JP2012029882A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータに負荷をかけさせることがないように、役物を回転および移動させることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】第1演出装置500は、枠体503と、枠体503に対して上下方向を向く回動軸512の軸心周りに回動可能に支持された回転体504と、から構成された昇降体502と、昇降体502を昇降可能に支持するベース体501と、から構成され、回動軸512は、駆動ギヤ525、第1従動ギヤ526、第2従動ギヤ527を介して第1回動モータ95に連結されているとともに、第2従動ギヤ527に形成された挿通孔527aに、軸心方向に摺動可能、かつ、軸心周りに相対回動不能に挿通されている。
【選択図】図13

Description

本発明は、遊技用価値を用いて遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機では、遊技に関連する演出画像を表示するための表示装置が設けられているとともに、このような表示装置の近傍に、モータやソレノイド等の駆動源により駆動する可動部(いわゆる役物)が該表示装置の前方を上下・左右方向に移動可能に設けられ、表示装置による演出画像の表示と可動部の可動とを連動させること等により演出の向上を図るもの等が提案されている。
この種の遊技機として、立体物回転用モータの回転軸に固定された変形立体物(可動部)を、ラック・ピニオンからなる昇降機構部により昇降可能に支持するとともに、前記立体物回転用モータを駆動することにより変形立体物を回転可能とし、該立体物回転モータとは異なる昇降用のモータを駆動することにより、昇降機構部を介して、変形立体物を表示装置よりも上方の上方位置と該表示装置の前方の下降位置との間で昇降させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−284952号公報(第7−8頁、第5−6図)
上記特許文献1に記載の遊技機では、ラックの下端に、変形立体物だけでなく該変形立体物を回転させる立体物回転用モータが固定されていることで、変形立体物を昇降させる際に、該変形立体物だけでなく立体物回転用モータの荷重が昇降用モータに加わるため、昇降用モータにかかる負荷が大きく故障の原因になったり、変形立体物の大型化に限界があるという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、モータに負荷をかけさせることがないように、役物を回転および移動させることができる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
ベース部(ベース体501)と、該ベース部に対して移動(回転)可能な可動部(回転体504)と、該可動部に駆動力を伝達させる駆動伝達手段と、を有する演出装置(第1演出装置500)を備える遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記駆動伝達手段は、
長手方向にわたって特定の異形断面(D字形)で形成される異形状部(摺動部550c)を有する軸部材(回動軸512)と、該軸部材の異形状部に相当する形状の挿通孔(挿通穴527a)が形成され該軸部材が摺動可能に挿入される筒部材(第2従動ギヤ527)とを有してなり、該軸部材および該筒部材のうち一方の部材(第2従動ギヤ527)がベース部側に、他方の部材(回動軸512)が可動部側に連結される駆動伝達軸(第2従動ギヤ527、回動軸512)と、
前記駆動伝達軸のベース部側の部材(第2従動ギヤ527)に形成されたギヤに噛合されて回転方向の駆動力を伝達する回転駆動源(第1従動ギヤ526、駆動ギヤ525、第1回動モータ95)と、
前記駆動伝達軸の軸心方向(上下方向)に進退(昇降)駆動可能な進退部(ガイドピン537)を有する進退駆動源(回転盤536、昇降モータ96)と、
前記駆動伝達軸の可動部側の部材(回動軸512)を軸心周りに回転可能に軸支するとともに軸心方向には移動不能に固定し、前記進退部の進退駆動に連動して前記軸心方向に移動可能な軸受部(下部軸受516、上部軸受565)と、を備え、
前記回転駆動源および前記進退駆動源は、前記ベース部に固定されている(図13,14参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、筒部材の挿通孔に軸部材が軸心周りに相対回動不能、かつ、軸心方向に摺動可能に挿入されていることで、回転駆動源によって可動部を回転させることができるとともに、進退駆動源による進退部の進退駆動に連動する軸受部によって可動部を軸心方向に移動させることができる。すなわち、駆動伝達軸を構成する筒部材と軸部材とが軸心方向に相対移動可能に連結されていることで、進退駆動源により可動部を軸心方向に移動させる際に回転駆動源の荷重が加わることがなく、また、回転駆動源により可動部を回転させる際に進退駆動源の荷重が加わることがないので、それぞれの駆動源にかかる負荷を軽減することができる。
また、軸部材の進退移動に応じて筒部材を軸心方向に摺動させる場合、ベース部側の部材に形成されたギヤとの噛合位置によってギヤのバックラッシュが異なることがあるのに対し、駆動ギヤと従動ギヤとの相対位置関係が変化することがないので、進退移動により可動部の位置が変わっても、可動部の回動に変化が生じることがない。
本発明の手段1に記載の遊技機は、
ベース部(ベース体501)と、該ベース部に対して移動(回転)可能な可動部(回転体504)と、該可動部に駆動力を伝達させる駆動伝達手段と、を有する演出装置(第1演出装置500)を備える遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記駆動伝達手段は、
長手方向にわたってギヤ形状の異形断面で形成されるギヤ形状部(従動ギヤ527’)を有する軸部材(回動軸512)と、該軸部材のギヤ形状部に噛合するギヤ部材(第1従動ギヤ526)とを有してなり、該軸部材および該ギヤ部材のうち一方の部材がベース部側に、他方の部材が可動部側に連結される駆動伝達軸(第1従動ギヤ526、回動軸512)と、
前記駆動伝達軸のベース部側の部材(第1従動ギヤ526)に形成されたギヤに噛合されて回転方向の駆動力を伝達する回転駆動源(駆動ギヤ525、第1回動モータ95)と、
前記駆動伝達軸の軸心方向(上下方向)に進退(昇降)駆動可能な進退部(ガイドピン537)を有する進退駆動源(回転盤536、昇降モータ96)と、
前記駆動伝達軸の可動部側の部材(回動軸512)を軸心周りに回転可能に軸支するとともに軸心方向には移動不能に固定し、前記進退部の進退駆動に連動して前記軸心方向に移動可能な軸受部(下部軸受516、上部軸受565)と、を備え、
前記回転駆動源および前記進退駆動源は、前記ベース部に固定されている(図13,14参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、軸部材の長手方向にわたり形成されるギヤ形状部にギヤ部材が摺動可能に噛合されていることで、回転駆動源によって可動部を回転させることができるとともに、進退駆動源による進退部の進退駆動に連動する軸受部によって可動部を軸心方向に移動させることができる。すなわち、駆動伝達軸を構成する軸部材のギヤ形状部とギヤ部材とが軸心方向に摺動可能に連結されていることで、進退駆動源により可動部を軸心方向に移動させる際に回転駆動源の荷重が加わることがなく、また、回転駆動源により可動部を回転させる際に進退駆動源の荷重が加わることがないので、それぞれの駆動源にかかる負荷を軽減することができる。
また、ギヤ部材に対して軸部材を軸心周りに相対回動不能、かつ、軸心方向に移動可能に挿通させる場合、ギヤ部材と軸部材との組み付けが複雑になるのに対し、軸部材のギヤ形状部に対してギヤ部材を簡単に噛合させることができるので、軸部材とギヤ部材との組み付けが容易になる。
本発明の手段2に記載の遊技機は、請求項1または手段1に記載の遊技機であって、
前記軸部材(回動軸512)と前記筒部材(第2従動ギヤ527)または前記軸部材(回動軸512)と前記ギヤ部材(第1従動ギヤ526)は、互いに異なる素材にて構成されている、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、進退移動時において、軸部材と筒部材または軸部材とギヤ部材双方の摺動が円滑に行われるため、進退移動に支障をきたす虞がない。
本発明の手段3に記載の遊技機は、請求項1、手段1、手段2のいずれかに記載の遊技機であって、
前記軸部材(回動軸512)において前記軸受部(下部軸受516、上部軸受565)に支持される被軸受部(550d)の直径は、該被軸受部以外(例えば円形部550b等)の直径よりも小さい、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、軸受部に対する被軸受部の摩擦抵抗を極力小さくすることができるため、回転駆動源にかかる負荷を軽減することができる。
本発明の手段4に記載の遊技機は、請求項1、手段2、手段3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記異形状部(摺動部550c)は、押出成型または前記軸部材(回動軸512)を切削加工することにより形成される(図15参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、軸部材を射出成型で形成する場合よりもガタツキを抑えることができる。
本発明の手段5に記載の遊技機は、請求項1、手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記進退部(ガイドピン537)に連結され、前記軸受部(下部軸受516、上部軸受565)が設けられる可動支持部(枠体503)を備え、
前記可動支持部には、前記可動部(回転体504)に光を照射する発光手段(第1演出LED61a,61b)が設けられ、
前記可動部には、前記発光手段からの光を受け入れる導光部(側周面514b)および該導光部に入射された光により発光する発光部(非装飾面504a、装飾面504b)が設けられている、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動部に発光手段を配設せずに発光部を発光させることが可能となるため、配線が複雑化することがないとともに、可動部の荷重の増加が抑制されるので、回転駆動源にかかる負荷が軽減される。
本発明の手段6に記載の遊技機は、手段5に記載の遊技機であって、
前記発光手段(第1演出LED61a,61b)は、湾曲状に形成された曲壁部(内周壁570の内面、外周壁571の内面)に一面を対向させた状態で該曲壁部に沿って配置されるフレキシブル基板(511a,511b)に配設された発光ダイオードからなり、
前記可動支持部(枠体503)には、前記フレキシブル基板を保持する保持手段(内リブ580,外リブ581)が設けられている、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動支持部の荷重の増加が抑制されるので、進退駆動源にかかる負荷が軽減される。
パチンコ遊技機を示す正面図である。 パチンコ遊技機を示す背面図である。 主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。 パチンコ遊技機を開放した状態を示す斜視図である。 遊技盤ユニットを示す分解斜視図である。 第1演出装置を右斜め前方から見た状態を示す斜視図である。 第1演出装置を右斜め後方から見た状態を示す斜視図である。 第1演出装置を示す右側面図である。 第1演出装置の回転体が回転した状態を示す正面図である。 第1演出装置の構成を示す分解斜視図である。 第1演出装置が上昇位置に位置している状態を示す内部構造図である。 第1演出装置が下降位置に位置している状態を示す内部構造図である。 (a)は図11のA−A断面図、(b)は(a)のK−K断面図である。 (a)は図12のB−B断面図、(b)は(a)のK’−K’断面図である。 (a)は回動軸を示す斜視図であり、(b)は(a)のC−C断面図、(c)は(a)のD−D断面図、(d)は(a)のE−E断面図、(e)は(a)のF−F断面図である。 図13のG−G断面図である。 (a)は図13のH−H断面図であり、(b)は回転体が90度回転した状態、(c)は回転体が180度回転した状態を示す断面図である。 フレキシブル基板の配設状況を示す斜視図である。 (a)はフレキシブル基板を配設した状態を示す正面図であり、(b)は(a)の要部拡大図である。 図19(a)のI−I断面図、(b)は図19(a)のJ−J断面図である。 第2演出装置を右斜め前方から見た状態を示す斜視図である。 第2演出装置を右斜め後方から見た状態を示す斜視図である。 第2演出装置を示す右側面図である。 第2演出装置の内部構造を示す分解斜視図である。 図21のL−L断面図である。 (a)は回転体が通常位置に位置した状態を示す正面図であり、(b)は回転体が回転位置に位置した状態を示す正面図である。 フレキシブル基板を保持するリブの変形例1を示す図である。 (a)はフレキシブル基板を保持するリブの変形例2を示す図であり、(b)は(a)のM−M断面図である。 (a)はフレキシブル基板を保持するリブの変形例3を示す図であり、(b)は(a)のN−N断面図である。 第1演出装置の駆動機構の変形例を示す図である。 (a)〜(c)は演出装置の変形例を示す概略図である。
本発明の実施例を図面に基づいて以下に説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、パチンコ遊技機を示す背面図である。図3は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。図4は、パチンコ遊技機を開放した状態を示す斜視図である。図5は、遊技盤ユニットを示す分解斜視図である。
パチンコ遊技機1は、図1、図2及び図4に示すように、縦長の方形枠状に形成された外枠100と、外枠100に開閉可能に取り付けられた前面枠101と、で主に構成されている。前面枠101の前面には、ガラス扉枠102及び下扉枠103がそれぞれ左側辺を中心に開閉可能に設けられている。
下扉枠103の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠102の背面には、遊技盤6が前面枠101に対して着脱可能に取り付けられている。
遊技盤6は、図4に示すように、遊技領域7が前面に形成された合成樹脂製の盤面板200と、所定の厚み幅寸法を有し、盤面板200を取り付ける取付面が前面に設けられたスペーサ部材250と、から構成されている。また、遊技盤6の背面側には、後述する導光板ユニット700や、演出表示装置9及び演出制御基板80等を含む変動表示制御ユニット49等の遊技に関連する遊技用部品が組み付けられる遊技用部品ユニット300が一体的に組み付けられており、これら遊技盤6と遊技用部品ユニット300とが一体的に組み付けられて遊技盤ユニット400が構成される。
図4に示すように、遊技盤ユニット400を前面枠101の前面に取り付けるには、遊技盤6の左端部を図中太矢印に示すように、前面枠101に形成された縦長長方形状の開口部115の左上下位置に設けられた係止凹部116a,116bに、遊技盤6の左端部を差し込んだ状態で、右端部を盤押え金具692,693で係止することにより取り付けられるようになっている。係止凹部116a,116bには後述する盤押えバネ690,691が設けられており、係止凹部116a,116bに係止された遊技盤6の前後のガタツキが防止されている。盤面板200が取り付けられた状態において、該遊技盤6の背面に設けられた遊技用部品ユニット300が開口部115を介して前面枠101の背面側に臨むようになっている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄(演出図柄)を可変表示する複数の可変表示部を含む演出表示装置(飾り図柄表示装置)9が設けられている。演出表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。演出図柄の可変表示を行う演出表示装置9は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
