JP2012036259A - 熱成形用ポリエステル系樹脂シート、及び、熱成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリエステル系樹脂1kgに対して、0.1〜300mgのポリグリセリン脂肪酸エステルと、0.1〜250mgのショ糖脂肪酸エステルと、0.1〜55mgのジメチルポリシロキサンとが含まれている透明ポリエステル系樹脂シートを備え、該透明ポリエステル系樹脂シートの一面側にはポリグリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルとが合計0.003〜0.5g/m2の割合で塗布されているとともに他面側にはジメチルポリシロキサンが0.007〜0.1g/m2の割合で塗布されており、前記塗布されているポリグリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルとの質量比率が10:1〜1:10であることを特徴とする熱成形用ポリエステル系樹脂シートなどを提供する。
【選択図】 なし
Description
このような透明な樹脂シートが熱成形されてなる蓋体は、透明性と耐水性とに優れている反面、疎水性の材料で形成されているために、容器内外の温度差や内部の湿度の変化によって蓋体内側表面に水分(水蒸気)が凝結すると、この凝結した水が濡れ広がり難く、微小な水滴となって表面に止まりやすい状態となる。
このような水滴が広範囲に付着すると所謂曇りとなって容器内部の視認性を低下させてしまうことになる。
曇りの発生は、透明性を特長にした容器の商品価値を低下させるという問題を有するばかりでなく、偏った状態で付着した水分を収容物に滴下させてその品質を低下させるおそれを有する。
例えば、下記特許文献1には、ポリグリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルとを透明なポリエステル系樹脂シートの表面に塗布することにより防曇性を付与することが記載されている。
しかし、食品包装用容器においては、例えば、調理された食品を収容した後、食品が冷めないように外部から加熱されつつ陳列されるような用途に利用される場合があり、防曇性を長期持続させることが求められている。
しかし、従来の熱成形用ポリエステル系樹脂シートは、このような要望を十分に満足させるには至っていない。
しかも、一般にポリエステル系樹脂シートを熱成形して蓋体などの製品を生産する場合には、長尺帯状のポリエステル系樹脂シートをロール状に巻き取ったシートロールから順次ポリエステル系樹脂シートを繰り出して熱成形機に供給するような連続的な生産方法が採用されているが、ポリエステル系樹脂シートの表面にポリグリセリン脂肪酸エステルやショ糖脂肪酸エステルなどの防曇剤を過度に塗布するとポリエステル系樹脂シートが自背面から剥離し難くなってしまうおそれを有し、所謂ブロッキングを発生させるおそれを有する。
また、防曇剤の塗布量を過度に増大させると塗膜厚みがムラになりやすくポリエステル系樹脂シートの透明性が損なわれるおそれを有する。
また、本発明においては、離型剤として利用されているジメチルポリシロキサンが透明ポリエステル系樹脂シートの他面側に塗布されるとともにこのジメチルポリシロキサンもポリグリセリン脂肪酸エステルなどとともに透明ポリエステル系樹脂シート自体に含有されることから熱成形用ポリエステル系樹脂シートに優れた離型性を付与することができブロッキングの発生を抑制させ得る。
すなわち、本発明においては、透明ポリエステル系樹脂シートに含有させた防曇剤及び離型剤と、別途、透明ポリエステル系樹脂シートの表面に塗布された防曇剤及び離型剤との相互作用によって、透明性及び防曇効果の長期持続性に優れた熱成形品を形成可能で且つブロッキングの発生するおそれが低い熱成形用ポリエステル系樹脂シートが提供されることになる。
本実施形態における熱成形用ポリエステル系樹脂シートは、(a)ポリエステル系樹脂、(b1)ポリグリセリン脂肪酸エステル、(b2)ショ糖脂肪酸エステル、及び(c)ジメチルポリシロキサンを含有する透明ポリエステル系樹脂シートを備え、該透明ポリエステル系樹脂シートの一面側には前記ポリグリセリン脂肪酸エステルと前記ショ糖脂肪酸エステルとが塗布されているとともに他面側には前記ジメチルポリシロキサンが塗布されている。
前記ポリエステル系樹脂としては、従来公知の1種以上のジカルボン酸と1種以上のジオールとがエステル結合されてなる樹脂を採用可能である。
例えば、前記ジカルボン酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸、テレフタル酸ジメチル、ナフタレンジカルボン酸ジメチルなどが挙げられ、前記ジオールとしては、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられる。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリシクロヘキサンジメチルテレフタレート樹脂、ポリシクロヘキサンジメチルナフタレート樹脂などが挙げられる。
(b1)ポリグリセリン脂肪酸エステル
前記ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、炭素原子数が10〜18の飽和又は不飽和脂肪酸と、ポリグリセリンとのエステルを採用することができ、具体的には、ジグリセリンラウレートジグリセリンステアレート、ジグリセリンオレート、テトラグリセリンラウレート、テトラグリセリンステアレート、テトラグリセリンオレート、ヘキサグリセリンステアレート、ヘキサグリセリンオレート、デカグリセリンラウレート、デカグリセリンステアレート、デカグリセリンオレートなどが挙げられる。
