JP2012024866A - ワイヤソー切断スラッジの回収方法およびその装置 - Google Patents

ワイヤソー切断スラッジの回収方法およびその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】再利用可能な資源用のシリコンスラッジ中への接着剤層の切削屑および固定板の切削屑の混入を防止できるワイヤソー切断スラッジの回収方法およびその装置を提供する。
【解決手段】シリコンインゴットの切断開始後、ワイヤ列が接着剤層に達する直前までに発生した資源用のシリコンスラッジと、その後のスライス中に発生した接着剤層の切削屑および固定板の切削屑を含む廃棄用スラッジとを別々に回収する。これにより、再利用可能な資源用のシリコンスラッジ中への接着剤層の切削屑および固定板の切削屑の混入を防止できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、ワイヤソー切断スラッジの回収方法およびその装置、詳しくはワイヤソーによりシリコンインゴットをスライスした際に発生したシリコンスラッジを回収するワイヤソー切断スラッジの回収方法およびその装置に関する。
ワイヤソーを用いてシリコンインゴットをスライスする際には、まずシリコンインゴットを、ビームと呼ばれるソーダ石灰ガラスからなる固定板に、エポキシ樹脂系の接着剤により固定する。その後、シリコンインゴットを複数本のグルーブローラ間で走行中のワイヤ列に押し当てる。スライス中、ワイヤ列には遊離砥粒を含むスラリーがスラリー供給ノズルから供給される。これにより、シリコンインゴットから多数枚のシリコンウェーハが切り出される。
また、スライス中、シリコンインゴットの切削屑であるシリコン粉などがスラリーに混入されるため、使用済みスラリーには、シリコン粉を含む多量のシリコンスラッジが混在している。使用済みスラリーは、グルーブローラの直下のスラリー回収パンを通してスラリー回収タンクにいったん貯留され、その後、スラリーポンプの負圧力により前記スラリー供給ノズルへ戻されて循環使用される(例えば特許文献1)。
スライス後、スラリー回収タンクから回収されたシリコンスラッジは、洗浄および乾燥などの後処理が施された後、例えばシリコン系太陽電池用原料として再利用される。
特開2004−255534号公報
ところで、スライス時には、シリコンインゴットからシリコンウェーハを確実にスライスするため、シリコンインゴットだけでなく、エポキシ樹脂系の接着剤層を経て固定板の一部まで切断している。その結果、シリコンスラッジ中には、シリコン粉などのシリコンインゴットの切削屑のほかに、固定板(ソーダ石灰ガラス)の切削屑およびエポキシ系樹脂の切削屑が多量に混入し、これらが汚染物質となって、再利用時のシリコンスラッジの品質を低下させていた。特に、ソーダ石灰ガラスに含まれるNaCO、CaCOは、シリコンスラッジをシリコン系太陽電池用原料に再利用した際、シリコン系太陽電池の電気特性を低下させる要因となっていた。
そこで、発明者は鋭意研究の結果、シリコンインゴットの切断開始後、ワイヤ列が接着剤層に達する直前までに発生した資源用のシリコンスラッジと、その後のスライス中に発生した接着剤層の切削屑および固定板の切削屑を含む廃棄用スラッジとを別々に回収すれば、上述した問題は解消されることを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、再利用可能な資源用のシリコンスラッジ中への接着剤層の切削屑および固定板の切削屑の混入を防止することができるワイヤソー切断スラッジの回収方法およびその装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、ワイヤソー内で走行中のワイヤ列に遊離砥粒を含むスラリーを供給しながら、固定板に接着剤層を介して固定されたシリコンインゴットを押し当てて、該シリコンインゴットから前記接着剤層を経て前記固定板の一部まで前記ワイヤ列を切り込ませることで、前記シリコンインゴットから多数枚のシリコンウェーハを得る際に発生したシリコンスラッジを回収するワイヤソー切断スラッジの回収方法において、前記シリコンインゴットのスライス開始時から前記ワイヤ列が前記接着剤層に達する直前までに発生し、かつ前記シリコンインゴットの切削屑であるシリコン粉を含む資源用のシリコンスラッジが混在した第1の使用済みスラリーを、第1のスラリータンクにいったん貯留後、前記ワイヤ列へ循環供給し、該ワイヤ列が前記接着剤層に達する直前の位置を通過して前記固定板の一部に達するまでに発生し、かつ前記接着剤層の切削屑および前記固定板の切削屑を含む廃棄用スラッジが混在した第2の使用済みスラリーを、第2のスラリータンクにいったん貯留後、前記ワイヤ列へ循環供給し、前記第1のスラリータンクから、前記第1の使用済みスラリーの中に混在する前記資源用のシリコンスラッジを回収し、前記第2のスラリータンクから、前記第2の使用済みスラリーの中に混在する前記廃棄用スラッジを回収するワイヤソー切断スラッジの回収方法である。
