JP2012041100A - エレベータ制御装置 - Google Patents

エレベータ制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012041100A
JP2012041100A JP2010181007A JP2010181007A JP2012041100A JP 2012041100 A JP2012041100 A JP 2012041100A JP 2010181007 A JP2010181007 A JP 2010181007A JP 2010181007 A JP2010181007 A JP 2010181007A JP 2012041100 A JP2012041100 A JP 2012041100A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque command
elevator
load
command value
traveling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010181007A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5058310B2 (ja
Inventor
Satoshi Nishie
聡 西江
Motomi Nakamura
元美 中村
Yasushi Watabe
恭志 渡部
Hironori Fukada
裕紀 深田
Kimito Nakagawa
公人 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Building Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Building Systems Co Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2010181007A priority Critical patent/JP5058310B2/ja
Priority to CN2011102355940A priority patent/CN102372202A/zh
Publication of JP2012041100A publication Critical patent/JP2012041100A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5058310B2 publication Critical patent/JP5058310B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】荷重センサにより検出した積載荷重が実際の積載荷重と異なっている場合にモータの余力無しの状態でエレベータを走行制御することで生じる、振動の発生等による乗り心地の低下又はエレベータの故障発生を防止すること。
【解決手段】エレベータの据付時に所定の積載荷重で走行した場合のトルク指令値を初期値として記録するとともにエレベータ走行中のトルク指令値を記録し、初期値と走行中のトルク指令値とを比較し、積載荷重が平衡荷重を含む一定の範囲内である場合、トルク指令値の比較結果として走行中のトルク指令値が初期値以上であるときに走行異常であると判断し、エレベータの走行速度を可変する積載荷重範囲を変更すること(図6の(3))。また、積載率が50%を含めた近傍の限定された特定範囲内である場合、走行異常であると判断したときに、積載荷重の全範囲に亘ってエレベータの走行速度の可変速を禁止すること(図6の(4))。
【選択図】図6

Description

本発明は、走行速度をフィードバック制御し、さらにかご内荷重と釣合いおもりとの間の不平衡荷重に応じて走行速度を制御する機能を備えたエレベータにおける走行の異常検出の技術と異常検出後の運転制御の技術に関する。
従来のエレベータの制御装置では、乗りかごの積載荷重を検出し、検出した積載荷重に応じてモータ及びそれを駆動する各機器の駆動範囲内でモータの余力を活用しエレベータの走行速度及び加速度、減速度を変化させサービス向上を図っている。なお、エレベータの階床間の移動運行に際しては、加速、一定走行速度、減速の速度制御の態様となっている。
従来技術として、例えば特許文献1に記載されたエレベータの制御装置では、積載荷重を荷重センサ等を用いて計測し、積載荷重に応じてモータの許容される駆動範囲内でエレベータ走行時の加速度、減速度及び一定走行時の走行速度を変更し、最短時間で目的階に到着するための速度制御を行うことが開示されている。そして、このエレベータの制御装置では正確な積載荷重の検出が求められており重要な要素となっている。
また、精度の高い積載荷重の検出方法の従来技術として、例えば特許文献2にはモータトルクから積載荷重を検出することが開示されている。この特許文献2によると、経年変化により据付時の荷重センサによる検出値からずれてきても、エレベータ走行中のモータトルク指令から積載荷重の算出を行うことで、積載荷重検出の補正値の調整を操作者に促すようになっている。
