以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
[スロットマシン]
第1実施形態に係る遊技機として、スロットマシンSMを図1〜図3に示しており、まず始めに、この図を参照してスロットマシンSMの全体構成について説明する。なお、以下の説明では、便宜上、図1の各矢印で示す方向をそれぞれ、前後方向、左右方向、上下方向と呼称して説明する。
<スロットマシンの外部構成>
スロットマシンSMは、図1〜図3に示すように、前面(前方)が開口した箱状の筐体5と、筐体5の前面開口部に開閉可能に取り付けられた前扉2とを備えている。前扉2は、正面視において、筐体5の左側板5aの前部に配設されたヒンジ機構6a〜6cを用いて筐体5の前面開口部に対し横開き開閉可能に取り付けられている。
前扉2の上部から中間部に亘る部分には、その後面側に配設された画像表示装置30の
表示画面30aが前方を臨むように配置されている。画像表示装置30の下側には、筐体5内に横並びに配設された3個のリール11a,11b,11cの表面が臨むリール窓Wが設けられている。すなわち、画像表示装置30におけるリール窓Wを除いた部分に、表示画面30aが形成される。前扉2の上部における表示画面30aの左右上方には、左右の上部スピーカーユニット12a,12bが設けられている。前扉2の上部における表示画面30aの上方には、所定の装飾が施された装飾部材13が設けられている。前扉2の上部における表示画面30aの左右側方には、左右の上サイドランプ14a,14bが設けられている。前扉2の中間部における表示画面30aの左右側方には、左右の下サイドランプ15a,15bと、左右のサイドランプ装飾部材16a,16bが設けられている。前扉2の中間部における表示画面30aの下方には、操作パネル21が設けられている。
操作パネル21の上面側には、遊技メダル(遊技媒体)を投入するためのメダル投入口22と、クレジットされた範囲内で遊技メダルをベットするためのBETスイッチユニット23と、演出に関する操作を行うための演出操作ユニット100と、LEDランプ等により構成された表示ランプユニット46が設けられている。操作パネル21の前面側には、全リール11a〜11cを回転開始させる際に操作されるスタートレバー(スタートスイッチ)25と、各リール11a,11b,11cの回転を個別に停止させるための3個のストップスイッチ26a,26b,26c(図中左側のストップスイッチ26aは左側のリール11aに対応し、中央のストップスイッチ26bは中央のリール11bに対応し、右側のストップスイッチ26cは右側のリール11cに対応する)が設けられている。また、操作パネル21の右側には、前扉2を開閉させるためのシリンダー錠28が設けられている。
メダル投入口22から延びるメダル通路は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる場合に当該遊技メダルが通過する受入通路(後述のホッパー51に通ずる)と、投入された遊技メダルが受け入れられない場合に当該遊技メダルが通過する返却通路(後述の遊技メダル払出口41に通ずる)とに分岐しており、その分岐部にはメダルセレクタ35(図2を参照)が設けられている。メダルセレクタ35は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる期間においては、メダル投入口22に投入された遊技メダルを受入通路に導き、それ以外の期間においては、メダル投入口22に投入された遊技メダルを返却通路に導くように、受入通路と返却通路を選択的に、一方を開状態に他方を閉状態にできるように構成されている。
リール窓Wは、図1に示すように、3個のリール11a〜11cが全て停止した際に、リール毎に3個の図柄、合計9個の図柄が遊技者から視認可能に表示されるように構成されている。リール11a〜11cの各中段の図柄表示領域を水平(横一直線)に結ぶ入賞ライン29は、規定数の遊技メダルがベットされることにより有効化される入賞ラインであり、有効化された入賞ライン29(「有効ライン29」とも呼称する)上に停止表示された図柄組合せにより遊技役の成立の有無が判定されるように構成されている。
前扉2の下部前面側には、透明な下パネルカバー31が取り付けられている。下パネルカバー31の裏面側には、所定の図柄が設けられた半透明の下パネルベースおよび下パネル照明灯(いずれも図示せず)が取り付けられており、この下パネル照明灯を点灯させることにより、下パネルベースの図柄を裏面側から照明するように構成されている。下パネルカバー31の右下方には、下部スピーカーユニット32が設けられている。下パネルカバー31の左下方には、ウーファーユニット33が設けられている。
前扉2の下端部には、受け皿アッセンブリ40が設けられている。受け皿アッセンブリ40には、遊技メダルを払い出すための遊技メダル払出口41が開設されているとともに
、遊技メダル払出口41に臨むようにして遊技メダルを貯留するための遊技メダル貯留皿42が設けられている。なお、遊技メダル貯留皿42には、灰皿(図示せず)が設けられるようにしてもよい。
<スロットマシンの内部構成>
図3に示すように、筐体5内の下部(底板5d上)には、遊技の結果、所定の入賞態様が構成された場合に獲得される遊技メダルを払い出すメダル払出装置50が設けられている。メダル払出装置50は、遊技メダルを検出するためのメダル検出部(図示せず)と、投入されて有効に受け入れられた遊技メダルを物理的に収容する(貯留する)ホッパー51とを有している。メダル払出装置50の近傍位置には、ホッパー51から溢れた遊技メダルを収納するための補助収納庫53が設けられるとともに、この補助収納庫53が満杯状態(補助収納庫53から遊技メダルが溢れる可能性のある状態)であるか否かを検出する満杯検出部(図示せず)が設けられている。また、メダル払出装置50の左方位置には、スロットマシンSMに搭載された種々の装置に電力を供給する電源装置(電源基板)55が設けられている。
筐体5内の中央部には、左右の側板5a,5bに架け渡されるようにリールベース19が設けられており、このリールベース19上にリールユニット10が載置されている。リールユニット10は、詳細は後述するが、上述の3個のリール11a,11b,11cと、これらのリール11a〜11cをそれぞれ回転させる3個のリールモータ(図3では図示せず)とを有して構成されている。リール11a〜11cはそれぞれ、透光性を有する部材により構成されており、その外周面には、複数種類の図柄が表示された、透光性を有するリールテープが貼り付けられている。また、リール11a〜11cの内面側にはそれぞれバックランプ(図示せず)が配設されており、これらのバックランプを点灯させることにより、リール窓W内に臨む各リール11a,11b,11cの領域を内面側から全体的に照明したり、停止表示された所定の図柄組合せ(例えば、有効ライン29上や、有効ライン29上とは異なる入賞ライン上に並んだ遊技役の対応図柄等)を目立たせるように各リール11a,11b,11cの一部領域のみを照明したりするように構成されている。
筐体5内の上部には、遊技の進行に係る主たる制御(リール11a〜11cの駆動制御や役決定処理等を含む)を行う主制御装置(主制御基板)81が設けられている。一方、遊技の進展状況等に応じた演出制御(画像表示装置30による画像表示制御や、上部スピーカーユニット12a,12b、下部スピーカーユニット32、ウーファーユニット33等による音声出力制御等)を行う副制御装置(副制御基板)82は、図2に示すように、前扉2の後面側に設けられている。主制御装置81と副制御装置82とは、ケーブルハーネスを用いて電気通信可能に接続されており、これら装置間の情報伝達は主制御装置81から副制御装置82への一方向のみ行うことが可能となっている。なお、画像表示装置30は、副制御装置82、各リール11a〜11cの前方周囲を覆う枠部材71、中継基板カバー73に覆われた中継基板72等と一体的に組み付けられてユニット化されている。
<スロットマシンの基本動作>
スロットマシンSMで遊技を行うには、まず実際にメダル投入口22に遊技メダルを投入することによりベットするか、BETスイッチユニット23に設けられた1‐BETボタンまたはMAX‐BETボタン(いずれも図示せず)の何れかを操作してクレジットの範囲内で規定数の遊技メダルをベットすることにより、複数の入賞ラインのうち入賞ライン29を有効化する。
次に、遊技者がスタートレバー25を操作すると、ベット数が確定する(ベットされた遊技メダルが遊技の用に供される)とともに、役決定処理が行われ、その後、最小遊技時
間(1つの遊技において全リールが回転開始してから、次の遊技において全リールを回転開始させるまでに最低限確保しなければならないとされる時間(例えば、4.1秒間)の
こと)が経過したことを確認した後、各リール11a〜11cが回転を開始し、リール11a〜11cの外周表面に表示された複数種類の図柄がリール窓W内を上下に(通常、上から下に)移動表示される。そして、リール11a〜11cの回転が所定の速度に達して定速回転となり、かつ、全てのリールのインデックスを検知すると各ストップスイッチ26a〜26cが有効化され(ストップスイッチの操作が有効に受付け可能とされ)、遊技者が左側のストップスイッチ26aを操作すると左側のリール11aの回転が停止し、中央のストップスイッチ26bを操作すると中央のリール11bの回転が停止し、右側のストップスイッチ26cを操作すると右側のリール11cの回転が停止するように構成されている。
ここで、有効ライン29上に停止表示された図柄組合せが予め定めた入賞態様(遊技メダルを獲得することができる遊技役の対応図柄)となっている場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルがメダル払出装置50により払い出されるか、またはクレジットとして加算される。
<演出操作ユニット>
次に、本実施形態に係る演出操作ユニット100について図4〜図16を参照して説明する。
