JP2012017925A - 蒸気システム - Google Patents

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真嘉 金丸
Akinori Kawakami
昭典 川上
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Abstract

【課題】ヒートポンプと排ガスボイラとを備える蒸気システムであって、蒸気使用設備における蒸気の使用負荷の変化に対応できるようにする。
【解決手段】ヒートポンプ2と排ガスボイラ5とを備える。ヒートポンプ2は、圧縮機3、凝縮器6、膨張弁7および蒸発器8が順次環状に接続されて冷媒を循環させ、凝縮器6において冷媒と水とを熱交換して蒸気を発生させる。排ガスボイラ5は、圧縮機3を駆動するエンジン4からの排ガスを用いて蒸気を発生させる。凝縮器6からの蒸気に、排ガスボイラ5からの蒸気が合流するよう構成される。この合流蒸気の圧力を検出可能な位置に圧力センサ32が設けられる。この圧力センサ32の検出圧力に基づき、ダンパ29を制御して、排ガスボイラ5への排ガス供給を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプおよび/または蒸気圧縮機と、排ガスボイラとを備えた蒸気システムに関するものである。
従来、下記特許文献1において、ヒートポンプ(10)と排ガスボイラ(130)とを用いた蒸気発生システム(S1)が提案されている。この蒸気発生システム(S1)は、ヒートポンプ(10)と、第1蒸気発生装置(ST1)と、ガスタービン装置(100)と、第2蒸気発生装置(ST2)とを備える。そして、第1蒸気発生装置(ST1)は、ヒートポンプ(10)からの熱伝達によって蒸気を発生させ、第2蒸気発生装置(ST2)は、ガスタービン装置(100)からの排熱を用いて蒸気を発生させる。また、ガスタービン装置(100)によって、ヒートポンプ(10)の圧縮機(12)が駆動される。
特開2008−45807号公報(請求項1、請求項2、段落番号0015、0029、図1)
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、蒸気圧縮機(30)による昇圧と、ノズル(35)による注水とにより、所望の蒸気を得ようとするものである。しかも、その[0025]に記載のとおり、蒸気圧縮機(30)は、タンク(47)内の圧力に基づき制御される。従って、蒸気使用設備における蒸気の使用負荷の変化に応じて、蒸気圧縮機(30)からの蒸気量や、排ガスボイラ(130)からの蒸気量を調整できるものではない。
本発明が解決しようとする課題は、ヒートポンプおよび/または蒸気圧縮機と、排ガスボイラとを備える蒸気システムであって、蒸気の使用負荷の変化に対応できるようにすることにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、ヒートポンプまたは蒸気圧縮機と、排ガスボイラとを備え、前記ヒートポンプは、圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器が順次環状に接続されて冷媒を循環させ、前記凝縮器において冷媒と水とを熱交換して蒸気を発生させ、前記蒸気圧縮機は、蒸気を吸入し圧縮して吐出し、前記排ガスボイラは、前記圧縮機または前記蒸気圧縮機を駆動するエンジンからの排ガスを用いて蒸気を発生させ、前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気に、前記排ガスボイラからの蒸気が合流するよう構成され、この合流蒸気の圧力を検出可能な位置に圧力センサが設けられ、この圧力センサの検出圧力に基づき、前記排ガスボイラへの排ガス供給を制御することを特徴とする蒸気システムである。
