JP2012023196A - 導電性高分子/多孔質炭素材料複合体 - Google Patents

導電性高分子/多孔質炭素材料複合体 Download PDF

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Abstract

【課題】高い静電容量を有し、サイクル特性に優れた電気二重層キャパシタを得ることができる電極材料ならびにこれに用いる複合体の提供。
【解決手段】窒素原子を有する導電性高分子と多孔質炭素材料との複合体であって、
前記導電性高分子が、前記多孔質炭素材料の表面に結合しており、
全比表面積が、1300〜2500m2/gであり、
MP法で測定した0.5nm以上1.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が、前記全比表面積の25%以上70%未満であり、
MP法で測定した1.0nm以上2.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が、前記全比表面積の25%超70%以下であり、
BJH法で測定した2.0nm以上10.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が、前記全比表面積の5%超20%以下である複合体。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性高分子/多孔質炭素材料複合体およびそれを用いた電極材料ならびに電気二重層キャパシタに関する。
電気二重層キャパシタは、電解液と分極性電極との界面に形成される電気二重層に蓄積される電荷を利用したキャパシタであり、充放電サイクルによる性能劣化が小さく、出力密度が大きいなどの優れた特性を有することが知られている。
そして、電気二重層キャパシタの分極性電極としては、通常、活性炭や繊維状活性炭が用いられているが、これは放電容量が小さく、実用に際して長時間にわたる放電を維持することができないという問題があった。
このような問題に対して、本出願人は、特許文献1において「ポリアニリン又はその誘導体を、活性炭、ケッチェンブラック、アセチレンブラック及びファーネスブラックから選ばれた炭素系材料に複合化させてなるポリアニリン/炭素複合体であって、前記ポリアニリン又はその誘導体が、非極性有機溶媒中に分散した導電性ポリアニリン又はその誘導体を、塩基処理して脱ドープしたものであるポリアニリン/炭素複合体を用いた電気二重層キャパシタ用電極材料。」を提供しており、特許文献2において「非極性有機溶媒中にドープされた状態で分散した導電性ポリアニリン又はその誘導体を多孔性炭素材料に複合化させてなるポリアニリン/多孔性炭素複合体。」を提供している。
特許第4294067号公報 特開2008−72079号公報
本発明者は、特許文献1および2に記載の電極材料について検討した結果、ポリアニリンの分子量、複合体を調製するポリアニリン分散液の濃度、脱ドープの手法およびこれらの組み合わせ等によっては、ポリアニリン/炭素複合体の比表面積が小さくなったり、細孔分布が変化したりすることがあり、その結果、静電容量やサイクル特性にばらつきが生じることを明らかとした。
そこで、本発明は、高い静電容量を有し、サイクル特性に優れた電気二重層キャパシタを得ることができる電極材料ならびにこれに用いる複合体を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、所定の導電性高分子が表面に結合し、かつ、特定の比表面積および細孔部分布を有する多孔質炭素材料を用いることにより、高い静電容量を有し、サイクル特性に優れた電気二重層キャパシタが得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記(1)〜(5)を提供する。
(1)窒素原子を有する導電性高分子と多孔質炭素材料との複合体であって、
上記導電性高分子が、上記多孔質炭素材料の表面に結合しており、
全比表面積が、1300〜2500m2/gであり、
MP法で測定した0.5nm以上1.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が、上記全比表面積の25%以上70%未満であり、
MP法で測定した1.0nm以上2.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が、上記全比表面積の25%超70%以下であり、
BJH法で測定した2.0nm以上10.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が、上記全比表面積の5%超20%以下である複合体。