請求項2に記載の発明は、ワイヤソー内で走行中のワイヤ列に遊離砥粒を含むスラリーを供給しながら、固定板に接着剤層を介して固定されたシリコンインゴットを押し当てて、該シリコンインゴットから前記接着剤層を経て前記固定板の一部まで前記ワイヤ列を切り込ませることで、前記シリコンインゴットから多数枚のシリコンウェーハを得る際に発生したシリコンスラッジを回収するワイヤソー切断スラッジの回収装置において、前記シリコンインゴットのスライス開始時から前記ワイヤ列が前記接着剤層に達する直前までに発生し、かつ前記シリコンインゴットの切削屑であるシリコン粉を含む資源用のシリコンスラッジが混在した第1の使用済みスラリーを、第1の循環路を通して第1のスラリータンクにいったん貯留後、第1のスラリーポンプにより前記ワイヤ列へ循環供給する第1のスラリー循環供給手段と、前記ワイヤ列が前記接着剤層に達する直前の位置を通過して前記固定板の一部に達するまでに発生し、かつ前記接着剤層の切削屑および前記固定板の切削屑を含む廃棄用スラッジが混在した第2の使用済みスラリーを、第2の循環路を通して第2のスラリータンクにいったん貯留後、第2のスラリーポンプにより前記ワイヤ列へ循環供給する第2のスラリー循環供給手段と、前記ワイヤ列が、前記接着剤層に達する直前の位置に達したことを検出する位置センサと、該位置センサが前記ワイヤ列を検出した直後、前記第1の循環路を遮断し、前記第2の循環路への前記第2の使用済みスラリーの供給が可能となるようにスラリー流路を切り換える流路切り換え手段とを備えたワイヤソー切断スラッジの回収装置である。
請求項3に記載の発明は、前記流路切り換え手段は切り換え弁である請求項2に記載のワイヤソー切断スラッジの回収装置である。
請求項4に記載の発明は、前記シリコンインゴットの前記ワイヤ列への押し当て位置の直下には、前記第1の循環路が連通された第1のスラリー回収パンが配置され、該第1のスラリー回収パンの直下には、前記第2の循環路が連通された第2のスラリー回収パンが、該第1のスラリー回収パンから離間して配置され、前記流路切り換え手段は、前記第2のスラリー回収パンの直上から前記第1のスラリー回収パンを退避可能なパン水平移動手段を有した請求項2に記載のワイヤソー切断スラッジの回収装置である。
請求項1に記載の発明によれば、スライス開始時からワイヤ列が接着剤層に達する直前までに発生した第1の使用済みスラリーを、第1のスラリータンクにいったん貯留し、その後、ワイヤ列へ循環供給する。それ以降のスライス時において、ワイヤ列が接着剤層に達する直前の位置を通過して固定板の一部に達するまでに発生した第2の使用済みスラリーは、第2のスラリータンクにいったん貯留後、ワイヤ列へ循環供給される。
スライス後、第1のスラリータンクに貯留された第1の使用済みスラリーから資源用のシリコンスラッジを回収する。一方、第2のスラリータンクに貯留された第2の使用済みスラリーから廃棄用スラッジを回収し、例えば廃棄処分する。これにより、再利用可能な資源用のシリコンスラッジ中への接着剤層の切削屑および固定板の切削屑の混入を防止することができる。なお、資源用のシリコンスラッジは、第2の使用済みスラリーが第2のスラリータンクに貯留されている間に回収してもよい。この場合、上記「スライス後」とは、「スライス開始時からワイヤ列が接着剤層に達する直前までのシリコンインゴットのスライス後」を意味する。
請求項2に記載の発明によれば、スライス開始時からワイヤ列が接着剤層に達する直前までに発生した第1の使用済みスラリーを、第1の循環路を通して第1のスラリータンクにいったん貯留する。その後、貯留された第1の使用済みスラリーは、第1のスラリー循環供給手段の第1のスラリーポンプによりワイヤ列へ循環供給され、このシリコンインゴットの主体部分のスライスに使用される。
その後、接着剤層の直前の位置へのワイヤ列の到達を位置センサが検知した時、位置センサからの検出信号に基づき、流路切り換え手段が作動する。すなわち、第1の循環路が遮断され、第2の循環路へのスラリー流路の切り換えが行われる。したがって、それ以降のワイヤ列が接着剤層に達する直前の位置を通過して固定板の一部に達するまでの間に発生した第2の使用済みスラリーが、第2の循環路を通して第2のスラリータンクに貯留される。その後、貯留された第2の使用済みスラリーは、第2のスラリー循環供給手段の第2のスラリーポンプによりワイヤ列へ循環供給され、スライスの最終部分の切削に使用される。