請求項1に記載の発明によれば、ヒートポンプまたは蒸気圧縮機と、それらを駆動するエンジンからの排ガスを用いた排ガスボイラとを備え、ヒートポンプまたは蒸気圧縮機からの蒸気と、排ガスボイラからの蒸気とを合流させ、その蒸気圧に基づき排ガスボイラへの排ガス供給を制御することで、所望の蒸気圧の蒸気を得ることができる。これにより、蒸気使用設備における蒸気の使用負荷の変化に対応することも可能となる。たとえば、蒸気使用設備における蒸気の使用量が増えれば、蒸気圧(圧力センサの検出圧力)が下がるので排ガスボイラへの排ガス供給量を増やせばよく、逆に、蒸気使用設備における蒸気の使用量が減るか無くなれば、蒸気圧が高くなるので排ガスボイラへの排ガス供給量を減らすか無くせばよい。
請求項2に記載の発明は、前記エンジンからの排ガスは、前記排ガスボイラを介して排出可能とされると共に、前記排ガスボイラを介さずにバイパス路を介しても排出可能とされ、前記排ガスボイラと前記バイパス路との内、いずれを介して排ガスを排出するかまたはその分配割合を、前記圧力センサの検出圧力に基づき制御することを特徴とする請求項1に記載の蒸気システムである。
請求項2に記載の発明によれば、排ガスボイラとバイパス路との内、いずれを介して排ガスを排出するかまたはその分配割合を調整することで、排ガスボイラへの排ガス供給を容易に調整することができる。
請求項3に記載の発明は、前記エンジンから前記圧縮機または前記蒸気圧縮機への動力伝達の有無を切り替えるクラッチを備え、前記圧力センサの検出圧力に基づき前記クラッチを制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気システムである。
請求項3に記載の発明によれば、クラッチを制御して、圧縮機または蒸気圧縮機の作動の有無を切り替え、ヒートポンプまたは蒸気圧縮機からの蒸気発生の有無を切り替えることができる。
請求項4に記載の発明は、前記エンジンは、前記クラッチを介して前記圧縮機または前記蒸気圧縮機を駆動すると共に、前記クラッチを介することなく発電機を駆動することを特徴とする請求項3に記載の蒸気システムである。
請求項4に記載の発明によれば、クラッチを外して圧縮機または蒸気圧縮機を停止した状態でも、エンジンにより発電機を駆動させて発電を行うことができる。
請求項5に記載の発明は、前記排ガスボイラへの排ガス供給は、前記圧力センサの検出圧力を第一設定圧力に維持するよう制御され、前記クラッチは、前記圧力センサの検出圧力を第二設定圧力に維持するよう制御され、前記第一設定圧力と前記第二設定圧力とは、互いにずらした値に設定されることを特徴とする請求項4に記載の蒸気システムである。
請求項5に記載の発明によれば、排ガスボイラの設定圧力と、クラッチを切り替える設定圧力とをずらしておくことで、排ガスボイラによる蒸気供給と、ヒートポンプまたは蒸気圧縮機による蒸気供給とに、優先度をつけることができる。たとえば、第二設定圧力を第一設定圧力よりも下げておけば、排ガスボイラによる蒸気供給を優先させることができ、逆に、第一設定圧力を第二設定圧力よりも下げておけば、ヒートポンプまたは蒸気圧縮機からの蒸気供給を優先させることができる。
請求項6に記載の発明は、前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気と、前記排ガスボイラからの蒸気とに、ボイラからの蒸気がボイラ蒸気供給弁を介して合流するよう構成され、前記圧力センサは、前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気と、前記排ガスボイラからの蒸気と、前記ボイラからの蒸気との合流蒸気の圧力を検出可能な位置に設けられ、前記ボイラ蒸気供給弁は、それより下流側の圧力を第三設定圧力に維持するよう開閉または開度が調整され、前記第三設定圧力は、前記第一設定圧力および前記第二設定圧力よりも低く設定されることを特徴とする請求項5に記載の蒸気システムである。
請求項6に記載の発明によれば、さらに別のボイラを備え、このボイラからの蒸気路に設けたボイラ蒸気供給弁の設定圧力を、排ガスボイラやヒートポンプなどの制御圧力よりも下げておくことで、排ガスボイラと、ヒートポンプまたは蒸気圧縮機との運転を優先することができる。また、排ガスボイラと、ヒートポンプまたは蒸気圧縮機とから蒸気を吐出できないか、あるいはそれらからの蒸気だけでは足りない状況になっても、ボイラから蒸気使用設備へ安定して蒸気を供給することができる。