(2)上記導電性高分子が、ポリアニリン、ポリピリジン、ポリキノリン、ポリチアゾール、ポリキノキサリンおよびこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種である上記(1)に記載の複合体。
(3)上記多孔質炭素材料が、活性炭である上記(1)または(2)に記載の複合体。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の複合体を用いた電極材料。
(5)上記(4)に記載の電極材料を用いた分極性電極を有する電気二重層キャパシタ。
以下に説明するように、本発明によれば、高い静電容量を有し、サイクル特性に優れた電気二重層キャパシタを得ることができる電極材料ならびにこれに用いる複合体を提供することができる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の複合体は、窒素原子を有する導電性高分子と多孔質炭素材料との複合体であって、上記導電性高分子が上記多孔質炭素材料の表面に結合しており、全比表面積が1300〜2500m2/gであり、MP法で測定した0.5nm以上1.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が上記全比表面積の25%以上70%未満であり、MP法で測定した1.0nm以上2.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が上記全比表面積の25%超70%以下であり、BJH法で測定した2.0nm以上10.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が上記全比表面積の5%超20%以下である複合体である。
ここで、「導電性高分子が多孔質炭素材料の表面に結合している」とは、導電性高分子が有する窒素原子(アミノ基またはイミノ基)と、多孔質炭素材料の表面が有する水酸基やカルボキシ基等の酸性官能基とが反応(酸塩基反応)し、化学結合が形成されている状態をいう。
また、「比表面積」とは、JIS K1477に規定された方法に従い、窒素吸着によるBET法を用いて測定した測定値をいう。
更に、「MP法」とは、細孔の解析に一般的に用いられている手法であり、BET法を用いて測定した比表面積の結果をt−プロットし、折れ曲がり部分付近の曲率解析で算出する方法である。具体的には、DE BOERの式(参照:J.C.P.BROEKHOFF,J.H.DE BOER、J.Catalysis、9,15頁,1967年)を用いて相対圧からの吸着層の厚みを算出し、吸着層の厚みと、沸点−195.8℃における窒素ガスの吸着量との相関図(t−プロット)を作成し、この相関図の各点での接線の傾きの変化量から区間毎の表面積を算出し、この表面積の変化量から細孔容積を求める(参照:R.SH.MIKHAIL,S.BRUNAUER,E.E.BODOR,Jounal of Colloid and Interface Science,26,45−53頁、1968年)。
更に、「BJH法」とは、Barrett-Joyner-Halendaの標準モデルに従って円筒状の細孔径に対する細孔容積の分布を決定する方法である(J.A.C.S.,73(1951)373-377)。
本発明においては、上記導電性高分子が上記多孔質炭素材料の表面に結合し、かつ、上述した比表面積(全比表面積および細孔分布)を満たすことにより、高い静電容量を有し、サイクル特性に優れた電気二重層キャパシタを得ることができる複合体(電極材料)となる。
これは、多孔質炭素材料の高い比表面積を維持しつつ、表面に存在するフリーの酸性官能基を起点とした劣化を抑制することができた結果、高電圧下での繰り返し使用に対する耐電圧(容量維持率)が向上したためであると考えられる。
また、本発明においては、電気二重層キャパシタの静電容量および充放電速度(高速〜低速)の観点から、MP法で測定した0.5nm以上1.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が上記全比表面積の25〜50%であるのが好ましく、MP法で測定した1.0nm以上2.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が上記全比表面積の30〜65%であるのが好ましく、BJH法で測定した2.0nm以上10.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が上記全比表面積の5〜10%であるのが好ましい。
次に、本発明の複合体の製造に用いられる導電性高分子および多孔質炭素材料ならびにこれらを用いた本発明の複合体の製造方法等について詳述する。
<導電性高分子>
