JP2010282072A - 電子写真感光体、及びそれを使用した画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
Description
そこで従来の欠点を克服した電子写真感光体を実現するべく、より優れた電荷発生物質が望まれている。
(1)導電性支持体上に少なくとも感光層を設けてなり、該感光層は、下記一般式(I)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物を溶解し、さらに脱カルボエステル化することにより、下記一般式(a)で示されるアゾ化合物とする際、前記溶液にフタロシアニン顔料を加えてなるアゾ化合物とフタロシアニン顔料との複合フタロシアニン顔料を含有することを特徴とする電子写真感光体。
(2)前記一般式(I)および前記一般式(a)で表されるアゾ化合物が、下記一般式(2)で示される残基Aを有するアゾ化合物であることを特徴とする、前記(1)に記載の電子写真感光体。
(ただし、Bはアゾ化合物の主骨格を示し、Cpはカップラー成分残基であり、mは2又は3の整数を表わす。)
(3)前記Cpが下記一般式(3)乃至(11)の少なくともいずれかで表わされるカップラー成分残基であることを特徴とする前記(2)に記載の電子写真感光体。
X:−OH、−N(R1)(R2)または−NHSO2−R3。
(ただしここで、R1およびR2は水素原子または置換もしくは無置換のアルキル基を表わし、R3は置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
Y1:水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシ基、スルホン基、置換もしくは無置換のスルファモイル基または−CON(R4)(Y2)。[R4は水素原子、アルキル基もしくはその置換体またはフェニル基もしくはその置換体を表わし、Y2は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体、または−N=C(R5)(R6)(但し、R5は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体またはスチリル基もしくはその置換体、R6は水素原子、アルキル基またはフェニル基もしくはその置換体を表わすか、あるいはR5およびR6はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。)を示す。]
Z:炭化水素環もしくはその置換体または複素環もしくはその置換体。
p:1または2の整数。
q:1または2の整数。
(4)前記一般式(2)で示されるアゾ化合物において、Bが下記一般式(12)で示されることを特徴とする前記第(2)または第(3)に記載の電子写真感光体。
(5)前記一般式(2)で示されるアゾ化合物において、Bが下記一般式(13)で示されることを特徴とする前記第(2)または第(3)に記載の電子写真感光体。
(6)前記一般式(2)で示されるアゾ化合物において、Bが下記一般式(14)で示されることを特徴とする前記第(2)または第(3)に記載の電子写真感光体。
(7)前記フタロシアニン顔料が少なくとも下記構造式で示されるチタニルフタロシアニンを含有したものであることを特徴とする前記第(1)乃至第(6)のいずれかに記載の電子写真感光体。
(8)少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及び電子写真感光体を有する画像形成装置において、該電子写真感光体が前記(1)乃至第(7)のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
(9)電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及びクリーニング手段から選ばれる少なくとも1つの手段とが一体となったカートリッジを搭載し、かつ該カートリッジが装置本体に対し着脱自在であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
(10)電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及びクリーニング手段から選ばれる少なくとも1つの手段とが一体となったカートリッジにおいて、該電子写真感光体が前記第(1)乃至第(7)のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
つまり、電荷発生層用塗工液の大きな課題として顔料の安定性が挙げられ、これにより電荷発生物質として用いることができる顔料や電荷発生層用塗工液の処方も制約があり、感光体特性が犠牲になっている部分もあった。特にフタロシアニン顔料において、Y型チタニルフタロシアニン顔料に代表されるように、感度は非常に高いが結晶安定性が低いために十分な特性を引き出せないことが多分にあった。
具体的には、電荷発生層用塗工液において、十分な結晶安定性を維持するためバインダー樹脂リッチにしたり、分散液作製時の結晶転移に配慮しシェアを抑制するため十分小粒径化しないまま用いたりしており、これらの方法は、感度などの感光体特性に対しては悪影響を及ぼす。
