JP2012048239A - 反射防止フィルムの製造方法 - Google Patents
反射防止フィルムの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012048239A JP2012048239A JP2011181267A JP2011181267A JP2012048239A JP 2012048239 A JP2012048239 A JP 2012048239A JP 2011181267 A JP2011181267 A JP 2011181267A JP 2011181267 A JP2011181267 A JP 2011181267A JP 2012048239 A JP2012048239 A JP 2012048239A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antireflection
- mold
- layer
- antireflection film
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
【解決手段】光透過性基板と、上記光透過性基板上に形成され、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層とを有し、上記反射防止層が、上記光透過性基板上に形成された基底部と、上記基底部上に形成され、上記凹凸形状からなる微細凹凸とを有し、かつ上記微細凹凸における凸部が、上記光透過性基板に対してテーパー状に立ち上がる錐台形状の本体部と、上記本体部の頂面を覆うように形成された曲面構造を有する先端部とから構成され、上記先端部の曲面構造の曲率半径が、上記本体部の頂面の径に対して1.0〜5.0倍の範囲内である。金型に充填する際に組成物が金型内で前記微細凹凸の凸部の形状となるような負荷圧力に調整されている。
【選択図】図1
Description
第2に、技術的観点からしても、複数層による反射防止技術は、光の干渉現象を利用するものであるため、反射防止効果が光の入射角や波長に大きく影響してしまい、望みどおりの反射防止効果を得ることが困難であるという問題点があった。
なお、上記モスアイ構造に用いられる微細凹凸パターンとしては、円錐形や四角錐形などの錐形体や円柱形を含む形状で先端が尖っている形状が一般的である。
まず、本発明の反射防止フィルムについて説明する。本発明の反射防止フィルムは、光透過性基板と、上記光透過性基板上に形成され、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層とを有する反射防止フィルムであって、上記反射防止層が、上記光透過性基板上に形成された基底部と、上記基底部上に形成され、上記凹凸形状からなる微細凹凸とを有し、かつ上記微細凹凸における凸部が、上記光透過性基板に対してテーパー状に立ち上がる錐台形状の本体部と、上記本体部の頂面を覆うように形成された曲面構造を有する先端部とから構成されてなることを特徴とするものである。
以下、本発明の反射防止フィルムにおける各構成について説明する。
まず、本発明における反射防止層について説明する。本発明における反射防止層は、後述する光透過性基板上に形成され、本発明の反射防止フィルムに反射防止機能を付与するものである。また、本発明における反射防止層は、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状(以下、「モスアイ構造」と称する場合がある。)を有するものであり、上記光透過性基板上に形成された基底部と、上記基底部上に形成され、上記凹凸形状からなる微細凹凸とを有するものである。
本発明に用いられる微細凹凸は、可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状からなるものであり、上記微細凹凸における凸部が、光透過性基板に対してテーパー状に立ち上がる錐台形状の本体部と、上記本体部の頂面を覆うように形成された曲面構造を有する先端部とから構成されるものである。
本発明に用いられる本体部は、光透過性基板に対してテーパー状に立ち上がる錐台形状であるものである。本発明においては、上記錐台形状の本体部を有しているため、良好な反射防止機能を有するとともに、反射防止フィルムを製造する際に用いる金型から抜けやすくなる。金型からの抜けが悪い場合、本体部を形成するための樹脂が金型の微細孔の中に残留するようになる。残留部分に相当する部分が転写された光透過性基板の表面は、反射防止機能を発現するための凹凸形状がない状態となり、反射防止機能を阻害する原因となる。また、本体部がテーパー形状を有することで機械的強度も向上し、テーパーが小さい場合に比べ、スティッキングが発生しにくい。
本発明における上記テーパー角度とは、本体部の縦断面での側面が直線状の場合、上記側面を近似する直線と、光透過性基板表面に平行な直線とで形成される角度をいい、例えば、図1(b)におけるθ1で表される角度である。
一方、本体部の縦断面での側面が曲線状の場合、本体部の頂面の外周上の点および本体部の底面の外周上の点を最短距離となるように選択して結んだ直線と、光透過性基板表面に平行な直線とで形成される角度をいい、例えば、図2におけるθ2で表される角度である。
ここで、本体部の頂面は、微細凹凸における凸部の側面の曲率が大きく変化する部位の横断面からなる面とし、本体部の底面は、本体部と基底部とが接する面とする。
なお、本発明における上記テーパー角度は、本体部の縦断面を電子顕微鏡により観察して10個分のテーパー角度を測定し、その測定値の平均値とする。また、図2は、本発明における反射防止層の一例を示す概略断面図であり、図2における各符号については、図1と同様であるので、ここでの記載は省略する。
本発明における上記本体部の高さとは、基底部表面から、本体部の頂面までの距離をいい、例えば、図1(b)におけるHで表される距離である。なお、本発明における上記本体部の高さは、上述した方法で決定した平均値とする。
N=1×(1−Vm)+Nm×Vm (1)
すなわち、擬似層aの屈折率は、空気と樹脂との、それぞれの体積と屈折率とを考慮した加重平均として与えられる。擬似層b以降も、同様である。擬似層a〜擬似層kへと基材Yに近づくにつれ、擬似層の屈折率は大きくなるが、図3(b)に例示するように、錐形状の屈折率の変化量が曲線的に変化するのに対して、釣鐘形状の屈折率の変化量はほぼ直線的に変化する。これは、モスアイ構造体Xが占める体積の割合は、擬似層aから擬似層kまでの断面積の変化ととらえることができ、この断面積の変化は錐形状の場合、曲線的に変化し、釣鐘形状の場合、ほぼ直線的に変化するからである。そのため、釣鐘形状のモスアイ構造体Xは、錐形状のモスアイ構造体Xに比べて、基材Y近傍の屈折率の変化率が小さいという特徴がある。基材Y近傍の屈折率の変化率が小さい方が、空気と樹脂との屈折率を小さくすることが擬似的に起こり、反射率を小さくすることが可能となる。また、本体部のテーパーが小さい場合、図3(b)に例示するように、擬似層kでの屈折率の変化量は小さいが、擬似層aからc部分での屈折率の変化量が大きくなるため、全体に白っぽくなる傾向がある。したがって、錐形状のモスアイ構造体Xおよびテーパーが小さい形状のモスアイ構造体Xよりも釣鐘形状のモスアイ構造体Xの方が、反射防止機能が優れている。
本発明においては、上記本体部のテーパー角度および上記先端部の曲率半径を適宜調整し、上記微細凹凸における凸部の釣鐘形状を規定することにより、上記擬似層の屈折率分布を最適化することができ、上記微細凹凸を光学的特性に優れたモスアイ構造とすることができる。
本発明に用いられる先端部は、上記本体部の頂面を覆うように形成された曲面構造を有するものである。本発明においては、上記先端部が曲面構造を有することにより、反射防止層における微細凹凸パターンの凸部の最先端部が割れる等の不具合がなく、さらに、型抜き性に優れた反射防止フィルムとすることができる。なお、上記先端部の曲面構造は、反射防止層を形成する際の圧力、反射防止層の樹脂の粘度等で制御することが可能である。
本発明に用いられる凸部は、上記先端部と上記本体部とから構成されるものであり、本発明における反射防止層が備える反射防止機能は、上記凸部が形成された周期、高さ、間隔に依存する。
なお、上記凸部が形成された周期、高さ、および間隔は、それぞれ図5におけるP1、Q1、およびR1で示す通り、それぞれ隣接する凸部における先端部の頂部から先端部の頂部までの距離、凸部における先端部の頂部から本体部の底面までの距離、および隣接する凸部における本体部の底面の外周間の最短距離である。ここで、図5は本発明の反射防止フィルムにおける微細凹凸を特定するパラメーターを説明する概略図であり、図5において説明していない符号については、図1と同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
なお、本発明においては、反射防止層が上記凸部以外の構造体を有していてもよいが、反射防止層における上記凸部の個数の、反射防止層における構造体全体の個数に対する割合は、50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、75%以上であることがさらに好ましい。上記割合が少なすぎると、反射防止機能、スティッキング耐性および型抜け性が低下してしまうからである。
また、上記凸部の360nm〜760nmの波長領域におけるヘイズ値は、0.1%〜50%の範囲内であることが好ましい。
本発明に用いられる反射防止層における基底部は、後述する光透過性基板上に形成され、上記微細凹凸を支持するものである。
上記基底部の厚みとしては、0.5μm〜150μmの範囲内であることが好ましく、1μm〜100μmの範囲内であることがより好ましく、2μm〜80μmの範囲内であることがさらに好ましい。基底部の厚みが上記範囲内であることにより、反射防止層の収縮応力の程度を低減することができ、後述する光透過性基板等の種類に関わらず、本発明の反射防止フィルムにカールが生じることを防止することができるからである。また、クッション層としての効果があり、反射防止層の機械的損傷を補強することができる。例えば、反射防止層の機械的強度を高くさせたり、擦傷耐性を向上させ、傷つきにくくさせたりすることができる。さらに、反射防止層と光透過性基板との密着性を向上させることができる。