なお、ラウレート、ステアレート及びオレートにおいては、モノラウレート、ジラウレート、トリラウレートのように、それぞれ、“モノ”、“ジ”、“トリ”が含まれる。
前記ショ糖脂肪酸エステルとしては、炭素原子数が10〜18の飽和又は不飽和脂肪酸とショ糖とのエステルを採用することができ、具体的には、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル等が挙げられる。
なお、これらには、モノラウリン酸エステル、ジラウリン酸エステル、トリラウリン酸エステルのように、それぞれ、“モノ”、“ジ”、“トリ”が含まれる。
前記ジメチルポリシロキサンとしては、特に限定がされるものではなく、従来、離型剤として樹脂フィルムに塗布するなどして使用されているものの中から適宜選択して用いることができる。
透明ポリエステル系樹脂シートとして、延伸されたものを採用する場合には、一軸延伸品、二軸延伸品のいずれも採用が可能であり、延伸方法としても、ロール延伸、テンター延伸、圧延延伸、ベルト延伸、チューブ延伸などその方法を限定するものではない。
また、要すれば、これらの延伸方法の内の複数の方法を組み合わせて延伸されたものであってもよい。
また、それぞれに対して上記のような下限値を定めているのは、上記下限値よりも少ない量では十分な防曇性持続の効果が得られないおそれを有するためである。
さらに、前記ポリエステル系樹脂に対する防曇剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル)の割合に上記のような上限値が定められているのは、それぞれ上限値を超える量で含有させると透明ポリエステル系樹脂シートが着色されてしまい透明性を低下させるおそれを有するためである。
すなわち、ポリエステル系樹脂1kgに対するジメチルポリシロキサンの配合割合が55mgを超えると、例えば、ニーダーや二軸混練機といった一般的は混練装置を使用して前記(a)〜(c)の成分を溶融混練しようとしてもスリップを生じて均一分散させることが困難になるためである。
また、前記透明ポリエステル系樹脂シートは、JIS K6768(1999)に準拠して求められる“ぬれ張力”が40〜65dyn/cmであることが好ましく、43〜56dyn/cmであることがより好ましい。
前記透明ポリエステル系樹脂シートの“ぬれ張力”を上記のような範囲に調整すべく、透明ポリエステル系樹脂シートには、必要に応じてコロナ放電処理や高周波処理などの表面処理を行うことができる。
なお、表面に塗布される防曇剤や離型剤は、透明ポリエステル系樹脂シートに含有させたものと同一であっても異なっていても良い。
ただし、前記防曇剤については、前記ポリグリセリン脂肪酸エステルと前記ショ糖脂肪酸エステルとが、1:10〜10:1の質量比率で塗布されている必要があり、且つ、ポリグリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルとが、その合計量が0.003〜0.5g/m2の割合で透明ポリエステル系樹脂シートに塗布されていることが必要である。
また、防曇剤の塗布割合が0.5g/m2以下であることが必要なのは、熱成形用ポリエステル系樹脂シートの防曇効果の長期持続性の観点からは、防曇剤の塗布量が多い方が有利ではあるが、透明ポリエステル系樹脂シートの面積1m2当たりに0.5gを超える割合で防曇剤を塗布させようとすると塗布ムラが生じる結果、熱成形用ポリエステル系樹脂シートの透明性を損なうおそれを有するためである。
また、前記混合溶液に透明ポリエステル系樹脂シートを浸漬させる方法なども採用可能である。
このようにして、混合液を塗布した後で前記溶媒を除去させることによって防曇剤を透明ポリエステル系樹脂シートの一面側に表面担持させることができる。
このジメチルポリシロキサンを塗布する方法としては、防曇剤の塗布方法と同様の方法を採用することができる。
また、ジメチルポリシロキサンの塗布割合を0.1g/m2以下としているのは、透明ポリエステル系樹脂シートの面積1m2当たりに0.1gを超える割合でジメチルポリシロキサンを塗布させても、それ以上にブロッキングを抑制する効果を期待することが困難なためである。
すなわち、ジメチルポリシロキサンが上記割合で塗布されていることによって熱成形用ポリエステル系樹脂シートを一面側と他面側とを接する状態でロール状に巻き取った状態で一定期間保管しておいたとしても、熱成形に利用するのに際して自背面から容易に剥離する状態とすることができる。
そして、前記熱成形用ポリエステル系樹脂シートの防曇剤塗布面が内側となるように熱成形することによって食品包装用容器に適した防曇性能の長期持続性を有する蓋体を作製することができる。
樹脂(テレフタル酸とエチレングリコールとの縮重合品である、デュポン社製、商品名「AND−5001」)1kgに対して、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、商品名「ポエムJ−0021」)を120mg、ショ糖脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、商品名「リケマールA」)を80mg、ジメチルポリシロキサン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製、商品名「TSM6343」)を20mgの割合で含む混和物を27mmツイン押出機に供給して約280℃の温度で加熱溶融し、温度270℃に設定したTダイから約35kg/hの吐出量で押し出させて0.32mm厚みの透明ポリエステル系樹脂シートを作製した。
