JP2013212800A - サンルーフのウエザーストリップ構造及びウエザーストリップの取付方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の固定ルーフに形成された開口部を閉じるルーフパネル3,4の周縁部全周に取り付けられたウエザーストリップ5,6に、ルーフパネル3,4の角部に対応して折れ曲がる折曲部5g,6gが設けられている場合に、ウエザーストリップ5,6における折曲部5g,6gを挟む両側近傍部の外側部分に凹み(皺)が生じるのを防止する。
【解決手段】ウエザーストリップ5,6は、ルーフパネル3,4の周縁部への取付け前における折曲部5g,6gの折曲角度θ1が、ルーフパネル3,4における折曲部5g,6gに対応する角部の角度θ2よりも大きく形成されたものであって、折曲部5g,6gの折曲角度が、ルーフパネル3,4における折曲部5g,6gに対応する角部の角度と略同じになるように変形された状態で、ルーフパネル3,4の周縁部に取り付けられている。
【選択図】図4
【解決手段】ウエザーストリップ5,6は、ルーフパネル3,4の周縁部への取付け前における折曲部5g,6gの折曲角度θ1が、ルーフパネル3,4における折曲部5g,6gに対応する角部の角度θ2よりも大きく形成されたものであって、折曲部5g,6gの折曲角度が、ルーフパネル3,4における折曲部5g,6gに対応する角部の角度と略同じになるように変形された状態で、ルーフパネル3,4の周縁部に取り付けられている。
【選択図】図4
Description
本発明は、車両の固定ルーフに形成された開口部を閉じるルーフパネルと、該ルーフパネルの周縁部全周に取り付けられた環状のウエザーストリップとを備えたサンルーフのウエザーストリップ構造、及び、そのウエザーストリップの取付方法に関する技術分野に属する。
従来より、例えば特許文献1に示されているように、車両の固定ルーフに形成された開口部を閉じるルーフパネルの周縁部全周には、環状のウエザーストリップが取り付けられることはよく知られている。また、特許文献1では、車両前側のルーフパネルの後縁部と車両後側のルーフパネルの前縁部とが互いに突き合わされた状態で、上記開口部を閉じるようになっている。そして、一方のルーフパネルにおいては、全周縁部に亘って、該一方のルーフパネルの縁部に設けられたパネル枠体にウエザーストリップを取り付け、他方のルーフパネルにおいては、該他方のルーフパネルの縁部に設けられたパネル枠体の突き合わせ縁部を除いた部分にウエザーストリップを取り付け、上記一方のルーフパネルのウエザーストリップと上記他方のルーフパネルのパネル枠体とが突き合わされた状態で、上記開口部を閉じるようになされている。
しかし、上記特許文献1の上記一方のルーフパネル(ここでは、車両前側のルーフパネルとする)に取り付けられたウエザーストリップに、車両後側のルーフパネルのパネル枠体との突き合わせにより押圧されたときに、凹み(皺)が生じ易いという問題がある。すなわち、ウエザーストリップは、車両前側のルーフパネルの後縁部における車幅方向両側の角部に対応して折れ曲がる折曲部を有し、この折曲部よりも車両前側部分は、車両前後方向に延びていて、車両の固定ルーフの開口部の左右いずれか一方の側縁部に当接する。そして、ウエザーストリップにおいて車両前側のルーフパネルの後縁部に対応する部分が、車両後側のルーフパネルのパネル枠体との突き合わせにより車両前側へ押圧されると、上記折曲部の車両前側近傍部が前側に押圧されることになる。ところが、ウエザーストリップにおける該折曲部の車両前側近傍部よりも前側部分は、開口部の側縁部への当接により基本的には前側へ移動できないため、上記折曲部の車両前側近傍部が圧縮され、この結果、上記折曲部の車両前側近傍部の外側部分が弛んで凹み(皺)が生じる。また、同様に、ウエザーストリップにおける上記折曲部の車幅方向内側近傍部の外側部分にも凹みが生じる可能性がある。また、特に、ウエザーストリップの折曲部に、該折曲部の両側部分同士を繋ぐ継ぎ目部が設けられている場合には、その継ぎ目部が接着剤等の影響で硬くなっているため、その硬い継ぎ目部によって折曲部を挟む両側近傍部(車両前側近傍部及び車幅方向内側近傍部)が圧縮され易く、上記凹みの凹み量がより一層大きくなる。