炭素数7〜18のスチレン誘導体[α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン及びジビニルベンゼン等]などのスチレン系単量体;炭素数4〜12のアルカジエン[ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等]などのジエン系単量体;カルボン酸(炭素数2〜12)ビニルエステル[酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル及びオクタン酸ビニル等]、カルボン酸(炭素数2〜12)(メタ)アリルエステル[酢酸(メタ)アリル、プロピオン酸(メタ)アリル及びオクタン酸(メタ)アリル等]などのアルケニルエステル系単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有単量体;炭素数2〜12のモノオレフィン[エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン及び1−ドデセン等]のモノオレフィン類;塩素、臭素又はヨウ素原子含有単量体、例えば塩化ビニル及び塩化ビニリデンなどのフッ素以外のハロゲン原子含有単量体;アクリル酸、メタクリル酸などの(メタ)アクリル酸;ブタジエン、イソプレンなどの共役二重結合含有単量体などが挙げられる。
また、付加重合体として、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体などのように複数種の単量体からなる共重合体でもよい。また、カルボン酸ビニルエステル重合体は、ポリビニルアルコールなどのように、部分的又は完全にケン化されていてもよい。
結合体としてはフッ素化合物とフッ素原子を含まないエチレン性二重結合を含む単量体との共重合体であってもよい。
結合剤のその他の例示としては、例えば、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ニトロセルロースなどの多糖類及びその誘導体;フェノール樹脂;メラミン樹脂;ポリウレタン樹脂;尿素樹脂:ポリイミド樹脂;ポリアミドイミド樹脂;石油ピッチ;石炭ピッチなどが挙げられる。
結合剤としては、中でも、フッ素化合物の重合体が好ましく、とりわけ、テトラフルオロエチレンの重合体であるポリテトラフルオロエチレンが好ましい。
結合剤としては複数種の結合剤を使用してもよい。
電極における結合剤の配合量としては、活性炭100重量部に対し、通常、0.5〜30重量部程度、好ましくは2〜30重量部程度である。
結合剤に用いられる溶剤としては、例えば、IPA(イソプロピルアルコール)、エタノール、メタノールなどのアルコール類の他、エーテル類、ケトン類などが挙げられる。
結合剤が増粘する場合には、集電体への塗布を容易にするために、可塑剤を使用してもよい。
導電性接着剤とは、通常、前記導電剤と前記結合剤との混合物であり、中でも、カーボンブラックとポリビニルアルコールとの混合物が、有機溶媒を用いる必要もなく、調製が容易であり、さらに保存性にも優れることから好適である。
(2)負極
本発明のナトリウムイオン型蓄電デバイスにおける負極は、カチオンであるナトリウムイオンをドープ・脱ドープすることができる。負極は、ナトリウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる負極活物質と、結合剤と及び必要に応じて導電剤等を含む負極合剤が、負極集電体に付着されているもの、すなわち、集電体の上に負極活物質層が形成されているものを挙げることができ、通常、シート状である。負極の作製方法として具体的には、負極活物質及び結合剤等に溶剤を添加してなる負極合剤を、負極集電体に、ドクターブレード法などで塗工又は浸漬し乾燥する方法、負極活物質及び結合等に溶剤を添加して混練、成形し、乾燥して得たシートを負極集電体表面に導電性接着剤等を介して接合した後にプレス及び熱処理乾燥する方法、負極活物質、結合剤及び液状潤滑剤等からなる混合物を負極集電体上に成形した後、液状潤滑剤を除去し、次いで、得られたシート状の成形物を一軸又は多軸方向に延伸処理する方法などが挙げられる。なお、負極がシート状である場合、その厚みは、通常、5〜500μm程度である。
前記負極活物質としては、ナトリウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる材料であれば特に制限はないが、ナトリウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる炭素材料が好適である。該炭素材料としては、カーボンブラック、熱分解炭素類、炭素繊維、有機材料焼成体などの中から選択すればよい。該炭素材料の中でも、好ましくは難黒鉛化炭素材料(「ハードカーボン」ともいう。)である。特に好ましくは難黒鉛化炭素材料からなるカーボンマイクロビーズであり、具体的には、日本カーボン社製のICB(商品名:ニカビーズ)が挙げられる。
また、炭素材料の形状としては、例えば天然黒鉛のような薄片状、メソカーボンマイクロビーズのような球状、黒鉛化炭素繊維のような繊維状、又は微粉末の凝集体などのいずれでもよい。炭素材料の形状が球状である場合、その粒径は0.01μm以上30μm以下の範囲が好ましく、より好ましくは0.1μm以上20μm以下の範囲である。
なお、本発明の蓄電デバイスにおける負極活物質として、ナトリウムイオンのドープ・脱ドープがスムーズに行われるためには、上述の炭素材料が、賦活処理が行われていない、非賦活型炭素材料であることが好ましく、特に不活性化処理が行われた非賦活型炭素材料であることが好ましい。
ここで、「不活性化処理」とは、炭素材料の表面官能基を除去するための処理をいい、具体的には、不活性ガス雰囲気下、600℃以上2000℃以下(好適には、800℃以上1800℃以下)の温度で熱処理する方法が挙げられる。
なお、賦活型炭素材料を使用した場合には、ナトリウムイオンのドープ・脱ドープがスムーズに行われず、不可逆容量が大きくなる場合がある。
本発明の蓄電デバイスにおける負極活物質に用いる有機材料焼成体としては、種々の有機材料の炭化(焼成)により得られる炭素材料のうち、ナトリウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる炭素材料を用いればよい。なお、上記のように好適な炭素材料である難黒鉛化炭素材料は、グラファイト結晶構造が発達しにくい有機材料を焼成して得ることができる。
該有機材料焼成体の原料となる有機材料としては、石油や石炭等の天然鉱物資源や、これら資源を原料として合成した各種合成樹脂(熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂など)のほか、石油ピッチ、石炭ピッチ、紡糸用ピッチなどの種々のプラント残渣油、木材等の植物由来の有機材料等を挙げることができ、これらを単独又は二種以上用いることが可能である。
上記合成樹脂としては、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、ビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、シアネート樹脂、ケトン樹脂などを挙げることができ、これらを単独又は二種以上用いることが可能である。また、硬化剤、添加剤を含有させて用いてもよい。硬化方法は、特に限定されないが、例えばフェノール樹脂を用いた場合では、熱硬化、熱酸化、エポキシ硬化、イソシアネート硬化などが挙げられる。また、エポキシ樹脂を用いた場合では、フェノール樹脂硬化、酸無水物硬化、アミン硬化等が挙げられる。
有機材料の中でも、芳香環を有する有機材料であることが好ましい。該有機材料を用いることにより、ナトリウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる炭素材料を収率よく得ることができ、環境負荷が小さく、製造コストも小さくすることもでき、工業的な利用価値がより高い。
芳香環を有する有機材料としては、例えば、上記合成樹脂の中で、フェノール樹脂(ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂など)、エポキシ樹脂(ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂など)、アニリン樹脂、ビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂を挙げることができ、これらを単独又は二種以上用いることが可能である。また、硬化剤、添加剤を含有していてもよい。
