JP2012058597A - 感光体、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

感光体、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】長期間使用した場合であっても露光部電位の上昇を引き起こすことなく、帯電性低下や地汚れ、帯電不良を抑制することが可能な電子写真感光体を提供することを目的とする。
【解決手段】導電性支持体上に少なくとも中間層、感光層、を順に有する電子写真感光体に於いて、該中間層が少なくとも下記一般式(I)で表されるアゾ化合物を含む塗工液を用いて形成された電子写真感光体。
一般式(I) A(E)n
(Aはアゾ化合物の残基であり、1つまたはそれ以上のヘテロ原子でn個のE基に結合しており、該ヘテロ原子は、NおよびOからなる群から選ばれ、残基Aの一部を形成し、E基はそれぞれ独立に水素または−C(=O)−O−Rを表し、Eの少なくとも一つは−C(=O)−O−Rであり、nは、1から10の整数である。)
【選択図】なし

Description

本発明は複写機やレーザープリンター及び普通ファクシミリ等の電子写真感光体の製造方法、およびそれを用いて形成した電子写真感光体、画像形成装置用プロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成方法に関する。
具体的には電子写真感光体を長期間使用した場合であっても露光部電位の上昇を引き起こすことなく、帯電性低下や地汚れ、帯電不良を抑制することが可能な電子写真感光体およびそれを用いた画像形成方法、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジに関する。
近年、オフィスの省スペース化、ビジネスオポチュニティの拡大等の観点から、電子写真装置に対して、高速化、小型化、カラー化、さらには、高画質化、易メンテナンス性が望まれている。これらは、電子写真感光体の特性の向上、耐久性の向上等が関係していることから、電子写真感光体の開発により解決すべき問題と位置付けられている。易メンテナンス性の向上の観点からは、電子写真感光体の交換頻度の低減が挙げられる。これは、電子写真感光体由来の主力画像欠陥を、長期に亘って可能な限り少なくすることであり、電子写真感光体の長寿命化に他ならない。また、長期に亘る出力画像の高画質化にも関連するため、近年、電子写真感光体の長寿命化に関する開発が多く報告されている。
電子写真感光体の長寿命化を達成するためには、画像形成プロセスから電子写真感光体が受ける種々のハザードに対する耐久性の向上が重要な課題となる。ここで言うところのハザードとしては、大きくは機械的ハザード、電気的ハザードの二種類に大別できる。
機械的ハザードの一例としては、画像形成プロセスの転写後に電子写真感光体上に残留するトナーを除去(所謂トナークリーニングプロセス)する手段の一つであるブレードクリーニング由来のものが挙げられる。ブレードクリーニングとは、感光体上に弾性部材(所謂クリーニングブレード)を当接することにより、強制的に電子写真感光体上からトナーを除去する手段であり、少ないスペースで大きなトナー除去能力を有するため、電子写真装置の小型化には非常に有効である。しかしながら、その一方で電子写真感光体に直接弾性部材を当接し、摺擦させるため、電子写真感光体への機械的なストレスが非常に大きく、感光体の最表面に配置された層が摩耗しやすいと言ったデメリットが指摘されている。このため、本クリーニング方式を適用した電子写真装置においては、電子写真感光体の摩耗が長寿命化に対する課題となることが多く、この課題に対しては、高硬度保護層を積層する技術が提案されている(特許文献1〜5参照)。
次に静電ハザードについて説明する。通常の画像形成プロセスにおいては、電子写真感光体表面に電荷を付与し、所定の電位まで帯電した後に、電子写真感光体への露光によって感光体を経由して表面に付与した電荷を除去する。この際に電子写真感光体の各層(たとえば表面層・電荷発生層・電荷輸送層・中間層)を電荷が通過することによって、電子写真感光体に静電ストレスが負荷される。現在、広く普及している電子写真感光体は、有機材料からなるものが大部分を占めており、繰り返し帯電、除電を繰り返すような現在の電子写真プロセスに於いては、電子写真感光体を構成する有機材料が静電ハザードによって徐々に変質し、層中での電荷トラップの発生や、帯電性の変化等に挙げられるような電子写真特性の低下が生じる。特に、帯電性の低下は、出力画像の画質への影響が大きく、画像濃度の低下、地汚れ、連続出力時の画像の均質性等の重大な問題を引き起こすことが知られている。
感光体の帯電性低下に対しては種々の低下要因が挙げられている。たとえば、画像形成プロセスに於ける帯電プロセスで発生した放電生成物が感光体へ影響を与える(特許文献6、7、8)ことが指摘されており、これによって電荷輸送層や表面層のバルクの導電性が向上するため、電子写真感光体の帯電性低下を引き起こす。これに対しては電荷輸送層や表面層に酸化防止剤を添加することによって帯電性低下を抑制する技術が公開されている(特許文献8)。また、帯電プロセスとして放電生成物の発生が少ない帯電技術が公開されている(特許文献6、7)。この帯電方式を画像形成プロセスにおける帯電プロセスに適用することによって、放電生成物によって引き起こされる電子写真感光体の帯電性低下を抑制することが可能である。
また、帯電性低下の別な要因として、中間層の劣化が考えられる。現在広く用いられている中間層は、有機樹脂からなるバインダー中に無機微粒子を分散させた形態を取るものであり、導電性支持体から感光層への『電荷注入阻止機能』と、感光層で発生した電荷の導電性支持体への『電荷輸送機能』とを有することが好ましいとされている。たとえば、導電性支持体から感光層への電荷注入阻止機能が不十分な場合、電子写真感光体を帯電させる際に、感光体の帯電極性と逆極性の電荷が導電性支持体から感光層に注入し、感光体表面の電荷を消去しやすくなるため、所望の帯電を得にくいと言った現象が発生する。また、感光層で発生した電荷の導電性支持体への輸送機能が不十分な場合、電荷発生効率の低下による露光部電位上昇や、中間層中の電荷トラップによる帯電不良が発生しやすい。さらに、非常に長時間に亘って感光体を使用した場合、感光体が帯電しにくくなる現象が見られるようになるが、この現象については前述の中間層近傍における電荷蓄積が一因と推測することができる。
前述の二つの機能の両立・維持に関する種々の技術が開発されているが、これらの機能は相反則の関係を取りやすく、両機能の両立および維持は非常に難しい。たとえば、中間層の構成層として高絶縁層を適用することによって電荷注入阻止の機能向上を達成する技術が公開されている(特許文献9、10参照)。この技術を電子写真感光体に用いた場合、感光体の帯電性低下に由来して発現する地汚れなどの画像欠陥は極めて少なくなり、繰り返し使用によっても極めて良好な出力画像を維持することが報告されている。しかしながら、中間層の担うべきもう一つの機能である、電荷発生材料から導電性支持体への電荷輸送という機能は不十分となり、露光部電位上昇や中間層近傍における電荷蓄積による帯電不良や、画像欠陥などが顕在化しやすい。また、たとえば、電子写真感光体表面を負帯電させる画像形成プロセスに於いて、その電子写真感光体の中間層に電子輸送材料を配合する技術が公開されている(特許文献11参照)。前記公開技術に依れば、感光体表面の逆極性の電荷(この場合は正電荷)が導電性支持体から感光層に注入されにくいとともに、電荷発生層で発生した負電荷を導電性支持体へ輸送することが可能となり、前記記載の中間層の二機能を充足する中間層が提案されている。該中間層を電子写真感光体に適用した場合、初期的には非常に良好な電子写真特性を示す。しかしながら、優れた電子移動特性を示す電子輸送材料が少ないこと、繰り返しの静電ハザードによって中間層を構成する有機材料が劣化しやすいこと、さらに電子輸送材料が大気中の酸素の影響を受けることによって深いトラップ順位を形成しやすいことなどの理由から、繰り返しの静電ハザードによって電子写真特性の低下が生じることが問題となっている。
本発明は、電子写真感光体を長期間使用した場合であっても露光部電位の上昇を引き起こすことなく、帯電性低下や地汚れ、帯電不良を抑制することが可能な電子写真感光体およびそれを用いた画像形成方法、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジを提供することを目的とする。
電子写真感光体の長寿命化を達成するためには、前述の通り作像における各プロセスから受ける種々のハザードに対して耐久性を付与することが重要となる。特に電子写真感光体表面に残留したトナーを除去するためのクリーニングプロセス等で負荷される機械的ハザード、および帯電プロセスや転写プロセスから受ける静電ハザードの二つのハザードが感光体に大きなストレスを与え、感光体の特性変化を引き起こし、感光体の長寿命化に対する阻害要因であると考えられている。このうち、本発明においては静電ハザードに対する耐久性向上に関するものであり、より具体的には地汚れや画像濃度ムラなどの帯電性に関わる耐久性向上技術に関する。
電子写真作像プロセスにおける帯電プロセスは感光体表面を一定電位に帯電させるものであり、その均一性が画像濃度ムラ、地汚れ等に関わり、帯電能力が高速性に関わることから高画質化・高速化に対しては重要な技術とされている。電子写真感光体に於いて、その表面を均一に帯電させるために必要な特性として、導電性支持体からの不要な電荷注入がないこと、また電子写真感光体中において残留する電荷が少ないことがあげられる。もしこれらの特性を有しない電子写真感光体であった場合、帯電プロセスにおける電子写真感光体帯電時に導電性支持体から帯電極性とは逆極性の電荷注入が生じ、表面に付与された電荷をキャンセルしたり、蓄積された電子写真感光体内の電荷が表面に付与された電荷をキャンセルすることによって、所望の帯電性が得られないといった現象が発生する。
また、前述の通り、最近の電子写真感光体開発動向として、環境対応、易メンテナンス性などを指向して長寿命化が進められており、導電性支持体からの不要電荷注入や、電荷トラップがないことが長期に亘って維持されることが求められている。すなわち、帯電性に関わる特性は、初期的には非常に優れた特性を有していたとしても、使用によって用いられている材料が劣化し、不要電荷の注入サイトが発生したり、残留電荷の増加などといったことによる、帯電性低下を引き起こしたりするため、用いる材料の電気的耐久性が求められていた。
本発明はこの問題点を改善するためになされたものである。すなわち、通過電荷に対する耐久性を有する電子輸送材料を中間層に適用するとともに、その無機半導体材料を電気化学的に感光層への不要電荷が注入しにくいものを用いると共に、電荷発生層で発生した電荷を導電性支持体に効率よく注入・輸送することで、長期に亘ってその帯電性低下が生じにくい、優れた電子写真感光体を得ることができることを見いだし、本発明に至った。
即ち、本発明は以下のとおりである。
(1)導電性支持体上に少なくとも中間層、感光層、を順に有する電子写真感光体に於いて、該中間層が少なくとも下記一般式(I)で表されるアゾ化合物を含む塗工液を用いて形成されたことを特徴とする電子写真感光体。
一般式(I)
A(E)n
(但しAはアゾ化合物の残基であり、この残基Aは、1つまたはそれ以上のヘテロ原子でn個のE基に結合しており、そしてこれらのヘテロ原子は、NおよびOからなる群から選ばれ、残基Aの一部を形成していて、E基はそれぞれ独立に水素または下記の基:−C(=O)−O−R(式中Rは、炭素数4から10の置換または非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、またはアラルキル基を表す。)を表し、Eの少なくとも一つは−C(=O)−O−Rであり、nは、1から10の整数である。)
(2)前記一般式(I)の化合物は、下記一般式(II)で表される化合物と、前記−C(=O)−O−R基を有する化合物とを反応させて得られることを特徴とする前記(1)記載の電子写真感光体。
一般式(II)
B(N=N−Cp)m
(ただし、Cpはカップラー成分であり、水酸基を有する芳香族炭化水素化合物および水酸基を有する複素環式化合物、アミノ基を有する芳香族炭化水素化合物およびアミノ基を有する複素環式化合物、水酸基およびアミノ基を有する芳香族炭化水素化合物および複素環式化合物、脂肪族もしくは芳香族のエノール性ケトン基を有する化合物を示す。Bはアゾ化合物の主骨格を示し、mは2又は3の整数を表わす。)
(3)前記一般式(II)のBが、下記一般式(III)で表されることを特徴とする前記(2)記載の電子写真感光体。
Figure 2012058597
(ただし、R1,R2は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
(4)前記一般式(II)のBが、下記一般式(IV)で表されることを特徴とする前記(2)記載の電子写真感光体。
Figure 2012058597
(ただし、R3,R4、R5は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
(5)前記一般式(II)のBが、下記一般式(V)で表されることを特徴とする前記(2)記載の電子写真感光体。
Figure 2012058597
(ただし、R6、R7、R8は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
(6)前記一般式(II)のBが、下記一般式(VI)で表されることを特徴とする前記(2)記載の電子写真感光体。
Figure 2012058597