上記のような凹みが生じると、シール性能が低下してしまう。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ウエザーストリップに、ルーフパネルの角部に対応して折れ曲がる折曲部が設けられている場合に、ウエザーストリップにおける該折曲部を挟む両側近傍部の外側部分に凹み(皺)が生じるのを防止しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、車両の固定ルーフに形成された開口部を閉じるルーフパネルと、該ルーフパネルの周縁部全周に取り付けられた環状のウエザーストリップとを備えたサンルーフのウエザーストリップ構造を対象として、上記ウエザーストリップには、上記ルーフパネルの角部に対応して折れ曲がる折曲部が設けられており、上記ウエザーストリップは、上記ルーフパネル周縁部への取付け前における上記折曲部の折曲角度が、上記ルーフパネルにおける該折曲部に対応する角部の角度よりも大きく形成されたものであって、上記折曲部の折曲角度が、上記ルーフパネルにおける該折曲部に対応する角部の角度と略同じになるように変形された状態で、上記ルーフパネル周縁部に取り付けられている、という構成とした。
上記の構成により、ウエザーストリップがルーフパネル周縁部に取り付けられた状態では、折曲部を挟む両側近傍部が内側に曲げられて変形していることで、該部分に張力(外側ほど大きい張力)が生じる。このため、ウエザーストリップにおける折曲部の両側部分のうち一方側の部分が押圧されて、その押圧力が該折曲部の他方側近傍部に付与されても、該折曲部の他方側近傍部には、上記張力により圧縮力が作用せず、この結果、該折曲部の他方側近傍部の外側部分に凹み(皺)が生じることはない。
上記サンルーフのウエザーストリップ構造において、上記ウエザーストリップの上記折曲部には、該折曲部の両側部分同士を繋ぐ継ぎ目部が設けられていてもよい。
このように折曲部に継ぎ目部が設けられている場合に、折曲部を挟む両側近傍部の外側部分に凹みが特に生じ易くなるところを、折曲部の両側近傍部の外側部分に張力を作用させることによって、該部分に凹み(皺)が生じるのを防止することができる。
本発明の別の態様は、車両の固定ルーフに形成された開口部を閉じるルーフパネルの周縁部に取り付けられる環状のウエザーストリップを該ルーフパネルの周縁部に取り付ける、ウエザーストリップの取付方法の発明であり、この発明では、上記ウエザーストリップには、上記ルーフパネルの角部に対応して折れ曲がる折曲部が設けられており、予め、上記環状のウエザーストリップを、上記折曲部の折曲角度が、上記ルーフパネルにおける該折曲部に対応する角部の角度よりも大きくなるように形成しておき、上記形成した環状のウエザーストリップを、上記折曲部の折曲角度が、上記ルーフパネルにおける該折曲部に対応する角部の角度と略同じになるように変形させて、上記ルーフパネル周縁部に取り付けるものとする。
この発明により、上記のように、ウエザーストリップにおける折曲部を挟む両側近傍部に張力を作用させた状態で、ウエザーストリップをルーフパネルの周縁部に取り付けることができ、ウエザーストリップにおける折曲部の両側近傍部の外側部分に凹み(皺)が生じるのを防止することができる。
以上説明したように、本発明によると、ウエザーストリップにおける折曲部を挟む両側近傍部の外側部分に張力を付与して、該部分に凹み(皺)が生じるのを防止することができ、よって、ウエザーストリップのシール性能を高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るウエザーストリップ構造が適用されたサンルーフ2を備えた車両1を示す。この車両1の固定ルーフ1aには、平面視で略矩形状の開口部1bが形成されている。この開口部1bは、車両前側に位置する平面視で略矩形状の前側ルーフパネル3と、車両後側に位置する平面視で略矩形状の後側ルーフパネル4とにより閉じられている。以下、車両1についての前、後、左、右、上及び下を、それぞれ単に前、後、左、右、上及び下という。
