JP2012040568A - サーボプレスによる鋼板のホットプレス方法及びサーボプレス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1,2,3,4サーボモータ21a,21b,21c,21dによって駆動される第1,2,3,4スライド駆動機構22a,22b,22c,22dに第1,2,3,4コンロッド31a,31b,31c,31dを含み、第1,2,3,4コンロッド31a,31b,31c,31dの脚部33a,33b,33c,33dの下端側に第1,2,3,4スライド調整装置37a,37b,37c,37dが配置されているサーボプレス100による鋼板18のホットプレス方法であって、スライド12の下死点で、これらのコンロッドの脚部が垂直状態に所定時間t保持され、上型13と下型15で鋼板18が成形加工されるとともに焼き入れが行われるサーボプレス100による鋼板18のホットプレス方法。
【選択図】図2
Description
この種のホットプレス加工は、加熱された鋼板をスライドに取り付けられた上型と、ボルスタに取り付けられた下型によって、プレスの下死点にて挟み、その下死点状態を数秒以上保持することによって、金型との接触冷却を促して焼き入れを行う。
ところで、従来、この種のホットプレス方法及びプレス装置について、特許文献1に以下に記載のようなものが開示されている。
すなわち、ホットな状態にある鋼板を上下一対の金型間で所定形状にプレス成形するホットプレス方法であって、高速昇降装置により駆動する上型をプレス下死点まで降下させて鋼板を上下一対の金型間で所定形状にプレスした状態で、低速高荷重昇降装置により駆動する下型を上昇させて静止保持し焼き入れするホットプレス方法、
及び、鋼板を上下一対の金型間で所定形状にプレス成形するプレス装置であって、金型の両側に並列配置した上型を高速昇降動するための高速昇降装置と、上型のプレス下死点降下後において下型を上昇させて静止保持するための低速高荷重昇降装置を設け、高速昇降装置はスクリューで駆動し、低速高荷重昇降装置は短ストロークの油圧シリンダで駆動するプレス装置。
スライドの下死点で、前記コンロッドの脚部が垂直状態に所定時間保持され、上型と下型で鋼板が成形加工されることを特徴とするサーボプレスによる鋼板のホットプレス方法である。
前記サーボプレスのスライドの下死点の位置信号は前記ロータリカムスイッチにより出力され、前記サーボモータは前記スライドの下死点でその回転が所定時間停止するように前記コントローラにより制御されることを特徴とするサーボプレスである。
したがって、下死点保持時にサーボモータの消費エネルギーが零となり、非常に省エネ効果が高い。
したがって、下死点保持状態での荷重制御が可能である。
また、図3,図5に示すように、第2スライド駆動機構22bと第4スライド駆動機構22dは、前後方向に向かい合って配置されている。
また、図5に示すように、第1スライド駆動機構22aと第3スライド駆動機構22cは、前後方向に向かい合って配置されている。
したがって、第1メインギヤ25aが第1中心軸26aを中心に回転すると、第1メインギヤ25aの回転によって、第1コンロッド31aの第1脚部33aは上下方向に上下動する。
そして、第1プランジャ34aは、クラウン11の下方に取り付けられた第1プランジャガイド35aに案内されて上下移動可能になっている。
したがって、第1コンロッド31aの第1脚部33aが上下方向に上下動すると、第1コンロッド31aの第1脚部33aに連結された第1プランジャ34aも上下方向に上下動する。
この第1ねじ軸36aは後述する第1スライド調整装置37aの一部を構成している。
第1スライド調整装置37aの内部には、図示しないが、第1ねじ軸36aを回転させるウォームホイールと、このウォームホイールと噛み合うウォームとが内蔵され、ウォームを回転させる別のモータを備えている。
具体的には、第1サーボモータ21aが第1メインギヤ25aに噛合された第1駆動ピニオン23aを介して第1メインギヤ25aを回転させるようになっており、第1メインギヤ25aが回転することにより第1スライド駆動機構22aが駆動されるようになっている。
そうすると、第1コンロッド31aの下端が上下方向に移動するようになる。
このとき、第1コンロッド31aの下端には第1プランジャ34aが連結されており、また、第1プランジャ34aの下方に第1スライド調整装置37aが連結されているので、第1コンロッド31aの動きに基づいて、第1プランジャ34aと第1スライド調整装置37aを介してスライド12が上下方向に昇降移動するようになる。