演出操作ユニット100は、前扉2の操作パネル21上に設けられるユニットベース110と、遊技者が操作可能な演出ボタン201を備える演出ボタン装置200と、遊技者が操作可能な十字キー301を備える十字キー装置300とを主体として構成される。この演出操作ユニット100は、1個のユニットベース110に、演出ボタン装置200および十字キー装置300の両方が組み付けられた複合的な操作装置である。
≪ユニットベース≫
ユニットベース110は、硬質の樹脂材料を用いて、左右方向に延びる横長の容器状に形成されている。このユニットベース110は、操作パネル21の上面に配置される略平皿状のプレート部111と、プレート部111の下面の左右両端から突設されて操作パネル21にネジ止めされる一対の連結片部112と、プレート部111の下面の右側から膨出する箱状のボタン取付部120と、プレート部111の下面の左側から膨出する箱状の十字キー取付部130とを備えている。
プレート部111は、ユニットベース110が操作パネル21に設けられた凹部に嵌め込まれる形で取り付けられることによって、操作パネル21の上面とほぼ同一面上に配置されており、このプレート部111の開口部分から演出ボタン201および十字キー301が上方に露出されている。連結片部112は、操作パネル21へのプレート部112の締結を行うネジ(図示せず)が挿通されるネジ挿通孔112aが形成されている。
ボタン取付部120は、プレート部111の下面から延出して前後左右を囲む周壁部121と、この周壁部121の底面開口を塞ぐ底壁部122とを有して、上面側に開口する有底の矩形箱状に形成されている。このボタン取付部120には、各壁部121,122に囲まれて演出ボタン201を収容するボタン収容室123が形成されており、このボタン収容室123の上端に形成されたボタン挿通口124を介して、演出ボタン201が外部に露出されるようになっている。底壁部122の前縁部、後縁部および右縁部には、演出ボタン201を摺動自在に支持するための3つの係合溝125が上下方向に貫通形成されている。底壁部122には、後述のLED基板250を保持するための3本のボス(2本のネジボス122a,122b、1本の位置決めボス122c)がボタン収容室123
内に延びて立設されている。底壁部122の中央には、後述の演出ボタン201の突起部248を案内する断面円形状の案内孔126が上下方向に貫通されている。また、底壁部122の右端側には下方に延びる2本の短尺の固定脚部127が形成され、ボタン取付部120と十字キー取付部130との間には下方に延びる2本の長尺の固定脚部128が形成されている。各固定脚部127,128の先端(下端)は同一面内に配置されており、その中心には後述の保護カバー260を取り付けるためのネジ孔127a,128aがそれぞれ形成されている。また、底壁部122の左端側には、後述の操作検出センサ256を挿通させてボタン収容室123内に突出させるためのセンサ挿通孔129が上下方向に開口されている。
十字キー取付部130は、プレート部111の下面から延出して前後左右を囲む包囲壁131部を有して、上面側および下面側に開口する矩形箱状に形成されている。十字キー取付部130には、十字キー装置300を収容する十字キー収容室132が形成されており、この十字キー収容室132の上端に形成された4つの十字キー挿通口133を介して、十字キー301の4つのボタン部302a〜302dが外部に露出されるようになっている。包囲壁部131の左側面には、後述のスイッチケース330が係合する一対の取付溝134が左右方向に貫通されている。また、十字キー収容室132には、後述の十字キー301および弾性部材310を位置決めするための突部受容溝135(図11を参照)が上下方向に延びて形成されている。
≪演出ボタン装置≫
演出ボタン装置200は、ユニットベース110のボタン収容室123内に設けられて遊技者により押圧操作される演出ボタン201と、演出ボタン201が操作されたことを検出する操作検出センサ256と、演出ボタン201に対して振動を付与するソレノイドユニット270とを備えて構成される。
演出ボタン201は、プレート部111のボタン挿通口124から上方に露出される外側ボタン部材210と、この外側ボタン部材210を支持するとともにボタン取付部120に摺動自在に取り付けられる内側ボタン部材240とを備えて構成される。
外側ボタン部材210は、押圧操作の際に遊技者の手指が触れられる上ボタンカバー220と、この上ボタンカバー220の下部に着脱自在に取り付けられる下ボタンカバー230とを備えて構成される。
上ボタンカバー220は、透光性を有する無色透明な合成樹脂材料を用いて、下方に開口を有する矩形の容器状(扁平な容器状)に形成されている。この上ボタンカバー220の表面側には、上方に凸を向けた緩やかな曲面状の操作面(遊技者の手指が触れる部位)221が形成されている。上ボタンカバー220の前後の側面には、下ボタンカバー230を装着するための連結孔222が貫通形成されている。
下ボタンカバー230は、光拡散性を有する白色半透明な合成樹脂材料を用いて、下方に開口を有する矩形の容器状に形成されている。なお、下ボタンカバー230には、下記の光拡散処理が施されていてもよい。この光拡散処理としては、樹脂自体に光拡散材(光拡散性の微粒子)を配合したもの、シボ加工(凹凸加工)が施されたもの、表面又は裏面に光拡散シートを貼着したものなどが挙げられる。下ボタンカバー230の表面部231には、例えば「PUSH」などの文字列が印刷された装飾シール232(図14等を参照)が貼り付けられる。この装飾シール232は、透光性を有する透明なフィルムにより形成されている。なお、下ボタンカバー230は、前述のように、外観が白色に形成されているため、装飾シール232(文字列)の視認性が害されることなく、「PUSH」の文字列(赤色の文字列)が強調表示されることで、遊技者に対して演出ボタンの押圧操作を
促すことができる。
また、下ボタンカバー230の前後の側面には、上ボタンカバー220の連結孔222に係合する楔状の連結突起233が形成されている。下ボタンカバー230の下端には、下方に延出する三本の第1アーム234が片持ち状に形成されている。この第1アーム234の先端側(自由端側)には、内側ボタン部材240に係合する鉤状の第1爪部234aが外向きに突出形成されている。また、下ボタンカバー230の下端には、内側ボタン部材240の上部開口に嵌合する複数の嵌合突部235(図15等を参照)が形成されている。
内側ボタン部材240は、遮光性の高い有色不透明な合成樹脂材料を用いて、上方に開口を有する矩形の容器状に形成されている。本実施形態では、内側ボタン部材240の材料には、透光性を有しない又は透光率の極めて低い黒色の合成樹脂材料を用いている。
内側ボタン部材240の底面には、ボタン取付部120の底壁部122に立設された3本のボス122a〜122cを挿通させるべく、前後に並んだ断面円形状の二つのボス挿通孔241,242と、断面矩形状の一つのコネクタ挿通孔243とが上下方向に貫通形成されている。一方のボス挿通孔241とコネクタ挿通孔243には、ボタン取付部120の底壁部122に立設された各ネジボス122a,122bがそれぞれ挿通される。このネジボス122a,122bの上端部には、後述のLED基板250に挿通されたネジ254が螺着されるネジ孔が形成されている。他方のボス挿通孔242には、ボタン取付部120の底壁部122に立設された位置決めボス122cが挿通される。この位置決めボス122cの上端部には、後述のLED基板250を位置決めするための位置決めピンが形成されている。
内側ボタン部材240の上部開口と下ボタンカバー230の下部開口との間には、演出ボタン201(上ボタンカバー220)を発光表示するためのLED基板250が収容されるLED収容空間239(図6等を参照)が形成される。このLED基板250は、矩形平板状の回路基板であり、その中央にはチップ型LED251が実装されている。チップ型LED251には、表面実装(SMD)型のフルカラーLEDが適用されている。LED基板250には、その表裏面の一方の対角線上の両隅部に、該基板着脱用のネジ254が挿通されるネジ挿通孔252が上下方向に貫通形成されている。また、LED基板250には、その表裏面の他方の対角線上の奥側の隅部(左後方側の隅部)に、位置決めボス122cの位置決めピンが挿入される位置決め孔253が上下方向に貫通形成されている。なお、コネクタ挿通孔243には、上記のネジボス124と一緒に、LED基板250の下面側に設けられたコネクタ255が挿通される。なお、本実施形態では、チップ型LED251が1個のみ実装されているが、その変形例として、光量を調整しやすくするため、或いは、順次点灯等の点灯パターンにより演出的な発光表示を行うために、チップ型LED251を複数個実装してもよい。また、複数個のチップ型LED251として、フルカラーLEDに加えて、紫外線LED等を実装するように構成してもよく、それによれば、下ボタンカバー230や装飾シール232に紫外線で励光される塗料を塗布して、特殊な文字列等を浮かび上がらせる等の演出を行うことが可能となる。
内側ボタン部材240の前後および右側の側面には、下方に延出する3本の第2アーム244が片持ち状に形成されている。この第2アーム244の先端側(自由端側)には、ボタン取付部120の係合溝125に係合する第2爪部244aが外向きに突出形成されている。また、内側ボタン部材240には、第2アーム244の根元の内側に、上下方向に貫通するアーム挿通孔245がそれぞれ形成されている。このアーム挿通孔245は、下ボタンカバー230の第1アーム234と整合する位置に設けられて、該第1アーム234を上下方向に挿通可能な大きさに形成されている。ここで、図10〜図11に示すよ
うに、このアーム挿通孔245に第1アーム234を挿通すると、第2アーム244の内側面に沿って第1アーム234の外側面が当接又は近接する位置関係(両者が板厚方向に重なり合う位置関係)となっている。加えて、第2アーム244の突出長が第1アーム234の突出長よりも爪1個分だけ長く形成されているため、第2アーム244の内側面に第1アーム234の外側面が当接又は近接した際に、第1爪部234aが第2爪部244aに下方から係合するように構成されている。従って、これらが相互に係合すると、ボタン取付部210の係合溝125に係合された第2爪部244aに対して、さらに第1爪部234aが係合するという二重係合状態となる。このようにボタン取付部120の係合溝125に対して、第2爪部244aが直接的に係合するとともに、第1爪部234aが間接的に係合するため、ボタン取付部120から演出ボタン201を脱着する際には、第1爪部234aおよび第2爪部244aを同時に又は個別に離脱させることが可能となり、メンテナンスの利便性が高くなる。