上記前側ルーフパネル3及び後側ルーフパネル4は、上記開口部1bを閉じているときに前後方向に並んでいる。これら前側ルーフパネル3及び後側ルーフパネル4同士は、前側ルーフパネル3の後縁部と後側ルーフパネル4の前縁部とが互いに突き合わされた状態で(詳細には、後述の前側ウエザーストリップ5の後部5dと後側ウエザーストリップ6の前部6aとが互いに突き合わされた状態で)、上記開口部1bを閉じるように構成されている。
詳細な図示及び説明は省略するが、本実施形態では、前側ルーフパネル3は、モータを含む開閉機構(図示せず)により駆動されて、全閉状態、チルト状態及び開状態の3つの状態をとり得る。全閉状態においては、前側ルーフパネル3は、上記のように、前側ルーフパネル3の後縁部と後側ルーフパネル4の前縁部とが互いに突き合わされた状態で、後側ルーフパネル4と共に開口部1bを密閉した状態となる。チルト状態においては、前側ルーフパネル3は、全閉状態から開口部1bに対して傾動して、前側ルーフパネル3の後縁部側が前縁部側に対して上昇し、前側ルーフパネル3の後縁部が後側ルーフパネル4の前縁部よりも浮き上がった状態となる。これにより、前側ルーフパネル3の後縁部と後側ルーフパネル4の前縁部との間に隙間が形成されて、開口部1bの前後方向中央部が僅かに開放されることになる。開状態においては、前側ルーフパネル3は、その後縁部が全閉状態よりも沈み込むように開口部1bに対して傾動した状態で、後側ルーフパネル4の下方側にスライドした状態となる。このとき、開口部1bの前側部分が開放される。そして、前側ルーフパネル3が開口部1bを最も開いた状態である全開状態においては、前側ルーフパネル3と後側ルーフパネル4とが概ね上下方向に重なり合い、開口部1bの前半分が開放される。本実施形態では、このように前側ルーフパネル3は開閉式のルーフパネルであるが、後側ルーフパネル4は固定のルーフパネルであり、動くことはない。
図1〜図4に示すように、前側ルーフパネル3は、ガラス製の前側パネル本体3aと、この前側パネル本体3aの周縁部全周に固定された、硬質樹脂材からなる前側パネル枠体3bとを有している。この前側パネル枠体3bは、前側パネル本体3a及びその下側に配置されかつ前側ルーフパネル3を支持するための枠状の前側支持部材3dと一体化されて形成されたものである。前側パネル枠体3bの周側面全周(つまり前側ルーフパネル3の周縁部全周)には、環状の前側ウエザーストリップ5が前側パネル枠体3bの周側面に沿うように取り付けられている。この前側ウエザーストリップ5の取付け用として、前側パネル枠体3bの周側面全周には、前側ウエザーストリップ5の後述の係合突部5fが係合する係合溝部3cが形成されている。
同様に、後側ルーフパネル4は、ガラス製の後側パネル本体4aと、この後側パネル本体4aの周縁部全周に固定された、硬質樹脂材からなる後側パネル枠体4bとを有している。この後側パネル枠体4bは、後側パネル本体4a及びその下側に配置されかつ後側ルーフパネル4を支持するための枠状の後側支持部材4dと一体化されて形成されたものである。後側パネル枠体4bの周側面全周(つまり後側ルーフパネル4の周縁部全周)には、環状の後側ウエザーストリップ6が後側パネル枠体4bの周側面に沿うように取り付けられている。この後側ウエザーストリップ6の取付け用として、後側パネル枠体4bの周側面全周には、後側ウエザーストリップ6の後述の係合突部6fが係合する係合溝部4cが形成されている。
尚、前側パネル本体3a及び後側パネル本体3bが、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の硬質樹脂製であってもよく、その場合には、前側パネル枠体3b及び後側パネル枠体4bをなくすことも可能である。
上記前側ウエザーストリップ5は、前部5a、左側部5b、右側部5c及び後部5dを含んで略矩形の環状に形成された断面中空状のシール部5eを有している。前側ルーフパネル3が上記開口部1bの前側部分を閉じているときに、シール部5eの前部5aは開口部1bの前側縁部に弾接し、左側部5b及び右側部5cは開口部1bの左右両側の側縁部における前側部分にそれぞれ弾接し、後部5dは後側ウエザーストリップ6に弾接する。シール部5eの内周面全周には、前側パネル枠体3bの係合溝部3cに係合する係合突部5fが内側に突出するように一体に設けられている。