特開2003−238037号公報 特開平7−69557号公報
上記の特許文献1と2に開示のエレベータ制御装置では、加速度、減速度及び走行速度をかご内の積載荷重に応じて変更しており、かご内の積載荷重の検出には秤装置やセンサ等を用いて行っており、検出した積載荷重が正しい値か否かのチェック機能の配慮が欠けている。そうすると、センサにより検出した積載荷重が実際の積載荷重と異なっていた場合、釣合いおもりと積載荷重との質量差が大きく、モータに余力がない状態にも関わらず走行速度を上昇させる可能性がある。モータの余力がない状態でエレベータが走行速度を上昇させた場合、振動の発生等による乗り心地の低下や走行中に急停止する危険性等の課題が生じる。
本発明の目的は、エレベータ走行中のトルク指令値とエレベータ据付時に記録したトルク指令値とを比較して、積載荷重の誤検出によるトルク指令値の上昇を検出することによって、乗り心地の低下及びエレベータの故障発生を防止するエレベータ制御装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
乗りかごの積載荷重と釣合いおもりとの重量差に対応してエレベータ走行時の走行速度を制御する速度制御部と、前記速度制御部からの指令で巻上げモータにトルク指令を出力するトルク指令出力部と、前記トルク指令値を記録するトルク指令値記録部と、前記乗りかごに設けられた荷重センサから得た積載荷重をもとにエレベータの走行速度を決定する速度決定部と、前記エレベータの運転状態を制御する運転制御部と、を備えたエレベータ制御装置であって、前記トルク指令値記録部には、前記エレベータの据付時に所定の積載荷重で走行した場合のトルク指令値が初期値として記録され、さらに、エレベータ走行中のトルク指令値が記録され、前記初期値と前記走行中のトルク指令値とを比較するトルク指令値比較部を設け、前記運転制御部は、前記積載荷重が平衡荷重(乗りかごと釣合いおもりが釣合う時の乗りかごの積載荷重、例えば積載率50%の時の積載荷重)を含む一定の範囲内である場合、前記トルク指令値比較部の比較結果として前記走行中のトルク指令値が前記初期値以上であるときに走行異常であると判断し、前記判断した以降の走行について、前記エレベータの走行速度を可変する積載荷重範囲を変更する構成とする。
また、前記エレベータ制御装置において、前記運転制御部は、前記積載荷重が平衡荷重を含む一定の範囲内であって且つ前記積載荷重の平衡荷重を含めた近傍の限定された特定範囲内である場合、走行異常であると判断したときに、前記判断した以降の走行について、前記積載荷重の全範囲に亘って前記エレベータの走行速度の可変速を禁止すること。さらに、前記運転制御部は、前記積載荷重が平衡荷重を含む一定の範囲外である場合、前記トルク指令値比較部の比較結果として、前記走行中のトルク指令値が、前記トルク指令値記録部に記録された前記巻上げモータの正常使用トルク指令上限値を超えたときに、走行異常であると判断し、前記乗りかごを最寄階に停止させてエレベータを休止状態にすること。
本発明によれば、積載荷重により走行速度を変更することのできるエレベータにおいて積載荷重の誤検出による走行速度変更時の乗り心地の低下及び故障発生を防止することができる。
本発明の実施形態に係るエレベータ制御装置の全体構成を示すブロック図である。 本実施形態におけるトルク指令値の初期値取得処理を表すフローチャートである。 本実施形態におけるエレベータの平常運転時の動作を表すフローチャートである。 本実施形態におけるエレベータ走行の異常検出手段[1]の動作を表すフローチャートである。 本実施形態におけるエレベータ走行の異常検出手段[2]の動作を表すフローチャートである。 本実施形態におけるエレベータ走行の異常検出手段[2]の機能と異常検出時の処理態様を説明する図である。
本発明の実施形態に係るエレベータ制御装置の構成について、図1を参照しながら以下説明する。まず、エレベータの全体構成は、図1に示すように、エレベータの乗りかご1と、乗りかご1を吊り上げるための主索2と、乗りかご1を巻上げるための巻上げモータ3と、巻上げモータ3の駆動力を軽減するための釣合いおもり4と、エレベータの乗りかご1に設けられかご内の積載荷重を検出する荷重センサ5と、エレベータの運行を制御する制御装置6と、から構成される。
そして、本発明の実施形態に係るエレベータ制御装置6は、エレベータの運転状態を制御する運転制御部7、エレベータ走行時の走行速度を制御する速度制御部8、速度制御部8からの指令を受けて巻上げモータ3にトルク指令を出力するトルク指令出力部9、エレベータ走行中のトルク指令値を記録するトルク指令値記録部(2)10、エレベータ据付時のトルク指令値を記録するトルク指令値記録部(1)11、トルク指令値記録部(2)10とトルク指令値記録部(1)11に記録されたトルク指令値の比較・評価を行うトルク指令値比較部12、荷重センサ5より検出された積載荷重を取り込む荷重検出部13、荷重検出部13にて取り込んだ積載荷重からエレベータの走行速度を決定する速度決定部14、から成り立っている。