内側ボタン部材240の下面側には、薄肉円盤状のバネ支持部246aが突出形成されるとともに、このバネ支持部246aの前後にて円弧状に湾曲する一対のバネ受け部246bが突出形成されている。バネ支持部246aと各バネ受け部246bとの間には、付勢手段としてのコイルばね247が挿入されて支持される。コイルばね247は、内側ボタン部材240の下面とボタン取付部120の底壁部122との間に介装されて、常には内側ボタン部材240(演出ボタン201)を上方に向けて弾性的に付勢する。なお、内側ボタン部材240は、コイルばね247により上方(ボタン挿通口124の外側に押し出される方向)に付勢されても、その第2爪部244aがボタン取付部120の係合溝125の内壁面(係止面)125a(図6、図10等を参照)に係止されることで、ボタン挿通口124の外側へ抜けないようになっている。そのため、演出ボタン201は、常にはコイルばね247の付勢力によって遊技者による押圧操作が可能な位置に保持される。
バネ支持部246aの下端には、図15〜図16に示すように、下方に向けて突出する略筒状の突起部248が一体的に形成されている。この突起部248には、この突起部248の中央から後方寄りの部分に、断面が三日月状又は半月状の空隙部となる有底の肉盗み(「肉抜き」とも呼称する)248aが形成されている。本実施形態では、この肉盗み248aの断面を円形状ではなく三日月形状又は半月形状に形成することで(肉盗み248aの空隙部分の位置を中心から偏らせることで)、突起部248の肉厚を部分的に不均一(偏肉形状)としている。この突起部248は、肉盗み248aの外円弧(凸円弧)側に薄肉状に形成された薄肉部248bと、肉盗み248aの内円弧(凹円弧)側に厚肉状に形成された厚肉部(以下「被当接部」と呼称する)248cとを有してなる。つまり、被当接部248cは、突起部248のうちの他の部位よりも厚肉に形成された部位となる。この被当接部248cの先端面は、後述のソレノイド271のプランジャ273の中心軸線上に設けられており、該プランジャ273の先端面と当接する部分となっている。突起部248の外周面の前後左右の四カ所には、断面半円状の補強リブ248d〜248gが略放射状(径方向)に突出形成されている。前側(被当接部248c側)の補強リブ248dは、他の三カ所(薄肉部248b側)の補強リブ248e〜248gよりも大きく形成されている。これは補強リブ248dの存在によって被当接部248cの肉厚を実質的に増大させて、被当接部248cの強度を高めるためである。また、この補強リブ248dの存在により、被当接部248cの先端面を実質的に円形とさせることができ、プランジャ273の先端面に対応させた面形状とすることができる。
内側ボタン部材240の左側面には、操作検出センサ256によって演出ボタン121が操作されたことを検出するための部位である板状の被検出片249(図15等を参照)が突出形成されている。
操作検出センサ256は、光を発光する発光部(発光素子)と、この発光部からの光を
受光する受光部(受光素子)とを有し、これら発光部および受光部の間に内側ボタン部材240の被検出片249を挿入可能な間隙を有して略コ字形に形成されたフォトセンサからなる。この操作検出センサ256の外装体には、上下に貫通する取付孔257が形成されている。操作検出センサ256は、この取付孔257に挿通させたネジ258をボタン取付部120の底壁部122に形成されたネジ孔に螺着させることで、ボタン取付部120に固定される。そのとき、操作検出センサ256の発光部および受光部は、ボタン取付部120のセンサ挿通孔129を介してボタン収容室123内に突出配置され、内側ボタン部材240の被検出片249を検出可能(挿入可能)な位置に保持される。
操作検出センサ256は、演出ボタン201が押圧操作されず被検出片249が発光部と受光部との間に介在していない(遮光されていない)ときはオフ信号を出力し、演出ボタン201が下方に押圧操作されて被検出片249が発光部と受光部との間に介在している(遮光されている)ときにオン信号を出力する。本実施形態では、前述したとおり、この被検出片249を含めて内側ボタン部材240の全体を遮光性の高い黒色に形成しており、発光部から受光部へと射出される光を正確に遮断して、操作検出センサ256による検出精度を向上させている。このように内側ボタン部材240を下ボタンカバー230とは異なる色味の樹脂材料で形成する理由としては、内側ボタン部材240を下ボタンカバー230と合わせて内部の光の拡散性を高めるために白色の樹脂材料を用いて成型すると(被検出片249が白色の樹脂材料で構成されると)、演出ボタン201の操作を検出する際に、操作検出センサ256の受光部が誤検出を引き起こしてしまうリスクが高まり、検出精度が低下するという問題があるからである。なお、この操作検出センサ256は、ボタン取付部120の底面側に着脱される保護カバー260により下方から覆われて保護されている。
保護カバー260は、透明な樹脂材料を用いて、上方に開口する矩形箱状に形成されている。この保護カバー260は、ボタン取付部120の底面全体を覆うことのできる大きさに形成されている。保護カバー260の四隅には、図12〜図13に示すように、ユニットベース110の固定脚部127,128を受容する半円筒状の受容凹部261が形成されるとともに、該保護カバー260およびソレノイドユニット270を着脱するためのネジ279が挿通される上側ネジ挿通孔262が貫通形成されている。また、保護カバー260の下面には、ソレノイドユニット270を位置決めするための一対の位置決めピン263が突出形成されている。また、保護カバー260には、操作検出センサ256のコネクタ259を挿通する断面矩形状のコネクタ挿通孔264と、後述のソレノイド271のプランジャ273を挿通する断面円形状のプランジャ挿通孔265とが上下方向に貫通形成されている。この保護カバー260の下面側には、振動発生部としてのソレノイドユニット270が設けられている。
ソレノイドユニット270は、演出ボタン201を加振するソレノイド271と、このソレノイド271が固定される取付金具276とを備えて構成される。
ソレノイド271は、不図示の電磁コイルが内蔵されたソレノイド本体272と、電磁コイルの通電/非通電の制御により軸方向に進退駆動(伸縮駆動)する磁性体のプランジャ273とを備えた電動アクチュエータである。ソレノイド271は、プランジャ273の進退方向(伸縮方向)が上下方向となるように取り付けられている。プランジャ273の下端には、当該プランジャ273の直径よりも一辺の長さが大きい正方形状の駆動板274が取り付けられている。この駆動板274とソレノイド本体272との間には、ソレノイド本体272から離間する方向(下方)に駆動板を付勢する復帰用ばね(図示せず)が介装されている。ソレノイド271は、副制御装置82と電気的に接続されており、この副制御装置82から供給される駆動電圧が当該ソレノイド271の電磁コイルに印加されることで、プランジャ273が伸縮駆動(進退駆動)して、プランジャ273の先端に
係合又は当接した物体に振動を伝達することができる。なお、副制御装置82に設定された駆動電圧(パルス電圧)のパルス幅およびパルス振幅などを調節することで、プランジャ273の振動数、振幅、振動の強さを変更することができる。
固定金具276は、開放側を上方へ向けたコ字形の固定板部277と、この固定板277の両端(開放端)から左右外方へ突出する一対の取付片278とを備えて構成され、ソレノイド本体272の左右の側面にネジ止め固定されている。固定板部277の内側の底面は、プランジャ273の進退駆動に応じて駆動板274が当接する部位となっている。つまり、固定板部277は、ソレノイド271が発生する振動や打撃の反力板となる。取付片278には、保護カバー260の上側ネジ挿通孔262と対応する位置に設けられた下側ネジ挿通孔278aと、保護カバー260の位置決めピン263が挿入されるピン挿入孔278bとが上下方向に貫通形成されている。
ここで、ソレノイド271が通電されると、プランジャ273が不図示の復帰用ばねの付勢力に抗して伸長駆動(上方に突出駆動)し、演出ボタン201の突起部248に当接(衝突)して直接的に振動を付与したり弾発的に衝撃を加えたりする。一方、ソレノイド271の通電が遮断されると、プランジャ273が不図示の復帰用ばねの付勢力により縮小駆動(下方に退避駆動)する。本実施形態では、演出ボタン201が所定量押圧操作された位置で、プランジャ273から突起部248への振動伝達が可能となっている。
(演出ボタン装置の組立手順)
このような構成の演出ボタン装置200は、以下のようにして組み立てられる。まず、付勢手段であるコイルばね247をボタン取付部120の底壁部122に支持させた状態で、内側ボタン部材240をボタン収容室123内に挿入して、ボタン取付部120の各ボス122a〜122cを内側ボタン部材240の各挿通孔241〜243に挿通させるとともに、内側ボタン部材240の各第2爪部244aをボタン取付部120の各係合溝125にそれぞれ係合させる。このとき、内側ボタン部材240の下面とボタン取付部120の底壁部122との間にコイルバネ247が介在されることで、内側ボタン部材240が上方へ向けて常時付勢され、且つ、各第2爪部244aが各係合溝125の内壁面(係止面)125aに係止されて抜け止めされる。
続いて、LED基板250を内側ボタン部材240の各挿通孔241〜243に挿通された3つのボス122a〜122cの上端面に載置して、位置決めボス122cの位置決めピンをLED基板250の位置決め孔253に挿入するとともに、LED基板250のネジ挿通孔252に挿通させたネジ254をネジボス122a,122bのネジ孔に螺着することで、LED基板250が3つのボス122a〜122cの上端面に支持された水平姿勢で取り付けられる。