前側ウエザーストリップ5において、前部5aと左側部5bとの角部、及び、前部5aと右側部5cとの角部は、円弧状に滑らかに曲がっているが、左側部5bと後部5dとの角部、及び、右側部5cと後部5dとの角部は、前側パネル枠体3bの角張った角部に対応して折れ曲がる折曲部5gとされている。つまり、前側ルーフパネル3の後縁部における車幅方向両側の角張った角部に対応して、前側ウエザーストリップ5の後部5dの左右両側に折曲部5gがそれぞれ設けられることになる。尚、前側パネル枠体3bの形状によっては、前側ウエザーストリップ5の後部5dの左右両側の折曲部5gに代えて又は加えて、前部5aの左右両側に折曲部5gがそれぞれ設けられてもよい。
図3に示すように、前側ウエザーストリップ5は、前側パネル枠体3bへの取付け前の状態で、前側パネル枠体3bの周側面に略沿った形状をなしているが、後述の如く、左右の折曲部5gの折曲角度が、前側パネル枠体3bにおける該折曲部5gに対応する角部の角度よりも大きくなっているために、後部5dは、前側パネル枠体3bの周側面の後側部分のように直線状に延びてはおらず、僅かに後方に湾曲するような形状をなしている。
同様に、上記後側ウエザーストリップ6は、前部6a、左側部6b、右側部6c及び後部6dを含んで略矩形の環状に形成された断面中空状のシール部6eを有している。シール部6eの左側部6b及び右側部6cは開口部1bの左右両側の側縁部における後側部分にそれぞれ弾接し、後部6dは開口部1bの後側縁部に弾接し、前部6aは、前側ルーフパネル3が上記開口部1bの前側部分を閉じているときに、前側ウエザーストリップ5の後部5dに弾接する。すなわち、前側ルーフパネル3及び後側ルーフパネル4が上記開口部1bを閉じているとき、前側ウエザーストリップ5の後部5dと後側ウエザーストリップ6の前部6aとが互いに弾接することになる(図2で二点鎖線は、弾接前の状態を示す)。シール部6eの内周面全周には、後側パネル枠体4bの係合溝部4cに係合する係合突部6fが内側に突出するように一体に設けられている。
後側ウエザーストリップ6において、左側部6bと後部6dとの角部、及び、右側部6cと後部6dとの角部は、円弧状に滑らかに曲がっているが、前部6aと左側部6bとの角部、及び、前部6aと右側部6cとの角部は、後側パネル枠体4bの角張った角部に対応して折れ曲がる折曲部6gとされている。つまり、後側パネル6の前縁部における車幅方向両側の角張った角部に対応して、後側ウエザーストリップ6の前部6aの左右両側に折曲部6gがそれぞれ設けられることになる。尚、後側パネル枠体4bの形状によっては、後側ウエザーストリップ6の前部6aの左右両側の折曲部6gに代えて又は加えて、後部6dの左右両側に折曲部6gがそれぞれ設けられてもよい。
後側ウエザーストリップ6は、後側パネル枠体4bへの取付け前の状態で、後側パネル枠体4bの周側面に略沿った形状をなしているが、前側ウエザーストリップ5と同様に、前部6aの形状は、後側パネル枠体4bの周側面の前側部分のように直線状に延びてはおらず、僅かに後方に湾曲するような形状をなしている。
本実施形態では、前側ウエザーストリップ5を作製する際、後部5aと、それ以外の部分である前部5a、左側部5b及び右側部5cとを別々に作製する。これは、シール部5eを断面中空状に形成することが容易にできるからである。前部5a、左側部5b及び右側部5cは係合突部5fを含めて一体成形し、その一体成形した左側部5bの後端及び右側部5cの後端に、係合突部5fを含む後部5dの左右両端部を接着剤によりそれぞれ繋ぐことにより、環状に形成する。これにより、前側ウエザーストリップ5の左右の折曲部5gには、該折曲部5gの両側部分同士(左側部5b及び後部5d同士、右側部5c及び後部5d同士)を繋ぐ継ぎ目部5hがそれぞれ設けられることになる(図3及び図4参照)。後側ウエザーストリップ6も同様に作製されて、後側ウエザーストリップ6の左右の折曲部6gにも、該折曲部6gの両側部分同士(前部6a及び左側部6b同士、前部6a及び右側部6c同士)を繋ぐ継ぎ目部6hがそれぞれ設けられる(図4参照)。
