JP2012039108A - 太陽電池用集電シート及び太陽電池用集電シートの製造方法 - Google Patents

太陽電池用集電シート及び太陽電池用集電シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽電池モジュールにおける内部配線用に用いられる太陽電池用集電シートであって、通電時に太陽電池の発電効率に悪影響を及ぼす可能性のある発熱を起こさない太陽電池用集電シート及びその製造方法を提供する。
【解決手段】太陽電池モジュールにおける内部配線用に用いられる太陽電池用集電シート1であって、樹脂基材2の表面に、金属からなる導電パターン3が積層され、この導電パターン3を構成する導電凸部の表面は、樹脂基材2の表面に平行な平面部と、非導電部4との境界面を構成する両側壁部とからなり、平面部と両側壁部とが交わる角部は、導電パターン3の厚さ方向の断面視において、90度を超える鈍角部及び/又は曲部のみで構成されている。
【選択図】図4

Description

この発明は、太陽電池モジュールの内部において配線として使用される太陽電池用集電シート及びその製造方法に関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、クリーンなエネルギー源としての太陽電池が注目されている。一般に、太陽電池を構成する太陽電池モジュールは、受光面側から、透明前面基板、表面側封止材シート、太陽電池素子、裏面側封止材シート、及び裏面保護シートが順に積層された構成であり、太陽光が上記太陽電池素子に入射することにより発電する機能を有している。
太陽電池モジュールの内部で発電を行う太陽電池素子は、通常、太陽電池モジュールの内部に複数枚設けられ、これらが直並列接続されることにより必要な電圧及び電流を得られるように構成されている。複数の太陽電池素子を太陽電池モジュールの内部で配線するために、例えば、導電パターンになる金属を基材である樹脂シートの表面に積層させた太陽電池用集電シートが使用される(特許文献1を参照)。そして、太陽電池用集電シートに設けられた導電パターンである金属箔と、太陽電池素子の出力電極とはハンダ加工により電気的に接合される。
太陽電池用集電シートの基材である樹脂シートの表面に導電パターンを設けるには、例えば、プリント配線基板と同様に、まず、基材の表面の全面に金属を積層させ、その後、この金属をフォトリソグラフィ法により所望の導電パターンになるようにエッチング加工すればよい。
ところで、従来の太陽電池用集電シートにおいては、通電時に導電パターンを構成する金属箔の特定部位からスポット的に熱が発生することがある。特に結晶系太陽電池では一定温度以上の温度上昇によって発電効率が低下することが知られている。また、発熱は他の周辺部材の劣化に繋がることになる。このため、太陽電池用集電シートを太陽電池モジュールの構成部材として用いる場合には、太陽電池の発電効率や寿命に悪影響を及ぼす可能性のある発熱を起こさないようにすることが好ましい。
特開2007−081237号公報
しかしながら、このような発熱については、原因が特定されておらず、その対応については効果的な措置がとられていなかったのが現状である。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、太陽電池モジュールにおける内部配線用に用いられる太陽電池用集電シートであって、通電時に太陽電池の発電効率に悪影響を及ぼす可能性のある発熱を起こさない太陽電池用集電シート及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の太陽電池用集電シートにおける導電パターンの特定部位からの発熱について原因を研究したところ、導電パターンの厚さ方向の断面視における断面形状によって、通電時に熱を発生する特異点が形成されるということを見出した。
従来、一般的に導電パターンの厚さ方向の断面視における形状はその角部が直角である矩形状が望ましいとされていた。しかし、本発明者らは、導電パターンの厚さ方向の断面視における形状に直角又は90度未満の鋭角が含まれる場合そこに熱を発する特異点が形成されること、そして、例えば樹脂基材側から太陽電池素子側に向かって幅が狭くなるテーパー状にすることによって特異点の形成を防ぎ、よって太陽電池の発電効率に悪影響を与える可能性のある発熱を回避できることを見いだした。
さらに、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、導電パターンである金属箔のエッチング工程における浸漬液の濃度及びエッチング時間を調整させることにより、導電パターンの断面形状を特異点が発生しないような形状に形成でき、それによって太陽電池モジュールに悪影響を与える可能性のある発熱を回避できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に本発明は以下のものを提供する。