スライス後は、第1のスラリータンクに貯留された第1の使用済みスラリーから資源用のシリコンスラッジを回収する。一方、第2のスラリータンクに貯留された第2の使用済みスラリーから廃棄用スラッジを回収する。回収後の第2の使用済みスラリーは、例えば廃棄処分される。これにより、再利用可能な資源用のシリコンスラッジ中への接着剤層の切削屑および固定板の切削屑の混入を防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、流路切り換え手段として切り換え弁を採用したので、簡単かつ安価に第1の使用済みスラリーと、第2の使用済みスラリーとのワイヤ列への循環供給の切り換えを行うことができる。
請求項4に記載の発明によれば、ワイヤ列が接着剤層の直前の位置に到達するまでは、シリコンインゴットのスライスに使用された第1の使用済みスラリーを、上段配置された第1のスラリー回収パンが受ける。その後、第1の使用済みスラリーは、第1の循環路を通して第1のスラリータンクに貯留され、スライス中のワイヤ列に戻される。
接着剤層の直前の位置へのワイヤ列の到達を位置センサが検知した時には、パン水平移動手段が作動し、第1のスラリー回収パンを第2のスラリー回収パンの直上から水平方向へ退避させる。これにより、それ以降のスライス時に生じた第2の使用済みスラリーは、下段配置された第2のスラリー回収パンが受ける。その後、第2の使用済みスラリーは、第2の循環路を通して第2のスラリータンクに貯留され、スライス中のワイヤ列に戻される。このように構成したので、上述した流路切り換え弁までの配管内スラリーをロスすることなく回収することができる。
この発明の実施例1に係るワイヤソー切断スラッジの回収装置の全体正面図である。 この発明の実施例1に係るワイヤソー切断スラッジの回収装置の資源用のシリコンスラッジの回収状態を示す要部拡大正面図である。 この発明の実施例1に係るワイヤソー切断スラッジの回収装置の廃棄用スラッジの回収状態を示す要部拡大正面図である。 この発明の実施例2に係るワイヤソー切断スラッジの回収装置の全体正面図である。
この発明のワイヤソー切断スラッジの回収方法は、ワイヤソー内で走行中のワイヤ列に遊離砥粒を含むスラリーを供給しながら、固定板に接着剤層を介して固定されたシリコンインゴットを押し当てて、該シリコンインゴットから前記接着剤層を経て前記固定板の一部まで前記ワイヤ列を切り込ませることで、前記シリコンインゴットから多数枚のシリコンウェーハを得る際に発生したシリコンスラッジを回収するワイヤソー切断スラッジの回収方法において、前記シリコンインゴットのスライス開始時から前記ワイヤ列が前記接着剤層に達する直前までに発生し、かつ前記シリコンインゴットの切削屑であるシリコン粉を含む資源用のシリコンスラッジが混在した第1の使用済みスラリーを、第1のスラリータンクにいったん貯留後、前記ワイヤ列へ循環供給し、該ワイヤ列が前記接着剤層に達する直前の位置を通過して前記固定板の一部に達するまでに発生し、かつ前記接着剤層の切削屑および前記固定板の切削屑を含む廃棄用スラッジが混在した第2の使用済みスラリーを、第2のスラリータンクにいったん貯留後、前記ワイヤ列へ循環供給し、前記第1のスラリータンクから、前記第1の使用済みスラリーの中に混在する前記資源用のシリコンスラッジを回収し、前記第2のスラリータンクから、前記第2の使用済みスラリーの中に混在する前記廃棄用スラッジを回収するものである。
また、この発明のワイヤソー切断スラッジの回収装置は、ワイヤソー内で走行中のワイヤ列に遊離砥粒を含むスラリーを供給しながら、固定板に接着剤層を介して固定されたシリコンインゴットを押し当てて、該シリコンインゴットから前記接着剤層を経て前記固定板の一部まで前記ワイヤ列を切り込ませることで、前記シリコンインゴットから多数枚のシリコンウェーハを得る際に発生したシリコンスラッジを回収するワイヤソー切断スラッジの回収装置において、前記シリコンインゴットのスライス開始時から前記ワイヤ列が前記接着剤層に達する直前までに発生し、かつ前記シリコンインゴットの切削屑であるシリコン粉を含む資源用のシリコンスラッジが混在した第1の使用済みスラリーを、第1の循環路を通して第1のスラリータンクにいったん貯留後、第1のスラリーポンプにより前記ワイヤ列へ循環供給する第1のスラリー循環供給手段と、前記ワイヤ列が前記接着剤層に達する直前の位置を通過して前記固定板の一部に達するまでに発生し、かつ前記接着剤層の切削屑および前記固定板の切削屑を含む廃棄用スラッジが混在した第2の使用済みスラリーを、第2の循環路を通して第2のスラリータンクにいったん貯留後、第2のスラリーポンプにより前記ワイヤ列へ循環供給する第2のスラリー循環供給手段と、前記ワイヤ列が、前記接着剤層に達する直前の位置に達したことを検出する位置センサと、該位置センサが前記ワイヤ列を検出した直後、前記第1の循環路を遮断し、前記第2の循環路への前記第2の使用済みスラリーの供給が可能となるようにスラリー流路を切り換える流路切り換え手段とを備えたものである。