本発明の複合体の製造に用いられる導電性高分子は、ドーパントを導入することで導電性を発現する窒素原子を有する高分子であれば特に限定されず、ドーパントによりドープされた高分子であってもよく、それを脱ドープした高分子であってもよく、例えば、電導度が10-9Scm-1以上のP型導電性高分子やN型導電性高分子が挙げられる。
上記導電性高分子としては、具体的には、例えば、ポリアニリンまたはその誘導体;ポリピリジン、ポリキノリン、ポリチアゾール、ポリキノキサリンおよびこれらの誘導体などの含窒素複素芳香環で構成された高分子;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ここで、ポリアニリンの誘導体としては、例えば、アニリンの4位以外の位置に、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アルコキシアルキル基を置換基として少なくとも一つ有するアニリン誘導体(モノマー)を高分子量化したものが挙げられる。
同様に、ポリピリジン誘導体としては、例えば、3位、4位、6位の少なくとも1つ以上にアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アルコキシアルキル基を置換基として有するピリジン誘導体(モノマー)を高分子量化したものが挙げられる。
これらのうち、ポリアニリン、ポリピリジンおよびこれらの誘導体であるのが、原料が安価であり、合成が容易であるという理由から好ましい。
本発明においては、ポリアニリンまたはその誘導体(以下、これらをまとめて「ポリアニリン等」という。)は、対応するモノマー(アニリンまたはその誘導体(以下、これらをまとめて「アニリン等」という。))を非極性溶媒中で化学重合させることにより、ポリアニリン等の分散液として製造することができる。
また、ポリアニリン等の分散液は、例えば、ドーパントを加えた非極性溶媒中でアニリン等を酸化重合させることによって調製することができるが、得られる本発明の複合体の比表面積(全比表面積および細孔分布)を上述した範囲とする観点から、上記分散液におけるドープ状態のポリアニリン等の濃度と重量平均分子量の調整が重要である。
ここで、上記分散液中のドープ状態のポリアニリン等の濃度は、0.1〜3質量%であるのが好ましい。濃度がこの範囲であると、後述する多孔質炭素材料の細孔を塞ぐことなく、ポリアニリン等の高い静電容量の効果を得ることができる。
また、上記分散液中のドープ状態のポリアニリン等の重量平均分子量の調整は、分子量調整剤(末端封止剤)の量によって調整することができ、具体的には、ポリアニリン等を重合する際に、分子量調整剤(末端封止剤)の量をアニリン等に対して0.1〜1当量加えることが好ましい。分子量調整剤の添加量がこの範囲であると、後述する多孔質炭素材料の細孔を塞ぐことなく、ポリアニリン等の高い静電容量の効果を得ることができる。
一方、含窒素複素芳香環で構成される導電性高分子(以下、「ポリピリジン等」という。)は、対応するモノマーを非プロトン性溶媒や非極性溶媒中で、脱ハロゲン化重縮合させることにより、ポリピリジン等の分散液として製造することができる。
ここで、ポリピリジン等の分散液は、例えば、ポリピリジン等をギ酸等の有機酸に溶解させ、分散させて調製する方法;ポリピリジン等をギ酸等の有機酸に溶解させた溶液と、酸性基を有する高分子(ポリスチレンスルホン酸等)が溶解した溶液とを混合して調整する方法;ポリピリジン等を、酸性基を有する高分子(ポリスチレンスルホン酸等)を溶解した有機酸(ギ酸等)に溶解させ、分散させて調製する方法;等が挙げられる。
なお、分散液中のポリピリジン等の濃度や重合する際の分子量調整剤の使用量は、ポリアニリン等の重合と同程度である。
本発明においては、上記導電性高分子の使用量は、後述する多孔質炭素材料100質量部に対して1〜300質量部であるのが好ましい。
また、本発明においては、上述したドーパントや、化学重合(酸化重合)のための酸化剤、分子量調整剤、相間移動触媒等については、いずれも特許文献1に記載されたものを用いることができる。
<多孔質炭素材料>
本発明の複合体の製造に用いられる多孔質炭素材料は、その比表面積は特に限定されないが、本発明の複合体の全比表面積を1300〜2500m2/gとする観点から、比表面積が1500〜3000m2/gの炭素材料であるのが好ましい。
上記多孔質炭素材料としては、具体的には、例えば、活性炭、ホウ素含有多孔質炭素材料、窒素含有多孔質炭素材料等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、入手が容易である理由から活性炭であるのが好ましい。
活性炭は、特に限定されず、公知の炭素電極等で用いられる活性炭粒子を使用することができ、その具体例としては、ヤシ殻、木粉、石油ピッチ、フェノール樹脂等を水蒸気、各種薬品、アルカリ等を用いて賦活した活性炭粒子が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<複合体の製造方法>