芳香環を有する有機材料としては、フェノール又はその誘導体とアルデヒド化合物とを重合させて得られる有機材料であることが好ましい。該有機材料は、芳香環を有する有機材料の中でも安価であり、工業的な生産量も多く、これを炭化して得られる炭素材料は負極活物質として好ましい炭素材料である。
フェノール又はその誘導体とアルデヒド化合物とを重合させて得られる有機材料としては、フェノール樹脂を挙げることができる。フェノール樹脂は安価であり、工業的な生産量も多く、上記炭素材料の原料として好ましい。フェノール樹脂を炭化して得られる炭素材料を、本発明のナトリウムイオン型蓄電デバイスの負極活物質として用いた場合、蓄電デバイスの充放電容量、充放電を繰り返した後の放電容量が特に大きいため好ましい。フェノール樹脂は、三次元架橋の発達した構造を特徴とし、該樹脂を炭化して得られる炭素材料も、該特徴に由来した特異な三次元架橋の発達した構造を有する炭素材料となっているものと推定され、これが前記放電容量の特に大きい一因になっていると考えられる。
フェノール又はその誘導体としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、キシレノール、ピロガロール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、p−フェニルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、α−ナフトール、β−ナフトール等を挙げることができ、これらを単独又は二種以上用いることが可能である。
アルデヒド化合物としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等を挙げることができ、これらを単独又は二種以上用いることが可能である。
フェノール樹脂としては、特に限定されないが、レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂などを用いることができる。レゾール型フェノール樹脂は、フェノール又はその誘導体とアルデヒド化合物とを塩基性触媒の存在下で重合させることにより得ることができるし、ノボラック型フェノール樹脂は、フェノール又はその誘導体とアルデヒド化合物とを酸性触媒の存在下で重合させることにより得ることができる。
自硬性のレゾール型フェノール樹脂を用いる場合は、レゾール型フェノール樹脂に対して、酸や硬化剤を添加してもよいし、硬化度を低下させるためにノボラック型フェノール樹脂を添加しても良い。また、これらを組合せて添加してもよい。
ノボラック型フェノール樹脂は、フェノール又はその誘導体とアルデヒド化合物とを公知の有機酸及び/又は無機酸を触媒に用い、常圧100℃で数時間縮合反応し、その後脱水及び未反応モノマー除去を行う方法により得られる、メチレン基結合位置がオルソ位とパラ位が同程度のランダムノボラックと呼ばれているタイプと、フェノール又はその誘導体とアルデヒド化合物とを酢酸亜鉛、酢酸鉛、ナフテン酸亜鉛等の金属塩触媒により弱酸性下で付加縮合反応させた後、直接あるいは更に酸触媒を添加し脱水しながら縮合反応を進め、更に必要により未反応物を除去する工程により得られるオルソ位でのメチレン基結合の多いハイオルソノボラックが知られている。
芳香環を分子構造中に有する有機材料としては、他にも多種多様な有機材料を利用することができる。
合成樹脂としては一般にモノマーを重合させ高分子となることが特徴的であるが、芳香環を有する有機材料として、数個〜数十個程度のモノマーが重合した有機材料を利用することもできる。
フェノール又はその誘導体とアルデヒド化合物との重合の際には、副生物が生成したり、未重合物が残存したりする場合もあるが、これらの副生物、未重合物を、有機材料として、利用することもでき、廃棄物を減らすという点で環境負荷を低減できるとともに安価に炭素材料を得ることができ、工業的な利用価値がより高い。
植物由来の有機材料として、木材等を挙げることができ、これを炭化して得られる木炭は、負極活物質に用いる炭素材料として、好ましい実施態様である。また、木材として、廃棄材木、おが屑等の木材加工プロセスにおいて発生する廃棄木材、森林の間伐木材等を利用することもできる。木材の構成成分としては一般にセルロース、ヘミセルロース及びリグニンの3種が主成分として挙げられ、リグニンは、芳香環を有する有機材料でもあり、好ましい。
木材としては、ソテツ類、イチョウ類、針葉樹類(スギ、ヒノキ、アカマツ等)、マオウ類等の裸子植物、広葉樹類(ミズナラ、ブナ、ポプラ、ハルニレ、カシ等)、草本植物、ヤシ類、竹類等の被子植物等を挙げることができる。
上記の木材の中でも、スギは建築材料として広く用いられており、その加工プロセスにおいて発生するスギのおが屑は、環境負荷を低減できるとともに安価に炭素材料を得ることができ、好ましい。また、カシを炭化して得られる備長炭も、負極活物質に用いる炭素材料として好ましい実施態様である。
また、負極活物質に用いる炭素材料として、プラント残渣油の炭化(焼成)により得られる炭素材料を用いることにより、資源を有効活用することができ、工業的な利用価値がより高い。
プラント残渣油としては、エチレンなど各種石油化学製品の製造時における各種残渣油を挙げることができる。より具体的には、蒸留残渣油、流動接触分解残渣油、それらの水素化脱硫油、あるいはそれらの混合油から成る石油系重質油を挙げることができる。中でも、芳香環を有する石油化学製品の製造時における残渣油を用いることが好ましく、具体的には、レゾルシノール製造時の残渣油を挙げることができる。
負極活物質に用いる炭素材料は、上述の種々の有機材料を、単独又は2種以上用いて、これを炭化(焼成)して得ることができる。炭化の温度は、800℃以上2500℃以下の温度であることが好ましく、特に不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。また、有機材料をそのまま炭化してもよいし、有機材料を400℃以下の酸化性ガスの存在下で加熱して得られる加熱物を、不活性ガス雰囲気下で炭化してもよい。不活性ガスとしては、窒素、アルゴンなどを挙げることができ、酸化性ガスとしては、空気、H2O、CO2、O2などを挙げることができる。また、炭化は、減圧下で行ってもよい。これらの加熱、炭化は、例えば、ロータリーキルン、ローラーハースキルン、プッシャーキルン、多段炉、流動炉などの設備を用いればよい。ロータリーキルンは、汎用的に用いられる
また、炭化(焼成)して得られる炭素材料については、必要に応じて粉砕を行ってもよく、粉砕には、例えば、衝撃摩擦粉砕機、遠心力粉砕機、ボールミル(チューブミル、コンパウンドミル、円錐形ボールミル、ロッドミル)、振動ミル、コロイドミル、摩擦円盤ミル又はジェットミルなどの微粉砕用の粉砕機が好適に用いられ、ボールミルによる粉砕が一般的である。この粉砕時には、金属粉の混入はできるだけ避けたほうがよく、これら粉砕機における炭素材料の接触部分には、アルミナ、メノウなど、非金属材料の材質を用いることが好ましい。炭素材料の粉砕の際には、その平均粒径が、通常、50μm以下、好ましくは30μm以下、とりわけ好ましくは10μm以下になるように粉砕される。
結合剤及び導電剤は正極で用いられるものと同様のものを用いることができる。負極において、ナトリウムイオンをドープ・脱ドープすることのできる炭素材料は、導電剤としての役割を果たす場合もある。
負極集電体としては、Cu、Ni、ステンレスなどを挙げることができ、ナトリウムと合金を作り難い点、薄膜に加工しやすいという点で、Cuが好ましい。負極集電体の形状としては、例えば、箔状、平板状、メッシュ状、ネット状、ラス状、パンチングメタル状若しくはエンボス状であるもの又はこれらを組み合わせたもの(例えば、メッシュ状平板など)等が挙げられる。負極集電体表面にエッチング処理による凹凸を形成させてもよい。
本発明のナトリウムイオン型蓄電デバイスにおける特徴の一つは、負極がナトリウムイオンの予備ドープがなされた電極であることにある。負極として、ナトリウムイオンの予備ドープがなされた電極を用いて、電極の不可逆容量を低減することができ、大きな放電容量、サイクル特性の向上を実現することができ、蓄電デバイスとして十分に使用に耐え得るナトリウムイオン型蓄電デバイスとすることができる。本発明において、ナトリウムイオンの予備ドープがなされた電極には、ナトリウムがイオン状態又は金属状態で保持されている。
