JP5812400B2 - 回転体の対象点方向計測方法と装置 - Google Patents
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Description
そのため、従来では、切削する周方向位置と量を補正している(例えば、下記の特許文献1)。
上述の角度センサによる検出回転角が設定値(図2と図3の例では、ゼロ度)になるように回転体3を静止させる。
この状態で、図2(A)において、カメラを用いて、軸方向(この例では、図2(A)の左側)から回転体3を撮像することにより、図5(A)に示す切削対象部16の画像データを得る。
この画像データにおける切削対象部16の対象点Ptの方向を求める。すなわち、図5(B)のように、画像データにおけるナット16の外縁となる各線分16aを抽出し、回転軸Cと対象点Ptとを結ぶ線分35と、水平線に相当する直線37とのなす角度θにより対象点Ptの方向を特定する。
この場合においては、上述のように、回転体3を軸方向から撮像する時に、軸方向に照射された撮影用照明が、図6の斜線部分(切削部分)において正反射しないことなどにより切削対象部16の背景が暗くなることがある。この場合、上記の対象点方向計測方法では、背景が暗くなった部分の線分16aの抽出を行えなくなる。このように、対象点Ptが、その背景(切削部分)から識別し難くなる結果、対象点Ptの方向の計測ができなくなる。
回転体は、回転機械に設けられ回転軸回りに回転駆動されるものであり、対象点は、回転軸から半径方向外側にずれた位置にあり、対象点の方向は、回転軸の位置から見たその方向であり、
(A)対象点が特定方向を向いている回転体を、その軸方向一端側から回転軸方向に撮像した画像からエッジを抽出したエッジ画像と同じエッジ形状の参照エッジ画像を作成し、
(B)回転体が、回転軸回りに回転可能に支持されており、かつ、該回転体の検出回転角が設定値となっている状態で、該回転体を、その軸方向一端側から回転軸方向に撮像することにより回転体の計測画像を取得するとともに、計測画像からエッジを抽出した計測エッジ画像を作成し、
(C)画像処理用の二次元空間において、参照エッジ画像と計測エッジ画像とを、その中心同士が一致するように重ね、
(D)この状態で、参照エッジ画像と計測エッジ画像との一致度が最も高くなる位置へ、参照エッジ画像と計測エッジ画像を、前記中心回りに互いに対して相対回転させ、
(E)画像処理用の二次元空間において、前記(C)で計測エッジ画像と重ねられた参照エッジ画像における既知である対象点の特定方向と、前記(D)で行った相対回転の量とに基づいて、前記(B)で撮像を行った時における回転体の対象点の方向を求める、ことを特徴とする回転体の対象点方向計測方法が提供される。
回転体は、回転機械に設けられ回転軸回りに回転駆動されるものであり、対象点は、回転軸から半径方向外側にずれた位置にあり、対象点の方向は、回転軸の位置から見たその方向であり、
回転体が、回転軸回りに回転可能に支持されており、かつ、該回転体の検出回転角が設定値となっている状態で、該回転体を、その軸方向一端側から回転軸方向に撮像することにより回転体の計測画像を取得するカメラと、
計測画像からエッジを抽出することにより計測エッジ画像を作成し、計測エッジ画像と参照エッジ画像とに基づいて対象点の方向を求める画像処理装置と、を備え、
参照エッジ画像は、対象点が特定方向を向いている回転体を、その軸方向一端側から回転軸方向に撮像した画像からエッジを抽出したエッジ画像と同じエッジ形状を有し、
画像処理装置は、
(1)画像処理用の二次元空間において、参照エッジ画像と計測エッジ画像とを、その中心同士が一致するように重ね、
(2)この状態で、参照エッジ画像と計測エッジ画像との一致度が最も高くなる位置へ、参照エッジ画像と計測エッジ画像を、前記中心回りに互いに対して相対回転させ、
(3)画像処理用の二次元空間において、前記(1)で計測エッジ画像と重ねられた参照エッジ画像における既知である対象点の特定方向と、前記(2)で行った相対回転の量とに基づいて、計測画像を取得した時における回転体の対象点の方向を求める、ことを特徴とする回転体の対象点方向計測装置が提供される。
従って、計測画像において、対象点とその背景とが互いに対して識別しにくい場合であっても、上述の相対回転により、対象点近傍以外の回転体のエッジ部分同士を一致させることにより、対象点の方向を求めることができる。
回転体3は、回転機械に設けられ回転軸C回りに回転駆動されるものである。対象点Ptは、回転軸Cから半径方向外側にずれた位置にある。対象点Ptの方向は、回転軸Cの位置から見た対象点Ptの方向である。対象点Ptは、後述する図7の例では、後述のナット16の頂点である。
好ましくは、ステップS1において、対象点Ptが特定方向を向いている回転体3を、カメラ23により、その軸方向一端側から回転軸C方向に撮像することにより回転体3の参照画像を取得するとともに、当該参照画像からエッジを抽出することにより参照エッジ画像Iaを作成する。この場合、ステップS1で撮像する時に、回転体3に対して、回転体3の軸方向一端側から回転軸C方向に照明を当てるのがよい。
また、好ましくは、ステップS1を行う時において、回転体3は、いずれの部分においても、アンバランス修正によりまだ切削されていない状態にあるのがよい。