上述した導電性高分子および多孔質炭素材料を用いた本発明の複合体の製造方法としては以下の方法が例示できる。
具体的には、導電性高分子および多孔質炭素材料を混合させた後、脱ドープによりドーパントを取り除くことで、導電性高分子と多孔質炭素材料とを複合化させることができる。
ここで、導電性高分子および多孔質炭素材料の混合方法は特に限定されず、具体的には、例えば、導電性高分子の分散液と多孔質炭素材料の全量とを混合させる方法;導電性高分子の分散液を多孔質炭素材料の一部と混合して予め複合体を調製した後、この複合体と残りの多孔質炭素材料とを混合させる方法;等が挙げられる。
また、脱ドープする方法は、ドープされている導電性高分子を脱ドーピングし、ドーパントを中和できる塩化処理を施す方法や、ドーパントに対して導電性高分子が壊れない温度で熱処理を施す方法が好ましい。
これらのうち、熱処理による脱ドープが、化学薬品や有機溶媒を使用せず、また、塩化反応を必要としないため短時間で処理が終了し、更に、反応後の塩の洗浄過程が不要で残留塩がないという理由から好ましい。また、これらの理由から、工業的にも優れている。
上記塩基処理としては、具体的には、例えば、導電性高分子および多孔質炭素材料を混合させた分散液(混合分散液)や複合体に塩基性物質を作用させる方法;上記混合分散液または上記複合体と上記塩基性物質を溶解させた水および/または有機溶媒とを混合する方法;上記混合分散液または複合体と上記塩基性物質の気体を接触させる方法;等が挙げられる。
また、上記塩基性物質としては、具体的には、例えば、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの金属水酸化物;メチルアミン、エチルアミン、トリエチルアミンなどのアミン;水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムなどの水酸化アルキルアンモニウム;ヒドラジン、フェニルヒドラジンなどのヒドラジン化合物;ジエチルヒドロキシルアミン、ジベンジルヒドロキシルアミンなどのヒドロキシルアミン化合物;等が挙げられる。
また、上記有機溶媒としては、上記塩基性物質が溶解するものであれば特に限定されず、その具体例としては、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチルなどエステル類;メタノール、エタノールなどのアルコール類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;ジメチルホルムアミドなどのアミド類;炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチルなどの炭酸エステル類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類;アセトニトリル、プロピオノニトリルなどのニトリル類;N−メチル−2−ピロリドン;等が挙げられる。
一方、熱処理としては、導電性高分子の特性を損なうことなくドーパントだけを分解し、除去する温度を適宜選択して行うが、例えば、熱重量分析で測定した導電性高分子の分解温度よりも20℃以上低い温度で熱処理を施すのが好ましく、具体的には、250℃以上400℃未満の温度で熱処理を施すのがより好ましい。
本発明の複合体は、上記導電性高分子におけるドーパントを上記塩基処理で脱ドープすることにより形成されるのが好ましいが、上記導電性高分子中のドーパントが完全に脱ドープされていないものを用いてもよい。
塩基処理後の導電性高分子中に含有するドーパント量は、導電性高分子のモノマーユニットあたりモル比で0〜0.3であるのが好ましく、0〜0.1であるのがより好ましい。
上述した導電性高分子および多孔質炭素材料の混合には、従来の混合機を用いて調製可能であるが、サンドミル、ビーズミル、ボールミル、遊星型ボールミル、3本ロールミル、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ヘンシェルミキサー、ジェットミル、プラネタリーミキサー等の混合分散機を用いてもよい。
本発明の電極材料は、上述した本発明の複合体を活物質として用いる電極材料であり、具体的には、後述する本発明の電気二重層キャパシタの分極性電極の材料や、リチウムイオン電池の正極、負極の材料として用いることができる。
本発明の電気二重層キャパシタは、上述した本発明の電極材料を用いて形成した分極性電極を有する電気二重層キャパシタである。
上記分極性電極としては、例えば、本発明の複合体と集電体(例えば、白金、銅、ニッケル、アルミニウム等)とで構成することができる。
