JP2012046075A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】操舵トルク信号と車速信号とを、それぞれアナログ値からPWM変換して2つのPWM信号を生成し、両PWM信号を合成し、この合成されたPWM信号に基づいて、電動モータを駆動する。PWM変換は、同一の三角波発生回路55によって発生される同期された三角波を用いて行う。
【効果】PWM変換回路51,53などのアナログ回路を採用することにより、演算誤差の少ない電動パワーステアリング装置を実現することができる。
【選択図】図2
【効果】PWM変換回路51,53などのアナログ回路を採用することにより、演算誤差の少ない電動パワーステアリング装置を実現することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、操作部材に加えられる操舵トルクに基づいて電動モータを制御することによって、操舵トルクに応じた操舵補助力を電動モータによって発生させる電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、ステアリングホイール(操作部材)に加えられる操舵トルクと車速とを検出し、その操舵トルク信号と車速信号とを(いずれもアナログ信号)モータ制御回路へ送り、モータ制御回路で、これらの信号から求められる、操舵トルクと車速とに対応した駆動電流を電動モータに流すようにした電動パワーステアリング装置が知られている。これにより、操舵トルク信号や車速信号に基づいて、適切な操舵補助制御を行うことができる。
さらに具体的に言えばモータ制御回路は、例えばフィードバック制御を行う場合、目標値演算部と、偏差演算部と、制御信号発生部と、電動モータ駆動部とを備えている。
目標値演算部は、操舵トルク信号と車速信号とを、予め用意したアシストマップに適用するか、所定の演算式に当てはめて目標電流信号を求め、偏差演算部に供給する。偏差演算部は、目標電流信号と電動モータ電流信号との偏差を演算する。制御信号発生部は、この偏差に対するPID演算を行うことにより、指示電圧を生成し、指示電圧に応じたデューティ比を有するPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成する。このPWM信号が電動モータ駆動部に供給されることにより、電動モータがPWM駆動される。
目標値演算部は、操舵トルク信号と車速信号とを、予め用意したアシストマップに適用するか、所定の演算式に当てはめて目標電流信号を求め、偏差演算部に供給する。偏差演算部は、目標電流信号と電動モータ電流信号との偏差を演算する。制御信号発生部は、この偏差に対するPID演算を行うことにより、指示電圧を生成し、指示電圧に応じたデューティ比を有するPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成する。このPWM信号が電動モータ駆動部に供給されることにより、電動モータがPWM駆動される。
従来の電動パワーステアリング装置では、目標値演算部で、操舵トルク信号と車速信号とから目標電流信号を求める場合に、(1)操舵トルク信号と車速信号とをそれぞれディジタル信号に変換して、マイクロコンピュータを使ってディジタル演算を行って目標電流信号を求めるか、(2)操舵トルク信号と車速信号とをアナログ信号のまま、演算増幅器を使って所定の演算(例えば乗算)を行い、目標電流信号を求める、のいずれかの処理をしていた。
ところが、前記(1)のマイクロコンピュータを使ったディジタル演算では、マイクロコンピュータ用の集積回路と専用のソフトウェアが必要になり、複雑な構成となる。また、操舵トルク信号と車速信号とをディジタル信号としてモータ制御回路に伝達するため、操舵トルク信号と車速信号とをディジタル信号に変換するA/D変換回路を追加する必要があり、コストが嵩む。
前記(2)のアナログ演算では、ダイナミックレンジが小さいため、S/N比が悪くなり、演算誤差が発生するおそれがある。この演算誤差はシフトの要因となる。
そこで、本発明の目的は、単純な回路を採用し、かつ演算誤差の少ない電動パワーステアリング装置提供することである。
そこで、本発明の目的は、単純な回路を採用し、かつ演算誤差の少ない電動パワーステアリング装置提供することである。
