JP2012066696A - 車両前部におけるリッドのシール構造 - Google Patents

車両前部におけるリッドのシール構造 Download PDF

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Abstract

【課題】リッドを開く際に手先がシール部に当たりにくく、また反力が高くなることもなければ折れ皺も発生しないように考慮された車両前部におけるリッドのシール構造を提供する。
【解決手段】ウエザーストリップ11のフロントシール部11Aは、ベース15と後壁16とで形成される取付基部17と、アッパーシール壁23とロアシール壁24との交差位置を屈曲部25としてベース15および後壁16とで中空部26を形成するシールリップ部18と、を備えている。アッパーシール壁23を後壁16との接続部から屈曲部25に向かって略直線状に前下がり状態で傾斜させてあるとともに、ロアシール壁23を屈曲部25よりも後方位置にてベース15に接続してある。リッド3の閉時にそのリッド3の前端を屈曲部25の上面に当接させてシールする。
【選択図】図10

Description

本発明は、車両前部におけるリッドのシール構造に関し、より具体的には、自動車のフードよりも前方側に配置される比較的小さな後ヒンジタイプのリッドの前端部をウエザーストリップにてシールする構造に関する。
本発明を実施するための形態である図1に示すように、自動車の前部であって且つフード1よりも前方(下方)側に後ヒンジタイプの比較的小さなリッド3が配設されることがある。このリッド3の使用形態としては、例えば車両自体が電気自動車である場合に、リッド3で覆い隠される部分に充電ポートを設定しておき、充電が必要になった場合にはリッド3を開いた上で充電プラグを差し込んで充電することが想定される。
このようなリッド3の開閉機構はフード1そのものの開閉機構と基本的に同構造であることから、リッド3のシール構造に着目した場合にもフード1のシール構造をそのまま転用することが可能であり、例えば特許文献1に代表されるような中空状のウエザーストリップを用いたシール構造の採用が有効であるとされている。
なお、上記のように車両前面に配置されるリッド3の開扉操作はフード1の場合と同様であって、室内側からのオープナーレバー操作(プライマリ操作)よりリッド3をリフトアップさせてわずかに開いたならば、その開いた隙間から手を入れてセカンダリレバーを操作(セカンダリ操作)しながらリッド3を全開状態になるまで開くことになる。
特開2001−270381号公報
上記リッド3のシール構造として特許文献1に記載の構造を採用した場合、プライマリ操作によってリッド3とウエザーストリップとの間に確保される隙間が狭いために、その隙間からセカンダリレバーに手を伸ばす際に手先がウエザーストリップのシール部に当たることがあり、手の汚損やシール部の傷付きを招くおそれがある。また、上記リッド3はフード1と比べてそのヒンジ中心からのアーム長が短いため、リッド3閉時におけるリッド3の下端の進入軌跡が車両前方側からのものとなり、中空状のシール部を大きく撓み変形させる必要がある。そのため、シール部の一部にいわゆる折れ皺が発生するようになって耐久性に欠けるほか、シール部の反力が大きくなることで、フード1に比べて軽量なリッド3の閉止力の増大を招くこととなって好ましくない。
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、フードとは異なるリッドの特殊性を考慮して、リッドを開く際に手先が当たりにくく、また反力が高くなることもなければ折れ皺も発生しないように考慮された車両前部におけるリッドのシール構造を提供するものである。
請求項1に記載の発明は、先に述べたように、自動車のフードよりも前方に配置される後ヒンジタイプの開閉可能なリッドの少なくとも前端部をウエザーストリップにてシールする構造である。このウエザーストリップは、フードよりも下方の車体外装部材に固定されるベースとこのベースの後部から立ち上がる後壁とで形成される断面略L字状の取付基部と、アッパーシール壁とロアシール壁との交差位置を屈曲部として断面略V字形状をなし上記取付基部のベースおよび後壁と共に中空部を形成しているシールリップ部と、を備えている。なお、上記車体外装部材とは、請求項8に記載のようにバンパーを想定している。