また、上記分極性電極は、上述した導電性高分子を含有しているため、結着剤や導電助剤は必ずしも必要ではないが、必要に応じて使用してもよい。なお、結着剤や導電助剤を使用する場合、上述した導電性高分子および多孔質炭素材料とともに結着剤や導電助剤を用いて本発明の電極材料としてもよい。
上記結着剤としては、具体的には、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フルオロオレフィン共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
上記導電助剤としては、具体的には、例えば、カーボンブラック(特に、アセチレンブラックやケッチェンブラック)、天然黒鉛、熱膨張黒鉛、炭素繊維、ナノ炭素材料、酸化ルテニウム、金属ファイバー(例えば、アルミニウムやニッケルなど)等が挙げられる。
また、本発明の電気二重層キャパシタは、上記分極性電極に上述した本発明の電極材料(複合体)を用いる以外は、従来公知の構成を採用することができ、従来公知の製造方法により製造することができる。
以下、実施例を示して、本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<ポリアニリントルエン分散液1の調製>
トルエン200gにアニリン1.2g、ドデシルベンスルホン酸2.6gおよび分子量調整剤(末端封止剤)として2,4,6−トリメチルアニリン0.26g(アニリンに対して0.15当量)を溶解させた後、6N塩酸2.2mLを溶解した蒸留水100gを加えた。
この混合溶液にテトラブチルアンモニウムブロマイド0.36gを添加し、5℃以下に冷却した後、過硫酸アンモニウム3.52gを溶解させた蒸留水80gを加えた。
5℃以下の状態で6時間酸化重合を行なった後、トルエン100g、ついでメタノール水混合溶媒(水/メタノール=2/3(質量比))を加え撹拌を行なった。
撹拌終了後、トルエン層を水層に分離した反応溶液のうち、水層のみを除去することによりポリアニリントルエン分散液1を得た。
ポリアニリントルエン分散液1を一部採取し、トルエンを真空留去したところ分散液中に固形分1.2質量%(ポリアニリン含有量0.4質量%)が含まれていた。また、この分散液を孔径1.0μmのフィルターでろ過したところ目詰まりすることはなかった。
分散液中のポリアニリン粒子の粒子径を超音波粒度分布測定器(APS−100、Matec Applied Sciences社製)で解析した結果、粒度分布は単分散(ピーク値:0.19μm、半値幅:0.10μm)であることが分かった。さらに、この分散液は室温1年間経過した後も凝集、沈殿することはなく安定であった。元素分析からドデシルベンゼンスルホン酸のアニリンモノマーユニット当りのモル比は0.45であった。得られたポリアニリンの収率は95%であった。
<ポリアニリントルエン分散液2の調製>
2,4,6−トリメチルアニリン0.52g(アニリンに対して0.30当量)とした以外は、ポリアニリントルエン分散液1と同じ方法で重合し、ポリアニリントルエン分散液2を得た。
ポリアニリントルエン分散液2を一部採取し、トルエンを真空留去したところ分散液中に固形分1.4質量%(ポリアニリン含有量0.4質量%)が含まれていた。また、この分散液を孔径1.0μmのフィルターでろ過したところ目詰まりすることはなかった。
分散液中のポリアニリン粒子の粒子径を超音波粒度分布測定器(APS−100、Matec Applied Sciences社製)で解析した結果、粒度分布は単分散(ピーク値:0.14μm、半値幅:0.08μm)であることが分かった。さらに、この分散液は室温1年間経過した後も凝集、沈殿することはなく安定であった。元素分析からドデシルベンゼンスルホン酸のアニリンモノマーユニット当りのモル比は0.45であった。得られたポリアニリンの収率は93%であった。
<ポリアニリントルエン分散液3の調製>
アニリン6g、ドデシルベンゼンスルホン酸13g、2,4,6−トリメチルアニリン1.3g(アニリンに対して0.15当量)、6N塩酸11mL、テトラブチルアンモニウムブロマイド1.8g、過硫酸アンモニウム17.6gとした以外は、ポリアニリントルエン分散液1と同じ方法で重合し、ポリアニリントルエン分散液3を得た。
ポリアニリントルエン分散液3を一部採取し、トルエンを真空留去したところ分散液中に固形分6.3質量%(ポリアニリン含有量2質量%)が含まれていた。また、この分散液を孔径1.0μmのフィルターでろ過したところ目詰まりすることはなかった。
分散液中のポリアニリン粒子の粒子径を超音波粒度分布測定器(APS−100、Matec Applied Sciences社製)で解析した結果、粒度分布は単分散(ピーク値:0.27μm、半値幅:0.14μm)であることが分かった。さらに、この分散液は室温1年間経過した後も凝集、沈殿することはなく安定であった。元素分析からドデシルベンゼンスルホン酸のアニリンモノマーユニット当りのモル比は0.45であった。得られたポリアニリンの収率は97%であった。