遊技盤6における右側下部位置には、第1識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施例では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、第1特別図柄表示器8aの上方位置には、第2識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば2つの7セグメントLED等を用いて00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13aに入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。また、第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第2始動入賞口13bに入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄ともいう)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合せが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13aを有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13aに入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ14a(例えば、近接スイッチ)及び第1入賞確認スイッチ14b(例えば、フォトセンサ)によって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13aを有する入賞装置の下側には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口13bを有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)13bに入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ15a(例えば、近接スイッチ)及び第2入賞確認スイッチ15b(例えば、フォトセンサ)によって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口13bに入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13aよりも、第2始動入賞口13bに遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口13bに入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
また、第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14bの検出結果及び第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。
以下、第1始動入賞口13aと第2始動入賞口13bとを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口13bに極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13aは演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13aとの間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13aの周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13aの周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13aに導きづらくして、第2始動入賞口13bの入賞率の方を第1始動入賞口13aの入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第2特別図柄表示器8bの上部には、第1始動入賞口13aに入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する第1特別図柄保留記憶表示部と、該第1特別図柄保留記憶表示部とは別個に設けられ、第2始動入賞口13bに入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する第2特別図柄保留記憶表示部と、が設けられた例えば7セグメントLEDからなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。第1特別図柄保留記憶表示部は、第1保留記憶数を入賞順に4個まで表示し、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、第2特別図柄保留記憶表示部は、第2保留記憶数を入賞順に4個まで表示し、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。なお、この例では、第1始動入賞口13aへの入賞による始動記憶数及び第2始動入賞口13bへの入賞による始動記憶数に上限数(4個まで)が設けられているが、上限数を4個以上にしてもよい。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部(図示略)と、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部(図示略)とが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施例では、図1に示すように、第2始動入賞口13bに対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13aおよび第2始動入賞口13bのいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は大入賞口扉を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって大入賞口扉が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23(例えば、近接スイッチ)及び第3入賞確認スイッチ23a(例えば、フォトセンサ)で検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置20において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口13aや第2始動入賞口13bといった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置20において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置20において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
第1特別図柄表示器8aの右側には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、例えば2つのランプからなる。遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施例では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10の下側のランプが点灯して当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、下側のランプが点灯して当りである場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口13bに遊技球が入賞可能な状態)に変化する。特別図柄保留記憶表示器18の上部には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(例えば、7セグメントLEDのうち4つのセグメント)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示部を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示部を1減らす。
なお、7セグメントLEDからなる普通図柄保留記憶表示器41には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(セグメント)とともに、例えば大当り時における特別可変入賞球装置20の開放回数(大当りラウンド数)を示す2つの表示部(セグメント)、及び遊技状態を示す2つの表示部(セグメント)が設けられているが、これら表示部を普通図柄保留記憶表示部とは別個の表示器にて構成してもよい。また、普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示可能なセグメントLED等にて構成してもよい。
特別可変入賞球装置20の周辺には普通入賞装置の入賞口29a〜29dが設けられ、入賞口29a,29cに入賞した遊技球は入賞口スイッチ30aによって検出され、入賞口29b,29dに入賞した遊技球は入賞口スイッチ30bによって検出される。各入賞口29a〜29dは、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、第1始動入賞口13a、第2始動入賞口13bや大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。
第1始動入賞口13a内には、始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な2つのスイッチ(第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14b)が設けられている。この実施例では、第1始動入賞口13a内で、第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14bとが上下に配置されている(本例では、第1始動口スイッチ14aが上側に配置され、第1入賞確認スイッチ14bが下側に配置されている)。従って、この実施例では、第1始動入賞口13a内に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、まず第1始動口スイッチ14aで検出され、次いで第1入賞確認スイッチ14bで検出される。
また、第2始動入賞口13b内には、始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な2つのスイッチ(第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15b)が設けられている。この実施例では、第2始動入賞口13b内で、第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15bとが上下に配置されている(本例では、第2始動口スイッチ15aが上側に配置され、第2入賞確認スイッチ15bが下側に配置されている)。従って、この実施例では、第2始動入賞口13b内に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、まず第2始動口スイッチ15aで検出され、次いで第2入賞確認スイッチ15bで検出される。
また、大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な2つのスイッチ(カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23a)が設けられている。この実施例では、大入賞口内で、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aとが配置されている(本例では、カウントスイッチ23が上側に配置され、第3入賞確認スイッチ23aが下側に配置されている)。従って、この実施例では、大入賞口内に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、まずカウントスイッチ23で検出され、次いで第3入賞確認スイッチ23aで検出される。
また、第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14b、第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15b、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aとして、それぞれ異なる検出方式のスイッチが用いられる。この実施例では、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ15aおよびカウントスイッチ23として近接スイッチを用い、第1入賞確認スイッチ14b、第2入賞確認スイッチ15b、第3入賞確認スイッチ23aとしてフォトセンサを用いている。
また、第1始動口スイッチ14aによって遊技球が検出されたことにもとづいて、第1特別図柄の変動表示が開始され、賞球払出が実行される。また、第2始動口スイッチ15aによって遊技球が検出されたことにもとづいて、第2特別図柄の変動表示が開始され、賞球払出が実行される。また、第1カウントスイッチ23または第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出されたことにもとづいて、賞球払出が実行される。また、第1始動口スイッチ14aによる検出結果に加えて第1入賞確認スイッチ14bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。また、第2始動口スイッチ15aによる検出結果に加えて第2入賞確認スイッチ15bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。また、カウントスイッチ23による検出結果に加えて第3入賞確認スイッチ23aの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。従って、第1入賞確認スイッチ14b、第2入賞確認スイッチ15b、第3入賞確認スイッチ23aは、異常入賞の判定のみに用いられる。
このように、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ15a、カウントスイッチ23は近接スイッチを用いて構成し、第1〜第3入賞確認スイッチ14b,15b,23aはフォトセンサを用いているが、第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14b、第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15b、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aの検出方式はこの実施例で示したものにかぎらず、例えば、第1,2始動口スイッチ14a,15a及びカウントスイッチ23と、第1〜3入賞確認スイッチ14b,15b,23aとで異なる検出方式であれば、逆に第1,2始動口スイッチ14a,15a及びカウントスイッチ23としてフォトセンサを用い、第1〜3入賞確認スイッチ14b,15b,23aとして近接スイッチを用いてもよい。この場合、フォトセンサである第1,2始動口スイッチ14a,15a及びカウントスイッチ23の検出結果にもとづいて特別図柄の変動表示や賞球払出処理が実行され、近接スイッチである第1〜3入賞確認スイッチ14b,15b,23aの検出結果は、第1始動入賞口13a、第2始動入賞口13b、大入賞口の異常入賞の判定のみに用いられることになる。また、例えば、電磁式のスイッチである近接スイッチや光学式のフォトセンサに代えて、第1,2始動口スイッチ14a,15a及びカウントスイッチ23または第1〜3入賞確認スイッチ14b,15b,23aとして、機械式のスイッチ(マイクロスイッチなど)を用いてもよい。
また、この実施例では、特別図柄の変動表示や賞球払出処理の実行の契機となる第1,2始動口スイッチ14a,15aカウントスイッチ23は、異常入賞の判定に用いられる第1〜3入賞確認スイッチ14b,15b,23aよりも上流側に設けられていたが、異常入賞の判定に用いられるスイッチの下流側に設けてもよい。
そして遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、第1始動口スイッチ14a(近接スイッチ)から入力した検出信号と第1入賞確認スイッチ14b(フォトセンサ)から入力した検出信号とにもとづいて、第1始動口スイッチ14aにて検出された遊技球数と第1入賞確認スイッチ14bにて検出された遊技球数との差が所定の閾値を超えた(本例では、15以上となった)と判定すると、所定のエラーとして、第1始動入賞口13aへの異常入賞が発生したと判定する。また、第2始動口スイッチ15a(近接スイッチ)から入力した検出信号と第2入賞確認スイッチ15b(フォトセンサ)から入力した検出信号とにもとづいて、第2始動口スイッチ15aにて検出された遊技球数と第2入賞確認スイッチ15bにて検出された遊技球数との差が所定の閾値を超えた(本例では、15以上となった)と判定すると、所定のエラーとして、第2始動入賞口13bへの異常入賞が発生したと判定する。また、カウントスイッチ23(近接スイッチ)から入力した検出信号と第3入賞確認スイッチ23a(フォトセンサ)から入力した検出信号とにもとづいて、カウントスイッチ23にて検出された遊技球数と第3入賞確認スイッチ23aにて検出された遊技球数との差が所定の閾値を超えた(本例では、5以上となった)と判定すると、所定のエラーとして、大入賞口への異常入賞が発生したと判定する。