次に本発明のナトリウムイオン型蓄電デバイスにおける、負極へのナトリウムイオンの予備ドープの具体的な手順を説明する。
負極へのナトリウムイオンの予備ドープの好適な方法としては、例えばナトリウム金属を用いる方法が挙げられる。この方法は、具体的には負極に、ナトリウム金属を電気的に接続し、該ナトリウム金属と負極とを接触する方法であり、この方法では、ナトリウム金属と電極(本発明の蓄電デバイスにおける負極)との間に電位差が発生して電気的にショートされた状態となっている局部電池を形成することにより、ナトリウム金属からナトリウムイオンが溶出し、ナトリウムイオンが貴電位である電極側に移動して、電極(本発明の蓄電デバイスにおける負極)にナトリウムイオンが予備ドープされる。
ナトリウムイオンの予備ドープのより好適な方法は、負極とナトリウム金属との間に外部電圧を印加する方法、すなわち、電解する方法である。この方法では、電源のプラス極をナトリウム金属につないで、電源のマイナス極を予備ドープすべき負極につなぐという構成となり、電解によりナトリウム金属からナトリウムイオンが溶出し負極に取り込まれ、予備ドープされるナトリウムイオン量、あるいは予備ドープの速度が増加する。
また、ナトリウムイオンの予備ドープの好適な方法として、負極にナトリウム金属を溶融した液体を接触する方法を挙げることもできる。この方法では、ナトリウム金属を溶融した液体と負極との化学反応が促進され、負極にナトリウムイオンが予備ドープされる。
また、ナトリウムイオンの予備ドープの他の好適な方法として、ナトリウム金属を用いて得られるナトリウム蒸気雰囲気下に負極をおく方法が挙げられる。この方法では、ナトリウム蒸気と負極との化学反応が促進され、負極にナトリウムイオンが予備ドープされる。なお、本発明では、負極表面にナトリウム金属が蒸着される場合も、ナトリウムイオンが予備ドープされた負極であるものとみなす。
負極へのナトリウムイオンの予備ドープ量は、負極を構成する材料によって適宜設計する。特に、負極はナトリウムイオンの不可逆容量が大きい場合が多いことから、負極について予備ドープを行う場合には、放電容量、サイクル特性がより向上する傾向があるため、予備ドープ量は、満充電容量の5%以上であることが好ましい。また、ナトリウムイオンを予備ドープした負極とナトリウム金属との電位差が、1.00V以下、さらには0.50V以下、さらには0.30V以下、さらには0.10V、さらには0.05V以下となるように負極にナトリウムイオンが予備ドープされることが好ましい。なお、動作電圧をより高める観点からは、ナトリウムイオンを予備ドープした負極とナトリウム金属との電位差が、0.01V以下となるように負極にナトリウムイオンが予備ドープされることが好ましい。
この場合、負極としては、負極活物質、結合剤及び必要に応じて導電剤等を含む負極合剤が、負極集電体に担持されているものを用いることができる。
(3)電解液
本発明のナトリウムイオン型蓄電デバイスにおいて、電解液は、通常、電解質が有機溶媒に溶解されたものである。有機溶媒により溶解された電解質は、ナトリウムイオン(カチオン)とアニオンに分解される。電解質は、例えば、NaClO4、NaPF6、NaBF4、NaCF3SO3、NaN(CF3SO22、NaN(C25SO22、NaC(CF3SO23、Na3BO3、NaF、NaAsF6、NaSbF6、NaTaF6、NaNbF6、Na2SiF6、NaCN、NaAlF4、NaAlCl4などのナトリウム塩が用いられる。
電解液において、電解質の濃度は、電解液に対する電解質の溶解度を考慮して、適宜設定すればよく、通常、0.2〜5mol(電解質)/L(電解液)程度であり、好ましくは、0.3〜3mol(電解質)/L(電解液)程度、特に好ましくは、0.8〜1.5mol/Lmol(電解質)/L(電解液)程度である。濃度が0.2mol/L以上であると、電解液のイオン伝導度が上昇して内部抵抗が低下する傾向にあることから好ましく、5mol/L以下であると、電解液の粘度が低下して内部抵抗が低下する傾向にあることから好ましい。
電解質を溶解する有機溶媒としては、有機極性溶媒が用いられる。有機極性溶媒を含む電解液中の水分含有量としては、通常、200重量ppm以下、好ましくは50重量ppm以下、さらに好ましくは20重量ppm以下である。有機極性溶媒を含む電解液における水分含有量を抑制することにより、水の電気分解による電極への影響、特に耐電圧の低下を抑制することができる。
ここで、有機極性溶媒の具体例としては、以下のものが例示される。
(エーテル)
モノエーテル(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフランなど)、ジエーテル(エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテルなど)、トリエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、環状エーテル[炭素数2〜4(テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、2−メチル−1,3−ジオキソランなど);4−ブチルジオキソラン、炭素数5〜18のクラウンエーテル]など。
(フッ素化されたジオキソラン)
2,2−ジ(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソラン、2,2−ジ(トリフルオロメチル)−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン、2,2−ジ(トリフルオロメチル)−4,4,5,5−テトラフルオロ−1,3−ジオキソラン、2,2−ジメチル−4,4,5,5−テトラフルオロ−1,3−ジオキソラン又は2,2−ジメチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソランなど。
(アミド)
ホルムアミド類(N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなど)、アセトアミド類(N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなど)、プロピオンアミド類(N,N−ジメチルプロピオンアミドなど)、ヘキサメチルホスホリルアミドなど。オキサゾリジノン類;N−メチル−2−オキサゾリジノン、3,5−ジメチル−2−オキサゾリジノンなど、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドンなど。
(ニトリル)
アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、アクリロニトリル、プロピオニトリルの水素原子1個以上をフッ素原子に置換した含フッ素プロピオニトリルなど。
(カルボン酸エステル)
蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、酪酸メチル、吉草酸メチル、プロピオン酸エチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチルなど、無水マレイン酸及びその誘導体など。
(ラクトン)
γ−ブチロラクトン、3−メチル−γ−ブチロラクトン、2−メチル−γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、3−メチル−γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンなど。
(カーボネート)