<ポリピリジン水分散液の調製>
脱水ジメチルホルムアミド50gに、2,5−ジブロモピリジン5g、分子量調整剤として2−ブロモピリジン0.5g(ピリジンモノマーに対して0.15当量)、重縮合剤としてビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル9gを溶解させた後、窒素下60℃で16時間重合反応を行った。
反応終了後、以下の操作によりポリピリジンの精製を行った。
まず、反応溶液を0.5mol/Lの塩酸水溶液200mLに注ぎ、室温下で2時間撹拌した後に、沈殿物をろ別し、回収した。
次いで、回収した沈殿物を、再度、0.5mol/Lの塩酸水溶液200mL中で、室温下で8時間撹拌した後に、沈殿物をろ別し、回収した。
次いで、回収した沈殿物を、0.1mol/Lのアンモニア水溶液200mL中で、室温下3時間撹拌することにより、ポリピリジンの単離精製を行った。
得られたポリピリジン粉末を、真空下で乾燥した。収量は、1.72g(収率92%)であった。
予めポリピリジン粉末0.8gを88%ギ酸9.2gに溶解させて調製したポリピリジンギ酸溶液と18%ポリスチレンスルホン酸水溶液15gとを混合撹拌した後、175gの蒸留水を加えてポリピリジン水分散液(ポリピリジン含有量0.4質量%)を調製した。
分散液中のポリピリジン粒子の粒子径を超音波粒度分布測定器(APS−100、Matec Applied Sciences社製)で解析した結果、粒度分布は単分散(ピーク値:0.25μm、半値幅:0.12μm)であることが分かった。
<ポリアニリントルエン分散液4の調製>
特許文献1と同様の方法により、ポリアニリントルエン分散液4を調製した。
具体的には、まず、トルエン150gにアニリン12.6g、ドデシルベンスルホン酸26.4gおよび分子量調整剤(末端封止剤)として2,4,6−トリメチルアニリン0.63gを溶解させた後、6N塩酸22.5mLを溶解した蒸留水100gを加えた。
この混合溶液にテトラブチルアンモニウムブロマイド3.8gを添加し、5℃以下に冷却した後、過硫酸アンモニウム33.9gを溶解させた蒸留水80gを加えた。
5℃以下の状態で6時間酸化重合を行なった後、トルエン100g、ついでメタノール水混合溶媒(水/メタノール=2/3(質量比))を加え撹拌を行なった。
撹拌終了後、トルエン層を水層に分離した反応溶液のうち、水層のみを除去することによりポリアニリントルエン分散液4を得た。
ポリアニリントルエン分散液4を一部採取し、トルエンを真空留去したところ分散液中に固形分12.9質量%(ポリアニリン質量5質量%)が含まれていた。また、この分散液を孔径1.0μmのフィルターでろ過したところ目詰まりすることはなかった。
分散液中のポリアニリン粒子の粒子径を超音波粒度分布測定器(APS−100、Matec Applied Sciences社製)で解析した結果、粒度分布は単分散(ピーク値:0.33μm、半値幅:0.17μm)であることがわかった。さらに、この分散液は室温1年間経過した後も凝集、沈殿することはなく安定であった。元素分析からドデシルベンゼンスルホン酸のアニリンモノマーユニット当りのモル比は0.45であった。得られたポリアニリンの収率は96%であった。
(実施例1:複合体1の作製)
ポリアニリントルエン分散液1(ポリアニリン含有量:0.4質量%)250gに、活性炭(NK260、比表面積:2000m2/g、酸性官能基量:0.1mmol、クラレケミカル社製)8gを添加することにより混合分散液を得た。
この混合分散液に2モル/リットルのトリエチルアミンメタノール溶液5mLを添加した後、5時間撹拌混合行なった。
撹拌終了後、沈殿物を濾別回収し、メタノールで洗浄した。この時の濾液および洗浄液は、無色透明であった。
洗浄精製された沈殿物を真空乾燥することによりポリアニリン/活性炭複合体(以下、「複合体1」という。)を調製した。
得られた複合体1について、上述した方法により全比表面積ならびに特定直径を有する細孔の比表面積比率を測定した。その結果を下記第1表に示す。
(実施例2:複合体2の作製)
ポリアニリントルエン分散液1(ポリアニリン含有量:0.4質量%)375gに、活性炭(NK260、比表面積:2000m2/g、酸性官能基量:0.1mmol、クラレケミカル社製)7.5gを添加することにより混合分散液を得た。
この混合分散液に2モル/リットルのトリエチルアミンメタノール溶液5mLを添加した後、5時間撹拌混合行なった。
撹拌終了後、沈殿物を濾別回収し、メタノールで洗浄した。この時の濾液および洗浄液は、無色透明であった。
洗浄精製された沈殿物を真空乾燥することによりポリピリジン/活性炭複合体(以下、「複合体2」という。)を調製した。