本発明における反射防止層は、通常、樹脂からなるものである。樹脂としては、上述した微細凹凸を形成できるものであれば特に限定されるものではなく、紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等の電離放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等を挙げることができる。中でも、本発明においては、電離放射線硬化性樹脂を用いることが好ましい。電離線放射線硬化性樹脂を用いることで、高精度に微細凹凸を作製することができ、反射防止層に良好な反射防止機能を付与することができるからである。
これら少なくとも3つ以上のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物のうち、塗膜強度、密着性の観点より、少なくとも6つの官能基を有するポリウレタンポリ(メタ)アクリレート、ポリエポキシポリ(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリレート類、分子内に4個以上のアクリロイル基を有する多官能のアクリレート類を好適に使用することができる。
ポリエポキシポリ(メタ)アクリレートは、エポキシ樹脂のエポキシ基を(メタ)アクリル酸でエステル化し、官能基を(メタ)アクリロイル基としたものであり、ビスフェノールA型エポキシ樹脂への(メタ)アクリル酸付加物、ノボラック型エポキシ樹脂への(メタ)アクリル酸付加物等がある。
ポリウレタンポリ(メタ)アクリレートは、例えば、ジイソシアネートと水酸基を有する(メタ)アクリレート類と反応させて得られるもの、ポリオールとポリイソシアネートとをイソシアネート基過剰の条件下に反応させてなるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを、水酸基を有する(メタ)アクリレート類と反応させて得られるものがある。あるいは、ポリオールとポリイソシアネートとを水酸基過剰の条件下に反応させてなる水酸基含有ウレタンプレポリマーを、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート類と反応させて得ることもできる。
ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサントリオール、トリメリロールプロパン、ポリテトラメチレングリコール、アジピン酸とエチレングリコールとの縮重合物等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
水酸基をもつ(メタ)アクリレート類としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリテート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等が挙げられる。
イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート類としては、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネート等が挙げられる。
分子内に4個以上のアクリロイル基を有する多官能としては、具体的には、上述した多価アルコールとアクリル酸のエステル化合物が挙げられ、単独または2種以上の混合物が好ましい。
さらに、WO2007/040159に記載されている(メタ)アクリル系重合性組成物を用いることができる。
また、上記樹脂には、光重合開始剤を適宜添加することが望ましい。光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類等が挙げられる。具体的には、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ゲンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド、ミヒラーズケトン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等が挙げられ、これらの光重合開始剤は2種以上を適宜併用することもできる。本発明においては、これらの電離放射線硬化性樹脂の中から、後述する光透過性基板の屈折率と近い屈折率を有する樹脂を適宜選択して用いることができる。
また、本発明に用いられる光透過性基板に、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂など、有機溶剤に可溶な樹脂を用いる場合、反射防止層に用いられる樹脂を有機溶剤に希釈し、光透過性基板に積層する方法が一般的であるが、このとき、光透過性基板には使用される有機溶剤が浸透し、それに伴い、使用される反射防止層の樹脂の一部も浸透する浸透層が形成されることで、密着性の向上および反射防止層の機械強度の向上がなされてもよい。
ここで、上記光の透過率は、例えば、株式会社日立ハイテクノロジーズ製分光光度計、U−4100により測定することができる。
帯電防止剤(導電剤)を添加することにより、反射防止層の表面における塵埃付着を有効に防止することができる。帯電防止剤(導電剤)の具体例としては、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜第3アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性化合物、スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基等のアニオン性基を有するアニオン性化合物、アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系等の両性化合物、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン性化合物、スズおよびチタンのアルコキシドのような有機金属化合物およびそれらのアセチルアセトナート塩のような金属キレート化合物等が挙げられ、さらに上記に列記した化合物を高分子量化した化合物が挙げられる。また、第3級アミノ基、第4級アンモニウム基、または金属キレート部を有し、かつ、電離放射線により重合可能なモノマーまたはオリゴマー、あるいは官能基を有するカップリング剤のような有機金属化合物等の重合性化合物もまた帯電防止剤として使用できる。
屈折率調製剤を添加することにより、反射防止層の光学特性を調整することが可能となる。屈折率調製剤には、低屈折率剤、中屈折率剤、高屈折率剤等が挙げられる。
低屈折率剤を添加した反射防止層の屈折率は、1.5未満であり、好ましくは1.45以下で構成されてなるものが好ましい。低屈折率剤の好ましいものとしては、シリカ、フッ化マグネシウムなどの低屈折率無機超微粒子(多孔質、中空など全ての種類の微粒子)、および低屈折率樹脂であるフッ素系樹脂が挙げられる。フッ素系樹脂としては、少なくとも分子中にフッ素原子を含む重合性化合物またはその重合体を用いることができる。重合性化合物は、特に限定されないが、例えば、電離放射線で硬化する官能基、熱硬化する極性基等の硬化反応性の基を有するものが好ましい。また、これらの反応性の基を同時に併せ持つ化合物でもよい。この重合性化合物に対し、重合体とは、上記のような反応性基などを一切もたないものである。
高屈折率剤、中屈折率剤は、反射防止機能をさらに向上させるために用いられる。高屈折率剤、中屈折率剤の屈折率は1.55〜2.00の範囲内で設定されてよく、中屈折率剤は、その屈折率が1.55〜1.80の範囲内のものを意味し、高屈折率剤は、その屈折率が1.65〜2.00の範囲内のものを意味する。
レベリング剤は、反射防止層に、滑り性、防汚性および耐擦傷性の効果を付与することを可能とする。従って、レベリング剤は防汚染剤、撥水剤、撥油剤、指紋付着防止剤として機能するものである。レベリング剤の好ましいものとしては、フッ素系またはシリコーン系等が挙げられる。
防汚染剤は、反射防止層の最表面の汚れ防止を主目的とし、さらに反射防止層に耐擦傷性を付与することが可能となる。防汚染剤の具体例としては、撥水性、撥油性、指紋拭き取り性を発現するような添加剤が有効である。具体例としては、フッ素系化合物、ケイ素系化合物、またはこれらの混合化合物が挙げられる。より具体的には、2−パーフロロオクチルエチルトリアミノシラン等のフロロアルキル基を有するシランカップリング剤等が挙げられ、特に、アミノ基を有するものが好ましくは使用することができる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、サリシレート系化合物等が挙げられる。また、赤外線吸収剤としては、ジインモニウム系化合物、フタロシアニン系化合物等が挙げられる。
高硬度化剤、硬度調製剤、および流動性調整剤は、反射防止層で用いられるものであればいずれのものであってもよい。
次に、本発明における光透過性基板について説明する。本発明における光透過性基板は、上述した反射防止層を支持するものであり、上記反射防止層と相まって、本発明の反射防止フィルムに所望の反射防止機能を付与するものである。
ここで、上記光の透過率は、例えば、株式会社日立ハイテクノロジーズ製分光光度計、U−4100により測定することができる。
なお、本発明に用いられる光透過性基板の屈折率の値は、上述した樹脂の屈折率との関係において決定されるものであるから、特に好ましい値はないが、通常、1.20〜2.40の範囲内とされる。
また、必要に応じて任意の添加剤を含有していてもよい。このような添加剤としては、例えば、帯電防止剤(導電剤)、屈折率調製剤、レベリング剤、防汚染剤、粘着剤、紫外線・赤外線吸収剤、高硬度化剤、硬度調製剤、流動性調整剤、酸化防止剤、フッ素系樹脂、流動パラフィン、パラフィンワックス、合成ポリエチレンワックスなどの炭化水素系、脂肪酸アマイド系、ステアリン酸金属塩、ステアリン酸カルシウム・ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸鉛・ステアリン酸亜鉛などの金属石鹸系、脂肪酸エステル系、シリコーンオイル系、アクリル系高分子系などの離型剤や内部または外部滑剤、炭酸ストロンチウムなどの偏屈折調整剤、親水性剤、親油性剤、着色剤等を挙げることができる。