しかし、本発明の複合フタロシアニン顔料においては、所望の結晶型のフタロシアニン顔料の周りをアゾ顔料で包むことにより、フタロシアニン顔料の結晶安定性が高まったため、結晶型を維持するために上記のような方法を用いる必要はなく、小粒径で高分散の塗工液を作成することが可能であり、より電子写真特性が優れるほうに処方設計することが可能となった。
これを解決するため、よりn型顔料をミリングなどにより混合して用いたり、エレクトロン輸送物質を電荷発生層中に分散させて用いたりする技術があるが、本発明の複合フタロシアニン顔料においてはフタロシアニン顔料に分子レベルで電子吸引性の構造を有するn型アゾ顔料を接合させることが可能であり、従来技術では成し得なかった高感度化や電位安定性を発現することができる。
本発明の感光体(1)は、図1に示すように、導電性支持体(2)上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層(3)と、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層(4)が積層された構成をなしている。
また、本発明の感光体(1)は、図2に示すように、導電性支持体(2)と、電荷発生層(3)との間に、下引き層(6)、あるいは中間層を形成してもよい。
また、本発明の感光体(1)は、図3に示すように、電荷輸送層(4)の上に保護層(5)を形成してもよい。
さらに、本発明の感光体(1)は、図4に示すように、導電性支持体(2)上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を含む単層の感光層(7)を有した単層型感光体の態様をなしてもよい。
導電性支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板及びそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、エンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。
また、同時に用いられるバインダー樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が挙げられる。
このような導電性層は、これらの導電性粉体とバインダー樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
次に、感光層について説明する。
積層構成の感光層は、少なくとも電荷発生層、及び電荷輸送層が順次積層されることによって構成されている。
前記電荷発生層は、電荷発生物質を含む層である。該電荷発生物質として、本発明で用いられる複合フタロシアニン顔料を少なくとも含有する。
本発明に用いられる複合フタロシアニン顔料とは、下記一般式(I)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物を脱カルボエステル化することにより、下記一般式(a)で示されるアゾ化合物とする際にフタロシアニン顔料を共存させて得られるものである。
X:−OH、−N(R1)(R2)または−NHSO2−R3。
(ただしここで、R1およびR2は水素原子または置換もしくは無置換のアルキル基を表わし、R3は置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
Y1:水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシ基、スルホン基、置換もしくは無置換のスルファモイル基または−CON(R4)(Y2)。[R4は水素原子、アルキル基もしくはその置換体またはフェニル基もしくはその置換体を表わし、Y2は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体、または−N=C(R5)(R6)(但し、R5は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体またはスチリル基もしくはその置換体、R6は水素原子、アルキル基またはフェニル基もしくはその置換体を表わすか、あるいはR5およびR6はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。)を示す。]
Z:炭化水素環もしくはその置換体または複素環もしくはその置換体。
p:1または2の整数。
q:1または2の整数。
該E基は下記のカルボエステル基:−C(=O)−O−R1(式中R1は、炭素数4から10の置換または非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、またはアラルキル基を表わす。)を表わす。nは、1から9の整数である。〕
以下に化合物例を示す。Eは水素またはカルボエステル基:−C(=O)−O−R1(式中R1は、炭素数4から10の置換または非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、またはアラルキル基を表わす。
熱的手段(熱的方法)は、溶媒の存在下に50℃〜300℃に加熱することによりアゾ顔料を製造する方法であるが、好ましくは、70℃〜250℃に大気圧下で30分から20時間反応させることが望ましい。
光分解的手段(方法)は、前記一般式(1)で示されるアゾ化合物が、吸収を有する光であれば使用することができる。具体的には、高圧または低圧水銀灯、タングステンランプ、LEDランプ、レーザー光源などが使用できる。