次に、本実施形態におけるエレベータ走行の異常検出を行うために必要なトルク指令値の初期値取得手順について、図2を参照しながら以下説明する。巻上げモータ3に出力するトルク指令値の初期値取得は、荷重センサ5の出力値に誤差のないエレベータ据付検査時に実施するものとする。ステップS101にて作業員により初期値取得モードを設定する。ステップS102にてかご内にかご最大積載荷重の15%の積載を載せてエレベータを走行させる。
続いて、ステップS103にて運転制御部7は初期値取得モードが設定されているか確認する。確認の結果、初期値取得モードが設定されていない場合は初期値取得処理を終了する。設定されている場合はステップS104に進む。ステップS104にてエレベータ走行開始を検出した運転制御部7は、荷重検出部13に対して積載荷重検出指令を送信する。積載荷重検出指令を受信した積載荷重検出部13は荷重センサ5にて検出した積載荷重を取り込み、積載荷重の情報を運転制御部7に送信する。
続いて、ステップS105にて運転制御部7は荷重センサ5にて検出した積載荷重が最大積載荷重の15%か又は85%かどうかの確認を行う。確認の結果、検出した積載荷重が15%又は85%でなかった場合、初期値取得処理を終了する。積載荷重が15%又は85%であった場合ステップS106に進む。
ここで、この初期値取得モードにおける積載荷重の荷重値とトルク指令値と走行速度の関係について、通常実施されている手法を説明する。いま、乗りかご1に積載する積載率(最大積載荷重に対する荷重の割合)が50%の場合に、乗りかご1と釣合いおもり4とは重量バランスしているとする。すなわち、本実施形態においては、積載率50%に相当する荷重を平衡荷重とする。積載率が50%を挟んで15%と85%の場合におけるそれぞれのトルク指令値を検出し記録しておく(15%と85%の場合のトルク指令値の絶対値は原理的には同一になる)。そして、実際のエレベータの走行において、荷重センサの検出によって積載率が15%と85%の間の数値であれば、走行速度を例えば75m/minとし、積載率が0%〜15%と85%〜100%の数値であれば走行速度を例えば60m/minと低くするように制御するものである(後述する図6の説明図を参照)。ここで、荷重センサは、エレベータ据付時には誤差の無い検出器であるが、時間経過と共に誤差が生じて、その検出値は実際の積載値とずれが生じ得る。
続いて、ステップS106にて運転制御部7は現在のエレベータの走行状態の検出を行い、ステップS107にてステップS106で運転制御部7が検出したエレベータの走行状態が加速走行中であった場合、ステップS108に進む。エレベータの走行状態が加速走行中でなかった場合、ステップS112へ進む。
加速走行中の場合、ステップS108にて据付時のトルク指令値記録部(1)11はトルク指令出力部9より出力されるトルク指令値を加速走行終了を検出するまで記録する。ステップS109にて加速走行の終了を検出した運転制御部7は、トルク指令値記録部(1)11に対して加速走行終了指令を送信する。ステップS110にて運転制御部7より加速走行終了指令を受信したトルク指令値記録部(1)11は、トルク指令値の記録を終了し、記録したトルク指令値の最大値を算出する。
続いて、ステップS111にてステップS103で検出した積載荷重が15%であった場合、算出したトルク指令値の最大値を最大値[1]として算出する。85%であった場合は最大値[4]として算出しトルク指令値記録部(1)11に記録する。最大値記録後にステップS106に戻る。
続いて、ステップS112にて運転制御部7で検出したエレベータの走行状態が一定速度走行中であった場合、ステップS113に進む。エレベータの走行状態が一定速度走行中でなかった場合、ステップS117に進む。ステップS113にてトルク指令値記録部(1)11はトルク指令出力部9より出力されるトルク指令値を一定速度走行終了を検出するまで記録する。ステップS114にて一定速度走行の終了を検出した運転制御部7は、トルク指令値記録部(1)11に対して一定速度走行終了指令を送信する。
続いて、ステップS115にて運転制御部7より一定速度走行終了指令を受信したトルク指令値記録部(1)11はトルク指令値の記録を終了し、記録したトルク指令値の最大値を算出する。ステップS116にてステップS103で検出した積載荷重が15%であった場合、算出したトルク指令値の最大値を最大値[2]として算出する。85%であった場合は最大値[5]として算出しトルク指令値記録部11に記録する。最大値記録後にステップS106に戻る。