本発明の反射防止フィルムは、少なくとも上記反射防止層と、上記光透過性基板とを有するものであるが、図1(a)に例示するように、光透過性基板1上に反射防止層2が形成された2層構造であってもよく、図6(a)に例示するように、反射防止層2および光透過性基板1が同一材料から形成された単層構造であってもよく、図6(b)に例示するように、光透過性基板1を挟むように反射防止層2が形成された3層構造であってもよい。なお、図6は本発明の反射防止フィルムの他の例を示す概略断面図であり、図6において説明していない符号については、図1と同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
ここで、上記機能層としてハードコート層あるいはプライマー層が形成されていることにより、本発明の反射防止フィルムの硬度を向上させることや反射防止層と光透過性基板との密着性を向上させることができることから、本発明の反射防止フィルムを表示装置に用いた場合に、本発明の反射防止フィルムを表示装置の保護フィルムとして用いることも可能になるという利点がある。
一方、上記粘着層が形成されていることにより、例えば、本発明の反射防止フィルムを表示装置に用いる場合に、本発明の反射防止フィルムを他の部材に貼り合わせることが容易になるという利点がある。
また、本発明に用いられる光透過性基板に、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂など、有機溶剤に可溶な樹脂を用いる場合、ハードコート層あるいはプライマー層に用いられる樹脂を有機溶剤に希釈し、光透過性基板に積層する方法が一般的であるが、このとき、光透過性基板には使用される有機溶剤が浸透し、それに伴い、使用されるハードコート層あるいはプライマー層の樹脂の一部も浸透する浸透層が形成されることで、密着性の向上およびハードコート層あるいはプライマー層の機械強度の向上がなされてもよい。
さらには、上記保護層は、不飽和カルボン酸グラフト変性されたα・オレフィン重合体およびα・オレフィン共重合体、エチレンとアクリル酸またはアクリル酸誘導体との共重合体、エチレンとメタクリル酸またはメタクリル酸誘導体との共重合体、金属イオン架橋されたα・オレフィン重合体またはエチレンとα・オレフィンとの共重合体などを含有する樹脂層から形成されていてもよい。
次に、本発明の反射防止フィルムの製造方法について説明する。本発明の反射防止フィルムは、いわゆるモスアイ型反射防止フィルムを製造することができる方法として一般的に公知の方法を用いて製造することができ、具体的には、以下の3つの態様を挙げることができる。
本発明の反射防止フィルムの製造方法の第1態様は、本発明における反射防止層の微細凹凸を形成することが可能な形状を有する金型を使い、上記金型に樹脂を含有する反射防止層形成用樹脂組成物を充填する充填工程と、上記金型に充填された上記反射防止層形成用樹脂組成物上に光透過性基板を配置する配置工程と、上記反射防止層形成用樹脂組成物と上記光透過性基板とが接した状態で、上記微細凹凸を形成することが可能な圧力を負荷する圧力負荷工程と、上記圧力を解放した後に上記反射防止層形成用樹脂組成物を硬化させる硬化工程と、硬化された上記反射防止層形成用樹脂組成物から上記金型を剥離する剥離工程とを有する製造方法である。
以下、第1態様の反射防止フィルムの製造方法における各工程について説明する。
本態様における充填工程は、本発明における反射防止層の微細凹凸を形成することが可能な形状を有する金型を使い、上記金型に樹脂を含有する反射防止層形成用樹脂組成物を充填する工程である。
また、上記反射防止層形成用樹脂組成物は、上記樹脂の他に、必要に応じて任意の添加剤を含有していてもよく、このような添加剤としては、上記「1.反射防止層」の項に記載した添加剤を用いることができる。
また、溶融型の樹脂の場合には、例えば、190℃におけるメルトフローインデックス(MFI)が、1.0g/10min以上であることが好ましく、3.0g/10min以上であることがより好ましく、5.0g/10min以上であることがさらに好ましい。
本態様における配置工程は、上記金型に充填された上記反射防止層形成用樹脂組成物上に光透過性基板を配置する工程である。
本態様における圧力負荷工程は、上記反射防止層形成用樹脂組成物と上記光透過性基板とが接した状態で、上記微細凹凸を形成することが可能な圧力を負荷する工程である。本工程により、光透過性基板に対してテーパー状に立ち上がる錐台形状の本体部と、本体部の頂面を覆うように形成された曲面構造を有する先端部とから構成されてなる微細凹凸における凸部の形状を形成することができる。
本態様における硬化工程は、上記圧力を解放した後に上記反射防止層形成用樹脂組成物を硬化させる工程である。本工程により硬化された上記反射防止層形成用樹脂組成物は、本発明における反射防止層となる。
本態様における剥離工程は、硬化された上記反射防止層形成用樹脂組成物から上記金型を剥離する工程である。
本発明の反射防止フィルムの製造方法の第2態様は、光透過性基板上に樹脂を含有する反射防止層形成用樹脂組成物を塗工することにより、上記反射防止層形成用樹脂組成物からなる膜を形成する膜形成工程と、本発明における反射防止層の微細凹凸を形成することが可能な形状を有する金型を用い、上記微細凹凸を形成することが可能な圧力を負荷することにより、上記反射防止層形成用樹脂組成物からなる膜に上記微細凹凸を賦型する賦型工程と、上記圧力を解放した後に上記反射防止層形成用樹脂組成物を硬化させる硬化工程と、硬化された上記反射防止層形成用樹脂組成物から上記金型を剥離する剥離工程とを有する製造方法である。本発明の反射防止フィルムが長尺状、もしくはバッチ状である場合、通常、本態様の製造方法が用いられる。
以下、第2態様の反射防止フィルムの製造方法における各工程について説明する。
本態様における膜形成工程は、光透過性基板上に樹脂を含有する反射防止層形成用樹脂組成物を塗工することにより、上記反射防止層形成用樹脂組成物からなる膜を形成する工程である。
本態様における賦型工程は、本発明における反射防止層の微細凹凸を形成することが可能な形状を有する金型を用い、上記微細凹凸を形成することが可能な圧力を負荷することにより、上記反射防止層形成用樹脂組成物からなる膜に上記微細凹凸を賦型する工程である。本工程により、光透過性基板に対してテーパー状に立ち上がる錐台形状の本体部と、本体部の頂面を覆うように形成された曲面構造を有する先端部とから構成されてなる微細凹凸における凸部の形状を形成することができる。
また、本態様に用いられる金型としては、上記第1態様と同様のものを好適に用いることができる。また、金型は平板状、ロール状、ベルト状のものを用いることができる。
本態様における硬化工程は、上記圧力を解放した後に上記反射防止層形成用樹脂組成物を硬化させる工程である。本工程により硬化された上記反射防止層形成用樹脂組成物は、本発明における反射防止層となる。なお、上記硬化工程については、上述した第1態様と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本態様における剥離工程は、硬化された上記反射防止層形成用樹脂組成物から上記金型を剥離する工程である。上記剥離工程については、上述した第1態様と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本発明の反射防止フィルムの製造方法の第3態様は、樹脂を含有する反射防止層形成用樹脂組成物と、樹脂を含有する光透過性基板形成用樹脂組成物とを溶融共押し出しまたは溶解共押し出しする共押し出し工程と、本発明における反射防止層の微細凹凸を形成することが可能な形状を有する金型を用い、上記微細凹凸を形成することが可能な圧力を負荷することにより、共押し出しされた上記反射防止層形成用樹脂組成物および上記光透過性基板形成用樹脂組成物からなる積層体の上記反射防止層形成用樹脂組成物側に上記微細凹凸を賦型する賦型工程と、上記圧力を解放した後に上記積層体を硬化させる硬化工程と、硬化された上記積層体から上記金型を剥離する剥離工程とを有する製造方法である。
以下、第3態様の反射防止フィルムの製造方法における各工程について説明する。
本態様における共押し出し工程は、樹脂を含有する反射防止層形成用樹脂組成物と、樹脂を含有する光透過性基板形成用樹脂組成物とを溶融共押し出しまたは溶解共押し出しする工程である。
一方、本態様に用いられる光透過性基板形成用樹脂組成物は、少なくとも樹脂を含有するものである。本態様に用いられる樹脂としては、光透過性基板を形成することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、上記「2.光透過性基板」の項に記載した樹脂を好適に用いることができる。
また、本態様に用いられる上記反射防止層形成用樹脂組成物および上記光透過性基板形成用樹脂組成物は、同じ材料または同一樹脂の変性物からなるものであってもよい。
また、本工程において、上記反射防止層形成用樹脂組成物と、上記光透過性基板形成用樹脂組成物とを溶解共押し出しする方法としては、例えば、上記反射防止層形成用樹脂組成物と、上記光透過性基板形成用樹脂組成物とをそれぞれ液体の状態で準備し、多層塗工用ダイヘッドに供給したのち、金属や樹脂製ベルトあるいはロールに塗工し、乾燥して皮膜化する方法等を挙げることができる。この場合、ダイヘッドの中で多層化することもでき、単層塗工用ダイヘッドを多列に並べ、溶解状態の上記光透過性基板形成用樹脂組成物を塗工した上に、溶解状態の上記反射防止層形成用樹脂組成物を積層することもできる。
液体状態にする方法としては、有機溶剤中で分散あるいは溶解する方法、水溶液に分散あるいは溶解する方法、固形物100%の低分子モノマー(例えば、アクリル)に重合開始剤を添加した溶液を用いる方法等がある。
本態様における賦型工程は、本発明における反射防止層の微細凹凸を形成することが可能な形状を有する金型を用い、上記微細凹凸を形成することが可能な圧力を負荷することにより、共押し出しされた上記反射防止層形成用樹脂組成物および上記光透過性基板形成用樹脂組成物からなる積層体の上記反射防止層形成用樹脂組成物側に上記微細凹凸を賦型する工程である。本工程により、光透過性基板に対してテーパー状に立ち上がる錐台形状の本体部と、本体部の頂面を覆うように形成された曲面構造を有する先端部とから構成されてなる微細凹凸における凸部の形状を形成することができる。
また、本態様に用いられる金型としては、上記第1態様と同様のものを好適に用いることができる。また、金型は平板状、ロール状、ベルト状のものを用いることができる。
本態様における硬化工程は、上記圧力を解放した後に上記積層体を硬化させる工程である。本工程により硬化された上記積層体における上記反射防止層形成用樹脂組成物は、本発明における反射防止層となり、本工程により硬化された上記積層体における上記光透過性基板形成用樹脂組成物は、本発明における光透過性基板となる。