そして、このシールリップ部のアッパーシール壁を上記後壁との接続部から屈曲部に向かって略直線状に前下がり状態で傾斜させてあるとともに、ロアシール壁を上記屈曲部よりも後方位置にて取付基部のベースに接続してあり、上記リッド閉時にそのリッドの前端を屈曲部の上面に当接させてシールするようにしたことを特徴とする。
この場合において、シールリップ部の撓み変形の容易性および反力低減の上では、請求項2に記載のように、上記シールリップ部におけるロアシール壁はアッパーシール壁よりも薄肉に形成してあることが望ましい。同様の理由から、請求項3に記載のように、上記シールリップ部における屈曲部は、取付基部におけるベースの前端よりも前方側に位置させてあることが望ましい。より望ましくは、請求項4に記載のように、上記シールリップ部におけるアッパーシール壁のうち屈曲部に近い先端部分を当該アッパーシール壁の他の部位よりも薄肉に形成してあるものとする。こうすることにより、シールリップ部の撓み変形時にアッパーシール壁とロアシール壁とが直接接触して重合してしまうことがなく、いわゆる底突き状態の発生を回避できる。
他方、ウエザーストリップを正確に位置決めした上で堅固に固定保持するためには、請求項5に記載のように、車体外装部材に嵌め込まれるボックス状のボトムケーシングの開口部にリッドを開閉可能に装着してあるとともに、上記取付基部における後壁にはボトムケーシングの開口縁のフランジ部に嵌合する溝部を形成し、これらのフランジ部と溝部との嵌合をもってウエザーストリップをボトムケーシングに固定支持させてあることが望ましい。
望ましくは、請求項6に記載のように、上記取付基部の後壁に形成した溝部の内面に、ボトムケーシング側のフランジ部と係合する保持突起部を形成してあるものとする。さらに、請求項7に記載のように、上記取付基部のベースが固定される車体外装部材のうち後壁よりも後方側に、当該後壁の倒れを抑制する突起部を形成してあるものとする。
より望ましくは、請求項8に記載のように、上記車体外装部材はバンパーであって、そのバンパーに対して取付基部のベースを両面粘着テープにて固定してあるものとする。
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、ロアシール壁とともにシールリップ部を形成しているアッパーシール壁は後壁との接続部から屈曲部に向かって略直線状に前下がり状態で傾斜していて、ウエザーストリップの全高が車両前方側ほど低くなるように徐変している。これは、リッドとウエザーストリップとのなす隙間を大きく確保できることにほかならず、そのため、セカンダリレバー操作に際して隙間からそのセカンダリレバーに手を伸ばしても、手先がウエザーストリップのシールリップ部に当たるのを抑制できることになる。
その上、シールリップ部を形成しているアッパーシール壁とロアシール壁との交差部である屈曲部は、ロアシール壁とベースとの接続部よりも前方に位置していて実質的にオーバーハング状態にあるため、リッドの当接時にきわめて撓み変形し易くなり、反力の低減に大きく貢献できるほか、折れ皺が発生することもない。
請求項1に記載の発明によれば、わずかに開いた隙間からリッドの裏側に手を差し入れた場合でも手先がシール部に当たりにくく、手先を汚損してしまうこともなければ、シールリップ部に傷を付けてしまうこともなくなる。また、シールリップ部の屈曲部側が実質的にベースよりもオーバーハングしているため、シールリップ部にリッドが当接した際にそのシールリップ部が撓みやすくなり、反力の低減を図ることができるほか、折れ皺の発生を防止してその耐久性の向上に貢献できる。
また、請求項2〜4に記載の発明によれば、シールリップ部にリッドが当接した際にそのシールリップ部が一段と撓みやすくなり、一層の反力の低減を図ることが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、ケーシングとリッドおよびウエザーストリップの三者の相対位置関係が一義的に定まるため、車体に対する組付性が良くなるほか、ウエザーストリップの位置精度の低下によるシール性不良の発生を未然の防止することが可能となる。