(1)本発明は、太陽電池モジュールにおける内部配線用に用いられる太陽電池用集電シートであって、樹脂基材の表面に、金属からなる導電パターンが積層され、前記導電パターンを構成する導電凸部の表面は、前記樹脂基材の表面に平行な平面部と、非導電部との境界面を構成する両側壁部とからなり、前記平面部と両側壁部とが交わる角部は、前記導電パターンの厚さ方向の断面視において、90度を超える鈍角部及び/又は曲部のみで構成されていることを特徴とする太陽電池用集電シートである。
(2)また本発明は、前記90度を超える鈍角部及び/又は曲部は、光学顕微鏡で測定した数値が90度を超えて100度以下の範囲内である(1)記載の太陽電池用集電シートである。
(3)また本発明は、前記導電凸部の前記両側壁部は、前記樹脂基材の表面側から前記平面部にかけて狭まるテーパー状をなしている(1)又は(2)記載の太陽電池用集電シートである。
(4)また本発明は、(1)から(3)いずれか記載の太陽電池用集電シートにおける導電パターンの平面部と、太陽電池素子の電極と、がハンダ加工によって接合されていることを特徴とする太陽電池モジュールである。
(5)また本発明は、(1)から(4)いずれか記載の太陽電池用集電シートの製造方法であって、樹脂基材の表面に、金属からなる導電層が積層された積層シートを使用し、所望の導電層の形状にパターニングされたエッチングマスクを前記積層シートの表面に作製した後でエッチング処理を行うことにより、前記エッチングマスクに覆われていない箇所における導電層を除去するエッチング工程と、次いで、剥離液を使用して前記エッチングマスクを除去する剥離工程と、を備える太陽電池用集電シートの製造方法であって、前記エッチング工程における浸漬液の濃度を調整することにより、前記角部の形状を得ることを特徴とする太陽電池用集電シートの製造方法である。
(6)前記エッチング工程における浸漬液が塩化第二鉄(FeCl)であり、該塩化第二鉄のボーメ比重が30から45である(5)記載の太陽電池用集電シートの製造方法である。
本発明によれば、導電パターンの形成において、特異点を発生しないようにすることによって、通電時に太陽電池素子に悪影響を及ぼす熱が発生することを回避できる太陽電池用集電シート及びその製造方法が提供される。
本発明の太陽電池用集電シートが太陽電池素子に接合される様子を模式的に示す斜視図である。 本発明の太陽電池用集電シートの一実施形態を模式的に示す平面図である。 図2のX−X線に沿う断面図であり、従来技術による導電パターンの一般的な断面形状を示した断面図である。 本発明の実施形態における太陽電池用集電シート上の導電パターンの好ましい一形状を模式的に示した斜視図である。 図2のX−X線に沿う断面図であり、本発明の実施形態における太陽電池用集電シート上の導電凸部の好ましい形状を示した断面図である。 図2のX−X線に沿う断面図であり、本発明の実施形態における太陽電池用集電シート上の導電凸部の他の好ましい形状を示した断面図である。 太陽電池用集電シート上の導電パターンの断面形状につき、好ましくない形状の例を示した断面図である。
以下、本発明の太陽電池用集電シート及びその製造方法の一実施形態について説明する。
<太陽電池用集電シート>
まず、図1を参照しながら本発明の太陽電池用集電シート1の一実施形態について説明する。図1は、本発明の太陽電池用集電シート1が太陽電池素子6に接合される様子を模式的に示す斜視図である。
本実施形態の太陽電池用集電シート1は、樹脂基材2の表面に導電パターン3が形成されたものである。導電パターン3を覆うように太陽電池素子6の裏面側(非受光面側)が接合される。太陽電池素子6は、太陽電池用集電シート上に複数枚設けられ、これらが直並列接続されることにより必要な電圧及び電流を得られるように構成されている。複数の太陽電池素子6を太陽電池用集電シート上で配線するために、太陽電池用集電シート1に設けられた配線である導電パターン3と太陽電池素子6の出力電極(図示せず)とはハンダ加工により電気的に接合される。
ここで、太陽電池素子6の電極とは、太陽電池素子6が光を受けて発生させた電力を、太陽電池素子6の外部に出力するための電極である。特に限定されないが、この電極は、一例として、銀、又は銀化合物等で構成される。
また、ハンダ加工において使用されるハンダは、従来公知のものを特に制限なく使用することができる。このようなハンダの一例としては、鉛−錫合金ハンダ、銀入りハンダ、無鉛ハンダ、錫−ビスマス、錫−ビスマス−銀、等が挙げられる。太陽電池素子6の電極と、導電パターン3の表面とをハンダ加工によって接合する際、従来公知の方法を特に制限なく使用することができる。