本態様における剥離工程は、硬化された上記積層体から上記金型を剥離する工程である。上記剥離工程については、上述した第1態様と同様であるので、ここでの説明は省略する。
次に、本発明の反射防止フィルム製造用金型の製造方法について説明する。本発明の反射防止フィルム製造用金型の製造方法は、金属基体を用い、陽極酸化法によって上記金属基体の表面に複数の微細孔を有する金属酸化膜を形成する陽極酸化工程と、上記金属酸化膜をエッチングすることにより上記微細孔の開口部にテーパー形状を形成する第1エッチング工程と、上記金属酸化膜を上記第1エッチング工程のエッチングレートよりも高いエッチングレートでエッチングすることにより上記微細孔の孔径を拡大する第2エッチング工程とを順次繰り返し実施することによって、上記金属基体の表面に複数の微細孔を形成する微細孔形成工程を有することを特徴とするものである。
ここで、上記微細孔形成工程は、金属基体11を用い(図10(a))、陽極酸化法によって金属基体11の表面に複数の微細孔を有する金属酸化膜11’を形成する陽極酸化工程(図10(b))と、金属酸化膜11’をエッチングすることにより微細孔の開口部にテーパー形状を形成する第1エッチング工程(図10(c))と、金属酸化膜11’を第1エッチング工程のエッチングレートよりも高いエッチングレートでエッチングすることにより微細孔の孔径を拡大する第2エッチング工程(図10(d))とを順次繰り返し実施することによって、金属基体11の表面に微細孔を形成するものである。
以下、本発明の反射防止フィルム製造用金型の製造方法における各工程について説明する。
まず、本発明における微細孔形成工程について説明する。本発明における微細孔形成工程は、金属基体を用い、陽極酸化法によって上記金属基体の表面に複数の微細孔を有する金属酸化膜を形成する陽極酸化工程と、上記金属酸化膜をエッチングすることにより上記微細孔の開口部にテーパー形状を形成する第1エッチング工程と、上記金属酸化膜を上記第1エッチング工程のエッチングレートよりも高いエッチングレートでエッチングすることにより上記微細孔の孔径を拡大する第2エッチング工程とを順次繰り返し実施することによって、上記金属基体の表面に複数の微細孔を形成する工程である。
本発明に用いられる金属基体としては、その表面に陽極酸化被膜を形成することができる金属、いわゆるバルブ金属からなるものであれば、特に限定されるものではない。このような金属基体としては、アルミニウム、マグネシウム、チタン、シリコン等からなるものを挙げることができ、中でも、アルミニウムからなるものを好適に用いることができる。アルミニウムは酸化されやすく、陽極酸化被膜を形成しやすいからである。本発明に用いられる金属基体としては、アルミニウム単体からなるものであってもよく、任意の基材上にアルミニウムからなる層がスパッタ法、蒸着法、メッキ法で最表層となるように形成された構成を有するものであってもよい。金属基体に用いられる基材としては、ゴム、樹脂、金属等からなるものを挙げることができる。
本発明における陽極酸化工程は、陽極酸化法によって上記金属基体の表面に複数の微細孔を有する金属酸化膜を形成する工程である。
本発明における第1エッチング工程は、上記金属酸化膜をエッチングすることにより上記微細孔の開口部にテーパー形状を形成する工程である。
本工程に用いられる電解液としては、上記陽極酸化工程で用いられたものであるが、具体的には、硫酸水溶液、シュウ酸水溶液、リン酸水溶液、およびこれらの混合液等の酸性電解液を挙げることができ、中でも、取り扱いや管理の面から、シュウ酸水溶液が好ましい。
また、本工程が、上記陽極酸化工程直後に、上記陽極酸化工程で用いられた電解液中で行われる時間、すなわち、上記陽極酸化工程により複数の微細孔を有する金属酸化膜が表面に形成された金属基体を、上記陽極酸化工程で用いられた電解液中にそのまま放置する時間としては、上記微細孔の開口部に所望のテーパー形状を形成することができれば特に限定されるものではないが、例えば、3秒以上であることが好ましく、10秒以上であることがより好ましく、60秒以上であることがさらに好ましい。
なお、本工程により上記微細孔の開口部にテーパー形状を形成することが可能な理由としては、以下のようなことが挙げられる。
<1>陽極酸化を行うと、酸化皮膜を形成しながらポーラス状の円柱形状の孔が形成される。
<2>この酸化皮膜が、化学的溶解を受けると、内部(すなわち下面)に比べ、外部(すなわち上面)の方が、エッチング液にさらされる時間が長くなる。これは、内部に浸入したエッチング液の交換速度が外部のエッチング液よりも遅いためである。
<3>この結果、外部の方がエッチングされる量が多くなり、テーパー形状となる。
本発明における第2エッチング工程は、上記金属酸化膜を上記第1エッチング工程のエッチングレートよりも高いエッチングレートでエッチングすることにより上記微細孔の孔径を拡大する工程である。本発明においては、通常、第2エッチング工程によって、上記微細孔の開口部にテーパー形状は形成されず、第1エッチング工程によって形成されたテーパー形状を有する孔の径を均等に大きくする。
また、上記エッチング液の濃度としては、本工程に用いられるエッチング液の種類、本発明に用いられる金属基体等に応じて適宜調整されるものであるが、例えば、0.005M〜2.0Mの範囲内であることが好ましく、0.01M〜1.5Mの範囲内であることがより好ましい。第2エッチング工程に用いられるエッチング液の濃度が上記範囲よりも高いと、第2エッチング工程により金属酸化膜をすべて除去してしまう場合があるからであり、第2エッチング工程に用いられるエッチング液の濃度が上記範囲よりも低いと、第2エッチング工程のエッチングレートが低下し、十分な孔径拡大処理ができないからである。
本工程におけるエッチング時間としては、本工程に用いられるエッチング液、本発明に用いられる金属基体、処理温度、濃度等に応じて適宜調整されるものであるが、例えば、1分間〜60分間の範囲内であることが好ましく、2分間〜30分間の範囲内であることがより好ましい。第2エッチング工程のエッチング時間が上記範囲よりも長いと、第2エッチング工程により金属酸化膜をすべて除去してしまい、孔と孔との間の壁が薄くなって強度が弱くなり、樹脂が入り込むと破損してしまう場合があるからであり、第2エッチング工程のエッチング時間が上記範囲よりも短いと、上記微細孔を十分に拡大することができず、所望の形状が得られない場合があるからである。
本工程において、上記陽極酸化工程と、上記第1エッチング工程と、上記第2エッチング工程とを順次繰り返し実施する際の繰り返しの程度としては、反射防止フィルム製造用金型として用いることが可能な程度に均一な微細孔ができるまで、複数回繰り返して行われる。本工程は、上記陽極酸化工程で終わってもよく、上記第2エッチング工程で終わってもよい。
本発明の反射防止フィルム製造用金型の製造方法は、少なくとも上記微細孔形成工程を有するものであり、必要に応じて他の任意の工程を有していてもよいものである。このような工程としては、離型処理工程、水洗工程、乾燥工程等が挙げられる。
離型処理の方法としては、上記反射防止フィルム製造用金型における金属酸化膜が有する微細孔を埋めない方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、離型剤を上記反射防止フィルム製造用金型に塗布する方法、離型剤をスパッタ法で上記反射防止フィルム製造用金型に積層する方法等を挙げることができる。また、離型剤としては、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、脂肪族アマイド系化合物、パラフィン系化合物等を挙げることができる。
本発明の反射防止フィルム製造用金型の製造方法は、新規に反射防止フィルム製造用金型を製造する方法として使用できる。本発明によって製造される反射防止フィルム製造用金型を用いて製造される反射防止フィルムは、通常、表示装置等の最表面に配置されて用いられるものである。しかしながら、当該反射防止フィルムの表面に形成されたモスアイ構造は反射防止機能のみでなく、例えば、アンカー効果により、モスアイ構造上に任意の層を形成した場合に当該任意の層との接着性を向上させるという機能も奏し得るものである。このため、本発明によって製造された反射防止フィルム製造用金型を用いて製造される反射防止フィルムの用途は、上述したような表示装置の最表面に配置される用途に限られるものではなく、例えば、複数の層が積層された構成を有する光学部材の内部に配置され、反射防止機能と上記アンカー効果による接着性向上機能とを奏する態様で用いられる場合もある。
次に、本発明の反射防止フィルム製造用金型について説明する。本発明の反射防止フィルム製造用金型は、金属基体と、上記金属基体の表面に形成され、複数の微細孔を有する金属酸化膜を備える反射防止フィルム製造用金型であって、上記微細孔の開口部に、深さが60nm〜2000nmの範囲内であるテーパー形状を有することを特徴とするものである。
ここで、微細孔の開口部におけるテーパー形状の深さとは、微細孔の開口表面からテーパー形状の最深部までの距離をいい、図11におけるDで表される距離のことである。微細孔の形状によっては、上記テーパー形状の深さと、微細孔の孔深さとが同一になる場合がある。なお、本発明における上記テーパー形状の深さは、微細孔の縦断面を電子顕微鏡により観察して10個分のテーパー形状の深さを測定し、その測定値の平均値とする。
ここで、微細孔の開口部の縦断面におけるテーパー角度とは、微細孔の縦断面での側壁が直線状の場合、上記側壁を近似する直線と、開口表面に平行な直線とで形成される角度をいい、例えば、図11におけるθ3で表される角度のことである。一方、微細孔の縦断面での側壁が曲線状の場合、微細孔の開口表面の外周上の点および微細孔におけるテーパー形状の最深部の横断面からなる面の外周上の点を最短距離となるように選択して結んだ直線と、開口表面に平行な直線とで形成される角度をいい、図12におけるθ4で表される角度のことである。なお、本発明における上記テーパー角度は、上述した方法で決定した平均値とする。また、図12は本発明の反射防止フィルム製造用金型の他の例を示す概略断面図であり、図12における各符号は、図11と同様であるので、ここでの記載は省略する。