このように、第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14b、第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15b、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aと、を互いに異なる検出方式のセンサ(本例では、近接スイッチとフォトセンサ)により構成していることで、例えば電磁波などを用いて第1始動入賞口13a、第2始動入賞口13b、大入賞口への入賞数が実際の入賞数よりも多くなるように認識させるような不正行為が行われた場合に、近接スイッチにて検出された遊技球数とフォトスイッチにて検出された遊技球数とに差が生じ、遊技制御用マイクロコンピュータ1560はこの差球数が所定の閾値を超えた場合に異常入賞が発生したと判定するため、確実な不正行為対策を講ずることができる。
遊技領域7には、遊技状態に応じて発光する複数の装飾LED25aを有する装飾部材25L,25Rが設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を回収するアウト口26がある。
装飾部材25L,25Rは、遊技盤6の前面側から配設される部材であって、左側の装飾部材25Lは、遊技領域7における左側下部位置に配置されている。一方、右側の装飾部材25Rは、遊技領域7における演出表示装置9を含む中央から右側の広範囲を覆うように形成された枠状の部材であって、遊技領域7の右側の周壁との間に遊技球が1球ずつ通過可能な球通路が形成されるように設けられている。このように遊技領域7における装飾部材25L,25Rの配設領域は遊技球が通過されない領域とされている。
また、盤面板200および導光板ユニット700における装飾部材25Rに囲まれた領域には開口部201,700aがそれぞれ前後に貫通して形成されており、導光板ユニット700の背面側に配設される演出表示装置9や、装飾体301の前面側に配設される第1演出装置500および第2演出装置600が、開口部を介して盤面板200の前面側に臨むように設けられている。なお、第1演出装置500および第2演出装置600の詳細な構造については後述するが、駆動源としてのモータにより、遊技状態に応じて所定の演出動作を行うことが可能に構成されている。
遊技領域7の外側の左右上下部には、効果音を発する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾LED25aは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
図1および図2では、図示を省略しているが、左枠LED28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球ランプが設けられ、天枠LED28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプが設けられている。なお、賞球ランプおよび球切れランプは、賞球の払出中である場合や球切れが検出された場合に、演出制御基板に搭載された演出制御用マイクロコンピュータによって点灯制御される。さらに、特に図示はしないが、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。
遊技者の操作により打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13aに入り第1始動口スイッチ14aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13aへの入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口13bに入り第2始動口スイッチ15aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口13bへの入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示及び第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄(特定表示結果)であると「大当り」となり、停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄とは異なる所定の小当り図柄(所定表示結果)であると「小当り」となり、停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄及び小当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。
この実施例では、特図ゲームにおける確定特別図柄が「非確変」または「確変A」に対応する大当り図柄が停止表示された場合には、多ラウンド特定遊技状態としての第1大当り状態(15ラウンド大当り状態)に移行する。大当り遊技状態(通常15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置20の大入賞口扉が、第1期間となる所定期間(例えば29.5秒間)あるいは所定個数(例えば8個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤6の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに15個の出玉(賞球)が得られる。なお、15ラウンド大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として「確変B」に対応する大当り図柄が停止表示された場合には、多ラウンド特定遊技状態としての第2大当り状態(高速15ラウンド大当り状態)に移行する。第2大当り状態では、特別可変入賞球装置20の大入賞口扉が、第1大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)あるいは所定個数(例えば3個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤6の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。第2大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第2ラウンド数(例えば「15」)となる。
このような第2大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の出玉(賞球)が得られるが、大入賞口の開放期間が第2期間(0.5秒間)であって、非常に短い。そのため、第2大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、第2大当り状態は第2特定遊技状態ともいう。また、第2大当り状態は、第1大当り状態に比べてラウンドの実行回数が少ないものであってもよい。すなわち、第2大当り状態は、各ラウンドで大入賞口を開放状態に変化させる期間が第1大当り状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第1大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであってもよい。
また、「非確変」に対応する大当り図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき第1大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。このように「非確変」に対応する大当り図柄特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく第1大当り状態が終了した後に時短状態に制御される大当り図柄は、非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、大当り図柄のうち非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「非確変大当り」(「通常大当り」ともいう)と称される。
「確変A」に対応する大当り図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき第1大当り状態が終了した後や、確変状態において「確変B」に対応する大当り図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき第2大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮される時短制御とともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。
こうした「確変A」に対応する大当り図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく第1大当り状態が終了した後に確変状態に制御される大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。また、「確変B」に対応する大当り図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。また、大当り図柄のうち確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「確変大当り」と称される。突確大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「突確大当り」(「突確大当り」ともいう)と称される。なお、これら大当り図柄は任意であり、例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号等にしてもよい。
「小当り」に対応する特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示された後には、小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、第2大当り状態と同様に特別可変入賞球装置20において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置20を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が、第2回数{第2ラウンド数に等しい実行回数(本例では、15回)}に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、第2大当り状態と同様に、特別可変入賞球装置20を第1状態とする期間が第2期間となることと、第1状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。可変入賞動作により特別可変入賞球装置20を第1状態とする回数が「15」である小当り遊技状態における遊技は、第2大当り状態における遊技と同様に、15回開放遊技とも称される。なお、第2大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置20とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、第2大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器10による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく可変入賞球装置15における可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口13bを通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合せられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口13bに遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口13bは、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。また、高開放制御期間であるときには、遊技状態が高ベース中であるともいう。これに対して、高開放制御期間でないときには、遊技状態が低ベース中であるともいう。この実施例における時短状態は、低確高ベース状態とも称される遊技状態であり、通常状態は、低確低ベース状態とも称される遊技状態であり、高開放制御期間ではない確変状態である潜伏確変状態は高確低ベース状態とも称される遊技状態である。
また、この実施例では、通常状態において「確変B」に対応する「突確大当り」となったことに基づく第2大当り状態の終了後には、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない第2確変制御(潜伏確変状態)へ移行する。また、確変状態において「突確大当り」となったことに基づく第2大当り状態の終了後には、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる第1確変状態へ移行する。
このように確変状態のうちには、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われるものの他に、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われないもの(潜伏確変)が含まれていてもよい。また、例えば、特図ゲームにける可変表示結果が「確変大当り」となったことに基づく第1大当り状態の終了後には、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる第1確変状態(高確高ベース状態ともいう)に制御され、その後、特図表示結果が「大当り」となることなく、特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば70回)に達したときには、確変制御は継続して行われるものの、時短制御や高開放制御が終了して行われなくなる第2確変状態(高確低ベース状態ともいう)に制御されるようにしてもよい。
また、この実施例では、確変状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「突確大当り」となったことに基づく第2大当り状態の終了後には第2確変状態(潜伏確変状態)へと移行するようになっていたが、確変状態だけでなく、時短状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「突確大当り」となったことに基づく第2大当り状態の終了後にも第1確変状態へと移行するようにしてもよい。あるいは、「確変大当り」に基づく第1大当り状態の終了後には、再び特図表示結果が「大当り」となるまで第1確変状態に制御される一方、「突確大当り」に基づく第2大当り状態の終了後には、第1確変状態に移行して、特図表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときに第2確変状態へと移行するようにしてもよい。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に(連動して)行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了と必ずしも連動するものでなくてもよい。
演出表示装置9に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアでは、第1特別図柄表示器8aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9の表示領域にて仮停止表示された飾り図柄が大当り組み合せの一部を構成しているときに未だ仮停止表示もされていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組み合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が仮停止表示されているときに未だ仮停止表示もしていない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリアなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