次いで、下ボタンカバー230をボタン収容室123に挿入して、下ボタンカバー230の各第1爪部234aを内側ボタン部材240の各第2爪部244aに係合させることで、下ボタンカバー230を内側ボタン部材240に取り付ける。また、上ボタンカバー220を下ボタンカバー230の上面に被せるようにして、上ボタンカバー220の連結孔222に下ボタンカバー230の連結突起233を係合させることで、上ボタンカバー220を下ボタンカバー230に取り付ける。それにより、外側ボタン部材210(上ボタンカバー220、下ボタンカバー230)と内側ボタン部材240とが一体化されて、演出ボタン201が組み立てられる。
続いて、操作検出センサ256の取付孔257に下方からネジ258を挿通させてボタン取付部120のネジ孔に螺着することで、この操作検出センサ256をボタン取付部120の底面側に取り付ける。そのとき、操作検出センサ256の発光部および受光部は、
ボタン取付部120の底壁部122のセンサ挿通孔129を介してボタン収容室123内に突出配置され、内側ボタン部材240の被検出片249を検出可能(挿入可能)な位置に保持される。
そして、保護カバー260をボタン取付部120の底面側に被せるとともに、この保護カバー260の底面側にソレノイドユニット270をあてがい、その下方からネジ279を下側ネジ挿通孔278aおよび上側ネジ挿通孔262に通してユニットベース110の固定脚部127,128のネジ孔127a,128aに螺着することで、ボタン取付部120の底面側に保護カバー260およびソレノイドユニット270が固定される。それにより、演出ボタン装置200の組み立てが完了する。
(演出ボタン装置の作用)
かかる構成の演出ボタン装置200は、演出ボタン201の全体がコイルばね247によって常時上方に付勢されており、演出ボタン201(外側ボタン部材210)の上部がボタン挿通口124から上方に突出することで、遊技者による押圧操作が可能な状態(初期位置にある状態)となっている。この初期位置では、内側ボタン部材240の被検出片249が操作検出センサ256の発光部および受光部間を遮光しておらず、操作検出センサ256からはオフ信号(非操作検出信号)が出力される。
演出ボタン201がコイルばね247の付勢力に抗して下方に押圧操作されて操作位置(下限位置)まで達すると、内側ボタン部材240の下面がボタン取付部120の底壁部122に当接して、それ以上の移動(押圧操作)が規制される。この操作位置では、内側ボタン部材240の被検出片249が操作検出センサ256の発光部および受光部間を遮光し、操作検出センサ256からはオン信号(操作検出信号)が出力される。なお、被検出片249を含む内側ボタン部材240の全体を遮光性の高い黒色の樹脂材で形成したことにより、被検出片249が発光部および受光部間の光路を確実に遮光して、操作検出センサ256により演出ボタン201の操作を正確に検出することが可能となる。
演出ボタン201が操作位置にあるとき、内側ボタン部材240の突起部248(被当接部248c)がソレノイド271のプランジャ273の可動範囲内にあり、この突起部248の被当接部248cにプランジャ273が当接可能となる。つまり、操作位置では、プランジャ273を伸縮駆動(進退駆動)させることで、プランジャ273を突起部248の被当接部248cに連続的又は断続的に当接させて、演出ボタン201に振動を伝達したり、又は衝撃を加えたりすることができる(すなわち、ボタン振動演出として、遊技者に対して演出ボタン201の振動を感知させることができる)。
このとき、演出ボタン201に内蔵されたチップ型LED251を発光させると、このチップ型LED251の光が下ボタンカバー230を透過して多方向に拡散され、上ボタンカバー220の全体が均一に照射されることになる(光のムラや点発光を防止することができる)。なお、表面実装のチップ型LEDでは砲弾型LEDと比べてリード線の分だけ低背となるが、ボタン取付部120の各ボス122a〜122cを内側ボタン部材240の各挿通孔241〜243に挿通させて当該ボス122a〜122cの上端にLED基板250を取り付けることで、このLED基板250をユニットベース110に固定しながらも演出ボタン201の内部(外側ボタン部材210と内側ボタン部材240との間)に収容することができるため、このチップ型LED251の光を演出ボタン201の表面に確実に到達させることができるとともに、ソレノイド271の振動をLED基板250が直接的に受けることもなく、LED基板250の故障や不具合の発生を未然に防止することができる。
(演出ボタン装置のメンテナンス)
次に、演出ボタン装置200のメンテナンスとして、LED基板250の交換手順について説明する。まず、ソレノイドユニット270および保護カバー260をボタン取付部120に締結している4本のネジ279を緩めて、それらの締結を解除することで、ボタン取付部120からソレノイドユニット270および保護カバー260を取り外す。これらを取り外すと、ボタン取付部120の底面側で、互いに係合状態の第1爪部234aおよび第2爪部244aが露出され、両爪部234a,244aに対してアクセス可能となる。ここで、内側の第1爪部234aを外側の第2爪部244aから離脱させて、第1爪部234aと第2爪部244aとの係合を解除すると、内側ボタン部材240をボタン取付部120に残留させた状態のままで(内側ボタン部材240の第2爪部244aをボタン取付部120の係合溝125に係合させた状態のままで)、外側ボタン部材210(上下のボタンカバー220,230)のみをボタン取付部120から取り外すことができる。すなわち、ボタン取付部120から内側ボタン部材240を取り外すことなく、外側ボタン部材210のみをボタン取付部120から取り外すことができる。こうして外側ボタン部材210をボタン収容室123から取り出すと、このボタン収容室123内において3本のボス122a〜122cの上端に載置固定されたLED基板250が上方に向けて露出される。そして、LED基板250とネジボス122a,122bとを締結している2本のネジ254を緩めて、両者の締結を解除することで、間単にLED基板250を取り外すことができる。なお、新品のLED基板250を取り付けた後は、前述の組立手順と同様の手順で演出ボタン201を組み立てて元に戻せばよい。なお、保護カバー260は、その組立性を容易化するために、ユニットベース110にネジ止めにて締結固定する構成に代えて、例えば各爪部234a,244aの如く係止爪等を利用して係脱自在に固定する構成としてもよい。この構成によれば、LED基板250の交換時などに、アクセスの対象となる保護カバー260および外側ボタン部材210をドライバ等の工具を必要とすることなく簡単にワンタッチで着脱可能となるため、演出ボタン装置200のメンテナンス性を一層向上させることが可能となる。
≪十字キー装置≫
十字キー装置300は、遊技者により押圧操作される十字キー301と、十字キー301と連動して弾性変形する弾性部材310と、十字キー301が押圧操作されたことを検出するスイッチ基板320と、十字キー収容室132の下面開口を塞ぐスイッチケース330とを備えて構成される。
十字キー301は、上下左右の4方向のボタン部として上ボタン部302a、下ボタン部302b、左ボタン部302cおよび右ボタン部302dとを有して構成されている。各ボタン部302a〜302dは、十字キー取付部130の各ボタン挿通口133に挿通された状態で上方に露出される。各ボタン部302a〜302dの底面側には、弾性部材310を押下可能な断面十字状の接触部303a〜303dが形成されている。十字キー301の外周面には、十字キー取付部130に対する位置決め用の突部304が径方向(右方)に突出形成されている。十字キー301の底面側の中心には、該十字キー301の中心軸(揺動軸)となる支軸部305が下方に突出形成されている。
弾性部材310は、電気絶縁性を有するゴム系素材により形成されている。弾性部材310には、円柱状に形成された4つの弾性支持部311a〜311dが4つのボタン部302a〜302dに対応して形成されている。各弾性支持部311a〜311dは、各ボタン部302a〜302dと1対1の関係で設けられており、各ボタン部302a〜302dの接触部303a〜303dを弾性的に支持する。弾性部材310の中心には、十字キー301の支軸部305が受容される円形の軸孔312が表裏に貫通されており、この支軸部305を中心として十字キー301(各ボタン部302a〜302d)が押圧操作可能に支持されている。各弾性支持部311a〜311dの裏面側には、電気伝導性を有する端子部313a〜313dがそれぞれ形成されている。弾性部材310の右端面には
、十字キー301の突部304と整合する位置に、十字キー取付部130に対する位置決め用の突部314が右方に突出形成されている。各突部304,314は、十字キー収容室132内に形成された突部受容溝135(図11を参照)に受容されて位置決めされる。
弾性部材310の底面の各縁部には、4つの位置決め凸部315〜318が下方に向けて突出形成されている。具体的には、弾性部材301の底面の左縁部には左位置決め凸部315が形成され、弾性部材301の底面の右縁部には右位置決め凸部316が形成され、弾性部材301の底面の前縁部には前位置決め凸部317が形成され、弾性部材301の底面の後縁部には後位置決め凸部318が形成されている。ここで、4つの位置決め凸部315〜318の幅寸法(長手方向の幅寸法)については、4つの位置決め凸部315〜318のうち、左位置決め凸部315の幅寸法が最も大きく、右位置決め凸部316の幅寸法が最も小さくなっている。なお、前位置決め凸部317の幅寸法と後位置決め凸部318の幅寸法とは同一となっており、左位置決め凸部315の幅寸法よりも小さく、且つ、右位置決め凸部316の幅寸法よりも大きくなっている。
スイッチ基板320は、4つの電極部321a〜321dが形成された基板本体322と、この基板本体322の裏面側に設けられた4つのコネクタ325〜328とを備えて構成される。4つの電極部321a〜321dは、互いに電気的に絶縁されており、弾性部材の4つの端子部313a〜313dのそれぞれに対応する位置に設けられている。また、各電極部321a〜321dは、互いに電気的に絶縁された一対の対向電極をそれぞれ有しており、弾性部材310が押し下げられることで、その端子部313a〜313dが対応する電極部321a〜321dの一対の対向電極に接触して橋渡しすることで、当該対向電極を相互に導通するものとなっている。基板本体322の左側の側面には、弾性部材310の左位置決め凸部が係合する左切欠き323が凹設されている。基板本体322の右側の側面には、弾性部材310の右位置決め凸部が係合する右切欠き324が凹設されている。右切欠き324は、4つの位置決め凸部315〜318のうち最も狭幅の右位置決め凸部316のみが係合可能な切欠き幅に形成されている。なお、弾性部材310の前位置決め凸部317および後位置決め凸部318は、基板本体322の前端面および後端面を挟み込むように配置される。
コネクタ325は、副制御装置82と電気接続するためのコネクタであり、副制御装置82に繋がるケーブルの端部に設けられたコネクタと嵌合接続される。コネクタ326は、ソレノイド271と電気接続するためのコネクタ(中継コネクタ)であり、ソレノイド271に繋がるケーブルの端部に設けられたコネクタと嵌合接続される。コネクタ327は、操作検出センサ256と電気接続するためのコネクタ(中継コネクタ)であり、操作検出センサ256に繋がるケーブルの端部に設けられたコネクタと嵌合接続される。コネクタ328は、LED基板250と電気接続するためのコネクタ(中継コネクタ)であり、LED基板250に繋がるケーブルの端部に設けられたコネクタと嵌合接続される。
スイッチケース330は、透明な樹脂材料を用いて矩形の容器状に形成されている。スイッチケース330の右側面の中央には、保護カバー260の左上面部によって下方から支持される被支持部331が形成されている。スイッチケース330の上面側(被支持部331の上面側を除く)は、スイッチ基板320の基板本体322を載置可能な大きさに形成されている。スイッチケース330の左側面には、十字キー取付部130の一対の取付溝134に係合する一対の突片部332が形成されている。スイッチケース330には、大型のコネクタ325を挿通させるコネクタ挿通口333と、小型のコネクタ326〜328を同時に挿通させるコネクタ挿通口334とが形成されている。
かかる構成の十字キー装置330をユニットベース110の十字キー取付部130に組
み付けるには、十字キー収容室132の下面側から、十字キー301、弾性部材310、スイッチ基板320の順に挿入する。このとき、十字キー301の突部304および弾性部材310の突部314を十字キー収容室132内の突部受容溝135内に通すことで、十字キー301および弾性部材310が十字キー取付部130に対して正しい位置および向きで取り付けられる。
また、弾性部材310の左位置決め凸部315をスイッチ基板320の左切欠き323に係合させるとともに、弾性部材310の右位置決め凸部316をスイッチ基板320の右切欠き324に係合させることで、弾性部材310とスイッチ基板320とを正しい位置および向きで取り付けることができる。なお、スイッチ基板320の右切欠き324は、弾性部材310の4つの位置決め凸部315〜318のうち最も狭幅の右位置決め凸部316のみが係合することのできる切欠き幅に形成されているため、他の位置決め凸部315,317,318を右切欠き324に係合させることはできず、弾性部材310とスイッチ基板320とを誤った位置および向きで組み付けられないように構成されている。そして、最後にスイッチケース330を下方から十字キー収容室132内に挿入して、スイッチケース330の突片部332を十字キー取付部130の取付溝134に係合させることで、十字キー装置300がユニットベース110に組み付けられる。なお、スイッチケース330の被支持部331には、前述の保護カバー260の左側上面が当接して下方から支持することで、スイッチケース330がユニットベース110から脱落することを防止している。
このように構成される十字キー装置300は、十字キー301の4つのボタン部302a〜302dのいずれかが押圧操作されると、このボタン部302a〜302dに対応する弾性支持部311a〜311dが押し下げられて、この弾性支持部311a〜311dの底部に設けられた端子部313a〜313dがスイッチ基板320の対応する電極部321a〜321dに接触して電気的に導通することで、当該ボタン部302a〜302dが押圧操作されたことが検出されるようになっている。
以上、第1実施形態に係る演出操作ユニット100によれば、外側ボタン部材210および内側ボタン部材240の両者の爪部234a,244aを互いに対応する位置に集約配置したことで、演出ボタン201の着脱構造を省スペースで実現できるとともに、該着脱時のアクセス位置が集約されたうえ、メンテナンスの内容に応じて両者の爪部234a,244aを同時に又は個別に外すことができるため、メンテナンス性を向上させることが可能となる。
また、第1実施形態に係る演出操作ユニット100では、演出ボタン201の突起部248を部分的に偏肉形状とする肉盗み(肉抜き)248aを形成して、被当接部248c
を他の部位よりも厚肉化することで、従来技術の如く単純な中実の円柱形に形成した場合と比較して、突起部248(被当接部248c)の機械的強度・剛性を向上させることができ、ソレノイド271から受ける振動の衝撃によって破損することもなく、演出ボタン201の耐久性を向上させることが可能となる。
また、第1実施形態に係る演出操作ユニット100では、演出ボタン201を外側ボタン部材201と内側ボタン部材240との別体構造にして、外側ボタン部材210の下ボタンカバー230を光拡散性の高い有色(乳白色)の樹脂材料により形成することで、チップ型LED251からの光が輝点状に見えないように、上ボタンカバー220の全体を一様に発光表示することができるとともに、被検出片249を含めて内側ボタン部材240の全体を遮光性の高い有色(黒色)の樹脂材料により形成したことで、操作検出センサ256の発光部および受光部間を確実に遮光して、遊技者によるボタン操作を正確に検出することができ、操作検出センサ256による検出精度を向上させることが可能となる。
なお、上記第1実施形態では、遊技機用操作装置又は遊技機用演出装置を演出操作ユニット100(演出ボタン装置200)に適用した場合を例示して説明したが、この構成に限定されるものではなく、スロットマシンSMに備えられた各種の操作装置(BETスイッチユニット23、ストップスイッチ26など)や演出装置(可動演出装置)に適用可能である。
[ぱちんこ遊技機]
次に、第2実施形態に係る遊技機として、ぱちんこ遊技機PMを図17〜図18に示しており、まず始めに、この図を参照してぱちんこ遊技機PM(単に「遊技機PM」とも称する)の全体構成について説明する。
はじめに、図17を参照しながら、ぱちんこ遊技機PMの正面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機PMは、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠401の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠402が互いの正面左側縁部に配設された上下のヒンジ機構403により横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置404を利用して常には外枠401と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠402には、この前枠402の上部前面域に合わせた方形状のガラス枠405が上下のヒンジ機構403を利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられ、施錠装置404を利用して常には前枠402の前面を覆う閉鎖状態に保持される。前枠402には、遊技盤410が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス枠405の複層ガラス405aを通して遊技盤410の正面の遊技領域PAを視認可能に臨ませるようになっている。
ガラス枠405の前面側には、遊技の展開状況に応じて発光する不図示の枠ランプや、遊技の展開状況に応じて効果音を発生するスピーカ409が設けられている。ガラス枠405の下部には遊技球を貯留する上下の球皿(上球皿406及び下球皿407)が設けられており、上球皿406の正面中央には、遊技者によって押圧操作される前述の演出操作ユニット100が設けられ、下球皿407の正面右側には、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル408が設けられている。
演出操作ユニット100は、第1実施形態と同様に、ユニットベース110、演出ボタン装置200、十字キー装置300を備えて構成されている。この演出操作ユニット100の各構成要素については、重複説明を省略するが、この第2実施形態の演出操作ユニット100においても第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
続いて、図18を参照しながら、ぱちんこ遊技機PMの背面側の基本構造を説明する。前枠402の背面側には、中央に前後連通する窓口を有して前枠402よりも幾分小型の矩形枠状に形成された裏セット盤430が取り付けられている。裏セット盤430の各部には、遊技施設側から供給される遊技球を貯留する球貯留タンク433、球貯留タンク433から供給される遊技球を流下させる樋部材434、樋部材434を流下する遊技球を払い出す賞球払出ユニット435、賞球払出ユニット435から払い出された遊技球を上球皿406又は下球皿407に流下させる裏側通路部材(図示せず)等が設けられている。