この透明ポリエステル系樹脂シートの一面側をコロナ放電処理して、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、商品名「ポエムJ−0021」)とショ糖脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、商品名「リケマールA」)とを含んだ混合溶液を前記コロナ放電処理面に乾燥後のグリセリン脂肪酸エステルの量が0.022g/m2、ショ糖脂肪酸エステルの量が0.035g/m2となるように塗布した。
一方で、グリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルとを塗布した面とは反対側の面にジメチルポリシロキサン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製、商品名「TSM6343」)を、その付着割合が0.047g/m2となるように塗布して実施例1の熱成形用ポリエステル系樹脂シートを作製した。
この実施例1の熱成形用ポリエステル系樹脂シートを加熱ゾーンのヒーター温度が270℃に設定された成形機に供給して熱成形し、幅130mm×長さ200mm×深さ25mmの容器本体部と、幅130mm×長さ200mm×深さ30mmの蓋体部が長辺部分で連設されたフードパック(熱成形品)を作製した。
なお、この熱成形においては、1ショットで2枚のフードパックが作製可能な成形型を用いて100ショット200枚のフードパックを作製した。
熱成形用ポリエステル系樹脂シートを積層して約2.2mm厚みのプレート状試料を作製し、該試料に対して倉敷紡績株式会社製、画像色差計、商品名「AUTAS II」を用いて「L値」と「b値」を、D65光源を用いて視野角10度で計測した。
得られた「L値」が88以上で、且つ、「b値」が4.5未満(通常、「b値」は0以上)のものを透明性の評価において合格品とし「A」判定とした。
一方でこの規定に満たないものは透明性の評価において不合格品として「F」判定とした。
なお、「A」判定のものの中でも、「b値」が1.5以上3.0未満のものを良品として「AA」判定とし、「b値」が1.5未満のものを優良品として「AAA」判定とした。
また、不合格品の中でも、「b値」が6.0以上となったものについては、「FF」判定とした。
作製した成形品(フードパック)を上下に50枚重ね、成形品外周に形成されているフランジ部の上下の間隔が成形品の前後左右において略均等となるように重ね合わせた成形品を軽く押さえた後に、上から一枚ずつ成形品を剥がしてブロッキング性を評価した。
判定基準は、以下の通り。
「○」:50枚の成形品が一枚ずつ剥れ、良好な剥れ方を示した。
「×」:二枚以上が同時に剥れてしまった。
直径200mmの円筒状の保温容器に90℃の熱水を入れてフードパックを蓋状に被せて10時間放置し、その後、この放置したフードパックを、改めて90℃の熱水を収容させた保温容器に被せ曇りが発生するかどうかを観察した。
200枚のフードパックについて評価した結果、80%以上のものに曇りが発生しなかったものを合格品として「A」判定とし、中でも、95%以上のものに曇りが発生しなかったものを「AA」判定、100%曇りが発生しなかったものを「AAA」判定とした。
一方で、曇りの発生しなかった割合が80%未満のものは、不合格品として「F」判定とした。
中でも、曇りの発生しなかった割合が30%以下(曇り発生率70%以上)のものは特に防曇持続性に劣るものとして「FF」判定とした。
また、熱成形用ポリエステル系樹脂シートを観察し、良好な状態で押出されているものを「○」、厚み等にややバラツキを有するものの熱成形品に影響を与える程度ではないものを「△」、熱成形品に影響を与える程度にバラツキを有するものを「×」として押出時の成形性を判定した。
以上の評価結果を、下記表1に示す。
樹脂(テレフタル酸とエチレングリコールとの縮重合品である、Poly Pak International社製の「WB−8816」)1kgに対して、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、商品名「ポエムJ−0021」)を0.1mg、ショ糖脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、商品名「リケマールA」)を0.1mg、ジメチルポリシロキサン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製、商品名「TSM6343」)を0.1mgの割合で含む混和物を27mmツイン押出機に供給して約280℃の温度で加熱溶融し、温度270℃に設定したTダイから押し出させて0.29mm厚みの透明ポリエステル系樹脂シート(実施例2)を作製した。
この透明ポリエステル系樹脂シートの一面側をコロナ放電処理して、グリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルとを含んだ混合溶液を塗布するとともに反対側の面にジメチルポリシロキサンを塗布して実施例1と同様に熱成形用ポリエステル系樹脂シートを作製した。
この実施例2の熱成形用ポリエステル系樹脂シートから実施例1と同様にしてフードパックを作製し実施例1と同様に評価を行った。
結果を、表1に示す。
表1に示す厚みの透明ポリエステル系樹脂シートを作製したこと、該透明ポリエステル系樹脂シートに含有させるポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、及び、ジメチルポリシロキサンの量、並びに、これらの塗布量を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様に熱成形用ポリエステル系樹脂シートを作製した。