請求項7に記載の発明は、前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気と、前記排ガスボイラからの蒸気とに、ボイラからの蒸気が合流するよう構成され、前記圧力センサは、前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気と、前記排ガスボイラからの蒸気と、前記ボイラからの蒸気との合流蒸気の圧力を検出可能な位置に設けられ、前記ボイラは、前記圧力センサの検出圧力を第三設定圧力に維持するよう制御され、前記第三設定圧力は、前記第一設定圧力および前記第二設定圧力よりも低く設定されることを特徴とする請求項5に記載の蒸気システムである。
請求項7に記載の発明によれば、さらに別のボイラを備え、このボイラの設定圧力を、排ガスボイラやヒートポンプなどの制御圧力よりも下げておくことで、排ガスボイラと、ヒートポンプまたは蒸気圧縮機との運転を優先することができる。また、排ガスボイラと、ヒートポンプまたは蒸気圧縮機とから蒸気を吐出できないか、あるいはそれらからの蒸気だけでは足りない状況になっても、ボイラから蒸気使用設備へ安定して蒸気を供給することができる。
請求項8に記載の発明は、前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気と、前記排ガスボイラからの蒸気との合流部に、エゼクタが設けられ、このエゼクタは、前記排ガスボイラからの蒸気をノズルから噴出させることで、前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気を吸引して、前記ノズルからの蒸気と混合して吐出することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の蒸気システムである。
請求項8に記載の発明によれば、凝縮器または蒸気圧縮機からの蒸気を、エゼクタで昇圧して蒸気使用設備へ供給することができる。そのため、エゼクタでの昇圧がない場合と比較して、凝縮器または蒸気圧縮機の出口における蒸気圧を下げることができ、ヒートポンプの効率を向上したり、ヒートポンプまたは蒸気圧縮機の大型化を防止したりすることができる。しかも、蒸気の使用負荷の変化に応じた蒸気を、蒸気使用設備へ供給することができる。
請求項9に記載の発明は、前記凝縮器からの蒸気は、蒸気圧縮機で昇圧されて、前記排ガスボイラからの蒸気と合流し、この合流蒸気の圧力を検出可能な位置に、前記圧力センサが設けられることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の蒸気システムである。
請求項9に記載の発明によれば、ヒートポンプからの蒸気を蒸気圧縮機で昇圧して送り出すことができる。
さらに、請求項10に記載の発明は、前記排ガスボイラからの蒸気または前記合流蒸気は、排蒸弁を介して外部へ排出可能とされ、前記排ガスボイラへの排ガス供給を調整することに代えてまたはこれに加えて、前記排蒸弁の開閉または開度を調整することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の蒸気システムである。
請求項10に記載の発明によれば、排ガスボイラへの排ガス供給を調整することに代えてまたはこれに加えて、排蒸弁を制御して適宜、蒸気を排出することでも、前記各請求項に記載の作用効果を奏することができる。
本発明によれば、ヒートポンプおよび/または蒸気圧縮機と、排ガスボイラとを備える蒸気システムであって、蒸気の使用負荷の変化に対応可能となる。
本発明の蒸気システムの実施例1を示す概略図である。 圧力センサの検出圧力、ダンパの開閉状態、クラッチの着脱状態、およびボイラ蒸気供給弁の開閉状態の対応関係を示す概略図である。 図2の変形例を示す図である。 本発明の蒸気システムの実施例2を示す概略図である。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の蒸気システムの実施例1を示す概略図である。