続いて、ステップS117にて運転制御部7で検出したエレベータの走行状態が減速走行中であった場合、ステップS118に進む。エレベータの走行状態が減速走行中でなかった場合、ステップS122に進む。ステップS118にてトルク指令値記録部(1)11はトルク指令出力部9より出力されるトルク指令値を減速走行終了を検出するまで記録し、ステップS119にて減速走行の終了を検出した運転制御部7はトルク指令値記録部(1)11に対して減速走行終了指令を送信する。ステップS120にて運転制御部7より減速走行終了指令を受信したトルク指令値記録部11は、トルク指令値の記録を終了し、記録したトルク指令値の最大値を算出する。
続いて、ステップS121にてステップS103で検出した積載荷重が15%であった場合、算出したトルク指令値の最大値を最大値[3]として算出する。85%であった場合は最大値[6]として算出しトルク指令値記録部(1)11に記録する。最大値記録後にステップS106に戻る。
続いて、ステップS122にて初期値取得モード、積載率15%で走行した回数のカウントを行う(トルク指令値の初期値取得を複数回実施してその平均値を求める手順となる)。ステップS123にて運転制御部7は初期値取得モード、積載率15%で走行した回数が5回以上であった場合、ステップS124に進む。5回未満であった場合、ステップS101に戻る。
続いて、ステップS124にてトルク指令値記録部11は最大値[1]〜[6]に記録された各走行状態における最大値の加算値をステップS123でカウントした走行回数で割り平均値を算出し、閾値[1]〜[6]として格納し初期値取得処理を終了する。このように、上述した手順を積載荷重が最大荷重の85%でも行うことで、閾値[4]〜[6]の取得を行う。
次に、本実施形態に係るエレベータ制御装置におけるエレベータ平常運転時の処理について、図3を参照しながら説明する。まず、ステップS201にて、エレベータ制御装置内の荷重検出部13は、荷重センサ5が正常に積載荷重を検出できる状態にあるか確認するために荷重センサ5との通信が確立しているかの確認を行う。荷重センサ5との通信確立を検出した場合はステップS202へ、通信確立を検出できなかった場合はステップS203へ進む。
続いて、ステップS202にて荷重センサ5との通信確立を検出した荷重検出部13は、速度決定部14に対して走行速度上昇の許可指令(一定走行時の速度を定常値よりも速度大にする指令:例示すると、後述する図6を参照して、60m/minから75m/minにする許可指令)を出力する。ステップS203にて荷重センサ5との通信確立を検出できなかった荷重検出部13は、速度決定部7に対して走行速度上昇禁止指令を出力する。ステップS204にて速度決定部14は受信した信号が走行速度上昇許可指令であった場合はステップS205へ、走行速度上昇禁止指令であった場合はステップS208へ進むように処理を行う。
続いて、ステップS205にてエレベータのドア閉状態を検出した運転制御部7は、利用者がかご内に乗り込み終わったと判断し荷重検出部13に対して積載荷重取り込みの指令を出力する。ステップS206にて運転制御部7からの積載荷重取り込みの指令を受けた荷重検出部13は、荷重センサ5にて検出した乗りかご1の積載荷重を取り込み、積載荷重の情報を速度決定部14に送信する。
続いて、ステップS207にて荷重検出部13より積載荷重の情報を受信した速度決定部14は、積載荷重が走行速度上昇可能範囲内(15%〜85%)であるかの判断を行う。積載荷重が走行速度上昇可能範囲外であった場合はステップS208へ、範囲内であった場合はステップS215へ進む。
続いて、ステップS208にてかご内の積載荷重が走行速度上昇可能範囲外(積載率0%〜15%と85%〜100%)であると判断した速度決定部14は、今回のエレベータの一定走行速度を定格速度(上述した一定走行速度の例で云えば、60m/min)に決定し、速度制御部8に速度情報を送信する。ステップS209にて速度決定部14からの速度情報を受信した速度制御部8は、速度情報をもとに速度指令、トルク指令を作成しトルク指令出力部9に送信する。トルク指令出力部9は受信した情報に従い、巻上げモータ3にトルク指令を出力しエレベータを走行させる。
続いて、ステップS210にて異常検出手段[1]によりエレベータ走行中に異常の検出を行う。異常検出手段[1]については、図4を用いて次に説明する。ステップS211にて異常検出手段[1]の結果、異常が検出されなかった場合はステップS212に進み、異常を検出した場合はステップS213へ進む。ステップS212にて運転制御部7はエレベータの走行を終了させる。
ステップS213にて異常を検出したエレベータは乗りかご1を最寄階に停止させる。ステップS214にて乗りかご1が最寄階に停止したことを検出した運転制御部7はエレベータを休止状態にさせる。
翻って、S207で積載率15%〜85%の範囲内の場合、ステップS215にて荷重センサ5により検出した積載荷重に応じて速度決定部14は、一定速度走行時の速度(上述した一定走行速度の例で云えば、75m/min)を決定し、速度制御部8へ速度情報を送信する。ステップS216にて速度決定部14からの速度情報を受信した速度制御部8は、速度情報をもとに速度指令、トルク指令を作成しトルク指令出力部9に送信する。トルク指令出力部9は受信した情報に従い、巻上げモータ3にトルク指令を出力しエレベータを走行させる。