請求項6〜8に記載の発明によれば、ウエザーストリップの位置決め精度と固定保持力が一段と向上する。
本発明に係るリッドのシール構造が適用される自動車の一例を示す図で、フードの前方にそれとは別のリッドを備えた自動車の正面図。 図1のリッドを開いた状態を示す要部拡大図。 図2のA−A線に沿う拡大断面図。 図2のB−B線に沿う拡大断面図。 図4の要部拡大図。 図2に示したウエザーストリップ単独での説明図。 図6のC−C線に沿う拡大断面図。 図6のD−D線およびE−E線に沿う拡大断面図。 図5の要部拡大図。 図9からのリッドの全閉状態を示す断面図。
図1以下の図面は本発明に係るリッドのシール構造を実施するためのより具体的な形態を示す図であって、特に図1はフード1の前方にそれとは別のリッド3を備えた自動車の正面図を、図2は図1のリッド3を開いた状態での要部拡大図をそれぞれ示している。また、図3および図4はリッド閉状態での図1のA−A線およびB−B線に沿うそれぞれの拡大断面図をそれぞれ示している。
図1に示すように、自動車の前部であって且つ後ヒンジタイプのフード1よりも前方(下方)側の中央部に、車体外装部材であるバンパー(バンパーフェイシア)2の一部を切り欠くようにして同じく後ヒンジタイプの比較的小さなリッド3が開閉可能に配設されている。より詳しくは、図1,2のほか図3,4に示すように、バンパー2の中央部にはボックス状で且つ不完全有底状のボトムケーシング4が嵌め込まれた上で、そのボトムケーシング4が図示外のビス等にて車体骨格部材に固定されている。そして、ボトムケーシング4の開口部側には隣接するフード1と面一状態となるように正面視にて略台形状のリッド3が配設されている。このリッド3は後ヒンジタイプの図示しないヒンジ機構とリンク5を介してボトムケーシング4に支持されていて、後述する図5,9に示す開閉軌跡Qのもとで上記ボトムケーシング4の開口部を開閉することになる。なお、リッド3の開閉軌跡Qはフード1と異なり斜め前方からのものとなる。
ここで、図1に示した自動車を電気自動車と仮定した場合、ボトムケーシング4内には充電のためのコネクタボックス6A,6Bを配置してあり、このコネクタボックス6A,6B内の充電コネクタに対して選択的に外部から充電プラグを差し込んで充電することになることから、その際にリッド3を開くことになる。なお、図3,4では、図2のコネクタボックス6A,6Bを図示省略してある。また、例えば図2の一方のコネクタボックス6Aを単相200V用のものとした場合、他方のコネクタボックス6Bは3相200V用のものとなる。
リッド3は、図3,4に示したように、例えば樹脂製のアウタパネル3aと金属製のインナパネル3bとから構成されている一方、ボトムケーシング4側には公知のフードロック装置と同様のリッドロック装置、例えばフォークピン方式のリッドロック装置7を設けてある。このリッドロック装置7は、フォーク9や補助ラッチを主要素としてリッド3側のストライカピン8を受容することでこれをロックするロック機構のほか、周知のようにロック解錠時に手が入る程度にリッド3を押し上げてリッド3の開扉を容易にするための図示外のリフト機構、およびリッド3の背面にストライカ8に隣接して配置されたセカンダリレバー10とを備えている。
そして、図4の要部を拡大した図5に示すように、室内側から図示外のオープナーレバー(プライマリレバー)を牽引操作すると、先に述べたリフト機構のはたらきによりリッド3が全閉位置P1からセカンダリレバー操作位置P2まで開くことになる。この状態では、先に述べたリッドロック装置7の補助ラッチがなおもリッド3の一部係合していて、セカンダリレバー操作位置P2からのリッド3のさらなる開扉を不能にしている。そこで、後述するようにリッド3の背面に手を差し入れて、セカンダリレバー10を押圧操作しながらリッド3を持ち上げることで初めてそのリッド3の全開操作が可能となる。
上記リッド3によって開閉されるボトムケーシング4の下側三辺部の開口縁には、シール部材として図6〜8に示すような長尺紐状で且つU字状のウエザーストリップ11が装着されている。このウエザーストリップ11は、下端(前端)の押出成形部たる均一断面形状のフロントシール部11Aと同じく押出成形部たる均一断面形状の左右のサイドシール部11B、およびそれらのフロントシール部11Aとサイドシール部11Bとの間に介在して断面形状が徐変している型成形部としてのコーナーシール部11Cとからなり、それらの三者は接合線12a,12bをもって相互に接続されている。
そして、上記フロントシール部11Aの断面形状が図7に示す形状であるのに対して、サイドシール部11Bの形状は図8に示す形状のものとなっている。なお、双方のサイドシール部11Bがクリップ13にてボトムケーシング4の開口縁部に固定されるのに対して、フロントシール部11Aは後述するようにボトムケーシング4の開口縁部に嵌合保持されながら同時に両面粘着テープ14にて車体外装部材であるバンパー2の上面に固定される。
上記ボトムケーシング4とリッド3およびウエザーストリップ11のフロントシール部11Aとの三者の関係が図5に示されており、その図5のさらなる要部拡大図を図9に、図9の状態でシールリップ部8が撓み変形した状態を図10にそれぞれ示す。
図5〜7のほか図9,10に示すように、ウエザーストリップ11のフロントシール部11Aは、バンパー2の上面と平行なフラットなベース15とこのベース15の後部から立ち上がる厚肉の後壁16とで形成される断面略L字状の取付基部17を有し、この取付基部17の前方側に中空状のシールリップ部18を形成してある。
取付基部17のベース15は両面粘着テープ14をもってバンパー2に固定してある一方、取付基部17の後壁16には斜めの溝部19を形成してあり、この溝部19をボトムケーシング4側の下縁のフランジ部20を嵌合させることで、フランジ部20を基準に当該フランジ部20にフロントシール部11Aを予め固定支持させてある。また、上記フランジ部20の表裏両面には突起部21を形成してあるとともに、溝部19の内面にも保持突起部22を形成してあり、これらの突起部21と保持突起部22とが係合することで、フランジ部20とフロントシール部11Aとの相対位置決めとともに両者の抜け止めが施されることになる。
ここで、溝部19とフランジ部20との嵌合によるフロントシール部11Aの固定保持と、両面粘着テープ14による固定保持の両立は次のようにして行う。すなわち、ボトムケーシング4単独の状態で予めフロントシール部11Aをフランジ部20に嵌合支持させておくとともに、両面粘着テープ14のバンパー2側の粘着面には離型紙を貼り付けたままとしておく。そして、ボトムケーシング4を正規位置に組み付けると、フロントシール部11Aもまたバンパー2上の正規位置に位置することになるため、その時点で初めて両面粘着テープ14から離型紙を引き剥がした上で、バンパー2に押し付けてに貼着固定するものとする。
上記シールリップ部18は、アッパーシール壁23とこれよりも長さの短いロアシール壁24とを前端の交差位置を屈曲部25として断面略V字状に連結したものであり、取付基部17のベース15および後壁16とで共有する中空部26を形成するように、アッパーシール壁23を後壁16の上端に、ロアシール壁24を屈曲部15よりも後方位置にてベース15にそれぞれ接続してある。これにより、アッパーシール壁23は後壁16との接続部から屈曲部25に向かってほぼ直線状に前下がり状態で傾斜している。そして、図10に示すように、開閉軌跡Qによるリッド3の閉時には、そのリッド3の下端が屈曲部25よりも上方位置にてアッパーシール壁23に当接することになる。
また、アッパーシール壁23のうちでもその前端の薄肉部23aの肉厚t2はそれ以外の一般部の肉厚t1よりも小さく設定してあるとともに、ロアシール壁24の肉厚t3は薄肉部23aの肉厚t2よりも小さく設定してある。本実施の形態ではt1>t2>t3の関係としてある。これにより、リッド3の下端がアッパーシール壁23に当接した際の反力の低減が図られていて、特にアッパーシール壁23の前端部が薄肉部23aとなっていることで、図10のようなリッド3の全閉時においてもその薄肉部23aとロアシール壁24とが直接接触するいわゆる底突き状態を回避できるようにしてある。
その上、ロアシール壁24が屈曲部15よりも後方で且つベース15の前端位置よりもさらに後方位置にて当該ベース15に接続されていて、実質的にシールリップ部18の先端がオーバーハング状態にあることにより、ベース15の前端部とロアシール壁24との間に空隙27が形成されている。この空隙27の存在のために、ベース15に対するロアシール壁24の接続部が曲げ点として機能する際の柔軟性が高く、リッド3の下端がアッパーシール壁23に当接した際の一層の反力の低減が図られているとともに、リッド3の閉時にそのリッド3がバンパー2と強干渉するのを回避できるようにしてある。
さらに、ロアシール壁24がベース15との接続部を曲げ点として積極的に撓み変形するため、アッパーシール壁23は、その形状をほぼ維持したまま、その前側が下がるように変形する。したがって、シールリップ部18に折れ皺が発生することがなく、耐久性に優れる。
ここで、図9,10から明らかなように、取付基部17における後壁16の後部下面16aは、その下方のバンパー2側に形成された突起部としてのビード部28の真上に位置していて、両者の間に微な少隙間を設定してある。そして、ボトムケーシング4等の組付誤差の影響で取付基部17の後壁16が図9,10の時計回り方向に倒れを生じても、後壁16の後部下面16aがバンパー2側のビード部28に当接することで、それ以上の倒れ現象を抑制できるように考慮されている。
また、上記フロントシール部11Aの取付基部17が例えばEPDMのソリッド材で形成される場合には、シールリップ部18はEPDMのスポンジ材で形成される。
したがって、このように構成されたリッド3のシール構造によれば、リッド3の全閉時においては、先に述べたリッドロック装置7のはたらきにより図10の状態、すなわちリッド3が全閉位置P1にある状態を保持し、特にリッド3の前端部においては同図のように潰れまたは撓み変形したシールリップ部18によってリッド3の内外がシールされることになる。
他方、リッド3の開時においては、室内側から図示外のオープナーレバーを操作すると、リッド3は先に述べたリッドロック装置7のリフト機構のはたらきにより図5,9のセカンダリレバー操作位置P2までリフトアップし、ウエザーストリップ11のフロントシール部11Aとリッド3の下端の間には図5のG1なる幅寸法の隙間が確保される。
この幅寸法G1なる隙間からリッド3の裏側に手を差し入れて、セカンダリレバー10を押圧操作しながらリッド3全体を上方に押し上げると、初めてリッド3の全開操作(図2の状態)が可能となる。この場合において、リッド3の下端においてそのシールを司っている中空状のシールリップ部18が前方側に向かって下り勾配で大きく傾斜しているので、隙間の幅寸法G1の有効幅寸法をより大きく確保することができる。すなわち、ウエザーストリップ11のフロントシール部11Aが存在していない場合の隙間の有効幅寸法G2と、フロントシール部11Aが存在している場合の隙間の有効幅寸法G1との差がきわめて小さいものとなる。そのため、幅寸法G1の隙間から手を差し入れた際にシールリップ部18に手先が当たりにくく、その手先を汚損しにくいだけでなく、シールリップ部18に傷を付けたり、破損させたりする事態を回避することができる。
また、リッド3を閉操作する際には、リッド3を図5,9の反時計回り方向に押し込むことにより、リッドロック装置7が作動して、図10の状態を自己保持することになる。この場合、先に述べたようにフロントシール部11Aのシールリップ部11Aが可撓性に富んでいるので、リッド3の先端部がアッパーシール壁23の先端上面に当接すると、ロアシール壁24がベース15との接続部を曲げ点として下方に撓みつつ、ロアシール壁24に対してアッパーシール壁23が接近するように屈曲部25を曲げ点としてシールリップ部18の前端部が潰れ変形することになる。そして、図10に示すように、ベース15の前端部にロアシール壁24が接触しないまでも、潰れ変形したシールリップ部18の先端部がベース15とリッド3の先端との間に挟み込まれることでシールされる。