この発明のワイヤソー切断スラッジの回収方法およびその装置によれば、スライス開始時からワイヤ列が接着剤層に達する直前までに発生した第1の使用済みスラリーを、第1のスラリータンクにいったん貯留後、ワイヤ列へ循環供給する。それ以降のスライス時に発生した第2の使用済みスラリーは、第2のスラリータンクにいったん貯留後、ワイヤ列へ循環供給される。
スライス後、第1のスラリータンクに貯留された第1の使用済みスラリーから資源用のシリコンスラッジを回収する一方、第2のスラリータンクに貯留された第2の使用済みスラリーから廃棄用スラッジを回収する。これにより、再利用可能な資源用のシリコンスラッジ中への接着剤層の切削屑および固定板の切削屑の混入を防止することができる。
ワイヤソーは、例えば、ワイヤ列の上部にインゴット下面が当接するものでも、ワイヤ列の下部にインゴット上面が押し当てられるものでもよい。グルーブローラの使用本数は、例えば2本、3本または4本である。
ワイヤの素材としては、例えばピアノ線などの鋼線、タングステン線、モリブデン線などを採用することができる。ワイヤの直径は100〜150μmである。
固定板の素材としては、例えばSiO、NaCO、CaCOを原料としたソーダ石灰ガラス、カーボン、セラミックス、硬質レジンなどを採用することができる。
固定板の厚さは5〜20mmである。シリコンインゴットのスライス時に切断されるのは、一般的に固定板の厚さの約半分である。具体的には、固定板の厚さが5mmの場合には固定板の上面から例えば3mmまでで、また固定板の厚さが20mmの場合には固定板の上面から例えば10mmまでである。
接着剤層を構成する接着剤の素材としては、例えばエポキシ系樹脂、接着用ワックスを採用することができる。接着剤層の厚さは0.1〜0.5mmである。
シリコンインゴットの素材は、例えば単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスSiなどを採用することができる。
スラリーとしては、純水または超純水に遊離砥粒を含ませたものを採用することができる。
遊離砥粒としては、例えば炭化珪素質砥粒(GC砥粒)、シリカ砥粒、アルミナ砥粒またはダイヤモンド砥粒などを採用することができる。遊離砥粒の平均粒径は10〜20μmである。スラリー中の遊離砥粒の添加量は、純水または超純水100リットルに対して90〜120kgである。
スラリーの供給量は、80〜120リットル/分である。80リットル/分未満ではスラリーの供給量が不足し、シリコンインゴットの切断効率が低下する。また、120リットル/分を超えれば、スラリーの循環使用が間に合わず、スラリーの供給異常が生じるおそれがある。スラリーの好ましい供給量は、100リットル/分程度である。
第1の使用済みスラリーには、スラリー成分の他に、シリコン粉、ワイヤの切削屑などが含まれている。
「ワイヤソー切断スラッジ」とは、ワイヤソーによりシリコンインゴットを切断した際に発生したスラッジを意味する。これには、資源用のシリコンスラッジと廃棄用スラッジとを含む。
第1の使用済みスラリーから回収される資源用のシリコンスラッジとは、シリコンインゴットのスライス時に発生したシリコン粉と、不純物と、水とが泥状に混ざり合った滓である。シリコンスラッジの固形分は、シリコン粉と不純物とである。シリコンスラッジの固形分(シリコン粉を含む)の平均粒径は1〜10μmである。
不純物とは、例えば、研削砥石などの摩耗により発生するアルミナ、シリカ、コランダム、Cu、Fe、Ni、C、酸化バリウム、酸化マグネシウム、塵などである。
シリコン粉に含まれる金属不純物としては、例えば、Cu、Fe、Ni、C、アルミナ、酸化バリウム、酸化マグネシウムなどが挙げられる。
第2の使用済みスラリーには、スラリー成分の他に、シリコン粉、接着剤層の切削屑、固定板の切削屑、ワイヤの切削屑などが含まれている。
第2の使用済みスラリーから回収される廃棄用スラッジとは、シリコン粉と、接着剤層の切削屑と、固定板の切削屑と、不純物と、水とが泥状に混ざり合った滓である。
「ワイヤ列が接着剤層に達する直前」とは、スライス中のワイヤ列の最下部(切断溝)が、接着剤層のシリコンインゴット側の面から0.5〜5mmの任意位置に達した時をいう。0.5mm未満では、スライスのコントロールが難しくて一番下のワイヤが接着剤に達してしまう。また、5mmを超えれば、シリコンスラッジの回収比率が減少する。ワイヤ列が接着剤層に達する直前としての好ましい位置は、接着剤層のシリコンインゴット側の面から1〜3mmの任意位置である。この範囲であれば、スライスのコントロールが容易というさらに好適な効果が得られる。