また、上記微細孔の開口表面の径、すなわち上記微細孔の孔径としては、特に限定されるものではないが、25nm〜500nmの範囲内であることが好ましく、50nm〜250nmの範囲内であることがより好ましい。上記微細孔の孔径が25nm以下の場合、反射防止フィルムにおいて隣り合う構造体の間が大きくなるため、構造体を形成していない部分が多くなり、反射防止機能が悪くなる。なお、本発明における上記孔径は、上述した方法で決定した平均値とする。
金属基体の表面に大きなうねりを作る方法としては、金属基体の表面あるいは金属基体の支持体を粗化し、凹凸を形成する方法、金属基体の表面あるいは金属基体の支持体を粗化し、凹凸を形成した後、スパッタ法、メッキ法、蒸着法で金属基体を積層する方法、金属基体の表面あるいは金属基体の支持体を粗化し、凹凸を形成した後、樹脂を積層し、凹凸をなだらかにした後、スパッタ法、メッキ法、蒸着法で金属基体を積層する方法、金属基体の表面あるいは金属基体の支持体に樹脂を積層し、凹凸を形成した後、金属基体を積層する方法、表面にシリカ、金属または金属酸化物の粒子を含む樹脂を金属基体あるいは金属基体の支持体に積層し、凹凸を形成した後、金属基体を積層する方法等が挙げられる。
金属基体の表面あるいは金属基体の支持体を粗化する方法としては、機械的処理、電気化学的処理、陽極酸化、エンボス法、研磨法、エッチング法、湿式メッキ法、乾式メッキ法、溶射法、フォトリソグラフィ法、表面熱処理法、ゾルゲル法等を適宜単独または組み合わせながら処理する方法が挙げられる。
機械的処理法としては、サンド・ブラスト法、ショット・ブラスト法、グリット・ブラスト法、ガラスビーズ・ブラスト法等のブラスト法、ナイロン、ポリプロピレン、および塩化ビニル樹脂などの合成樹脂からなる合成樹脂毛、不織布、動物毛、スチールワイヤ等のブラシ毛(材)を用いるブラシグレイニング法、金属ワイヤーでひっかくワイヤーグレイニング法、研磨剤を含有するスラリー液を供給しながらブラシ研磨する方法(ブラシグレイン法)、ボールグレイン法、液体ホーニング法等のバフ研磨法、ショットピーニング法等が挙げられる。
電気化学的処理法としては、塩酸、硝酸または硫酸および塩化物イオンまたは硝酸塩イオンを含む電解液水溶液中で、直流または交流を用いて処理する方法がある。
エンボス法としては、大きなうねりとなる形状を表面に付与したロール型や枚葉プレス型を押圧し、その形状を50%以上転写するロールエンボス、枚葉プレス型エンボス等が挙げられる。
研磨法としては、回転型バレルや振動型バレルを用いたバレル研磨法、バフ研磨法、リューター研磨法、砥粒流動研磨法、電解研磨法、化学研磨法、化学複合研磨法、電解複合研磨法、化学機械研磨法、CMP研磨法等が挙げられる。
エッチング法としては、化学エッチング法、電解エッチング法、スパッタ法による乾式エッチング法等が挙げられる。
湿式メッキ法としては、電気メッキ法、無電解メッキ法、溶融亜鉛メッキ法、溶融アルミメッキ法、不溶解性アノード法等が挙げられる。
乾式メッキ法としては、真空蒸着メッキ、抵抗加熱、スパッタリング、イオンプレーティングなどの物理蒸着法(PVD)、常圧熱CVD・減圧熱CVD・プラズマCVDなどの化学蒸着法(CVD)等が挙げられる。
金属、セラミックス、プラスチック、サーメット、カーバイド、アブレイダブルを材料として用いる溶射法としては、溶線式フレーム溶射、粉末式フレーム溶射、溶棒式フレーム溶射、爆発溶射(Dガン)などのフレーム溶射法やアーク溶射、プラズマ溶射(減圧プラズマ式溶射・大気プラズマ式溶射・水プラズマ式溶射)、線爆溶射などの電気式溶射法、高速フレーム溶射法、コールドスプレー溶射法等が挙げられる。
表面熱処理法としては、表面に気泡を形成したり、ブラッシング化させたり、クレーター化させたり、亀裂化させたり、結晶成長処理をさせたり、バルク化させたり、対流散逸パターン化させたり、沈降散逸パターン化させたり、散逸パターン化させたり、粒子の凝集を起こさせたり、ナノバックリング形成させたりするなどの方法で形状を形成する方法が挙げられる。
また、プラズマを用いて表面にうねりを形成するプラズマアッシング方式なども用いることができる。
金属基体またはその支持体に樹脂を積層する方法としては、スプレー法、電着法、ディップ法、ディップコート法、ロールコート法、Tダイコート法、キャストコート法、ブレードコート法、スピンコート法、バーコート法、ワイヤーバーコート法、キャスト法、LB法、静電塗装法、粉体塗装法、チューブやスリーブなどを被覆する方法などの公知の方法を用いることができる。塗工後、適宜乾燥工程や熱またはUVやEBによるハーフキュア工程を入れることができる。
使用される樹脂としては、紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等の電離放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等があげられ、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチロール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、セルロース樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、スチレン−イソプレンゴム、フッ素樹脂等を挙げることができる。また、これらのエラストマーや酸変性物がある。
大きなうねりの形成は、上記「B.反射防止フィルム製造用金型の製造方法」の項に記載した陽極酸化工程、第1エッチング工程、その後の第2エッチング工程を本処理工程とした場合、本処理工程の前処理として施してよく、また、本処理工程後に処理してもよい。または、本処理工程の前後で行ってもよい。さらには、本処理工程中の陽極酸化工程の後で行ってもよく、または第1エッチング工程の後で行ってもよく、さらに、これらの組み合わせで処理することができる。
(反射防止フィルム製造用金型の作製)
まず、純度99.50%の圧延されたアルミニウム板を、小さいうねりとして表面粗さRzが30nm、大きいうねりが1μmとなるように研磨後、0.02Mシュウ酸水溶液の電解液中で、化成電圧40V、20℃の条件にて120秒間、陽極酸化を施した。次に、第1エッチング処理として、陽極酸化後の電解液で60秒間エッチング処理を行った。続いて、第2エッチング処理として、1.0Mリン酸水溶液で150秒間孔径拡大処理を行った。さらに上記工程を繰り返し、これらを合計5回追加実施した。これにより、アルミニウム基板上に陽極酸化アルミナ膜が形成された。最後に、フッ素系離型剤を塗布し、余分な離型剤を洗浄することで、反射防止フィルム製造用金型を得た。
(反射防止フィルムの作製)
紫外線硬化性樹脂組成物(粘度500mPa・s)を、実施例1で得られた反射防止フィルム製造用金型の表面が覆われ、厚さ20μmとなるように塗布・充填し、その上に光透過性基板として厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製、屈折率1.48)を斜めから貼り合わせた後、貼り合わせられた貼合体をゴムローラーで10N/cmの荷重で圧着した。金型全体に均一な組成物が塗布されたことを確認し、フィルム側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂組成物を光硬化させた。その後、金型から剥離して反射防止フィルムを得た。
(反射防止フィルムの作製)
使用する紫外線硬化性樹脂組成物の粘度を200mPa・s、光透過性基板を厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、2層タイプでベース部屈折率1.66、塗布面屈折率1.58)、貼り合わせ時の荷重を2.5N/cmに変更したこと以外は実施例1−1と同様にして、反射防止フィルムを得た。
(反射防止フィルムの作製)
使用する紫外線硬化性樹脂組成物の粘度を3000mPa・s、光透過性基板を厚さ125μmのアクリルフィルム(三菱レイヨン社製、屈折率1.49)、貼り合わせ時の荷重を25N/cmに変更したこと以外は実施例1−1と同様にして、反射防止フィルムを得た。
(反射防止フィルム製造用金型の作製)
まず、純度99.85%の押し出しされたアルミニウムパイプの両端に回転軸を設けたアルミシリンダーを、表面粗さRzが80nmとなるように表面研磨後、0.03Mシュウ酸水溶液の電解液中で、化成電圧55V、20℃の条件にて20秒間、陽極酸化を施した。次に、第1エッチング処理として、陽極酸化後の電解液で30秒間エッチング処理を行った。続いて、第2エッチング処理として、0.5Mリン酸水溶液で10分間孔径拡大処理を行った。さらに上記工程を繰り返し、これらを合計4回追加実施した。これにより、アルミシリンダー上に陽極酸化アルミナ膜が形成された。最後に、フッ素系離型剤を塗布し、余分な離型剤を洗浄することで、反射防止フィルム製造用金型を得た。
(反射防止フィルムの作製)
光透過性基板として厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製、屈折率1.48)に、トリアセチルセルロースに浸透する溶剤を含む紫外線硬化性樹脂組成物(粘度100mPa・s)を厚さ40μmとなるように塗布し、溶剤を乾燥除去した後、実施例2で得られた反射防止フィルム製造用金型にゴムローラーにより25N/cmの荷重で圧着した。金型全体に均一な組成物が塗布されたことを確認し、フィルム側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂組成物を光硬化させた。その後、金型から剥離して反射防止フィルムを得た。
(反射防止フィルム製造用金型の作製)
まず、ニッケル基板を表面粗さRzが60nmとなるように研磨後、厚み20μmのアクリル樹脂層を形成し、さらにその表面に純度99.99%で厚み2μmのアルミニウム薄膜をスパッタ法により形成してから、0.05Mシュウ酸水溶液の電解液中で、化成電圧40V、20℃の条件にて120秒間、陽極酸化を施した。次に、第1エッチング処理として、陽極酸化後の電解液で120秒間エッチング処理を行った。続いて、第2エッチング処理として、0.7Mリン酸水溶液で150秒間孔径拡大処理を行った。さらに上記工程を繰り返し、これらを合計8回追加実施した。これにより、アルミニウム薄膜上に陽極酸化アルミナ膜が形成された。最後に、フッ素系離型剤を塗布し、余分な離型剤を洗浄することで、反射防止フィルム製造用金型を得た。
(反射防止フィルムの作製)