上記の目的を達成するための本発明の電動パワーステアリング装置は、操舵トルク信号と車速信号とを、それぞれアナログ値からPWM変換して第1及び第2のPWM信号を生成し、両PWM信号を合成し、この合成されたPWM信号に基づいて、前記電動モータを駆動するものである。「合成する」とは例えば両PWM信号がそれぞれ同じ高さのパルス幅変調パルスで表わされる場合、論理積をとることである。
第1のPWM信号と第2のPWM信号とは、互いに同期がとられている三角波からそれぞれ発生するものであることが好ましい。「同期がとられている」とは、両三角波が同一の周波数を持ち、かつ位相差が時間的に変化しないことを言う。例えば、同一の三角波発生手段によって発生される三角波は、同期がとられている。
以上のように本発明によれば、PWM変換回路などのアナログ回路を採用することにより、演算誤差の少ない電動パワーステアリング装置を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の一実施形態を示す全体構成図である。
電動パワーステアリング装置は、車両を操向するための操作部材としてのステアリングホイール6を備えている。運転者から作用される操舵力は、このステアリングホイール6を介して入力軸7aと出力軸7bとを有するステアリングシャフト7に伝達される。入力軸7aの一端が前記ステアリングホイール6に連結されている。
図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の一実施形態を示す全体構成図である。
電動パワーステアリング装置は、車両を操向するための操作部材としてのステアリングホイール6を備えている。運転者から作用される操舵力は、このステアリングホイール6を介して入力軸7aと出力軸7bとを有するステアリングシャフト7に伝達される。入力軸7aの一端が前記ステアリングホイール6に連結されている。
入力軸7aと出力軸7bとは、トーションバーTBを介して同一軸上で相対回転可能に連結されている。出力軸7bは、入力軸7aの回転速度を減速して出力軸7bに与えるための減速機構4に結合されている。トーションバーTBには、ステアリングホイール6に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサ2が装着されている。トルクセンサ2は、操舵トルクを、入力軸7a及び出力軸7b間に介装した前記トーションバーTBの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位をポテンショメータなどで検出するセンサである。このトルクセンサ2から出力されるトルク検出値は、モータ制御回路5に入力される。
なおトルクセンサ2の出力信号は、ステアリングホイールが右方向(正転方向)に操舵される場合には零以上の値となり、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクが大きいほど大きくなるように変化する。また、トルクセンサ2の出力信号は、ステアリングホイールが左方向(逆転方向)に操舵される場合には負の値となり、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクの絶対値が大きいほど、小さく(その絶対値が大きく)なるように変化する。
減速機構4から伝達される操舵力は、ユニバーサルジョイント8を介してロアシャフト9に伝達され、さらに、ユニバーサルジョイント10を介してピニオンシャフト11に伝達される。このピニオンシャフト11に伝達された操舵力はステアリングギヤ12を介してタイロッド13に伝達され、図示しない転舵輪をターンさせる。ステアリングギヤ12は、ピニオンシャフトに連結されたピニオンとこのピニオンに噛合するラックとを有するラックアンドピニオン形式に構成され、ピニオンに伝達された回転運動をラックで直進運動に変換するものである。
転舵輪の回転速度は車速センサ3によって検出される。車速センサは、例えば転舵輪のホーイールの円周に一定角度ごとに取り付けられたた磁性体の目印を磁気的に検出して回転速度を検出するものであり、この回転速度に基づいて車両の車速を表わす車速信号を出力する。
減速機構4には、電動モータ(ブラシ付直流電動モータ)1が取り付けられており、この電動モータ1の出力トルクによって、減速機構4を介して操舵補助力が与えられる。
減速機構4には、電動モータ(ブラシ付直流電動モータ)1が取り付けられており、この電動モータ1の出力トルクによって、減速機構4を介して操舵補助力が与えられる。