次に、パチンコ遊技機1の背面の構造について図2を参照して説明する。図2は、遊技機を背面から見た背面図である。図2に示すように、パチンコ遊技機1の背面側では、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む変動表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、音声制御基板70、ランプドライバ基板35、および球払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37等の各種基板が設置されている。なお、遊技制御基板31は基板収納ケース900に収納されている。
さらに、パチンコ遊技機1背面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5V等の各種電源電圧を作成する電源回路が搭載された電源基板990やタッチセンサ基板(図示略)が設けられている。電源基板990には、パチンコ遊技機1における遊技制御基板31および各電気部品制御基板(演出制御基板80および払出制御基板37)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチ、遊技制御基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ1560のRAM55をクリアするためのクリアスイッチが設けられている。さらに、電源スイッチの内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
なお、この実施例では、主基板31は遊技盤側に設けられ、払出制御基板37は遊技枠側に設けられている。このような構成であっても、後述するように、主基板31と払出制御基板37との間の通信をシリアル通信で行うことによって、遊技盤を交換する際の配線の取り回しを容易にしている。
なお、各制御基板には、制御用マイクロコンピュータを含む制御手段が搭載されている。制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)に従って遊技機に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置97、演出表示装置9、ランプやLEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。以下、主基板31を制御基板に含めて説明を行うことがある。その場合には、制御基板に搭載される制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号に従って遊技機に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。なお、球払出装置97は、遊技球を誘導する通路とステッピングモータ等により駆動されるスプロケット等によって誘導された遊技球を上皿や下皿に払い出すための装置であって、払い出された賞球や貸し球をカウントする払出個数カウントスイッチ等もユニットの一部として構成されている。なお、この実施例では、払出検出手段は、払出個数カウントスイッチによって実現され、球払出装置97から実際に賞球や貸し球が払い出されたことを検出する機能を備える。この場合、払出個数カウントスイッチは、賞球や貸し球の払い出しを1球検出するごとに検出信号を出力する。
パチンコ遊技機1の背面には、各種情報をパチンコ遊技機1の外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、例えば、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号(始動口信号、図柄確定回数1信号、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、時短信号、セキュリティ信号、賞球信号1、遊技機エラー状態信号)を外部出力するための情報出力端子が設けられている。なお、遊技機エラー状態信号に関しては必ずしもパチンコ遊技機1の外部に出力しなくてもよく、該情報出力端子から、この遊技機エラー状態信号の替わりに遊技枠が開放状態であることを示すドア開放信号等を出力するようにしてもよい。
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レールを通り、カーブ樋を経て払出ケース40Aで覆われた球払出装置97に至る。球払出装置97の上方には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置97の払出動作が停止する。球切れスイッチ187が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ遊技機1に対して遊技球の補給が行なわれる。
入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸し要求にもとづく遊技球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になると、遊技球は、余剰球誘導通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバー(図示略)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示略)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチがオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施例では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ1560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ156には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路53が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ1560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ1560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ1560には、乱数回路53が内蔵されている。乱数回路53は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路53は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路53は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路53は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路53は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、乱数回路53が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ1560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ1560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路53が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路53が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、第1始動口スイッチ14aまたは第2始動口スイッチ15aへの始動入賞が生じたときに乱数回路53から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ1560には、払出制御基板37(の払出制御用マイクロコンピュータ)や演出制御基板80(の演出制御用マイクロコンピュータ)とシリアル通信で信号を入出力(送受信)するためのシリアル通信回路52が内蔵されている。なお、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータにも、遊技制御用マイクロコンピュータ1560とシリアル通信で信号を入出力するためのシリアル通信回路が内蔵されている(図示略)。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータ(具体的には、後述する賞球コマンド出力カウンタの値)は、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施例では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ1560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ1560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ1560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ1560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ1560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ1560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ1560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。なお、電源監視回路を電源基板に搭載するのではなく、バックアップ電源によって電源バックアップされる基板(例えば、主基板31)に搭載するようにしてもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ1560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ14a、第1入賞確認スイッチ14b、第2始動口スイッチ15a、第2入賞確認スイッチ15b、カウントスイッチ23、第3入賞確認スイッチ23aおよび各入賞口スイッチ30a,30bや、第1演出装置500に設けられる第1回動センサ90、昇降センサ91や第2演出装置600に設けられる第2回動センサ92からの検出信号を基本回路に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、第1演出装置500を回転駆動する第1回動モータ95および昇降駆動する昇降モータ96、第2演出装置600を回転駆動する第2回動モータ97を基本回路からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ1560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ156から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
演出制御基板80は、演出制御用CPUおよびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU(図示略)は、内蔵または外付けのROM(図示略)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバおよび入力ポートを介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU(図示略)は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御用CPU(図示略)は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU(図示略)は、キャラクタROMから読み出したデータをVDPに出力する。VDPは、演出制御用CPUから入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバに入力する。入力ドライバは、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路(図示略)が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。さらに、単方向性回路であるI/Oポート部を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ156側)に入り込まない。
さらに、演出制御用CPU(図示略)は、出力ポート(図示略)を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPUは、出力ポートを介して音声制御基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ(図示略)を介してLEDドライバに入力される。LEDドライバは、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなど枠側に設けられている各LEDや、導光板LED60、第1演出LED61a〜61c、第2演出LED62など導光板ユニット700や装飾体301などに設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25aに駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声制御基板70において、音番号データは、入力ドライバ(図示略)を介して音声合成用IC(図示略)に入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路(図示略)に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM(図示略)には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
図5に示すように、遊技盤ユニット400は、遊技盤6と、該遊技盤6の背面側に配置される導光板ユニット700と、該導光板ユニット700の背面側に配置され、遊技盤6を背面側から装飾する装飾体301と、該装飾体301を遊技盤6に対して取り付けるためのカバー体302と、装飾体301の背面に取り付けられ、演出表示装置9及び演出制御基板80等を含む変動表示制御ユニット49と、から主に構成されている。
装飾体301は、後述するように透明に形成される遊技盤6の遊技領域7を背面側から装飾する立体状に形成された装飾体であり、前後方向に所定幅の板厚を有している。装飾体301の前面は、特に詳細な図示はしないが、非平坦面状に形成され、奥行き感のある装飾部が形成されているとともに、第1演出装置500および第2演出装置600が設けられている。
また、遊技盤6側に設けられる各種表示装置(例えば第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b等)、駆動手段(ソレノイド16,21等)、LED、各種スイッチ(例えばゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ15a、カウントスイッチ23等)から延出される配線は、遊技盤6の背面と装飾体301の前面との間から側方に引き出されるため、これら配線は、装飾部と同色または同系色に着色され、これにより配線が目立たないようにしている。
また、装飾体301の略中央位置には、背面側に配設される演出表示装置9の表示面を視認可能とするための開口部303が形成されているとともに、その周辺には、遊技領域7に配設される各種入賞口(例えば第1始動入賞口13aや第2始動入賞口13b等)に入賞した遊技球を背面側に排出するための遊技球排出口(図示略)が複数形成されている。
なお、本実施例の装飾体301は、所定板厚を有する一つの板状体にて構成されていたが、形状は種々に変形可能であるとともに、それぞれ個別に形成された複数の装飾部材から構成されていてもよい。
カバー体302は、透明な合成樹脂材からなり、前面が開口する箱状に形成された本体部311内に、装飾体301を前面側から収容可能に形成されている。本体部311の前面開口の周縁部からは、遊技盤6に取り付けるためのフランジ片310が外向きに形成されており、該フランジ片310の前面側には、遊技盤6に対する当該カバー体302の取付位置を決定するための複数の位置決め用ボス312a〜312d(312dは図示略)が前面側に向けて突設されているとともに、遊技盤6に当該カバー体302を取り付けるための取付ネジ313が取り付けられる取付穴314が複数箇所に形成されている。
本体部311の背板311aには、当該背板311aの背面側に組み付けられる演出表示装置9の表示面を視認可能とするための開口部315が形成されている。演出表示装置9を含む変動表示制御ユニット49は、背板311aの背面側から演出表示装置9の表示面を開口部315に臨ませるように背板311aの背面に取り付けられる。なお、変動表示制御ユニット49は、装飾体301の背面に直接取り付けてもよい。