本実施例の蒸気システム1は、温水、空気または排ガスなどから熱をくみ上げて蒸気を発生させるヒートポンプ2と、このヒートポンプ2の圧縮機3を駆動するエンジン4と、このエンジン4からの排ガスを用いて蒸気を発生させる排ガスボイラ5とを備える。
ヒートポンプ2は、蒸気圧縮式のヒートポンプであり、圧縮機3、凝縮器6、膨張弁7および蒸発器8が順次環状に接続されて構成される。そして、圧縮機3は、ガス冷媒を圧縮して高温高圧にする。また、凝縮器6は、圧縮機3からのガス冷媒を凝縮液化する。さらに、膨張弁7は、凝縮器6からの液冷媒を通過させることで、冷媒の圧力と温度とを低下させる。そして、蒸発器8は、膨張弁7からの冷媒の蒸発を図る。
従って、ヒートポンプ2は、蒸発器8において、冷媒が外部から熱を奪って気化する一方、凝縮器6において、冷媒が外部へ放熱して凝縮することになる。これを利用して、ヒートポンプ2は、蒸発器8において、温水(たとえば工場などから排出される排温水)、空気(外気の他、空気圧縮機からの吐出空気のように熱を持った空気を含む)、または排ガスなどから熱をくみ上げ、凝縮器6において、水を加温して蒸気を発生させる。凝縮器6への給水としては、凝縮器6を構成する熱交換器内へのスケール(水中の硬度分が析出したもの)の付着を防止するために、純水または軟水であるのが好ましい。
凝縮器6は、冷媒と水とを混ぜることなく熱交換する構成であれば、その具体的構成を特に問わない。たとえば、プレート式熱交換器またはシェルアンドチューブ式熱交換器が用いられる。凝縮器6には、第一給水路9を介して水が供給される。凝縮器6への給水を制御することで、凝縮器6内には所望量の水が貯留される。凝縮器6内の水は、冷媒と熱交換して蒸気化され、その蒸気は、第一蒸気路10へ導出される。
蒸発器8は、温水、空気または排ガスなどの熱源流体と、ヒートポンプ2の冷媒とを混ぜることなく熱交換する構成であれば、その具体的構成を特に問わない。蒸発器8には、熱源流体の供給路11と排出路12とが設けられており、熱源流体が通される。
ヒートポンプに用いる冷媒は、特に問わないが、炭素数が4以上のハイドロフルオロカーボン(HFC)またはこれに水および/または消火液を加えたもの、アルコール(たとえばエチルアルコールまたはメチルアルコール)またはこれに水および/または消火液を加えたもの、または水(たとえば純水または軟水)が好適に用いられる。
ヒートポンプ2には、凝縮器6から膨張弁7への冷媒と蒸発器8から圧縮機3への冷媒とを混ぜることなく熱交換する液ガス熱交換器(図示省略)を設けてもよい。これにより、蒸発器8から圧縮機3への冷媒は、凝縮器6から膨張弁7への冷媒で過熱される。このようにして、圧縮機3の入口側のエンタルピを高めて、そしてそれにより圧縮機3の出口側のエンタルピも高めることで、ヒートポンプ2の成績係数(COP)を高めることができる。しかも、圧縮機3へ液冷媒が供給される不都合も防止できる。
ヒートポンプ2には、凝縮器6と膨張弁7との間に、所望によりサブクーラ13を設けてもよい。サブクーラ13は、凝縮器6から膨張弁7への冷媒と、凝縮器6への給水とを混ぜることなく熱交換する。サブクーラ13により、凝縮器6への給水で、凝縮器6から膨張弁7への冷媒を過冷却することができると共に、凝縮器6から膨張弁7への冷媒で、凝縮器6への給水を加温することができる。また、冷媒と水との熱交換は、顕熱による熱交換部としてのサブクーラ13と、主として潜熱による熱交換部としての凝縮器6とに分けられるので、伝熱効率を向上することができる。
液ガス熱交換器とサブクーラ13との双方を設ける場合、凝縮器6からの冷媒は、液ガス熱交換器を通過後にサブクーラ13に通してもよいし、サブクーラ13を通過後に液ガス熱交換器に通してもよいし、液ガス熱交換器とサブクーラ13とに並行に通してもよい。
エンジン4は、典型的にはガスエンジンまたはディーゼルエンジンである。エンジン4は、圧縮機3を駆動すると共に、所望により発電機14も駆動する。発電機14で発電した電力で、蒸気システム1の各機器に必要な電力を賄うのが好ましい。