続いて、ステップS217にてトルク指定値記録部10は、エレベータ走行開始時の積載荷重とトルク指令出力部9より巻上モータ3に出力されたトルク指令値を加速走行、一定速度走行、減速走行の3つの状態に分けて記録する。なお、この3つの状態のそれぞれのトルク指令値を計測し、各走行状態のいずれか1つの計測値が閾値以上となったときに異常として検出するのである。ステップS218にてエレベータの走行終了を検出した運転制御部7はトルク指令値記録部10に対して走行終了指令を送信する。走行終了指令を受信したトルク指令値記録部10はトルク指令値の記録を終了する。
続いて、ステップS219にて異常検出手段[2]を実施しエレベータ走行中のトルク指令値に異常があったか判断する(エレベータを目的階まで走行させて走行終了させた後にそれまでの走行に異常があったか否かを判断する)。異常検出手段[2]については、図5を用いて次に説明する。ステップS220にて異常検出手段[2]の結果、異常を検出しなかった場合は処理を終了する。異常を検出した場合はステップS221に進む。
続いて、ステップS221にて異常検出手段[2]での検出した異常の内容がレベル1であった場合はステップS222に進み、レベル2の異常を検出した場合はステップS223に進む(異常レベル1と異常レベル2の詳細については、図5を用いて後述する)。ステップS222にて異常検出手段[2]で異常レベル1を検出したトルク指令値比較部12は、走行速度上昇走行範囲の変更指令(上述した一定走行速度の例で云えば、75m/minの一定走行速度について、積載荷重15%〜85%から積載荷重30%〜70%に変更指令)を速度決定部14に送信する。走行速度上昇走行範囲変更指令を受信した速度決定部14は走行速度上昇走行範囲を積載荷重30%〜70%に変更する。
続いて、ステップS223にて異常検出手段[2]にて異常レベル2を検出したトルク指令値比較部12は、走行速度上昇走行禁止指令を運転制御部7に送信する。走行速度上昇走行禁止指令を受信した運転制御部7は次回運転時より走行速度上昇を禁止する(後述する図6を参照すると、定格速度の60m/minに維持させる)。
次に、本実施形態に係るエレベータ制御装置における異常検出手段[1]について、図4を参照して説明する。まず、ステップS301にてエレベータ走行中のトルク指令出力部9より出力されるトルク指令値をトルク指令値記録部(2)10に記録する。
続いて、ステップS302にてトルク指令値比較部12はトルク指令値記録部(2)10に記録されたトルク指令値があらかじめ設定された閾値[7]以下の場合、ステップS303に進む。トルク指令値が閾値[7]を超えた場合、異常を検出したとしてステップS304に進む。ここで、閾値[7]は巻上げモータ3を正常に使用できる上限値である。この上限値を超えて巻上げモータ3を使用した場合、エレベータ走行中の振動の発生や非常停止に繋がるおそれがある。
続いて、ステップS303において、エレベータ走行中に異常は無いと判断し異常検出処理を終了する。ステップS304において、トルク指令値比較部12は異常を検出したと判断し、運転制御部7に対して異常検出指令を出力し異常検出処理を終了する。
次に、本実施形態に係るエレベータ制御装置における異常検出手段[2]について、図5を参照して説明する。まず、ステップS401にてトルク指令値比較部12は、エレベータ走行中にトルク指令値記録部(2)10にて記録したトルク指令値と積載荷重の情報とトルク指令値記録部(1)11に記録された初期値を読み出す。ステップS402にてエレベータ起動時の積載荷重が最大積載荷重の50%以下であった場合はステップS403に進む。50%を超える場合はステップS404に進む。
続いて、ステップS403にてトルク指令値比較部12はトルク指令値記録部(1)11より閾値[1]〜閾値[3](上述の例で、積載荷重が15%のときの加速走行、一定速度走行、減速走行時の初期値)を読み出す。ここで、閾値は初期値に対応している。ステップS404にてトルク指令値比較部12はトルク指令値記録部(1)11より閾値[4]〜[6]を読み出す。
続いて、ステップS405にてトルク指令値比較部12は、ステップS401にてトルク指令値記録部(2)10から読み出したエレベータ走行中のトルク指令値と、トルク指令値記録部(1)11から読み出した加速走行中、一定速度走行中、減速走行中の各閾値と、を比較する。ステップS406にてトルク指令値の比較の結果、加速走行中、一定速度走行中、減速走行中のいずれかひとつでもエレベータ走行中のトルク指令値が閾値を超えた場合、トルク指令値が異常を検出したと判断する。換言すると、ステップS406では、荷重センサ5の荷重検出のずれを判断して異常か否かを判断しているのである。異常を検出した場合はステップS407へ進む。エレベータ走行中のトルク指令値がいずれの走行中でも閾値を下回った場合は異常検出処理を終了する。