(ただし、R9、R10、は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
(7)前記一般式(II)のBが、下記一般式(VII)で表されることを特徴とする前記(2)記載の電子写真感光体。
Figure 2012058597
(ただし、R11、R12は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表し、R13は、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
(8)前記一般式(II)のBが、下記一般式(VIII)で表されることを特徴とする前記(2)記載の電子写真感光体。
Figure 2012058597
(ただし、R14、R15、R16は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
(9)前記一般式(II)のBが、下記一般式(IX)で表されることを特徴とする前記(2)記載の電子写真感光体。
Figure 2012058597
(ただし、R17、R18、R19は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
(10)前記一般式(II)のBが、下記一般式(X)で表されることを特徴とする前記(2)記載の電子写真感光体。
Figure 2012058597
(ただし、R20、R21は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
(11)前記中間層が少なくとも前記一般式(I)で表されるアゾ化合物、バインダーを含む塗工液を用いて形成されたことを特徴とする前記(1)乃至(10)のいずれかに記載の電子写真感光体。
(12)前記中間層が少なくとも前記一般式(I)で表されるアゾ化合物、バインダー、金属酸化物粒子を含む塗工液を用いて形成されたことを特徴とする前記(1)乃至(10)のいずれかに記載の電子写真感光体。
(13)前記中間層を形成した後に、該中間層に含まれる一般式(I)で示されるアゾ化合物を化学的手段、熱的手段、または光分解手段を用いて脱カルボエステル化し、下記一般式(XI)で表されるアゾ化合物に変換することを特徴とする前記(1)乃至(12)のいずれかに記載の電子写真感光体。
一般式(XI)
A(H)n
(但しAはアゾ化合物の残基であり、この残基Aは、1つまたはそれ以上のヘテロ原子でn個のHに結合しており、そしてこれらのヘテロ原子は、NおよびOからなる群から選ばれ、残基Aの一部を形成していて、nは、1から10の整数である。)
(14)導電性支持体上に少なくとも中間層、感光層、を順に有する電子写真感光体の製造方法に於いて、前記中間層が少なくとも一般式(I)で示されるアゾ化合物を含有する塗工液を用いて形成され、前記中間層または中間層および感光層が形成された後に、該中間層に含まれる一般式(I)で示されるアゾ化合物を化学的手段、熱的手段、または光分解手段を用いて脱カルボエステル化し、下記一般式(XI)で表されるアゾ化合物に変換することを特徴とする前記(1)乃至(13)のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
一般式(I)
A(E)n
(但しAはアゾ化合物の残基であり、この残基Aは、1つまたはそれ以上のヘテロ原子でn個のE基に結合しており、そしてこれらのヘテロ原子は、NおよびOからなる群から選ばれ、残基Aの一部を形成していて、E基はそれぞれ独立に水素または下記の基:−C(=O)−O−R(式中Rは、炭素数4から10の置換または非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、またはアラルキル基を表す。)を表し、Eの少なくとも一つは−C(=O)−O−Rであり、nは、1から10の整数である。)
一般式(XI)
A(H)n
(但しAはアゾ化合物の残基であり、この残基Aは、1つまたはそれ以上のヘテロ原子でn個のHに結合しており、そしてこれらのヘテロ原子は、NおよびOからなる群から選ばれ、残基Aの一部を形成していて、nは、1から10の整数である。)
(15)前記(1)乃至(13)のいずれかに記載の電子写真感光体を用いて、少なくとも、該電子写真感光体を帯電させる帯電プロセスと、帯電プロセスによって帯電させられた電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成プロセスと、潜像形成プロセスによって形成された静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像プロセスと、現像プロセスによって形成された顕像を被転写体に転写する転写プロセスとを繰り返し行うことを特徴とする画像形成方法。
(16)前記(1)乃至(13)のいずれかに記載の電子写真感光体を有し、少なくとも、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電手段によって帯電させられた電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、潜像形成手段によって形成された静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像手段とから選ばれる一つの手段を一体に備えた画像形成装置用プロセスカートリッジを搭載し、該画像形成装置用プロセスカートリッジが脱着自在であることを特徴とする画像形成装置。
(17)前記(1)乃至(13)のいずれかに記載の電子写真感光体を有し、少なくとも、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電手段によって帯電させられた電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、潜像形成手段によって形成された静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像手段とから選ばれる一つの手段を有することを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
本発明の電子写真感光体は、長期間使用した場合であっても露光部電位の上昇を引き起こすことなく、帯電性低下や地汚れ、帯電不良を抑制することが可能である。従って、長期に亘る使用によっても初期と同様の画像欠陥の発生しない画像形成が可能であり、優れた安定性を有する電子写真感光体を得ることができる。
本発明の電子写真感光体の一例の概略断面図である。 本発明の電子写真感光体の他の例の概略断面図である。 本発明の電子写真感光体の他の例の概略断面図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 実施例で用いたチタニルフタロシアニンのX線回折を示すグラフである。
以下に本発明の詳細を記載する。
本発明に記載している電子写真感光体の中間層としては、導電性支持体から感光層への不要な電荷(感光体の帯電極性と逆極性の電荷)の注入を抑制する機能と、感光層で形成された電荷のうち、感光体の帯電極性と同極性の電荷を輸送する機能とを兼ね備えていることが好ましい。たとえば、画像形成プロセスとして感光体を負帯電させる必要がある場合には、中間層としては導電性支持体から感光層への正孔注入阻止機能(ホールブロッキング性)と、感光層から導電性支持体への電子輸送機能(エレクトロン輸送性)とを兼ね備える必要がある。また、長寿命電子写真感光体を獲得するためにはその特性が繰り返しの静電ハザードによっても変化しないことが重要となる。
中間層がホールブロッキング性を有するために中間層として有するべき特性は、中間層のイオン化ポテンシャルもしくは電子充満帯における仕事関数が導電性支持体のフェルミ順位よりも大きいこと、また中間層自身に正孔輸送性が極めて小さいこと、もしくは両極性輸送能を有する場合には低キャリア密度(高抵抗)であることが挙げられる。一方で、感光層で発生した電子を導電性支持体に輸送する(エレクトロン輸送性)ために中間層が持つべき特性は、中間層の電子親和力よりも感光層の電子親和力が小さいこと、中間層が電子輸送性を有することが挙げられる。
これらの特性を満足するような中間層としては、電子輸送性構造を有する有機材料をバインダー中に分散させることによって、感光層からの電子受容性を高めると共に、中間層中での電子輸送機能を高めた電子輸送層とすることが好ましく、加えて電子写真感光体に代表されるような比較的大面積のデバイス内における電気特性の面内ばらつきを考慮した場合には、前記電子輸送性構造を有する有機材料を緻密かつ均質に中間層中に含有させることがさらに好ましい。
本発明においては電子輸送材料に用いることのできる材料としては、下記一般式(I)であらわされるアゾ化合物である。
一般式(I)
A(E)n
(但しAはアゾ化合物の残基であり、この残基Aは、1つまたはそれ以上のヘテロ原子でn個のE基に結合しており、そしてこれらのヘテロ原子は、NおよびOからなる群から選ばれ、残基Aの一部を形成していて、E基はそれぞれ独立に水素または下記の基:−C(=O)−O−R(式中Rは、炭素数4から10の置換または非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、またはアラルキル基を表す。)を表し、Eの少なくとも一つは−C(=O)−O−Rであり、nは、1から10の整数である。)
前記一般式(I)の化合物は、下記一般式(II)で表される化合物と、前記−C(=O)−O−R基を有する化合物とを反応させて得られる。
一般式(II)
B(N=N−Cp)m
(ただし、Cpはカップラー成分であり、水酸基を有する芳香族炭化水素化合物および水酸基を有する複素環式化合物、アミノ基を有する芳香族炭化水素化合物およびアミノ基を有する複素環式化合物、水酸基およびアミノ基を有する芳香族炭化水素化合物および複素環式化合物、脂肪族もしくは芳香族のエノール性ケトン基を有する化合物を示す。Bはアゾ化合物の主骨格を示し、mは2又は3の整数を表わす。)
一般式(II)で示されるアゾ化合物の残基のCpで表わされるカップラー成分としては、例えばフェノール類、ナフトール類などの水酸基を有する芳香族炭化水素化合物および水酸基を有する複素環式化合物、アミノ基を有する芳香族炭化水素化合物およびアミノ基を有する複素環式化合物、アミノナフトール類などの水素基およびアミノ基を有する芳香族炭化水素化合物および複素環式化合物、脂肪族もしくは芳香族のエノール性ケトン基を有する化合物(活性メチレン基を有する化合物)などが用いられる。好ましくは、カップラー残基−Cpが下記一般式(5)〜(17)で表わされるものである。
Figure 2012058597
Figure 2012058597
Figure 2012058597
Figure 2012058597
上記一般式(5)〜(8)中、X、Y1、Z、mおよびnはそれぞれ以下のものを表わす。
X:−OH、−N(R1)(R2)または−NHSO2−R3
(R1およびR2は水素原子または置換もしくは無置換のアルキル基を表わし、R3は置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
1:水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシ基、スルホン基、置換もしくは無置換のスルファモイル基または−CON(R4)(Y2)。[R4は水素原子、アルキル基もしくはその置換体またはフェニル基もしくはその置換体を表わし、Y2は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体、または−N=C(R5)(R6)(但し、R5は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体またはスチリル基もしくはその置換体、R6は水素原子、アルキル基またはフェニル基もしくはその置換体を表わすか、あるいはR5およびR6はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。)を示す。]
Z:炭化水素環もしくはその置換体または複素環もしくはその置換体。
n:1または2の整数。
m:1または2の整数。
Figure 2012058597
(上式中、R7は置換もしくは無置換の炭化水素基を表わし、Xは前記と同じである。)
Figure 2012058597
(上式中、Aは芳香族炭化水素の2価基または窒素原子を環内に含む複素環の2価基を表わす(これらの環は置換または無置換でもよい)。Xは前記と同じである。)
Figure 2012058597
(式中、R8はアルキル基、カルバモイル基、カルボキシ基またはそのエステルを表わし、Ar1は炭化水素環基またはその置換体を表わし、Xは前記と同じである。)
Figure 2012058597
Figure 2012058597
(上記式(12)および(13)中、R9は水素原子または置換もしくは無置換の炭化水素基を表わし、Ar2は炭化水素環基またはその置換体を表わす。Xは前記と同じである。)
前記一般式(6)、(7)または(8)のZの炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環などが例示でき、また複素環(置換基を持っていてもよい)としては、インドール環、カルバゾール環、ベンゾラン環、ジベンゾフラン環などが例示できる。Zの環における置換基としては、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子が例示できる。