樹脂基材2は、シート状に成型された樹脂である。ここで、シート状とはフィルム状を含む概念であり、本発明において両者に差はない。樹脂基材2を構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系等が例示される。これらの中でも、ハンダ加工における良好な耐熱性を太陽電池用集電シート1に付与することができるとの観点からは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂等が好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が最も好ましい。
樹脂基材2の厚さは、太陽電池用集電シート1に要求される強度や薄さ等に応じて適宜設定すればよい。樹脂基材2の厚さは、特に限定されないが、一例として20〜250μmが挙げられる。
導電パターン3は、所望の配線形状となるように太陽電池用集電シート1の表面に形成された電気配線である。導電パターン3は、例えば銅からなる層である。導電パターン3を樹脂基材2の表面に形成するためには、樹脂基材2の表面に銅箔を接合させ、その後、エッチング処理等によりその銅箔をパターニングする方法が例示される。樹脂基材2の表面に銅箔を接合させるには、公知の方法を特に制限なく使用することができる。このような方法としては、銅箔を接着剤によって樹脂基材2の表面に接着する方法、樹脂基材2の表面に銅を蒸着させる方法等が例示されるが、コストの面からは、銅箔を接着剤によって樹脂基材2の表面に接着する方法が有利である。中でも、ウレタン系、ポリカーボネート系、エポキシ系等の接着剤を使用したドライラミネート法によって銅箔を樹脂基材2の表面に接着する方法が好ましい。
導電パターン3の厚さは、太陽電池用集電シート1に要求される耐電流の大きさ等に応じて適宜設定すればよい。導電パターン3の厚さは、特に限定されないが、一例として10〜50μmが挙げられる。
図2は、太陽電池用集電シート1の一部を模式的に表した正面図であり、図3は従来の一般的な太陽電池用集電シートにおける図2のX−X線に沿った断面図である。図3に示す通り、従来の一般的な太陽電池用集電シートにおいては導電パターン30の厚さ方向における断面形状は、図3に示すように90度の直角Pを含む矩形であることが一般的であり、そのような形状に形成されることが望ましいとされてきた。しかし、この直角Pの角部30cが上記の特異点となる。
図4は本実施形態における太陽電池用集電シート上の導電パターン3の形状を示した斜視図であり、図5は本実施形態における図2のX−X線に沿った断面図である。図4及び図5に示すように、導電パターン3を構成する導電凸部の表面は、樹脂基材2の表面に平行な平面部3aと、非導電部4との境界面を構成する両側壁部3bとからなり、前記平面部3aと両側壁部3bとが交わる角部3cは、導電パターン3の厚さ方向の断面視において、90度を超える鈍角Qで構成されている。また、前記導電凸部の前記両側壁部3bは、樹脂基材2の表面側から平面部3aに近いほど幅が狭まるテーパー状をなしている。本発明の太陽電池用集電シート1は、このような構成を有することにより、導電パターン3における90度以下の角部3cにおいて発生する特異点の形成を回避し、太陽電池素子6の発電効率に悪影響を与える可能性のある発熱を防ぐことができる。鈍角Qは光学顕微鏡で測定して好ましくは90度を超えて100度以下の範囲であればよく、より好ましくは、95度から100度の範囲であればよい。なお、角部3cを鈍角Qとする結果、両側壁部3bは平面部に近いほど幅が狭まるテーパー状をなし、その立ち上がりのテーパー角Rは、(180−Q)度となる。
図6は図2のX−X線に沿った断面図で、本発明の他の一例である。この例においては、導電パターン3の厚さ方向の断面視において、導電パターン3の平面部31aと両側壁部31bとが交わる角部31cは、曲部Sによって構成されている点が図5と異なっており、テーパー角Rは図5と同じである。太陽電池用集電シート1は、このような構成を有することによっても、導電パターン3における90度以下の角部において発生する特異点の形成を回避し、太陽電池素子6の発電効率に悪影響を与える可能性のある発熱を防ぐことができる。曲部Sは光学顕微鏡で測定して、好ましくは中心Oからの曲率半径rが1.0から5.0μmであればよく、また、なす角θが40度から90度の範囲であればよい。
図7(a)及び図7(b)は、太陽電池用集電シート1において、上記の特異点を発生させてしまう導電パターン3の厚さ方向の断面視における断面形状の例である。図7(a)に示す導電パターン30aの断面形状の5aの角度tは90度であるので、通電時に5aが特異点となり、そこにおいて太陽電池素子6の発電効率に悪影響を与える可能性のある熱が発生する。図7(b)に示す導電パターン30bの断面形状の5bの角度uは90度未満の鋭角であるため、通電時に5bが特異点となり、そこにおいて太陽電池素子6の発電効率に悪影響を与える可能性のある熱が発生する。
<太陽電池用集電シートの製造方法>
次に、本発明の太陽電池用集電シート1の製造方法の一実施態様について説明する。なお、以下の説明において、既に説明した内容と重複する部分については説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
本実施態様の太陽電池用集電シート1の製造方法により、上記で説明した太陽電池用集電シート1が製造される。本実施態様の太陽電池用集電シート1の製造方法では、樹脂基材2の表面に、銅からなる導電層が積層された積層シートが使用される。この積層シートに対して、エッチング工程及び剥離工程を施すことにより、太陽電池用集電シート1が作製される。以下、エッチング工程及び剥離工程について説明する。
[エッチング工程]
まず、エッチング工程について説明する。この工程は、所望の導電パターン3の形状にパターニングされたエッチングマスクを前記積層シートの表面に作製した後でエッチング処理を行うことにより、エッチングマスクに覆われていない箇所における導電層を除去する工程である。
既に説明したように、この工程で使用される積層シートは、樹脂基材2の表面に銅からなる導電層が形成されたものである。樹脂基材2の表面に銅からなる導電層を形成させる方法については、銅箔を接着剤によって樹脂基材2の表面に接着する方法、樹脂基材2の表面に銅を蒸着させる方法等が例示されるが、コストの面からは、銅箔を接着剤によって樹脂基材2の表面に接着する方法が有利である。中でも、ウレタン系、ポリカーボネート系、エポキシ系等の接着剤を使用したドライラミネート法によって銅箔を樹脂基材2の表面に接着する方法が好ましい。
この工程では、まず、前記積層シートの表面(すなわち前記導電層の表面)に所望の導電パターン3の形状にパターニングされたエッチングマスク(図示せず)が作製される。前記エッチングマスクは、後に説明するエッチング工程において、将来導電パターン3となる前記導電層が浸漬液による腐食を免れるために設けられる。このようなエッチングマスクを形成する方法は特に限定されず、例えば、フォトレジスト又はドライフィルムをフォトマスクを通して感光させた後で現像することにより前記積層シートの表面に前記エッチングマスクを形成してもよいし、インクジェットプリンター等の印刷技術により前記積層シートの表面に前記エッチングマスクを形成してもよい。前記エッチングマスクは、後に説明する剥離工程において、アルカリ性の剥離液で剥離できることが必要である。このような観点からは、フォトレジスト又はドライフィルムを使用して前記エッチングマスクを作製することが好ましい。
なお、このとき、通常は作製しようとする導電パターン3の幅Tよりもエッチングマスクの幅を両側にαずつ広くすることで(すなわち全幅でT+2α)、垂直に近い立ち上がり角(図5のRに相当)が得られるが、本発明においては、このαを小さくすることで、図5や図6のようなテーパー角Rが得られる。
次に、エッチング工程におけるエッチング処理について説明する。この処理は、前記エッチングマスクに覆われていない箇所における前記導電層を浸漬液により除去する処理である。この処理を経ることにより、前記導電層のうち、導電パターン3となる箇所以外の部分が除去されるので、樹脂基材2の表面には、所望とする導電パターン3の形状に前記導電層が残ることになる。
具体的には、前記エッチング工程における浸漬液については、例えばボーメ比重が30から45である塩化第二鉄(FeCl)を使用することができる。
このとき、本発明においてはエッチング液比重とエッチング処理時間を変えることで、上記のような特異点を発生しない断面形状を得ることができる。具体的には、通常条件よりボーメ比重を低下させてエッチング処理能力を増加させ、それに見合う分エッチング処理時間を下げる。こうすることで、エッチング量を変えずに、角部の形状を変更して本発明における断面形状を得ることができる。本発明における角部の形状を得るのに好ましいボーメ比重は30から45である。
[剥離工程]
次に、剥離工程について説明する。この工程は、アルカリ性の剥離液を使用して、前記エッチングマスクを除去する工程である。この工程を経ることにより、前記エッチングマスクが導電パターン3の表面から除去される。剥離工程で使用されるアルカリ性の剥離液としては、例えば、所定濃度の苛性ソーダの水溶液が挙げられる。
以下、本発明を比較例及び実施例によりさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<比較例>
まず比較例について説明する。シート状に成型されたポリエチレンテレフタレート(PET、厚さ100μm)を樹脂基材2とし、その表面に35μmの銅箔が接着剤で積層された積層シートを使用した。この積層シートの表面に、L(ライン)500μm/S(スペース)500μmのエッチングマスクを作製した。