得られた複合体2について、上述した方法により全比表面積ならびに特定直径を有する細孔の比表面積比率を測定した。その結果を下記第1表に示す。
(実施例3:複合体3の作製)
活性炭(NK260)の替わりに活性炭(YP80F、比表面積:2000m2/g、酸性官能基量:0.4mmol、クラレケミカル社製)8gを使用する以外は、実施例1(複合体1)と同じ方法で、ポリアニリン/活性炭複合体(以下、「複合体3」という。)を調製した。
得られた複合体3について、上述した方法により全比表面積ならびに特定直径を有する細孔の比表面積比率を測定した。その結果を下記第1表に示す。
(実施例4:複合体4の作製)
活性炭(NK260)の替わりに活性炭(YP80F、比表面積:2000m2/g、酸性官能基量:0.4mmol、クラレケミカル社製)7.5gを使用する以外は、実施例1(複合体1)と同じ方法で、ポリアニリン/活性炭複合体(以下、「複合体4」という。)を調製した。
得られた複合体4について、上述した方法により全比表面積ならびに特定直径を有する細孔の比表面積比率を測定した。その結果を下記第1表に示す。
(実施例5:複合体5の作製)
ポリアニリントルエン分散液1の替わりにポリアニリントルエン分散液2(ポリアニリン含有量:0.4質量%)250gを使用する以外は、実施例1(複合体1)と同じ方法で、ポリアニリン/活性炭複合体(以下、「複合体5」という。)を調製した。
得られた複合体5について、上述した方法により全比表面積ならびに特定直径を有する細孔の比表面積比率を測定した。その結果を下記第1表に示す。
(実施例6:複合体6の作製)
ポリアニリントルエン分散液1の替わりにポリアニリントルエン分散液3(ポリアニリン含有量:2質量%)50gを使用する以外は、実施例1(複合体1)と同じ方法で、ポリアニリン/活性炭複合体(以下、「複合体6」という。)を調製した。
得られた複合体6について、上述した方法により全比表面積ならびに特定直径を有する細孔の比表面積比率を測定した。その結果を下記第1表に示す。
(実施例7:複合体7の作製)
ポリアニリントルエン分散液1の替わりにポリピリジン水分散液(ポリピリジン含有量:0.4質量%)250gを使用する以外は、実施例1(複合体1)と同じ方法で、ポリピリジン/活性炭複合体(以下、「複合体7」という。)を調製した。
得られた複合体7について、上述した方法により全比表面積ならびに特定直径を有する細孔の比表面積比率を測定した。その結果を下記第1表に示す。
(実施例8:複合体8の作製)
実施例1と同様、ポリアニリントルエン分散液1(ポリアニリン含有量:0.4質量%)250gに、活性炭(NK260、比表面積:2000m2/g、酸性官能基量:0.1mmol、クラレケミカル社製)8gを添加することにより混合分散液を得た。
次いで、この混合分散液を1時間撹拌した後、沈殿物を濾別回収した。
回収した沈殿物を窒素雰囲気下、350℃で3時間放置し、ドーパントを分解除去することにより、ポリアニリン/活性炭複合体(以下、「複合体8」という。)を調製した。
得られた複合体8について、上述した方法により全比表面積ならびに特定直径を有する細孔の比表面積比率を測定した。その結果を下記第1表に示す。
(実施例9:複合体9の作製)
ポリアニリントルエン分散液1の替りにポリアニリントルエン分散液4を50g用いた以外は、実施例8と同様の方法で、ポリアニリン/活性炭複合体(以下、「複合体9」という。)を調製した。
得られた複合体9について、上述した方法により全比表面積ならびに特定直径を有する細孔の比表面積比率を測定した。その結果を下記第1表に示す。
(比較例1:複合体10の作製)
市販品ポリアニリン粉末(アルドリッチ社製)0.4gをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)99.6gに溶解させることによりポリアニリンNMP溶液(ポリアニリン重含有量0.4質量%)を調製した。
ポリアニリンNMP溶液62.5gに、活性炭(NK260、比表面積:2000m2/g、酸性官能基量:0.1mmol、クラレケミカル社製)2gを添加することにより混合分散液を得た。
混合分散液からNMPを加熱、真空留去することにより、ポリアニリン/活性炭複合体(以下、「複合体10」という。)を調製した。
得られた複合体10について、上述した方法により全比表面積ならびに特定直径を有する細孔の比表面積比率を測定した。その結果を下記第1表に示す。
(比較例2:複合体11の作製)
ポリアニリントルエン分散液1の替わりにポリアニリントルエン分散液4(ポリアニリン含有量:5質量%)20gを使用する以外は、実施例1(複合体1)と同じ方法で、ポリアニリン/活性炭複合体(以下、「複合体11」という。)を調製した。