続いて、ステップS407にてトルク指令値記録部(2)10より読み出したエレベータ走行開始時の積載荷重が、最大積載荷重の15%〜30%又は70%〜85%の範囲内であった場合、トルク指令値比較部12は異常レベル1を検出する。積載荷重が前記の範囲外であった場合(30%〜70%)異常レベル2を検出し、異常検出処理を終了する。 次に、本実施形態におけるエレベータ走行の異常検出手段[2]の機能と当該異常検出手段[2]の異常検出時の処理態様について、図6を用いて説明する。図6の(1)は、横軸に荷重積載率、縦軸にトルク指令値をそれぞれ表し、図6の(2)は通常における、積載率に対応した走行速度の範囲を示した図であり、図6の(2)は図5に示す異常レベル1における、積載率に対応した走行速度の変更範囲を示した図であり、図6の(3)は図5に示す異常レベル2における、積載率に対応した走行速度の変更範囲を示した図である。
ここで、通常のエレベータ走行の場合(荷重センサ5にずれが発生していないとき)、例えば一定走行速度の例で云えば、積載率0%〜15%と85%〜100%の範囲のときには60m/minであり、15%〜85%の範囲のときには75m/minであって、可変速走行範囲としている。
次に、異常レベルを検出したときの対応について例示すると、異常レベル1の場合、図6の(3)に示すように、積載率0%〜30%と70%〜100%のときに60m/minとし、30%〜70%のときに75m/minとして可変速走行範囲を変更する(図3のステップS222を参照)。また、異常レベル2の場合、図6の(4)に示すように、0%〜100%のときに60m/minとして可変速走行禁止とする(図3のステップS223を参照)。
さらに、詳しく説明すると、図5のステップ406で異常と判断されたとき(走行中のトルク指令値が初期値以上であるとき)、図5のステップS407において、例えば、積載率が17%(15%〜30%の範囲内)のとき(図6(1)参照)、走行中のトルク指令値が初期値を超えていれば、図6(1)に示すような荷重センサのずれが発生していると考えられ、異常レベル1と検出されて図6(3)の可変速走行範囲に変更されるのである。また、図5のステップ406で異常と判断されたとき(走行中のトルク指令値が初期値以上であるとき)、図5のステップS407において、例えば、積載率が65%(70%〜85%の範囲内でない)のとき(図6(1)参照)、走行中のトルク指令値が初期値を超えていれば、図6(1)に示すような荷重センサの大きなずれが発生していると考えられ、異常レベル2と検出されて図6(4)の可変速走行範囲に変更されるのである。
以上説明したように、本発明の実施形態に係るエレベータ制御装置の主たる特徴は、かご内の積載荷重に応じて走行時の加速度、減速度及び一定速度走行中の走行速度を変更する機能を有するエレベータ制御装置において、エレベータ据付検査時のモータに出力するトルク指令値を閾値(初期値)とし、エレベータの走行速度が変更された場合のトルク指令値と閾値とを比較し、比較結果が異常となった場合には加速度、減速度及び走行速度変更機能を無効又は加速度、減速度及び走行速度変更を行う積載荷重の範囲を変更することで顧客へのサービスの低下及びエレベータの故障を防止するものである。
1 乗りかご
2 主索
3 巻上げモータ
4 釣合いおもり
5 荷重センサ
6 制御装置
7 運転制御部
8 速度制御部
9 トルク指令出力部
10 トルク指令値記録部
11 トルク指令値記録部
12 トルク指令値比較部
13 荷重検出部
14 速度決定部

Claims (6)

  1. 乗りかごの積載荷重と釣合いおもりとの重量差に対応してエレベータ走行時の走行速度を制御する速度制御部と、前記速度制御部からの指令で巻上げモータにトルク指令を出力するトルク指令出力部と、前記トルク指令値を記録するトルク指令値記録部と、前記乗りかごに設けられた荷重センサから得た積載荷重をもとにエレベータの走行速度を決定する速度決定部と、前記エレベータの運転状態を制御する運転制御部と、を備えたエレベータ制御装置であって、
    前記トルク指令値記録部には、前記エレベータの据付時に所定の積載荷重で走行した場合のトルク指令値が初期値として記録され、さらに、エレベータ走行中のトルク指令値が記録され、
    前記初期値と前記走行中のトルク指令値とを比較するトルク指令値比較部を設け、
    前記運転制御部は、前記積載荷重が平衡荷重を含む一定の範囲内である場合、前記トルク指令値比較部の比較結果として前記走行中のトルク指令値が前記初期値以上であるときに走行異常であると判断し、前記判断した以降の走行について、前記エレベータの走行速度を可変する積載荷重範囲を変更する
    ことを特徴とするエレベータ制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記運転制御部は、前記積載荷重が平衡荷重を含む一定の範囲内であって且つ前記積載荷重の平衡荷重を含めた近傍の限定された特定範囲内である場合、走行異常であると判断したときに、前記判断した以降の走行について、前記積載荷重の全範囲に亘って前記エレベータの走行速度の可変速を禁止する