「ワイヤ列が接着剤層に達する直前の位置を通過して固定板の一部に達するまで」とは、位置センサが、接着剤層に達する直前の位置へのワイヤ列の到達を検出した後からスライスが終了する(固定板の一部の位置に達する)までの間をいう。
第1の循環路および第2の循環路は、一端部がシリコンインゴットのワイヤ列への押し当て位置の直下に配置された例えばスラリー回収パンに連通され、他端部がワイヤ列にスラリーを供給するスラリーノズルに連通されたスラリー用の流路である。
第1のスラリー循環供給手段および第2のスラリー循環供給手段とは、第1の使用済みスラリーまたは第2の使用済みスラリーを、ワイヤソーの内部で循環して使用する装置である。
第1のスラリータンクおよび第2のスラリータンクの内容量は任意である。
第1のスラリーポンプおよび第2のスラリーポンプとしては、例えば渦巻き型スラリーポンプなどを採用することができる。
位置センサとしては、例えば渦電流センサなどを採用することができる。
流路切り換え手段としては、例えばスラリー循環路の途中に設けられた各種の切り換え弁を採用する方が望ましい。これにより、簡単かつ安価に第1の使用済みスラリーと、第2の使用済みスラリーとのワイヤ列への循環供給の切り換えを行うことができる。
切り換え弁としては、例えば2方向電磁弁などを採用することができる。
また、別の流路切り換え手段としては、上下配置された一対のスラリー回収パンのうち、上方配置されたスラリー回収パンを退避させるパン水平移動手段を採用した方が望ましい。この場合には、ワイヤ列が接着剤層の直前の位置に到達するまで、第1の使用済みスラリーを上段配置された第1のスラリー回収パンが受ける。次に、第1のスラリー回収パン内の第1の使用済みスラリーは、第1の循環路を通して第1のスラリータンクに貯留され、スライス中のワイヤ列に戻される。
その後、接着剤層の直前の位置にワイヤ列が到達したことを位置センサが検知した時には、パン水平移動手段が作動し、第1のスラリー回収パンを第2のスラリー回収パンの直上から水平方向へ退避させる。これにより、それ以降のスライス時に発生した第2の使用済みスラリーは、下段配置された第2のスラリー回収パンが受ける。その後、第2の使用済みスラリーは、第2の循環路を通して第2のスラリータンクに貯留され、スライス中のワイヤ列に戻される。これにより、固定板の切削屑と接着剤の切削屑とを含む第2の使用済みスラリーを効率的に分離して回収できる。
パン水平移動手段としては、例えばエアシリンダ、ねじ送り装置などを採用することができる。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。ここでは、多結晶シリコン系太陽電池用のシリコンインゴットのワイヤソーによるスライス時に発生したシリコンスラッジの回収方法およびその装置を例とする。
まず、図1〜図3を参照して、この発明の実施例1に係るワイヤソー切断スラッジの回収方法およびその装置を説明する。
図1において、10はこの発明の実施例1に係るワイヤソー切断スラッジの回収装置(以下、回収装置)である。この回収装置10は、ワイヤソー11内で走行中のワイヤ列12に遊離砥粒を含むスラリーを供給しながら、固定板13に接着剤層14を介して固定されたシリコンインゴット15を押し当てて、シリコンインゴット15から接着剤層14を経て固定板13の一部までワイヤ列12を切り込ませることにより、シリコンインゴット15から多数枚のシリコンウェーハを得る際に発生したシリコンスラッジを回収するものである。
以下、これらの構成体を具体的に説明する。
まず、ワイヤソー11を説明する。ワイヤソー11は、正面視して四角形状に配置された4本のワイヤソー用グルーブローラ(以下、グルーブローラ)16A〜16Dを備えている。グルーブローラ16A〜16D間には、1本の鋼線からなるワイヤが互いに平行となるように一定のピッチで巻き掛けられている。これにより、グルーブローラ16A〜16D間にワイヤ列12が現出する。ワイヤ列12のうち、グルーブローラ16A、16B間に配置された上側部分の中間が、シリコンインゴット15の押し当て位置aとなっている。
シリコンインゴット15は、多結晶シリコン系太陽電池の基材となる多結晶シリコンからなる断面矩形状の角柱である。グルーブローラ16Aの上方には、スラリーおよび第1の使用済みスラリーを押し当て位置aへ供給する第1のスラリー供給ノズル17Aと、スラリーおよび第2の使用済みスラリーを押し当て位置aに供給する第2のスラリー供給ノズル17Bとが配設されている。スラリーは、純水中に平均粒径10μmの遊離砥粒(シリカ粒子)が分散したものである。