2またはR5における炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基などが、また複素環基としては、ピリジル基、チエニル基、フリル基、インドリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基などが例示でき、更に、R5およびR6が結合して形成する環としては、フルオレン環などが例示できる。また、Y2またはR5の炭化水素環基または複素環基あるいはR5およびR6によって形成される環における置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのジアルキルアミノ基;トリフルオロメチル基などのハロメチル基;ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基またはそのエステル、水酸基、−SO3Naなどのスルホン酸塩基などが挙げられる。
4のフェニル基の置換体としては、塩素原子または臭素原子などのハロゲン原子が例示できる。
7またはR9における炭化水素基の代表例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;フェニル基などのアリール基またはこれらの置換体が例示できる。また、R7またはR9の炭化水素基における置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;水酸基、ニトロ基などが例示できる。
Ar1またはAr2における炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基などがその代表例であり、またこれらの基における置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;ニトロ基、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;シアノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのジアルキルアミノ基などが例示できる。また、Xの中では特に水酸基が適当である。
上記カップラー残基の中でも好ましいのは上記一般式(6)、(9)、(10)、(11)、(12)および(13)で示されるものであり、この中でも上記一般式におけるXが水酸基のものが好ましい。また、この中でも特に一般式(14)で表わされるカップラー残基が好ましく、更に好ましいのは一般式(15)で表わされるカップラー残基である。
Figure 2012058597
(Y1およびZは前記に同じ。)
Figure 2012058597
(Z、Y2およびR4は前記に同じ。)
更にまた、上記好ましいカップラー残基の中でも、特に一般式(16)、(17)または(18)で表わされるものが好ましい。
Figure 2012058597
Figure 2012058597
(Z、R4、R5およびR6は前記に同じであり、またR10としては上記のY2の置換基が例示できる。)
Figure 2012058597
(式中、R11は水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を、またnは1〜4の整数をそれぞれ表わす。)
11の具体例としては、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;塩素原子、臭素原子、弗素原子などのハロゲン原子が挙げられる。
前記一般式(II)におけるBとしては、下記一般式(III)〜(X)で表されるものが好ましい。
Figure 2012058597
(ただし、R1,R2は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
Figure 2012058597
(ただし、R3,R4、R5は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
Figure 2012058597
(ただし、R6、R7、R8は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
Figure 2012058597
(ただし、R9、R10、は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
Figure 2012058597
(ただし、R11、R12は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表し、R13は、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
Figure 2012058597
(ただし、R14、R15、R16は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
Figure 2012058597
(ただし、R17、R18、R19は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
Figure 2012058597
(ただし、R20、R21は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
式(I)の化合物は、例えば欧州特許第648770号及び欧州特許第648817号または、特表2001−513119に記載されているように合成でき、例えば非プロトン性有機溶剤中、触媒として塩基の存在下、0〜150℃、好ましくは10〜100℃の温度で30分から20時間、一般式(II)のB(N=N−Cp)mと、下記式で表されるピロ炭酸ジエステル
Figure 2012058597
(B,Cp,Rは前記に記載の通り)
とを、適切なモル比で反応させて合成できる。
反応により一般式(II)のカプラー残基−CpにおけるNおよびOにE(−C(=O)−OR)が結合する。
それぞれの場合において、モル比は導入されるEの数に左右される。好ましくはピロ炭酸ジエステルを少し過剰に用いるのが適している。
適切な非プロトン性有機溶剤は、例えば、テトラヒドロフランまたはジオキサン等のエーテル系溶媒、またはエチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤またアセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、ピリジン、ピコリンまたはキノリン等が挙げられる。好ましい溶剤は、ピリジン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドである。
触媒として適切な塩基は、例えばアルカリ金属:ナトリウム、カリウムなど、ならびにそれらの水酸化物及び炭酸塩、またはアルカリ金属アミド類であり、ナトリウムアミド、カリウムアミド類であり、また水素化アルカリ金属類たとえば水素化リチウムなどがある。有機脂肪族、芳香族またはヘテロ環式N−塩基類としては、ジアザビシクロオクテン、ジアザビシクロウンデセン、4−ジメチルアミノピリジン、ジメチルピリジン、ピリジン、トリエチルアミンなどが使用できる。好ましいのは、有機N−塩基類であり、例えば、4−ジメチルアミノピリジン、ジメチルピリジン、ピリジンである。
Figure 2012058597
で示されるピロ炭酸ジエステルは、一般に知られている方法で製造できる。また商業的にも入手できる。Rは、上記の記載のものを示すが、好ましくは溶解性の驚くべき向上の点で分岐のアルキル基が好ましい。
一般式(I)で示される生成物:A(E)n:は、反応終了後通常の方法で単離可能である。特に本発明のアゾ化合物は溶解性が優れているので、更なる純度向上のために、再結晶、カラムクロマトグラム等による精製が容易であり、好ましい。
前記一般式(I)で示されるアゾ化合物の中でも好ましい化合物としては、アゾ化合物の主骨格が一般式(III)である以下の化合物が挙げられる。:
Figure 2012058597
Figure 2012058597
Figure 2012058597
前記一般式(I)で示されるアゾ化合物の中でも好ましい化合物としては、アゾ化合物の主骨格が一般式(IV)である以下の化合物が挙げられる。:
Figure 2012058597
Figure 2012058597
Figure 2012058597
前記一般式(I)で示されるアゾ化合物の中でも好ましい化合物としては、アゾ化合物の主骨格が一般式(V)である以下の化合物が挙げられる。:
Figure 2012058597
Figure 2012058597
前記一般式(I)で示されるアゾ化合物の中でも好ましい化合物としては、アゾ化合物の主骨格が一般式(VI)である以下の化合物が挙げられる。:
Figure 2012058597
Figure 2012058597
前記一般式(I)で示されるアゾ化合物の中でも好ましい化合物としては、アゾ化合物の主骨格が一般式(VII)である以下の化合物が挙げられる。:
Figure 2012058597
Figure 2012058597
前記一般式(I)で示されるアゾ化合物の中でも好ましい化合物としては、アゾ化合物の主骨格が一般式(VIII)である以下の化合物が挙げられる。:
Figure 2012058597
Figure 2012058597
前記一般式(I)で示されるアゾ化合物の中でも好ましい化合物としては、アゾ化合物の主骨格が一般式(IX)である以下の化合物が挙げられる。:
Figure 2012058597
前記一般式(I)で示されるアゾ化合物の中でも好ましい化合物としては、アゾ化合物の主骨格が一般式(X)である以下の化合物が挙げられる。:
Figure 2012058597
Figure 2012058597
<中間層について>
本発明で使用できる中間層の構成成分としては、少なくとも中間層が前記一般式(I)で表されるアゾ化合物を含んで居ることが、本発明の目的を満足するために重要となる。つまり、前記一般式(I)で表されるアゾ化合物単独で中間層を形成しても良いし、その他機能付与などを目的にバインダー成分や金属酸化物粒子と併用しても良い。
−アゾ化合物を主成分とする場合−
中間層の構成成分として前記一般式(I)で表されるアゾ化合物を主成分として利用する場合には、少なくともアゾ化合物を適宜選択された有機溶媒により溶解・希釈して塗布形成することにより中間層形成をすることができる。
−バインダーまたは/かつ金属酸化物微粒子を併用する場合−
また、中間層の構成成分として、前記一般式(I)で表されるアゾ化合物に加えてバインダーを併用しても良い。この場合には、後述する感光層を中間層上に塗布することを考慮して、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂をバインダーとして適用することが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は1種または2種以上を選択して使用することができる。これらの樹脂とアゾ化合物を併用する場合には中間層全重量に対してアゾ化合物が20重量%乃至80重量%が良く、より好ましくは30重量%乃至70重量%である。中間層中におけるアゾ化合物の含有量が20重量%を下回る場合には中間層の電子輸送機能や感光層からの電子受容機能が小さくなりすぎるため好ましくない。また、中間層中におけるアゾ化合物の含有量が80重量%を上回る場合には、バインダーとして用いる樹脂の機能が十分に発揮できないため好ましくない。
さらに、書込光源として可干渉性の高いレーザーを用いる場合のモアレ防止や残留電位低減を目的として酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物粒子を前記バインダーと共に用いても良い。前記一般式(I)で表されるアゾ化合物、バインダー、金属酸化物の重量比は電子輸送機能、正孔ブロッキング機能、モアレ防止機能などを満たすように適宜配合比を選択して用いると良い。金属酸化物をモアレ防止機能付与のために用いる場合には中間層全重量に対して30重量%乃至90重量%であることが好ましく、モアレ防止機能に加えて電子輸送機能付与のために用いるためには、金属酸化物の粒径によって異なるが、50重量%乃至90重量%であることが好ましい。金属酸化物を電子輸送機能付与のために用いる場合は、前記一般式(I)に記載のアゾ化合物は感光層からの電子受容性に寄与するように配合量を選択すれば良く、中間層全重量に対して0.1重量%乃至50重量%が好ましい。
金属酸化物としては、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナが好ましい。
<中間層塗工液について>
前記アゾ化合物をバインダーや金属酸化物と併用する場合にも、アゾ化合物を単独で中間層とする場合と同じく適宜選択された有機溶媒により溶解・希釈して中間層用塗工液を作製し、適当な塗工方法を用いて塗布形成することにより中間層形成をすることができる。
ここで用いられる有機溶媒としては、通常用いられるものであれば特に限定されない。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピルエーテルなどのエーテル系、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン系、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、セロソルブアセテートなどのセロソルブ系などが挙げられる。これらの溶媒は単独または2種以上を混合して用いてもよい。
金属酸化物の中間層塗工液中における分散方法としては、一般に工業的に用いられている方法を適宜用いれば良く、例えばボールミル、サンドミル、KDミル、3本ロールミル、圧力式ホモジナイザー、超音波分散等が例示される。
<中間層形成について>