カバー体302には、これら装飾体301、変動表示制御ユニット49だけでなく、他の装置や基板等が組み付け可能とされており、カバー体302及び該カバー体302に一体的に組み付けられる装飾体301、変動表示制御ユニット49等を含む遊技に関連する複数の遊技用部品により、遊技用部品ユニット300が構成される。このように構成される遊技用部品ユニット300は、遊技盤6に対して着脱可能に取り付けられ、複数の機種に共通して使用される機種共通部品であるカバー体302に、機種固有の装飾体301や変動表示制御ユニット49等の各種遊技用部品を着脱可能に組み付けることができるため、遊技盤6の背面側に配設される複数の遊技用部品を、カバー体302を取り付けるだけで一度に配設することができるばかりか、機種変更やメンテナンスの際には、カバー体302から機種固有の装飾体や遊技用部品を取り外すことができるため、作業性が向上する。
次に、本実施例の第1演出装置500の詳細な構造について、図6〜図20にもとづいて説明する。図6は、第1演出装置を右斜め前方から見た状態を示す斜視図である。図7は、第1演出装置を右斜め後方から見た状態を示す斜視図である。図8は、第1演出装置を示す右側面図である。図9は、第1演出装置の回転体が回転した状態を示す正面図である。図10は、第1演出装置の構成を示す分解斜視図である。図11は、第1演出装置が上昇位置に位置している状態を示す内部構造図である。図12は、第1演出装置が下降位置に位置している状態を示す内部構造図である。図13は、(a)は図11のA−A断面図、(b)は(a)のK−K断面図である。図14は、(a)は図12のB−B断面図、(b)は(a)のK’−K’断面図である。図15は、(a)は回動軸を示す斜視図であり、(b)は(a)のC−C断面図、(c)は(a)のD−D断面図、(d)は(a)のE−E断面図、(e)は(a)のF−F断面図である。図16は、図13のG−G断面図である。図17は、(a)は図13のH−H断面図であり、(b)は回転体が90度回転した状態、(c)は回転体が180度回転した状態を示す断面図である。図18は、フレキシブル基板の配設状況を示す斜視図である。図19は、(a)はフレキシブル基板を配設した状態を示す正面図であり、(b)は(a)の要部拡大図である。図20は、図19(a)のI−I断面図、(b)は図19(a)のJ−J断面図である。
図6〜図9に示すように、第1演出装置500は、前述した装飾体301の所定箇所(本実施例では、演出表示装置9の右側方位置)に固定されるベース体501と、該ベース体501に対して上下方向に昇降可能に支持された昇降体502と、から主に構成されている。昇降体502は、ハート枠形状に形成された枠状部503aおよび該枠状部503aの下部から下方に延設される棒状部503bにより鍵型に形成された枠体503と、枠状部503a内に上下方向を向く軸心周りに回動可能に支持された正面視ハート形状をなす中空立体形状の回転体504と、から構成されている。ベース体501には、昇降体502を昇降させるステッピングモータからなる昇降モータ96や、回転体504を回転させる第1回動モータ95(図9参照)等が設けられている。
また、枠体503の外面には複数の装飾部が形成されているとともに、枠状部503aの内部には、複数の第1演出LED61a,61bが回転体504に向けて光を照射可能に配設されており、後述するように、これら第1演出LED61a,61bを発光させることにより回転体504を内部から発光できるようになっている。また、棒状部503bの前面下部は鍵の差込部を模した発光部505が形成されており、内蔵された第1演出LED61c(図10参照)により発光するようになっている。
図10に示すように、昇降体502は、枠体503の前面側を構成する前枠部材510aおよび後面側を構成する後枠部材510bと、前枠部材510aにおける枠状部503a内に背面側から装着され、一面に第1演出LED61a、基板側コネクタ61dが配設された左フレキシブル基板511aおよび一面に第1演出LED61b、基板側コネクタ61dが配設された右フレキシブル基板511bと、棒状部503b内に軸心周りに回動可能に支持される上下方向を向く回動軸512および棒状部503b中央上部内に軸心周りに回動可能に支持される上部回動軸513を有する回転体504と、枠状部503aの内面に沿って配置される透光性を有する帯状の保護シート514a,514bと、から主に構成されている。
前枠部材510aおよび後枠部材510bは、それぞれ枠状部503aが断面略コ字形に形成されるとともに、棒状部503bが断面略半円形に形成されており、互いに開放する対向面同士をつき合わせて組み付けることにより、枠状部503aが四角筒状、棒状部503bが円筒状に形成される。四角筒状の枠状部503aの内部には左右のフレキシブル基板511a,511bが配設され、円筒状の棒状部503bの内部には回動軸512および上部回動軸513が回動可能に収納される。
前枠部材510aおよび後枠部材510bの表面には、内面を除いて導電性を有するアルミメッキが蒸着または液付けにて施されている。このように、前枠部材510aおよび後枠部材510bの内面にマスク処理を施した状態で外面にアルミメッキ処理が施されることで、合成樹脂材からなる枠体503の帯電が抑制され、静電気等によりLEDやモータが故障することが防止される。なお、後述するフレキシブル基板511a,511bが配設される枠状部503の内面にアルミメッキ処理が施されないことで、メッキ処理部がプリント配線と接触することがないので、静電気によりLEDが故障することが防止される。
なお、本実施例では、前枠部材510aおよび後枠部材510bの表面には内面を除いてアルミメッキ処理が施されていたが、例えば非導電性の錫メッキ処理等を施す場合には、内面にマスク等を行わずに前枠部材510aおよび後枠部材510bの表面全体にメッキ処理を施すことができるため、メッキ処理作業が容易になる。
前枠部材510aにおける発光部505の背面側には、複数の第1演出LED61cが前面側に配設されたLED基板515が組み付けられる。また、回動軸512の下端は、前枠部材510aの下部に背面側から組み付けられる前軸受部材516aと、後枠部材510bの下部に前面側から組み付けられる後軸受部材516bと、からなる下部軸受516により回動可能に軸支される。
ベース体501は、第1回動モータ95が組み付けられる回動ベース520と、昇降モータ96が組み付けられる昇降ベース521と、から構成されている。回動ベース520は、下面側に第1回動モータ95が組み付けられるとともに、上面側に第1回動モータ95の駆動軸95aに固着される駆動ギヤ525と該駆動ギヤ525に噛合する第1従動ギヤ526と該第1従動ギヤ526に噛合する第2従動ギヤ527とが設けられた水平なベース板528と、ベース板528の下面から下方に向けて垂下され、上下方向を向く第1ガイド溝529が形成された下ガイド板530と、ベース板528の上面から上方に向けて垂設され、上下方向を向く第2ガイド溝531が形成された上ガイド板532と、からなる。なお、第1従動ギヤ526および第2従動ギヤ527の前面側にはギヤの逸脱を防止するカバー板533が取り付けられる。また、第1回動モータ95の駆動軸95aを含め各ギヤの回動軸心は全て前後方向を向いている。また、これら回動軸512と該回動軸512に連結される第2従動ギヤ527とにより駆動伝達軸が構成される。
昇降ベース521は、上ガイド板532の背面側に複数のネジ534により取り付けられる取付板535と、該取付板535の背面側に固定される昇降モータ96と、取付板535を貫通して前面側に突出する駆動軸96aの先端に固着される回転盤536と、から主に構成されている。回転盤536の周縁所定箇所には、前方に向けて突出する円柱状のガイドピン537が突設され、回転盤536の回転により前後方向を向く駆動軸96aを中心として回転するようになっている。
また、回転盤536の外周に形成されたフランジ部536aにおける前記ガイドピン537に対応する位置には、取付板535の上部に取り付けられる昇降センサ91により検出される検出用切欠部538が形成されている。本実施例においては、ガイドピン537が上方位置に位置しているときに昇降センサ91により検出用切欠部538が検出され、該検出用切欠部538が検出される検出位置が初期位置(基準位置)とされている。
回動ベース520と昇降ベース521との間には、ガイドピン537の直径よりも若干長寸の上下幅寸法を有するとともに、ガイドピン537の左右方向の移動幅寸法(駆動軸96aを中心にガイドピン537が回転する円の直径)よりも若干長寸の左右幅寸法を有する左右方向に延びる昇降溝539が形成され、後枠部材510bに固定される昇降板540が配置される。詳しくは、後枠部材510bの棒状部503bの背面上部には、直方体形状をなすガイド部541が形成されているとともに、該ガイド部541の背面には、第2ガイド溝531に挿通されるガイド凸部541a,541bが上下位置に突設されており(図13参照)、昇降板540は、第2ガイド溝531を挿通して背面側に突出されたガイド凸部541a,541bの先端にネジ542により取り付けられている。
このように構成された回動ベース520と昇降ベース521とは、昇降板540を前後から上下動可能に挟んだ状態で上ガイド板532の背面側に取付板535をネジ534により止着することにより一体化されてベース体501を構成している。
そして、図13および図14に示すように、昇降体502は、後枠部材510bの背面に設けられた上下一対のガイド凸部541a,541bを第2ガイド溝531に挿通して昇降板540にネジ542にて止着することにより、固定されたベース体501に対して昇降可能に支持される。なお、上下方向を向く直線状の第2ガイド溝531に、互いに離間して配置される上下一対のガイド凸部541a,541bが摺動可能に挿通されることで、ベース体501に対する昇降体502の左右方向の回転が規制されるとともに、後枠部材510bの下部に取り付けられた後軸受部材516bの下部に形成された前後方向を向くガイド突起516cが、上下方向に延びる直線状の第1ガイド溝529に摺動可能に嵌合されることにより、昇降体502の下部が上下方向にガイドされるため、昇降体502の下部の左右方向のぶれが効果的に抑制される。
また、昇降体502がベース体501に対して昇降可能に支持された状態において、第1従動ギヤ526の上部および第2従動ギヤ527が、後枠部材510bの棒状部503bにおける上下方向の中央位置から下部位置にかけて形成された縦長の開口部543を介して棒状部503bの内部に臨むようになっており、この第2従動ギヤ527の中心位置に形成された挿通孔527aに回動軸512が上側から挿通されている。
次に、回転体504の下部から下方に向けて延設される回動軸512は、図15に示すように、金属材からなる軸部550と、軸部550の上端を回転体504の下端に接続するための合成樹脂材からなる接続部551と、から構成されている。接続部551は、円柱状に形成され、外周面上部に第1回動センサ90により検出される検出用切欠部552が形成された環状のフランジ部553が形成されている。また、上端面には、回転体504に対し相対回転不能に嵌合される嵌合凸部554が突設され、下端面には、軸部550の上端が相対回転不能に嵌合される嵌合穴555が前側に向けて延設されている。
軸部550は、嵌合穴555に嵌合可能に断面視略D字形に形成された嵌合部550a(図15(b)参照)と、嵌合部550aの下端から連設され断面視略円形に形成された円形部550b(図15(c)参照)と、円形部550bの下端から連設され断面視略D字形に形成された摺動部550c(図15(d)参照)と、摺動部550cの下端から連設され、下部軸受516に軸支される被軸受部550d(図15(e)参照)と、から構成されている。なお、摺動部550cの断面形状は、挿通孔527aを若干縮形した形状とされている。
また、接続部551には、嵌合穴555の軸心に対し直交する貫通孔558が貫通して形成されており、該貫通孔558に固定ネジ556を挿入し、嵌合穴555に嵌合された嵌合部550aに形成されたネジ穴557に螺入することにより、嵌合部550aが接続部551に対して軸心周りに相対回転不能に固定されるようになっている。なお、貫通孔558は検出用切欠部552に対応する向きに形成されている。
貫通孔558の一端部(初期位置において背面側の端部)には、固定ネジ556の頭部を収容するネジ用凹部558aと、該ネジ用凹部558aよりも大径をなし、後述するマグネット560を収容するマグネット収容凹部558bと、該マグネット収容凹部558bよりも大径をなし、マグネット560に吸着される金属材からなる被吸着部材561(図19参照)が嵌合可能な嵌合凹部558cと、が形成されている。なお、嵌合凹部558cの周面は、外側に向けて漸次拡径するテーパ面にて構成されている。
このように構成される軸部550は、金属材を押出し成型により円柱状に形成した後、断面視略D字形をなす嵌合部550a、摺動部550cと、直径が嵌合部550a、円形部550b、摺動部550cよりも小径の被軸受部550dと、に切削加工を施すことにより一体形成されていることで、例えば射出成型等により成型する場合に比べて軸心の歪みやバリ等が生じにくいため、回転体504をがたつきなくスムーズに回動支持できる。
摺動部550cは、第2従動ギヤ527に形成された挿通孔527aと同じ断面視略D字形をなし、かつ、挿通孔527aよりも僅かに縮小された大きさをなしているため、第2従動ギヤ527に対して軸心方向(上下方向)に摺動可能、かつ、軸心周りに相対回動不能に挿通されている。
また、被軸受部550dの直径が他の嵌合部550a、円形部550b、摺動部550cよりも小径とされていることで、下部軸受516に軸支された被軸受部550dが軸心周りに回動された際に発生する摩擦が低減されるようになっている。
このように構成された回動軸512と上部回動軸513とは、互いに同一の軸心をなすように上下に配置され、図13および図14に示すように、前枠部材510aと後枠部材510bとにより枠状部503aの上部中央に形成された上部軸受565に上部回動軸513が軸支され、下部軸受516に回動軸512の被軸受部550dが軸支されることにより、回転体504が、枠体503に対して上下方向を向く回動軸512、上部回動軸513の軸心周りに回動可能に支持される。
また、回動軸512、上部回動軸513が軸心周りに回動可能に支持された状態において、回動軸512の摺動部550cは第2従動ギヤ527の挿通孔527a内に挿通されている。詳しくは、図16に示すように、摺動部550cの断面形状は、外形が非円形である断面略D形状の挿通孔527aの縮小形状とされているため、回動軸512の摺動部550cは、挿通孔527a内に軸心方向に摺動可能、かつ、軸心周りに相対回動不能に挿通されている。よって、昇降モータ96によりベース体501に対して昇降体502が昇降する際に、第2従動ギヤ527に対して回動軸512が軸心方向に摺動するとともに、第1回動モータ95によりベース体501に対して回動軸512が第2従動ギヤ527を介して軸心周りに回動される。
次に、昇降体502の昇降動作状況について説明する。
ベース体501に対して昇降可能に支持された昇降体502は、図11および図13に示す上昇位置と、図12および図14に示す下降位置と、の間で上下方向に移動可能にベース体501に支持されている。そして、通常時においては上昇位置に位置しており、遊技状況に応じて、上昇位置から下降したり下降位置から上昇したりする演出動作を行うようになっている。
図13に示すように、昇降体502が上昇位置に位置している状態では、昇降モータ96の駆動軸96aに固着された回転盤536のガイドピン537は、回転盤536の上部に位置するとともに、昇降溝539における左右方向の中央に位置するため、昇降溝539を有する昇降板540に止着された上下一対のうち上方のガイド凸部541aが第2ガイド溝531の上端に位置する。
また、この上昇位置において、検出用切欠部538が昇降センサ91により検出される検出位置に位置しているため、上昇位置が昇降動作の初期位置(基準位置)とされているが、下降位置を昇降動作の初期位置としてもよい。
上昇位置において、昇降モータ96により回転盤536が例えば正面から見て時計回りに回転されると、ガイドピン537が駆動軸96aを中心とする円弧に沿って下方に向けて移動する。このとき、上下一対のガイド凸部541a,541bが第2ガイド溝531により上下方向に案内されることで、昇降溝539に嵌合されたガイドピン537が左右方向に移動しても昇降板540は上下方向にのみ移動する。
また、昇降溝539は、ガイドピン537を通過する駆動軸96aの同心円の直径よりも長寸の長手幅寸法を有していることで、回転盤536の回転に伴うガイドピン537の左右方向の移動が許容される。よって、昇降溝539内に摺動可能に嵌合されたガイドピン537が下降することで、昇降板540を介して昇降体502が下降される。
そして、図14に示すように、上昇位置から回転盤536が180度時計回りに回転することにより、昇降体502は下降位置に位置する。この下降位置において、ガイドピン537は回転盤536の下部に位置するとともに、昇降溝539における左右方向の中央に位置することで、昇降溝539を有する昇降板540に止着された上下一対のうち下方のガイド凸部541bが第2ガイド溝531の下端に位置する。