押し当て位置aの上方には、ねじ送り機構により昇降可能な昇降台19が配置されている。グルーブローラ16Bの上方には、昇降台19とともに昇降し、ワイヤ列12が接着剤層14に達する直前の位置L1(図2)、具体的には接着剤層14のシリコンインゴット15側の面から1mmの位置に達したことを検出する渦電流センサからなる位置センサ18が、ブラケットを介して設けられている。昇降台19の下面には、固定板13の上面が接着剤を介して固定されている。また、固定板13の下面には、エポキシ樹脂系の接着剤が硬化した接着剤層14を介して、シリコンインゴット15が固定(接着)されている。
ワイヤ列12のうち、グルーブローラ16C、16D間に配置された下側部分の直下には、第1の使用済みスラリーおよび第2の使用済みスラリーを受ける平面視して矩形状のスラリー回収パン20が、移動不能な固定状態で設けられている。
スラリー回収パン20の底板の中央部には、第1のスラリー管(第1の循環路)21の上流端が連通されている。この第1のスラリー管21の下流端は、前記第1のスラリー供給ノズル17Aに連通されている。また、第1のスラリー管21の途中には、下流に向かって順に、電磁式の3方弁(流路切り換え手段、切り換え弁)22と、第1の使用済みのスラリーを貯留する第1のスラリータンク23と、第1のスラリータンク23内の第1の使用済みのスラリーを第1のスラリー供給ノズル17Aへ圧送する第1のスラリーポンプ24とが、互いに離間して設けられている。このうち、3方弁22の残りの弁路には、第2のスラリー管(第2の循環路)25の上流端が連通されている。
この第2のスラリー管25の下流端は、第2のスラリー供給ノズル17Bに連通されている。また、第2のスラリー管25の途中には、下流へ向かって順に、第2の使用済みのスラリーを貯留する第2のスラリータンク26と、第2のスラリータンク26内の第2の使用済みのスラリーを第2のスラリー供給ノズル17Bへ圧送する第2のスラリーポンプ27とが、互いに離間して設けられている。これらの第1のスラリー管21、第1のスラリータンク23、第1のスラリーポンプ24から第1のスラリー循環供給手段Aが構成されている。
これらの第1のスラリー管21、第1のスラリータンク23および第1のスラリーポンプ24から第1のスラリー循環供給手段Aが構成されている。また、これらの第2のスラリー管25、第2のスラリータンク26および第2のスラリーポンプ27から第2のスラリー循環供給手段Bが構成されている。
次に、図1〜図3を参照して、この実施例1の回収装置10を用いたワイヤソー切断スラッジの回収方法を説明する。あらかじめ3方弁22を、第1の使用済みスラリーが第1のスラリータンク23に流れ込むように弁操作しておく。
図1に示すように、グルーブローラ16A〜16Dを所定方向へ回転させることで、ワイヤ列12を図1の矢印方向へ走行させる。その後、走行中のワイヤ列12にスラリーを100リットル/分で供給しながら、ねじ送り機構により昇降台19を徐々に下降させる。これにより、シリコンインゴット15が走行中のワイヤ列12に押し当てられ、その後、ワイヤ列12をシリコンインゴット15から接着剤層14を経て固定板13の一部まで切り込ませることで、シリコンインゴット15から多数枚のシリコンウェーハがスライスされる。具体的には、ワイヤ列12によりスラリー中の遊離砥粒がシリコンインゴット15の切断溝の底部に擦り付けられ、遊離砥粒の研削作用により、この底部が徐々に削り取られて各シリコンウェーハがスライスされる。
その際、図2に示すように、スライス開始時からワイヤ列12が接着剤層14に達する直前の位置L1までに発生した第1の使用済みスラリーは、第1のスラリー管21を通して第1のスラリータンク23にいったん貯留される。第1の使用済みスラリーの中には、シリコンインゴット15の研削屑であるシリコン粉が含まれている。その後、このタンク23に貯留された第1の使用済みスラリーは、第1のスラリーポンプ24により第1のスラリー供給ノズル17Aに圧送され、ワイヤ列12へ循環供給される。ワイヤ列12へ供給された第1の使用済みスラリーは、シリコンインゴット15の主体部分のスライスに再使用される。
ワイヤ列12が接着剤層14に達する直前の位置L1に到達した時、位置センサ18によりワイヤ列12が検出され、その検出信号がワイヤソー11の装置全般を制御する制御部へ送られる。その後、制御部から3方弁22へスラリー流路の切り換え指令が発せられ、これにより3方弁22の弁箱に形成された第1のスラリー管21と連通した弁路が閉じ、第2のスラリー管25への弁路が開く。