前記一般式(1)で示されるアゾ化合物を有機溶剤に溶解した溶液に、これらの顔料を添加し、撹拌することにより顔料にアゾ化合物が分子レベルで存在することが可能となり、このような状態で化学的手段、熱的手段または光分解的手段を用いて脱カルボエステル化することにより、本発明の複合フタロシアニン顔料が製造できる。
ここで用いる有機溶剤としては、例えば、テトラヒドロフランまたはジオキサン等のエーテル系溶媒、またはエチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤またN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジクロロメタン、クロロホルム、4塩化炭素、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、アニソール、n−ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ニトロベンゼン、ピリジン、ピコリンまたはキノリン等及びこれらの混合溶剤が挙げられる。吸着処理の具体的方法としては、カラムクロマトグラフィー、室温または、加熱時に吸着剤を加え、濾過する方法がある。また、再結晶と組み合わせることによりさらに効率的に処理を行うことができる。
前記電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μmが好ましく、0.1〜2μmがより好ましい。塗工後には、オーブン等で加熱乾燥される。本発明における電荷発生層の乾燥温度としては、50℃以上160℃以下が好ましく、80℃以上140℃以下がより好ましい。
次に電荷輸送層について説明する。
電荷輸送層は、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を溶剤に溶解又は分散した塗工液を、塗布、乾燥することにより形成される。また、電荷輸送層の塗工液には、必要に応じて、単独又は2種以上の可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤、滑剤等の添加剤を添加してもよい。
電荷輸送物質の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して、通常、20〜300重量部であり、40〜150重量部が好ましい。
電荷輸送層の膜厚は、解像度や応答性の点から、10〜50μmであることが好ましく、15〜35μmがさらに好ましい。
塗工後の電荷輸送層は、オーブン等で加熱乾燥される。乾燥温度は塗工液に含有される溶媒によっても異なるが、80〜160℃あることが好ましく、110〜140℃がより好ましい。また、乾燥時間は、10分以上であることが好ましく、20分以上がさらに好ましい。
次に、感光層が単層構成の場合について述べる。
上述した電荷発生物質、電荷輸送物質をバインダー樹脂中に分散乃至溶解させ、電荷発生機能、及び電荷輸送機能を一つの層で実現した感光体である。
感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質及びバインダー樹脂をテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン等の溶剤に溶解ないし分散し、これを浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどの従来公知の方法を用いて塗工して形成できる。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質の双方が含有されることが好ましい。
また、必要により可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
単層の感光層に用いられる電荷発生物質、電荷輸送物質、バインダー樹脂、有機溶剤及び各種添加剤等に関しては、前述の電荷発生層及び電荷輸送層に含有されるいずれの材料をも使用することが可能である。
バインダー樹脂としては、先に電荷輸送層で挙げたバインダー樹脂のほかに、電荷発生層で挙げたバインダー樹脂を混合して用いてもよい。バインダー樹脂100質量部に対する電荷発生物質の量は、5〜40質量部が好ましく、10〜30質量部がより好ましい。
また、電荷輸送物質の量は、0〜190質量部が好ましく、50〜150質量部がより好ましい。また、感光層の膜厚は、5〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
本発明の感光体においては、導電性支持体と感光層の間に、下引き層を設けることができる。
下引き層は、一般に、樹脂を主成分とするが、このような樹脂は、その上に溶剤を用いて感光層を塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対する耐溶剤性が高い樹脂であることが好ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、イソシアネート、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。
また、前述の電荷発生層や電荷輸送層と同様に、溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。さらに、下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。