遊技盤410の背面側には、ぱちんこ遊技機PMの作動を統括的に制御する主制御装置(主制御基板)440や、遊技展開に応じた画像表示、効果照明、効果音等の演出全般の制御を行う副制御装置(副制御基板)441が取り付けられている。裏セット盤430の
背面下部には、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御装置(払出制御基板)442や、遊技施設側から受電して各種制御基板や電気・電子部品に電力を供給する電源装置(電源基板)443や、遊技機PMの電源をオン/オフするための電源スイッチ444などが取り付けられている。裏セット盤430の後面上部には、主制御装置440や払出制御装置442等からの信号をぱちんこ遊技機PMの外部の機器へ中継する外部中継端子板445が取り付けられている。これらの制御基板とぱちんこ遊技機PM各部の電気・電子部品とがハーネス(コネクタケーブル)で接続されて、ぱちんこ遊技機PMが作動可能に構成されている。
ぱちんこ遊技機PMは、外枠401が遊技施設の遊技島(設置枠台)に固定設置され、前枠402、ガラス枠405等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、上球皿406に遊技球を貯留させて発射ハンドル408を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル408が回動操作されると、上球皿406に貯留された遊技球が、ガラス枠405の背面側に配設される球送り機構によって1球ずつ発射機構に送り出され、発射機構により遊技領域PAに打ち出されて、以降パチンコゲームが展開される。
[遊技盤]
次に、図19を参照して、遊技盤410の構成について説明する。遊技盤410は、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂、ABS樹脂等の合成樹脂材料を用いて矩形平板状に形成された基板をベースとして構成されている。遊技盤410の前面には、遊技球が転動可能な略円形の遊技領域PAを区画形成する内レールおよび外レールを有するレール飾りが取り付けられる。この遊技領域PAには、風車や多数本の遊技釘とともに、第1始動口421、第2始動口422、作動ゲート423、大入賞口424、一般入賞口425などの各種入賞口の他、特別図柄表示装置や普通図柄表示装置などを有した主制御表示装置426が設けられている。遊技領域PAの略中央にはセンター飾り412が配設されており、このセンター飾り412の中央開口412aを通して演出表示装置413の画面413aが視認可能に設けられている。センター飾り412には、遊技の展開状況に応じた演出動作を実行する可動演出ユニット500が設けられている。遊技領域PAの下端には、各種入賞口に入球せずに流下した遊技球が通過可能なアウト口429が設けられている。以下、遊技盤410に設けられた各構成要素を順番に説明する。
第1始動口421は、第1特別図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の入球を検出するための第1始動口スイッチ(図示せず)を備えている。第1始動口421への遊技球の入球は、第1特別図柄抽選の契機となる。
第2始動口422は、第2特別図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の入球を検出するための第2始動口スイッチ(図示せず)を備えている。第2始動口422への遊技球の入球は、第2特別図柄抽選の契機となる。第2始動口422は、遊技球が入球不能又は入球困難な閉状態と、遊技球が入球可能又は入球容易な開状態とに可変する。ここで、第2始動口422は、開状態とならなければ、遊技球が入球し難い構造となっている。一方、第2始動口422が開状態となると、第2始動口422への入球容易性が高まる。
作動ゲート423は、普通図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の通過を検出するための作動ゲートスイッチ(図示せず)を備えている。なお、作動ゲート423への遊技球の通過は、第2始動口(普通電動役物)422を拡開させるか否かを決定するための普通図柄抽選の契機となる。
大入賞口424は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選で大当り又は小当りとなった場合に開放状態となる横長方形状をなす入賞口(いわゆるアタッカー装置)として形
成される。大入賞口424は、遊技球の入球を検出するための大入賞口スイッチ(図示せず)を備えている。大入賞口424は、遊技球が入球不能又は入球困難な閉状態と、遊技球が入球可能又は入球容易な開状態とに可変する。本実施例において大入賞口424は、遊技領域PAにおける右側領域(右打ち領域)に設けられている。そのため、特別遊技(大当り遊技)においては、遊技領域PAへ向けて遊技球を発射する際に、右側領域を狙って打つ、いわゆる右打ちを行うことで、大入賞口424への入球が容易となっている。
一般入賞口425は、遊技球の入球を検出するための一般入賞口スイッチ(図示せず)を備えている。一般入賞口425への遊技球の入球は特別図柄又は普通図柄の抽選の契機とはならないが、他の入賞口(作動ゲート423を除く)と同様に賞球獲得の契機となる。
主制御表示装置426は、主制御装置440が主体的に点灯制御する表示装置である。この主制御表示装置426には、第1特別図柄表装置、第2特別図柄表示装置、第1特別図柄保留ランプ、第2特別図柄保留ランプ、普通図柄表示装置、普通図柄保留ランプ、ラウンド表示灯、状態表示灯、右打ち指示灯、エラー表示灯などの各種表示手段が設けられている。なお、各表示手段の詳細説明については省略する。
[可動演出ユニット]
次に、可動演出ユニット500の構成について、図20〜図24を追加参照して説明する。可動演出ユニット500は、特別図柄の作動保留球の個数を演出的に報知する保留演出装置として構成されている。ここで、第1特別図柄の作動保留球数とは、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中あるいは大当り遊技の実行中に、第1始動口421への遊技球の入球に基づき取得した乱数値に係る個数であり、当該取得した乱数値を保留する、すなわち、当該取得した乱数値について当否判定許可条件(変動開始条件)を充足するまで当否判定が一旦保留されることになった個数を示している。同様に、第2特別図柄の作動保留球数は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中あるいは大当り遊技の実行中に、第2始動口422への入球に基づき取得した乱数値に係る個数であり、当該取得した乱数値を保留する、すなわち、当該取得した乱数値について当否判定許可条件(変動開始条件)を充足するまで当否判定が一旦保留されることになった個数を示している。
この可動演出ユニット500は、遊技盤410の背面側に取り付けられたユニットベース510と、このユニットベース510に上下動自在に支持された4つの可動役物520と、ユニットベース510に取り付けられた4基のソレノイドユニット530とを備えて構成されている。本実施例では、特別図柄の作動保留球の上限数(4個)に対応する4つの可動役物520が設けられており、上方に飛び出した可動役物520の個数が特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の作動保留球の個数に対応する。なお、本実施例では、第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球のうち、現在実行中の遊技状態において遊技の主体となる方の特別図柄の作動保留球の個数が報知される。すなわち、現在実行中の遊技状態が通常遊技状態(低確率低ベース状態)又は潜確遊技状態(高確率低ベース状態)である場合は、第1特別図柄の変動表示が遊技の主体となるため、第1特別図柄の作動保留球の個数が報知される。一方、現在実行中の遊技状態が時短遊技状態(低確率高ベース状態)又は確変遊技状態(高確率高ベース状態)である場合は、第2特別図柄の変動表示が遊技の主体となるため、第2特別図柄の作動保留球の個数が報知される。
ユニットベース510は、該可動演出ユニット500の取付ベースとして構成されており、遊技盤410の背面側にネジ止め固定される。このユニットベース510は、詳細図示を省略するが、透明又は不透明な合成樹脂材料を用いて上方に開口する箱状に形成されている。ユニットベース510には、各可動役物520の上下移動を案内する不図示の案内部(レール部)が設けられており、この案内部に沿って可動役物520が上下移動可能
に支持されている。また、ユニットベース510には、各可動役物520の位置を検出するための位置検出センサ541,542,543(図23〜図24を参照)が取り付けられている。
可動役物520は、表面に所定の絵柄が付された役物本体521と、役物本体521の下部に着脱自在に取り付けられる基体部525とを備えて構成される。なお、以下では、各可動役物520を個別に指すときは、遊技機PMの正面側から見て左から右へ順に、「第1の可動役物520」、「第2の可動役物520」、「第3の可動役物520」、「第4の可動役物520」と呼称する。
役物本体521は、光拡散性を有する有色半透明(白色半透明)な合成樹脂材料を用いて、上方に向けて先細りするロケット状に形成されている。なお、役物本体521には、下記の光拡散処理が施されていてもよい。この光拡散処理としては、樹脂自体に光拡散材(光拡散性の微粒子)を配合したもの、シボ加工(凹凸加工)が施されたもの、表面又は裏面に光拡散シートを貼着したものなどが挙げられる。この役物本体521には、基体部525と結合するための円筒状の嵌合突起522が下方に向けて突出形成されている。また、役物本体521は、下方に開口521aを有する中空構造となっており、この中空部分が後述のLED基板(図示せず)により照明される空間となっている。