実施例3で得られた反射防止フィルム製造用金型の表面が覆われ、厚さ500μmとなるように、200℃で加熱溶融したアクリル樹脂(溶融粘度6g/10min)を押し出し、金型に金属ベルトで50N/cmの荷重で2秒間圧着した。金型全体に均一な樹脂膜が形成されたことを確認し、表面から空冷で冷却してアクリル樹脂を硬化させた。その後、金型から剥離して反射防止フィルムを得た。
(反射防止フィルムの作製)
アクリル樹脂をポリカーボネート樹脂(溶融粘度1g/10min)、厚さ1000μmに変更したこと以外は、実施例3−1と同様にして、反射防止フィルムを得た。
(反射防止フィルム製造用金型の作製)
まず、純度99.85%の押し出しされたアルミニウムパイプの両端に回転軸を設けたアルミシリンダーを、表面粗さRzが50nmとなるように表面研磨後、その表面に純度99.99%で厚み2μmのアルミニウム薄膜をスパッタ法により形成し、0.05Mシュウ酸水溶液の電解液中で、化成電圧75V、20℃の条件にて120秒間、陽極酸化を施した。次に、第1エッチング処理として、陽極酸化後の電解液で60秒間エッチング処理を行った。続いて、第2エッチング処理として、2.0Mリン酸水溶液で300秒間孔径拡大処理を行った。さらに上記工程を繰り返し、これらを合計12回追加実施した。これにより、アルミニウム薄膜上に陽極酸化アルミナ膜が形成された。最後に、フッ素系離型剤を塗布し、余分な離型剤を洗浄することで、反射防止フィルム製造用金型を得た。
(反射防止フィルムの作製)
光透過性基板として厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製、屈折率1.48)に、トリアセチルセルロースに浸透する溶剤を含み平均粒径5nmのシリカを40%含有する紫外線硬化性樹脂組成物(粘度100mPa・s)を厚さ50μmとなるように塗布した後、溶剤を乾燥除去し、さらに平均粒径8nmの五酸化アンチモンを20%含有し、溶剤を含まない紫外線硬化性樹脂組成物(粘度500mPa・s)を厚さ20μmとなるように積層してから、実施例4で得られた反射防止フィルム製造用金型にゴムローラーにより15N/cmの荷重で圧着した。金型全体に均一な組成物が塗布されたことを確認し、フィルム側から1500mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂組成物を光硬化させた。その後、金型から剥離して反射防止フィルムを得た。
(反射防止フィルム製造用金型の作製)
まず、圧延方式で形成されたステンレス製基板を、小さいうねりとして表面粗さRzが10nmとなるように研磨した後、ブラスト法で1.5μmの大きいうねりを形成し、その表面にアクリルメラミン樹脂を10μm積層した。さらにその表面に、純度99.99%で厚み2μmのアルミニウム薄膜をスパッタ法により形成し、0.3Mシュウ酸水溶液の電解液中で、化成電圧75V、20℃の条件にて20秒間、陽極酸化を施した。次に、第1エッチング処理として、陽極酸化後の電解液で120秒間エッチング処理を行った。続いて、第2エッチング処理として、1.0Mリン酸水溶液で15分間孔径拡大処理を行った。さらに上記工程を繰り返し、これらを合計20回追加実施した。これにより、アルミニウム薄膜上に陽極酸化アルミナ膜が形成された。最後に、フッ素系離型剤を塗布し、余分な離型剤を洗浄することで、反射防止フィルム製造用金型を得た。
(反射防止フィルムの作製)
紫外線硬化性樹脂組成物(粘度500mPa・s)を、実施例5で得られた反射防止フィルム製造用金型の表面が覆われ、厚さ20μmとなるように塗布・充填し、その上に光透過性基板として125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、2層タイプでベース部屈折率1.66、塗布面屈折率1.58)を斜めから貼り合わせた後、貼り合わせられた貼合体をゴムローラーで10N/cmの荷重で圧着した。金型全体に均一な組成物が塗布されたことを確認し、フィルム側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂組成物を光硬化させた。その後、金型から剥離して反射防止フィルムを得た。
(反射防止フィルム製造用金型の作製)
まず、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、2層タイプでベース部屈折率1.66、塗布面屈折率1.58)に、平均粒径が1μmおよび10μmからなるシリカ粒子を含むアクリル樹脂を塗工し、高さが0.8μmでピッチが50μmから100μmである大きなうねりを有する表面に、蒸着法で厚さ2μmのアルミニウム層を積層し、0.05Mシュウ酸水溶液の電解液中で、化成電圧30V、20℃の条件にて120秒間、陽極酸化を施した。次に、第1エッチング処理として、陽極酸化後の電解液で120秒間エッチング処理を行った。続いて、第2エッチング処理として、0.5Mリン酸水溶液で150秒間孔径拡大処理を行った。さらに上記工程を繰り返し、これらを合計6回追加実施した。これにより、アルミニウム層上に陽極酸化アルミナ膜が形成された。最後に、フッ素系離型剤を塗布し、余分な離型剤を洗浄することで、反射防止フィルム製造用金型を得た。
(反射防止フィルムの作製)
酢酸エチルで希釈されたポリエステル系樹脂(粘度30mPa・s)100重量部に対し、イソシアネート系硬化剤を2重量部添加した2液硬化型樹脂組成物を、グラビアロールコート法により実施例6で得られた反射防止フィルム製造用金型の表面に厚さ3μmとなるように均一に塗布・充填し、酢酸エチルを乾燥させた後、2液硬化型樹脂層面を、光透過性基板として準備した厚さ50μmのポリカーボネートフィルム(三菱化学社製、屈折率1.59)と貼り合わせた後、温度60度に設定した熱ロールとゴムロールとの間で25N/cmの荷重で加圧した。さらに、金型と光透過性基板とが2液硬化型樹脂層を介して積層されたまま、40℃で5日間エージング処理を行った。その後、室温に24時間放置冷却した後、金型から剥離して反射防止フィルムを得た。
(反射防止フィルムの作製)
プライマー層として、ポリエステル系樹脂100重量部に対し、イソシアネート系硬化剤を50重量部添加した2液硬化型樹脂組成物を、光透過性基板として準備した厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、2層タイプでベース部屈折率1.66、塗布面屈折率1.58)に塗布し、80℃で30秒間熱風乾燥した。さらに、プライマー層上に、紫外線硬化性樹脂組成物(粘度30mPa・s)を厚さ5μmとなるように塗布した後、実施例6で得られた反射防止フィルム製造用金型にゴムローラーで2.5N/cmの荷重で圧着した。金型全体に均一な組成物が塗布されたことを確認し、フィルム側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂組成物を光硬化させた。その後、金型から剥離して反射防止フィルムを得た。
(反射防止フィルム製造用金型の作製)
まず、純度99.50%の圧延されたアルミニウム板を、小さいうねりとして表面粗さRzが30nmとなるように研磨後、0.02Mシュウ酸水溶液の電解液中で、化成電圧40V、20℃の条件にて120秒間、陽極酸化を施した。次に、第1エッチング処理は行わず、直ちに第2エッチング処理として、1.0Mリン酸水溶液で150秒間孔径拡大処理を行った。さらに上記工程を繰り返し、これらを合計5回追加実施した。これにより、アルミニウム基板上に陽極酸化アルミナ膜が形成された。最後に、フッ素系離型剤を塗布し、余分な離型剤を洗浄することで、反射防止フィルム製造用金型を得た。
(反射防止フィルムの作製)
紫外線硬化性樹脂組成物(粘度15000mPa・s)を、比較例1で得られた反射防止フィルム製造用金型の表面が覆われ、厚さ20μmとなるように塗布・充填し、その上に光透過性基板として厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製、屈折率1.48)を斜めから貼り合わせた後、貼り合わせられた貼合体をゴムローラーで10N/cmの荷重で圧着した。金型全体に均一な組成物が塗布されたことを確認し、フィルム側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂組成物を光硬化させた。その後、金型から剥離して反射防止フィルムを得た。
(反射防止フィルムの作製)
紫外線硬化性樹脂組成物(粘度5mPa・s)を、比較例1で得られた反射防止フィルム製造用金型の表面が覆われ、厚さ20μmとなるように塗布・充填し、その上に光透過性基板として厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製、屈折率1.48)を斜めから貼り合わせた後、貼り合わせられた貼合体をゴムローラーで80N/cmの荷重で圧着した。金型全体に均一な組成物が塗布されたことを確認し、フィルム側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂組成物を光硬化させた。その後、金型から剥離して反射防止フィルムを得た。
(反射防止フィルム製造用金型の作製)
まず、純度99.50%の圧延されたアルミニウム板を、小さいうねりとして表面粗さRzが30nm、大きいうねりが1μmとなるように研磨後、0.05Mシュウ酸水溶液の電解液中で、化成電圧30V、20℃の条件にて120秒間、陽極酸化を施した。次に、第1エッチング処理は行わず、直ちに第2エッチング処理として、0.5Mリン酸水溶液で150秒間孔径拡大処理を行った。さらに上記工程を繰り返し、これらを合計50回追加実施した。これにより、アルミニウム基板上に陽極酸化アルミナ膜が形成された。最後に、フッ素系離型剤を塗布し、余分な離型剤を洗浄することで、反射防止フィルム製造用金型を得た。
(反射防止フィルムの作製)
紫外線硬化性樹脂組成物(粘度5mPa・s)を、比較例2で得られた反射防止フィルム製造用金型の表面が覆われ、厚さ20μmとなるように塗布・充填し、その上に光透過性基板として80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製、屈折率1.48)を斜めから貼り合わせた後、貼り合わせられた貼合体をゴムローラーで80N/cmの荷重で圧着した。金型全体に均一な組成物が塗布されたことを確認し、フィルム側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂組成物を光硬化させた。その後、金型から剥離して反射防止フィルムを得た。
(走査型電子顕微鏡による反射防止フィルム製造用金型断面の観察)