なお、本実施例では、昇降体502が上昇位置から下降位置まで下降することにより、昇降体502の棒状部503bの下部に形成された鍵溝形状の発光部505が、装飾体301に設けられた鍵穴(図1参照)に差し込まれるような演出になる。
また、本実施例では、昇降モータ96としてステッピングモータを使用しているとともに、演出制御用マイクロコンピュータは、上昇位置(初期位置)を基準とし、該上昇位置からのステップ数にて回転盤536の回転角度を特定する。よって、例えば上昇位置から回転盤536を180度回転させたときに回転を停止する制御を行うことで、昇降体502を下降位置に停止させるようになっている。
また、回転盤536がさらに180度時計回りに回転することにより、昇降体502が上昇位置まで上昇する。なお、昇降体502を上昇させる際には、回転盤536を反時計回りに逆回転させてもよい。
次に、昇降体502における回転体504の回動動作状況について説明する。
回転体504は、透光性を有する合成樹脂材にて中空状に形成され、枠体503に対して、棒状部503b内に支持された回動軸512および上部回動軸513の軸心周りに回動可能に支持されている。具体的には、回転体504は、同じく透光性を有する合成樹脂材にて形成された装飾部材504dが取り付けられていない非装飾面504a(図6参照)と、装飾部材504dが取り付けられた装飾面504b(図7参照)と、帯状の側周面504c(図9参照)と、を有している。
図20(b)に示すように、回転体504は、外面は複数の平坦面からなる多面体とされ、内面は凹凸形状をなす光拡散面とされているが、外面の一部を構成する側周面504cおよび該側周面504cに対応する内面は帯状の平坦面にて構成されている。つまり、側周面504cは、後述するように第1演出LED61a,61bからの光を内部に導光する導光部を構成しているとともに、非装飾面504aおよび装飾面504bは、導光部から内部に入射した光を反射して外部に出射する反射面を構成している。
そして、非装飾面504aが前面側、装飾面504bが背面側、側周面504cが枠状部503aの内面との対向位置に配置される通常位置、および非装飾面504aが背面側、装飾面504bが前面側、側周面504cが枠状部503aの内面との対向位置に配置される回転位置において停止可能、かつ、通常位置から回動し、回転位置を通過して360度回転可能とされている。
図17(a)に示すように、回転体504が通常位置に位置している状態では、フランジ部553に形成された検出用切欠部552が、背面側の第1回動センサ90により検出される検出位置に位置するようになっているため、通常位置が回動動作の初期位置(基準位置)とされているが、回転位置を回動動作の初期位置としてもよい。
前枠部材510aの内面には、接続部551に設けられたマグネット560に吸着可能な被吸着部材561が、左右一対のコイルバネ562の付勢力により接続部551に対して離間する方向に退避する退避位置B(図17(a)参照)と、左右一対のコイルバネ562の付勢力に抗して接続部551に向けて突出する突出位置F(図17(c)参照)と、の間で移動可能に設けられている。
被吸着部材561は、マグネット560の磁力により吸引される金属材により、吸着面の外周に環状のテーパ面を有してなる円筒形状に形成されてなり、マグネット560に吸着される。コイルバネ562は、マグネット560が被吸着部材561の対向位置に停止するときには、該マグネット560の磁力に負けて被吸着部材561の突出位置Fへの移動を許容し、マグネット560が被吸着部材561の対向位置を通過するときには、該マグネット560の磁力に抗して被吸着部材561の突出位置Fへの移動を規制する程度の付勢力を有している。
よって、回転体504が通常位置に位置している場合、被吸着部材561は、コイルバネ562の付勢力により退避位置Bに位置している(図17(a)参照)。この退避位置Bにおいて、被吸着部材561は接続部551の表面に対して僅かに離間して接触していないため、回動軸512の回動に摩擦による抵抗がかかることがない。
次いで、第1回動モータ95により駆動ギヤ525が回動すると、第1従動ギヤ526、第2従動ギヤ527を介して回動軸512が回動され(図16参照)、これにより回転体504が回転する(図17(b)参照)。
本実施例では、第1回動モータ95としてステッピングモータを使用しているとともに、演出制御用マイクロコンピュータは、通常位置(初期位置)を基準とし、該通常位置からのステップ数にて回動軸512の回転角度を特定する。よって、例えば通常位置から回動軸512を180度回転させたときに回転を停止する制御を行うことで、回転体504を回転位置に停止させるようになっている。なお、この回転位置において第1回動モータ95の励磁を解除してもよい。
また、回動軸512がさらに180度時計回りに回転することにより、回転体504が通常位置まで回転する。なお、回転体504を反時計回りに逆回転させて通常位置に戻してもよい。
そして、回転体504が回転位置に位置したときに、マグネット560が被吸着部材561の対向位置に配置される。これにより、被吸着部材561がマグネット560の磁力によりコイルバネ562の付勢力に抗して吸引されて突出位置Fに向けて移動し、マグネット560に吸着される。これにより回動軸512が枠体503に保持されるため、演出制御用マイクロコンピュータが回動軸512をステップ数に基づいて180度回転させた位置にて駆動を停止したときに、ステップ数のずれや、各種ギヤのバックラッシュ(遊び)により位置ずれが生じることがあっても、回転体504を常に回転位置に位置決めすることができる。
また、被吸着部材561がマグネット560に吸着されて被吸着部材561が嵌合凹部558cに嵌合されることで、被吸着部材561と嵌合凹部558cとの嵌合作用によって回動軸512が正確に位置決めされるので、回転位置における回転体504の位置ずれが防止される。
また、嵌合凹部558cの周面は、外側に向けて漸次拡径するテーパ面にて構成され、被吸着部材561における吸着面の外周には環状のテーパ面が形成されていることで、双方のテーパ面により嵌合凹部558cに対する被吸着部材561の求心作用が働くため、位置決めの精度が高められる。
なお、本実施例では、マグネット560に吸引される被吸引部材として金属材からなる被吸着部材が適用されていたが、マグネット560の磁力により吸引される磁性体であれば、材質は任意に変更可能である。また、接続部551側に被吸着部材561を配置し、前枠部材510a側にマグネット560を配置してもよいし、あるいは、被吸着部材としてマグネットを適用してもよい。
また、本実施例では、吸引手段の一例として永久磁石を適用しているため、低コストで回転体504の位置決めを行うことができるようになっているが、電磁石を適用してもよい。この場合、例えば被吸着部材561のように、機械的にマグネット560に対して接触、非接触させなくても、電磁石へ供給する電力を調節することにより同じような効果を得ることができる。具体的には、例えば、回転体504が回転位置に位置しているときだけ電磁石に電力を供給すれば(電源on)、被吸着部材を吸引することができるため、回転体504を回転位置に位置決めできる。また、回転体504を回転させたり、通常位置に位置させる場合、電磁石に電力を供給しない(電源off)または供給する電力を小さくすれば、被吸着部材に対する吸引作用が働かないため、回転体504に磁力による影響を与えずにスムーズに回転させることができる。
次に、前枠部材510aの枠状部503aの詳細な構造について説明する。
図18〜図20に示すように、前枠部材510aの枠状部503aは、内周壁570と外周壁571と底壁572とにより、正面視略ハート型をなすとともに、背面側が開放する断面視略コ字形の凹溝状に形成されている。内周壁570には、第1演出LED61a、61bからの光を枠内に投光させるための投光部573が、長手方向に向けて複数箇所(本例では10箇所)に形成されている。各投光部573は、内周壁570の上端から下方に向けて略半円形状に切欠形成されている。
枠状部503aの内部には、フレキシブル基板511a,511bを内側から保持する複数の内リブ580および外側から保持する複数の外リブ581が所定間隔おきに配設されている。
詳しくは、内リブ580は、内周壁570とほぼ同一高さをなし、底壁572の上面に対して略垂直に立設されており、各投光部573の両側方にそれぞれ配設される一対の内リブ580a,580bからなる。一方、外リブ581は、外周壁571とほぼ同一高さをなし、底壁572の上面に対して略垂直に立設され、一対の内リブ580a,580b間に配置される外リブ581aと、一対の内リブ580a,580bよりも外側に配置される一対の外リブ581b,581cと、から構成される。つまり、一の第1演出LED61a,61bに対応して、一対の内リブ580a,580bと、外リブ581aおよび一対の外リブ581b,581cとが互いに平行をなすように配設されている。
また、図20に示すように、底壁572の底面幅寸法L4から内リブ580の内周壁570からの突出長さ寸法L1と外リブ581(外リブ581aは除く)の外周壁571からの突出長さ寸法L2との合算寸法を減算した幅寸法L3は、フレキシブル基板511a,511bの厚み幅寸法とほぼ同寸とされている{L3=L4−(L1+L2)}。また、これら内リブ580の内辺580Tと外リブ581の内辺580Tとは、内周壁570および外周壁571の内面に対して略平行をなす所定長さ(フレキシブル基板511a,511bの幅寸法の約半分)の直線にて構成されている。
なお、内リブ580および外リブ581の上端辺には、幅方向の中央に向けて下方に傾斜する傾斜辺583,583が形成され、これら双方の傾斜辺583,583によりフレキシブル基板511a,511bを上方から差し込みやすくなっている。
一方、フレキシブル基板511a,511bは、細長帯状に形成されてなり、内面に複数の第1演出LED61a,61bが所定間隔おきに配置されているとともに、一端には、フレキシブル基板511a,511bを演出制御基板80に接続するためのケーブル(図示略)の一端に設けられた配線側コネクタが接続される基板側コネクタ61dが設けられている。
なお、フレキシブル基板511a,511bは、例えばフィルム状の絶縁体(ベースフィルム)の上に接着層を形成し、その上に導体箔を形成してなり、一般的なリジット基板に比較して肉薄に形成され、柔軟性(可撓性)を有し変形可能に形成されている。
図18に示すように、フレキシブル基板511a,511bは、第1演出LED61a,61bが内側を向く縦向き姿勢にして内周壁570および外周壁571に沿って湾曲させるとともに、各第1演出LED61a,61bを各投光部573に対応させた状態で、内リブ580の内辺580Tと外リブ581の内辺581Tとの間に背面側から差し込むことで、図19(a)に示すように、内周壁570および外周壁571に沿って湾曲した状態で配設されるとともに、各第1演出LED61a,61bが各投光部735に対向して配置される。
内周壁570および外周壁571は、互いに平行に配設されるため、対向位置における曲率は同一とされている。これに対しフレキシブル基板511a,511bは、内リブ580と外リブ581とにより、これら内周壁570および外周壁571の内面に沿って配設されるが、第1演出LED61a,61bの近傍位置においては、内周壁570および外周壁571の内面の曲率R1よりも、対応するフレキシブル基板511a,511bの曲率R2が小さくなる(R1>R2)。すなわち、曲がりが緩やかになる。
具体的には、図19(b)に示すように、外リブ581aにおける外周壁571からの突出長さL5は、他の外リブ581b,581cの突出長さL2よりも若干長寸とされているとともに、第1演出LED61a,61bの反対側に配置される。したがって、外リブ581aの内辺581Tにより、フレキシブル基板511a,511bの外面における一対の内リブ580a,580b間が内側に向けて押圧されるため、内リブ580a,580b間に配置されるフレキシブル基板511a,511bの曲率R2が、対応する内周壁570および外周壁571の内面の曲率R1よりも小さくなる。すなわち、ほぼ直線状に配設されるようになる。
そして、フレキシブル基板511a,511bにおいて、第1演出LED61a,61bが配設されていない位置、つまり一対の内リブ580a,580b間以外の箇所の曲率R3は、曲率R2よりも大きい(R3>R2)。したがって、曲率R1を小さくする分、曲率R3で大きくして結果として曲率R2に納まるようにしている。
このようにすることで、フレキシブル基板511a,511bを内周壁570および外周壁571の内面に沿って湾曲状に配設する場合においても、少なくとも第1演出LED61a,61bの周辺、つまり内リブ580a,580b間のフレキシブル基板511a,511bの曲率R2が、当該内リブ580a,580b間の内周壁570および外周壁571の内面の曲率R1よりも小さくなることで、フレキシブル基板511a,511bに半田等により配設された第1演出LED61a,61bが、湾曲したフレキシブル基板511a,511bの内面から浮き上がって断線が生じることが防止される。
また、第1演出LED61a,61bは、内リブ580a,580b間の略中央位置に配置され、外リブ581aは、第1演出LED61a,61bの反対側、つまり内リブ580a,580b間の略中央位置に配置されていることで、内リブ580a,580b間の曲率を全体的に偏りなく略均一に小さくすることができるため、第1演出LED61a,61bの姿勢が変化して照射方向が変わってしまうことが防止される。
フレキシブル基板511a,511bが枠状部503a内に配設されると、各第1演出LED61a,61bは、各投光部573に対向配置されるので、枠状部503aの内部に配置される回転体504に向けて光を照射可能となる。
図20(b)に示すように、例えば回転体504が回転位置に位置しているとき、装飾面504bが前面側に向けて配置されるとともに、側周面504cは各投光部573に対向して配置されるため、第1演出LED61a,61bからの光は、保護シート514a,514bを透過して投光部573から導光部としての側周面504cに照射される。側周面504cに照射された光の一部は回転体を構成する透光性部材を透過して回転体504の内部空間に出射され、部材内面に形成された凹凸面により乱反射されて外部に出射され、回転体504が発光する。
以上説明したように、第1演出装置500にあっては、昇降モータ96により昇降体502を上昇位置と下降位置との間で上下移動させることが可能であるとともに、第1回動モータ95により回転体504を上下方向を向く回動軸512および上部回動軸513の軸心周りに回転させることができるようになっている。よって、例えば演出表示装置9においてリーチが成立したときに、回転体504を360度回転させる演出動作を行わせたり、スーパーリーチに発展するときに、昇降体502を下降位置に下降させて発光部505を鍵穴に挿入させるとともに、回転体504を180度反転させて装飾面504bを前面側に配置させて、第1演出LED61a〜61cにより回転体504および発光部505を発光させるといった演出動作を行わせて、大当りに対する遊技者の期待感を高めること等が可能となる。
また、昇降モータ96による昇降体502の昇降動作と、第1回動モータ95による回転体504の回転動作と、はそれぞれ別個に行われるようにすることが好ましい。例えば、昇降モータ96により昇降体502を駆動する場合、第1回動モータ95による回転体504の駆動を停止すれば、回動による抵抗が昇降モータ96にかかることがないので、昇降モータ96の負荷が軽減される。一方、第1回動モータ95により回転体504を駆動する場合、昇降モータ96による昇降体502の駆動を停止すれば、昇降による抵抗が第1回動モータ95にかかることがないので、第1回動モータ95の負荷が軽減される。
次に、本実施例の第2演出装置600の詳細な構造について、図21〜図26にもとづいて説明する。図21は、第2演出装置を右斜め前方から見た状態を示す斜視図である。図22は、第2演出装置を右斜め後方から見た状態を示す斜視図である。図23は、第2演出装置を示す右側面図である。図24は、第2演出装置の内部構造を示す分解斜視図である。図25は、図21のL−L断面図である。図26は、(a)は回転体が通常位置に位置した状態を示す正面図であり、(b)は回転体が回転位置に位置した状態を示す正面図である。
図21〜図23に示すように、第2演出装置600は、前述した装飾体301の所定箇所(本実施例では、演出表示装置9の上方位置)に固定されるベース体601と、該ベース体601の前面側に、前後方向を向く回動軸心回りに回動可能に支持された回転体602と、から主に構成されている。ベース体601には、回転体602を回動させるステッピングモータからなる第2回動モータ97等が設けられている。