図9の場合には、例えば計測エッジ画像Ibを角度θ(図9(D)を参照)だけ回転させることにより、図9(E)のように計測エッジ画像Ibと参照エッジ画像Iaとを整合させる。
Aiは、i番目の座標に、計測エッジ画像Ibにおけるエッジが位置していれば、1であり、そうでなければ、0である。Biは、i番目の座標に、参照エッジ画像Iaにおけるエッジが位置していれば、1であり、そうでなければ、0である。
従って、計測画像において、対象点Ptとその背景とが互いに対して識別しにくい場合であっても、上述の相対回転により、対象点Pt近傍以外の回転体3のエッジ部分同士を一致させることにより、対象点Ptの方向を求めることができる。
Claims (2)
- 回転体における対象点の方向を計測する回転体の対象点方向計測方法であって、
前記回転体は、回転機械に設けられ回転軸回りに回転駆動されるものであり、前記対象点は、回転軸から半径方向外側にずれた位置にあり、前記対象点の方向は、回転軸の位置から見たその方向であり、
前記回転体は、切削対象部を含み、該切削対象部は、前記回転体のアンバランス修正のためにその外周面を含む範囲において切削され、前記切削対象部は、その前記外周面と前記回転軸との距離が、周方向位置に応じて異なっていることにより、アンバランスの周方向位置に応じてアンバランス修正のために切削されるべき体積が異なり、
(A)前記対象点が特定方向を向いている前記回転体を、その軸方向一端側から回転軸方向に撮像した画像からエッジを抽出したエッジ画像と同じエッジ形状の参照エッジ画像を作成し、該参照エッジ画像は、前記対象点を含み、
(B)前記回転体が、回転軸回りに回転可能に支持されており、かつ、該回転体の検出回転角が設定値となっている状態で、該回転体を、その軸方向一端側から回転軸方向に撮像することにより前記回転体の計測画像を取得するとともに、前記対象点を含む計測画像からエッジを抽出した計測エッジ画像を作成し、該計測エッジ画像は、前記対象点の背景が切削された部分となり得るエッジ画像であり、
(C)画像処理用の二次元空間において、参照エッジ画像と計測エッジ画像とを、その中心同士が一致するように重ね、
(D)この状態で、参照エッジ画像と計測エッジ画像との一致度が最も高くなる位置へ、参照エッジ画像と計測エッジ画像を、前記中心回りに互いに対して相対回転させ、
(E)画像処理用の二次元空間において、前記(C)で計測エッジ画像と重ねられた参照エッジ画像における既知である前記対象点の特定方向と、前記(D)で行った相対回転の量とに基づいて、前記(B)で撮像を行った時における前記回転体の前記対象点の方向を求め、
前記(E)で求めた前記対象点の前記方向は、測定された前記回転体のアンバランスの周方向位置を前記対象点の周方向位置に対して求めることに用いられる、ことを特徴とする回転体の対象点方向計測方法。 - 回転体における対象点の方向を計測する回転体の対象点方向計測装置であって、
前記回転体は、回転機械に設けられ回転軸回りに回転駆動されるものであり、前記対象点は、回転軸から半径方向外側にずれた位置にあり、前記対象点の方向は、回転軸の位置から見たその方向であり、
前記回転体は、切削対象部を含み、該切削対象部は、前記回転体のアンバランス修正のためにその外周面を含む範囲において切削され、前記切削対象部は、その前記外周面と前記回転軸との距離が、周方向位置に応じて異なっていることにより、アンバランスの周方向位置に応じてアンバランス修正のために切削されるべき体積が異なり、
前記回転体が、回転軸回りに回転可能に支持されており、かつ、該回転体の検出回転角が設定値となっている状態で、該回転体を、その軸方向一端側から回転軸方向に撮像することにより前記回転体の計測画像を取得するカメラと、
前記対象点を含む計測画像からエッジを抽出することにより計測エッジ画像を作成し、計測エッジ画像と参照エッジ画像とに基づいて前記対象点の方向を求める画像処理装置と、を備え、
参照エッジ画像は、前記対象点が特定方向を向いている前記回転体を、その軸方向一端側から回転軸方向に撮像した画像からエッジを抽出したエッジ画像と同じエッジ形状を有し、該参照エッジ画像は、前記対象点を含み、
前記計測エッジ画像は、前記対象点の背景が切削された部分となり得るエッジ画像であり、
画像処理装置は、
(1)画像処理用の二次元空間において、参照エッジ画像と計測エッジ画像とを、その中心同士が一致するように重ね、
(2)この状態で、参照エッジ画像と計測エッジ画像との一致度が最も高くなる位置へ、参照エッジ画像と計測エッジ画像を、前記中心回りに互いに対して相対回転させ、
(3)画像処理用の二次元空間において、前記(1)で計測エッジ画像と重ねられた参照エッジ画像における既知である前記対象点の特定方向と、前記(2)で行った相対回転の量とに基づいて、計測画像を取得した時における前記回転体の前記対象点の方向であって、測定された前記回転体のアンバランスの周方向位置を前記対象点の周方向位置に対して求めることに用いられる該方向を求める、ことを特徴とする回転体の対象点方向計測装置。
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JP2011174529A JP5812400B2 (ja) | 2011-08-10 | 2011-08-10 | 回転体の対象点方向計測方法と装置 |
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