したがって、第2メインギヤ25bが第2中心軸26bを中心に回転すると、第2メインギヤ25bの回転によって、第2コンロッド31bの第2脚部33bは上下方向に上下動する。
そして、第2プランジャ34bは、クラウン11の下方に取り付けられた第2プランジャガイド35bに案内されて上下移動可能になっている。
したがって、第2コンロッド31bの第2脚部33bが上下方向に上下動すると、第2コンロッド31bの第2脚部33bに連結された第2プランジャ34bも上下方向に上下動する。
この第2ねじ軸36bは後述する第2スライド調整装置37bの一部を構成している。
第2スライド調整装置37bの内部には、図示しないが、第2ねじ軸36bを回転させるウォームホイールと、このウォームホイールと噛み合うウォームとが内蔵され、ウォームを回転させる別のモータを備えている。
具体的には、第2サーボモータ21bが第2メインギヤ25bに噛合された第2駆動ピニオン23bを介して第2メインギヤ25bを回転させるようになっており、第2メインギヤ25bが回転することにより第2スライド駆動機構22bが駆動されるようになっている。
そうすると、第2コンロッド31bの下端が上下方向に移動するようになる。
このとき、第2コンロッド31bの下端には第2プランジャ34bが連結されており、また、第2プランジャ34bの下方に第2スライド調整装置37bが連結されているので、第2コンロッド31bの動きに基づいて、第2プランジャ34bと第2スライド調整装置37bを介してスライド12が上下方向に昇降移動するようになる。
そして、ロータリカムスイッチ17は、第2メインギヤ25bと噛み合うギヤを介して第2メインギヤ25bの回転角θを検出する。
ロータリカムスイッチ17は第2メインギヤ25bの回転角θが0度のときにスライド12の上死点の位置信号を出力し、第2メインギヤ25bの回転角θが180度のときにスライド12の下死点の位置信号を出力する。
そして、このスライド12の上死点、下死点等の位置信号は図示しないコントローラに入力される。
そして、図示しないコントローラからの駆動信号が全て、第1,2,3,4サーボモータ21a,21b,21c(不図示),21dに同時に入力されるようになっている。
一方、第2スライド駆動機構22bにおいては、第2メインギヤ25bが回動すると、それに基づいて、第2アイドルギヤ28bも連動するようになっている。
すなわち、これにより、隣合う第1スライド駆動機構22a及び第2スライド駆動機構22bが連結されている。
このように、隣合う第1スライド駆動機構22a及び第2スライド駆動機構22bを連結することにより、例えば、第1サーボモータ21aが逆回転を起こしても、第1スライド駆動機構22a及び第2スライド駆動機構22bが連結されているので、第1スライド駆動機構22aの動きのずれが抑制される。
すなわち、第1スライド駆動機構22aの動きのずれに基づく、スライド12の傾斜が抑制される。
図4の(A)に示すように、第1バックラッシxとは、第1メインギヤ25aと第1アイドルギヤ28aとが噛合している部分において、第1メインギヤ25aの歯と第1アイドルギヤ28aの歯との隙間の長さを意味する。
一方、図4の(B)に示すように、第2バックラッシyとは、第1メインギヤ25aと第1駆動ピニオン23aとが噛合している部分において、第1メインギヤ25aの歯と第1駆動ピニオン23aの歯との隙間の長さを意味する。
すなわち、第1アイドルギヤ28aが第1メインギヤ25aの回動を拘束しないので、安定したプレス加工ができる。
第1バックラッシxの長さが2倍未満であると、上記範囲内にある場合と比較して、第1メインギヤ25a及び第1駆動ピニオン23aの連動を阻害する場合があり、第1バックラッシxの長さが5倍を超えると、上記範囲内にある場合と比較して、第1サーボモータ21aの逆回転によるスライド12の傾斜を十分に抑制できない場合がある。
また、第2スライド駆動機構22bと第4スライド駆動機構22dは、前後方向に向かい合って配置されている。
すなわち、図示しないコントローラから駆動信号が各第1,2,3,4サーボモータ21a,21b,21c(不図示),21dが同時に送られ、各第1,2,3,4スライド駆動機構22a,22b,22c,22dがそれぞれ各第1,2,3,4サーボモータ21a,21b,21c(不図示),21dにより同じタイミングで駆動される。
また、第2アイドルギヤ28b及び第4アイドルギヤ28dは共通の第2連結軸29bを介して連結されている。
また、ムービングボルスタ14の上面には、下型15が取り付けられている。
そして、図2に示すように、上型13と下型15の間に供給される鋼板(ワーク)18は、スライド12の下死点の位置で、鋼板(ワーク)18が上型13と下型15の間に挟まれて成形加工が行われる。