図24および図25に示すように、回転体602は、所定色に着色された透光性を有する合成樹脂材にて逆V字形に形成された装飾プレート605a(図中網点領域)が前面に取り付けられる装飾プレート取付部材606と、装飾プレート取付部材606の背面側に嵌合されるレンズ部材607と、装飾プレート取付部材606およびレンズ部材607がネジ(図示略)により前面側に取り付けられるベース部材608と、により構成されている。これら装飾プレート605a、装飾プレート取付部材606、レンズ部材607、ベース部材608は全て透光性を有する合成樹脂材にて形成されている。
ベース部材608の中央には、後述する取付ネジ672の取付孔608aが前面に形成されているとともに、背面に回動軸670の前端が嵌合される筒状部608bが突設されており、該取付孔608aに前面側から取付ネジ672が取り付けられることにより、回動軸670が軸心周りに相対回動不能、かつ、逸脱不能に固定される。
また、筒状部608bの外周には、ワッシャー671が相対回転可能に環装されるようになっている。また、正面から見て左側上部には、マグネット609が設けられている。なお、マグネット609は、N極とS極とが前後方向に向けて配置されている。
回動軸670は、断面視D字形状をなす所定長さの棒部材にて形成され、中心位置には、ベース部材608の取付ネジ672および後述するギヤ部材673の取付ネジ672’が螺入されるネジ穴670aが軸心方向に向けて貫通して形成されている。
ベース体601は、前面に回転体602を収容可能な収容凹部622が形成された枠状部材620と、枠状部材620の背面側に嵌合されるレンズ部材630と、レンズ部材630の背面側に配置され、その背面側に配置される第2演出LED62を保護する保護シート635と、前面に複数の第2演出LED62が配設された第2演出LED基板640と、枠状部材620、レンズ部材630、保護シート635および第2演出LED基板640が前面側にネジ(図示略)により取り付けられるベース部材645と、ベース部材645の背面側に配置される装飾部材650と、装飾部材650とともにベース部材645の背面側に取り付けられるとともに、背面側に第2回動モータ97が固定されるモータ固定板660と、から主に構成されている。
なお、枠状部材620、レンズ部材630および保護シート635は、透光性を有する合成樹脂材にて構成され、第2演出LED基板640の前面に配設された第2演出LED62からの光を前方に透過可能とされている。
枠状部材620の背面中央位置には、回動軸670が貫通される貫通孔を形成する円筒状の軸受筒621が突設されている。そしてこの軸受筒621の前面開口には、前述したワッシャー671が軸心周りに相対回動可能に嵌挿され、これにより枠状部材620が回動軸670を中心として回動可能に軸支される。なお、レンズ部材630、保護シート635、第2演出LED基板640および装飾部材650には、軸受筒621が貫通される貫通孔631,636,641,646,651がそれぞれ形成されている。
軸受筒621の後端から背面側に突出した回動軸670の後端には、ギヤ部材673が嵌合されており、その後端面に取り付けられる取付ネジ672’により固着されている。ギヤ部材673は円柱状に形成され、その本体後部外周面には、第2回動モータ97の駆動軸97aに固着される駆動ギヤ655に噛合するギヤ部673a(図22参照)が形成されている。また、外周面におけるギヤ部673aの前側には、第2回動センサ92により検出される検出用切欠部674が形成された環状のフランジ部673aが形成されている。
また、枠状部材620における収容凹部622の右側下部位置には、マグネット610が設けられている。なお、マグネット610は、N極とS極とが前後方向を向くとともに、マグネット609に対して吸引される(異なる)磁極を向けて配置されている。
図21に示すように、このように構成されたベース体601の前面側に回転体602が回転可能に組み付けられた状態において、ベース体601の前面と回転体602の前面とが略面一をなすとともに、ベース部材608の上下辺と枠状部材620の収容凹部622の上下辺とは、回転中心となる回動軸670を中心とする円弧にて構成されており、互いに近接して配置されている。
また、回転体602の装飾プレート605aとベース体601の装飾プレート605b〜605dとは、図26(b)に示されるように、「V」記号を示す装飾部を構成する装飾プレートを分割することにより形成されたものであり、各装飾プレート605a〜605dは、「V」記号を示す装飾部の一部を構成する装飾部位とされている。
そして、回転体602は、図26(a)に示すように、装飾プレート605aが逆V字形、つまり逆さまに配置される状態が通常位置とされ、図26(b)に示すように、装飾プレート605aがV字形に配置される状態が回転位置とされており、通常位置および回転位置にて停止可能、かつ、通過可能に駆動制御される。
図26(a)に示すように、通常位置では、検出用切欠部674が第2回動センサ92により検出される検出位置に配置され、回動の初期位置(基準位置)とされている。また、この通常位置では、マグネット609と610とが、回動軸670を挟んで該駆動軸97aを通る直線上に対向して配置されている。
また、本実施例では、第2回動モータ97としてステッピングモータを使用しているとともに、演出制御用マイクロコンピュータは、通常位置(初期位置)を基準とし、該通常位置からのステップ数にて回転体602の回転角度を特定する。よって、例えば通常位置から回転体602を180度回転させたときに回転を停止する制御を行うことで、回転体602を回転位置に停止させるようになっている。
そして、第2回動モータ97により駆動ギヤ655が回転されることによりギヤ部材673を介して回動軸670が回転し、これにより回転体602が前後方向を向く回動軸670を中心として正面から見て時計回りに約180度回転して回転位置に位置すると、装飾プレート605aの左右一対の上端が装飾プレート605b,605cに合致し、装飾プレート605aの下端が装飾プレート605dに合致して、これら各装飾プレート605a〜605dにより、「V」記号を示す装飾部が形成される。
また、この回転位置において、マグネット609とマグネット610とが対向位置に配置され、これにより互いの磁力による吸引作用が生じることにより、回転体602がベース体601に保持されるため、演出制御用マイクロコンピュータが回動軸670をステップ数に基づいて180度回転させた位置にて駆動を停止したときに、ステップ数のずれにより位置ずれが生じたり、あるいは、パチンコ遊技機1に何らかの衝撃が加わることがあっても、回転位置に位置決めされた回転体602が動くことが防止される。特に、回転体602とベース体601との双方をマグネット609,610とすることで、互いの磁力により求心作用が働くため、正確な位置に保持することが可能となる。
また、これらマグネット609,610の磁力は、回転位置に位置している回転体602を互いの吸引作用に抗して回転させるのに必要な第2回動モータ97のトルクよりも小さく設定されていることで、回転体602を回転位置を通過させる際に僅かに減速するなど回転に支障をきたすことがないので、遊技者に違和感を与えることがない。
このように第2演出装置600にあっては、第1回動モータ97により回転体602を前後方向を向く回動軸670の軸心を中心として通常位置と回転位置との間で回動させることができるようになっている。よって、例えば演出表示装置9においてリーチが成立したときに、回転体602を360度回転させる演出動作を行わせたり、スーパーリーチに発展するときに、回転体602を回転位置に停止させるとともに、第2演出LED62により装飾プレート605a〜605dを発光させるといった演出動作を行わせて、大当りに対する遊技者の期待感を高めること等が可能となる。
なお、第1演出装置500と第2演出装置600とは、遊技状況に応じて個別に動作させることが可能であるとともに、一緒に動作させることも可能であり、例えばいずれか一方のみが動作した場合よりも、双方が動作した場合の方が大当りの期待感が高まるように制御するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1の第1演出装置500にあっては、回転体504を通常位置だけでなく回転位置にも停止可能となることで、回転体504の動作態様を多様化することができるばかりか、回転体504が回転位置に位置したときに第1回動モータ95による駆動が停止されたときには、マグネット560による被吸着部材561の吸引作用により枠体503に対して回転体504が保持されるため、回転体504を回転位置に正確に位置決めすることができる。
また、第2演出装置600にあっては、回転体602を通常位置だけでなく回転位置にも停止可能となることで、回転体602の動作態様を多様化することができるばかりか、回転体602が回転位置に位置したときに第2回動モータ97による駆動が停止されたときには、マグネット609(610)による被吸引部材610(609)の吸引作用によりベース体601に対して回転体602が保持されるため、回転体602を回転位置に正確に位置決めすることができる。
よって、モータの駆動力が各種ギヤ525〜527を介して回動軸512に伝達されるとともに、第2従動ギヤ527に対して回動軸512が軸心周りに相対回動不能、かつ、軸心方向に相対移動可能に連結され、各ギヤ同士の連結部やギヤと回動軸との連結部に遊び(所謂バックラッシュ)が設けられている場合でも、回転位置における枠状部503aに対する回転体504の停止位置に位置ずれが生じることを防止できる。
また、モータとしてステッピングモータが採用されていることで、回転位置においてモータへの電力の供給が停止されると回動軸512の回動がフリーとなるが、磁力による吸引作用にて回転体504の不用意な回転や、ステップ数制御によるステップ角(回転角度)の誤差による位置ずれが防止される。特に、通常位置や回転位置において第1回動モータ95への電力の供給が停止されると、パチンコ遊技機1で遊技を行うことにより発生する遊技球と障害釘との衝突、各種装置の駆動、遊技者により加えられる衝撃等により回転体504が回転することが防止される。
また、第1演出装置500では、マグネット560は永久磁石であり、マグネット560の被吸着部材561に対する磁力は、第1回動モータ95が回転位置に位置している回転体504を駆動する際に第1回動モータ95のトルクにより被吸着部材561が引き離される大きさとされていることで、永久磁石の磁力により回転体504の駆動が妨げられることがない。
また、第2演出装置600では、マグネット609,610は永久磁石であり、マグネット609(610)の被吸引部材610(609)に対する磁力は、第2回動モータ97が回転位置に位置している回転体602を駆動する際に第2回動モータ97のトルクにより被吸引部材610(609)が引き離される大きさとされていることで、永久磁石の磁力により回転体602の駆動が妨げられることがない。
また、これらマグネット560を有する第1演出装置500およびマグネット609,610を有する第2演出装置600は、図1に示すように、遊技領域7に設けられた装飾部材25Rに配設されている。つまり、表面が金属材にて構成される遊技球が通過しない領域に設けられているため、これら第1演出装置500,第2演出装置600に設けられたマグネットの磁力による吸引作用により遊技球が引き付けられて流下に支障をきたす虞がない。
さらに、図1に示すように、装飾部材25Rの上部に配設された第2演出装置600の左側方近傍は遊技球の通過領域とされているが、図26(b)に示すように、双方のマグネット609,610が合致する回転位置において、これらマグネット609,610は遊技球の通過領域から離れた正面から見て右側下部位置に配置されていることから、これら磁力による影響が遊技球に及びにくくなっている。
また、図1に示すように、これら第1演出装置500,第2演出装置600は、磁力による影響を受けやすい近接スイッチからなる第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ15a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ30a,30bや、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21などから離れた位置に配置されている。
すなわち、マグネット560,609,610は、上記各種近接スイッチに対してマグネットの磁力が作用する磁力範囲以上離れて配置されているため、マグネット560,609,610による磁力により各種近接スイッチが誤検出することが防止される。
また、マグネット560,609,610は、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21の磁力が作用する磁力範囲以上離れて配置されているため、ソレノイド16,21による磁力により回転体504,602が動いて位置ずれが発生することが防止される。
また、第2演出装置600では、ベース体601および回転体602には、所定の装飾態様を有する装飾部の一部を構成する装飾部位である装飾プレート605a〜605dがそれぞれ分割して設けられており、ベース体601が回転位置に位置したときに、ベース体601および回転体602それぞれに設けられた装飾プレート605a〜605dによって所定の装飾態様が形成されることで、ベース体601が回転位置に停止したときに双方の装飾プレート605a〜605dにより所定の装飾態様が形成されるため、演出効果が向上する。
なお、本実施例では、装飾プレート605a〜605dにて構成される装飾部の装飾態様として「V」記号が適用されていたが、記号に限らず、文字や絵柄、あついは背景等であってもよい。つまり、回転位置において所定の装飾態様を構成するように装飾プレートが分割されていれば、ベース体601側と回転体602側との装飾部位の装飾態様が互いに連続する装飾とされていなくてもよい。
また、第1演出装置500では、ベース体501の枠状部503aに第1演出LED61aが設けられるとともに、回転体504に第1演出LED61aからの光を受け入れる導光部である側周面504cおよび側周面504cに入射された光により発光する非装飾面504a、装飾面504bが設けられ、回転体504が回転位置に位置したときに、第1演出LED61aからの光が側周面504cに入射可能とされることで、回転体504に第1演出LED61aを設けずに済むため、配線処理が容易になるとともに、回転体504の荷重が増加して第1回動モータ95に負荷がかかることが防止される。
この場合、上記したようにマグネット560の磁力による被吸着部材561の吸引作用により回転体504が回転位置に正確に配置されるため、第1演出LED61aからの光を側周面504cに確実に照射することが可能となる。
なお、本実施例では、ベース体501の枠状部503aに第1演出LED61aが設けられていたが、回転体504に第1演出LED61aを設け、枠状部503aに導光部および発光部を設け、回転体504からの光により枠状部503aが発光するようにしてもよい。
また、第1演出装置500では、被吸着部材561を嵌合凹部558cに嵌合する嵌合位置と該嵌合位置から退避する退避位置Bとの間で出退可能に設け、回転体504が回転位置に停止したときに、マグネット560の吸引作用により嵌合位置まで移動するとともに、回転位置に停止しないときには退避位置Bに退避されるようにしたことで、回転体504が回転位置に位置したときに被吸着部材561が他方に嵌合されることで、回転体504を回転位置に正確に位置決めすることができるとともに、回転位置に停止しないときには被吸着部材561が回転体504の駆動に支障をきたすことがない。
なお、本実施例では、被吸着部材561を嵌合位置と退避位置Bとの間で出退可能に設けていたが、マグネット560を嵌合位置と退避位置Bとの間で出退可能に設けてもよい。
また、フレキシブル基板511a,511bにおける一対の内リブ580a,580bに対応する2箇所が湾曲凹部側から保持された状態で、外リブ581に対応する1箇所が湾曲凸部側から湾曲凹部側に向けて押圧され、これによりフレキシブル基板における電気部品周辺の少なくとも3箇所が保持されることで、少なくともフレキシブル基板511a,511bの第1演出LED61a,61bの配設位置近傍の曲率が該第1演出LED61a,61bに対応して配置される内周壁570や外周壁571の曲率よりも小さくなるため、フレキシブル基板511a,511bに配設された第1演出LED61a,61bの基板からの浮き上がりが防止される。
第1演出LED61a,61bはフレキシブル基板511a,511bの湾曲凹部側に配設され、外リブ581aは、フレキシブル基板511a,511bにおける第1演出LED61a,61bに対応する位置に配設されることで、フレキシブル基板511a,511bにおける第1演出LED61a,61bの配設位置を凹部側の2つの内リブ580a,580bと凸部側の1つの外リブ581にて3箇所で保持することができるため、構造を簡素化できるとともに、フレキシブル基板511a,511bを内リブと外リブにて簡単に保持することができる。
