JP2012028721A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体装置の微細化に伴う不具合を防止する半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置1は、シリコン基板10上にゲート絶縁膜11を介して形成されたゲート電極12と、ゲート電極12の両側のシリコン基板10に形成されたソース/ドレイン領域13と、記ソース/ドレイン領域13のゲート電極12側のシリコン基板10の部分に形成されたエクステンション領域14と、シリコン基板10に、エクステンション領域14よりも浅く形成され且つエクステンション領域14上からソース/ドレイン領域13上に跨って形成されており、ソース/ドレイン領域13及びエクステンション領域14に含まれる不純物元素の拡散を抑制する不純物拡散抑制領域16と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関する。
従来、トランジスタ等の半導体装置が搭載される電子装置の高機能化に伴って、高速化、省電力化等の性能がトランジスタに求められている。
このような要請に応えて、トランジスタ等の半導体装置の微細化が求められている。そして、トランジスタは、その微細化に伴って、動作電圧は低下し、ゲート絶縁膜は薄くなり、ゲート長は短く成ってきている。
しかし、微細化されたトランジスタでは、個々のトランジスタのしきい値電圧がばらついたり、又はトランジスタのオフ状態でソース/ドレイン間にパンチスルー電流が流れる等の短チャネル化に伴う不具合が生じる場合がある。この短チャネル化によるトランジスタの動作の不具合は、半導体装置の微細化に伴う不具合の一例である。
特開平5−136404号公報 特開2008−124489号公報
本明細書では、半導体装置の微細化に伴う不具合を防止する半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本明細書で開示する半導体装置の一形態によれば、基板上に形成されたゲート電極と、上記基板に形成されたソース/ドレイン領域と、上記ソース/ドレイン領域の上記ゲート電極側の上記基板の部分に形成されたエクステンション領域と、上記基板に、上記エクステンション領域よりも浅く且つ上記エクステンション領域上から上記ソース/ドレイン領域上に跨って形成されており、上記ソース/ドレイン領域及び上記エクステンション領域に含まれる不純物元素の拡散を抑制する不純物拡散抑制領域と、を備える。
また、上記課題を解決するために、本明細書で開示する半導体装置の製造方法の一形態によれば、基板上にゲート電極を形成し、上記ゲート電極をマスクとして、不純物拡散抑制元素、及びエクステンション領域を形成する不純物元素、及びソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を上記基板に注入し、上記基板に第1の熱処理を行って、上記エクステンション領域を形成する不純物元素及び上記ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を活性化して、エクステンション領域及びソース/ドレイン領域を形成すると共に、不純物拡散抑制元素を上記基板の表面側に移動させて、エクステンション領域よりも深さが浅い不純物拡散抑制領域を形成する。
上述した半導体装置の一形態によれば、半導体装置の微細化に伴う不具合を防止する。
また、上述した半導体装置の製造方法の一形態によれば、微細化に伴う不具合が防止された半導体装置を製造できる。
本発明の目的及び効果は、特に請求項において指摘される構成要素及び組み合わせを用いることによって認識され且つ得られるだろう。
前述の一般的な説明及び後述の詳細な説明の両方は、例示的及び説明的なものであり、クレームされている本発明を制限するものではない。
不純物の熱拡散によりチャネル長が短縮される図である。 ソース/ドレイン領域における不純物元素の深さ方向分布図である。 本明細書に開示する半導体装置の一実施形態を示す図である。 不純物拡散抑制領域における不純物拡散抑制元素の深さ方向分布図である。 本明細書に開示する半導体装置の製造方法の第1実施形態による製造工程(その1)を示す図である。 本明細書に開示する半導体装置の製造方法の第1実施形態による製造工程(その2)を示す図である。 本明細書に開示する半導体装置の製造方法の第2実施形態による製造工程(その1)を示す図である。 本明細書に開示する半導体装置の製造方法の第2実施形態による製造工程(その2)を示す図である。 本明細書に開示する半導体装置の製造方法の第3実施形態による製造工程(その1)を示す図である。 本明細書に開示する半導体装置の製造方法の第3実施形態による製造工程(その2)を示す図である。 図10(F)における不純物拡散抑制元素の深さ方向分布図である。 本明細書に開示する半導体装置の製造方法の第1実施形態による製造工程のフロー図である。 本明細書に開示する半導体装置の製造方法の第3実施形態による製造工程のフロー図である。
本発明者は、不純物の熱拡散によりチャネル長が短縮されることを、以下のように把握した。
図1(A)及び図1(B)は、不純物の熱拡散によりチャネル長が短縮される図を示している。
図1(A)は、ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素が、側壁115が形成されたゲート電極112に両側のシリコン基板110に注入された状態を示す。シリコン基板110上には、ゲート絶縁膜111を介してゲート電極112が形成されており、ゲート電極112の両側面上には側壁115が形成されている。そして、側壁115が形成されたゲート電極112の両側のシリコン基板110には、イオン注入等により、ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素が注入された領域113aが形成されている。
図1(B)は、シリコン基板110が熱処理され、ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素がシリコン結晶の格子位置に置換されて、不純物元素が電気的に活性化したソース/ドレイン領域113が形成された状態を示している。熱処理により、ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素は、活性化されると共に存在する領域が拡がって、点線で示すソース/ドレイン領域113が形成される。
従来、ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を電気的に活性化するための熱処理の条件は、主に、不純物元素をシリコン基板110の所定の深さに拡散させることを目的に決定されていた。そして、不純物元素のシリコン基板110の表面と平行な面方向への拡散については、深さ方向と同じように拡散するものと考えられていた。
しかし、本発明者が、ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素の面方向への拡散を調べた所、図1(B)に示すように、シリコン基板110と側壁115との界面近傍では、深い部分と比べて不純物元素の拡散距離が大きい不純物拡散領域116が形成されていることが分かった。即ち、シリコン基板110と側壁115との界面近傍における面方向では、不純物元素の拡散距離がシリコン基板110の深い部分よりも長いことが分かった。
この不純物拡散領域116は、ソース/ドレイン領域113と同様の働きを有するので、図1(B)に示すMOSトランジスタ100は、チャネル長が設計よりも短く形成されることになる。そして、このようなに形成された不純物拡散領域116は、微細化されたトランジスタにおいて、動作への影響が大きいと考えられる。
次に、ソース/ドレイン領域113における不純物元素濃度の深さ方向の分布を分析した。図2に、ソース/ドレイン領域113における不純物元素の表面からの深さ方向分布図を示す。
図2に示すように、ソース/ドレイン領域113では、シリコン基板110の表面から10nm以下の深さの表面近傍に不純物元素の濃度が特に高いスパイク状の部分があることが判明した。またスパイク状の部分の横方向への拡散をTEM-EDX等により測定すると、横方向の拡散が非常に大きく、不純物拡散領域116が形成されていることがわかった。従って、不純物元素が注入された領域113aにある不純物元素は、熱処理により、シリコン基板110と側壁115との界面に多く集まるのと共に、面方向に大きく拡散すると考えられる。ここで、面方向は、シリコン基板の表面と平行な方向をいう。
上述した不純物拡散領域116が形成される理由としては、例えば、以下のようなことが考えられる。まず、シリコン基板110の表面は、バルクにおける3次元周期構造が途切れており、表面エネルギーを有していて活性な状態にあること。また、シリコン基板110の表面は、イオン注入等の処理を受けて多数の欠陥を有していること。更に、このようなシリコン基板110の表面と側壁115との界面は、特に上述した特徴が強いこと。このような状態を有するシリコン基板110の表面と側壁115との界面では、不純物元素が移動してくることにより安定化されるので、いわゆるゲッタリングと同様の現象が起きていることが考えられる。そのため、シリコン基板110の表面と側壁115との界面近傍では、不純物元素の拡散速度が、バルクにおける拡散速度よりも大きくなると考えられる。
そこで、本発明者は、鋭意検討を行った結果、以下に説明する半導体装置及びその製造方法を発明するに至った。
以下、本明細書で開示する半導体装置の好ましい実施形態を、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
図3は、本明細書に開示する半導体装置であるMOSトランジスタの一実施形態を示す図である。
MOSトランジスタ1は、チャネルに対応して形成されたゲート絶縁膜11と、シリコン基板10上にゲート絶縁膜11を介して形成されたゲート電極12と、を備える。また、MOSトランジスタ1は、側壁15が形成されたゲート電極12の両側のシリコン基板10に形成されたソース/ドレイン領域13と、ソース/ドレイン領域13のゲート電極12側のシリコン基板10の部分に形成されたエクステンション領域14と、を備える。
MOSトランジスタ1は、nチャネル型又はpチャネル型の何れであっても良い。
更に、MOSトランジスタ1は、ゲート電極12の両側それぞれのシリコン基板10の部分において、ソース/ドレイン領域13及びエクステンション領域14を形成する不純物元素の拡散を抑制する不純物拡散抑制領域16を備える。不純物拡散抑制領域16は、エクステンション領域14よりも浅く形成され且つエクステンション領域14上からソース/ドレイン領域13上に跨って形成される。
不純物拡散抑制領域16は、ソース/ドレイン領域13又はエクステンション領域14を形成する不純物元素が熱処理により活性化される際に、これらの不純物元素の拡散を抑制する働きを有している。特に、不純物拡散抑制領域16は、これらの不純物元素の面方向の拡散を抑制する働きを有している。
図3に示すように、不純物拡散抑制領域16は、シリコン基板10の表面付近において、側壁15の下からソース/ドレイン領域13上に亘って形成される。不純物拡散抑制領域16は、ソース/ドレイン領域13のゲート絶縁膜11側の端部よりも、ゲート絶縁膜11側に延出していることが、不純物元素の面方向の拡散を防止する上で好ましい。
また、不純物拡散抑制領域16は、ゲート絶縁膜11の下には位置していないことが、MOSトランジスタ1の動作に影響を与えない上で好ましい。
エクステンション領域14のゲート絶縁膜11側の端部は、不純物拡散抑制領域16のゲート絶縁膜11側の端部よりもゲート絶縁膜11側に延出しているか、又は不純物拡散抑制領域16のゲート絶縁膜11側の端部と同じ位置にあることが、MOSトランジスタ1の動作上好ましい。図3に示す例では、エクステンション領域14のゲート絶縁膜11側の端部は、不純物拡散抑制領域16のゲート絶縁膜11側の端部よりもゲート絶縁膜11側に延出している。
図3では、不純物拡散抑制領域16の下にソース/ドレイン領域13及びエクステンション領域14が配置されているように示されているが、ソース/ドレイン領域13又はエクステンション領域14を形成する不純物元素は、不純物拡散抑制領域16内にも存在している。即ち、不純物拡散抑制領域16には、不純物拡散抑制元素と、ソース/ドレイン領域13又はエクステンション領域14を形成する不純物元素とが混在している。
不純物拡散抑制領域16を形成する不純物拡散抑制元素は、以下の性質を有していることが好ましい。
1.熱拡散係数が大きいこと。側壁15が形成されたゲート電極12の両側のシリコン基板10に注入された不純物拡散抑制元素は、熱処理によって、シリコン基板10の表面、又は、シリコン基板10と側壁15との界面に移動し易いことが、不純物拡散抑制領域16を速やかに形成する上で好ましい。特に、不純物拡散抑制元素の熱拡散係数は、エクステンション領域を形成する不純物元素、及びソース/ドレイン領域を形成する不純物元素の熱拡散係数よりも大きいことが、上述した観点から好ましい。
2.電気的に中性であること。電気的に中性であることには、不純物拡散抑制元素の原子価が基板を形成する元素と同じであってもドナー又はアクセプタとして働かないこと、又は不純物拡散抑制元素が基板の格子位置にあっても深いアクセプター準位又は深いドナー準位を形成することが含まれる。ここで、深いドナー準位を形成し得る不純物元素とは、ドーパント準位と基板を形成する半導体の伝導帯の下端との間のエネルギーギャップが大きく、半導体装置が使用される温度での熱エネルギーでは、伝導帯へ電子を熱励起することができないドナー準位を有する元素を意味する。また、深いアクセプタ準位を形成する不純物元素とは、ドーパント準位と基板を形成する半導体の価電子帯との間のエネルギーギャップが大きく、半導体装置が使用される温度での熱エネルギーでは、価電子帯へ正孔を熱励起することができないアクセプタ準位を有する元素を意味する。
3.金属元素でないこと。不純物拡散抑制元素が導電性を有することは、MOSトランジスタ1の電気特性に影響を与えるので好ましくない。
具体的には、不純物拡散抑制領域16を形成する不純物拡散抑制元素としては、例えば、炭素、窒素又はフッ素を用いることができる。
次に、不純物拡散抑制領域16が、ソース/ドレイン領域13又はエクステンション領域14を形成する不純物元素の拡散を防止すると考えられるメカニズムを以下に説明する。
ソース/ドレイン領域13又はエクステンション領域14を形成する不純物元素のシリコン基板10内における拡散は、シリコン基板10を形成する結晶中の格子間シリコン原子及び空孔の存在が関与している。これらの格子間シリコン原子及び空孔が存在しない場合には、不純物元素のシリコン基板10内における拡散は非常に抑制される。
不純物拡散抑制領域16は、シリコン基板10内に存在する格子間シリコン原子及び空孔を集める働きを有すると考えられる。そのため、不純物拡散抑制領域16及びその周辺では、格子間シリコン原子及び空孔が減少するので、ソース/ドレイン領域13又はエクステンション領域14を形成する不純物元素の拡散が大きく抑制されることになる。
不純物拡散抑制領域16は、エクステンション領域14よりも浅い位置に形成されているので、不純物拡散抑制領域16は、特に不純物元素がシリコン基板10の表面付近において面方向に拡散することを防止する。
従って、図3に示すMOSトランジスタ1では、熱処理によって、ソース/ドレイン領域13又はエクステンション領域14を形成する不純物元素が活性化される際に、不純物元素が、シリコン基板10の表面付近、又はシリコン基板10と側壁15との界面近傍に拡散することが抑制される。従って、MOSトランジスタ1では、図1(B)に示すような不純物拡散領域の形成が大きく抑制される。
このようにして、MOSトランジスタ1のチャネル長の予期しない短縮が防止される。なお、図3では、エクステンション領域14が、不純物拡散抑制領域16の端部よりもゲート絶縁膜11側の内側に延びて形成されている。しかし、不純物拡散抑制領域16が配置されていない場合には、不純物元素は、更に内側まで大きく熱拡散して、チャネル長が短縮されることになる。
不純物拡散抑制領域16は、チャネル長の短縮を防止する観点から、不純物元素の表面近傍における面方向の拡散を防止するために、シリコン基板10の表面近傍に形成される。一方、不純物拡散抑制元素が、シリコン基板10のバルク中に多量に存在すると、MOSトランジスタ1の動作に影響を与えるおそれがある。次に、不純物拡散抑制領域16における不純物拡散抑制元素の深さ方向の好ましい濃度分布について以下に説明する。
図4は、不純物拡散抑制領域16における不純物拡散抑制元素の深さ方向分布図の例である。
図4に示すように、不純物拡散抑制領域16を形成する不純物拡散抑制元素の深さ方向の分布は、シリコン基板10の表面から10nm以内、好ましくは5nm以内に不純物拡散抑制元素の濃度が1×1020/cm3を超える最大値Pを示すことが好ましい。特に、不純物拡散抑制元素は、シリコン基板10の表面に存在することが、不純物元素の面方向拡散を防止するのと共に、シリコン基板10のバルク中の電気特性に影響を与えない観点から好ましい。
また、不純物拡散抑制元素の深さ方向の分布は、濃度の最大値Pを示した後、深くなると共に濃度が減少していくことが好ましい。
例えば、不純物拡散抑制元素の深さ方向の分布は、シリコン基板10の表面から10nmの深さにおける不純物拡散抑制元素の濃度が5×1019/cm3以下の値を示すことが好ましい。
本明細書において、不純物拡散抑制領域16は、不純物拡散抑制元素の濃度が、1×1020/cm3以上、好ましくは、5×1020/cm3以上、更に好ましくは、1×1021/cm3以上である領域をいう。
例えば、不純物拡散抑制領域16は、シリコン基板10の表面から10nm未満までの深さに形成され、エクステンション領域14は、シリコン基板の表面から10nmから25nmまでの深さに形成されることが好ましい。
また、他の例では、不純物拡散抑制領域16は、シリコン基板10の表面から7nm未満までの深さに形成され、エクステンション領域14は、シリコン基板10の表面から7nmから15nmまでの深さに形成されることが好ましい。
次に、本明細書に開示する半導体装置としてのMOSトランジスタの製造方法の好ましい第1実施形態を以下に説明する。
まず、図5(A)に示すように、フォトリソグラフィー技術等を用いて、シリコン基板10上に、ゲート絶縁膜11を介してゲート電極12が形成される。
次に、図5(B)に示すように、ゲート電極12をマスクとして、ゲート電極12の両側のシリコン基板10に不純物拡散抑制元素が注入されて、不純物拡散抑制元素が注入された領域16aが形成される。不純物拡散抑制元素が注入される深さは、後に注入されるエクステンション領域を形成する不純物元素の注入深さよりも浅くするか、又は同等であることが好ましい。
不純物拡散抑制元素としては、上述したように、炭素、窒素又はフッ素が用いられる。
不純物拡散抑制元素のシリコン基板10への注入方法としては、例えば、イオン注入法を用いることができる。イオン注入法を用いる場合、不純物拡散抑制元素が、例えば、0.1〜2keVの範囲の入射エネルギーでシリコン基板10に注入される。また、不純物拡散抑制元素は、例えば、1×1014〜3×1015/cm2の範囲の濃度でシリコン基板10に注入される。また、入射イオンの入射角度については、シリコン基板10の表面に対して、Tilt/Twist=0/0度であっても良いし、Tilt/Twistに角度を設けても良い。
領域16aにおける不純物拡散抑制元素の深さ方向の濃度は、シリコン基板10の表面から10nm以下に、特に5nm以内における不純物拡散抑制元素の濃度が1×1020/cm3を超える値を示すことが好ましい。
具体的には、不純物拡散抑制元素としては炭素を用いる場合、入射エネルギーを2keV以下、好ましくは0.5keVとし、濃度を5×1014cm-2以上、好ましくは1×1015cm-2とすることができる。また、入射するイオンとして、炭素原子イオン、炭素クラスタ、又はC77のような分子イオンを用いても良い。
また、不純物拡散抑制元素としては窒素を用いる場合、入射エネルギーを2keV以下、好ましくは0.6keVとし、濃度を5×1014cm-2以上、好ましくは1×1015cm-2とすることができる。また、入射するイオンとして、窒素原子イオン、窒素分子(N2)のような分子イオンを用いても良い。
また、不純物拡散抑制元素としてはフッ素を用いる場合、入射エネルギーを2keV以下、好ましくは0.7keVとし、濃度を5×1014cm-2以上、好ましくは1×1015cm-2とすることができる。
次に、図5(C)に示すように、ゲート電極12をマスクとして、ゲート電極12の両側のシリコン基板10にエクステンション領域を形成する不純物元素が注入されて、エクステンション領域を形成する不純物元素が注入された領域14aが形成される。不純物元素のシリコン基板10への注入方法としては、例えば、イオン注入法を用いることができる。また、入射イオンの入射角度については、シリコン基板10の表面に対して、Tilt/Twist=0/0度であっても良いし、Tilt/Twistに角度を設けても良い。
nチャネル型MOSトランジスタを形成する場合には、不純物元素としては、例えば砒素(As)又はリン(P)またはアンチモン(Sb)が用いられる。pチャネル型MOSトランジスタを形成する場合には、不純物元素としては、例えばホウ素(B)が用いられる。
不純物元素としては砒素を用いる場合、入射エネルギーを0.5〜3keV以下、好ましくは1keVとし、濃度を1×1014〜3×1015cm-2、好ましくは1×1015cm-2とすることができる。入射するイオンとして、砒素原子イオンの他に、又は分子イオンを用いても良い。
また、不純物元素としてはリンを用いる場合、入射エネルギーを0.5〜2keV以下、好ましくは0.8keVとし、濃度を1×1014〜3×1015cm-2、好ましくは1×1015cm-2とすることができる。入射するイオンとして、リン原子イオンの他に、又は分子イオンを用いても良い。
また、不純物元素としてはホウ素を用いる場合、入射エネルギーを0.5〜1keV以下、好ましくは0.3keVとし、濃度を1×1014〜3×1015cm-2、好ましくは1×1015cm-2とすることができる。入射するイオンとして、ホウ素原子イオンの他に、ホウ素クラスター又はBF2のような分子イオンを用いても良い。
次に、図6(D)に示すように、フォトリソグラフィー技術等を用いて、ゲート電極12の両側面上に側壁15が形成される。側壁15を形成する際の処理温度は、600℃以下にすることが、側壁の形成時に、不純物拡散抑制元素、又はエクステンション領域を形成する不純物元素が大きく熱拡散されることを防止する上で好ましい。
次に、図6(E)に示すように、側壁15が形成されたゲート電極12をマスクとして、側壁15が形成されたゲート電極12の両側のシリコン基板10にソース/ドレイン領域を形成する不純物元素が注入されて、ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素が注入された領域13aが形成される。ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素は、エクステンション領域を形成する不純物元素よりも深く注入される。不純物元素のシリコン基板10への注入方法としては、例えば、イオン注入法を用いることができる。また、入射イオンの入射角度については、シリコン基板10の表面に対して、Tilt/Twist=0/0度であっても良いし、Tilt/Twistに角度を設けても良い。
nチャネル型MOSトランジスタを形成する場合には、不純物元素としては、例えば砒素(As)又はリン(P)が用いられる。pチャネル型MOSトランジスタを形成する場合には、不純物元素としては、例えばホウ素(B)が用いられる。
不純物元素としては砒素を用いる場合、入射エネルギーを5〜30keV以下、好ましくは20keVとし、濃度を1×1015〜1×1016cm-2、好ましくは2×1015cm-2とすることができる。入射するイオンとして、砒素原子イオンの他に、又は分子イオンを用いても良い。
また、不純物元素としてはリンを用いる場合、入射エネルギーを2〜10keV以下、好ましくは5keVとし、濃度を1×1015〜1×1016cm-2、好ましくは5×1015cm-2とすることができる。入射するイオンとして、リン原子イオンの他に、又は分子イオンを用いても良い。
また、不純物元素としてはホウ素を用いる場合、入射エネルギーを1〜5keV以下、好ましくは3keVとし、濃度を1×1015〜1×1016cm-2、好ましくは5×1015cm-2とすることができる。入射するイオンとして、ホウ素原子イオンの他に、ホウ素クラスタ又はBF2のような分子イオンを用いても良い。
次に、図6(F)に示すように、シリコン基板10に熱処理を行って、不純物拡散抑制元素がシリコン基板10の表面側に移動して、エクステンション領域14よりも深さが浅い不純物拡散抑制領域16が形成される。また、この熱処理によって、エクステンション領域を形成する不純物元素及びソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を活性化して、エクステンション領域14及びソース/ドレイン領域13が形成される。このようにして、図3に示すMOSトランジスタが製造される。
不純物拡散抑制元素は、熱拡散係数が高いので、この熱処理によって、シリコン基板10の表面近傍、特にシリコン基板10と側壁15との界面近傍に移動して偏析する。また、不純物拡散抑制元素の一部は、側壁15の中にも拡散して、不純物拡散抑制元素が拡散した領域17が形成される。
この熱処理によって、エクステンション領域を形成する不純物元素及びソース/ドレイン領域を形成する不純物元素は、活性化されるのと共に熱拡散するが、不純物拡散抑制領域16によって、拡散が抑制される。従って、シリコン基板10の表面近傍、特にシリコン基板10と側壁15との界面近傍における不純物元素の面方向における拡散が抑制される。
この熱処理において、不純物拡散抑制領域16の形成は、エクステンション領域14及びソース/ドレイン領域13の形成よりも速いことが好ましい。また、不純物拡散抑制領域16の形成は、エクステンション領域を形成する不純物元素及びソース/ドレイン領域を形成する不純物元素の熱拡散と同時に進行する部分がある。しかし、不純物拡散抑制元素と存在している領域では、格子間シリコン原子又は空孔を用いた不純物元素の拡散は抑制される。
また、この熱処理は、不純物拡散抑制領域16を形成する不純物拡散抑制元素の深さ方向の分布が、図4に示すように、シリコン基板10の表面から10nm以内、特に5nm以内に不純物拡散抑制元素の濃度が1×1020/cm3を超える最大値を示すように行われることが好ましい。
この熱処理として、例えば、急速加熱アニール(RTA)処理、ミリ秒アニール処理、低温度長時間アニール処理、マイクロウェーブアニール処理を用いることができる。
また、この熱処理の処理温度は、例えばRTAで行う場合、900〜1100℃、好ましくは1000℃とすることができる。また、この熱処理の処理時間は、例えば、1〜10秒、好ましくは1秒とすることができる。1秒とは一般にスパイクアニールを示す。
また、この熱処理の処理温度は、例えばミリ秒アニール処理で行う場合、例えば、1050〜1300℃、好ましくは1200℃とすることができる。また、この熱処理の処理時間は、例えば、0.2〜1秒、好ましくは0.4秒とすることができる。また、低温度長時間アニール処理、マイクロウェーブアニール処理は、イオン注入によって形成されるダメージ層(アモルファス層)が固相エピ成長し結晶へと回復する温度と時間を指す。
上述した第1実施形態のMOSトランジスタの製造方法によれば、熱処理によるソース/ドレイン領域を形成する不純物元素及びエクステンション領域を形成する不純物元素の拡散を抑制する。特に不純物元素のシリコン基板10と側壁との界面近傍における面方向の拡散が抑制される。従って、MOSトランジスタのチャネル長の熱処理による短縮が防止される。
次に、上述した半導体装置の製造方法の他の実施形態を、図7〜図11を参照しながら以下に説明する。他の実施形態について特に説明しない点については、上述の第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、同一の構成要素には同一の符号を付してある。
以下、半導体装置の製造方法の第2実施形態を、図7及び図8を参照しながら以下に説明する。
まず、図7(A)に示すように、フォトリソグラフィー技術等を用いて、シリコン基板10上に、ゲート絶縁膜11を介してゲート電極12が形成される。
次に、図7(B)に示すように、ゲート電極12をマスクとして、ゲート電極12の両側のシリコン基板10にエクステンション領域を形成する不純物元素が注入されて、エクステンション領域を形成する不純物元素が注入された領域14aが形成される。
次に、図7(C)に示すように、フォトリソグラフィー技術等を用いて、ゲート電極12の両側面上に第1側壁15aが形成される。
次に、図7(D)に示すように、第1側壁15aが形成されたゲート電極12をマスクとして、第1側壁15aが形成されたゲート電極12の両側のシリコン基板10に不純物拡散抑制元素が注入されて、不純物拡散抑制元素が注入された領域16aが形成される。
次に、図8(E)に示すように、フォトリソグラフィー技術等を用いて、ゲート電極12の両第1側壁15a上に第2側壁15bが形成される。
次に、図8(F)に示すように、第2側壁15bが形成されたゲート電極12をマスクとして、第2側壁15bが形成されたゲート電極12の両側のシリコン基板10にソース/ドレイン領域を形成する不純物元素が、領域14aよりも深く注入される。そして、ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素が注入された領域13aが形成される。
次に、図8(G)に示すように、シリコン基板10に熱処理を行って、不純物拡散抑制元素がシリコン基板10の表面側に移動して、エクステンション領域14よりも深さが浅い不純物拡散抑制領域16が形成される。また、この熱処理によって、エクステンション領域を形成する不純物元素及びソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を活性化して、エクステンション領域14及びソース/ドレイン領域13が形成される。このようにして、MOSトランジスタ10が製造される。
以下、半導体装置の製造方法の第3実施形態を、図9及び図10を参照しながら以下に説明する。
まず、図9(A)に示すように、フォトリソグラフィー技術等を用いて、シリコン基板10上に、ゲート絶縁膜11を介してゲート電極12が形成される。
次に、図9(B)に示すように、ゲート電極12及びシリコン基板10を覆う絶縁膜18が形成される。絶縁膜18は、後の工程におけるイオン注入からゲート電極12又はシリコン基板10の表面を保護する。絶縁膜18の形成材料としては、例えば、酸化シリコン、又は窒化シリコンを用いることができる。絶縁膜18の厚さは、適宜設定し得るが、例えば3nmとすることができる。
次に、図9(C)に示すように、絶縁膜18が形成されたゲート電極12をマスクとして、絶縁膜18が形成されたゲート電極12の両側のシリコン基板10に、不純物拡散抑制元素、及びエクステンション領域を形成する不純物元素が注入される。不純物拡散抑制元素、及びエクステンション領域を形成する不純物元素は、どちらが先にシリコン基板10に注入されても良い。
不純物拡散抑制元素、及びエクステンション領域を形成する不純物元素は、絶縁膜18の表面から、絶縁膜18及びシリコン基板10内に注入される。
領域16aにおける不純物拡散抑制元素の深さ方向の濃度は、絶縁膜18の厚さをTnmとした場合、絶縁膜18とシリコン基板10との界面から±(T+2)nm以内における不純物拡散抑制元素の濃度が1×1020/cm3を超える値を示すことが好ましい。このように、絶縁膜18の近傍に、不純物拡散抑制元素が注入されることが、不純物拡散抑制領域が、Si表面、あるいはSiと絶縁膜の界面に形成される上で好ましい。
不純物拡散抑制元素のシリコン基板10への注入方法としては、例えば、イオン注入法を用いることができる。イオン注入法を用いる場合、不純物拡散抑制元素が、例えば、0.1〜2keVの範囲の入射エネルギーでシリコン基板10に注入される。また、不純物拡散抑制元素は、例えば、1×1014〜3×1015/cm2の範囲の濃度でシリコン基板10に注入される。また、入射イオンの入射角度については、シリコン基板10の表面に対して、Tilt/Twist=0/0度であっても良いし、Tilt/Twistに角度を設けても良い。
不純物拡散抑制元素としては炭素を用いる場合、入射エネルギーを2keV以下、好ましくは1keVとし、濃度を5×1014cm-2以上、好ましくは1×1015cm-2とすることができる。また、入射するイオンとして、炭素原子イオン、炭素クラスタ、又はC77のような分子イオンを用いても良い。
また、不純物拡散抑制元素としては窒素を用いる場合、入射エネルギーを2keV以下、好ましくは1.2keVとし、濃度を5×1014cm-2以上、好ましくは1×1015cm-2とすることができる。また、入射するイオンとして、窒素原子イオン、窒素分子(N2)のような分子イオンを用いても良い。
また、不純物拡散抑制元素としてはフッ素を用いる場合、入射エネルギーを2keV以下、好ましくは1.4keVとし、濃度を5×1014cm-2以上、好ましくは1×1015cm-2cm-2とすることができる。
次に、図10(D)に示すように、フォトリソグラフィー技術等を用いて、絶縁膜18が形成されたゲート電極12の両側面上に側壁15が形成される。この際、領域14a及び領域16aの内シリコン基板10内に存在する部分は、シリコン基板10上に形成された絶縁膜18によって、エッチングから保護される。
次に、図10(E)に示すように、側壁15が形成されたゲート電極12をマスクとして、側壁15が形成されたゲート電極12の両側のシリコン基板10にソース/ドレイン領域を形成する不純物元素が注入されて、ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素が注入された領域13aが形成される。ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素は、エクステンション領域を形成する不純物元素よりも深く注入される。
次に、図10(F)に示すように、シリコン基板10に熱処理を行って、不純物拡散抑制元素がシリコン基板10の表面側に移動して、エクステンション領域14よりも深さが浅い不純物拡散抑制領域16が形成される。また、この熱処理によって、エクステンション領域を形成する不純物元素及びソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を活性化して、エクステンション領域14及びソース/ドレイン領域13が形成される。このようにして、MOSトランジスタ10が製造される。
図11は、図10(F)における不純物拡散抑制元素の深さ方向分布図の例である。
図11に示すように、不純物拡散抑制領域16を形成する不純物拡散抑制元素の深さ方向の分布は、絶縁膜18とシリコン基板10との界面から10nm以内、好ましくは5nm以内に不純物拡散抑制元素の濃度が1×1020/cm3を超える最大値Qを示すことが好ましい。特に、不純物拡散抑制元素は、絶縁膜18とシリコン基板10との界面に集中して存在することが、不純物元素の面方向拡散を防止するのと共に、シリコン基板10のバルク中の電気特性に影響を与えない観点から好ましい。
本発明では、上述した実施形態の半導体装置及びその製造方法は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の実施形態が有する構成要件は、他の実施形態にも適宜適用することができる。
例えば、上述した半導体装置の製造方法の第1実施形態は、図12に示すように、変更しても良い。具体的には、第1実施形態の製造方法は、不純物拡散抑制元素を注入する工程(S10)と、エクステンション領域を形成する不純物元素を注入する工程(S12)との間に、熱処理の工程(S11)を加えても良い。この熱処理の工程(S11)により、図8(G)に示すように、不純物拡散抑制元素がシリコン基板10の表面側に移動して、エクステンション領域14よりも深さが浅い不純物拡散抑制領域16が形成される。このように、エクステンション領域14及びソース/ドレイン領域13が形成される前に、不純物拡散抑制領域16を形成しておくことにより、不純物元素の拡散をより確実に抑制することができる。
また、第1実施形態では、熱処理の工程(S11)の有無に関わらず側壁15を形成する工程(S13)と、ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を注入する工程(S15)との間に、熱処理の工程(S14)を加えても良い。
また、上述した半導体装置の製造方法の第3実施形態は、図13に示すように、変更しても良い。具体的には、不純物拡散抑制元素の注入及びエクステンション領域を形成する不純物元素の注入工程(S21)では、不純物拡散抑制元素を注入した後に、熱処理を行って不純物拡散抑制領域16を形成しても良い。
また、第3実施形態の製造方法では、不純物拡散抑制元素の注入及びエクステンション領域を形成する不純物元素の注入工程(S21)と、側壁を形成する工程(S23)との間に、ゲート電極12上以外のシリコン基板10上の絶縁膜18の部分を除去する工程(S22)を加えても良い。
ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、読者が、発明者によって寄与された発明及び概念を技術を深めて理解することを助けるための教育的な目的を意図する。ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、そのような具体的に述べられた例及び条件に限定されることなく解釈されるべきである。また、明細書のそのような例示の機構は、本発明の優越性及び劣等性を示すこととは関係しない。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、その様々な変更、置き換え又は修正が本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り行われ得ることが理解されるべきである。
以上の上述した各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
基板上に形成されたゲート電極と、
前記基板に形成されたソース/ドレイン領域と、
前記ソース/ドレイン領域の前記ゲート電極側の前記基板の部分に形成されたエクステンション領域と、
前記基板に、前記エクステンション領域よりも浅く且つ前記エクステンション領域上から前記ソース/ドレイン領域上に跨って形成されており、前記ソース/ドレイン領域及び前記エクステンション領域に含まれる不純物元素の拡散を抑制する不純物拡散抑制領域と、
を備える半導体装置。
(付記2)
前記不純物拡散抑制領域を形成する不純物拡散抑制元素の深さ方向の分布は、前記基板の表面から5nm以内に不純物拡散抑制元素の濃度が1×1020/cm3を超える最大値を示す付記1に記載の半導体装置。
(付記3)
前記不純物拡散抑制元素の深さ方向の分布は、前記基板の表面から10nmの深さにおける不純物拡散抑制元素の濃度が5×1019/cm3以下の値を示す付記1又は2に記載の半導体装置。
(付記4)
前記不純物拡散抑制領域は、前記基板の表面から10nm未満の深さに形成され、前記エクステンション領域は、前記基板の表面から10nmから25nmまでの深さに形成される付記1〜3の何れか一項に記載の半導体装置。
(付記5)
前記不純物拡散抑制領域は、前記基板の表面から7nm未満の深さに形成され、前記エクステンション領域は、前記基板の表面から7nmから15nmまでの深さに形成される付記1〜3の何れか一項に記載の半導体装置。
(付記6)
前記不純物拡散抑制領域を形成する不純物拡散抑制元素は、炭素、窒素又はフッ素である付記1〜5の何れか一項に記載の半導体装置。
(付記7)
基板上にゲート電極を形成し、
前記ゲート電極をマスクとして、不純物拡散抑制元素、及びエクステンション領域を形成する不純物元素、及びソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を前記基板に注入し、
前記基板に第1の熱処理を行って、前記エクステンション領域を形成する不純物元素及び前記ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を活性化して、エクステンション領域及びソース/ドレイン領域を形成すると共に、不純物拡散抑制元素を前記基板の表面側に移動させて、エクステンション領域よりも深さが浅い不純物拡散抑制領域を形成する半導体装置の製造方法。
(付記8)
前記不純物拡散抑制元素を、前記エクステンション領域を形成する不純物元素と同じ深さか、又は浅い位置に注入する付記7に記載の半導体装置の製造方法。
(付記9)
前記基板上に前記ゲート電極を形成した後、
前記ゲート電極の両側の前記基板に前記不純物拡散抑制元素を注入し、
前記ゲート電極の両側の前記基板に前記エクステンション領域を形成する不純物元素を注入し、
前記ゲート電極の両側面上に側壁を形成し、
前記側壁が形成された前記ゲート電極の両側の前記基板に前記ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を、前記エクステンション領域を形成する不純物元素よりも深く注入した後、
前記基板に前記第1の熱処理を行う付記7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
(付記10)
前記基板上にゲート電極を形成した後、
前記ゲート電極の両側の前記基板に前記エクステンション領域を形成する不純物元素を注入し、
前記ゲート電極の両側面上に第1側壁を形成し、
前記第1側壁が形成された前記ゲート電極の両側の前記基板に前記不純物拡散抑制元素を注入し、
前記ゲート電極の両第1側壁上に第2側壁を形成し、
前記第2側壁が形成された前記ゲート電極の両側の前記基板に前記ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を、前記エクステンション領域を形成する不純物元素よりも深く注入した後、
前記基板に前記第1の熱処理を行う付記7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
(付記11)
基板上にゲート電極を形成した後、
前記ゲート電極及び前記基板を覆う絶縁膜を形成し、
前記絶縁膜が形成された前記ゲート電極の両側の前記基板に、前記不純物拡散抑制元素、及び前記エクステンション領域を形成する不純物元素を注入し、
前記絶縁膜が形成された前記ゲート電極の両側面上に側壁を形成し、