得られた複合体11について、上述した方法により全比表面積ならびに特定直径を有する細孔の比表面積比率を測定した。その結果を下記第1表に示す。
(実施例1〜9、比較例1〜4)
上記複合体1〜11、導電助剤(アセチレンブラック)および結着剤(カルボキシメチルセルロース)を下記第2表に示す組成比で、混合分散させた後、水を徐々に加えながら更に混合してペースト状にした。
このペーストをアルミニウム集電箔(30μm厚)に、厚さが60μmとなるように塗布した後、150℃で24時間乾燥させた。このシート状の電極を20MPaで加圧処理した後、ディスク状(直径1cm)に切り出し、評価用電極を作製した。
なお、比較例3および4は、複合体1に代えて、それぞれ、活性炭1(NK260、比表面積:2000m2/g、酸性官能基量:0.1mmol、クラレケミカル社製)および活性炭2(YP80F、比表面積:2000m2/g、酸性官能基量:0.4mmol、クラレケミカル社製)を下記第2表に示す組成比で用いた以外は、実施例1と同様の方法により、評価用電極を作製した。
<静電容量>
実施例1〜6ならびに8および9は、正極として複合体1〜6ならびに8および9から調製された評価用電極を、それぞれ負極として活性炭電極を使用した。また、実施例7は、正極として活性炭電極を、負極として複合体7から調製された評価用電極を使用した。
一方、比較例1および2は、正極として複合体10および11から調製された評価用電極を、それぞれ負極として活性炭電極を使用した。また、比較例3および4は、活性炭電極を正負極とした。
なお、正負極は、ガラス繊維製セパレーター(日本板硝子社製)を介して対向させ、1mol/Lテトラエチルアンモニムテトラフルオロボレートのプロピレンカーボネート溶液を電解液として用いて電気二重層キャパシタを作製した。
この電気二重層キャパシタの充放電試験は、充放電試験機(HJ1001SM8A、北斗電社工製)を用いて行なった。充電は、60℃下、2mAの定電流で行い、電圧が3.0Vに達した後は定電圧充電で1時間充電を行なった。放電は、60℃下、2mAの定電流で行い、終止電圧を0Vとした。
各キャパシタの充放電試験を5000回繰り返し、10サイクル目の放電曲線から電極活物質重量あたりの比容量(静電容量)を求めた。この結果を下記第2表に示す。
また、5000サイクル目の放電曲線から電極活物質重量あたりの比容量を求め、10サイクル目の放電曲線から求めた比容量との比をサイクル特性(=5000サイクル目の放電曲線から求めた比容量/10サイクル目の放電曲線から求めた比容量)とし、サイクル特性の指標とした。この結果を下記第2表に示す。
上記第1表および第2表に示す結果から、全比表面積が1300未満の複合体10および11を用いた比較例1および2では、静電容量が低くなり、サイクル特性にも劣ることが分かった。
これに対し、特定の比表面積(全比表面積および細孔分布)を満たす複合体(導電性高分子/多孔質電解質)を用いることにより、比較例3および4で用いた活性炭と同等以上の高い静電容量を有し、かつ、サイクル特性に優れた電気二重層キャパシタを得ることができることが分かる(実施例1〜9)。特に、実施例9と比較例2と対比から、分散液におけるポリアニリン濃度が高い場合は、熱処理による脱ドープが極めて有効であることが分かる。

Claims (5)

  1. 窒素原子を有する導電性高分子と多孔質炭素材料との複合体であって、
    前記導電性高分子が、前記多孔質炭素材料の表面に結合しており、
    全比表面積が、1300〜2500m2/gであり、
    MP法で測定した0.5nm以上1.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が、前記全比表面積の25%以上70%未満であり、
    MP法で測定した1.0nm以上2.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が、前記全比表面積の25%超70%以下であり、
    BJH法で測定した2.0nm以上10.0nm未満の直径を有する細孔の比表面積比率が、前記全比表面積の5%超20%以下である複合体。
  2. 前記導電性高分子が、ポリアニリン、ポリピリジン、ポリキノリン、ポリチアゾール、ポリキノキサリンおよびこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の複合体。
  3. 前記多孔質炭素材料が、活性炭である請求項1または2に記載の複合体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の複合体を用いた電極材料。
  5. 請求項4に記載の電極材料を用いた分極性電極を有する電気二重層キャパシタ。
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