フレキシブル基板511a,511bは、メッキ処理が施されたメッキ装飾部を有する枠状部503aに設けられ、内リブ580a,580bおよび外リブ581aは、枠状部503aにおける非メッキ装飾部(内面)に一体的に形成されていることで、メッキ装飾部によるアース作用にて構造物の帯電が防止されるとともに、メッキ装飾部はフレキシブル基板511a,511bに施された導線に接触されないので、静電気等による電気部品の故障等が防止される。
また、第1演出装置500では、回動軸512が挿通孔527aに対し軸心周りに相対回転不能、かつ、軸心方向に相対移動可能に挿通されていることで、第1回動モータ95によって回転体504を回転させることができるとともに、昇降モータ96によるガイドピン537の上下移動に連動する下部軸受516、上部軸受565を有する枠体503によって回転体504を軸心方向に移動させることができる。すなわち、回動軸512と第2従動ギヤ527とが軸心方向に相対移動可能に連結されていることで、昇降モータ96により回転体504を軸心方向に移動させる際に第1回動モータ95の荷重が加わることがなく、また、第1回動モータ95により回転体504を回転させる際に昇降モータ96の荷重が加わることがないので、それぞれの駆動モータ95,96にかかる負荷を軽減することができる。
また、昇降体502の昇降動作に応じて駆動ギヤ525を第2従動ギヤ527に対して回動軸心方向に摺動させる場合、従動ギヤ527に対する駆動ギヤ525の噛合位置によってギヤのバックラッシュが異なることがあるのに対し、駆動ギヤ525と従動ギヤ527との相対位置関係が変化することがないので、昇降移動により昇降体502の位置が変わっても、回転体504の回動に変化が生じることがない。
また、回動軸512と第2従動ギヤ527または駆動ギヤ525と第1従動ギヤ526は互いに摩擦抵抗値が異なる素材(例えば金属材と合成樹脂材のような異素材や、あるいは同素材でも炭素含有量が異なる素材など)で構成されていることで、往復移動時において双方の摺動が円滑に行われるため、往復移動に支障をきたす虞がない。
また、回動軸512を支持する下部軸受516を備え、回動軸512における下部軸受516に支持される被軸受部550dの直径は、該被軸受部550d以外の直径よりも小さいことで、下部軸受516に対する被軸受部550dの摩擦抵抗を極力小さくすることができるため、第1回動モータ95にかかる負荷を軽減することができる。
また、回動軸512は、第2従動ギヤ527が挿通されない断面視円形状の円形部550bと第2従動ギヤ527が挿通される断面視略非円形状の摺動部550cと、を有し、摺動部550cは、押出成型にて断面視円形状に成型した成型物の一部を切削加工することにより形成されることで、回動軸512を射出成型で形成する場合よりも成型精度が高まるため、回転時におけるガタツキ等を抑えることができる。
また、本実施例では、回動軸512の一部に断面視略非円形状(本例ではD型)の摺動部550cが形成されていたが、押出し成型により全長にわたり断面が略非円形状の回動軸512を構成してもよい。
また、本実施例では、摺動部550cは断面視略D字形に形成されていたが、挿通孔527a内に軸心方向に摺動可能、かつ、軸心周りに相対回動不能に挿通される異形状であれば、例えば断面形状は楕円形状やキー溝形状等であってもよい。
(変形例)
次に、本発明の変形例について、図27〜図31にもとづいて説明する。図27は、フレキシブル基板を保持するリブの変形例1を示す図である。図28は、(a)はフレキシブル基板を保持するリブの変形例2を示す図であり、(b)は(a)のM−M断面図である。図29は、(a)はフレキシブル基板を保持するリブの変形例3を示す図であり、(b)は(a)のN−N断面図である。図30は、第1演出装置の駆動機構の変形例を示す図である。図31は、(a)〜(c)は演出装置の変形例を示す概略図である。
前記実施例では、フレキシブル基板511a,511bを保持する板状部材にて形成されたリブ580,581は、フレキシブル基板511a,511bの内面、外面に対し垂直な姿勢で当接するとともに、内リブ580と外リブ581とが互いに長手方向にずれた位置に配置されていたが、図27に示すように、内リブ580A,580Bと外リブ581A,581Bとによりフレキシブル基板511a,511bを内外から挟持することにより保持するようにしてもよい。
また、これら内リブ580A,580Bと外リブ581A,581Bとの対向面を長手方向に向けて延設される所定長さの平坦面580T,581Tにて構成することで、フレキシブル基板511a,511bにおける第1演出LED61aの配設位置周辺を直線状に配設することができる。このように内リブ580A,580Bと外リブ581A,581Bとによりフレキシブル基板を挟持することで、第1演出LED61aの配設位置周辺のAB間を強制的に所定曲率にすることができる。
また、前記実施例では、投光部573は内周壁570に形成されていたが、外周壁571に形成してもよい。すなわち、第1演出LED61aおよび投光部573は、湾曲凹部側および湾曲凸部側のいずれに形成されていてもよい。
また、前記実施例では、フレキシブル基板511a,511bを複数のリブ580,581にて所定曲率に保持していたが、図28に示すように、枠状部503aにフレキシブル基板511a,511bを差し込み可能な凹溝状のスリット574を長手方向に向けて延設するようにしてもよい。具体的には、スリット574は、フレキシブル基板511a,511bの内面に対向する第1曲壁部と、フレキシブル基板511a,511bの外面に対向する第2曲壁部と、によりフレキシブル基板511a,511bを収容可能な凹溝形状に形成されるとともに、第1演出LED61aの配設位置周辺のAB間が略直線状に形成されている。つまり、AB間におけるスリット574の第1曲壁部(内面)は第1保持部および第2保持部を構成する第1平坦状壁部からなり、第2曲壁部(内面)は第3歩時部を構成する第2平坦状壁部からなる。言い換えると、内リブ580a,580bや外リブ581aが基板の長手方向に延設された平坦状壁部からなることで、スリット574における第1演出LED61aの配設位置周辺のAB間を強制的に所定曲率にすることができる。
また、前記実施例では、フレキシブル基板511a,511bは、前枠部材510aの背面に直接配設されていたが、図29に示すように、例えば透光性を有するケース本体590aとカバー体590bとにより開閉可能に構成された平面視略S字形の基板ケース590内に収容した状態で所定の配設位置に配設するようにしてもよい。
また、前記実施例では、フレキシブル基板511a,511bに搭載される電気部品として第1演出LED61aが適用され、フレキシブル基板511a,511bにおける第1演出LED61aの周辺の曲率をリブにより小さくしていたが、例えばフレキシブル基板511a,511bに電気部品としての基板側コネクタ61dが配設されている場合、リブによりその周辺の曲率を小さくするようにしてもよい。また、フレキシブル基板511a,511bにLEDやコネクタ以外の電気部品が搭載される場合、その周辺の曲率をリブにより小さくするようにしてもよい。
また、前記実施例では、フレキシブル基板511a,511bは一方向に湾曲する一の湾曲部に沿って配設されていたが、異なる方向に湾曲する複数の湾曲部に沿って連続して配設されていてもよい。
また、前記実施例では、外リブ581は、フレキシブル基板511a,511bにおける内リブ580a,580b間の略中央位置を湾曲凹部側に向けて押圧するように配置されていたが、例えばフレキシブル基板511a,511bにおける内リブ580a,580b間であれば略中央位置を押圧するものに限定されるものではなく、内リブ580a,580bのうちいずれかに偏った位置を押圧しても、フレキシブル基板511a,511bにおける内リブ580a,580間の曲率が曲壁部である内周壁570の内面よりも小さくなればよい。
また、前記実施例では、外リブ581により湾曲凹部側に向けて押圧されることにより、フレキシブル基板511a,511bにおける内リブ580a,580b間の曲率が全体的に略均一に小さくされていたが、内リブ580a,580b間の一部の曲率のみが局所的に曲壁部である内周壁570の内面よりも小さければ、内リブ580a,580b間における他の部位の曲率は必ずしも内周壁570の内面よりも小さくなくてもよい。
また、前記実施例では、フレキシブル基板511a,511bにおける内リブ580a,580b間は、略円弧状に湾曲する内周壁570の内面に沿って配設されるが、例えば内周壁570の内面が略逆U字形状等の非円弧形状に湾曲する場合、基板における湾曲頂部を外リブ581により湾曲凹部側に向けて押圧することにより該湾曲頂部の曲率のみが部分的に内周壁570の内面よりも小さくなればよい。
また、前記実施例では、1つの外リブ581により基板を湾曲凹部側に向けて押圧していたが、第1演出LED61a,61bの両側に設けた一対の外リブ581,581により湾曲凹部側に向けて押圧してもよく、このように一対の内リブ580a,580bおよび一対の外リブ581,581によりフレキシブル基板511a,511bにおける第1演出LED61a,61b周辺の4箇所を保持することで、第1演出LED61a,61bの両側を安定して保持できるため、押圧により姿勢が変更されて照射方向が変わってしまうことが防止される。
また、この場合、一対の外リブ581,581と一対の内リブ580a,580bとを、それぞれ第1演出LED61a,61bを中心として基板の長手方向の両側に対象配置することが好ましく、このように対称に配置することで基板における内リブ580a,580b間の曲率を全体的に偏りなく均一に小さくすることができ、これにより第1演出LED61a,61bの姿勢が変更されて照射方向が変わってしまうことが防止される。
また、前記実施例では、第1演出装置500は、第2従動ギヤ527の挿通孔527aに回動軸512が相対回動不能、かつ軸心方向に摺動可能に挿通されることにより、回転体504が昇降可能、かつ、回動可能とされていたが、例えば図30に示すように、第2従動ギヤ527’を軸心方向に向けて所定長さを有する長寸のギヤとし、回動軸512に相対回動不能に固定するとともに、第1従動ギヤ526に対して、軸心方向に摺動可能に噛合するようにしてもよい。
このように、回動軸512に設けられた第2従動ギヤ527’に対し第1従動ギヤ526が軸心方向に摺動可能に噛合されていることで、第1回動モータ95によって回転体504を回転させることができるとともに、昇降モータ96によるガイドピン537の上下移動に連動する下部軸受516、上部軸受565を有する枠体503によって回転体504を軸心方向に移動させることができる。すなわち、回動軸512の第2従動ギヤ527’と第2従動ギヤ527とが軸心方向に相対移動可能に連結されていることで、昇降モータ96により回転体504を軸心方向に移動させる際に第1回動モータ95の荷重が加わることがなく、また、第1回動モータ95により回転体504を回転させる際に昇降モータ96の荷重が加わることがないので、それぞれの駆動モータ95,96にかかる負荷を軽減することができる。
よって、前記実施例の場合、第2従動ギヤ527の挿通孔527aに回動軸512を挿通させる必要があるため、第2従動ギヤ527と回動軸512との組み付けが複雑になるのに対し、回動軸512の第2従動ギヤ527’に対して第1従動ギヤ526を簡単に噛合させることができるので、第2従動ギヤ527と回動軸512との組み付けが容易になる。また、ギヤ形状部は回動軸512周りに環装された第2従動ギヤ527’により構成されていたが、回動軸512の外周にギヤ形状部が直接形成されていてもよい。
また、図30においては、昇降移動範囲内においてギヤが噛合されるように、回動軸512の第2従動ギヤ527’と第1従動ギヤ526とのうち第2従動ギヤ527’が軸心方向に向けて所定長さに形成されていたが、第1従動ギヤ526を軸心方向に向けて所定長さに形成してもよい。
また、前記実施例では、軸部材としての回動軸512が可動部としての回転体504に連結(固着)され、筒部材としての第2従動ギヤ527がベース部側の第1従動ギヤ526に連結されていたが、第2従動ギヤ527が可動部としての回転体504に連結され、回動軸512がベース部側の第1従動ギヤ526に連結されていてもよい。
また、前記実施例では、可動部としての回転体504は、回動軸512の軸心周りに回動可能に設けられていたが、回動軸512の回転により回転するものに限定されるものではなく、例えば、回動軸512に対し所定のギヤ機構を介して連結され、該回動軸512の軸心とは異なる方向を向く回動軸周りに回動または揺動可能に設けられていてもよい。
また、前記実施例では、第1演出装置500の回転体504、第2演出装置600の回転体602は回動軸周りに回動する回転体であり、これら回転体504,602をマグネットによる吸引作用を用いて所定の回転位置にて停止させるようになっていたが、例えば図31に示すように、図示しないステッピングモータにより駆動する駆動プーリ801と、該駆動プーリ801から離間して配置された従動プーリ802と、駆動プーリ801と従動プーリ802とに掛け渡されたベルト703の所定箇所に固定された可動体807と、から構成され、可動体807が第1位置Aと第2位置Bとの間で水平方向に往復動可能に設けられた演出装置800において、可動体807を第1位置Aと第2位置Bとの間の第3位置にてマグネットの吸引作用を用いて停止させてもよい。
具体的には、可動体807の下端には、第1位置Aに設けられる第1センサ804aおよび第2位置に設けられる第2センサ804bにて検出される検出部としてマグネット805を設けるとともに、第3位置においてマグネット805に吸引されるマグネット806(または磁性体)を配設する。
この場合、図示しないステッピングモータの駆動により、可動体807をAB間で往復動させることが可能であるとともに、第1位置Aおよび第2位置Bにおいては、第1センサ804a、第2センサ804bによりマグネット805が検出されることで可動体807を停止させることができ、第1位置から所定ステップ数移動させた時点でステッピングモータを停止させたとき、マグネット805,806の吸引作用にて、第3位置Cに可動体807を停止させることができる。
例えば図31(a)に示すように、スーパーリーチに移行したときに、第1位置Aに停止された可動体807(列車)が第3位置Cに停止すれば大当りする演出が実行された場合、はずれの場合は第3位置Cの手前や第3位置Cを通過して第2位置Bに停止され(図31(b)参照)、大当りの場合には、第3位置Cにて停止される(図31(c)参照)。このように可動体807を第3位置Cに停止させる演出において、演出表示装置9の画面に停止位置の背景等を表示させる場合、第3位置Cに可動体807を停止させたときに背景画像との位置関係にずれが生じることがないので、遊技者に違和感を与えることがない。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状のパチンコ球(遊技球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えばメダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、遊技機の一例として、パチンコ遊技機1が適用されていたが、メダル等の遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン、雀球、アレンジボール等の種々の遊技機にも適用可能である。
1 パチンコ遊技機
6 遊技盤
500 第1演出装置
501 ベース体
502 昇降体
503 枠体
504 回転体
511a、511b フレキシブル基板
512 回動軸
527 第2従動ギヤ
527a 挿通孔
560 マグネット
561 被吸着部材
580 内リブ
581 外リブ
600 第2演出装置
601 ベース体
602 回転体
605a〜605d 装飾プレート
609,610 マグネット

Claims (1)

  1. ベース部と、該ベース部に対して移動可能な可動部と、該可動部に駆動力を伝達させる駆動伝達手段と、を有する演出装置を備える遊技機であって、
    前記駆動伝達手段は、
    長手方向にわたって特定の異形断面で形成される異形状部を有する軸部材と、該軸部材の異形状部に相当する形状の挿通孔が形成され該軸部材が摺動可能に挿入される筒部材とを有してなり、該軸部材および該筒部材のうち一方の部材がベース部側に、他方の部材が可動部側に連結される駆動伝達軸と、
    前記駆動伝達軸のベース部側の部材に形成されたギヤに噛合されて回転方向の駆動力を伝達する回転駆動源と、
    前記駆動伝達軸の軸心方向に進退駆動可能な進退部を有する進退駆動源と、
    前記駆動伝達軸の可動部側の部材を軸心周りに回転可能に軸支するとともに軸心方向には移動不能に固定し、前記進退部の進退駆動に連動して前記軸心方向に移動可能な軸受部と、を備え、
    前記回転駆動源および前記進退駆動源は、前記ベース部に固定されている、
    ことを特徴とする遊技機。
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