集束イオンビームにより反射防止フィルム製造用金型を垂直に切断し、日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡S−4500を用いて、上記金型の断面を観察し、得られた画像から、微細孔の孔径、周期、深さ、および開口部の形状を測定した。
(走査型電子顕微鏡による反射防止フィルム表面および断面の観察)
日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡S−4500を用いて、反射防止フィルムの表面を観察した。また、ガラス切片で断面を製作し、日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡S−4500を用いて、上記フィルムの断面を観察し、得られた画像から、微細凹凸における凸部の周期、凸部の高さ、本体部および先端部の形状を計測した。
反射防止フィルムの裏面に黒色テープを貼り付け、島津製作所製自記分光光度計UV−3100を用いて、フィルム表面への5°入射絶対反射率を測定した。
反射防止フィルムの裏面に黒色テープを貼り付け、目視にて確認した。
反射防止フィルムを水に浸漬し、取り出した後、24時間風乾させた。表面に水滴が残っていないことを確認し、日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡S−4500を用いて、上記フィルムの表面を観察した。得られた画像から、スティッキングの発生の有無を確認した。
反射防止フィルムを、ネルで50g/cm2の荷重で擦り、12時間放置後、日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡S−4500を用いて、上記フィルムの表面を観察した。得られた画像から、構造体の損傷の発生の有無を確認した。
日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡S−4500を用いて、反射防止フィルムの表面を観察した。得られた画像から、上記フィルム表面の構造体の破損状態を観察した。
2 … 反射防止層
3 … 基底部
4 … 微細凹凸
4a … 本体部
4b … 先端部
5 … ハードコート層またはプライマー層
6 … 粘着層
7 … 保護層
10 … 反射防止フィルム
11 … 金属基体
11’ … 金属酸化膜
20 … 反射防止フィルム製造用金型
Claims (3)
- 光透過性基板と、前記光透過性基板上に形成され、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層とを有し、
前記反射防止層が、前記光透過性基板上に形成された基底部と、前記基底部上に形成され、前記凹凸形状からなる微細凹凸とを有し、かつ前記微細凹凸における凸部が、前記光透過性基板に対してテーパー状に立ち上がる錐台形状の本体部と、前記本体部の頂面を覆うように形成された曲面構造を有する先端部とから構成され、前記先端部の曲面構造の曲率半径が、前記本体部の頂面の径に対して1.0〜5.0倍の範囲内である反射防止フィルムの製造方法であって、
前記反射防止層を形成するための反射防止層形成用樹脂組成物を、前記反射防止層の微細凹凸を形成することが可能な形状を有する金型に充填する際の負荷圧力は、前記反射防止層形成用樹脂組成物が金型内で前記微細凹凸の凸部の形状となるような負荷圧力に調整されていることを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。 - 前記本体部の縦断面における前記光透過性基板に対するテーパー角度が50°〜87°の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルムの製造方法。
- 前記本体部の高さが60nm〜1400nmの範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射防止フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011181267A JP5686070B2 (ja) | 2011-08-23 | 2011-08-23 | 反射防止フィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011181267A JP5686070B2 (ja) | 2011-08-23 | 2011-08-23 | 反射防止フィルムの製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010176620A Division JP4849183B1 (ja) | 2010-08-05 | 2010-08-05 | 反射防止フィルム製造用金型の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012048239A true JP2012048239A (ja) | 2012-03-08 |
JP5686070B2 JP5686070B2 (ja) | 2015-03-18 |
Family
ID=45903104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011181267A Expired - Fee Related JP5686070B2 (ja) | 2011-08-23 | 2011-08-23 | 反射防止フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5686070B2 (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013231780A (ja) * | 2012-04-27 | 2013-11-14 | Kuraray Co Ltd | 反射防止構造及び光学部材 |
JP2014002326A (ja) * | 2012-06-20 | 2014-01-09 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 光学素子及び導電性光学素子 |
JP2014002322A (ja) * | 2012-06-20 | 2014-01-09 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 光学素子及び導電性光学素子 |
JP2014016586A (ja) * | 2012-07-11 | 2014-01-30 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射防止物品 |
WO2014030937A1 (en) * | 2012-08-23 | 2014-02-27 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Display panel and display apparatus having the same |
JP2014044392A (ja) * | 2012-08-01 | 2014-03-13 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 積層フィルム |
WO2014046021A1 (ja) * | 2012-09-20 | 2014-03-27 | シャープ株式会社 | 反射防止フィルム及びその製造方法、並びに、表示装置 |
JP2016200952A (ja) * | 2015-04-09 | 2016-12-01 | シャープ株式会社 | タッチパネル装置 |
KR20170023396A (ko) * | 2015-08-21 | 2017-03-03 | 주식회사 쎄코 | 플라즈마 에칭을 이용한 반사방지 표면의 제조방법 및 반사방지 표면이 형성된 기판 |
CN113942156A (zh) * | 2021-08-26 | 2022-01-18 | 成都菲斯特科技有限公司 | 一种多层复合材料及其制作方法 |
JP2022530453A (ja) * | 2019-04-26 | 2022-06-29 | 華為技術有限公司 | 反射防止膜、光学素子、カメラモジュール、及び端末 |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06132319A (ja) * | 1992-10-20 | 1994-05-13 | Japan Energy Corp | 半導体装置の製造方法 |
JPH07224400A (ja) * | 1993-12-22 | 1995-08-22 | Hoechst Ag | 電気化学的粗面化方法 |
JP2003240904A (ja) * | 2002-02-20 | 2003-08-27 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射防止物品 |
JP2006123545A (ja) * | 2004-10-01 | 2006-05-18 | Acktar Ltd | 多孔質非陽極層を備え平版印刷版 |
JP2007098839A (ja) * | 2005-10-06 | 2007-04-19 | Sanyo Electric Co Ltd | 微細パターンを有する金型の製造方法およびその金型を用いた光学素子の製造方法 |
JP2007264594A (ja) * | 2006-03-01 | 2007-10-11 | Nissan Motor Co Ltd | 反射防止微細構造、反射防止成形体及びその製造方法 |
JP2008047493A (ja) * | 2006-08-21 | 2008-02-28 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 有機elディスプレイ |
JP2008197216A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-28 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 反射防止膜およびその製造方法 |
JP2008209448A (ja) * | 2007-02-23 | 2008-09-11 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 反射防止構造体 |
-
2011