本発明においては、感光体の最表面に耐摩耗性向上の為に、保護層を設けることができる。保護層としては、電荷輸送成分とバインダー成分とを重合させた高分子電荷輸送物質型、フィラーを含有させたフィラー分散型、硬化させた硬化型などが知られているが、本発明においては従来公知のいずれの保護層に対しても使用することができる。
次に、図面を用いて本発明の電子写真方法、並びに、画像形成装置を詳しく説明する。
図5は、本発明の電子写真プロセス、及び画像形成装置を説明するための概略図であり、下記のような例も本発明の範疇に属するものである。
図5に示すように、感光体(1)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。帯電チャージャ(12)、転写前チャージャ(15)、転写チャージャ(18)、分離チャージャ(19)、クリーニング前チャージャ(21)には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)のほか、ローラ状の帯電部材あるいはブラシ状の帯電部材等が用いられ、公知の手段がすべて使用可能である。
しかし、感光体と帯電ローラとが接触していることにより、繰り返し使用によって帯電ローラが汚染され、それが感光体に影響を及ぼし異常画像の発生や耐摩耗性の低下等を助長する原因となっていた。
特に、耐摩耗性の高い感光体を用いる場合、表面の摩耗によるリフェイスがしにくいことから、帯電ローラの汚染を軽減させる必要があった。
しかし、前記帯電ローラを非接触とすることによって、放電が不均一になり、感光体の帯電が不安定になる場合がある。このような問題は、直流成分に交流成分を重畳させることによって帯電の安定性を維持し、これによりオゾンの影響、帯電ローラの汚染の影響及び帯電性の影響を同時に軽減することが可能となる。
所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
したがって、露光による除電ではなく、帯電工程やクリーニング工程において逆バイアスを印可することによっても除電することが可能な場合もあり、感光体の高耐久化の面から有効な場合がある。
かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
また、このような転写手段を用いて、感光体からトナー像を紙に直接転写されるが、本発明においては感光体上のトナー像を一度中間転写体に転写し、その後中間転写体から紙に転写する中間転写方式であることが感光体の高耐久化、あるいは高画質化においてより好ましい。
しかし、中間転写方式は、一枚のフルカラー画像を得るのに4回のスキャンが必要となるため、感光体の耐久性が大きな問題となっていた。
本発明における感光体は、ドラムヒーターなしでも画像ボケが発生しにくいことから中間転写方式の画像形成装置に組み合わせて用いることが容易であり、特に有効かつ有用である。
中間転写体には、ドラム状やベルト状など種々の材質あるいは形状のものがあるが、本発明においては従来公知である中間転写体のいずれも使用することが可能であり、感光体の高耐久化あるいは高画質化に対し有効かつ有用である。
このクリーニング工程は、クリーニングブラシだけで行なわれたり、ブレードと併用して行なわれることもあり、クリーニングブラシにはファーブラシ、マグファーブラシを始めとする公知のものが用いられる。
また、クリーニング不良によって感光体の表面が汚染されたりすると異常画像の発生の原因となるだけでなく、感光体の寿命を大幅に低減させることにつながる。特に、耐摩耗性の向上のためにフィラーを含有させた層を最表面に形成された感光体の場合には、感光体表面に付着した汚染物質が除去されにくいことから、フィルミングや異常画像の発生を助長することになる。したがって、感光体のクリーニング性を高めることは感光体の高耐久化及び高画質化に対し非常に有効である。
図7において、感光体(1C(シアン)),(1M(マゼンタ)),(1Y(イエロー)),(1K(ブラック))は、ドラム状の感光体(1)であり、これらの感光体(1C,1M,1Y,1K)は、図中の矢印方向に回転し、その周りに少なくとも回転順に帯電部材(12C,12M,12Y,12K)、現像部材(14C,14M,14Y,14K)、クリーニング部材(15C,15M,15Y,15K)が配置されている。帯電部材(12C,12M,12Y,12K)は、感光体(1)の表面を均一に帯電するための帯電装置(12)を構成する。
そして、このような感光体(1C,1M,1Y,1K)を中心とした4つの画像形成要素(10C、10M、10Y、10K)が、転写材搬送手段である転写搬送ベルト(25)に沿って並置されている。
転写搬送ベルト(25)は、各画像形成ユニット(10C、10M、10Y、10K)の現像部材(14C,14M,14Y,14K)と、クリーニング部材(15C,15M,15Y,15K)との間で感光体(1C,1M,1Y,1K)に当接しており、転写搬送ベルト(25)の感光体(1)側の裏側に当たる面(裏面)には転写バイアスを印加するための転写ブラシ(26C,26M,26Y,26K)が配置されている。各画像形成要素(10C、10M、10Y、10K)は現像装置内部のトナーの色が異なることであり、その他は全て同様の構成となっている。
そして、4つの転写部を通過して4色のトナー像が重ねられた記録紙(17)は、定着装置(27)に搬送され、トナーが定着されて、図示しない排紙部に排紙される。
また、転写部で転写されずに各感光体(1C,1M,1Y,1K)上に残った残留トナーは、クリーニング装置(15C,15M,15Y,15K)で回収される。
更に、図7において帯電部材は感光体と当接しているが、図6に示したような帯電機構にすることにより、両者の間に適当なギャップ(10〜200μm程度)を設けてやることにより、両者の摩耗量が低減できると共に、帯電部材へのトナーフィルミングが少なくて済み良好に使用できる。
しかし、感光体が少なくとも4本を必要とすることから、装置の大型化が避けられず、また使用されるトナー量によっては、各々の感光体の摩耗量に差が生じ、それによって色の再現性が低下したり、異常画像が発生したりするなど多くの課題を有していた。
それに対し、本発明による感光体は、高光感度ならびに高安定化が実現されたことにより小径感光体でも適用可能であり、かつ残留電位上昇や感度劣化等の影響が低減されたことから、4本の感光体の使用量が異なっていても、残留電位や感度の繰り返し使用経時における差が小さく、長期繰り返し使用しても色再現性に優れたフルカラー画像を得ることが可能となる。
(合成例1)
特開2004−83859号公報、実施例1に準じて、顔料を作製した。即ち、1,3−ジイミノイソインドリン292部とスルホラン1800部を混合し、窒素気流下でチタニウムテトラブトキシド204部を滴下する。滴下終了後、徐々に180℃まで昇温し、反応温度を170℃〜180℃の間に保ちながら5時間撹拌して反応を行った。反応終了後、放冷した後、析出物を濾過し、クロロホルムで粉体が青色になるまで洗浄し、次にメタノールで数回洗浄し、更に80℃の熱水で数回洗浄した後乾燥し、粗チタニルフタロシアニンを得た。
得られた熱水洗浄処理した粗チタニルフタロシアニン顔料のうち60部を96%硫酸1000部に3〜5℃下攪拌、溶解し、ろ過した。得られた硫酸溶液を氷水35000部中に攪拌しながら滴下し、析出した結晶をろ過、ついで洗浄液が中世になるまで水洗を繰り返し、チタニルフタロシアニン顔料の水ペーストを得た。
この水ペーストにテトラヒドロフラン1500部を加え、室温下でホモミキサー(ケニス、MARK,fモデル)により強烈に攪拌(2000rpm)し、ペーストの色が濃紺色から淡い青色に変化したら(攪拌開始後約20分)、攪拌を停止し、直ちに減圧濾過を行った。ろ過装置上で得られた結晶をテトラヒドロフランで洗浄し、顔料のウェットケーキ98部を得た。これを減圧下(5mmHg)、70℃で2日間乾燥してチタニルフタロシアニン顔料78部を得た。
<X線回折スペクトル測定条件>
X線管球:Cu
電圧:50kV
電流:30mA
走査速度:2°/分
走査範囲:3°〜40°
時定数:2秒
前記アゾ化合物の主骨格が前記一般式(12)であるもののうち前記構造式(12−3)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物を下記により合成し、これを用いて以下記載のようにチタニルフタロシアニン顔料との混合液を調製し、化学的手段と熱的手段を併用して脱カルボエステル化処理を行い、複合フタロシアニン顔料を製造した。
前記構造式(12−3)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物の前駆体〔構造式(12−3)中のE基の全てがH(水素原子)であるもの〕0.83グラム、ピロカルボン酸ジ−tert−ブチルエステル2.6グラム(12倍モル)を脱水ピリジン150mlに分散させ、室温で15分間攪拌した後、さらに約50℃に加温し、30分間反応させた。徐々に赤色味を帯び、均一な溶液が得られた。室温に戻し、溶媒を除去し、酢酸エチル約50mlを加えて、1.18グラム(収率:95.3%)の赤色の粉末を得た。これをさらにカラムクロマトグラム(シリカゲル/クロロフォルム)で精製を行なった。
得られた生成物の元素分析を行った結果を下記表1に示す。なお、下記表1中の各元素の計算値(%)は、生成物が構造式(12−3)で示されるカルボエステル基(E基)の全てがC5H9O2であるものとし、アゾ化合物の化学式をC67H60N6O13Cl2として算出したものである。
上記で得たアゾ化合物(12−3)〔E:C5H9O2〕0.98グラム、をトルエン100ml中で撹拌しながら加温し、濃い赤褐色の溶液とした。この溶液にチタニルフタロシアニン顔料0.46グラムを加えた後に、さらにトリフルオロ酢酸0.9グラム及び水0.5グラムを加え強く撹拌しながら、80℃で9時間反応させた。薄層クロマトグラフィーでアゾ化合物(12−3)の消失を確認した後、室温に戻し、0.1μmのフルオロポアで濾取し、メタノール100mlで2回洗浄し濃紺色の粉末(1.05グラム)を得た。
得られた粉末の赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)による分析の結果、アゾ化合物(12−3)で認められた置換基に由来する吸収、すなわち、2980cm−1の飽和炭化水素に基づく吸収、1760cm−1のカルボネートのC=O伸縮振動に基づく吸収が消失したことを確認した。
前記アゾ化合物の主骨格が前記一般式(12)であるもののうち前記構造式(12−2)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物を下記により合成し、これを用いて以下記載のようにチタニルフタロシアニン顔料との混合液を調製し、化学的手段と熱的手段を併用して脱カルボエステル化処理を行い、複合フタロシアニン顔料を製造した。