中間層形成の際に用いる塗工方法としては、一般に用いられている塗工方法であれば特に限定されず、塗工液の粘性、所望とする中間層の膜厚などによって適宜塗工方法を選択すると良い。例えば、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などが例示される。
中間層塗布後、外部から熱エネルギーを与える(所謂乾燥プロセス)ことにより、塗工液に用いた有機溶媒を中間層から取り除くと良い。乾燥温度は使用する有機溶媒、アゾ化合物、バインダーなどを考慮した上で適宜選択する良い。また、本発明に記載の一般式(I)で表されるアゾ化合物は、後述するように熱エネルギーの付与により脱カルボエステル化することが可能であり、本発明に記載のような電子輸送機能が脱カルボエステル化することによって良好に機能するのであれば、本乾燥プロセスによって所望の熱エネルギーを付与すると良い。
<アゾ化合物の脱カルボエステル化について>
本発明に記載の一般式(I)で表されるアゾ化合物は、適当な化学的手段、熱的手段または光分解的手段を用いて脱カルボエステル化することにより、一般式(XI)で表されるアゾ化合物に変換することができる。一般式(I)および一般式(XI)で表されるアゾ化合物はいずれも種骨格(一般式中のA)の特性を強く示し、いずれの化合物についても電荷輸送性を有するが、電気特性(LUMO準位やHOMO準位等)や結晶性の有無、有機溶媒への溶解性などが異なるため、中間層に付与したい機能に応じて適用する形態を選択すると良い。通常、一般式(I)で表されるアゾ化合物は有機溶媒に対して溶解性を有することから、中間層形成に於いては一般式(I)で表されるアゾ化合物を用い、脱カルボエステル化が必要な場合には中間層形成後に所望のプロセスによって一般式(XI)で表されるアゾ化合物に変換すると良い。
次に中間層に含有された一般式(I)で表されるアゾ化合物を、化学的手段、熱的手段または光分解手段を用いて脱カルボエステル化することによって、一般式(XI)で表されるアゾ化合物が含有された中間層に変換する製造方法について説明する。
化学的手段(化学的方法)としては、酸または塩基などの触媒により一般式(I)で表されるアゾ化合物から一般式(XI)で表されるアゾ化合物へ変換する方法であるが、好ましい触媒は酸であり、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、安息香酸、塩酸、硫酸、ホウ酸、p-トルエンスルホン酸。サリチル酸等が挙げられる。これらの酸を予め中間層用塗工液に添加、または中間層塗工後に塗布・乾燥することによって中間層中に含有された一般式(I)で表されるアゾ化合物を一般式(XI)で表されるアゾ化合物へと変換することができる。中間層塗工液に予め添加する場合においては、前記酸触媒の添加量はアゾ化合物によって適宜選択すると良いが、一般に中間層全重量に対して0.01重量%乃至5重量%であることが好ましい。0.01重量%を下回る場合には触媒としての機能が不足し、変換が不十分となる場合があり好ましくない。一方で5重量%を上回る場合には、中間層の導電性に影響を及ぼし、字汚れなどの画像欠陥や残留電位などの異常画像発生を引き起こすため好ましくない。
熱的手段(熱的方法)としては、前記中間層用塗工液を用いて中間層を形成後、150℃〜300℃、好ましくは150℃〜250℃に加熱することにより一般式(I)で表されるアゾ化合物が含有された中間層を一般式(XI)で表されるアゾ化合物が含有された中間層に変換することができる。加熱時間としては大気圧雰囲気に於いて20分〜20時間であることが好ましい。
光分解的手段(光分解的方法)は、前記一般式(I)で表されるアゾ化合物が吸収を有する光であれば使用することが可能であり、中間層用塗工液を用いて中間層を形成後、適宜選択された光源を用いて中間層を露光することによって、一般式(XI)で表されるアゾ化合物が含有された中間層を得ることが可能である。具体的には、高圧または定圧水銀灯、メタルハライドランプ、タングステンランプ、LEDランプ、レーザー光源などが使用できる。
化学的手段、熱的手段または光分解的手段は単独で中間層形成プロセスに適用しても良いが、併用することによってさらに効率的に変換することが可能である。特に化学的手段と熱的手段を組み合わせることにより短時間で効率よく変換することができる。
<中間層の厚みについて>
前記中間層用塗工液を用いて作製する中間層の膜厚としては、獲得したい電子写真感光体の電気特性や寿命によって適宜選択すると良い。中間層が薄い場合には電子写真感光体表面の帯電極性と逆極性の電荷が導電性支持体から感光層中に流れ込むことによって、帯電性不良に起因する字汚れ状の画像欠陥が生じるため好ましくない。また、中間層が厚すぎる場合には残留電位の上昇などの光減衰機能が低下したり、繰り返し安定性が低下したりするなどの欠陥が生じやすいため好ましくない。感光層、中間層の構成にもよるが、一般に中間層の厚みは0.5μm以上25μm以下が良く、好ましくは1μm以上、20μm以下である。
《感光層について》
次に感光層について説明する。
本発明の電子写真感光体は、支持体と、該支持体上に少なくとも中間層及び感光層をこの順に有する。
前記感光層としては、電荷発生機能と電荷輸送機能を有していれば単層構造をとっても多層構造をとってもよい。その実施態様の一例を図1〜図3を用いて説明する。
図1に示した電子写真感光体の概略断面図は、感光層が単層の場合の一例であり、支持体31上に中間層32と、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層35が設けられている。
図2及び図3に示した電子写真感光体の概略断面図は、感光層が積層の場合の例であり、支持体31、中間層32上に電荷発生機能を担う電荷発生層33と、電荷輸送機能を担う電荷輸送層34とを分離して積層した態様のものである。本態様をとる場合は、図示するとおり電荷発生層と電荷輸送層の積層順番は特に限定されることはなく、用途に応じて使い分けることが可能である。
<積層構成の場合>
前記積層型感光層は、電荷発生機能及び電荷輸送機能をそれぞれ独立した層が担うため、感光層の層構成としては、少なくとも支持体上に電荷発生層、電荷輸送層が積層された構成を取る。積層順については特に限定されないが、多くの電荷発生材料は化学的安定性に乏しく、電子写真作像プロセスにおける帯電器周辺での放電生成物のような酸性ガスにさらされると電荷発生効率の低下などを引き起こす。このため、電荷発生層の上に電荷輸送層を積層することが好ましい。
<電荷発生層について>
前記電荷発生層は、電荷発生機能を有する電荷発生物質を主成分として含有し、必要に応じてバインダー樹脂を併用することもできる。
前記電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
前記無機系材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコン等が挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に用いられる。
前記有機系材料としては、特に制限はなく、公知の材料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリアリールアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
電荷発生層に必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。これらのバインダー樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。バインダー樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。バインダー樹脂の添加は、分散前あるいは分散後どちらでも構わない。
電荷発生層を形成する方法には、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法とが大きく挙げられる。前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。また、後者のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル、ビーズミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより形成できる。また、必要に応じて、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のレベリング剤を添加することができる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行なうことができる。
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
<電荷輸送層について>
前記電荷輸送層は、電荷輸送機能を有する層であり、電荷輸送物質又は高分子電荷輸送物質とバインダー樹脂を主成分とする層である。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の材料を適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
前記電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造を有する公知の正孔輸送物質、縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基、ニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有する公知の電子輸送物質が挙げられる。前記正孔輸送物質または電子輸送物質は、単独で用いてもよいし、2種以上の混合物として用いてもよい。
前記電荷輸送物質の電荷輸送層における含有量としては、電荷輸送層全質量に対して20質量%〜80質量%が好ましく、30質量%〜70質量%がより好ましい。前記電荷輸送物質の電荷輸送層における含有量が、電荷輸送層全質量に対して20質量%未満であると、電荷輸送層の電荷輸送性が小さくなることにより所望の光減衰特性が得られないことがあり、80質量%より大きいと、電子写真プロセスから感光体が受ける各種ハザードによって必要以上に磨耗することがある。一方、前記電荷輸送物質の電荷輸送層における含有量が、前記特に好ましい範囲内であると、所望の光減衰性が得られるとともに、使用によっても磨耗量が少ない電子写真感光体を得ることができる点で有利である。
また、高分子電荷輸送物質とは、後述するバインダー樹脂の機能と電荷輸送物質の機能を併せ持材料である。特に、本発明に記載している非晶質酸化物を中間層に適用した場合には、電荷輸送物質として高分子電荷輸送物質を適用することにより、帯電性低下や地汚れの発生が抑制されることが本発明者らの検討からわかっており、好適である。
前記高分子電荷輸送物質としては、特に制限はなく、公知の材料が使用できるが、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル及びポリエーテルの中から選ばれる少なくともいずれかの重合体であることが好ましい。特に、特第3852812や特第3990499等に例示されているトリアリールアミン構造を主鎖及び側鎖の少なくともいずれかに含むポリカーボネートが、磨耗耐久性・電荷輸送性の観点から好ましい。
前記高分子電荷輸送物質は、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。また、磨耗耐久性や製膜性等の観点から後述するバインダー樹脂と併用しても良い。電荷輸送性の両立の観点から、前記高分子電荷輸送物質とバインダーを併用する場合、高分子電荷輸送物質の含有量としては電荷輸送層全質量に対して40質量%〜90質量%が好ましく、50質量%〜80質量%がより好ましい。
前記電荷輸送層は、前記電荷輸送物質及び前記バインダー樹脂、又は、前記高分子電荷輸送物質を適当な溶剤に溶解乃至分散し、これを塗布し、乾燥することによって形成できる。
前記電荷輸送層の構成成分はいずれも常温常圧下で固体であるものが多いため、塗工液作製においては各構成成分と親和性の高い溶媒を用いる。ここで用いられる溶剤としては、一般に塗装・塗工に用いられる公知の溶剤であれば特に限定されない。用いる溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
電荷輸送層形成の際に用いる塗工方法としては、特に制限はなく、一般に用いられている塗工方法を用いることができ、塗工液の粘性、所望とする電荷輸送層の厚みなどによって適宜塗工方法を選択するとよい。例えば、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などが例示される。
また、電荷輸送層には、必要により後述する可塑剤、レベリング剤を添加することもできる。
前記電荷輸送層の厚みとしては、解像度・応答性の点から、50μm以下が好ましく、45μm以下がより好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)に異なるが、5μm以上が好ましい。
前記の手段によって形成した電荷輸送層は、電子写真特性や膜粘性の観点から、何らかの手段を用いて加熱を行い、上述のような溶媒を膜中から取り除く必要がある。熱エネルギーとしては、空気、窒素などの気体、蒸気、あるいは各種熱媒体、赤外線、電磁波を用いることができ、塗工面側あるいは支持体側から加熱することによって行われる。