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、ジエチルカーボネート、4−アリルオキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(1'−プロペニルオキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−アリルオキシメチル−5−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(1'−プロペニルオキシメチル)−5−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−アクリロイルオキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メタクリロイルオキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メタクリロイルオキシメチル−5−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メトキシカルボニルオキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−アリルオキシカルボニルオキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(1’−プロペニルオキシカルボニルオキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4-ビニルエチレンカーボネート、4,5-ジビニルエチレンカーボネート、4,4,5,5-テトラメチル-1,3-ジオキソラン-2-オン、4,4,5,5-テトラエチル-1,3-ジオキソラン-2-オン、ビニレンカーボネート、4-メチルビニレンカー
ボネート、4,5-ジメチルビニレンカーボネート、5,5-ジメチル-1,3-ジオキサン-2-オン及び5,5-ジエチル-1,3-ジオキサン-2-オン、ジプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、エチルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ブチルプロピルカーボネート、及び、上記化合物の水素原子1個以上をフッ素原子に置換した化合物など。
(スルホキシド)
ジメチルスルホキシド、スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン、及び、スルホランの水素原子1以上をフッ素原子に置換した含フッ素スルホランなど。
1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、及び1つ以上水素原子をフッ素原子で置換した化合物など。
(スルホン)
ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジ−n−プロピルスルホン、ジイソプロピルスルホン、ジ−n−ブチルスルホン、ジ−sec−ブチルスルホン、ジ−tert−ブチルスルホンなど。
(ニトロ化合物)
ニトロメタン、ニトロエタンなど。
(その他の複素環式化合物)
N−メチル−2−オキサゾリジノン、3,5−ジメチル−2−オキサゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリジノンなど。
(炭化水素)
芳香族系溶剤(トルエン、キシレン、エチルフルオロベンゼン、ベンゼンの水素原子がフッ素原子に1〜6個置換されたフルオロベンゼンなど)、パラフィン系溶剤(ノルマルパラフィン、イソパラフィンなど)など。
(ケイ素化合物)
ケイ素原子を分子内に有する3−トリメチルシリル−2−オキサゾリジノン、3−トリメチルシリル−4−トリフルオロメチル−2−オキサゾリジノン、3−トリエチルシリル−2−オキサゾリジノンなどオキサゾリジノン化合物、N−トリメチルシリルイミダゾール、N−トリメチルシリル−4−メチル−イミダゾール、N−トリエチルシリルイミダゾール等のイミダゾール化合物、トリス(トリメチルシリル)ホスフェート、トリス(トリエチルシリル)ホスフェート、トリメチルシリルジメチルホスフェート、トリメチルシリルジアリルホスフェート等のホスフェート化合物、4−トリメチルシリル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−トリメチルシリル−5−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−トリメチルシリルメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン等の環状カーボネート化合物、フェニルトリメチルシラン、フェニルトリエチルシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルチオトリメチルシラン、フェニルチオトリエチルシラン等のフェニル化合物、メチル−N−トリメチルシリルカーバメート、メチル−N,N−ビストリメチルシリルカーバメート、エチル−N−トリメチルシリルカーバメート、メチル−N−トリエチルシリルカーバメート、ビニル−N−トリメチルシリルカーバメート等のカーバメート化合物、メチルトリメチルシリルカーボネート、アリルトリメチルシリルカーボネート、エチルトリメチルシリルカーボネート等のカーボネート化合物、メトキシトリメチルシラン、ヘキサメチルジシロキサン、ペンタメチルジシロキサン、メトキシメチルトリメチルシラン、トリメチルクロロシラン、ブチルジフェニルクロロシラン、トリフルオロメチルトリメチルシラン、アセチルトリメチルシラン、3−トリメチルシリルシクロペンテン、アリルトリメチルシラン、ビニルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラザンなど。
有機極性溶媒として、異なる2種類以上の溶媒の混合物を用いてもよい。
電解液に含まれる有機極性溶媒としては、特に、カーボネート類及びラクトン類などのエステル系溶媒を主成分とする溶媒が好ましく、特に、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、イソプロピルメチルカーボネート、ビニレンカーボネート及びジエチルカーボネートからなる群より選ばれた少なくとも1種を主成分とするカーボネート系溶媒が好ましい。ここで「主成分とする」とは、溶媒のうち、50重量%以上、好ましくは70重量%以上、カーボネート系溶媒が占めることを意味する。電解液にエステル系溶媒を用いると、耐酸化性に優れることから、動作時の正極電位をより貴にして蓄電デバイスとしての単位重量あたりの充放電容量(エネルギー密度)を向上させることが可能である。また、電解液の急激な分解を抑制する傾向がある。エチレンカーボネート(EC)及びジメチルカーボネート(DMC)の組み合わせからなる混合溶媒は、電解液に含まれる有機極性溶媒として好ましい溶媒である。混合溶媒におけるECとDMCとの混合比(重量比)は、EC/DMC=20〜80/80〜20、好ましくは、40〜60/60〜40である。
電解液には必要により、種々の添加剤を添加することができる。具体的には、ガス発生抑制、耐電圧向上のためのリン酸エステル(リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリアリルなど)、ホスホン酸類、高容量高出力化のために下記式で表される含フッ素有機ケイ素化合物などが挙げられる。
CF3CH2CH2Si(CH33
(CH33Si−O−Si(CH3)(CF3CH2CH2)−Si(CH3
リン酸エステルやホスホン酸類の添加量は、通常、電解質の電気伝導度と電解液溶剤への溶解度の観点から電解質の10重量%以下程度であり、含フッ素有機ケイ素化合物の添加量としては、電解液中に0.1〜5重量%程度である。
有機極性溶媒の1種である安息香酸類[例えば、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピルなど安息香酸アルキルエステル、安息香酸など]は集電体からの金属溶出防止の添加剤として使用してもよい。添加剤として安息香酸類を用いる場合には、通常、電解質の0.001〜10.0重量%程度であり、好ましくは0.005〜5重量%、特に好ましくは、0.1〜1重量%である。
(4)セパレータ
本発明のナトリウムイオン型蓄電デバイスは、必ずしもセパレータを必要としないが、正極と負極とを分離して両電極の短絡を抑制し、かつ、電解液を保持する役割を担うセパレータを正極と負極との間に備えることが好ましい。
セパレータは、大きなイオン透過度を持ち、所定の機械的強度を持ち絶縁性の膜が用いられる。