電動モータ1は、モータ制御回路5によって回転駆動される。モータ制御回路5には、トルクセンサ2で検出された操舵トルク検出値とともに、車速センサ3で検出された車速検出値が入力され、これらの入力値に基づいて電動モータ駆動電流を算出し、電動モータ1に出力する。これにより、運転者の操舵操作に応じた操舵補助力を発生させるようになっている(オープンループ制御)。
図2は、モータ制御回路5内の各機能のつながりを示すブロック図である。この実施形態では、モータ制御回路5内の各回路51〜55は、アナログ演算回路で構成されている。
モータ制御回路5は、トルクセンサ2の操舵トルク検出信号を入力としてPWMパルス信号を発生するPWM回路51、車速センサ3の車速検出信号を入力としてPWMパルス信号を発生するPWM回路52、三角波発生回路55、2つのPWM回路51,52から出力されるPWMパルス信号を乗算処理するAND回路53、及び電動モータを駆動するための電力を出力する駆動回路54で構成されている。
モータ制御回路5は、トルクセンサ2の操舵トルク検出信号を入力としてPWMパルス信号を発生するPWM回路51、車速センサ3の車速検出信号を入力としてPWMパルス信号を発生するPWM回路52、三角波発生回路55、2つのPWM回路51,52から出力されるPWMパルス信号を乗算処理するAND回路53、及び電動モータを駆動するための電力を出力する駆動回路54で構成されている。
三角波発生回路55は、一定周波数の三角波を発生する。PWM回路51は、三角波発生回路55によって発生される三角波と、操舵トルク検出信号とに基づいて、操舵トルクに応じたデューティ比を有するPWM信号を生成する。PWM回路52は、三角波発生回路55によって発生される三角波と、車速検出信号とに基づいて、車速に応じたデューティ比を有するPWM信号を生成する。これらのPWM信号は、AND回路53にて乗算処理される。
図3は、PWM回路の具体的な構成を示す詳細ブロック図であり、図4はヒステリシス回路56内部の等価的な回路図であり、図5はPWM回路内の各部の信号波形図である。PWM回路は、図2の機能ブロック図ではブロック51とブロック52とに区別されているが、実際の回路構成では、明確に区分できないこともあるので、PWM回路51,52の集合を単に「PWM回路」と言う。PWM回路は、正転用PWM信号および逆転用PWM信号を生成して、駆動回路54に供給する。AND回路53は、図2の機能ブロック図では1つの回路で示されているが、実際の回路構成では、図3に示すように、2つの機能回路素子53a,53bに分かれている。
正転用PWM信号および逆転用PWM信号が時間的に重複すると、駆動回路内で短絡が発生する。そこで、PWM回路は、正転用PWM信号および逆転用PWM信号を時間的に重複させないため、三角波発生回路55によって発生される三角波に基づいて互いにシフトした2つの三角波を生成するヒステリシス回路56と、比較回路57〜60とを備えている。
このヒステリシス回路56の作用を、図4及び図5を用いて説明する。ヒステリシス回路56は、図4に示すように電源間に、定電流源P1、スイッチング素子Q1、抵抗器R1、抵抗器R2、スイッチング素子Q2、定電流源P2を直列に接続した構成である。なお、スイッチング素子Q1,Q2は例えばトランジスタで実現される。具体的には、各スイッチング素子Q1,Q2を、差動回路で構成しても良い。
三角波発生回路55から発生する三角波を符号“g”で示し、操舵トルク検出信号を符号“a”で示す。三角波gの中点は、図4、図5(a)で横に伸びた破線で表わされている。
操舵トルク検出信号aは比較回路57の正端子に入力され、三角波gは抵抗R1を介して比較回路57の負端子に入力される。三角波gが操舵トルク検出信号aを上に超えた時点で比較回路57の出力信号dはローレベルになる。このローレベルの信号dはヒステリシス回路56のトランジスタQ1に戻され、トランジスタQ1は、ローレベルの信号dに基づいて、三角波gの中点に対する抵抗R1の電位、すなわち比較回路57の負端子の電位を「ヒステリシス幅」だけ引き上げる(シフトさせる)。このシフトされた結果表わされる三角波を「三角波b」で示している(図5(a)参照)。三角波bが頂点に達した後低下し、操舵トルク検出信号aを下回る時点で、比較回路57の出力dはハイレベルに変わる。このようにして比較回路57からパルス幅変調されたPWM信号dが出力される(図5(b)参照)。
操舵トルク検出信号aは比較回路57の正端子に入力され、三角波gは抵抗R1を介して比較回路57の負端子に入力される。三角波gが操舵トルク検出信号aを上に超えた時点で比較回路57の出力信号dはローレベルになる。このローレベルの信号dはヒステリシス回路56のトランジスタQ1に戻され、トランジスタQ1は、ローレベルの信号dに基づいて、三角波gの中点に対する抵抗R1の電位、すなわち比較回路57の負端子の電位を「ヒステリシス幅」だけ引き上げる(シフトさせる)。このシフトされた結果表わされる三角波を「三角波b」で示している(図5(a)参照)。三角波bが頂点に達した後低下し、操舵トルク検出信号aを下回る時点で、比較回路57の出力dはハイレベルに変わる。このようにして比較回路57からパルス幅変調されたPWM信号dが出力される(図5(b)参照)。
一方、操舵トルク検出信号aは比較回路58の負端子に入力され、三角波gは抵抗R2を介して比較回路58の正端子に入力される。三角波gが操舵トルク検出信号aを下に超えた時点で比較回路58の出力信号eはローレベルになる。このローレベルの信号eはヒステリシス回路56のトランジスタQ2に戻され、トランジスタQ2は、抵抗R2の電圧降下幅を大きくし、比較回路57の正端子の電位を「ヒステリシス幅」だけ引き下げる。このシフトされた三角波を「三角波c」で示している(図5(a)参照)。三角波cが下側の頂点に達した後上昇し、操舵トルク検出信号aを上回る時点で、比較回路58の出力eはハイレベルに変わる。このようにして比較回路58からパルス幅変調されたPWM信号eが出力される(図5(c)参照)。
PWM信号eは、図5(b),(c)の波形を比較すれば分かるように、PWM信号dとは逆位相となっている。すなわち両PWM信号d,eの時間的重複を回避するための、両PWM信号がゼロになる期間DTが存在している。これは前述したように、ヒステリシス回路56が、三角波発生回路55によって発生される三角波gに基づいて、互いにシフトした2つの三角波b,cを生成し、それぞれを利用して各PWM信号を作っているためである。
PWM信号dのデューティ比(信号レベルが高く保たれる期間の比率)は、図5(a)(b)からわかるように、操舵トルクが零以上であるときには操舵トルクが大きいほど大きくなり、操舵トルクが負であるときは操舵トルク値の絶対値が大きいほど小さくなる。一方、PWM信号eのデューティ比は、図5(a)(c)からわかるように、操舵トルクが零以上であるときには操舵トルクが大きいほど小さくなり、操舵トルクが負であるときは操舵トルク値の絶対値が大きいほど大きくなる。
一方、車速検出信号は、図5(d)において符号“f”で示される。車速検出信号fは各比較回路59,60の負端子にそれぞれ入力される。三角波発生回路55から発生される三角波は“g”で示され、三角波gを反転した波形が“h”で示され各比較回路59,60の正端子にそれぞれ入力される。
三角波g,hは、三角波b,cと同一の周期(周波数)を持ち、それらの間に同期が保たれている(位相差が時間的に一定である)必要がある。本実施形態では、三角波g,h,b,cともに1つの三角波発生回路55から発生される同一の波源に基づいているので、同期は保たれている。もし三角波g,hと、三角波b,cとを、別々の三角波発生回路で生成しようとするなら、各三角波発生回路の信号発生用のクロックを共通にするなどして、生成される各三角波の同期が保たれるようにしなければならない。
三角波g,hは、三角波b,cと同一の周期(周波数)を持ち、それらの間に同期が保たれている(位相差が時間的に一定である)必要がある。本実施形態では、三角波g,h,b,cともに1つの三角波発生回路55から発生される同一の波源に基づいているので、同期は保たれている。もし三角波g,hと、三角波b,cとを、別々の三角波発生回路で生成しようとするなら、各三角波発生回路の信号発生用のクロックを共通にするなどして、生成される各三角波の同期が保たれるようにしなければならない。
車速検出信号fは、各比較回路59,60において、三角波発生回路55によって発生される三角波g及び反転した三角波hとそれぞれ比較される結果、比較回路59からPWM信号iが出力され(図5(f)参照)、比較回路60からPWM信号jが出力される(図5(e)参照)。
PWM信号iのデューティ比は、図5(d)(f)からわかるように、車速が大きいほど小さくなる。一方、PWM信号jのデューティ比も、図5(d)(e)からわかるように、車速が大きいほど小さくなる。