加熱温度は100℃以上、170℃以下が好ましい。100℃未満の場合は、膜中の有機溶媒を十分取り除くことができず、電子写真特性の低下や摩耗耐久性低下が生じることが確認されている。一方、170℃より高い温度で処理した場合、表面にゆず肌状の欠陥や亀裂が生じたり、隣接層との界面で剥離が生じることがある。また、感光層中の揮発性成分が外部に霧散するなどした場合には、所望の電気特性を得られなくなるなどのことがあるため好ましくない。
《感光層が単層の場合》
単層構造の感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能を同時に有する層である。感光層は電荷発生物質及び電荷輸送物質及びバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。また、必要により可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
バインダー樹脂としては先に電荷輸送層で挙げたバインダー樹脂のほかに、電荷発生層で挙げたバインダー樹脂を混合して用いてもよい。なお、高分子電荷輸送物質も良好に使用できる。バインダー樹脂100質量部に対する電荷発生物質の量は5質量部〜40質量部が好ましく、電荷輸送物質の量は190質量部以下が好ましく、50質量部〜150質量部がより好ましい。
前記単層型感光層は、電荷発生物質、バインダー樹脂を電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどで塗工して形成できる。
前記単層型感光層の厚みは、5μm〜25μmが好ましい。
《添加材料について》
本発明の電子写真感光体においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、前記感光層、前記表面層の各層に一般に市販されている酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤及びレベリング剤を添加しても良い。これら添加剤の添加量は、目的に応じて適宜選択すると良く、添加する層の総質量に対し0.01質量%〜10質量%が好ましい。
《導電性支持体について》
前記支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等の金属;酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物を蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板及びそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも支持体として用いることができる。
その他、前記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明において支持体として用いることができる。
前記導電性粉体としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、また、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が挙げられる。
前記導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
更に、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の支持体として良好に用いることができる。
(画像形成方法及び画像形成装置)
本発明の画像形成装置は、電子写真感光体と、帯電手段と、潜像形成手段と、現像手段と、転写手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、定着手段、クリーニング手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
前記電子写真感光体が、本発明の電子写真感光体である。
本発明で用いられる画像形成方法は、帯電工程と、潜像形成工程と、現像工程と、転写工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、定着工程、クリーニング工程、除電工程、リサイクル工程、制御工程等を含んでなる。
本発明で用いられる画像形成方法は、本発明の画像形成装置により好適に実施することができ、前記帯電工程は前記帯電手段により行うことができ、前記潜像形成工程は前記潜像形成手段により行うことができ、前記現像工程は前記現像手段により行うことができ、前記転写工程は前記転写手段により行うことができ、前記定着工程は前記定着手段により行うことができ、前記クリーニング工程は前記クリーニング手段により行うことができ、前記その他の工程は前記その他の手段により行うことができる。
−帯電工程及び帯電手段−
前記帯電工程は、電子写真感光体表面を帯電させる工程であり、前記帯電手段により行われる。
前記帯電手段としては、前記電子写真感光体の表面に電圧を印加して一様に帯電させることができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、電子写真感光体と非接触で帯電させる非接触方式の帯電手段が用いられる。
前記非接触の帯電手段としては、例えば、コロナ放電を利用した非接触帯電器や針電極デバイス、固体放電素子;電子写真感光体に対して微小な間隙をもって配設された導電性又は半導電性の帯電ローラなどが挙げられる。これらの中でも、コロナ放電が特に好ましい。
前記コロナ放電は、空気中のコロナ放電によって発生した正又は負のイオンを電子写真感光体の表面に与える非接触な帯電方法であり、電子写真感光体に一定の電荷量を与える特性を持つコロトン帯電器と、一定の電位を与える特性を持つスコロトロン帯電器とがある。
前記コロトン帯電器は、放電ワイヤの周囲に半空間を占めるケーシング電極とそのほぼ中心に置かれた放電ワイヤとから構成される。
前記スコロトロン帯電器は、前記コロトロン帯電器にグリッド電極を追加したものであり、グリッド電極は電子写真感光体表面から1.0mm〜2.0mm離れた位置に設けられている。
−潜像形成工程及び潜像形成手段−
前記潜像形成は、例えば、前記潜像形成手段を用いて前記電子写真感光体の表面に潜像を形成させることにより行うことができる。前記潜像形成手段としては露光手段が挙げられ、露光により感光体表面に静電潜像が形成される。
前記露光における光学系は、アナログ光学系とデジタル光学系とに大別される。前記アナログ光学系は、原稿を光学系により直接電子写真感光体上に投影する光学系であり、前記デジタル光学系は、画像情報が電気信号として与えられ、これを光信号に変換して電子写真感光体を露光し作像する光学系である。
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記電子写真感光体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記電子写真感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
−現像工程及び現像手段−
前記現像工程は、前記静電潜像を、トナー乃至現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記現像器は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記電子写真感光体(感光体)近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該電子写真感光体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該電子写真感光体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像器に収容させる現像剤は、前記トナーを含む現像剤であるが、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
−転写工程及び転写手段−
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして2色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記電子写真感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記電子写真感光体上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。前記転写器としては、例えば、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、などが挙げられる。
なお、記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
−−定着工程及び定着手段−−
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を定着装置を用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着部材と該定着部材を加熱する熱源とを有するものが用いられる。
前記定着部材としては、例えば、無端状ベルトとローラとの組合せ、ローラとローラとの組合せ、などが挙げられるが、ウォームアップ時間を短縮することができ、省エネルギー化の実現の点で、また、定着可能幅の拡大の点で、熱容量が小さい無端状ベルトとローラとの組合せであるのが好ましい。
−−クリーニング工程及びクリーニング手段−−
前記クリーニング工程は、前記電子写真感光体上に残留する前記トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。なお、クリーニング手段を用いることなく、摺擦部材で残留トナーの電荷を揃え、現像ローラで回収する方法を採用することもできる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
−−除電工程及び除電手段−−
前記除電工程は、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
−−リサイクル工程及びリサイクル手段−−
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
−−制御工程及び制御手段−−
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
次に、図面に基づいて本発明の画像形成装置及びプロセスカートリッジについて詳しく説明する。
本発明の画像形成装置とは、本発明の前記電子写真感光体を用い、例えば少なくとも感光体に帯電、画像露光、現像の過程を経た後、画像保持体(転写紙)へのトナー画像の転写、定着及び感光体表面のクリーニングというプロセスよりなるものである。
なお、場合により、静電潜像を直接記録媒体に転写し現像する画像形成装置では、感光体に配した上記プロセスを必ずしも有するものではない。
図4は、画像形成装置の一例を示す概略図である。感光体を平均的に帯電させる手段として、帯電チャージャ3が用いられる。この帯電手段としては、コロトロンデバイス、スコロトロンデバイス、固体放電素子、針電極デバイス、ローラー帯電デバイス、導電性ブラシデバイス等が用いられ、公知の方式が使用可能である。
次に、均一に帯電された感光体1上に静電潜像を形成するために画像露光部5が用いられる。この光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
次に、感光体1上に形成された静電潜像を可視化するために現像ユニット6が用いられる。現像方式としては、乾式トナーを用いた一成分現像法、二成分現像法、湿式トナーを用いた湿式現像法がある。感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
次に、感光体上で可視化されたトナー像を記録媒体9上に転写するために転写チャージャ10が用いられる。また、転写をより良好に行うために転写前チャージャ7を用いてもよい。これらの転写手段としては、転写チャージャ、バイアスローラーを用いる静電転写方式、粘着転写法、圧力転写法等の機械転写方式、磁気転写方式が利用可能である。静電転写方式としては、前記帯電手段が利用可能である。
次に、記録媒体9を感光体1より分離する手段として分離チャージャ11、分離爪12が用いられる。その他分離手段としては、静電吸着誘導分離、側端ベルト分離、先端グリップ搬送、曲率分離等が用いられる。分離チャージャ11としては、前記帯電手段が利用可能である。
次に、転写後感光体上に残されたトナーをクリーニングするためにファーブラシ14、クリーニングブレード15が用いられる。また、クリーニングをより効率的に行うためにクリーニング前チャージャ13を用いてもよい。その他クリーニング手段としては、ウェブ方式、マグネットブラシ方式等があるが、それぞれ単独又は複数の方式を一緒に用いてもよい。
更に必要に応じて感光体上の潜像を取り除く目的で除電手段が用いられる。除電手段としては除電ランプ、除電チャージャが用いられ、それぞれ前記露光光源、帯電手段が利用できる。
その他、感光体に近接していない原稿読み取り、給紙、定着、排紙等のプロセスは公知のものが使用できる。
本発明は、このような画像形成手段に本発明に係る電子写真感光体を用いる画像形成方法及び画像形成装置である。
この画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形態でそれら装置内に組み込まれ、着脱可能としたものであってもよい。プロセスカートリッジの一例を図5に示す。