基体部525は、遮光性の高い有色不透明な合成樹脂材料を用いて、上方に開口525aを有する中空円筒状に形成されている。本実施形態では、基体部525の材料には、透光性を有しない又は透光率の極めて低い黒色の合成樹脂材料を用いている。この基体部525には、役物本体521の嵌合突起522と上下方向に嵌合する嵌合孔526が穿設されている。また、基体部525は、ユニットベース510の不図示の案内部(レール部)に沿って上下方向に摺動自在に支持される。
役物本体521の開口521aと基体部525の開口525aとの間には、この可動役物521を発光表示するためのLED基板(図示せず)が収容される。このLED基板は、平板状の回路基板であり、その中央にはチップ型LEDが実装されている。チップ型LEDには、表面実装(SMD)型のフルカラーLEDが適用されている。
また、基体部525の下端には、下方に向けて突出する略筒状の突起部527が一体的に形成されている。この突起部527には、この突起部527の中央から後方寄りの部分に、断面が三日月状又は半月状の空隙部となる有底の肉盗み(「肉抜き」とも呼称する)527aが形成されている。本実施形態では、この肉盗み527aの断面を円形状ではなく三日月形状又は半月形状に形成することで(肉盗み527aの空隙部分の位置を中心から偏らせることで)、突起部527の肉厚を部分的に不均一(偏肉形状)としている。この突起部527は、肉盗み527aの外円弧(凸円弧)側に薄肉状に形成された薄肉部527bと、肉盗み527aの内円弧(凹円弧)側に厚肉状に形成された厚肉部(以下「被当接部」と呼称する)527cとを有してなる。つまり、被当接部527cは、突起部248のうちの他の部位よりも厚肉に形成された部位となる。この被当接部527cの先端面は、後述のソレノイド531のプランジャ533の中心軸線上に設けられており、該プランジャ533の先端面と当接する部分となっている。突起部527の外周面の前後左右の四カ所には、断面半円状の補強リブ527d〜527gが略放射状(径方向)に突出形成されている。前側(当接部側)の補強リブ527dは、他の三カ所の補強リブ527e〜527gよりも大きく形成されている。これは補強リブ527dの存在によって被当接部527cの肉厚を実質的に増大させて、被当接部527cの強度を高めるためである。また、この補強リブ527dの存在により、被当接部527cの先端面を実質的に円形とさせることができ、プランジャ533の先端面に対応させた面形状とすることができる。
ソレノイドユニット530は、可動役物520を上下方向に動作させる駆動源となるソレノイド531と、ユニットベース510に固定される取付金具536とを備えて構成される。このソレノイドユニット530は、基本的には、第1実施形態のソレノイドユニット270と同様の構成を有している。
ソレノイド531は、不図示の電磁コイルが内蔵されたソレノイド本体532と、電磁コイルの通電/非通電の制御により軸方向に進退駆動(伸縮駆動)する磁性体のプランジャ533とを備えた電動アクチュエータである。このソレノイド531は、副制御装置441と電気的に接続されており、副制御装置441から供給される駆動電圧によりプランジャ533が伸縮駆動(進退駆動)する。このソレノイド531は、プランジャ533の進退方向(伸縮方向)が上下方向となるようにユニットベース510に取り付けられている。プランジャ533の先端側(上端側)には、該プランジャ533の駆動力を受けて上下移動する可動役物520が載置される。プランジャ533の基端側(下端側)には、当該プランジャ533の直径よりも一辺の長さが大きい正方形状の駆動板534が取り付けられている。この駆動板534とソレノイド本体532との間には、駆動板534をソレノイド本体532から離間する方向(プランジャ533を縮小方向)に付勢する復帰用ばね(図示せず)が介装されている。なお、副制御装置441に設定された駆動電圧(パルス電圧)のパルス幅およびパルス振幅などを調節することで、プランジャ533の駆動力などを変更することができる。
ソレノイド531が通電されると、プランジャ533が不図示の復帰用ばねの付勢力に抗して伸長駆動(上方に突出駆動)して、これに当接する可動役物520を上方に付勢することで、可動役物520を上方に移動させる(飛び上がらせる)。このとき、ソレノイド531を通電状態に維持することで、プランジャ533を伸長状態に保持することができる。一方、電磁コイル531への通電が遮断されると、プランジャ533が不図示の復帰用ばねの付勢力により縮小駆動(下方に退避駆動)する。このとき、ソレノイド531を非通電状態に維持することで、プランジャ533を縮小状態に保持することができる。なお、上方に飛翔した可動役物520は、最終的には自重により下方に移動して(自由落下して)、伸長状態又は縮小状態のプランジャ533の先端面に当接する位置まで戻ってくる。
可動役物520は、前記の上下移動において、第1位置と、第2位置と、第3位置とに変位可能である。第1位置は、可動役物520が縮小状態(非通電状態)のプランジャ533の先端面上に保持されているときの位置(「初期位置」とも呼称する)である。第2位置は、可動役物520が伸長状態(通電状態)のプランジャ533の先端面上に保持されているときの位置(「保留表示位置」とも呼称する)である。第3位置は、可動役物520がプランジャ533の付勢力により上方に飛翔したときの最高到達点となる位置(「最大可動位置」とも呼称する)である。ここで、第1位置と第2位置との間隔は、プランジャ533の伸縮駆動(進退駆動)のストロークと略同一の間隔となるが、第1位置と第3位置との間隔は、プランジャ533の伸縮駆動(進退駆動)のストロークよりも大きな間隔となる。なお、図22には、参考までに、第1の可動役物520が第2位置に保持され、第2の可動役物520が第3位置へと飛び上がり、第3の可動役物520が第1位置に保持され、第4の可動役物520が第1位置に保持された状態を示している。
本実施形態では、第2位置(保留表示位置)に保持された可動役物520の個数が、特別図柄の作動保留球の個数に対応する。本実施形態では、1個目の作動保留球が発生したときに第1の可動役物520が第1位置から第2位置に変位し、2個目の作動保留球が発生したときに第2の可動役物520が第2位置に変位し、3個目の作動保留球が発生したときに第3の可動役物520が第2位置に変位し、4個目の作動保留球が発生したときに第4の可動役物520が第2位置に変位する。一方、特別図柄の作動保留球が消化される
毎に(特別図柄の変動表示が終了する毎に)、第2位置に突出した可動役物520が右側から左側へ順に1体ずつ第1位置へと復帰する。
可動役物520の基体部525の側面には、各位置検出センサ541,542,543によって可動役物520の位置(第1位置、第2位置、第3位置)を検出するための部位である板状の被検出片528が突出形成されている。なお、この被検出片528は、遊技者による視認性の問題から、基体部525の背面側(後面側)に設けるようにしてもよい。
本実施例では、可動役物520が第1位置にあることを検出する第1位置検出センサ541と、可動役物520が第2位置にあることを検出する第2位置検出センサ542と、可動役物520が第3位置に達したことを検出する第3位置検出センサ543とを備えている。各位置検出センサ541〜543は、図23〜図24では簡略図示しているが、上記第1実施形態と同様に、光を発光する発光部(発光素子)と、この発光部からの光を受光する受光部(受光素子)とを有し、これら発光部および受光部の間に可動役物520の被検出片528を挿入可能な間隙を有して略コ字形に形成されたフォトセンサからなる。各位置検出センサ541〜543は、可動役物520の被検出片528が発光部と受光部との間に介在していない(遮光されていない)ときはオフ信号を出力し、可動役物520の被検出片528が発光部と受光部との間に介在している(遮光されている)ときにオン信号を出力する。本実施形態では、前述したとおり、この被検出片528を含めて基体部525の全体を遮光性の高い黒色に形成しており、発光部から受光部へと射出される光を正確に遮断して、位置検出センサ541〜544による検出精度を向上させている。
次に、本実施形態の可動役物ユニット500の作用について、図23〜図24を参照して説明する。可動役物520の演出動作には、可動役物520を第1位置(初期位置)→第3位置(最大可動位置)→第1位置(初期位置)という順に変位させる通常演出動作と、可動役物520を第1位置(初期位置)→第3位置(最大可動位置)→第2位置(保留表示位置)という順に変位させる特殊演出動作とがある。なお、本実施形態の可動役物ユニット500では、図示省略しているが、単純に上下方向に往復移動する通常の上下動式の可動役物の如く、第1位置(例えば下端位置)と第2位置(例えば上端位置)との間を繰り返す動作も可能である。
(通常演出動作)
始めに、可動役物520の通常演出動作について図23を参照して説明する。まず、図23(A)に示すように、ソレノイド531の通電が遮断されてプランジャ533が縮小状態にあるとき、可動役物520は縮小状態のプランジャ533の先端面上に保持された第1位置にある。図23(B)に示すように、ソレノイド531が通電されてプランジャ533が伸長駆動すると、このプランジャ533に当接する可動役物520が上方に付勢(押圧)されて第3位置まで飛び上がる。なお、可動役物520が飛び上がった後、ソレノイド531の通電を遮断して、プランジャ533を縮小駆動して伸長状態から縮小状態に戻す。図23(C)に示すように、可動役物520が自重により縮小状態のプランジャ533の先端面上まで自由落下して、可動役物520が第1位置に復帰する。
(特殊演出動作)
次に、可動役物520の特殊演出動作について図24を参照して説明する。まず、図24(A)に示すように、ソレノイド531の通電が遮断されてプランジャ533が縮小状態にあるとき、可動役物520は縮小状態のプランジャ533の先端面上に保持された第1位置に保持されている。図24(B)に示すように、ソレノイド531が通電されてプランジャ533が伸長駆動すると、このプランジャ533に当接する可動役物520が上方に付勢(押圧)されて第3位置まで飛び上がる。なお、可動役物520が飛び上がった
後も、ソレノイド531の通電状態を維持して、プランジャ533を伸長状態に保持する。図24(C)に示すように、可動役物520が自重により伸長状態のプランジャ533の先端面上まで自由落下して、可動役物520が第2位置(保留表示位置)に保持される。