- 2011-08-23 JP JP2011181267A patent/JP5686070B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06132319A (ja) * | 1992-10-20 | 1994-05-13 | Japan Energy Corp | 半導体装置の製造方法 |
JPH07224400A (ja) * | 1993-12-22 | 1995-08-22 | Hoechst Ag | 電気化学的粗面化方法 |
JP2003240904A (ja) * | 2002-02-20 | 2003-08-27 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射防止物品 |
JP2006123545A (ja) * | 2004-10-01 | 2006-05-18 | Acktar Ltd | 多孔質非陽極層を備え平版印刷版 |
JP2007098839A (ja) * | 2005-10-06 | 2007-04-19 | Sanyo Electric Co Ltd | 微細パターンを有する金型の製造方法およびその金型を用いた光学素子の製造方法 |
JP2007264594A (ja) * | 2006-03-01 | 2007-10-11 | Nissan Motor Co Ltd | 反射防止微細構造、反射防止成形体及びその製造方法 |
JP2008047493A (ja) * | 2006-08-21 | 2008-02-28 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 有機elディスプレイ |
JP2008197216A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-28 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 反射防止膜およびその製造方法 |
JP2008209448A (ja) * | 2007-02-23 | 2008-09-11 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 反射防止構造体 |
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013231780A (ja) * | 2012-04-27 | 2013-11-14 | Kuraray Co Ltd | 反射防止構造及び光学部材 |
JP2014002326A (ja) * | 2012-06-20 | 2014-01-09 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 光学素子及び導電性光学素子 |
JP2014002322A (ja) * | 2012-06-20 | 2014-01-09 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 光学素子及び導電性光学素子 |
JP2014016586A (ja) * | 2012-07-11 | 2014-01-30 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射防止物品 |
JP2014044392A (ja) * | 2012-08-01 | 2014-03-13 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 積層フィルム |
WO2014030937A1 (en) * | 2012-08-23 | 2014-02-27 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Display panel and display apparatus having the same |
US10094952B2 (en) | 2012-09-20 | 2018-10-09 | Sharp Kabushiki Kaisha | Anti-reflection film, method of producing the film and display device |
WO2014046021A1 (ja) * | 2012-09-20 | 2014-03-27 | シャープ株式会社 | 反射防止フィルム及びその製造方法、並びに、表示装置 |
JPWO2014046021A1 (ja) * | 2012-09-20 | 2016-08-18 | シャープ株式会社 | 反射防止フィルム及びその製造方法、並びに、表示装置 |
JP2016200952A (ja) * | 2015-04-09 | 2016-12-01 | シャープ株式会社 | タッチパネル装置 |
CN107949901A (zh) * | 2015-08-21 | 2018-04-20 | 株式会社世可 | 利用等离子体蚀刻的防反射表面的制造方法及形成防反射表面的基板 |
KR20170023396A (ko) * | 2015-08-21 | 2017-03-03 | 주식회사 쎄코 | 플라즈마 에칭을 이용한 반사방지 표면의 제조방법 및 반사방지 표면이 형성된 기판 |
KR101954410B1 (ko) * | 2015-08-21 | 2019-03-06 | 주식회사 쎄코 | 플라즈마 에칭을 이용한 반사방지 표면의 제조방법 및 반사방지 표면이 형성된 기판 |
CN107949901B (zh) * | 2015-08-21 | 2021-08-31 | 株式会社世可 | 利用等离子体蚀刻的防反射表面的制造方法及形成防反射表面的基板 |
JP2022530453A (ja) * | 2019-04-26 | 2022-06-29 | 華為技術有限公司 | 反射防止膜、光学素子、カメラモジュール、及び端末 |
US12085692B2 (en) | 2019-04-26 | 2024-09-10 | Huawei Technologies Co., Ltd. | Antireflection film, optical element, camera module, and terminal |
CN113942156A (zh) * | 2021-08-26 | 2022-01-18 | 成都菲斯特科技有限公司 | 一种多层复合材料及其制作方法 |
CN113942156B (zh) * | 2021-08-26 | 2023-08-22 | 成都菲斯特科技有限公司 | 一种多层复合材料及其制作方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5686070B2 (ja) | 2015-03-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4849183B1 (ja) | 反射防止フィルム製造用金型の製造方法 | |
JP5686070B2 (ja) | 反射防止フィルムの製造方法 | |
JP2012128168A (ja) | 反射防止フィルム | |
JP5673138B2 (ja) | 印刷物 | |
JP2013142821A (ja) | 反射防止フィルム | |
KR101304658B1 (ko) | 적층체 및 그 제조 방법 | |
CN105377542B (zh) | 层叠结构体及其制造方法以及物品 | |
KR101421756B1 (ko) | 광학 적층체, 편광판 및 화상 표시 장치 | |
KR101390526B1 (ko) | 광학 적층체, 그 제조 방법 및 대전 방지층용 조성물 | |
JP5691951B2 (ja) | 積層体及びその製造方法 | |
KR20150125993A (ko) | 미세 요철 구조체, 가식 시트 및 가식 수지 성형체, 및 미세 요철 구조체 및 가식 수지 성형체의 제조 방법 | |
JP5943311B2 (ja) | 印刷物、及びその製造方法 | |
WO2015022916A1 (ja) | ナノインプリント用モールドの製造方法、および反射防止物品 | |
JP2012252224A (ja) | 反射防止フィルム | |
TW201731690A (zh) | 防霧防污積層體、物品、及其製造方法 | |
JP2005084113A (ja) | 防眩性フィルム及びその製造方法、偏光板、画像表示装置 | |
JP5789979B2 (ja) | 反射防止フィルム製造用金型 | |
JP6361339B2 (ja) | 結露抑制部材 | |
JP2014071292A (ja) | 反射防止物品 | |
US9821494B2 (en) | Mold release treatment method and method for producing anti-reflective film | |
JP2015068944A (ja) | 反射防止物品 | |
JP5810591B2 (ja) | 積層体ならびに反射防止物品および撥水性物品 | |
JP5626667B2 (ja) | 赤外線透過フィルム、及び、赤外線透過フィルムの製造方法 | |
JP5029773B1 (ja) | 反射防止フィルム製造用金型、反射防止フィルム製造用金型の製造方法 | |
JP2014126761A (ja) | 積層体、およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130613 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140516 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140603 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140801 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141224 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150106 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5686070 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |