JP2012037409A - バランス修正装置と方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転体に存在するアンバランスの周方向位置に、前記回転翼が位置している場合に、当該アンバランスを、前記回転翼が位置していない複数の周方向位置におけるアンバランス成分に分解する。その後、複数の周方向位置の各々において、対応する前記アンバランス成分に相当する量だけ、前記翼結合部を除去する。
【選択図】図3
Description
特許文献1においては、回転軸の他端に、ロータディスクを固定し、このロータディスクを削ることで、回転体のアンバランスを修正している。
特許文献2には、アンバランスの計測方法が記載されている。
前記翼形成部は、周方向に間隔を置いて配置された複数の回転翼と、複数の回転翼を周方向に結合するように周方向に延びている翼結合部と、を有し、
(A)回転体に存在するアンバランスの周方向位置に、前記回転翼が位置している場合に、当該アンバランスを、前記回転翼が位置していない複数の周方向位置におけるアンバランス成分に分解し、
(B)前記複数の周方向位置の各々において、対応する前記アンバランス成分に相当する量だけ、前記翼結合部を除去加工する、ことを特徴とするバランス修正方法が提供される。
該ハウジングには、周方向に関する取付位置に近接センサが設けられ、該近接センサは、回転している各回転翼が該取付位置を通過する時に該回転翼が前記取付位置に近接したことを検出するようになっており、
初期状態から回転体が回転した量を示す回転角を検出する回転角センサが設けられており、
前記(A)の前に、回転体を回転させながら、回転体の回転角を回転角センサにより検出しつつ、回転翼が前記取付位置に近接したことを近接センサにより検出し、これらの検出データに基づいて、回転体において、回転翼が存在する周方向位置の範囲をデータ処理部により求め、
その後、前記(A)では、アンバランスの周方向位置が前記範囲内に含まれる場合には、当該アンバランスの周方向位置に、前記回転翼が存在すると判断し、当該アンバランスを、前記複数の周方向位置における前記アンバランス成分に分解する。
その後、前記(A)では、アンバランスの周方向位置が前記範囲内に含まれる場合には、当該アンバランスの周方向位置に、前記回転翼が存在すると判断し、当該アンバランスを、前記複数の周方向位置における前記アンバランス成分に分解してもよい。
前記(A)の前に、回転体に存在するアンバランスの周方向位置において、当該アンバランスの大きさに相当する量だけ、前記除去対象部を除去し、
その後に、回転体にアンバランスが残存する場合に、当該アンバランスについて前記(A)を行う。
前記(B)の後に、回転体にアンバランスが残存している場合には、当該アンバランスの周方向位置において、当該アンバランスの大きさに相当する量だけ、前記除去対象部を除去する。
前記翼形成部は、周方向に間隔を置いて配置された複数の回転翼と、複数の回転翼を周方向に結合するように周方向に延びている翼結合部と、を有しており、
回転体においてアンバランスが存在する周方向位置に、前記回転翼が位置している場合に、当該アンバランスを、前記回転翼が位置していない複数の周方向位置におけるアンバランス成分に分解する演算部と、
前記複数の周方向位置の各々において、対応する前記アンバランス成分に相当する量だけ、前記翼結合部を除去加工する加工装置と、を備える、ことを特徴とするバランス修正装置が提供される。
翼形成部を除去加工する場合、アンバランスの周方向位置に、回転翼が存在すると、回転翼を除去加工することになる。回転翼を除去加工することは、好ましくない。
ところが、本発明では、次のように翼形成部を除去加工してバランス修正を行う。
アンバランスの周方向位置に、前記回転翼が存在する場合に、当該アンバランスを、前記回転翼が存在しない複数の周方向位置におけるアンバランス成分に分解する。その後、前記複数の周方向位置の各々において、対応する前記アンバランス成分に相当する量だけ、前記翼結合部を除去する。