図4には、前側ウエザーストリップ5の前側パネル枠体3bへの取付け前の後部5dを二点鎖線で示している。前側ウエザーストリップ5の前側パネル枠体3bへの取付け前における各折曲部5gの折曲角度(θ1)は、前側パネル枠体3bにおける該折曲部5gに対応する角部の角度(θ2)よりも大きくされている。本実施形態では、θ2は90度であり、θ1は鈍角となる。θ2は90度である必要はなく、90度よりも大きくても小さくてもよい。θ1とθ2との差(θ1−θ2)の値は、小さすぎると、後述する効果が十分に得られない一方、大きすぎると、前側ウエザーストリップ5を前側パネル枠体3bの周側面(特に折曲部5gに対応する角部)に沿うように取り付けることが難くなるので、そのことを考慮して適切に設定すればよい。例えば、θ1とθ2との差(θ1−θ2)の値は、1度以上30度以下とすればよく、5度以上25度以下とするのがより一層好ましい。
同様に、後側ウエザーストリップ6の後側パネル枠体4bへの取付け前における各折曲部6gの折曲角度も、後側パネル枠体4bにおける該折曲部6gに対応する角部の角度(本実施形態では、90度)よりも大きくされている。
このように、前側ウエザーストリップ5を、各折曲部5gの折曲角度が、前側パネル枠体3bにおける該折曲部5gに対応する角部の角度よりも大きくなるように形成しておくとともに、後側ウエザーストリップ6を、各折曲部6gの折曲角度が、後側パネル枠体4bにおける該折曲部6gに対応する角部の角度よりも大きくなるように形成しておく。
次いで、前側ウエザーストリップ5を、その係合突部5fを前側パネル枠体3bの周側面全周の係合溝部3cに押圧して係合させることにより、前側パネル枠体3bの周側面(前側ルーフパネル3の周縁部)に沿って取り付ける。このとき、前側ウエザーストリップ5を、各折曲部5gの折曲角度が、前側パネル枠体3bにおける該折曲部5gに対応する角部の角度と略同じになるように変形させて、前側パネル枠体3bの周側面(前側パネルの周縁部)に取り付ける。また、同様に、後側ウエザーストリップ6を、各折曲部6gの折曲角度が、後側パネル枠体4bにおける該折曲部6gに対応する角部の角度と略同じになるように変形させて、後側パネル枠体4bの周側面(後側ルーフパネル4の周縁部)に取り付ける。
こうして前側ウエザーストリップ5の各折曲部5gは、前側パネル枠体3bにおける該折曲部5gに対応する角部に沿って折れ曲がり、前側ウエザーストリップ5は、各折曲部5gの折曲角度が、前側パネル枠体3bにおける該折曲部5gに対応する角部の角度と略同じ(本実施形態では、90度)になるように変形された状態で、前側パネル枠体3bの周側面に取り付けられていることになる。また、同様に、後側ウエザーストリップ6の各折曲部6gは、後側パネル枠体4bにおける該折曲部6gに対応する角部に沿って折れ曲がり、後側ウエザーストリップ6は、各折曲部6gの折曲角度が、後側パネル枠体4bにおける該折曲部6gに対応する角部の角度と略同じ(本実施形態では、90度)になるように変形された状態で、後側パネル枠体4bの周側面に取り付けられていることになる。
ここで、前側ウエザーストリップ5の取付け前における各折曲部5gの折曲角度が、前側パネル枠体3bにおける該折曲部5gに対応する角部の角度と略同じであったと仮定する。前側ウエザーストリップ5の後部5dと後側ウエザーストリップ6の前部6aとが互いに弾接しているとき、前側ウエザーストリップ5の後部5dが、左右の折曲部5gも含めて車幅方向全体に亘って前側へ押圧される。このとき、前側ウエザーストリップ5において、左右の折曲部5gの前側近傍部(左側部5b及び右側部5cの後端部)が前側に押圧されることになる。しかし、前側ウエザーストリップ5における各折曲部5gの前側近傍部よりも前側部分(左側部5b及び右側部5cの後端部を除く部分)は、開口部1bの側縁部への当接により基本的には前側へ移動できないため、各折曲部5gの前側近傍部が圧縮されることになる。この結果、図5(前側ウエザーストリップ5の左側の折曲部5g付近を示す)に示すように、各折曲部5gの前側近傍部の外側部分が弛んで凹み9(皺)が生じる。特に、本実施形態では、折曲部5gに継ぎ目部5hが設けられており、この継ぎ目部5hは、接着剤の影響で硬くなっているため、その硬い継ぎ目部5hによって各折曲部5gの前側近傍部が圧縮され易く、上記凹み9の凹み量がより一層大きくなる。また、同様に、各折曲部5gの車幅方向内側近傍部(後部5dの左右両端部)の外側部分にも凹み10が生じる可能性がある。但し、本実施形態では、前側ウエザーストリップ5の後部5dが、開口部1bの縁部のような硬いものとは異なって、柔軟な後側ウエザーストリップ6に当接しているので、凹み10は比較的生じ難く、凹み10が生じたとしても、その凹み量は小さい。