PWM信号iのデューティ比は、図5(d)(f)からわかるように、車速が大きいほど小さくなる。一方、PWM信号jのデューティ比も、図5(d)(e)からわかるように、車速が大きいほど小さくなる。
操舵トルク検出信号に基づいて作られるPWM信号dと、車速検出信号に基づいて作られるPWM信号iとは、論理積回路53aにて論理積がとられ、この結果、正転用のPWM信号が生成される。操舵トルク検出信号に基づいて作られるPWM信号eと車速検出信号に基づいて作られるPWM信号jとは、論理積回路53bにて論理積がとられ、この結果、逆転用のPWM信号が生成される。
図6は、PWM回路において、正転用のPWM信号が生成される過程を説明するためのグラフである。図6(a)は操舵トルクの変化幅と車速の変化幅とを示す。操舵トルクは右方向(正転方向)に操舵される場合の操舵トルクのみ示し、車速は低速(アシストオフ車速)と高速(フルアシスト車速)との間を変化する様子を示している。これらの変化は、単に仮想の変化であり、時間とともに実際にこのように変化することを示すものではない。図6(b)は操舵トルク検出信号に基づいて作られるPWM信号dの波形を示し、操舵トルクが大きくなるほどPWM信号dのデューティ比は大きくなる。図6(c)は車速検出信号に基づいて作られるPWM信号iの波形を示し、車速が小さければPWM信号iのデューティ比は大きく、車速が大きくなればPWM信号iのデューティ比は小さくなる。
正転用のPWM信号は、PWM信号dとPWM信号iとの積であるから、低速であれば、PWM信号dが支配的になり、低速でトルクの小さい領域ではそのデューティ比は小さく、低速でトルクが大きい領域ではそのデューティ比は非常に大きい。高速になるとPWM信号iが支配的になり、正転用のPWM信号のデューティ比は小さくなる。中速では、正転用のPWM信号のデューティ比は、PWM信号dとPWM信号iとの両方により決定される。
なお図6を用いて、正転用のPWM信号が生成される過程を説明したが、逆転用のPWM信号が生成される過程も、同様のグラフを用いて説明できる。
図3に戻り、正転用のPWM信号と逆転用のPWM信号とは駆動回路54に入力される。図7は駆動回路54の概略図であり、駆動回路54は、たとえば、Hブリッジ回路543を含む。Hブリッジ回路543は、2つの正転用スイッチング素子Tr1,Tr2および2つの逆転用スイッチング素子Tr3,Tr4を含む。具体的には、Hブリッジ回路543は、ハイサイドの正転用スイッチング素子Tr1とローサイドの逆転用スイッチング素子Tr4とからなる直列回路と、ハイサイドの逆転用スイッチング素子Tr3とローサイドの正転用スイッチング素子Tr2とからなる直列回路とを含んでいる。これらの直列回路は、電源に対して並列に接続されている。そして、ハイサイドの正転用スイッチング素子Tr1とローサイドの逆転用スイッチング素子Tr4との接続点と、ハイサイドの逆転用スイッチング素子Tr3とローサイドの正転用スイッチング素子Tr2との接続点との間に電動モータ1が接続されている。各スイッチング素子は、たとえば、FET(Field Effect Transistor)で構成される。
図3に戻り、正転用のPWM信号と逆転用のPWM信号とは駆動回路54に入力される。図7は駆動回路54の概略図であり、駆動回路54は、たとえば、Hブリッジ回路543を含む。Hブリッジ回路543は、2つの正転用スイッチング素子Tr1,Tr2および2つの逆転用スイッチング素子Tr3,Tr4を含む。具体的には、Hブリッジ回路543は、ハイサイドの正転用スイッチング素子Tr1とローサイドの逆転用スイッチング素子Tr4とからなる直列回路と、ハイサイドの逆転用スイッチング素子Tr3とローサイドの正転用スイッチング素子Tr2とからなる直列回路とを含んでいる。これらの直列回路は、電源に対して並列に接続されている。そして、ハイサイドの正転用スイッチング素子Tr1とローサイドの逆転用スイッチング素子Tr4との接続点と、ハイサイドの逆転用スイッチング素子Tr3とローサイドの正転用スイッチング素子Tr2との接続点との間に電動モータ1が接続されている。各スイッチング素子は、たとえば、FET(Field Effect Transistor)で構成される。