エンジン4と圧縮機3との間には、クラッチ15が設けられており、このクラッチ15により、エンジン4から圧縮機3への動力伝達の有無を切り替えることができる。前記発電機14を備える場合、クラッチ15を切った状態(エンジン4から圧縮機3へ動力伝達しない状態)でも、発電機14はエンジン4により駆動されるよう構成される。つまり、エンジン4は、クラッチ15を介して圧縮機3を駆動すると共に、クラッチ15を介することなく発電機14を駆動する。図示例の場合、エンジン4の出力軸16と圧縮機3の駆動軸17とがクラッチ15を介して接続されると共に、エンジン4の出力軸16と発電機14の駆動軸18とが、たとえばベルト伝動機構19により接続されている。
エンジン4の潤滑油は、オイルクーラ20との間で循環され、オイルクーラ20において冷却水により冷却を図られる。また、エンジン4は、それを覆うジャケット21に冷却水が通されて、冷却を図られる。
エンジン4からの排ガスは、煙道22,23および煙突24を介して、外部へ排出される。煙道22,23には、エンジン4の側から順に、排ガスボイラ5と、所望により温水器25とが設けられる。
排ガスボイラ5には、第二給水路26を介して水が供給される。排ガスボイラ5への給水を制御することで、排ガスボイラ5内には所望量の水が貯留される。排ガスボイラ5内の水は、エンジンからの排ガスにより加温されて蒸気化され、その蒸気は、第二蒸気路27へ導出される。
温水器25は、排ガスボイラ5を通過後の排ガスとその冷却水との熱交換器である。温水器25において、排ガスの一層の冷却が図られる一方、水の加温が図られる。
エンジン4から排ガスボイラ5への煙道22の中途と、温水器25から煙突24への煙道23の中途とは、バイパス路28を介しても接続される。具体的には、エンジン4から排ガスボイラ5への煙道22には、バイパス路28が分岐して設けられ、そのバイパス路28の先端は、温水器25から煙突24への煙道23に接続されている。これにより、エンジン4からの排ガスは、排ガスボイラ5および温水器25を介して排出可能とされると共に、これらを介することなくバイパス路28を介して排出可能とされる。
エンジン4から排ガスボイラ5への煙道22とバイパス路28との分岐部には、ダンパ29が設けられる。このダンパ29により、排ガスボイラ5とバイパス路28との内、いずれを介して排ガスを排出するかまたはその分配割合を変更可能とされる。但し、ダンパ29に代えて、三方弁を用いてもよい。
排ガスボイラ5からの第二蒸気路27は、凝縮器6からの第一蒸気路10と合流するよう構成される。この合流は、蒸気ヘッダを用いて行うこともできる。また、この合流は、二点鎖線で示すように、エゼクタ30により行ってもよい。この場合、排ガスボイラ5からの蒸気をエゼクタ30のノズルへ供給して、ノズルから噴出させることで、凝縮器6からの蒸気がエゼクタ30へ吸引され、ノズルからの蒸気と混合して吐出される。
なお、第一蒸気路10には、第二蒸気路27との合流部よりも上流側に、逆止弁31を設けておくのが好ましい。これにより、ヒートポンプ2が停止中、ヒートポンプ2の凝縮器6へ蒸気が逆流するのが防止される。また、同様に、第二蒸気路27には、第一蒸気路10との合流部より上流側に、逆止弁(図示省略)を設けておくのが好ましい。これにより、排ガスボイラ5が停止中、排ガスボイラ5へ蒸気が逆流するのが防止される。
凝縮器6からの蒸気と排ガスボイラ5からの蒸気との合流蒸気の圧力を検出可能な位置には、圧力センサ32が設けられる。本実施例では、第一蒸気路10と第二蒸気路27とが合流された後の第三蒸気路33(エゼクタ30が設けられる場合にはエゼクタ30からの排蒸路でもある)に、圧力センサ32が設けられるが、第一蒸気路10からの蒸気と第二蒸気路27からの蒸気とを蒸気ヘッダで合流させる場合、その蒸気ヘッダに圧力センサ32を設けてもよい。また、合流蒸気の圧力を検出可能であれば、第一蒸気路10の内、合流部よりも上流側に設けてもよいし、第二蒸気路27の内、合流部よりも上流側に設けてもよい。この際、第一蒸気路10に逆止弁31が設けられる場合には、その逆止弁31より下流側に圧力センサ32が設けられ、第二蒸気路27に逆止弁が設けられる場合には、その逆止弁より下流側に圧力センサ32が設けられる。