前記側壁が形成された前記ゲート電極の両側の前記基板に前記ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を、前記エクステンション領域を形成する不純物元素よりも深く注入した後、
前記基板に前記第1の熱処理を行う付記7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
(付記12)
前記不純物拡散抑制領域を形成する不純物拡散抑制元素の深さ方向の分布が、前記基板の表面から5nm以内に不純物拡散抑制元素の濃度が1×1020/cm3を超える最大値を示すように、前記第1の熱処理を行う付記7〜11の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記13)
前記不純物拡散抑制元素が、炭素、窒素又はフッ素である付記7〜12の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記14)
前記不純物拡散抑制元素を、1×1014〜3×1015/cm2の範囲の濃度で前記基板に注入する付記7〜13の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記15)
前記不純物拡散抑制元素を前記基板に注入した後に、前記基板に第2の熱処理を行う付記7〜14の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
1 MOSトランジスタ
10 シリコン基板
11 ゲート絶縁膜
12 ゲート電極
13 ソース/ドレイン領域
13a 不純物元素が注入された領域
14 エクステンション領域
14a 不純物元素が注入された領域
15 側壁
15a 第1側壁
15b 第2側壁
16 不純物拡散抑制領域
16a 不純物拡散抑制元素が注入された領域
17 不純物拡散抑制元素が拡散した領域
18 絶縁膜
100 MOSトランジスタ
110 シリコン基板
111 ゲート絶縁膜
112 ゲート電極
113 ソース/ドレイン領域
113a 不純物が注入された領域
115 側壁
116 不純物拡散領域

Claims (6)

  1. 基板上に形成されたゲート電極と、
    前記基板に形成されたソース/ドレイン領域と、
    前記ソース/ドレイン領域の前記ゲート電極側の前記基板の部分に形成されたエクステンション領域と、
    前記基板に、前記エクステンション領域よりも浅く且つ前記エクステンション領域上から前記ソース/ドレイン領域上に跨って形成されており、前記ソース/ドレイン領域及び前記エクステンション領域に含まれる不純物元素の拡散を抑制する不純物拡散抑制領域と、
    を備える半導体装置。
  2. 前記不純物拡散抑制領域を形成する不純物拡散抑制元素の深さ方向の分布は、前記基板の表面から5nm以内に不純物拡散抑制元素の濃度が1×1020/cmを超える最大値を示す請求項1に記載の半導体装置。
  3. 基板上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極をマスクとして、不純物拡散抑制元素、及びエクステンション領域を形成する不純物元素、及びソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を前記基板に注入し、
    前記基板に第1の熱処理を行って、前記エクステンション領域を形成する不純物元素及び前記ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を活性化して、エクステンション領域及びソース/ドレイン領域を形成すると共に、不純物拡散抑制元素を前記基板の表面側に移動させて、エクステンション領域よりも深さが浅い不純物拡散抑制領域を形成する半導体装置の製造方法。
  4. 前記基板上に前記ゲート電極を形成した後、
    前記ゲート電極の両側の前記基板に前記不純物拡散抑制元素を注入し、
    前記ゲート電極の両側の前記基板に前記エクステンション領域を形成する不純物元素を注入し、
    前記ゲート電極の両側面上に側壁を形成し、
    前記側壁が形成された前記ゲート電極の両側の前記基板に前記ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を、前記エクステンション領域を形成する不純物元素よりも深く注入した後、
    前記基板に前記熱処理を行う請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記基板上にゲート電極を形成した後、
    前記ゲート電極の両側の前記基板に前記エクステンション領域を形成する不純物元素を注入し、
    前記ゲート電極の両側面上に第1側壁を形成し、
    前記第1側壁が形成された前記ゲート電極の両側の前記基板に前記不純物拡散抑制元素を注入し、
    前記ゲート電極の両第1側壁上に第2側壁を形成し、
    前記第2側壁が形成された前記ゲート電極の両側の前記基板に前記ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を、前記エクステンション領域を形成する不純物元素よりも深く注入した後、
    前記基板に前記熱処理を行う請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 基板上にゲート電極を形成した後、
    前記ゲート電極及び前記基板を覆う絶縁膜を形成し、
    前記絶縁膜が形成された前記ゲート電極の両側の前記基板に、前記不純物拡散抑制元素、及び前記エクステンション領域を形成する不純物元素を注入し、
    前記絶縁膜が形成された前記ゲート電極の両側面上に側壁を形成し、
    前記側壁が形成された前記ゲート電極の両側の前記基板に前記ソース/ドレイン領域を形成する不純物元素を、前記エクステンション領域を形成する不純物元素よりも深く注入した後、
    前記基板に前記熱処理を行う請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
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