前記プロセスカートリッジとは、感光体101を内蔵し、他に帯電手段102、現像手段104、転写手段106、クリーニング手段107、除電手段(不図示)の少なくとも一つを具備し、画像形成装置本体に着脱可能とした装置(部品)である。
図5のプロセスカートリッジによる画像形成プロセスについて示すと、感光体101は、矢印方向に回転しながら、帯電手段102による帯電、露光手段103による露光により、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成され、この静電潜像は、現像手段104でトナー現像され、該トナー現像は転写手段106により、記録媒体105に転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の感光体表面は、クリーニング手段107によりクリーニングされ、更に除電手段(不図示)により除電されて、再び以上の操作を繰り返すものである。
本発明の画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジは、特定のアゾ化合物を含む中間層を有する本発明の電子写真感光体を用いているので、長期にわたる使用によっても帯電性の低下などの電子写真特性の低下が極めて少なく、欠陥の少ない高品質画像を継続的に得ることができる。
《本発明におけるカルボエステル基を有するアゾ化合物の合成例》
本発明に記載の一般式(I)で表されるアゾ化合物の合成方法に関しては、例えば特開2009−7523号明細書記載の方法で合成することができるが、以下に合成方法例を示す。
<例示化合物 III−2の合成例>
化合物(III−2)の前駆体〔構造式(III−2)中のE基の全てがH(水素原子)であるもの〕1.61グラム、ピロカルボン酸ジ−tert−ブチルエステル4.3グラム(10倍モル)を脱水ピリジン50ml、脱水N、N−ジメチルホルムアミド200mlに分散させ、室温で15分間攪拌した後、さらに約50℃に加温し2時間反応させた。徐々に赤色味を帯び、均一な溶液が得られた。室温に戻し、溶媒を除去し、酢酸エチル約100mlを加え2.24グラム(収率:93%)の赤色の粉末を得た。
元素分析(C584769Clとして)(すべてのE:C592として)
Figure 2012058597
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、2980cm-1に飽和炭化水素による吸収、1765cm-1にカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が認められた。
<例示化合物 III−3の合成例>
化合物(III−3)の前駆体〔構造式(III−3)中のE基の全てがH(水素原子)であるもの〕0.83グラム、ピロカルボン酸ジ−tert−ブチルエステル2.6グラム(12倍モル)を脱水ピリジン150mlに分散させ、室温で15分間攪拌した後、さらに約50℃に加温し30分間反応させた。徐々に赤色味を帯び、均一な溶液が得られた。室温に戻し、溶媒を除去し、酢酸エチル約50mlを加え1.18グラム(収率:95.3%)の赤色の粉末を得た。これをさらにカラムクロマトグラム(シリカゲル/クロロフォルム)で精製を行なった。
元素分析(C6760613Cl2として)(すべてのE:C592として)
Figure 2012058597
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、2980cm-1に飽和炭化水素による吸収、1765cm-1にカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が認められた。
<例示化合物 III−4の合成例>
化合物(III−4)の前駆体〔構造式(III−4)中のE基の全てがH(水素原子)であるもの〕0.79グラム、ピロカルボン酸ジ−tert−ブチルエステル2.6グラム(12倍モル)を脱水ピリジン150mlに分散させ、室温で15分間攪拌した後、さらに約50℃に加温し30分間反応させた。徐々に赤色味を帯び、均一な溶液が得られた。室温に戻し、溶媒を除去し、酢酸エチル約50mlを加え1.02グラム(収率:85.6%)の赤色の粉末を得た。
元素分析(C6966613として)(すべてのE:C592として)
Figure 2012058597
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、2980cm-1に飽和炭化水素による吸収、1765cm-1にカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が認められた。
<例示化合物 IX−2の合成例>
化合物(IX−2)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物の前駆体〔構造式(IX−2)中のE基の全てがH(水素原子)であるもの〕0.93グラム、ピロカルボン酸ジ−tert−ブチルエステル3.20グラム(15倍モル)を脱水ピリジン200mlに分散させ、室温で15分間攪拌した後、さらに約50℃に加温し、2時間反応させた。徐々に赤色味を帯び、均一な溶液が得られた。室温に戻し、溶媒を除去し、メタノール約100mlを加えて、1.17グラム(収率:90%)の赤橙色の粉末を得た。
元素分析(C7670810Cl2として)(すべてのE:C592として)
Figure 2012058597
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、2980cm-1に飽和炭化水素による吸収、1765cm-1にカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が認められた。
次に実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。尚、部は重量部を示す。
<実施例1>
本発明のアゾ化合物(III−2)を用いて下記組成の中間層用塗工液を作製し、φ30mmのアルミニウムシリンダー上に中間層を塗布、130℃の雰囲気で20分間乾燥することにより、平均膜厚3.5μmの本発明に記載の中間層を形成した。
〔中間層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 12重量部
(ベッコゾール1307−60−EL,大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂 8重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
・酸化チタン 80重量部
(CR−EL,石原産業社製)
・一般式(I)で表されるアゾ化合物(III−2) 3重量部
・メチルエチルケトン 250重量部
次に、下記に示す樹脂等をビーズミル分散機(メディアとして直径0.2mmのジルコニア製ボールを使用)70分間ボールミルをおこない混合し電荷発生層用塗工液を作製し、前記要領で作成した中間層表面に電荷発生層を塗布、その後、95℃の雰囲気で20分間乾燥することにより、平均膜厚0.21μmの電荷発生層を形成した。
〔電荷発生層用塗工液〕
・以下に記載する合成例1に従って作製したチタニルフタロシア二ン顔料 12重量部
・ポリビニルブチラール 8重量部
(積水化学製:エスレックBX−1)
・シクロヘキサノン 266重量部
(チタニルフタロシアニンの合成例)
特開2001−19871号公報に準じて、顔料を作製した。すなわち、1,3−ジイミノイソインドリン29.2gとスルホラン200mlを混合し、窒素気流下でチタニウムテトラブトキシド20.4gを滴下する。滴下終了後、徐々に180℃まで昇温し、反応温度を170℃〜180℃の間に保ちながら5時間撹拌して反応を行なった。反応終了後、放冷した後析出物を濾過し、クロロホルムで粉体が青色になるまで洗浄し、つぎにメタノールで数回洗浄し、更に80℃の熱水で数回洗浄した後乾燥し、粗チタニルフタロシアニンを得た。粗チタニルフタロシアニンを20倍量の濃硫酸に溶解し、100倍量の氷水に撹拌しながら滴下し、析出した結晶を濾過、ついで洗浄液が中性になるまで水洗いを繰り返し(洗浄後のイオン交換水のpH値は6.8であった)、チタニルフタロシアニン顔料のウェットケーキ(水ペースト)を得た。得られたこのウェットケーキ(水ペースト)40gをテトラヒドロフラン200gに投入し、4時間攪拌を行なった後、濾過を行い、乾燥して、チタニルフタロシアニン粉末を得た。これを顔料1とする。
上記ウェットケーキの固形分濃度は、15wt%であった。結晶変換溶媒のウェットケーキに対する重量比は33倍である。
得られたチタニルフタロシアニン粉末を、下記の条件によりX線回折スペクトル測定したところ、Cu−Kαの特性X線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θが27.2±0.2°に最大ピークと最低角7.3±0.2°にピークを有し、かつ7.3°のピークと9.4°のピークの間にピークを有さず、かつ26.3°にピークを有さないチタニルフタロシアニン粉末を得られた。そのX線回折の結果を図6に示す。
(X線回折スペクトル測定条件)
X線管球:Cu
電圧:50kV
電流:30mA
走査速度:2°/分
走査範囲:3°〜40°
時定数:2秒
なおこのチタニルフタロシアニンを用いた電荷発生層用塗工液中での平均粒子サイズを堀場製作所製CAPA−700で測定したところ0.29μmであった。
次いで、下記組成の電荷輸送層用塗工液を順次、塗布、乾燥することにより23μmの電荷輸送層を形成した。このようにして、導電性支持体上/中間層/電荷発生層/電荷輸送層からなる電子写真感光体を得た。
〔正孔輸送層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート 10部
(パンライトTS−2050、帝人化成製)
・下記構造式の正孔輸送物質 7部
・テトラヒドロフラン 100部
・1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液 1部
(KF50−100CS、信越化学工業製)
Figure 2012058597
<実施例2>
実施例1の中間層用塗工液に用いたアゾ化合物(III−2)に代えて、アゾ化合物(III−3)に変更した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例3>
実施例1の中間層用塗工液に用いたアゾ化合物(III−2)に代えて、アゾ化合物(III−4)に変更した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例4>
実施例1の中間層用塗工液に用いたアゾ化合物(III−2)に代えて、アゾ化合物(IV−1)に変更した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例5>
実施例1の中間層用塗工液に用いたアゾ化合物(III−2)に代えて、アゾ化合物(V−1)に変更した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例6>
実施例1の中間層用塗工液に用いたアゾ化合物(III−2)に代えて、アゾ化合物(VI−1)に変更した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例7>
実施例1の中間層用塗工液に用いたアゾ化合物(III−2)に代えて、アゾ化合物(VII−2)に変更した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例8>
実施例1の中間層用塗工液に用いたアゾ化合物(III−2)に代えて、アゾ化合物(VIII−5)に変更した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例9>
実施例1の中間層用塗工液に用いたアゾ化合物(III−2)に代えて、アゾ化合物(IX−2)に変更した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例10>
実施例1の中間層用塗工液に用いたアゾ化合物(III−2)に代えて、アゾ化合物(X−1)に変更した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例11〜20>
実施例1〜10の中間層形成後の乾燥温度を170℃とした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例21>
実施例1の中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 3重量部
(ベッコゾール1307−60−EL,大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂 2重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
・一般式(I)で表されるアゾ化合物(III−2) 5重量部
・メチルエチルケトン 200重量部
<実施例22>
実施例21の中間層形成後の乾燥温度を170℃とした以外は、実施例21と同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例23>
実施例1の中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更し、中間層形成後の乾燥温度を170℃とした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 3重量部