例えば、冷却手段として水冷方式が使用される。
次に、図示しないコントローラから駆動信号が各第1,2,3,4サーボモータ21a,21b,21c(不図示),21dが同時に送られ、各第1,2,3,4スライド駆動機構22a,22b,22c,22dがそれぞれ各第1,2,3,4サーボモータ21a,21b,21c(不図示),21dにより同じタイミングで駆動される。
なお、図6において、実線はスライド12の位置を示し、一点鎖線はプレス荷重を示す。
すなわち、上記所定時間tの間は、第1,2,3,4サーボモータ21a,21b,21c(不図示),21dは、停止しているため、その保持トルクが零となる。
したがって、下死点保持時に第1,2,3,4サーボモータ21a,21b,21c(不図示),21dの消費エネルギーが零となり、非常に省エネ効果が高い。
したがって、下死点保持状態での荷重制御が可能である。
ただし、すべてのスライド駆動機構は互いに連結される。
なお、スライド駆動機構の数は、スライド12を昇降移動させるバランスの観点から、偶数個であることが好ましい。
12…スライド
13…上型
14…ムービングボルスタ
15…下型
16…台車
17…ロータリカムスイッチ
18…鋼板(ワーク)
x…第1バックラッシ
y…第2バックラッシ
t…所定時間
θ…第1,2,3,4メインギヤの回転角
21a,21b,21c(不図示),21d…第1,2,3,4サーボモータ
22a,22b,22c,22d…第1,2,3,4スライド駆動機構
23a,23b,23c,23d…第1,2,3,4駆動ピニオン
24a(不図示),24b,24c(不図示),24d…第1,2,3,4駆動軸
25a,25b,25c,25d…第1,2,3,4メインギヤ
26a,26b,26c,26d…第1,2,3,4中心軸
27a,27b,27c,27d…第1,2,3,4偏心部
28a,28b,28c,28d…第1,2,3,4アイドルギヤ
29a,29b…第1,2連結軸
31a,31b,31c(不図示),31d(不図示)…第1,2,3,4コンロッド
32a,32b,32c,32d…第1,2,3,4頭部(円環部)
33a,33b,33c,33d…第1,2,3,4脚部
34a,34b,34c,34d…第1,2,3,4プランジャ
35a,35b,35c,35d…第1,2,3,4プランジャガイド
36a,36b,36c(不図示),36d(不図示)…第1,2,3,4ねじ軸
37a,37b,37c(不図示),37d(不図示)…第1,2,3,4スライド調整装置
100…サーボプレス
Claims (8)
- サーボモータによって駆動されるスライド駆動装置にコンロッドを含み、前記コンロッドの脚部の下端側にスライド調整装置が配置されているサーボプレスによる鋼板のホットプレス方法であって、
スライドの下死点で、前記コンロッドの脚部が垂直状態に所定時間保持され、上型と下型で鋼板が成形加工されることを特徴とするサーボプレスによる鋼板のホットプレス方法。 - 前記上型と前記下型間に供給される前記鋼板が、前記上型と前記下型間に供給される以前に焼き入れ可能な温度まで加熱されていることを特徴とする請求項1に記載のサーボプレスによる鋼板のホットプレス方法。
- 前記所定時間の間に前記上型と前記下型間で前記鋼板が成形加工されるとともに焼き入れが行われることを特徴とする請求項1または2に記載のサーボプレスによる鋼板のホットプレス方法。
- 前記所定時間が数秒ないし数十秒であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のサーボプレスによる鋼板のホットプレス方法。
- 前記スライドの下死点の位置が前記スライド調整装置により調整されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のサーボプレスによる鋼板のホットプレス方法。
- サーボプレスは、サーボモータとコントローラとスライド調整装置とロータリカムスイッチとを備え、
前記サーボプレスのスライドの下死点の位置信号は前記ロータリカムスイッチにより出力され、前記サーボモータは前記スライドの下死点でその回転が所定時間停止するように前記コントローラにより制御されることを特徴とするサーボプレス。 - 前記サーボプレスは前記スライド調整装置により追い込み量が設定されることを特徴とする請求項6に記載のサーボプレス。
- 前記サーボプレスに取り付けられる上型及び下型は、焼き入れのための冷却手段が内蔵されていることを特徴とする請求項6または7に記載のサーボプレス。
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