そして、この熱成形用ポリエステル系樹脂シートでフードパックを作製して実施例1と同様に評価を行った。
結果を、表1に示す。
(透明ポリエステル系樹脂シート)
樹脂(テレフタル酸ジメチルとテトラメチルシクロブタンジオールとシクロヘキサンジメタノールの縮重合品である、イーストマンケミカル社製、商品名「PCT FX−200」)1kgに対して、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、商品名「ポエムJ−0021」)を300mg、ショ糖脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、商品名「リケマールA」)を140mg、ジメチルポリシロキサン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製、商品名「TSM6343」)を20mgの割合で含む混和物を27mmツイン押出機に供給して約290℃の温度で加熱溶融し、温度285℃に設定したTダイから約37kg/hの吐出量で押し出させて0.47mm厚みの透明ポリエステル系樹脂シートを作製した。
この透明ポリエステル系樹脂シートの一面側をコロナ放電処理して、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、商品名「ポエムJ−0021」)とショ糖脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、商品名「リケマールA」)とを含んだ混合溶液を前記コロナ放電処理面に乾燥後のグリセリン脂肪酸エステルの量が0.022g/m2、ショ糖脂肪酸エステルの量が0.012g/m2となるように塗布した。
一方で、グリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルとを塗布した面とは反対側の面にジメチルポリシロキサン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製、商品名「TSM6343」)を、0.002g/m2となるように塗布して実施例5の熱成形用ポリエステル系樹脂シートを作製した。
ただし、熱成形においては、実施例1では成形機の加熱ゾーンのヒーター設定温度を270℃としていたが、ここでは280℃とした。
この実施例5の熱成形用ポリエステル系樹脂シート並びにフードパックを評価した結果を表1に示す。
透明ポリエステル系樹脂シートに含有させるポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、及び、ジメチルポリシロキサンの量、並びに、これらの塗布量を表1に示すように変更したこと以外は実施例5と同様に熱成形用ポリエステル系樹脂シートを作製した。
そして、この熱成形用ポリエステル系樹脂シーで、実施例5と同様にフードパックを作製しこれまでの実施例と同様に評価を行った。
結果を、表1に併せて示す。
なお、ここでは、透明ポリエステル系樹脂シートに使用するグリセリン脂肪酸エステルとして、理研ビタミン社の商品名「ポエムJ−0381」と太陽化学社製の商品名「チレバゾールKN−20」とを併せて用いた。
また、ショ糖脂肪酸エステルとして、三菱化学フーズ社製の商品名「LWA1570」と、大日精化工業社製の商品名「エレクノンG1611H−1」とを併せて用いた。
評価結果を表1に併せて示す。
表2に示す樹脂に、表2に示す割合でポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、及び、ジメチルポリシロキサンを含有させて表2に示す厚みを有する透明ポリエステル系樹脂シートを作製した。
比較例11〜13においては、この透明ポリエステル系樹脂シートをそのまま(ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、及び、ジメチルポリシロキサンを塗布することなく)熱成形用ポリエステル系樹脂シートとし、フードパックを作製してこれまでの実施例と同様の評価を行った。
一方で、比較例1〜10においては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、及び、ジメチルポリシロキサンを表2に示す塗布量となるように透明ポリエステル系樹脂シートに塗布して熱成形用ポリエステル系樹脂シートとした。
熱成形によってフードパックを作製して評価を実施した点は、これまでと同様である。
結果を、表2に示す。
Claims (2)
- ポリエステル系樹脂1kgに対して、0.1〜300mgのポリグリセリン脂肪酸エステルと、0.1〜250mgのショ糖脂肪酸エステルと、0.1〜55mgのジメチルポリシロキサンとが含まれている透明ポリエステル系樹脂シートを備え、該透明ポリエステル系樹脂シートの一面側にはポリグリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルとが合計0.003〜0.5g/m2の割合で塗布されているとともに他面側にはジメチルポリシロキサンが0.007〜0.1g/m2の割合で塗布されており、前記塗布されているポリグリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルとの質量比率が10:1〜1:10であることを特徴とする熱成形用ポリエステル系樹脂シート。
- 請求項1記載の熱成形用ポリエステル系樹脂シートが熱成形されてなることを特徴とする熱成形品。
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