(ベッコゾール1307−60−EL,大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂 2重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
・一般式(I)で表されるアゾ化合物(III−3) 5重量部
・メチルエチルケトン 200重量部
<実施例24>
実施例1の中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更し、中間層形成後の乾燥温度を170℃とした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 3重量部
(ベッコゾール1307−60−EL,大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂 2重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
・一般式(I)で表されるアゾ化合物(III−4) 5重量部
・メチルエチルケトン 200重量部
<実施例25>
実施例1の中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更し、中間層膜厚を1μmとした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・一般式(I)で表されるアゾ化合物(III−2) 5重量部
・メチルエチルケトン 200重量部
<実施例26>
実施例25の中間層形成後の乾燥温度を170℃とした以外は、実施例26と同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例27>
実施例1の中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更し、中間層形成後の乾燥温度を170℃、中間層膜厚を1μmとした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・一般式(I)で表されるアゾ化合物(III−3) 5重量部
・メチルエチルケトン 200重量部
<実施例28>
実施例1の中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更し、中間層形成後の乾燥温度を170℃、中間層膜厚を1μmとした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・一般式(I)で表されるアゾ化合物(III−4) 5重量部
・メチルエチルケトン 200重量部
<実施例29>
実施例1の中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更(アゾ化合物配合比:0.05重量%)し、中間層形成後の乾燥温度を170℃とした以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 12重量部
(ベッコゾール1307−60−EL,大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂 8重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
・酸化チタン 80重量部
(CR−EL,石原産業社製)
・一般式(I)で表されるアゾ化合物(III−2) 0.05重量部
・メチルエチルケトン 250重量部
<実施例30>
実施例1の中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更(アゾ化合物配合比:0.3重量%)し、中間層形成後の乾燥温度を170℃とした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 12重量部
(ベッコゾール1307−60−EL,大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂 8重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
・酸化チタン 80重量部
(CR−EL,石原産業社製)
・一般式(I)で表されるアゾ化合物(III−2) 0.3重量部
・メチルエチルケトン 250重量部
<実施例31>
実施例1の中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更(アゾ化合物配合比:5重量%)し、中間層形成後の乾燥温度を170℃とした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 12重量部
(ベッコゾール1307−60−EL,大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂 8重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
・酸化チタン 80重量部
(CR−EL,石原産業社製)
・一般式(I)で表されるアゾ化合物(III−2) 5重量部
・メチルエチルケトン 250重量部
<実施例32>
実施例1の中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更(アゾ化合物配合比:9重量%)し、中間層形成後の乾燥温度を170℃とした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 12重量部
(ベッコゾール1307−60−EL,大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂 8重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
・酸化チタン 80重量部
(CR−EL,石原産業社製)
・一般式(I)で表されるアゾ化合物(III−2) 10重量部
・メチルエチルケトン 250重量部
<実施例33>
実施例1の中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更し、中間層形成後の乾燥温度を170℃とした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 6重量部
(ベッコゾール1307−60−EL,大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂 4重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
・酸化チタン 40重量部
(CR−EL,石原産業社製)
・一般式(I)で表されるアゾ化合物(III−2) 60重量部
・メチルエチルケトン 250重量部
<実施例34>
実施例1の中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 12重量部
(ベッコゾール1307−60−EL,大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂 8重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
・酸化チタン 80重量部
(CR−EL,石原産業社製)
・一般式(I)で表されるアゾ化合物(III−2) 3重量部
・トリフルオロ酢酸 6重量部
・メチルエチルケトン 250重量部
<実施例35>
実施例1の電荷発生層用塗工液を下記に示す組成のものに変更し、中間層形成後の乾燥温度を170℃とした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔電荷発生層用塗工液〕
・下記構造式のビスアゾ顔料 2.5部
・ポリビニルブチラール(XYHL、UCC製) 0.5部
・シクロヘキサノン 200部
・メチルエチルケトン 80部
Figure 2012058597
<実施例36>
実施例1において、電荷輸送層を形成した後に170℃20分間の加熱プロセスを施した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
<比較例1>
実施例1で中間層を形成しない以外は実施例1と同様にして導電性支持体/電荷発生層/電荷輸送層からなる電子写真感光体を得た。
<比較例2>
実施例1で用いた中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 48重量部
(ベッコゾール1307−60−EL,大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂 32重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
・メチルエチルケトン 250重量部
<比較例3>
比較例2において、中間層形成後の乾燥温度を170℃とした以外は、比較例2と同様にして電子写真感光体を作製した。
<比較例4>
実施例1で用いた中間層用塗工液を下記に示す組成のものに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 12重量部
(ベッコゾール1307−60−EL,大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂 8重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
・酸化チタン 80重量部
(CR−EL,石原産業社製)
・メチルエチルケトン 250重量部
<比較例5>
比較例4において、中間層形成後の乾燥温度を170℃とした以外は、比較例2と同様にして電子写真感光体を作製した。
前述の通り作製した実施例1〜36および比較例1〜5の電子写真感光体について、下記試験を実施した。
《静電疲労後の静電特性評価・画像評価》
リコー製Imagio Neo 271の感光体ユニットから帯電ユニットを除く部材(クリーニングブレード等)を取り除いたユニットをランニング試験に用いた。実施例、比較例で作製した感光体を取り付けた改造感光体ユニットをImagio Neo 271改造機にセットし、通紙を行わず帯電、現像のみを繰り返し実施できるようにした。帯電条件としては、帯電ローラーを用い、直流電圧に交流電圧を重畳させた交番電圧を印加し、交流電圧のピークツーピーク電圧Vppは約1.9[kV]、周波数fは約900[Hz]、直流電圧は−850[V]、電子写真感光体の回転速度は125mm/secに設定した。現像条件としては、電荷発生材料としてフタロシアニン顔料を用いた実施例1〜34、36および比較例1〜5については780nmのLDを用い、電荷発生材料としてジスアゾ顔料を用いた実施例35については655nmのLDを用い、書き込みパターンを100%書き込みパターン(全ベタ)とした。本条件で10万枚のランニング(5%テストパターン/帯電−露光電位差750V/電子写真感光体静電容量110pF/cm)と同等の静電疲労を電子写真感光体に負荷するためには、約2時間のランニングによって達成できることが通過電荷量計算から示される。本評価ではランニング10万枚相当の静電疲労試験を上述の改造機を用いて実施し、以下に示す評価機を用いて画像評価を実施した。
画像評価には、静電疲労試験時と同様に、電荷発生材料としてフタロシアニン顔料を用いた実施例1〜34、36および比較例1〜5については780nmのLDを組み付けたリコー社製IPSiO ColorCX9000改造機を用い、電荷発生材料としてジスアゾ顔料を用いた実施例35については655nmのLDを組み付けたIPSiO ColorCX9000改造機を用いた。また、いずれの装置においても、画像出力時の初期空転プロセスをなくすように改造した。トナーとしてはImagioトナータイプ27を用い、用紙としてはNBSリコー社製MyPaper(A4サイズ)を用いた。スタート時の感光体表面電位は−800Vとし、前記静電疲労前後における機内電位(帯電後電位および露光部電位)の評価を行った。出力画像としては、は全面白地出力を5枚連続で行い、地汚れの評価を行った。また、残像の評価は3cm×3cmの×形状パターンを有する画像を3枚連続で出力した後に、ハーフトーン出力を3枚連続で行い、残像発生有無を目視で確認した。機内電位の測定結果および、画像評価結果を表5に示す。
Figure 2012058597
表5の結果から、実施例で得られた電子写真感光体はいずれも比較例で得られた電子写真感光体と比較して静電安定性が高く、画像欠陥の発生が極めて少ないことが示された。
本発明に記載の一般式(I)で表されるアゾ化合物を中間層に含有した電子写真感光体(実施例1〜10)は初期から明部電位が比較的低く、静電疲労後であっても暗部電位、明部電位共に変化が小さいことが示された。また、中間層形成後に脱カルボエステル化のために170℃にて乾燥を行った電子写真感光体(実施例11〜20)を用いた場合にも、実施例1〜10と同じく初期から明部電位が低く、静電疲労後であっても暗部電位、明部電位共に変化が小さいことが示され、さらに実施例1〜10と比較してその変動量が低減される結果が得られ、脱カルボエステル化による静電安定性が向上することを示唆する結果を得た。一方で比較例4〜5に示した本発明に記載の一般式(I)で表されるアゾ化合物を含有しない電子写真感光体を用いた場合には疲労後の明部電位上昇や画像欠陥の発生などが多く見られ、静電安定性が十分でない電子写真感光体であることから、本発明に記載のアゾ化合物を中間層に含有させること、また当該化合物を脱カルボエステル化することによって、静電安定性に優れ、長時間使用によっても画像欠陥の発生しない電子写真感光体が得られることが示された。