前記構造式(12−2)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物の前駆体〔構造式(12−2)中のE基の全てがH(水素原子)であるもの〕1.61グラム、ピロカルボン酸ジ−tert−ブチルエステル4.3グラム(10倍モル)を脱水ピリジン50ml、脱水N,N−ジメチルホルムアミド200mlに分散させ、室温で15分間攪拌した後、さらに約50℃に加温し、2時間反応させた。徐々に赤色味を帯び、均一な溶液が得られた。室温に戻し、溶媒を除去し、酢酸エチル約100mlを加えて、2.24グラム(収率:93%)の赤色の粉末を得た。
得られた粉末の元素分析を行った結果を下記表2に示す。なお、下記表2中の各元素の計算値(%)は、生成物が構造式(12−2)で示されるカルボエステル基(E基)の全てがC5H9O2であるものとし、アゾ化合物の化学式をC68H63N6O13Clとして算出したものである。
また、上記生成物の赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)による分析の結果、置換基に由来する吸収、すなわち、2980cm−1に飽和炭化水素に基づく吸収、1760cm−1にカルボネートのC=O伸縮振動に基づく吸収が認められた。
上記で得たアゾ化合物(12−2)〔E:C5H9O2〕0.97グラム、をトルエン100ml中で撹拌しながら加温し、濃い赤褐色の溶液とした。この溶液にチタニルフタロシアニン顔料0.46グラムを加えた後に、さらにトリフルオロ酢酸1.8グラム及び水1.0グラムを加え強く撹拌しながら、80℃で9時間反応させた。薄層クロマトグラフィーでアゾ化合物(12−2)の消失を確認した後、室温に戻し、0.1μmのフルオロポアで濾取し、メタノール100mlで2回洗浄して濃紺色の粉末(1.04グラム)を得た。
得られた粉末の赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)による分析の結果、アゾ化合物(12−2)で認められた置換基に由来する吸収、すなわち、2980cm−1の飽和炭化水素に基づく吸収、1760cm−1のカルボネートのC=O伸縮振動に基づく吸収が消失したことを確認した。
前記アゾ化合物の主骨格が前記一般式(14)であるもののうち前記構造式(14−5)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物を下記により合成し、これを用いて以下記載のようにチタニルフタロシアニン顔料との混合液を調製し、脱カルボエステル化処理を行い、複合フタロシアニン顔料を製造した。
前記構造式(14−5)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物の前駆体〔構造式(14−5)中のE基の全てがH(水素原子)であるもの〕0.81グラム、ピロカルボン酸ジ-tert-アミルエステル2.7グラム(12倍モル)を脱水ピリジン150mlに分散させ、室温で15分間攪拌した後、さらに約50℃に加温し、2時間反応させた。徐々に赤色味を帯び、均一な溶液が得られた。室温に戻し、溶媒を除去し、酢酸エチル約50mlを加えて、1.1グラム(収率:86.6%)の赤色の粉末を得た。
得られた生成物の元素分析を行った結果を下記表3に示す。なお、下記表3中の各元素の計算値(%)は、生成物が構造式(14−5)で示されるカルボエステル基(E基)の全てがC6H11O2であるものとし、アゾ化合物の化学式をC75H72N6O13として算出したものである。
上記で得たアゾ化合物(14−5)〔E:C6H11O2〕1.01グラム、を2−ブタノン100ml中で撹拌しながら加温し、濃い赤褐色の溶液とした。この溶液にチタニルフタロシアニン顔料0.92グラムを加えた後に、さらにトリフルオロ酢酸18.2グラム、酢酸10グラム、および水0.5グラムを加え強く撹拌しながら、80℃で6時間反応させた。薄層クロマトグラフィーでアゾ化合物の消失を確認した後、室温に戻し、0.1μmのフルオロポアで濾取し、メタノール100mlで2回洗浄し濃紺色の粉末(1.45グラム)を得た。
得られた粉末の赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)による分析の結果、アゾ化合物で認められた置換基に由来する吸収、すなわち、2980cm−1の飽和炭化水素に基づく吸収、1760cm−1のカルボネートのC=O伸縮振動に基づく吸収が消失したことを確認した。
前記アゾ化合物の主骨格が前記一般式(13)であるもののうち前記構造式(13−1)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物を下記により合成し、これを用いて以下記載のようにチタニルフタロシアニンとの混合液を調製し、脱カルボエステル化処理を行い、複合フタロシアニン顔料を製造した。
前記構造式(13−1)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物の前駆体〔構造式(13−1)中のE基の全てがH(水素原子)であるもの〕0.94グラム、ピロカルボン酸ジ−tert−ブチルエステル 2.6グラム(12倍モル)を脱水ピリジン150mlに分散させ、室温で15分間攪拌した後、さらに約50℃に加温し、2時間反応させた。徐々に赤色味を帯び、均一な溶液が得られた。室温に戻し、溶媒を除去し、酢酸エチル約50mlを加えて、1.11グラム(収率:83.2%)の赤色の粉末を得た。