    ことを特徴とするエレベータ制御装置。
  3. 請求項1において、
    前記運転制御部は、前記積載荷重が平衡荷重を含む一定の範囲外である場合、前記トルク指令値比較部の比較結果として、前記走行中のトルク指令値が、前記トルク指令値記録部に記録された前記巻上げモータの正常使用トルク指令上限値を超えたときに、走行異常であると判断し、前記乗りかごを最寄階に停止させてエレベータを休止状態にする
    ことを特徴とするエレベータ制御装置。
  4. 請求項1において、
    前記エレベータの据付時に所定の積載荷重で走行した場合のトルク指令値の初期値は、加速走行、一定速度走行、減速走行の3つの走行状態別のトルク指令値の最大値が記録される
    ことを特徴とするエレベータ制御装置。
  5. 請求項4において、
    前記エレベータ走行中のトルク指令値は、前記3つの走行状態別に記録され、
    前記運転制御部は、前記3つの走行状態のいずれか一つの走行状態におけるトルク指令値が該当する走行状態の初期値以上であるときに走行異常であると判断する
    ことを特徴とするエレベータ制御装置。
  6. エレベータの乗りかごと、前記乗りかごを巻上げる巻上げモータと、前記巻上げモータの駆動力を軽減するための釣合いおもりと、前記乗りかご内の積載荷重を検出する荷重センサと、エレベータの運行を制御する制御装置と、を備えたエレベータにおいて、
    前記制御装置は、前記エレベータの据付時に所定の積載荷重で走行した場合のトルク指令値を初期値として記録し、さらに、エレベータ走行中のトルク指令値を記録し、前記初期値と前記走行中のトルク指令値とを比較し、
    前記積載荷重が平衡荷重を含む一定の範囲内である場合、前記比較の結果として前記走行中のトルク指令値が前記初期値以上であるときに走行異常であると判断し、前記判断した以降の走行について、前記エレベータの走行速度を可変する積載荷重範囲を変更する
    ことを特徴とするエレベータ。
JP2010181007A 2010-08-12 2010-08-12 エレベータ制御装置 Active JP5058310B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010181007A JP5058310B2 (ja) 2010-08-12 2010-08-12 エレベータ制御装置
CN2011102355940A CN102372202A (zh) 2010-08-12 2011-08-12 电梯控制装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010181007A JP5058310B2 (ja) 2010-08-12 2010-08-12 エレベータ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012041100A true JP2012041100A (ja) 2012-03-01
JP5058310B2 JP5058310B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=45791530

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010181007A Active JP5058310B2 (ja) 2010-08-12 2010-08-12 エレベータ制御装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5058310B2 (ja)
CN (1) CN102372202A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7354818B2 (ja) 2019-12-13 2023-10-03 東洋製罐グループホールディングス株式会社 ロータリ式加工設備の異常診断装置及び異常診断方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102849548A (zh) * 2012-06-20 2013-01-02 天津大学 超额定速度的电梯速度控制器及其控制方法
WO2015018089A1 (en) * 2013-08-09 2015-02-12 Kone Corporation Apparatus, system, and method for controlling a handrail of an escalator

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0769557A (ja) * 1993-09-03 1995-03-14 Toshiba Corp エレベータの速度制御装置