本実施例において、この特殊演出動作は、特別図柄の作動保留球が生起されたことを契機として行われる演出動作である。本実施例では、遊技球が始動入賞することで、特別図柄の作動保留球数が1個となる場合には、第1の可動役物520の特殊演出動作が行われ(その結果として1つの可動役物520が保留表示位置に保持され)、特別図柄の作動保留球数が2個となる場合には、第2の可動役物520の特殊演出動作が行われ(その結果として2つの可動役物520が保留表示位置に保持され)、特別図柄の作動保留球数が3個となる場合には第3の可動役物520の特殊演出動作が行われ(その結果として3つの可動役物520が保留表示位置に保持され)、特別図柄の作動保留球数が4個となる場合には第4の可動役物520の特殊演出動作が行われる(その結果として4つの可動役物520が保留表示位置に保持される)。そして、遊技者は保留表示位置(第2位置)に突出した可動役物520の個数を数えることで、特別図柄の作動保留球の個数を認識することができる。
以上、第2実施形態に係る可動演出装置によれば、可動役物520が第1位置(初期位
置)又は第2位置(保留表示位置)に上下移動するだけでなく、瞬間的な到達点として第
3位置(最大可動位置)まで飛び上がったりそこから自由落下したりすることで、遊技者が予測し難い意外性のある演出動作を実現することができ、その結果、単調な演出動作を防止して、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。なお、可動役物520の演出動作として、上記の演出動作(通常演出動作、特殊演出動作)を連続的に実行する連続ジャンプを行ってもよく、また、特別図柄の作動保留球に対する先読み(事前判定)の結果により大当りの期待度又は高期待度演出(リーチ演出)の期待度を予告的に示唆又は報知する先読み予告演出(保留予告演出)として、通常演出動作や特殊演出動作を含む連続ジャンプを行ってもよい。
また、第2実施形態に係る可動演出ユニット500は、前述の第1実施形態と同様に、可動役物520の突起部527を部分的に偏肉形状とする肉盗み(肉抜き)527aを形
成して、被当接部527cを他の部位よりも厚肉化することで、従来技術の如く単純な中実の円柱形に形成した場合と比較して、突起部527(被当接部527c)の機械的強度・剛性を向上させることができ、ソレノイド530から受ける押圧の衝撃又は落下時(着地時)の衝撃によって破損することもなく、可動役物230の耐久性を向上させることが可能となる。
また、第2実施形態に係る可動演出ユニット500では、前述の第1実施形態と同様に、可動役物520を役物本体521と基体部525との別体構造にして、役物本体521を光拡散性の高い有色(乳白色)の樹脂材料により形成することで、チップ型LEDからの光が輝点状に見えないように、役物本体521の全体を一様に発光表示することができるとともに、被検出片528を含めて基体部5250の全体を遮光性の高い有色(黒色)の樹脂材料により形成したことで、各操作検出センサ541〜543の発光部および受光部間を確実に遮光して、可動役物520の動作位置を正確に検出することができ、操作検出センサ541〜543による検出精度を向上させることが可能となる。
なお、上記第2実施形態において、プランジャ533の伸長時の駆動力(打撃力)は一定に制御されているため、可動役物520は常に略一定の位置(第3位置)まで飛び上がることができるが、プランジャ533の駆動力(打撃力)を可変制御して、第3位置を上下に変化させるように構成してもよい。なお、先読み(事前判定)の対象となった特別図
柄の作動保留球(「先読み対象保留」、「特定保留」、「トリガ保留」とも呼ばれる)に対する大当りの期待度又は高期待度演出(リーチ演出)の期待度を、画面に表示された保留画像(保留アイコン)の表示色等で予告的に示唆又は報知する保留変化演出に代えて、可動役物520の取り得る第3位置の高低(位置変化)にて表現するように構成してもよい。つまり、可動役物520が飛び上がった際に、第3位置の到達点が高いほど大当りの期待度又は高期待度演出の期待度が高く、第3位置の到達点が低いほど大当りの期待度又は高期待度演出の期待度が低くなるように構成してもよい。
次に、本実施形態および変形例の技術的意義をより明瞭に把握し易くするために、上記実施形態および変形例に対応する課題について概説しておく。
<その1>
遊技機の一種であるスロットマシンは、外周面に複数種の図柄が付された複数のリールと、全リールの回転開始を操作指示するスタートレバーと、各リールの回転停止を操作指示するため各リールに対応して設けられる複数のストップスイッチとを備えている。このスロットマシンは、遊技者がメダルを投入した後、スタートレバーを操作すると役抽選が行われるとともに複数のリールが一斉に回転駆動される。リールの回転速度が一定の速度に達するとストップスイッチの操作が可能となり、ストップスイッチを操作すると、そのストップスイッチに対応するリールが停止して図柄が表示される。そして、有効ライン上に停止表示された複数の図柄が特定の組合せ(所定の役に対応する組合せ)に揃ったときに入賞となり、入賞した役に対応した枚数のメダルが遊技者に払い出されて、当該遊技が終了する。
このようなスロットマシンなどの遊技機においては、遊技に面白みを加えるために、遊技者参加型の演出装置として、遊技者による押圧操作が可能な演出ボタンを有する演出操作装置が設けられたものがある(例えば、「特開2018−183284号公報」を参照)。
ところで、演出操作装置には、一般的に、演出ボタンを発光表示するためのLED基板が備えられており、このLED基板は交換等のメンテナンスの対象となる。また、遊技機の製造においてリユース部品として扱う場合に、演出操作装置の外装は傷等の外観の不備により交換が求められる場合でも、寿命の長いLED基板は繰り返し使用したいといったニーズもある。そのため、LED基板の交換や再利用(リユース)時などのメンテナンス性の向上を図るべく、演出操作装置を簡単に分解してLED基板を容易に交換することが求められている。
<その2>
このようなスロットマシンなどの遊技機においては、遊技に面白みを加えるために、遊技者参加型の演出装置として、遊技者による押圧操作が可能な演出ボタンを有する演出操作装置が設けられたものがある(例えば、「特開2013−162885号公報」を参照)。
演出操作装置には、遊技者により演出ボタンが操作されたことを検出するための光学センサ(フォトセンサ)が取り付けられている。この光学センサは、発光素子および受光素子を有して構成され、発光素子と受光素子との間の光路が演出ボタンの所定の部位(被検出部)によって遮光されたときに、演出ボタンが操作されたことが検出されるようになっている。この演出ボタン装置を用いた遊技者参加型の演出においては、演出ボタンの操作が適格に検出される必要があり、そのためにも光学センサによる検出精度の向上が求められている。
<その3>
このようなスロットマシンなどの遊技機においては、遊技に面白みを加えるために、遊技者参加型の演出装置として、遊技者による押圧操作が可能な演出ボタンを有する演出操
作装置が設けられたものがある(例えば、「特開2013−162885号公報」を参照)。
演出操作装置には、演出ボタンを振動させるためのソレノイドを有したものがあり、このソレノイドのプランジャの進退駆動により演出ボタンを振動させ、演出ボタンに触れた遊技者の手指等にその振動を伝え、それにより遊技者に対して所定の遊技情報を報知するという振動演出が周知になっている。しかしながら、演出ボタンにはプランジャと直接的に当接する被当接部が設けられており、その被当接部は繰り返しの使用によりプランジャからの振動(衝撃)を受けて破損するおそれがある。そのため、このような演出ボタン装置においては、振動演出による長期の使用にも耐えられるべく、ソレノイドから受ける振動に対する機械的強度を向上させることが求められている。
<その4>
遊技機の一種として、ぱちんこ遊技機は、遊技領域を構成する遊技盤上に多数本の遊技釘や風車、入賞口、アウト口などが配設されるとともに、遊技領域のほぼ中央にセンター役物が取り付けられ、このセンター役物の開口部内に遊技展開に応じた演出画像を表示する演出表示装置を備えたものが一般的に知られている(例えば、特許文献1を参照)。そして、遊技球が遊技領域に設けられた始動口に入球したことを契機として当否判定を実行した上で、当否判定の結果がはずれである場合には例えば3列からなる図柄を変動表示させた後に該図柄を予め定められた非当選態様で停止表示させる一方、当否判定の結果が大当りである場合には例えば3列からなる図柄を変動表示させた後に該図柄を予め定められた当選態様で停止表示して、大入賞口を開放状態とする特別遊技(大当り遊技)を成立させるように構成されている。
一方、演出表示装置における演出表示のみでは遊技に興趣性を持たせることが難しく、単調な遊技内容となりやすい。そこで、遊技の展開状況に応じて所要の演出動作を実行する可動役物(可動演出体)を設け、当該可動役物を演出表示装置上で行われる演出表示と同期・融合させて適時動作させることにより、視覚的な演出効果を向上させるようにした構成が知られている(例えば、「特開2008−12194号公報」を参照)。
上記引用文献において、可動役物は、予め定められた初期位置(原点位置)を基準として、この初期位置と可動位置との間で往復動作するように構成されている。しかしながら、可動役物が往復動作を繰り返すだけでは、その演出動作が単調となり、演出効果が低下するという課題がある。
そこで、上記実施形態および変形例に係る遊技機では、上記のような構成を採用し、上記のような作用効果を達成している。
なお、本発明は、上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば適宜改良可能である。また、上記実施形態および変形例に記載された各構成要素を適宜組み合わせたもの、あるいは、上記実施形態および変形例に記載された各構成要素のうち一部を削除又は周知・慣用技術等で転換したものについても、本発明の範囲に含まれるものである。