得られた生成物の元素分析を行った結果を下記表4に示す。なお、下記表4中の各元素の計算値(%)は、生成物が構造式(13−1)で示されるカルボエステル基(E基)の全てがC5H9O2であるものとし、アゾ化合物の化学式をC68H60N6O14Br2として算出したものである。
また、上記生成物の赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)による分析の結果、置換基に由来する吸収、すなわち、2980cm−1に飽和炭化水素に基づく吸収、1760cm−1にカルボネートのC=O伸縮振動に基づく吸収が認められた。
上記で得たアゾ化合物(13−1)〔E:C5H9O2〕0.34グラム、をN,N−ジメチルホルムアミド100ml中で撹拌しながら加温し、濃い赤褐色の溶液とした。この溶液にチタニルフタロシアニン顔料3.1グラムを加えた後に、さらにパラトルエンスルホン酸5.2グラムを加え強く撹拌しながら、150℃で9時間反応させた。薄層クロマトグラフィーでアゾ化合物の消失を確認した後、室温に戻し、0.1μmのフルオロポアで濾取し、2−ブタノン100mlで2回洗浄し濃紺色の粉末(3.2グラム)を得た。
得られた粉末の赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)による分析の結果、アゾ化合物で認められた置換基に由来する吸収、すなわち、2980cm−1の飽和炭化水素に基づく吸収、1760cm−1のカルボネートのC=O伸縮振動に基づく吸収が消失したことを確認した。
酸化チタンCR−EL(石原産業社製) 50部
アルキッド樹脂ベッコライトM6401−50 14部
(固形分50重量%、大日本インキ化学工業社製)
メラミン樹脂L−145−60 8部
(固形分60重量%、大日本インキ化学工業社製)
2−ブタノン 120部
複合フタロシアニン顔料1 10部
ポリビニルブチラール樹脂 BX−1(積水化学工業) 10部
MEK 600部
ビスフェノールZポリカーボネート 10部
(パンライトTS−2050、帝人化成製)
下記構造式(17)の電荷輸送物質 7部
テトラヒドロフラン 80部
1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液 0.2部
(KF50−1CS、信越化学工業製)
(電荷発生層用塗工液)
複合フタロシアニン顔料1 10部
ポリビニルブチラール樹脂 BX−1(積水化学工業) 2部
MEK 360部
実施例1において、電荷発生層用塗工液に用いる複合フタロシアニン顔料1を合成例1で得られたチタニルフタロシアニン顔料に変更した以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体6を得た。
実施例3において、電荷発生層用塗工液に用いる複合フタロシアニン顔料1を合成例1で得られたチタニルフタロシアニン顔料に変更した以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体7を得た。
実施例1において、電荷発生層用塗工液を以下のように変更した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体8を作成した。
(電荷発生層用塗工液)
合成例1から得られたチタニルフタロシアニン顔料 5部
アゾ顔料(12)−3(E=H:但し、脱カルボエステル化したものでない) 5部
ポリビニルブチラール樹脂 BX−1(積水化学工業) 10部
MEK 600部
実施例1において、電荷発生層用塗工液を以下のように変更した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体9を作成した。
(電荷発生層用塗工液)
合成例1から得られたチタニルフタロシアニン顔料 5部
アゾ顔料(12−2)(E=H:但し、脱カルボエステル化したものでない) 5部
ポリビニルブチラール樹脂 BX−1(積水化学工業) 10部
MEK 600部
実施例1において、電荷発生層用塗工液を以下のように変更した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体10を作成した。
(電荷発生層用塗工液)
合成例1から得られたチタニルフタロシアニン顔料 5部
アゾ顔料(14)−5(E=H:但し、脱カルボエステル化したものでない) 5部
ポリビニルブチラール樹脂 BX−1(積水化学工業) 10部
MEK 600部
実施例1において、電荷発生層用塗工液を以下のように変更した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体11を作成した。
(電荷発生層用塗工液)
合成例1から得られたチタニルフタロシアニン顔料 5部
アゾ顔料(13)−1(E=H:但し、脱カルボエステル化したものでない) 5部
ポリビニルブチラール樹脂 BX−1(積水化学工業) 10部
MEK 600部
各実施例の処方で、ボールミルにより分散液を作製後に、30日間循環保存を行い、感光体の塗工前に液をサンプリングしてX線回折測定を行った。測定は、RINT―1100:理学電気にて以下の条件で行った。