JP2002068630A (ja) * 2000-08-24 2002-03-08 Mitsubishi Electric Corp エレベーターの異常振動検出装置
JP2003238037A (ja) * 2001-12-10 2003-08-27 Mitsubishi Electric Corp エレベータの制御装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4289570B2 (ja) * 1998-11-30 2009-07-01 三菱電機株式会社 エレベータのドア制御装置
EP1544151B1 (en) * 2002-09-27 2016-02-03 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Elevator door control device
JP4701171B2 (ja) * 2004-03-30 2011-06-15 三菱電機株式会社 エレベータの制御装置
WO2006006229A1 (ja) * 2004-07-12 2006-01-19 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha エレベータの制御システム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0769557A (ja) * 1993-09-03 1995-03-14 Toshiba Corp エレベータの速度制御装置
JP2002068630A (ja) * 2000-08-24 2002-03-08 Mitsubishi Electric Corp エレベーターの異常振動検出装置
JP2003238037A (ja) * 2001-12-10 2003-08-27 Mitsubishi Electric Corp エレベータの制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7354818B2 (ja) 2019-12-13 2023-10-03 東洋製罐グループホールディングス株式会社 ロータリ式加工設備の異常診断装置及び異常診断方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN102372202A (zh) 2012-03-14
JP5058310B2 (ja) 2012-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4368854B2 (ja) エレベータ装置
EP2238066B1 (en) Movement control of an elevator system
JP5120811B2 (ja) エレベータの制御装置
JP6218706B2 (ja) エレベータの制御装置およびエレベータの制御方法
JP5036147B2 (ja) エレベータの速度制御装置、速度制御方法、および速度制御プログラム
JPWO2005092769A1 (ja) エレベータ制御装置
JP5058310B2 (ja) エレベータ制御装置
JP2009215057A (ja) エレベータの強制減速制御システム
KR101374415B1 (ko) 엘리베이터 제어장치
CN109195897B (zh) 电梯
JP2013001474A (ja) エレベーターの安全運転システムおよび安全運転方法
JP2010180026A (ja) エレベーターの制御装置
JPWO2011030402A1 (ja) エレベータの制御装置
JP2013227095A (ja) エレベータの制御装置
JP2012240839A (ja) エレベータの荷重検出装置の調整方法ならびにエレベータの制御システム
JP2011148632A (ja) エレベータの制御システム
JP2016013909A (ja) エレベータの制御装置
JP5634603B2 (ja) エレベーター装置
JP2012111612A (ja) 可変速エレベータの制御装置
WO2019058510A1 (ja) エレベーターの制御装置およびかご位置検出方法
JP2010058886A (ja) エレベータ制御装置
KR100905750B1 (ko) 엘리베이터 제어 장치
KR100829319B1 (ko) 엘리베이터 제어장치
KR100753298B1 (ko) 엘리베이터 장치
JP2005126185A (ja) エレベータの着床制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120731

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5058310

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250