そこで、上記凹み9,10が生じないようにするために、本実施形態では、上記のように、前側ウエザーストリップ5の取付け前における各折曲部5gの折曲角度を、前側パネル枠体3bにおける該折曲部5gに対応する角部の角度よりも大きくしておき、取付け時に略同じになるように前側ウエザーストリップ5を変形させる。こうして前側ウエザーストリップ5が変形されて前側パネル枠体3bに取り付けられた状態では、各折曲部5gを挟む両側近傍部(前側近傍部及び車幅方向内側近傍部)が内側に曲げられることで、該部分に張力(外側ほど大きい張力)が生じる。このため、折曲部5gの前側近傍部が前側へ押圧されても、各折曲部5gの前側近傍部には、上記張力により圧縮力が作用せず、この結果、各折曲部5gの前側近傍部の外側部分が弛んで凹み9が生じるようなことはない。また、同様に、各折曲部5gの車幅方向内側近傍部の外側部分にも凹部10が生じることはない。さらに、前側ウエザーストリップ5と同様に、後側ウエザーストリップ6における各折曲部6gを挟む両側近傍部(後側近傍部及び車幅方向内側近傍部)の外側部分にも凹みが生じることはない。したがって、前側及び後側ウエザーストリップ5,6のシール性能を高めることができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上記実施形態では、前側ウエザーストリップ5の後部5aと後側ウエザーストリップ6の前部6aとを互いに弾接させるようにして、前側及び後側ウエザーストリップ5,6を、本発明のウエザーストリップに相当するものとしたが、後側ウエザーストリップ6を環状のものではなくて前部6aのみがないものとし、環状の前側ウエザーストリップ5の後部5aを後側パネル枠体4bの周側面の前側部分に当接させるようにしてもよい(図6参照)。この場合、前側ウエザーストリップ5のみが本発明のウエザーストリップに相当するものとして、上記実施形態と同様の構成とすればよい。また、逆に、環状の後側ウエザーストリップ6の前部6aを前側パネル枠体3bの周側面の後側部分に当接させるようにしてもよい。この場合、後側ウエザーストリップ6のみが本発明のウエザーストリップに相当するものとして、上記実施形態と同様の構成とすればよい。
また、車両1の固定ルーフ1aに形成された開口部1bを閉じるルーフパネルの数は、1つであってもよい。或いは、3つ以上のルーフパネルが、前後方向に並んだ状態で開口部1bを閉じるようにしてもよい。これら3つ以上のルーフパネルは、相隣接する任意の2つのルーフパネルのうち前側のルーフパネルの後縁部と後側のルーフパネルの前縁部とが互いに突き合わされた状態で、開口部1bを閉じるように構成される。そして、相隣接する任意の2つのルーフパネルのうち前側のルーフパネルの後縁部及び後側のルーフパネルの前縁部における車幅方向両側の角部に対応するウエザーストリップの角部が、上記実施形態と同様の折曲部とされていてもよい。この場合、上記前側及び後側のルーフパネルの周縁部全周にそれぞれ取り付けられる環状のウエザーストリップにおける上記折曲部の折曲角度を、上記実施形態の前側及び後側ウエザーストリップ5,6と同様にすればよい。
さらに、上記実施形態では、前側ルーフパネル3は開閉式のルーフパネルであり、後側ルーフパネル4は固定のルーフパネルであるが、その逆であってもよく、また、共に開閉式のルーフパネルであってもよく、共に固定のルーフパネルであってもよい。車両1の固定ルーフ1aに形成された開口部1bを閉じるルーフパネルの数が1つであっても複数であっても、各ルーフパネルの開閉及び固定の形態はどのような形態であってもよい。