その後、ボーメ比重40の塩化第2鉄水溶液を浸漬液として、前記エッチングマスクが形成された前記積層シートを浸漬液に1.5分間浸漬し、次いで、純水で洗浄した。これにより、エッチングマスクで被覆されていない箇所の銅箔が除去された。
次に剥離工程として、上記エッチング処理を経た積層シートを、剥離液に、1.5分間浸漬した。次いで、純水で洗浄した。これにより、銅箔からなる導電層からなる導電パターン30aが基材の表面に形成された。
このとき、導電パターン30aの厚さ方向の断面形状は、図7(a)に示す形状と略同一の矩形状となった。すなわち通電時に太陽電池素子6の発電効率に悪影響を与える可能性のある熱を発する特異点を有する形状となった。
<実施例>
次に実施例について説明する。エッチング工程において浸漬液として使用する塩化第2鉄水溶液のボーメ比重を30とし、浸漬時間を1.3分とした以外は比較例と同様にした。これにより、銅箔からなる導電層からなる導電パターン3が基材の表面に形成された。このとき、導電パターン3の厚さ方向の断面形状は、図5に示す形状と略同一のテーパー状となった(Q=100度、R=80度)。すなわち通電時に太陽電池素子6の発電効率に悪影響を与える可能性のある熱を発する特異点を有しない形状となった。浸漬液のボーメ比重を小さくして銅の溶解速度を上げ、その分エッチングの処理スピードを速くすることで上記の断面形状が得られた。
以上の通り、導電パターン3の厚さ方向の断面形状を前記エッチング工程における浸漬液のボーメ比重の条件を適切な値とすることによって制御することができる。そして、そのような制御を行うことにより、通電時に太陽電池素子6の発電効率に悪影響を与える可能性のある熱を発しない太陽電池用集電シートを製造することができる。
なお、導電パターン3の厚さ方向の断面形状を制御する方法は、上記の方法に限られない。前記エッチング工程における他の条件を適宜変更することによっても、前記制御を行うことができる。例えば、前記エッチングマスクを形成する際に前記エッチングマスクで被覆しない部分の幅を調整することによっても、前記断面形状を制御することができる。そのような導電パターン3の厚さ方向の断面形状を制御できる他の方法によっても本発明に係る太陽電池用集電シート1を製造することが可能である。
1 太陽電池用集電シート
2 樹脂基材
3 導電パターン
4 非導電部
5a 特異点a
5b 特異点b
6 太陽電池素子
Q 導電凸部の平面部と側壁部とがなす鈍角

Claims (6)

  1. 太陽電池モジュールにおける内部配線用に用いられる太陽電池用集電シートであって、
    樹脂基材の表面に、金属からなる導電パターンが積層され、
    前記導電パターンを構成する導電凸部の表面は、前記樹脂基材の表面に平行な平面部と、非導電部との境界面を構成する両側壁部とからなり、
    前記平面部と両側壁部とが交わる角部は、前記導電パターンの厚さ方向の断面視において、90度を超える鈍角部及び/又は曲部で構成されていることを特徴とする太陽電池用集電シート。
  2. 前記90度を超える鈍角部及び/又は曲部は、光学顕微鏡で測定した数値が90度を超えて100度以下の範囲内である請求項1記載の太陽電池用集電シート。
  3. 前記導電凸部の前記両側壁部は、前記樹脂基材の表面側から前記平面部にかけて狭まるテーパー状をなしている請求項1又は2記載の太陽電池用集電シート。
  4. 請求項1から3いずれか記載の太陽電池用集電シートにおける導電パターンの平面部と、太陽電池素子の電極と、がハンダ加工によって接合されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  5. 請求項1から4いずれか記載の太陽電池用集電シートの製造方法であって、
    樹脂基材の表面に、金属からなる導電層が積層された積層シートを使用し、
    所望の導電層の形状にパターニングされたエッチングマスクを前記積層シートの表面に形成した後でエッチング処理を行うことにより、前記エッチングマスクに覆われていない箇所における導電層を除去するエッチング工程と、
    次いで、剥離液を使用して前記エッチングマスクを除去する剥離工程と、を備える太陽電池用集電シートの製造方法であって、
    前記エッチング工程における浸漬液の濃度を調整することにより、前記角部の形状を得ることを特徴とする太陽電池用集電シートの製造方法。
  6. 前記エッチング工程における浸漬液が塩化第二鉄(FeCl)であり、該塩化第二鉄のボーメ比重が30から45である請求項5記載の太陽電池用集電シートの製造方法。
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