これにより、2面バランス修正が可能となる。すなわち、回転体における例えば軸方向端部のナット以外の翼形成部を除去加工して、回転体の軸方向における2つの面を修正することが可能となる。
バランス修正装置10は、回転機械3に設けられた回転体5の翼形成部5aを部分的に除去(この例では切削)することで、回転体5に存在するアンバランスを修正する装置である。
回転体5は、翼形成部5aより半径方向寸法が小さい除去対象部11を有している。
図1では、回転機械3は、過給機であり、翼形成部5aは、コンプレッサ羽根車であり、回転翼7は、コンプレッサ翼であり、除去対象部11は、回転体5におけるコンプレッサ翼7側の軸方向端部に螺合したナットである。
過給機3の回転体5は、図2Aに示すように、エンジンの排ガスにより回転駆動されるタービン翼13と、タービン翼13と一体的に回転することで圧縮空気をエンジンに供給するコンプレッサ翼7と、一端部にタービン翼13が結合され他端部にコンプレッサ翼7が結合される回転軸15とを有する。
バランス修正装置10は、演算部23および加工装置25を備える。
誘導式の近接センサ27は、前記取付位置に設けられ交流磁界を発生させる検出コイルを有する。この場合、回転翼7が前記取付位置に来ると、検出コイルと当該回転翼7とが近接するので、金属で形成された当該回転翼7に誘導電流が流れる。この誘導電流によって検出コイルのインピーダンスが変化する。誘導式の近接センサ27は、この変化を検出することで、当該回転翼7が前記取付位置に来たことを検出する。
静電容量式の近接センサ27は、前記取付位置に設けられた検出電極を有する。回転翼7が前記取付位置に来ると、検出電極と当該回転翼7とが近接するので、検出電極の静電容量が変化する。静電容量式の近接センサ27は、この変化を検出することで、当該回転翼7が前記取付位置に来たことを検出する。
図3は、上述したバランス修正装置10を用いた本発明の実施形態によるバランス修正方法を示すフローチャートである。
また、ステップS1では、データ処理部32が、これらの検出データに基づいて、回転体5における基準周方向位置に対する、回転翼7が存在する周方向位置の範囲を求める。なお、当該検出データは、近接センサ27が回転翼7を検出している時において、回転角センサ29が検出した回転角の範囲である。
図4は、上述したバランス修正装置10を用いた本発明の別の実施形態によるバランス修正方法を示すフローチャートである。
ステップS1またはS11において、撮像装置を用いて、回転翼7が存在する周方向位置の範囲を求めてもよい。この場合、バランス修正装置10は、図5のように、近接センサ27とデータ処理部32の代わりに、撮像装置33と画像処理部35を備え、ステップS1またはS11は次のように行われる。
ステップS1またはS11において、撮像装置33により、翼形成部5aを軸方向から撮像して翼形成部5aの画像データを取得し、画像処理部35により、当該画像データに基づいて、回転体5において、回転翼7が存在する周方向位置の範囲を求める。具体的には、次のように行われる。回転角センサ29が0度の回転角を検出する時に、回転体5が初期状態(基準姿勢)にあるとし、この時に、撮像装置33により、翼形成部5aを撮像して画像データを取得するとともに、画像処理部35により、当該画像データと、当該画像データにおける前記基準周方向位置とに基づいて、回転体5における基準周方向位置に対する、回転翼7が存在する周方向位置の範囲を求める。
なお、画像処理部35は、画像データに含まれる回転翼7のエッジや濃淡のパターンなどに基づいて、回転翼7が存在する周方向範囲を求めることができる。
回転翼7は、流体により回転駆動されるタービン翼であってもよい。この場合、近接センサ27は、タービン翼を収容するタービンハウジングに設けられてよい。
回転機械3は、過給機3でなくてもよく、回転翼7を有する回転体を備えるものであればよい。この場合、回転翼7は、コンプレッサ翼またはタービン翼である。
本発明では、回転体5のアンバランスを除去するために、除去加工により回転体5の一部を除去するが、除去加工は、切削以外の他の加工(例えばレーザ加工)であってもよい。レーザ加工では、回転体5の一部を溶融して除去する。