また、上記実施形態では、前側及び後側ウエザーストリップ5,6の折曲部5g,6gに継ぎ目部5h,6hが設けられているが、折曲部5g,6gに継ぎ目部5h,6hが設けられている必要はなく、継ぎ目部5h,6hが前側及び後側ウエザーストリップ5,6における折曲部5g,6g以外の部分に設けられていてもよく、継ぎ目部5h,6hが全くないものであってもよい。さらに、前側ウエザーストリップ5の左右の折曲部5gのいずれか一方のみに、継ぎ目部5hが設けられるようにしてもよい(後側ウエザーストリップ6も同様)。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、車両の固定ルーフに形成された開口部を閉じるルーフパネルと、該ルーフパネルの周縁部全周に取り付けられた環状のウエザーストリップとを備えたサンルーフのウエザーストリップ構造、及び、そのウエザーストリップの取付方法に有用である。
1 車両
1a 固定ルーフ
2 サンルーフ
3 前側ルーフパネル
4 後側ルーフパネル
5 前側ウエザーストリップ
5g 折曲部
5h 継ぎ目部
6 後側ウエザーストリップ
6g 折曲部
6h 継ぎ目部
1a 固定ルーフ
2 サンルーフ
3 前側ルーフパネル
4 後側ルーフパネル
5 前側ウエザーストリップ
5g 折曲部
5h 継ぎ目部
6 後側ウエザーストリップ
6g 折曲部
6h 継ぎ目部
Claims (3)
- 車両の固定ルーフに形成された開口部を閉じるルーフパネルと、該ルーフパネルの周縁部全周に取り付けられた環状のウエザーストリップとを備えたサンルーフのウエザーストリップ構造であって、
上記ウエザーストリップには、上記ルーフパネルの角部に対応して折れ曲がる折曲部が設けられており、
上記ウエザーストリップは、上記ルーフパネル周縁部への取付け前における上記折曲部の折曲角度が、上記ルーフパネルにおける該折曲部に対応する角部の角度よりも大きく形成されたものであって、上記折曲部の折曲角度が、上記ルーフパネルにおける該折曲部に対応する角部の角度と略同じになるように変形された状態で、上記ルーフパネル周縁部に取り付けられていることを特徴とするサンルーフのウエザーストリップ構造。 - 請求項1記載のサンルーフのウエザーストリップ構造において、
上記ウエザーストリップの上記折曲部には、該折曲部の両側部分同士を繋ぐ継ぎ目部が設けられていることを特徴とするサンルーフのウエザーストリップ構造。 - 車両の固定ルーフに形成された開口部を閉じるルーフパネルの周縁部に取り付けられる環状のウエザーストリップを該ルーフパネルの周縁部に取り付ける、ウエザーストリップの取付方法であって、
上記ウエザーストリップには、上記ルーフパネルの角部に対応して折れ曲がる折曲部が設けられており、
予め、上記環状のウエザーストリップを、上記折曲部の折曲角度が、上記ルーフパネルにおける該折曲部に対応する角部の角度よりも大きくなるように形成しておき、
上記形成した環状のウエザーストリップを、上記折曲部の折曲角度が、上記ルーフパネルにおける該折曲部に対応する角部の角度と略同じになるように変形させて、上記ルーフパネル周縁部に取り付けることを特徴とするウエザーストリップの取付方法。
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---|---|---|---|
JP2012084903A JP2013212800A (ja) | 2012-04-03 | 2012-04-03 | サンルーフのウエザーストリップ構造及びウエザーストリップの取付方法 |
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Cited By (2)
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JP2015123847A (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | 西川ゴム工業株式会社 | サンルーフ装置 |
JP2016102109A (ja) * | 2006-11-02 | 2016-06-02 | アンスティテュ ナシオナル ドゥ ラ サントゥ エ ドゥ ラ ルシェルシェ メディカル(イーエヌエスエーエールエム) | ヒト抗ミュラーホルモンii型レセプタ(amhr−ii)に対するモノクローナル抗体とそのフラグメント |
-
2012
- 2012-04-03 JP JP2012084903A patent/JP2013212800A/ja active Pending
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