金属酸化物を含有せず、本発明に記載のアゾ化合物を含有した中間層を有する電子写真感光体(実施例21〜24)を用いた場合には、出力画像に僅かにモアレが発生したものも見られたが、中間層塗工後の加熱温度にかかわらず、低い明部電位、高い静電安定性を示し、優れた電子写真感光体であることが示された。一方で、中間層がバインダーのみからなる電子写真感光体(比較例2〜3)を用いた場合には初期から明部電位が極めて高く、静電疲労による明部電位上昇も非常に大きくなるといった電子写真感光体であることから、本発明に記載のアゾ化合物とバインダーを併用した中間層を使用することで、静電安定性に優れ、長期の使用によっても画像欠陥が生じにくい優れた電子写真感光体が得られることが示された。
同様に、中間層が本発明記載の一般式(I)で表されるアゾ化合物のみで構成される中間層を有する電子写真感光体(実施例25〜28)を用いた場合、脱カルボエステル化を実施しなかった電子写真感光体(実施例25)については、脱カルボエステル化をさせた電子写真感光体(実施例26〜28)と比較して若干暗部電位安定性が低く、僅かに地汚れも確認されたが、中間層を用いない電子写真感光体(比較例1)を中間層として用いた場合と比較していずれも高い静電安定性・優れた画質安定性を示した。このことから、中間層として本発明に記載のアゾ化合物を主成分とする中間層を用いた場合には、優れた静電安定性を示すと共に、静電疲労によっても画像欠陥が生じにくい、優れた電子写真感光体を得ることができることが示された。
中間層中のアゾ化合物配合量を変更した電子写真感光体の比較(実施例29〜33)においては、配合比率約0.05重量%(実施例29)の場合には添加による効果はみられるものの、実施例11(配合比率約3重量%)と比較して安定性が僅かに劣る傾向が見られた、配合比率を増加させるに従って、初期明部電位が低く、疲労後における電位安定性が高くなる傾向が見られるものの、配合比率約55重量%(実施例33)においては明部電位が初期から上昇する傾向が見られた。このことから、本発明に記載のアゾ化合物の添加によって静電安定性の向上が見込めるが、電子写真感光体の電気特性を高く維持した状態で高い静電安定性を教授するためには、適した配合比率があることを示唆する結果であった。
脱カルボエステル化を熱的手段のみではなく化学的手段を併用して作製した中間層を有する電子写真感光体(実施例34)についても、実施例11(実施例34と同一組成、アゾ化合物が脱カルボエステル化)と同じく優れた感光体特性、静電安定性を示すことから、熱的手段を用いた脱カルボエステル化意外に化学的手段を用いた脱カルボエステル化であっても同等の優れた電子写真感光体を得ることができることが示された。
電荷発生層に用いる電荷発生材料として、フタロシアニン系化合物を用いた場合(実施例11)であっても、アゾ系化合物(実施例35)であっても、優れた電子写真特性、静電安定性を有する電子写真感光体を得ることができることが示された。
本発明に記載の一般式(I)で表されるアゾ化合物の脱カルボエステル化プロセスのタイミングが中間層形成直後(実施例11)であっても、電荷輸送層形成後(電子写真感光体形成後,実施例36)であっても、いずれの場合も同様な電子写真特性、静電安定性を示し、長期に亘る使用によっても初期と同様の画像形成が可能な優れた安定性を有する電子写真感光体を得ることができることが示された。
1 感光体
3 帯電チャージャ
6 現像ユニット
7 転写前チャージャ
9 記録媒体
10 転写チャージャ
11 分離チャージャ
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャ
14 ファーブラシ
15 クリーニングブレード
101 感光体
102 帯電手段
104 現像手段
106 転写手段
107 クリーニング手段
特開平5−181299号公報 特開2002−6526号公報 特開2002−82465号公報 特開2000−284514号公報 特開2001−194813号公報 特開平9−26685公報 特開2002−229241公報 特開2006−99028公報 特開平3−45962号公報 特開平7−281463号公報 特開2006−259141号公

Claims (17)

  1. 導電性支持体上に少なくとも中間層、感光層、を順に有する電子写真感光体に於いて、該中間層が少なくとも下記一般式(I)で表されるアゾ化合物を含む塗工液を用いて形成されたことを特徴とする電子写真感光体。
    一般式(I)
    A(E)n
    (但しAはアゾ化合物の残基であり、この残基Aは、1つまたはそれ以上のヘテロ原子でn個のE基に結合しており、そしてこれらのヘテロ原子は、NおよびOからなる群から選ばれ、残基Aの一部を形成していて、E基はそれぞれ独立に水素または下記の基:−C(=O)−O−R(式中Rは、炭素数4から10の置換または非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、またはアラルキル基を表す。)を表し、Eの少なくとも一つは−C(=O)−O−Rであり、nは、1から10の整数である。)
  2. 前記一般式(I)の化合物は、下記一般式(II)で表される化合物と、前記−C(=O)−O−R基を有する化合物とを反応させて得られることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
    一般式(II)
    B(N=N−Cp)m
    (ただし、Cpはカップラー成分であり、水酸基を有する芳香族炭化水素化合物および水酸基を有する複素環式化合物、アミノ基を有する芳香族炭化水素化合物およびアミノ基を有する複素環式化合物、水酸基およびアミノ基を有する芳香族炭化水素化合物および複素環式化合物、脂肪族もしくは芳香族のエノール性ケトン基を有する化合物を示す。Bはアゾ化合物の主骨格を示し、mは2又は3の整数を表わす。)
  3. 前記一般式(II)のBが、下記一般式(III)で表されることを特徴とする請求項2記載の電子写真感光体。
    Figure 2012058597
    (ただし、R1,R2は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
  4. 前記一般式(II)のBが、下記一般式(IV)で表されることを特徴とする請求項2記載の電子写真感光体。
    Figure 2012058597
    (ただし、R3,R4、R5は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
  5. 前記一般式(II)のBが、下記一般式(V)で表されることを特徴とする請求項2記載の電子写真感光体。
    Figure 2012058597
    (ただし、R6、R7、R8は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
  6. 前記一般式(II)のBが、下記一般式(VI)で表されることを特徴とする請求項2記載の電子写真感光体。
    Figure 2012058597
    (ただし、R9、R10、は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
  7. 前記一般式(II)のBが、下記一般式(VII)で表されることを特徴とする請求項2記載の電子写真感光体。
    Figure 2012058597
    (ただし、R11、R12は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表し、R13は、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
  8. 前記一般式(II)のBが、下記一般式(VIII)で表されることを特徴とする請求項2記載の電子写真感光体。
    Figure 2012058597
    (ただし、R14、R15、R16は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
  9. 前記一般式(II)のBが、下記一般式(IX)で表されることを特徴とする請求項2記載の電子写真感光体。
    Figure 2012058597
    (ただし、R17、R18、R19は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
  10. 前記一般式(II)のBが、下記一般式(X)で表されることを特徴とする請求項2記載の電子写真感光体。
    Figure 2012058597
    (ただし、R20、R21は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシル基及びそのエステルを表す。)
  11. 前記中間層が少なくとも前記一般式(I)で表されるアゾ化合物、バインダーを含む塗工液を用いて形成されたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電子写真感光体。
  12. 前記中間層が少なくとも前記一般式(I)で表されるアゾ化合物、バインダー、金属酸化物粒子を含む塗工液を用いて形成されたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電子写真感光体。
  13. 前記中間層を形成した後に、該中間層に含まれる一般式(I)で示されるアゾ化合物を化学的手段、熱的手段、または光分解手段を用いて脱カルボエステル化し、下記一般式(XI)で表されるアゾ化合物に変換することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の電子写真感光体。
    一般式(XI)
    A(H)n
    (但しAはアゾ化合物の残基であり、この残基Aは、1つまたはそれ以上のヘテロ原子でn個のHに結合しており、そしてこれらのヘテロ原子は、NおよびOからなる群から選ばれ、残基Aの一部を形成していて、nは、1から10の整数である。)
  14. 導電性支持体上に少なくとも中間層、感光層、を順に有する電子写真感光体の製造方法に於いて、前記中間層が少なくとも一般式(I)で示されるアゾ化合物を含有する塗工液を用いて形成され、前記中間層または中間層および感光層が形成された後に、該中間層に含まれる一般式(I)で示されるアゾ化合物を化学的手段、熱的手段、または光分解手段を用いて脱カルボエステル化し、下記一般式(XI)で表されるアゾ化合物に変換することを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
    一般式(I)
    A(E)n
    (但しAはアゾ化合物の残基であり、この残基Aは、1つまたはそれ以上のヘテロ原子でn個のE基に結合しており、そしてこれらのヘテロ原子は、NおよびOからなる群から選ばれ、残基Aの一部を形成していて、E基はそれぞれ独立に水素または下記の基:−C(=O)−O−R(式中Rは、炭素数4から10の置換または非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、またはアラルキル基を表す。)を表し、Eの少なくとも一つは−C(=O)−O−Rであり、nは、1から10の整数である。)
    一般式(XI)
    A(H)n
    (但しAはアゾ化合物の残基であり、この残基Aは、1つまたはそれ以上のヘテロ原子でn個のHに結合しており、そしてこれらのヘテロ原子は、NおよびOからなる群から選ばれ、残基Aの一部を形成していて、nは、1から10の整数である。)
  15. 請求項1乃至13のいずれかに記載の電子写真感光体を用いて、少なくとも、該電子写真感光体を帯電させる帯電プロセスと、帯電プロセスによって帯電させられた電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成プロセスと、潜像形成プロセスによって形成された静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像プロセスと、現像プロセスによって形成された顕像を被転写体に転写する転写プロセスとを繰り返し行うことを特徴とする画像形成方法。
  16. 請求項1乃至13のいずれかに記載の電子写真感光体を有し、少なくとも、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電手段によって帯電させられた電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、潜像形成手段によって形成された静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像手段とから選ばれる一つの手段を一体に備えた画像形成装置用プロセスカートリッジを搭載し、該画像形成装置用プロセスカートリッジが脱着自在であることを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項1乃至13のいずれかに記載の電子写真感光体を有し、少なくとも、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電手段によって帯電させられた電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、潜像形成手段によって形成された静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像手段とから選ばれる一つの手段を有することを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
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