上述では、除去加工は、軸方向に行われたが、半径方向に除去加工してもよい。
Claims (6)
- 回転機械に設けられた回転体の翼形成部を部分的に除去加工することで、回転体のアンバランスを修正するバランス修正方法であって、
前記翼形成部は、周方向に間隔を置いて配置された複数の回転翼と、複数の回転翼を周方向に結合するように周方向に延びている翼結合部と、を有し、
(A)回転体に存在するアンバランスの周方向位置に、前記回転翼が位置している場合に、当該アンバランスを、前記回転翼が位置していない複数の周方向位置におけるアンバランス成分に分解し、
(B)前記複数の周方向位置の各々において、対応する前記アンバランス成分に相当する量だけ、前記翼結合部を除去加工する、ことを特徴とするバランス修正方法。 - 前記翼形成部を収容するハウジングが前記回転機械に取り付けられており、
該ハウジングには、周方向に関する取付位置に近接センサが設けられ、該近接センサは、回転している各回転翼が該取付位置を通過する時に該回転翼が前記取付位置に近接したことを検出するようになっており、
初期状態から回転体が回転した量を示す回転角を検出する回転角センサが設けられており、
前記(A)の前に、回転体を回転させながら、回転体の回転角を回転角センサにより検出しつつ、回転翼が前記取付位置に近接したことを近接センサにより検出し、これらの検出データに基づいて、回転体において、回転翼が存在する周方向位置の範囲をデータ処理部により求め、
その後、前記(A)では、アンバランスの周方向位置が前記範囲内に含まれる場合には、当該アンバランスの周方向位置に、前記回転翼が存在すると判断し、当該アンバランスを、前記複数の周方向位置における前記アンバランス成分に分解する、ことを特徴とする請求項1に記載のバランス修正方法。 - 前記(A)の前に、撮像装置により、前記翼形成部を軸方向から撮像して翼形成部の画像データを取得し、画像処理部により、当該画像データに基づいて、回転体において、回転翼が存在する周方向位置の範囲を求め、
その後、前記(A)では、アンバランスの周方向位置が前記範囲内に含まれる場合には、当該アンバランスの周方向位置に、前記回転翼が存在すると判断し、当該アンバランスを、前記複数の周方向位置における前記アンバランス成分に分解する、ことを特徴とする請求項1に記載のバランス修正方法。 - 回転体は、前記翼形成部より半径方向寸法が小さい除去対象部を有しており、
前記(A)の前に、回転体に存在するアンバランスの周方向位置において、当該アンバランスの大きさに相当する量だけ、前記除去対象部を除去し、
その後に、回転体にアンバランスが残存する場合に、当該アンバランスについて前記(A)を行う、ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のバランス修正方法。 - 回転体は、前記翼形成部より半径方向寸法が小さい除去対象部を有しており、
前記(B)の後に、回転体にアンバランスが残存している場合には、当該アンバランスの周方向位置において、当該アンバランスの大きさに相当する量だけ、前記除去対象部を除去する、ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のバランス修正方法。 - 回転機械に設けられた回転体の翼形成部を部分的に除去加工することで、回転体に存在するアンバランスを修正するバランス修正装置であって、
前記翼形成部は、周方向に間隔を置いて配置された複数の回転翼と、複数の回転翼を周方向に結合するように周方向に延びている翼結合部と、を有しており、
回転体においてアンバランスが存在する周方向位置に、前記回転翼が位置している場合に、当該アンバランスを、前記回転翼が位置していない複数の周方向位置におけるアンバランス成分に分解する演算部と、
前記複数の周方向位置の各々において、対応する前記アンバランス成分に相当する量だけ、前記翼結合部を除去加工する加工装置と、を備える、ことを特徴とするバランス修正装置。
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