X線管球 Cu 電圧: 40kV
電流: 20mA
走査速度: 1゜/分
走査範囲: 3゜〜40゜
実機による通紙ランニングは、電子写真用プロセスカートリッジに前記電子写真感光体を装着し、リコー製imagio Neo271改造機を用いて、高温高湿、低温低湿環境、常温常湿環境での明部電位測定を、初期と30万枚の実機通紙試験(A4、NBSリコー製MyPaper、スタート時帯電電位−800V)後に以下の方法で行った。
高温高湿環境(温度30℃、湿度90%)または、常温常湿環境に(温度23℃、湿度55%)に感光体を24時間保存したのち、それぞれ保存した環境下で明部電位(VL)を測定した。測定方法は、現像ユニットを分解し、表面電位計に接続された電位計プローブを、感光体の上端から50mmの位置に現像ユニットに取り付け、それに感光体をセットして、暗部電位が−800(V)になるようにグリッド電位を調節した後、黒ベタ画像を出力することによって、明部電位を測定した。表面電位計はTREK MODEL344を用いた。
○:画像品質にほとんど低下がないレベル
△:目視観察でも画像品質の低下がわかるレベル
×:画像品質上重大な問題があるレベル
1 感光体
1C、1M、1Y、1K 感光体
2 導電性支持体
3 電荷発生層
4 電荷輸送層
5 保護層
6 下引き層
7 単層型感光層
10C、10M、10Y、10K 画像形成要素
11 除電ランプ
12 帯電チャージャ
12C、12M、12Y、12K 帯電部材
13 画像露光部
13C、13M、13Y、13K レーザー光
14 現像ユニット
14C、14M、14Y、14K 現像部材
15 転写前チャージャ
15C、15M、15Y、15K クリーニング部材
16 レジストローラ
17 転写紙
18 転写チャージャ
19 分離チャージャ
20 分離爪
21 クリーニング前チャージャ
22 ファーブラシ
23 クリーニングブレード
24 給紙コロ
25 転写搬送ベルト
26C、26M、26Y、26K 転写ブラシ
27 定着装置
Claims (10)
- 導電性支持体上に少なくとも感光層を設けてなり、該感光層は、下記一般式(I)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物を溶解し、さらに脱カルボエステル化することにより、下記一般式(a)で示されるアゾ化合物とする際、前記溶液にフタロシアニン顔料を加えてなるアゾ化合物とフタロシアニン顔料との複合フタロシアニン顔料を含有することを特徴とする電子写真感光体。
- 前記Cpが下記一般式(3)乃至(11)の少なくともいずれかで表わされるカップラー成分残基であることを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体。
X:−OH、−N(R1)(R2)または−NHSO2−R3。
(ただしここで、R1およびR2は水素原子または置換もしくは無置換のアルキル基を表わし、R3は置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
Y1:水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシ基、スルホン基、置換もしくは無置換のスルファモイル基または−CON(R4)(Y2)。[R4は水素原子、アルキル基もしくはその置換体またはフェニル基もしくはその置換体を表わし、Y2は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体、または−N=C(R5)(R6)(但し、R5は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体またはスチリル基もしくはその置換体、R6は水素原子、アルキル基またはフェニル基もしくはその置換体を表わすか、あるいはR5およびR6はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。)を示す。]
Z:炭化水素環もしくはその置換体または複素環もしくはその置換体。
p:1または2の整数。
q:1または2の整数。
- 少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及び電子写真感光体を有する画像形成装置において、該電子写真感光体が請求項1乃至7のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
- 電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及びクリーニング手段から選ばれる少なくとも1つの手段とが一体となったカートリッジを搭載し、かつ該カートリッジが装置本体に対し着脱自在であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
- 電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及びクリーニング手段から選ばれる少なくとも1つの手段とが一体となったカートリッジにおいて、該電子写真感光体が請求項1乃至7のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
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