セパレータとしては、例えば、ビスコースレーヨン、天然セルロースなどの抄紙、クラフト紙、マニラ紙、セルロースやポリエステル等の繊維を抄紙して得られる混抄紙、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ポリエステル不織布、ガラス繊維、多孔質ポリエチレン、多孔質ポリプロピレン、多孔質ポリエステル、アラミド繊維、ポリブチレンテレフタレート不織布、パラ系全芳香族ポリアミド、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデンと6フッ化プロピレンとの共重合体、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂などの不織布又は多孔質膜等が挙げられる。
セパレータとしては、シリカなどのセラミック粉末粒子と前記結合剤とからなる成形物であってもよい。該成形物は通常、正極及び負極と一体成形される。また、ポリエチレンやポリプロピレンなどを用いたセパレータについては、親水性を向上させるために界面活性剤やシリカ粒子を混合させてもよい。さらに、セパレータには、アセトン等の有機溶媒、ジブチルフタレート(DBP)等の可塑剤等が含有されていてもよい。
セパレータとして、プロトン伝導型ポリマーを用いてもよい。
セパレータとしては、中でも、ビスコースレーヨン又は天然セルロースの抄紙、クラフト紙、マニラ紙、セルロース又はポリエステルの繊維を抄紙して得られる混抄紙、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ポリエステル不織布、ガラス繊維シート等が好ましい。
セパレータの孔径は、通常、0.01〜10μm程度である。セパレータの厚さは、通常、1〜300μm程度、好ましくは5〜30μm程度である。
(5)蓄電デバイスの形状
ナトリウムイオン型蓄電デバイスの形状としては、例えば、コイン型、捲回型、積層型、蛇腹型等、ラミネートパック型等が挙げられる。
コイン型の製造例としては、図1に示したように、ステンレスなどの金属製容器(1−1)に、集電体(1−2)、電極活物質層(1−3)、セパレータ(1−4)、電極(1−3)活物質層及び集電体(1−2)を順次積層し、電解液で充填したのち金属製蓋(1−5)及びガスケット(1−6)で封止する方法などが挙げられる。
捲回型の製造例としては、図2に示したように、集電体(2−2)に導電性炭素材料を含む混合スラリーを塗布、乾燥し、電極活物質層(2−3)を形成させた積層シートを調製し、このシート2枚を、セパレータ(2−4)を介して捲回し、円筒型のアルミニウム、ステンレス等の金属製容器(2−1)に電極封口板(2−5)とともにハウジングする方法などが挙げられる。
尚、集電体には予めリードが具備されており、一方の積層シートのリード(2−6)が正極とし、他方の積層シートのリード(2−6)を負極として電気を充電及び放電される。
積層型としては、図3に示したように、集電体(3−2)及び電極活物質層(3−3)の積層シートとセパレータ(3−4)を交互に積層したのち、アルミニウム、ステンレス等の金属製容器(3−1)に入れ、電解液を充填し、集電体は交互にリード(3−5)と接続され、封止する方法;図4のように、集電体(4−2)及び電極活物質層(4−3)の積層シート並びにセパレータ(4−4)を交互に圧接し、外層をゴム材料等でシーリングし、電解液を充填したのち、封止する方法などが挙げられる。また。ガスケット(4−6)を適宜含むパイポーラ構造として、使用電圧を任意に設定できる構造であってもよい。
ラミネートパック型としては図5に示したように、電極(5−2)の積層シートとセパレータ(5−3)を交互に積層したのち、アルミ蒸着した樹脂シート等のラミネートパック(5−1)に入れ、電解液を充填し、電極(5−2)は交互にリード(5−4)と接続され、封止する方法などが挙げられる。
蛇腹型(図示せず)は、電極のシート2枚をセパレータを介して蛇腹状に折り返しながら積層したのち、積層型と同様に調製する方法である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでもない。
(正極の作製)
正極活物質としての活性炭(株式会社クラレ製、RP20)と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF:株式会社クレハ製、PolyVinylideneDiFluoride)とを95:5の比率で混合したものに、更にN−メチルピロリドン(NMP:東京化成工業株式会社製)を適量加え混合し、塗料状スラリーを得た。得られたスラリーを、集電体である厚さ40μmのアルミ箔上に、アプリケータを用いて100μmの厚さで塗布し、 これを乾燥機に入れ、NMPを除去させながら、十分に乾燥することによって電極シートを得た。この電極シートを電極打ち抜き機で直径1.5cmに打ち抜いた後、ハンドプレスにて十分に圧着し、正極を得た。
(負極の作製)
負極活物質としての難黒鉛化炭素材料(日本カーボン製:ICB0510)と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを95:5の比率で混合したものに、N−メチルピロリドン(NMP)を適量加え混合し、塗料状スラリーを得た。得られたスラリーを集電体である厚さ10μmの銅箔上にアプリケータを用いて、100μmの厚さで塗布し、これを乾燥機に入れ、NMPを除去させながら、十分に乾燥することによって負極シートを得た。
この負極シートを電極打ち抜き機で直径1.5cmに打ち抜いた後、ハンドプレスにて十分に圧着し、負極を得た。
(負極へのナトリウムイオンの予備ドープ)
また、次のようにして予備セルを作製して、負極へナトリウムイオンの予備ドープを行った。上記の負極と非水電解液としての1MのNaClO4/プロピレンカーボネート(PC)とセパレータとを用い、また、対極としてナトリウム金属を用意して、対極と負極との間にセパレータを配置させて、コインセルに収容し、非水電解液を収容して、予備セルを作製した。なお、予備セルの組み立てはアルゴン雰囲気のグローブボックス内で行った。
次に電源を用意し、電源のプラス極をナトリウム金属側につなぎ、電源のマイナス極を予備ドープすべき負極側につなぐという回路を構成し、電位差が0.005Vになるまで0.007mAのCC(コンスタントカレント:定電流)放電をすることで、ナトリウムイオンの予備ドープがなされた負極を得た。
実施例1
(蓄電デバイスの作製)
上記のナトリウムの予備ドープがなされた負極と、非水電解液としての1MのNaClO4/PCと、セパレータとしてポリプロピレン多孔質膜(膜厚20μm)と、上記の正極とを用意して、正極と負極との間にセパレータを配置させて、コインセルに収容し、非水電解液を収容して、蓄電デバイス1を作製した。なお、蓄電デバイス1の組み立てはアルゴン雰囲気のグローブボックス内で行った。
次に電源を用意し、電源のプラス極を蓄電デバイス1の正極側につなぎ、電源のマイナス極を蓄電デバイス1の予備ドープされた負極側につなぐという回路を構成し、以下の条件で定電流充放電試験を実施した。
充放電条件:
充電は、4.0Vまで0.004mAでCC(コンスタントカレント:定電流)充電を行った。放電は、該充電速度と同じ速度でCC放電を行い、電圧1.5Vでカットオフした。次サイクル以降の充電、放電は、該充電速度と同じ速度で行い、1サイクル目と同様に、充電電圧4.0V、放電電圧1.5Vでカットオフした。
蓄電デバイス1について、定電流充放電試験を行った結果、2サイクル目の放電容量は、負極活物質の重量で規格化した値で107mAh/gであり、リチウムイオンキャパシタの値(100〜120mAh/g)と同等の値であった。さらに2サイクル目の放電容量に対する20サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は89%であり、サイクル特性も良好であった。
実施例2
実施例1において、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とを1:1(重量比)となるように混合した混合溶媒を用い、該混合溶媒に所定量のNaClO4を溶解して作製した、1MのNaClO4/(EC+DMC)を非水電解液として使用した以外は実施例1と同様にして、蓄電デバイス2を作製した。
次に蓄電デバイス2について、実施例1と同様の回路を構成し、同様の充放電条件での試験を行ったところ、2サイクル目の放電容量は、負極活物質の重量で規格化した値で200mAh/gであり、リチウムイオンキャパシタの値(100〜120mAh/g)を凌駕する極めて大きな値であった。さらに2サイクル目の放電容量に対する20サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は97%であり、サイクル特性も極めて良好であった。
比較例1
実施例1において、ナトリウムイオンの予備ドープがなされた負極の代わりに、ナトリウムイオンの予備ドープがなされる前の状態の負極を用いる以外は、実施例1と同様にして蓄電デバイス3を作製した。
次に蓄電デバイス3について、実施例1と同様の回路を構成し、同様の充放電条件での試験を行ったが、有効な充電、放電電流は観測されず、蓄電デバイスとして動作しなかった。
比較例2
実施例2において、ナトリウムイオンの予備ドープがなされた負極の代わりに、ナトリウムイオンの予備ドープがなされる前の状態の負極を用いる以外は、実施例2と同様にして蓄電デバイス4を作製した。
次に蓄電デバイス4について、実施例2と同様の回路を構成し、同様の充放電条件での試験を行ったが、有効な充電、放電電流は観測されず、蓄電デバイスとして動作しなかった。
実施例3
実施例1において、非水電解液に、電解質としてヘキサフルオロリン酸ナトリウム(NaPF6)を用い、溶媒としてプロピレンカーボネート(PC)を用いた、1MのNaPF6/PCを使用した以外は実施例1と同様にして、蓄電デバイス5を作製した。
次に蓄電デバイス5について、実施例1と同様の回路を構成し、同様の充放電条件での試験を行ったところ、2サイクル目の放電容量は、負極活物質の重量で規格化した値で140mAh/gであり、リチウムイオンキャパシタの値(100〜120mAh/g)を凌駕する値であった。さらに2サイクル目の放電容量に対する20サイクル目の放電容量(放電容量維持率)は91%であり、サイクル特性も極めて良好であった。
比較例3
実施例3において、ナトリウムイオンの予備ドープがなされた負極の代わりに、ナトリウムイオンの予備ドープがなされる前の状態の負極を用いる以外は、実施例3と同様にして蓄電デバイス6を作製した。
次に蓄電デバイス6について、実施例3と同様の回路を構成し、同様の充放電条件での試験を行ったが、有効な充電、放電電流は観測されず、蓄電デバイスとして動作しなかった。
本発明の蓄電デバイスは、資源的に豊富なナトリウムを用いるデバイスであり、単位重量あたりの静電容量に優れ、電気エネルギーの貯蔵に利用することが可能となる。特にその優れた特性から、携帯機器分野や輸送機器分野におけるエネルギー貯蔵などに好適に利用することができる。
1−1:金属製容器
1−2:電極(正極又は負極)における集電体
1−3:電極(正極又は負極)における活物質層
1−4:セパレータ
1−5:金属製蓋
1−6:ガスケット
2−1:金属製容器
2−2:電極(正極又は負極)における集電体
2−3:電極(正極又は負極)における活物質層
2−4:セパレータ
2−5:電極封口板
2−6:リード
3−1:金属製容器
3−2:電極(正極又は負極)における集電体
3−3:電極(正極又は負極)における活物質層
3−4:セパレータ
3−5:リード
3−6:端子
3−7:安全弁
4−1:加圧板及び端子
4−2:電極(正極又は負極)における集電体
4−3:電極(正極又は負極)における活物質層
4−4:セパレータ
4−6:ガスケット
5−1:ラミネートパック
5−2:電極(正極又は負極)
5−3:セパレータ
5−4:リード

Claims (8)

  1. 正極と、負極と、ナトリウムイオン及びアニオンを含有する電解液とを有するナトリウムイオン型蓄電デバイスであって、
    前記正極がアニオンを吸着・脱離又はドープ・脱ドープすることができる電極であり、前記負極がナトリウムイオンをドープ・脱ドープすることができ、かつ、ナトリウムイオンの予備ドープがなされた電極であることを特徴とするナトリウムイオン型蓄電デバイス。
  2. 前記負極が、負極活物質としてナトリウムイオンをドープ・脱ドープすることができる炭素材料を含有する請求項1記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
  3. 前記炭素材料が、難黒鉛化炭素材料である請求項2記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
  4. 前記炭素材料が、非賦活型炭素材料である請求項2又は3記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
  5. 前記負極とナトリウム金属との酸化還元電位差が1.00V以下となるように、前記負極にナトリウムイオンの予備ドープがなされてなる請求項1から4のいずれかに記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
  6. 前記電解液の溶媒が、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、イソプロピルメチルカーボネート、ビニレンカーボネート及びジエチルカーボネートからなる群より選ばれた少なくとも1種を主成分とするカーボネート系溶媒である請求項1から5のいずれかに記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
  7. 前記カーボネート系溶媒が、エチレンカーボネート及びジメチルカーボネートの混合溶媒である請求項6記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
  8. 正極と負極との間にセパレータを有する請求項1から7のいずれかに記載のナトリウムイオン型蓄電デバイス。
JP2010215781A 2009-09-28 2010-09-27 ナトリウムイオン型蓄電デバイス Pending JP2012069894A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010215781A JP2012069894A (ja) 2009-09-28 2010-09-27 ナトリウムイオン型蓄電デバイス

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009223201 2009-09-28
JP2009223201 2009-09-28
JP2010186530 2010-08-23
JP2010186530 2010-08-23
JP2010215781A JP2012069894A (ja) 2009-09-28 2010-09-27 ナトリウムイオン型蓄電デバイス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012069894A true JP2012069894A (ja) 2012-04-05
JP2012069894A5 JP2012069894A5 (ja) 2013-12-26

Family

ID=46166751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010215781A Pending JP2012069894A (ja) 2009-09-28 2010-09-27 ナトリウムイオン型蓄電デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012069894A (ja)

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014157125A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 住友化学株式会社 ナトリウム二次電池
WO2015075811A1 (ja) * 2013-11-22 2015-05-28 株式会社日立製作所 リチウムイオン二次電池用電解質液
WO2015122030A1 (ja) * 2014-02-13 2015-08-20 住友電気工業株式会社 ナトリウム溶融塩電池
JP2016058207A (ja) * 2014-09-09 2016-04-21 株式会社リコー 非水電解液蓄電素子
WO2016076387A1 (ja) * 2014-11-13 2016-05-19 住友電気工業株式会社 蓄電デバイス用負極組成物、その組成物を含む負極および蓄電デバイスならびに蓄電デバイス用負極の製造方法
JP2016521006A (ja) * 2013-04-24 2016-07-14 コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ 導電性塩としてリチウム以外のアルカリ元素から作製される少なくとも1つの塩を含んでなる電解液から作製される電気化学スーパーキャパシタ装置
JP2018026411A (ja) * 2016-08-08 2018-02-15 旭化成株式会社 非水系アルカリ金属型蓄電素子
JP2018056438A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 旭化成株式会社 捲回式非水系リチウム型蓄電素子
JP2018056412A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 旭化成株式会社 捲回式非水系リチウム型蓄電素子
KR20180114063A (ko) 2016-02-26 2018-10-17 제이에스알 가부시끼가이샤 도핑 시스템, 및 전극, 전지 및 캐패시터의 제조 방법
US10580592B2 (en) 2015-09-28 2020-03-03 Jsr Corporation Method for manufacturing electrode material, cell, and capacitor; and device for manufacturing electrode material
JP2020068205A (ja) * 2018-10-19 2020-04-30 三菱ケミカル株式会社 非水系電解液及び非水系電解液電池
WO2020110433A1 (ja) 2018-11-28 2020-06-04 Jmエナジー株式会社 電極製造方法、蓄電デバイスの製造方法、及び電極製造装置
WO2020208965A1 (ja) 2019-04-10 2020-10-15 Jmエナジー株式会社 電極製造方法及び蓄電デバイスの製造方法
WO2020246081A1 (ja) 2019-06-03 2020-12-10 Jmエナジー株式会社 蓄電デバイス及びリチウムイオン二次電池の製造方法
WO2021045583A1 (ko) * 2019-09-06 2021-03-11 주식회사 엘지화학 음극 전극의 전리튬-전소듐화 방법, 전리튬-전소듐화 음극, 및 이를 포함하는 리튬 이차전지
WO2021131124A1 (ja) 2019-12-26 2021-07-01 Jmエナジー株式会社 電極の製造方法、蓄電デバイスの製造方法、及び電極製造装置
WO2021157157A1 (ja) 2020-02-04 2021-08-12 武蔵エナジーソリューションズ株式会社 ドーピングシステム及び電極の製造方法
CN113675470A (zh) * 2021-08-09 2021-11-19 湖南大学 电解液添加剂、电解液及钠金属电池
CN114890404A (zh) * 2022-05-31 2022-08-12 温州大学碳中和技术创新研究院 一种可大规模生产的竹炭制备方法及其在钠离子电池中的应用

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10270080A (ja) * 1997-03-27 1998-10-09 Sony Corp 非水電解液二次電池
JP2000049053A (ja) * 1998-07-28 2000-02-18 Tokin Corp 電気二重層キャパシタ
JP2007234512A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Sanyo Electric Co Ltd 非水電解質二次電池
JP2009130066A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Sanyo Electric Co Ltd リチウムイオンキャパシタ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10270080A (ja) * 1997-03-27 1998-10-09 Sony Corp 非水電解液二次電池
JP2000049053A (ja) * 1998-07-28 2000-02-18 Tokin Corp 電気二重層キャパシタ
JP2007234512A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Sanyo Electric Co Ltd 非水電解質二次電池
JP2009130066A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Sanyo Electric Co Ltd リチウムイオンキャパシタ

Cited By (39)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014157125A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 住友化学株式会社 ナトリウム二次電池
JP2019071464A (ja) * 2013-04-24 2019-05-09 コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ 導電性塩としてリチウム以外のアルカリ元素から作製される少なくとも1つの塩を含んでなる電解液から作製される電気化学スーパーキャパシタ装置
JP2016521006A (ja) * 2013-04-24 2016-07-14 コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ 導電性塩としてリチウム以外のアルカリ元素から作製される少なくとも1つの塩を含んでなる電解液から作製される電気化学スーパーキャパシタ装置
WO2015075811A1 (ja) * 2013-11-22 2015-05-28 株式会社日立製作所 リチウムイオン二次電池用電解質液
WO2015122030A1 (ja) * 2014-02-13 2015-08-20 住友電気工業株式会社 ナトリウム溶融塩電池
JP2015153584A (ja) * 2014-02-13 2015-08-24 住友電気工業株式会社 ナトリウム溶融塩電池
CN105993092A (zh) * 2014-02-13 2016-10-05 住友电气工业株式会社 钠熔融盐电池
KR20160121524A (ko) 2014-02-13 2016-10-19 스미토모덴키고교가부시키가이샤 나트륨 용융염 전지
JP2016058207A (ja) * 2014-09-09 2016-04-21 株式会社リコー 非水電解液蓄電素子
CN107078286A (zh) * 2014-11-13 2017-08-18 住友电气工业株式会社 蓄电装置用负极组合物、包含所述组合物的负极、蓄电装置和蓄电装置用负极的制造方法
US10886531B2 (en) 2014-11-13 2021-01-05 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Negative electrode composition for electric storage device, negative electrode including the composition, electric storage device, and method for producing negative electrode for electric storage device
JPWO2016076387A1 (ja) * 2014-11-13 2017-11-09 住友電気工業株式会社 蓄電デバイス用負極組成物、その組成物を含む負極および蓄電デバイスならびに蓄電デバイス用負極の製造方法
KR20170085482A (ko) 2014-11-13 2017-07-24 스미토모덴키고교가부시키가이샤 축전 디바이스용 부극 조성물, 그 조성물을 포함하는 부극 및 축전 디바이스 및 축전 디바이스용 부극의 제조 방법
WO2016076387A1 (ja) * 2014-11-13 2016-05-19 住友電気工業株式会社 蓄電デバイス用負極組成物、その組成物を含む負極および蓄電デバイスならびに蓄電デバイス用負極の製造方法
CN107078286B (zh) * 2014-11-13 2021-04-16 住友电气工业株式会社 蓄电装置用负极组合物、包含所述组合物的负极、蓄电装置和蓄电装置用负极的制造方法
US10580592B2 (en) 2015-09-28 2020-03-03 Jsr Corporation Method for manufacturing electrode material, cell, and capacitor; and device for manufacturing electrode material
KR20180114063A (ko) 2016-02-26 2018-10-17 제이에스알 가부시끼가이샤 도핑 시스템, 및 전극, 전지 및 캐패시터의 제조 방법
US11170947B2 (en) 2016-02-26 2021-11-09 Musashi Energy Solutions Co., Ltd. Doping system, and method for manufacturing electrodes, batteries and capacitors
JP2018026411A (ja) * 2016-08-08 2018-02-15 旭化成株式会社 非水系アルカリ金属型蓄電素子
JP2018056438A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 旭化成株式会社 捲回式非水系リチウム型蓄電素子
JP2018056412A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 旭化成株式会社 捲回式非水系リチウム型蓄電素子
JP2020068205A (ja) * 2018-10-19 2020-04-30 三菱ケミカル株式会社 非水系電解液及び非水系電解液電池
JP7299131B2 (ja) 2018-10-19 2023-06-27 三菱ケミカル株式会社 非水系電解液及び非水系電解液電池
KR20210093893A (ko) 2018-11-28 2021-07-28 무사시 에너지 솔루션즈 가부시키가이샤 전극 제조 방법, 축전 디바이스의 제조 방법 및 전극 제조 장치
WO2020110433A1 (ja) 2018-11-28 2020-06-04 Jmエナジー株式会社 電極製造方法、蓄電デバイスの製造方法、及び電極製造装置
CN113678283A (zh) * 2019-04-10 2021-11-19 武藏能源解决方案有限公司 电极制造方法以及蓄电装置的制造方法
CN113678283B (zh) * 2019-04-10 2024-03-01 武藏能源解决方案有限公司 电极制造方法以及蓄电装置的制造方法
WO2020208965A1 (ja) 2019-04-10 2020-10-15 Jmエナジー株式会社 電極製造方法及び蓄電デバイスの製造方法
KR20210150489A (ko) 2019-04-10 2021-12-10 무사시 에너지 솔루션즈 가부시키가이샤 전극 제조 방법 및 축전 디바이스의 제조 방법
WO2020246081A1 (ja) 2019-06-03 2020-12-10 Jmエナジー株式会社 蓄電デバイス及びリチウムイオン二次電池の製造方法
KR20220016125A (ko) 2019-06-03 2022-02-08 무사시 에너지 솔루션즈 가부시키가이샤 축전 디바이스 및 리튬 이온 이차 전지의 제조 방법
WO2021045583A1 (ko) * 2019-09-06 2021-03-11 주식회사 엘지화학 음극 전극의 전리튬-전소듐화 방법, 전리튬-전소듐화 음극, 및 이를 포함하는 리튬 이차전지
KR20220122660A (ko) 2019-12-26 2022-09-02 무사시 에너지 솔루션즈 가부시키가이샤 전극의 제조 방법, 축전 디바이스의 제조 방법 및 전극 제조 장치
WO2021131124A1 (ja) 2019-12-26 2021-07-01 Jmエナジー株式会社 電極の製造方法、蓄電デバイスの製造方法、及び電極製造装置
KR20220136393A (ko) 2020-02-04 2022-10-07 무사시 에너지 솔루션즈 가부시키가이샤 도핑 시스템 및 전극의 제조 방법
WO2021157157A1 (ja) 2020-02-04 2021-08-12 武蔵エナジーソリューションズ株式会社 ドーピングシステム及び電極の製造方法
CN113675470A (zh) * 2021-08-09 2021-11-19 湖南大学 电解液添加剂、电解液及钠金属电池
CN113675470B (zh) * 2021-08-09 2023-06-30 湖南大学 电解液添加剂、电解液及钠金属电池
CN114890404A (zh) * 2022-05-31 2022-08-12 温州大学碳中和技术创新研究院 一种可大规模生产的竹炭制备方法及其在钠离子电池中的应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012069894A (ja) ナトリウムイオン型蓄電デバイス
Bhat et al. Recent trends in electrolytes for supercapacitors
JP5463772B2 (ja) ナトリウム二次電池
TWI487180B (zh) 非水系鋰型蓄電元件用正極材料
JP5018213B2 (ja) 電気二重層キャパシタ用リン化合物複合活性炭及びその製造方法
JP5931326B2 (ja) 電気二重層キャパシタ用活性炭
US20120099246A1 (en) Lithium ion capacitor
KR101811970B1 (ko) 리튬 이온 캐패시터
WO2011037250A1 (ja) ナトリウムイオン型蓄電デバイス
JP2009200014A (ja) 二次電池用炭素材、二次電池用電極、および二次電池
JP2009205918A (ja) 蓄電デバイス
JP2010272492A (ja) ナトリウム二次電池の製造方法およびナトリウム二次電池
JP2012114374A (ja) 電気化学デバイス
JP2019091792A (ja) 非水系リチウム型蓄電素子
JP2014143380A (ja) 非水系リチウム型蓄電素子の製造方法
JP2014132592A (ja) 負極材料、負極活物質、負極およびアルカリ金属イオン電池
JP2014139910A (ja) 非水系二次電池負極用活物質並びにそれを用いた負極及び非水系二次電池
Saini A historical review of electrode materials and electrolytes for electrochemical double layer supercapacitors and pseudocapacitors
KR102221547B1 (ko) 전기화학 커패시터
JP5681753B2 (ja) 負極材料、負極活物質、負極およびアルカリ金属イオン電池
KR101138522B1 (ko) 전극 구조체 및 이를 구비하는 리튬 이온 캐패시터
JP2015103602A (ja) リチウムイオンキャパシタ
JP5604227B2 (ja) キャパシタ用活性炭の製造方法及び活性炭
JP6829573B2 (ja) 捲回式非水系リチウム型蓄電素子
JP2015103603A (ja) リチウムイオンキャパシタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130926

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140408

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140527

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140529

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20141216