図3に示すように、ワイヤ列12が接着剤層14に達する直前の位置L1に到達後も、シリコンインゴット15のスライスは継続される。そのため、ワイヤ列12が接着剤層14に達する直前の位置L1を通過して固定板13の一部の位置L2に達するまでの間に発生した第2の使用済みスラリーは、第2のスラリー管25を通して第2のスラリータンク26に貯留される。なお、ワイヤ列12が固定板13の一部の位置L2に到達したかどうかの検出は、ねじ送り機構に設けられ、昇降台19の降下限界を検出するリミットセンサにより検出される。
第2の使用済みスラリーには、多量の接着剤層14の切削屑および多量の固定板13の切削屑が含まれている。その後、第2のスラリータンク26に貯留された第2の使用済みスラリーは、第2のスラリーポンプ27により第2のスラリー供給ノズル17Bへ圧送される。こうして、ワイヤ列12へ循環供給された第2の使用済みスラリーは、スライスの最終部分の切削に再使用される。
スライス後は、第1のスラリータンク23に貯留された第1の使用済みスラリーが外部へ取り出される。その後、第1の使用済みスラリーから資源用のシリコンスラッジが回収される。具体的には、遠心分離器で砥粒を分離することで、シリコンスラッジが回収される。
またスライス後、第2の使用済みスラリーは第2のスラリータンク26から取り出され、前述した資源用のシリコンスラッジと同じ方法で第2の使用済みスラリーから廃棄用スラッジが回収される。回収後の第2の使用済みスラリーは、大半が再利用が困難な固定板13の切削屑および接着剤層14の切削屑であるため、廃棄処分される。
このように、シリコンインゴット15の切断開始後から、ワイヤ列12が接着剤層14に達する直前の位置L1までの間に発生した資源用のシリコンスラッジと、その後のスライス中に発生した廃棄用スラッジとを別々に回収するようにしたので、再利用可能な資源用のシリコンスラッジ中への接着剤層14の切削屑および固定板13の切削屑の混入を防止することができる。その結果、従来は、シリコンスラッジをシリコン系太陽電池用原料として再利用する際、固定板13の切削屑に含まれたNaCO、CaCOと、接着剤層14の切削屑に含まれたエポキシ系樹脂とが汚染物質となって、再利用時のシリコンスラッジの品質、ひいてはシリコン系太陽電池の電気特性が低下していたが、これらの問題を解消することができる。
次に、図4を参照して、この発明の実施例2に係るワイヤソー切断スラッジの回収方法およびその装置を説明する。
図4に示すように、実施例2のワイヤソー切断スラッジの回収装置10Aの特徴は、スラリー回収パン20を、上方配置された第1のスラリー回収パン20Aと下方配置された第2のスラリー回収パン20Bとからなる上下2層式とし、上方配置されたスラリー回収パン20Aを水平移動させることで、第1の使用済みスラリーと第2の使用済みスラリーとの流路の切り換えを行うようにした点である。
具体的には、シリコンインゴット15のワイヤ列12への押し当て位置の直下に、第1のスラリー管21が連通された第1のスラリー回収パン20Aを配置し、かつ第1のスラリー回収パン20Aの直下に、第2のスラリー管25が連通された第2のスラリー回収パン20Bを、第1のスラリー回収パン20Aから離間して配置する。また、流路切り換え手段として、実施例1の電磁式の3方弁22に代えて、水平方向へ長いロッド30aを突出させることで、第2のスラリー回収パン20Bの直上から第1のスラリー回収パン20Aを退避可能なエアシリンダ(パン水平移動手段)30を採用する。
次に、図4を参照して、この実施例2の回収装置10Aを用いたワイヤソー切断スラッジの回収方法を説明する。
ワイヤ列12が接着剤層14の直前の位置に到達するまでは、シリコンインゴット15のスライスに使用された第1の使用済みスラリーを、上段配置された第1のスラリー回収パン20Aが受ける。その後、第1の使用済みスラリーは、第1のスラリー管21を通して第1のスラリータンク23に貯留され、その後、スラリー供給ノズル17Aを介して、スライス中のワイヤ列12に戻される。
次に、接着剤層14の直前の位置L1へのワイヤ列12の到達を位置センサ18が検知した時には、エアシリンダ30がロッド30aを引き込ませ、第1のスラリー回収パン20Aを第2のスラリー回収パン20Bの直上から水平方向へ退避させる。これにより、それ以降のスライス時に生じた第2の使用済みスラリーは、下段配置された第2のスラリー回収パン20Bが受ける。その後、第2の使用済みスラリーは、第2のスラリー管25を通して第2のスラリータンク26に貯留され、スラリー供給ノズル17Bを介して、スライス中のワイヤ列12に戻される。
このような構成を採用したので、スラリー中に含まれる汚染成分の異なったスラリーを効率的に分離するという効果が得られる。
その他の構成、作用および効果は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