この場合、先にも述べたように、(1)ロアシール壁24がアッパーシール壁23よりも薄肉状のものであること、(2)アッパーシール壁23の先端が他の部位よりも肉厚の小さな薄肉部23aとなっていること、(3)ベース15に対するロアシール壁23の接続部位が屈曲部25よりも後方側であり且つベース15そのものの前端位置よりも後方側であること、等の相乗効果によりシールリップ部18の反力低減が図られている。そのために、リッド3の閉止力が小さくて済み、操作性に優れるとともに、シールリップ部18に折れ皺が発生することがなく、耐久性の面でも優れたものとなる。
1…フード
2…バンパー(車体外装部材)
3…リッド
4…ボトムケーシング
7…リッドロック装置
10…セカンダリレバー
11…ウエザーストリップ
11A…フロントシール部
14…両面粘着テープ
15…ベース
16…後壁
17…取付基部
18…シールリップ部
19…溝部
20…フランジ部
21…突起部
22…保持突起部
23…アッパーシール壁
23a…薄肉部
24…ロアシール壁
25…屈曲部
26…中空部
27…空隙
28…ビード部(突起部)
P1…全閉位置
P2…セカンダリレバー操作位置
Q…リッドの開閉軌跡

Claims (8)

  1. 自動車のフードよりも前方に配置される後ヒンジタイプの開閉可能なリッドの少なくとも前端部をウエザーストリップにてシールする構造であって、
    ウエザーストリップは、
    フードよりも下方の車体外装部材に固定されるベースとこのベースの後部から立ち上がる後壁とで形成される断面略L字状の取付基部と、
    アッパーシール壁とロアシール壁との交差位置を屈曲部として断面略V字形状をなし上記取付基部のベースおよび後壁と共に中空部を形成しているシールリップ部と、
    を備えていて、
    このシールリップ部のアッパーシール壁を上記後壁との接続部から屈曲部に向かって略直線状に前下がり状態で傾斜させてあるとともに、ロアシール壁を上記屈曲部よりも後方位置にて取付基部のベースに接続してあり、
    上記リッド閉時にそのリッドの前端を屈曲部の上面に当接させてシールするようにしたことを特徴とする車両前部におけるリッドのシール構造。
  2. 上記シールリップ部におけるロアシール壁はアッパーシール壁よりも薄肉に形成してあることを特徴とする請求項1に記載の車両前部におけるリッドのシール構造。
  3. 上記シールリップ部における屈曲部は、取付基部におけるベースの前端よりも前方側に位置させてあることを特徴とする請求項1または2に記載の車両前部におけるリッドのシール構造。
  4. 上記シールリップ部におけるアッパーシール壁のうち屈曲部に近い先端部分を当該アッパーシール壁の他の部位よりも薄肉に形成してあることを特徴とする請求項3に記載の車両前部におけるリッドのシール構造。
  5. 車体外装部材に嵌め込まれるボックス状のボトムケーシングの開口部にリッドを開閉可能に装着してあるとともに、
    上記取付基部における後壁にはボトムケーシングの開口縁のフランジ部に嵌合する溝部を形成し、
    これらのフランジ部と溝部との嵌合をもってウエザーストリップをボトムケーシングに固定支持させてあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両前部におけるリッドのシール構造。
  6. 上記取付基部の後壁に形成した溝部の内面に、ボトムケーシング側のフランジ部と係合する保持突起部を形成してあることを特徴とする請求項5に記載の車両前部におけるリッドのシール構造。
  7. 上記取付基部のベースが固定される車体外装部材のうち後壁よりも後方側に、当該後壁の倒れを抑制する突起部を形成してあることを特徴とする請求項5または6に記載の車両前部におけるリッドのシール構造。
  8. 上記車体外装部材はバンパーであって、そのバンパーに対して取付基部のベースを両面粘着テープにて固定してあることを特徴とする請求項7に記載の車両前部におけるリッドのシール構造。
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