正転用スイッチング素子Tr1,Tr2はドライバ回路541を通った正転用PWM制御信号に基づいて制御され、逆転用スイッチング素子Tr3,Tr4はドライバ回路542を通った逆転用PWM制御信号に基づいて制御される。これにより、正転用PWM制御信号が非零の期間には、正転用スイッチング素子Tr2が導通し、正転用のスイッチング素子Tr1が正転用PWM制御信号に基づいて制御される。具体的には、ローサイドの正転用スイッチング素子Tr2がオン状態とされ、ハイサイドの正転用スイッチング素子Tr1が正転用PWM制御信号に応じてオンオフされる。これにより、電動モータ1が正転される。この場合には、検出操舵トルクが大きく車速が小さいほど(図6参照)、電動モータ電流の絶対値が大きくなる。
逆転用PWM制御信号が非零の期間には、逆転用スイッチング素子Tr4が導通し、逆転用のスイッチング素子Tr3が逆転用のPWM制御信号に基づいて制御される。具体的には、ローサイドの逆転用スイッチング素子Tr4がオン状態とされ、ハイサイドの逆転用スイッチング素子Tr3が逆転用PWM制御信号に応じてオンオフされる。これにより、電動モータ1が逆転される。この場合も、検出操舵トルクの絶対値が大きく車速が小さいほど(図6参照)、電動モータ電流の絶対値が大きくなる。
こうして、検出操舵トルクの方向および大きさ、ならびに車速に応じた操舵補助力が電動モータ1によって発生され、出力軸7bに付与される。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態においては、ブラシ付き電動モータシステムを適用する場合について説明したが、電動モータとしてブラシレス電動モータを適用することもできる。その他、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態においては、ブラシ付き電動モータシステムを適用する場合について説明したが、電動モータとしてブラシレス電動モータを適用することもできる。その他、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
1…電動モータ、2…トルクセンサ、3…車速センサ、5…モータ制御回路、6…ステアリングホイール、53,53a,53b…論理積回路、54…駆動回路、55…三角波発生回路、56…ヒステリシス回路
Claims (3)
- 操舵補助力を発生するための電動モータと、操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、車速を検出する車速センサと、前記操舵トルク検出手段によって検出される操舵トルクと前記車速センサによって検出される車速とに基づいて、前記電動モータを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、
前記操舵トルク検出手段によって検出される操舵トルクに応じたデューティ比の第1のPWM信号を生成する第1のPWM信号生成手段と、
前記車速センサによって検出される車速に応じたデューティ比の第2のPWM信号を生成する第2のPWM信号生成手段と、
前記第1のPWM信号と前記第2のPWM信号とを合成し、この合成されたPWM信号に基づいて、前記電動モータを駆動する駆動手段とを備える、電動パワーステアリング装置。 - 前記第1のPWM信号生成手段は、第1の三角波と前記操舵トルクとに基づいて、前記第1のPWM信号を生成し、前記第2のPWM信号生成手段は、前記第1の三角波と同期がとられた第2の三角波と前記操舵トルクとに基づいて、前記第2のPWM信号を生成する、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記第1の三角波と前記第2の三角波とは、同一の三角波発生手段によって発生される互いに同期がとられた三角波である、請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
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US9041333B2 (en) | 2012-12-21 | 2015-05-26 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Motor driving control apparatus, motor driving control method, and motor using the same |
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