JP2012067964A - 膨張弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁において、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生する騒音を抑える。
【解決手段】弁座(12)に形成されるオリフィス(60)が、最も穴径が小さいオリフィス入口部(61)と、オリフィス入口部(61)から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度をなすように穴径が拡大するオリフィス中間部(62)と、オリフィス中間部(62)から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度よりも小さな第2テーパ角度をなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部(63)とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、膨張弁、特に、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁に関する。
従来より、特許文献1(特開2009−228689号公報)に示されるような膨張弁がある。この膨張弁は、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行うものであり、図5に示すように、主として、弁本体10と、弁体20と、駆動機構30とを有している。弁本体10は、弁室11内に開口する弁座12が形成された部材である。弁本体10には、弁室11の側方から冷媒が流入する冷媒入口13と、弁室11の下方に冷媒を流出する冷媒出口14とが形成されている。冷媒入口13には、冷媒流入管40が接続されており、冷媒出口14には、冷媒流出管50が接続されている。弁体20は、駆動機構30によって、弁座12に対して進退する部材である。駆動機構30は、モータやソレノイド等からなる。このような構成によって、冷媒流入管40と冷媒流出管50との間を通過する液冷媒を減圧しつつ流量が調節される。
上記従来の膨張弁では、図6に示すように、弁座12にオリフィス80が形成されている。このオリフィス80は、冷媒の流出方向(すなわち、弁体20の進退方向軸線Xに沿った下方向)に向かって同一穴径(穴径D0)の部分81のみからなる。このような膨張弁では、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合があり、このような使用条件で発生する騒音が問題となっている。
本発明の課題は、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁において、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生する騒音を抑えることにある。
第1の観点にかかる膨張弁は、弁室内に開口する弁座が形成されている弁本体と、弁座に対して進退する弁体とを有しており、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁であり、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される。そして、弁座に形成されるオリフィスが、最も穴径が小さいオリフィス入口部と、オリフィス入口部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度をなすように穴径が拡大するオリフィス中間部と、オリフィス中間部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度よりも小さな第2テーパ角度をなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部とを有することを特徴とする。
本願発明者は、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合において、オリフィス通過時のキャビテーションによる音と、オリフィス通過後の冷媒流出管における共鳴音とが、騒音の原因となっていることを見いだした。すなわち、従来の膨張弁では、オリフィス通過時には、冷媒が流路断面の大きな弁室から流路断面の小さなオリフィスに流入した直後に、冷媒の流れの剥離が発生する。そして、この剥離によって局所的な圧力降下が生じて、この局所的な圧力降下が生じた部分にキャビテーションが発生する。このようなキャビテーションが騒音の原因の1つになっている。また、オリフィス通過時に冷媒の流れの剥離が生じると、冷媒が圧力変動を伴う噴流となって冷媒出口を通じて冷媒流出管に流入する。そして、この圧力変動が冷媒流出管に伝わることで冷媒流出管における共鳴音が発生する。このような共鳴音が騒音の原因の1つになっている。
そこで、本願発明者は、このような騒音に対して、オリフィスの形状を工夫する方向で鋭意検討を行った。そして、本願発明者は、オリフィスを、最も穴径が小さいオリフィス入口部と、オリフィス入口部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度をなすように穴径が拡大するオリフィス中間部と、オリフィス中間部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度よりも小さな第2テーパ角度をなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部とを有するものとすれば、上記の騒音を抑えることができることを見いだした。
このようなオリフィスの形状によると、弁室からオリフィスに流入する冷媒は、まず、従来と同様に、オリフィスのオリフィス入口部に流入した直後に、流れの剥離が発生し、この剥離によって局所的な圧力降下が生じようとする。しかし、ここでは、オリフィス入口部から冷媒の流出方向に向かって穴径が拡大するオリフィス中間部が形成されているため、オリフィス入口部に流入した直後の冷媒の圧力回復が図られることになる。このような圧力回復によって、キャビテーションの発生が抑えられ、その結果、オリフィス通過時のキャビテーションによる音が抑えられる。ここで、オリフィス中間部によって冷媒の圧力回復を図るだけでは、冷媒の流れの剥離が生じたままとなり、冷媒が圧力変動を伴う噴流となって冷媒出口を通じて冷媒流出管に流入するおそれがある。しかし、ここでは、オリフィス中間部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度よりも小さな第2テーパ角度をなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部が形成されているため、剥離した冷媒の再付着が図られることになる。このような冷媒の再付着によって、圧力変動を伴う噴流の発生が抑えられ、その結果、冷媒流出管における共鳴音が抑えられる。
以上のように、この膨張弁では、上記のようなオリフィス入口部、オリフィス中間部及びオリフィス出口部を有するオリフィスの形状を採用することによって、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生する騒音を抑えることができる。
第2の観点にかかる膨張弁は、第1の観点にかかる膨張弁において、オリフィス中間部の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さを、オリフィス入口部の最小の穴径の1倍以上とすることを特徴とする。
この膨張弁では、オリフィス中間部の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さを、オリフィス入口部の最小の穴径の1倍以上としているため、オリフィス出口部だけでなく、オリフィス中間部における冷媒の再付着も図ることができ、これにより、冷媒流出管における共鳴音を抑える効果を向上させることができる。
第3の観点にかかる膨張弁は、第1又は第2の観点にかかる膨張弁において、第1テーパ角度を、10度以上、かつ、60度以下とすることを特徴とする。
この膨張弁では、第1テーパ角度を10度以上にしているため、オリフィス入口部に流入した直後の冷媒の圧力回復を図る効果を確実に得ることができる。しかも、第1テーパ角度を60度以下にしているため、オリフィス中間部における冷媒の再付着も図ることができる。すなわち、この膨張弁では、第1テーパ角度を上記のような角度範囲にすることによって、圧力回復と冷媒の再付着との両方を図ることができる。
第4の観点にかかる膨張弁は、第1〜第3の観点のいずれかにかかる膨張弁において、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス出口部がなす第2傾斜角度を、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス中間部がなす第1傾斜角度より大きく、かつ、90度以下とすることを特徴とする。
この膨張弁では、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス出口部がなす第2傾斜角度を90度以下にしているため、冷媒の流出方向に向かって穴径が縮小することを防ぐことができる。これにより、冷媒の流れがオリフィス出口部で縮流することを防ぎ、オリフィス出口部における圧力変動を抑える効果を向上させることができる。
第5の観点にかかる膨張弁は、第1〜第4の観点のいずれかにかかる膨張弁において、オリフィス出口部の冷媒の流出方向に向かう第2流出方向長さを、オリフィス中間部の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さ以下とすることを特徴とする。
この膨張弁では、オリフィス出口部の冷媒の流出方向に向かう第2流出方向長さを、オリフィス中間部の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さ以下にしているため、オリフィス出口部が過度に長くなることを抑えて、オリフィス出口部における圧力損失の増大を防ぐことができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる膨張弁では、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生する騒音を抑えることができる。
第2の観点にかかる膨張弁では、冷媒流出管における共鳴音を抑える効果を向上させることができる。
第3の観点にかかる膨張弁では、圧力回復と冷媒の再付着との両方を図ることができる。
第4の観点にかかる膨張弁では、オリフィス出口部における圧力変動を抑える効果を向上させることができる。
第5の観点にかかる膨張弁では、オリフィス出口部における圧力損失の増大を防ぐことができる。
本発明の一実施形態にかかる膨張弁の概略断面図である。 本発明の一実施形態にかかる膨張弁の弁座を示す断面図である。 弁座に形成されるオリフィスの形状の違いによるキャビテーション数と騒音値との関係を示す図である。 比較例にかかる膨張弁の弁座を示す断面図である。 従来例にかかる膨張弁の概略断面図である。 従来例にかかる膨張弁の弁座を示す断面図である。
以下、本発明にかかる膨張弁の実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる膨張弁の実施形態の具体的な構成は、下記の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる膨張弁1の概略断面図である。図2は、本発明の一実施形態にかかる膨張弁の弁座を示す断面図である。図1、2において従来例を示す図5、6と同一の部分(すなわち、オリフィス80以外の部分)については、同一の符号を付している。
膨張弁1は、従来例(図5、6)と同様、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁であり、主として、弁本体10と、弁体20と、駆動機構30とを有している。弁本体10は、弁室11内に開口する弁座12が形成された部材である。弁本体10には、弁室11の側方から冷媒が流入する冷媒入口13と、弁室11の下方に冷媒を流出する冷媒出口14とが形成されている。冷媒入口13には、冷媒流入管40が接続されており、冷媒出口14には、冷媒流出管50が接続されている。弁体20は、駆動機構30によって、弁座12に対して進退する部材である。駆動機構30は、モータやソレノイド等からなる。このような構成によって、冷媒流入管40と冷媒流出管50との間を通過する液冷媒を減圧しつつ流量が調節されるようになっている。尚、膨張弁1は、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合がある。
弁座12には、従来例(図6)と同様、弁座12にオリフィス60が形成されている。このオリフィス60は、オリフィス入口部61と、オリフィス中間部62と、オリフィス出口部63とを有している。
オリフィス入口部61は、弁室11に面しており、最も穴径が小さい部分である。ここでは、オリフィス入口部61は、冷媒の流出方向(すなわち、弁体20の進退方向軸線Xに沿った下方向)に向かって同一穴径(最小穴径D0)の筒状の部分である。ここで、オリフィス入口部61の冷媒の流出方向の長さを入口部長さL0とすると、入口部長さL0は、最小穴径D0に比べて非常に小さく、ここでは、最小穴径D0の0.3倍以下の長さである。尚、弁体20がオリフィス入口部60に当接することによって、冷媒入口13と冷媒出口14との間の冷媒の流れが遮断され、弁体20がオリフィス入口部60から離反することによって、冷媒入口13と冷媒出口14との間の冷媒の流れが生じる。
オリフィス中間部62は、オリフィス入口部61から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度αをなすように穴径が拡大する筒状の部分である。ここで、オリフィス中間部62の冷媒の流出方向に向かう長さを第1流出方向長さL1とすると、第1流出方向長さL1は、最小穴径D0の1倍以上の長さである。また、第1テーパ角度αは、10度以上、かつ、60度以下の角度である。また、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス中間部62がなす傾斜角度(ここでは、鋭角をなす側の角度)を第1傾斜角度θとする。
オリフィス出口部63は、オリフィス中間部62から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度αよりも小さな第2テーパ角度βをなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しない筒状の部分である。ここで、オリフィス出口部63の冷媒の流出方向に向かう長さを第2流出方向長さL2とすると、第2流出方向長さL2は、第1流出方向長さL1以下の長さである。また、第2流出方向長さL2は、最小穴径D0の0.3倍以上の長さである。また、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス出口部63がなす傾斜角度(ここでは、鋭角をなす側の角度)を第2傾斜角度ζとすると、第2傾斜角度ζは、第1傾斜角度θより大きく、かつ、90度以下である。
(2)動作及び特徴
上記の膨張弁1を作動させると、弁室11からオリフィス60に流入する冷媒は、従来例と同様に、まず、オリフィス60のオリフィス入口部61に流入した直後に、流れの剥離が発生し、この剥離によって局所的な圧力降下が生じようとする。しかし、ここでは、オリフィス入口部61から冷媒の流出方向に向かって穴径が拡大するオリフィス中間部62が形成されているため、オリフィス入口部61に流入した直後の冷媒の圧力回復が図られることになる。このような圧力回復によって、キャビテーションの発生が抑えられ、その結果、オリフィス60通過時のキャビテーションによる音が抑えられる。ここで、オリフィス中間部62によって冷媒の圧力回復を図るだけでは、冷媒の流れの剥離が生じたままとなり、冷媒が圧力変動を伴う噴流となって冷媒出口14を通じて冷媒流出管50に流入するおそれがある。しかし、ここでは、オリフィス中間部62から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度αよりも小さな第2テーパ角度βをなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部63が形成されているため、剥離した冷媒の再付着が図られることになる。このような冷媒の再付着によって、圧力変動を伴う噴流の発生が抑えられ、その結果、冷媒流出管14における共鳴音が抑えられる。
以上のように、この膨張弁1では、上記のようなオリフィス入口部61、オリフィス中間部62及びオリフィス出口部63を有するオリフィス60の形状を採用することによって、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生する騒音を抑えることができる。
また、この膨張弁1では、オリフィス中間部62の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さL1を、オリフィス入口部61の最小穴径D0の1倍以上としているため、オリフィス出口部63だけでなく、オリフィス中間部62における冷媒の再付着も図ることができ、これにより、冷媒流出管14における共鳴音を抑える効果を向上させることができる。また、オリフィス出口部63の冷媒の流出方向に向かう第2流出方向長さL2を、オリフィス入口部61の最小穴径D0の0.3倍以上としているため、冷媒流出管14における共鳴音を抑える効果を確実に得ることができる。
また、この膨張弁1では、第1テーパ角度αを10度以上にしているため、オリフィス入口部61に流入した直後の冷媒の圧力回復を図る効果を確実に得ることができる。しかも、第1テーパ角度αを60度以下にしているため、オリフィス中間部62における冷媒の再付着も図ることができる。すなわち、この膨張弁1では、第1テーパ角度αを上記のような角度範囲にすることによって、圧力回復と冷媒の再付着との両方を図ることができる。
また、この膨張弁1では、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス出口部63がなす第2傾斜角度βを90度以下にしているため、冷媒の流出方向に向かって穴径が縮小することを防ぐことができる。これにより、冷媒の流れがオリフィス出口部63で縮流することを防ぎ、オリフィス出口部63における圧力変動を抑える効果を向上させることができる。尚、冷媒の流れがオリフィス出口部63で縮流することを防ぎつつ冷媒の再付着を図るためには、オリフィス出口部63として、第2傾斜角度βを90度とすることで穴径が変化しないものを採用することが好ましい。
さらに、この膨張弁1では、オリフィス出口部63の冷媒の流出方向に向かう第2流出方向長さL2を、オリフィス中間部62の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さL1以下にしているため、オリフィス出口部63が過度に長くなることを抑えて、オリフィス出口部63における圧力損失の増大を防ぐことができる。
(3)実験例
次に、上記のオリフィス60の実験例を比較例(図4)及び従来例(図6)とともに、図3に示す。ここで、図3は、弁座12に形成されるオリフィスの形状の違いによるキャビテーション数と騒音値との関係を示す図である。図4は、比較例にかかる膨張弁の弁座12を示す断面図である。
まず、本発明の一実施形態にかかるオリフィス60の実施例(図2)に関する実験について説明する。ここでは、オリフィス60の寸法や測定条件を以下のように設定した。まず、最小穴径D0=1.6mm、入口部長さL0=0.5mm、第1テーパ角度α=20度(第1傾斜角度θ=80度)、第1流出方向長さL1=3.8mm、第2テーパ角度β=0度(第2傾斜角度ζ=90度)、第2流出方向長さL2=0.7mmとした。そして、冷媒として、R410Aを使用し、冷媒入口13と冷媒出口14との間の減圧幅を0.8MPaとし、冷媒流量を75〜85kg/hとして、冷媒温度を5℃〜25℃の間で変化させることによってキャビテーション数σ(冷媒出口14基準)を約−0.1〜約0.9の間で変化させながら、0.3mの距離における膨張弁1の単独での騒音値(キャビテーションによる騒音値)を測定した(図3における実施例の値を参照)。また、これとは別に、冷媒流出管50を接続した状態で共鳴音の測定も行った。
このような実験によると、オリフィス60の実施例(図2)では、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件(すなわち、キャビテーション数σが0以上の条件)において、キャビテーションによる騒音値が55dBA以下に抑えられることがわかる。また、オリフィス60の実施例では、冷媒流出管50における共鳴が生じず、共鳴音による騒音は無視できるレベルであった。
これに対して、最小穴径D0=1.6mmとし、オリフィス81の冷媒の流出方向の長さを5.0mmとした従来例(図6)のオリフィス80では、上記実施例と同じ測定条件において、キャビテーションによる騒音値が最大で65dBAまで増大しており、上記のオリフィス60の実施例に比べて、キャビテーションによる騒音値が最大で10dBA程度増大した(図3における従来例の値を参照)。また、従来例のオリフィス80では、オリフィス60の実施例と同様、冷媒流出管50における共鳴が生じず、共鳴音による騒音は無視できるレベルであった。
また、オリフィス60の実施例からオリフィス出口部63を省略し、オリフィス中間部72の第1テーパ角度α=150度とし、オリフィス中間部72の第1流出方向長さL1=1.0mmとした比較例(図4)のオリフィス70では、上記実施例と同じ測定条件において、キャビテーションによる騒音値が上記のオリフィス60の実施例と同レベルであった(図3における比較例の値を参照)。しかし、比較例のオリフィス70では、オリフィス60の実施例や従来例のオリフィス80とは異なり、冷媒流出管50における共鳴が生じてしまい、共鳴音による騒音が非常に大きなレベルとなった。
このことから、実施例(図2)や比較例(図4)のように、オリフィス入口部61、71から冷媒の流出方向に向かって穴径が拡大するオリフィス中間部62、72を形成することによって、キャビテーションによる騒音値を抑えることができることがわかる、しかし、比較例のオリフィス70(図4)のように、第1テーパ角度αを大きくし過ぎたり、第1流出方向長さL1を短くし過ぎると、冷媒流出管50における共鳴が生じやすくなることがわかる。また、実施例(図2)のように、オリフィス中間部61から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度αよりも小さな第2テーパ角度βをなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部63を形成することによって、共鳴音による騒音は無視できるレベルまで抑えることができる。逆に、比較例(図4)のように、オリフィス中間部72を形成したとしてもオリフィス出口部を形成しなければ、冷媒流出管50における共鳴が生じてしまい、共鳴音による騒音が非常に大きなレベルとなることがわかる。
以上のように、オリフィス60の実施例のような、オリフィス入口部61、オリフィス中間部62及びオリフィス出口部63を有する形状を採用すると、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生するキャビテーションや共鳴による騒音の両方を効果的に抑えることができることがわかる。
本発明は、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁に広く適用可能である。
1 膨張弁
10 弁本体
11 弁室
12 弁座
13 冷媒入口
14 冷媒出口
20 弁体
60 オリフィス
61 オリフィス入口部
62 オリフィス中間部
63 オリフィス出口部
特開2009−228689号公報
本発明は、膨張弁、特に、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁に関する。
従来より、特許文献1(特開2009−228689号公報)に示されるような膨張弁がある。この膨張弁は、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行うものであり、図5に示すように、主として、弁本体10と、弁体20と、駆動機構30とを有している。弁本体10は、弁室11内に開口する弁座12が形成された部材である。弁本体10には、弁室11の側方から冷媒が流入する冷媒入口13と、弁室11の下方に冷媒を流出する冷媒出口14とが形成されている。冷媒入口13には、冷媒流入管40が接続されており、冷媒出口14には、冷媒流出管50が接続されている。弁体20は、駆動機構30によって、弁座12に対して進退する部材である。駆動機構30は、モータやソレノイド等からなる。このような構成によって、冷媒流入管40と冷媒流出管50との間を通過する液冷媒を減圧しつつ流量が調節される。
上記従来の膨張弁では、図6に示すように、弁座12にオリフィス80が形成されている。このオリフィス80は、冷媒の流出方向(すなわち、弁体20の進退方向軸線Xに沿った下方向)に向かって同一穴径(穴径D0)の部分81のみからなる。このような膨張弁では、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合があり、このような使用条件で発生する騒音が問題となっている。
本発明の課題は、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁において、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生する騒音を抑えることにある。
第1の観点にかかる膨張弁は、弁室内に開口する弁座が形成されている弁本体と、弁座に対して進退する弁体とを有しており、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁である。そして、弁座に形成されるオリフィスが、最も穴径が小さいオリフィス入口部と、オリフィス入口部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度をなすように穴径が拡大するオリフィス中間部と、オリフィス中間部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度よりも小さな第2テーパ角度をなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部とを有することを特徴とする。
本願発明者は、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合において、オリフィス通過時のキャビテーションによる音と、オリフィス通過後の冷媒流出管における共鳴音とが、騒音の原因となっていることを見いだした。すなわち、従来の膨張弁では、オリフィス通過時には、冷媒が流路断面の大きな弁室から流路断面の小さなオリフィスに流入した直後に、冷媒の流れの剥離が発生する。そして、この剥離によって局所的な圧力降下が生じて、この局所的な圧力降下が生じた部分にキャビテーションが発生する。このようなキャビテーションが騒音の原因の1つになっている。また、オリフィス通過時に冷媒の流れの剥離が生じると、冷媒が圧力変動を伴う噴流となって冷媒出口を通じて冷媒流出管に流入する。そして、この圧力変動が冷媒流出管に伝わることで冷媒流出管における共鳴音が発生する。このような共鳴音が騒音の原因の1つになっている。
そこで、本願発明者は、このような騒音に対して、オリフィスの形状を工夫する方向で鋭意検討を行った。そして、本願発明者は、オリフィスを、最も穴径が小さいオリフィス入口部と、オリフィス入口部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度をなすように穴径が拡大するオリフィス中間部と、オリフィス中間部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度よりも小さな第2テーパ角度をなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部とを有するものとすれば、上記の騒音を抑えることができることを見いだした。
このようなオリフィスの形状によると、弁室からオリフィスに流入する冷媒は、まず、従来と同様に、オリフィスのオリフィス入口部に流入した直後に、流れの剥離が発生し、この剥離によって局所的な圧力降下が生じようとする。しかし、ここでは、オリフィス入口部から冷媒の流出方向に向かって穴径が拡大するオリフィス中間部が形成されているため、オリフィス入口部に流入した直後の冷媒の圧力回復が図られることになる。このような圧力回復によって、キャビテーションの発生が抑えられ、その結果、オリフィス通過時のキャビテーションによる音が抑えられる。ここで、オリフィス中間部によって冷媒の圧力回復を図るだけでは、冷媒の流れの剥離が生じたままとなり、冷媒が圧力変動を伴う噴流となって冷媒出口を通じて冷媒流出管に流入するおそれがある。しかし、ここでは、オリフィス中間部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度よりも小さな第2テーパ角度をなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部が形成されているため、剥離した冷媒の再付着が図られることになる。このような冷媒の再付着によって、圧力変動を伴う噴流の発生が抑えられ、その結果、冷媒流出管における共鳴音が抑えられる。
以上のように、この膨張弁では、上記のようなオリフィス入口部、オリフィス中間部及びオリフィス出口部を有するオリフィスの形状を採用することによって、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生する騒音を抑えることができる。
第2の観点にかかる膨張弁は、第1の観点にかかる膨張弁において、オリフィス中間部の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さを、オリフィス入口部の最小の穴径の1倍以上とすることを特徴とする。
この膨張弁では、オリフィス中間部の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さを、オリフィス入口部の最小の穴径の1倍以上としているため、オリフィス出口部だけでなく、オリフィス中間部における冷媒の再付着も図ることができ、これにより、冷媒流出管における共鳴音を抑える効果を向上させることができる。
第3の観点にかかる膨張弁は、第1又は第2の観点にかかる膨張弁において、第1テーパ角度を、10度以上、かつ、60度以下とすることを特徴とする。
この膨張弁では、第1テーパ角度を10度以上にしているため、オリフィス入口部に流入した直後の冷媒の圧力回復を図る効果を確実に得ることができる。しかも、第1テーパ角度を60度以下にしているため、オリフィス中間部における冷媒の再付着も図ることができる。すなわち、この膨張弁では、第1テーパ角度を上記のような角度範囲にすることによって、圧力回復と冷媒の再付着との両方を図ることができる。
第4の観点にかかる膨張弁は、第1〜第3の観点のいずれかにかかる膨張弁において、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス出口部がなす第2傾斜角度を、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス中間部がなす第1傾斜角度より大きく、かつ、90度以下とすることを特徴とする。
この膨張弁では、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス出口部がなす第2傾斜角度を90度以下にしているため、冷媒の流出方向に向かって穴径が縮小することを防ぐことができる。これにより、冷媒の流れがオリフィス出口部で縮流することを防ぎ、オリフィス出口部における圧力変動を抑える効果を向上させることができる。
第5の観点にかかる膨張弁は、第1〜第4の観点のいずれかにかかる膨張弁において、オリフィス出口部の冷媒の流出方向に向かう第2流出方向長さを、オリフィス中間部の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さ以下とすることを特徴とする。
この膨張弁では、オリフィス出口部の冷媒の流出方向に向かう第2流出方向長さを、オリフィス中間部の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さ以下にしているため、オリフィス出口部が過度に長くなることを抑えて、オリフィス出口部における圧力損失の増大を防ぐことができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる膨張弁では、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生する騒音を抑えることができる。
第2の観点にかかる膨張弁では、冷媒流出管における共鳴音を抑える効果を向上させることができる。
第3の観点にかかる膨張弁では、圧力回復と冷媒の再付着との両方を図ることができる。
第4の観点にかかる膨張弁では、オリフィス出口部における圧力変動を抑える効果を向上させることができる。
第5の観点にかかる膨張弁では、オリフィス出口部における圧力損失の増大を防ぐことができる。
本発明の一実施形態にかかる膨張弁の概略断面図である。 本発明の一実施形態にかかる膨張弁の弁座を示す断面図である。 弁座に形成されるオリフィスの形状の違いによるキャビテーション数と騒音値との関係を示す図である。 比較例にかかる膨張弁の弁座を示す断面図である。 従来例にかかる膨張弁の概略断面図である。 従来例にかかる膨張弁の弁座を示す断面図である。
以下、本発明にかかる膨張弁の実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる膨張弁の実施形態の具体的な構成は、下記の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる膨張弁1の概略断面図である。図2は、本発明の一実施形態にかかる膨張弁の弁座を示す断面図である。図1、2において従来例を示す図5、6と同一の部分(すなわち、オリフィス80以外の部分)については、同一の符号を付している。
膨張弁1は、従来例(図5、6)と同様、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁であり、主として、弁本体10と、弁体20と、駆動機構30とを有している。弁本体10は、弁室11内に開口する弁座12が形成された部材である。弁本体10には、弁室11の側方から冷媒が流入する冷媒入口13と、弁室11の下方に冷媒を流出する冷媒出口14とが形成されている。冷媒入口13には、冷媒流入管40が接続されており、冷媒出口14には、冷媒流出管50が接続されている。弁体20は、駆動機構30によって、弁座12に対して進退する部材である。駆動機構30は、モータやソレノイド等からなる。このような構成によって、冷媒流入管40と冷媒流出管50との間を通過する液冷媒を減圧しつつ流量が調節されるようになっている。尚、膨張弁1は、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合がある。
弁座12には、従来例(図6)と同様、弁座12にオリフィス60が形成されている。このオリフィス60は、オリフィス入口部61と、オリフィス中間部62と、オリフィス出口部63とを有している。
オリフィス入口部61は、弁室11に面しており、最も穴径が小さい部分である。ここでは、オリフィス入口部61は、冷媒の流出方向(すなわち、弁体20の進退方向軸線Xに沿った下方向)に向かって同一穴径(最小穴径D0)の筒状の部分である。ここで、オリフィス入口部61の冷媒の流出方向の長さを入口部長さL0とすると、入口部長さL0は、最小穴径D0に比べて非常に小さく、ここでは、最小穴径D0の0.3倍以下の長さである。尚、弁体20がオリフィス入口部60に当接することによって、冷媒入口13と冷媒出口14との間の冷媒の流れが遮断され、弁体20がオリフィス入口部60から離反することによって、冷媒入口13と冷媒出口14との間の冷媒の流れが生じる。
オリフィス中間部62は、オリフィス入口部61から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度αをなすように穴径が拡大する筒状の部分である。ここで、オリフィス中間部62の冷媒の流出方向に向かう長さを第1流出方向長さL1とすると、第1流出方向長さL1は、最小穴径D0の1倍以上の長さである。また、第1テーパ角度αは、10度以上、かつ、60度以下の角度である。また、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス中間部62がなす傾斜角度(ここでは、鋭角をなす側の角度)を第1傾斜角度θとする。
オリフィス出口部63は、オリフィス中間部62から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度αよりも小さな第2テーパ角度βをなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しない筒状の部分である。ここで、オリフィス出口部63の冷媒の流出方向に向かう長さを第2流出方向長さL2とすると、第2流出方向長さL2は、第1流出方向長さL1以下の長さである。また、第2流出方向長さL2は、最小穴径D0の0.3倍以上の長さである。また、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス出口部63がなす傾斜角度(ここでは、鋭角をなす側の角度)を第2傾斜角度ζとすると、第2傾斜角度ζは、第1傾斜角度θより大きく、かつ、90度以下である。
(2)動作及び特徴
上記の膨張弁1を作動させると、弁室11からオリフィス60に流入する冷媒は、従来例と同様に、まず、オリフィス60のオリフィス入口部61に流入した直後に、流れの剥離が発生し、この剥離によって局所的な圧力降下が生じようとする。しかし、ここでは、オリフィス入口部61から冷媒の流出方向に向かって穴径が拡大するオリフィス中間部62が形成されているため、オリフィス入口部61に流入した直後の冷媒の圧力回復が図られることになる。このような圧力回復によって、キャビテーションの発生が抑えられ、その結果、オリフィス60通過時のキャビテーションによる音が抑えられる。ここで、オリフィス中間部62によって冷媒の圧力回復を図るだけでは、冷媒の流れの剥離が生じたままとなり、冷媒が圧力変動を伴う噴流となって冷媒出口14を通じて冷媒流出管50に流入するおそれがある。しかし、ここでは、オリフィス中間部62から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度αよりも小さな第2テーパ角度βをなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部63が形成されているため、剥離した冷媒の再付着が図られることになる。このような冷媒の再付着によって、圧力変動を伴う噴流の発生が抑えられ、その結果、冷媒流出管14における共鳴音が抑えられる。
以上のように、この膨張弁1では、上記のようなオリフィス入口部61、オリフィス中間部62及びオリフィス出口部63を有するオリフィス60の形状を採用することによって、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生する騒音を抑えることができる。
また、この膨張弁1では、オリフィス中間部62の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さL1を、オリフィス入口部61の最小穴径D0の1倍以上としているため、オリフィス出口部63だけでなく、オリフィス中間部62における冷媒の再付着も図ることができ、これにより、冷媒流出管14における共鳴音を抑える効果を向上させることができる。また、オリフィス出口部63の冷媒の流出方向に向かう第2流出方向長さL2を、オリフィス入口部61の最小穴径D0の0.3倍以上としているため、冷媒流出管14における共鳴音を抑える効果を確実に得ることができる。
また、この膨張弁1では、第1テーパ角度αを10度以上にしているため、オリフィス入口部61に流入した直後の冷媒の圧力回復を図る効果を確実に得ることができる。しかも、第1テーパ角度αを60度以下にしているため、オリフィス中間部62における冷媒の再付着も図ることができる。すなわち、この膨張弁1では、第1テーパ角度αを上記のような角度範囲にすることによって、圧力回復と冷媒の再付着との両方を図ることができる。
また、この膨張弁1では、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス出口部63がなす第2傾斜角度βを90度以下にしているため、冷媒の流出方向に向かって穴径が縮小することを防ぐことができる。これにより、冷媒の流れがオリフィス出口部63で縮流することを防ぎ、オリフィス出口部63における圧力変動を抑える効果を向上させることができる。尚、冷媒の流れがオリフィス出口部63で縮流することを防ぎつつ冷媒の再付着を図るためには、オリフィス出口部63として、第2傾斜角度βを90度とすることで穴径が変化しないものを採用することが好ましい。
さらに、この膨張弁1では、オリフィス出口部63の冷媒の流出方向に向かう第2流出方向長さL2を、オリフィス中間部62の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さL1以下にしているため、オリフィス出口部63が過度に長くなることを抑えて、オリフィス出口部63における圧力損失の増大を防ぐことができる。
(3)実験例
次に、上記のオリフィス60の実験例を比較例(図4)及び従来例(図6)とともに、図3に示す。ここで、図3は、弁座12に形成されるオリフィスの形状の違いによるキャビテーション数と騒音値との関係を示す図である。図4は、比較例にかかる膨張弁の弁座12を示す断面図である。
まず、本発明の一実施形態にかかるオリフィス60の実施例(図2)に関する実験について説明する。ここでは、オリフィス60の寸法や測定条件を以下のように設定した。まず、最小穴径D0=1.6mm、入口部長さL0=0.5mm、第1テーパ角度α=20度(第1傾斜角度θ=80度)、第1流出方向長さL1=3.8mm、第2テーパ角度β=0度(第2傾斜角度ζ=90度)、第2流出方向長さL2=0.7mmとした。そして、冷媒として、R410Aを使用し、冷媒入口13と冷媒出口14との間の減圧幅を0.8MPaとし、冷媒流量を75〜85kg/hとして、冷媒温度を5℃〜25℃の間で変化させることによってキャビテーション数σ(冷媒出口14基準)を約−0.1〜約0.9の間で変化させながら、0.3mの距離における膨張弁1の単独での騒音値(キャビテーションによる騒音値)を測定した(図3における実施例の値を参照)。また、これとは別に、冷媒流出管50を接続した状態で共鳴音の測定も行った。
このような実験によると、オリフィス60の実施例(図2)では、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件(すなわち、キャビテーション数σが0以上の条件)において、キャビテーションによる騒音値が55dBA以下に抑えられることがわかる。また、オリフィス60の実施例では、冷媒流出管50における共鳴が生じず、共鳴音による騒音は無視できるレベルであった。
これに対して、最小穴径D0=1.6mmとし、オリフィス81の冷媒の流出方向の長さを5.0mmとした従来例(図6)のオリフィス80では、上記実施例と同じ測定条件において、キャビテーションによる騒音値が最大で65dBAまで増大しており、上記のオリフィス60の実施例に比べて、キャビテーションによる騒音値が最大で10dBA程度増大した(図3における従来例の値を参照)。また、従来例のオリフィス80では、オリフィス60の実施例と同様、冷媒流出管50における共鳴が生じず、共鳴音による騒音は無視できるレベルであった。
また、オリフィス60の実施例からオリフィス出口部63を省略し、オリフィス中間部72の第1テーパ角度α=150度とし、オリフィス中間部72の第1流出方向長さL1=1.0mmとした比較例(図4)のオリフィス70では、上記実施例と同じ測定条件において、キャビテーションによる騒音値が上記のオリフィス60の実施例と同レベルであった(図3における比較例の値を参照)。しかし、比較例のオリフィス70では、オリフィス60の実施例や従来例のオリフィス80とは異なり、冷媒流出管50における共鳴が生じてしまい、共鳴音による騒音が非常に大きなレベルとなった。
このことから、実施例(図2)や比較例(図4)のように、オリフィス入口部61、71から冷媒の流出方向に向かって穴径が拡大するオリフィス中間部62、72を形成することによって、キャビテーションによる騒音値を抑えることができることがわかる、しかし、比較例のオリフィス70(図4)のように、第1テーパ角度αを大きくし過ぎたり、第1流出方向長さL1を短くし過ぎると、冷媒流出管50における共鳴が生じやすくなることがわかる。また、実施例(図2)のように、オリフィス中間部61から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度αよりも小さな第2テーパ角度βをなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部63を形成することによって、共鳴音による騒音は無視できるレベルまで抑えることができる。逆に、比較例(図4)のように、オリフィス中間部72を形成したとしてもオリフィス出口部を形成しなければ、冷媒流出管50における共鳴が生じてしまい、共鳴音による騒音が非常に大きなレベルとなることがわかる。
以上のように、オリフィス60の実施例のような、オリフィス入口部61、オリフィス中間部62及びオリフィス出口部63を有する形状を採用すると、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生するキャビテーションや共鳴による騒音の両方を効果的に抑えることができることがわかる。
本発明は、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁に広く適用可能である。
1 膨張弁
10 弁本体
11 弁室
12 弁座
13 冷媒入口
14 冷媒出口
20 弁体
60 オリフィス
61 オリフィス入口部
62 オリフィス中間部
63 オリフィス出口部
特開2009−228689号公報
本発明は、膨張弁、特に、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁に関する。
従来より、特許文献1(特開2009−228689号公報)に示されるような膨張弁がある。この膨張弁は、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行うものであり、図5に示すように、主として、弁本体10と、弁体20と、駆動機構30とを有している。弁本体10は、弁室11内に開口する弁座12が形成された部材である。弁本体10には、弁室11の側方から冷媒が流入する冷媒入口13と、弁室11の下方に冷媒を流出する冷媒出口14とが形成されている。冷媒入口13には、冷媒流入管40が接続されており、冷媒出口14には、冷媒流出管50が接続されている。弁体20は、駆動機構30によって、弁座12に対して進退する部材である。駆動機構30は、モータやソレノイド等からなる。このような構成によって、冷媒流入管40と冷媒流出管50との間を通過する液冷媒を減圧しつつ流量が調節される。
上記従来の膨張弁では、図6に示すように、弁座12にオリフィス80が形成されている。このオリフィス80は、冷媒の流出方向(すなわち、弁体20の進退方向軸線Xに沿った下方向)に向かって同一穴径(穴径D0)の部分81のみからなる。このような膨張弁では、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合があり、このような使用条件で発生する騒音が問題となっている。
本発明の課題は、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁において、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生する騒音を抑えることにある。
第1の観点にかかる膨張弁は、弁室内に開口する弁座が形成されている弁本体と、弁座に対して進退する弁体とを有しており、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁である。そして、弁座に形成されるオリフィスが、最も穴径が小さいオリフィス入口部と、オリフィス入口部の冷媒の流出方向側の直後にオリフィス入口部から冷媒の流出方向に向かってオリフィス入口部の最小の穴径から10度以上、かつ、60度以下の第1テーパ角度をなして徐々に穴径が拡大するオリフィス中間部と、オリフィス中間部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度よりも小さな第2テーパ角度をなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部とを有することを特徴とする。
本願発明者は、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合において、オリフィス通過時のキャビテーションによる音と、オリフィス通過後の冷媒流出管における共鳴音とが、騒音の原因となっていることを見いだした。すなわち、従来の膨張弁では、オリフィス通過時には、冷媒が流路断面の大きな弁室から流路断面の小さなオリフィスに流入した直後に、冷媒の流れの剥離が発生する。そして、この剥離によって局所的な圧力降下が生じて、この局所的な圧力降下が生じた部分にキャビテーションが発生する。このようなキャビテーションが騒音の原因の1つになっている。また、オリフィス通過時に冷媒の流れの剥離が生じると、冷媒が圧力変動を伴う噴流となって冷媒出口を通じて冷媒流出管に流入する。そして、この圧力変動が冷媒流出管に伝わることで冷媒流出管における共鳴音が発生する。このような共鳴音が騒音の原因の1つになっている。
そこで、本願発明者は、このような騒音に対して、オリフィスの形状を工夫する方向で鋭意検討を行った。そして、本願発明者は、オリフィスを、最も穴径が小さいオリフィス入口部と、オリフィス入口部の冷媒の流出方向側の直後にオリフィス入口部から冷媒の流出方向に向かってオリフィス入口部の最小の穴径から第1テーパ角度をなして徐々に穴径が拡大するオリフィス中間部と、オリフィス中間部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度よりも小さな第2テーパ角度をなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部とを有するものとすれば、上記の騒音を抑えることができることを見いだした。
このようなオリフィスの形状によると、弁室からオリフィスに流入する冷媒は、まず、従来と同様に、オリフィスのオリフィス入口部に流入した直後に、流れの剥離が発生し、この剥離によって局所的な圧力降下が生じようとする。しかし、ここでは、オリフィス入口部の冷媒の流出方向側の直後にオリフィス入口部から冷媒の流出方向に向かってオリフィス入口部の最小の穴径から第1テーパ角度をなして徐々に穴径が拡大するオリフィス中間部が形成されているため、オリフィス入口部に流入した直後の冷媒の圧力回復が図られることになる。このような圧力回復によって、キャビテーションの発生が抑えられ、その結果、オリフィス通過時のキャビテーションによる音が抑えられる。ここで、オリフィス中間部によって冷媒の圧力回復を図るだけでは、冷媒の流れの剥離が生じたままとなり、冷媒が圧力変動を伴う噴流となって冷媒出口を通じて冷媒流出管に流入するおそれがある。しかし、ここでは、オリフィス中間部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度よりも小さな第2テーパ角度をなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部が形成されているため、剥離した冷媒の再付着が図られることになる。このような冷媒の再付着によって、圧力変動を伴う噴流の発生が抑えられ、その結果、冷媒流出管における共鳴音が抑えられる。
以上のように、この膨張弁では、上記のようなオリフィス入口部、オリフィス中間部及びオリフィス出口部を有するオリフィスの形状を採用することによって、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生する騒音を抑えることができる。
また、この膨張弁では、第1テーパ角度を10度以上にしているため、オリフィス入口部に流入した直後の冷媒の圧力回復を図る効果を確実に得ることができる。しかも、第1テーパ角度を60度以下にしているため、オリフィス中間部における冷媒の再付着も図ることができる。すなわち、この膨張弁では、第1テーパ角度を上記のような角度範囲にすることによって、圧力回復と冷媒の再付着との両方を図ることができる。
第2の観点にかかる膨張弁は、第1の観点にかかる膨張弁において、オリフィス中間部の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さを、オリフィス入口部の最小の穴径の1倍以上とすることを特徴とする。
この膨張弁では、オリフィス中間部の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さを、オリフィス入口部の最小の穴径の1倍以上としているため、オリフィス出口部だけでなく、オリフィス中間部における冷媒の再付着も図ることができ、これにより、冷媒流出管における共鳴音を抑える効果を向上させることができる。
の観点にかかる膨張弁は、第1又は第2の観点にかかる膨張弁において、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス出口部がなす第2傾斜角度を、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス中間部がなす第1傾斜角度より大きく、かつ、90度以下とすることを特徴とする。
この膨張弁では、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス出口部がなす第2傾斜角度を90度以下にしているため、冷媒の流出方向に向かって穴径が縮小することを防ぐことができる。これにより、冷媒の流れがオリフィス出口部で縮流することを防ぎ、オリフィス出口部における圧力変動を抑える効果を向上させることができる。
の観点にかかる膨張弁は、第1〜第3の観点のいずれかにかかる膨張弁において、オリフィス出口部の冷媒の流出方向に向かう第2流出方向長さを、オリフィス中間部の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さ以下とすることを特徴とする。
この膨張弁では、オリフィス出口部の冷媒の流出方向に向かう第2流出方向長さを、オリフィス中間部の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さ以下にしているため、オリフィス出口部が過度に長くなることを抑えて、オリフィス出口部における圧力損失の増大を防ぐことができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる膨張弁では、冷媒入口が液単相で、かつ、冷媒出口も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生する騒音を抑えることができる。また、圧力回復と冷媒の再付着との両方を図ることができる。
第2の観点にかかる膨張弁では、冷媒流出管における共鳴音を抑える効果を向上させることができる。
の観点にかかる膨張弁では、オリフィス出口部における圧力変動を抑える効果を向上させることができる。
の観点にかかる膨張弁では、オリフィス出口部における圧力損失の増大を防ぐことができる。
本発明の一実施形態にかかる膨張弁の概略断面図である。 本発明の一実施形態にかかる膨張弁の弁座を示す断面図である。 弁座に形成されるオリフィスの形状の違いによるキャビテーション数と騒音値との関係を示す図である。 比較例にかかる膨張弁の弁座を示す断面図である。 従来例にかかる膨張弁の概略断面図である。 従来例にかかる膨張弁の弁座を示す断面図である。
以下、本発明にかかる膨張弁の実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる膨張弁の実施形態の具体的な構成は、下記の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる膨張弁1の概略断面図である。図2は、本発明の一実施形態にかかる膨張弁の弁座を示す断面図である。図1、2において従来例を示す図5、6と同一の部分(すなわち、オリフィス80以外の部分)については、同一の符号を付している。
膨張弁1は、従来例(図5、6)と同様、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁であり、主として、弁本体10と、弁体20と、駆動機構30とを有している。弁本体10は、弁室11内に開口する弁座12が形成された部材である。弁本体10には、弁室11の側方から冷媒が流入する冷媒入口13と、弁室11の下方に冷媒を流出する冷媒出口14とが形成されている。冷媒入口13には、冷媒流入管40が接続されており、冷媒出口14には、冷媒流出管50が接続されている。弁体20は、駆動機構30によって、弁座12に対して進退する部材である。駆動機構30は、モータやソレノイド等からなる。このような構成によって、冷媒流入管40と冷媒流出管50との間を通過する液冷媒を減圧しつつ流量が調節されるようになっている。尚、膨張弁1は、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合がある。
弁座12には、従来例(図6)と同様、弁座12にオリフィス60が形成されている。このオリフィス60は、オリフィス入口部61と、オリフィス中間部62と、オリフィス出口部63とを有している。
オリフィス入口部61は、弁室11に面しており、最も穴径が小さい部分である。ここでは、オリフィス入口部61は、冷媒の流出方向(すなわち、弁体20の進退方向軸線Xに沿った下方向)に向かって同一穴径(最小穴径D0)の筒状の部分である。ここで、オリフィス入口部61の冷媒の流出方向の長さを入口部長さL0とすると、入口部長さL0は、最小穴径D0に比べて非常に小さく、ここでは、最小穴径D0の0.3倍以下の長さである。尚、弁体20がオリフィス入口部60に当接することによって、冷媒入口13と冷媒出口14との間の冷媒の流れが遮断され、弁体20がオリフィス入口部60から離反することによって、冷媒入口13と冷媒出口14との間の冷媒の流れが生じる。
オリフィス中間部62は、オリフィス入口部61から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度αをなすように穴径が拡大する筒状の部分である。ここで、オリフィス中間部62の冷媒の流出方向に向かう長さを第1流出方向長さL1とすると、第1流出方向長さL1は、最小穴径D0の1倍以上の長さである。また、第1テーパ角度αは、10度以上、かつ、60度以下の角度である。また、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス中間部62がなす傾斜角度(ここでは、鋭角をなす側の角度)を第1傾斜角度θとする。
オリフィス出口部63は、オリフィス中間部62から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度αよりも小さな第2テーパ角度βをなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しない筒状の部分である。ここで、オリフィス出口部63の冷媒の流出方向に向かう長さを第2流出方向長さL2とすると、第2流出方向長さL2は、第1流出方向長さL1以下の長さである。また、第2流出方向長さL2は、最小穴径D0の0.3倍以上の長さである。また、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス出口部63がなす傾斜角度(ここでは、鋭角をなす側の角度)を第2傾斜角度ζとすると、第2傾斜角度ζは、第1傾斜角度θより大きく、かつ、90度以下である。
(2)動作及び特徴
上記の膨張弁1を作動させると、弁室11からオリフィス60に流入する冷媒は、従来例と同様に、まず、オリフィス60のオリフィス入口部61に流入した直後に、流れの剥離が発生し、この剥離によって局所的な圧力降下が生じようとする。しかし、ここでは、オリフィス入口部61から冷媒の流出方向に向かって穴径が拡大するオリフィス中間部62が形成されているため、オリフィス入口部61に流入した直後の冷媒の圧力回復が図られることになる。このような圧力回復によって、キャビテーションの発生が抑えられ、その結果、オリフィス60通過時のキャビテーションによる音が抑えられる。ここで、オリフィス中間部62によって冷媒の圧力回復を図るだけでは、冷媒の流れの剥離が生じたままとなり、冷媒が圧力変動を伴う噴流となって冷媒出口14を通じて冷媒流出管50に流入するおそれがある。しかし、ここでは、オリフィス中間部62から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度αよりも小さな第2テーパ角度βをなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部63が形成されているため、剥離した冷媒の再付着が図られることになる。このような冷媒の再付着によって、圧力変動を伴う噴流の発生が抑えられ、その結果、冷媒流出管14における共鳴音が抑えられる。
以上のように、この膨張弁1では、上記のようなオリフィス入口部61、オリフィス中間部62及びオリフィス出口部63を有するオリフィス60の形状を採用することによって、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生する騒音を抑えることができる。
また、この膨張弁1では、オリフィス中間部62の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さL1を、オリフィス入口部61の最小穴径D0の1倍以上としているため、オリフィス出口部63だけでなく、オリフィス中間部62における冷媒の再付着も図ることができ、これにより、冷媒流出管14における共鳴音を抑える効果を向上させることができる。また、オリフィス出口部63の冷媒の流出方向に向かう第2流出方向長さL2を、オリフィス入口部61の最小穴径D0の0.3倍以上としているため、冷媒流出管14における共鳴音を抑える効果を確実に得ることができる。
また、この膨張弁1では、第1テーパ角度αを10度以上にしているため、オリフィス入口部61に流入した直後の冷媒の圧力回復を図る効果を確実に得ることができる。しかも、第1テーパ角度αを60度以下にしているため、オリフィス中間部62における冷媒の再付着も図ることができる。すなわち、この膨張弁1では、第1テーパ角度αを上記のような角度範囲にすることによって、圧力回復と冷媒の再付着との両方を図ることができる。
また、この膨張弁1では、冷媒の流出方向に直交する面に対してオリフィス出口部63がなす第2傾斜角度βを90度以下にしているため、冷媒の流出方向に向かって穴径が縮小することを防ぐことができる。これにより、冷媒の流れがオリフィス出口部63で縮流することを防ぎ、オリフィス出口部63における圧力変動を抑える効果を向上させることができる。尚、冷媒の流れがオリフィス出口部63で縮流することを防ぎつつ冷媒の再付着を図るためには、オリフィス出口部63として、第2傾斜角度βを90度とすることで穴径が変化しないものを採用することが好ましい。
さらに、この膨張弁1では、オリフィス出口部63の冷媒の流出方向に向かう第2流出方向長さL2を、オリフィス中間部62の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さL1以下にしているため、オリフィス出口部63が過度に長くなることを抑えて、オリフィス出口部63における圧力損失の増大を防ぐことができる。
(3)実験例
次に、上記のオリフィス60の実験例を比較例(図4)及び従来例(図6)とともに、図3に示す。ここで、図3は、弁座12に形成されるオリフィスの形状の違いによるキャビテーション数と騒音値との関係を示す図である。図4は、比較例にかかる膨張弁の弁座12を示す断面図である。
まず、本発明の一実施形態にかかるオリフィス60の実施例(図2)に関する実験について説明する。ここでは、オリフィス60の寸法や測定条件を以下のように設定した。まず、最小穴径D0=1.6mm、入口部長さL0=0.5mm、第1テーパ角度α=20度(第1傾斜角度θ=80度)、第1流出方向長さL1=3.8mm、第2テーパ角度β=0度(第2傾斜角度ζ=90度)、第2流出方向長さL2=0.7mmとした。そして、冷媒として、R410Aを使用し、冷媒入口13と冷媒出口14との間の減圧幅を0.8MPaとし、冷媒流量を75〜85kg/hとして、冷媒温度を5℃〜25℃の間で変化させることによってキャビテーション数σ(冷媒出口14基準)を約−0.1〜約0.9の間で変化させながら、0.3mの距離における膨張弁1の単独での騒音値(キャビテーションによる騒音値)を測定した(図3における実施例の値を参照)。また、これとは別に、冷媒流出管50を接続した状態で共鳴音の測定も行った。
このような実験によると、オリフィス60の実施例(図2)では、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件(すなわち、キャビテーション数σが0以上の条件)において、キャビテーションによる騒音値が55dBA以下に抑えられることがわかる。また、オリフィス60の実施例では、冷媒流出管50における共鳴が生じず、共鳴音による騒音は無視できるレベルであった。
これに対して、最小穴径D0=1.6mmとし、オリフィス81の冷媒の流出方向の長さを5.0mmとした従来例(図6)のオリフィス80では、上記実施例と同じ測定条件において、キャビテーションによる騒音値が最大で65dBAまで増大しており、上記のオリフィス60の実施例に比べて、キャビテーションによる騒音値が最大で10dBA程度増大した(図3における従来例の値を参照)。また、従来例のオリフィス80では、オリフィス60の実施例と同様、冷媒流出管50における共鳴が生じず、共鳴音による騒音は無視できるレベルであった。
また、オリフィス60の実施例からオリフィス出口部63を省略し、オリフィス中間部72の第1テーパ角度α=150度とし、オリフィス中間部72の第1流出方向長さL1=1.0mmとした比較例(図4)のオリフィス70では、上記実施例と同じ測定条件において、キャビテーションによる騒音値が上記のオリフィス60の実施例と同レベルであった(図3における比較例の値を参照)。しかし、比較例のオリフィス70では、オリフィス60の実施例や従来例のオリフィス80とは異なり、冷媒流出管50における共鳴が生じてしまい、共鳴音による騒音が非常に大きなレベルとなった。
このことから、実施例(図2)や比較例(図4)のように、オリフィス入口部61、71から冷媒の流出方向に向かって穴径が拡大するオリフィス中間部62、72を形成することによって、キャビテーションによる騒音値を抑えることができることがわかる、しかし、比較例のオリフィス70(図4)のように、第1テーパ角度αを大きくし過ぎたり、第1流出方向長さL1を短くし過ぎると、冷媒流出管50における共鳴が生じやすくなることがわかる。また、実施例(図2)のように、オリフィス中間部61から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度αよりも小さな第2テーパ角度βをなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部63を形成することによって、共鳴音による騒音は無視できるレベルまで抑えることができる。逆に、比較例(図4)のように、オリフィス中間部72を形成したとしてもオリフィス出口部を形成しなければ、冷媒流出管50における共鳴が生じてしまい、共鳴音による騒音が非常に大きなレベルとなることがわかる。
以上のように、オリフィス60の実施例のような、オリフィス入口部61、オリフィス中間部62及びオリフィス出口部63を有する形状を採用すると、冷媒入口13が液単相で、かつ、冷媒出口14も液単相で冷媒が通過する条件で使用される場合に発生するキャビテーションや共鳴による騒音の両方を効果的に抑えることができることがわかる。
本発明は、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁に広く適用可能である。
1 膨張弁
10 弁本体
11 弁室
12 弁座
13 冷媒入口
14 冷媒出口
20 弁体
60 オリフィス
61 オリフィス入口部
62 オリフィス中間部
63 オリフィス出口部
特開2009−228689号公報

Claims (5)

  1. 弁室(11)内に開口する弁座(12)が形成されている弁本体(10)と、弁座に対して進退する弁体(20)とを有しており、冷凍装置の冷媒回路に設けられて液冷媒の減圧を行う膨張弁において、
    冷媒入口(13)が液単相で、かつ、冷媒出口(14)も液単相で冷媒が通過する条件で使用されるものであり、
    前記弁座に形成されるオリフィス(60)が、最も穴径が小さいオリフィス入口部(61)と、前記オリフィス入口部から冷媒の流出方向に向かって第1テーパ角度をなすように穴径が拡大するオリフィス中間部(62)と、前記オリフィス中間部から冷媒の流出方向に向かって前記第1テーパ角度よりも小さな第2テーパ角度をなすように穴径が拡大する又は穴径が変化しないオリフィス出口部(63)とを有することを特徴とする、
    膨張弁(1)。
  2. 前記オリフィス中間部(62)の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さを、前記オリフィス入口部(61)の最小の穴径の1倍以上とすることを特徴とする、
    請求項1に記載の膨張弁(1)。
  3. 前記第1テーパ角度を、10度以上、かつ、60度以下とすることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の膨張弁(1)。
  4. 冷媒の流出方向に直交する面に対して前記オリフィス出口部(63)がなす第2傾斜角度を、冷媒の流出方向に直交する面に対して前記オリフィス中間部(62)がなす第1傾斜角度より大きく、かつ、90度以下とすることを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の膨張弁(1)。
  5. 前記オリフィス出口部(63)の冷媒の流出方向に向かう第2流出方向長さを、前記オリフィス中間部(62)の冷媒の流出方向に向かう第1流出方向長さ以下とすることを特徴とする、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の膨張弁(1)。
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