この発明は、例えば、結晶系太陽電池材料として、汚染の少ないシリコンスラッジを原料として再利用する方法として有用である。
10 ワイヤソー切断スラッジの回収装置、
11 ワイヤソー、
12 ワイヤ列、
13 固定板、
14 接着剤層、
18 位置センサ、
20A 第1のスラリー回収パン、
20B 第2のスラリー回収パン、
21 第1のスラリー管(第1の循環路)、
22 3方弁(流路切り換え手段、切り換え弁)、
23 第1のスラリータンク、
24 第1のスラリーポンプ、
25 第2のスラリー管(第2の循環路)、
26 第2のスラリータンク、
27 第2のスラリーポンプ、
30 エアシリンダ(流路切り換え手段、パン水平移動手段)、
A 第1のスラリー循環供給手段、
B 第2のスラリー循環供給手段、
L1 ワイヤ列が接着剤層に達する直前の位置、
L2 固定板の一部の位置。

Claims (4)

  1. ワイヤソー内で走行中のワイヤ列に遊離砥粒を含むスラリーを供給しながら、固定板に接着剤層を介して固定されたシリコンインゴットを押し当てて、該シリコンインゴットから前記接着剤層を経て前記固定板の一部まで前記ワイヤ列を切り込ませることで、前記シリコンインゴットから多数枚のシリコンウェーハを得る際に発生したシリコンスラッジを回収するワイヤソー切断スラッジの回収方法において、
    前記シリコンインゴットのスライス開始時から前記ワイヤ列が前記接着剤層に達する直前までに発生し、かつ前記シリコンインゴットの切削屑であるシリコン粉を含む資源用のシリコンスラッジが混在した第1の使用済みスラリーを、第1のスラリータンクにいったん貯留後、前記ワイヤ列へ循環供給し、
    該ワイヤ列が前記接着剤層に達する直前の位置を通過して前記固定板の一部に達するまでに発生し、かつ前記接着剤層の切削屑および前記固定板の切削屑を含む廃棄用スラッジが混在した第2の使用済みスラリーを、第2のスラリータンクにいったん貯留後、前記ワイヤ列へ循環供給し、
    前記第1のスラリータンクから、前記第1の使用済みスラリーの中に混在する前記資源用のシリコンスラッジを回収し、
    前記第2のスラリータンクから、前記第2の使用済みスラリーの中に混在する前記廃棄用スラッジを回収するワイヤソー切断スラッジの回収方法。
  2. ワイヤソー内で走行中のワイヤ列に遊離砥粒を含むスラリーを供給しながら、固定板に接着剤層を介して固定されたシリコンインゴットを押し当てて、該シリコンインゴットから前記接着剤層を経て前記固定板の一部まで前記ワイヤ列を切り込ませることで、前記シリコンインゴットから多数枚のシリコンウェーハを得る際に発生したシリコンスラッジを回収するワイヤソー切断スラッジの回収装置において、
    前記シリコンインゴットのスライス開始時から前記ワイヤ列が前記接着剤層に達する直前までに発生し、かつ前記シリコンインゴットの切削屑であるシリコン粉を含む資源用のシリコンスラッジが混在した第1の使用済みスラリーを、第1の循環路を通して第1のスラリータンクにいったん貯留後、第1のスラリーポンプにより前記ワイヤ列へ循環供給する第1のスラリー循環供給手段と、
    前記ワイヤ列が前記接着剤層に達する直前の位置を通過して前記固定板の一部に達するまでに発生し、かつ前記接着剤層の切削屑および前記固定板の切削屑を含む廃棄用スラッジが混在した第2の使用済みスラリーを、第2の循環路を通して第2のスラリータンクにいったん貯留後、第2のスラリーポンプにより前記ワイヤ列へ循環供給する第2のスラリー循環供給手段と、
    前記ワイヤ列が、前記接着剤層に達する直前の位置に達したことを検出する位置センサと、
    該位置センサが前記ワイヤ列を検出した直後、前記第1の循環路を遮断し、前記第2の循環路への前記第2の使用済みスラリーの供給が可能となるようにスラリー流路を切り換える流路切り換え手段とを備えたワイヤソー切断スラッジの回収装置。
  3. 前記流路切り換え手段は切り換え弁である請求項2に記載のワイヤソー切断スラッジの回収装置。
  4. 前記シリコンインゴットの前記ワイヤ列への押し当て位置の直下には、前記第1の循環路が連通された第1のスラリー回収パンが配置され、
    該第1のスラリー回収パンの直下には、前記第2の循環路が連通された第2のスラリー回収パンが、該第1のスラリー回収パンから離間して配置され、
    前記流路切り換え手段は、前記第2のスラリー回収パンの直上から前記第1のスラリー回収パンを退避可能なパン水平移動手段を有した請求項2に記載のワイヤソー切断スラッジの回収装置。
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