ところで、二点鎖線で示すように、排ガスボイラ5とは別にボイラ34を設け、このボイラ34からの蒸気を、凝縮器6からの蒸気や排ガスボイラ5からの蒸気に合流可能としてもよい。図示例では、ボイラ34からの第四蒸気路35は、第三蒸気路33と合流するよう構成されるが、第一蒸気路10または第二蒸気路27と合流するよう構成されてもよい。また、第一蒸気路10からの蒸気、第二蒸気路27からの蒸気、および第四蒸気路35からの蒸気を、共通の蒸気ヘッダで合流させ、この蒸気ヘッダから第三蒸気路33を介して蒸気使用設備へ蒸気を供給するようにしてもよい。なお、ボイラ34を設置する場合、圧力センサ32は、凝縮器6からの蒸気と、排ガスボイラ5からの蒸気と、ボイラ34からの蒸気との合流蒸気の圧力を検出可能な位置に設けられる。
排ガスボイラ5とは別に設けられるボイラ34は、典型的には燃料焚きボイラまたは電気ボイラである。燃料焚きボイラは、燃料の燃焼により水を蒸気化する装置であり、蒸気圧を所望に維持するように、燃焼の有無や量が調整される。また、電気ボイラは、電気ヒータにより水を蒸気化する装置であり、蒸気圧を所望に維持するように、電気ヒータへの給電の有無や量が調整される。
本実施例では、ボイラ34からの第四蒸気路35には、合流部よりも上流側に、ボイラ蒸気供給弁36が設けられる。ボイラ蒸気供給弁36は、図示例では自力式の減圧弁(二次圧力調整弁)とされる。但し、ボイラ蒸気供給弁36は、圧力センサ32の検出圧力に基づき制御される電磁弁または電動弁であってもよい。なお、ボイラ蒸気供給弁36より上流側は、下流側よりもボイラ34により高圧に維持される。
ところで、以上ではバイパス路28とダンパ29とを設けて排ガスボイラ5への排ガス供給量を調整する例を説明したが、これに代えてまたはこれに加えて、排ガスボイラ5からの蒸気、または排ガスボイラ5および凝縮器6(さらに所望によりボイラ34)からの合流蒸気を、二点鎖線で示すように、排蒸弁37を介して適宜外部へ排出可能としてもよい。図示例では、排ガスボイラ5からの第二蒸気路27に排蒸路38が分岐するよう設けられ、この排蒸路38に排蒸弁37が設けられている。排蒸弁37の開閉または開度を調整することで、排ガスボイラ5などからの蒸気を適宜外部へ逃がすことができる。特に、バイパス路28とダンパ29の設置を省略して、エンジン4からの排ガスが全量排ガスボイラ5へ供給される場合、蒸気使用設備の蒸気の使用負荷によっては蒸気が余る場合があるので、その場合には排蒸弁37を開ければよい。
前述したように、オイルクーラ20、エンジン4のジャケット21、温水器25には、それぞれ水(冷却水)が通されるが、その内のいずれかを通過後の水を蒸発器8に通してもよい(図1においてA部をB1部へ接続)。つまり、オイルクーラ20、エンジン4のジャケット21、または温水器25を通過することで加温された水を、蒸発器8に通して冷媒の加温に用いてもよい。但し、蒸発器8には、工場などからの排温水の他、空気または排ガスなどを通してもよいことは、前述したとおりである。
また、凝縮器6への第一給水路9に、間接熱交換器39(以下、第一給水予熱器という)を設置して、オイルクーラ20、エンジン4のジャケット21、または温水器25のいずれかを通過後の水を、第一給水予熱器39に通してもよい(図1においてA部をB2部へ接続)。つまり、オイルクーラ20、エンジン4のジャケット21、または温水器25を通過することで加温された水を、第一給水予熱器39に通して、凝縮器6への給水の加温に用いてもよい。但し、第一給水予熱器39を設置することに代えてまたはそれに加えて、オイルクーラ20、エンジン4のジャケット21、または温水器25のいずれかを通過することで加温された水を、凝縮器6への給水として直接に用いてもよい。
さらに、排ガスボイラ5への第二給水路26に、間接熱交換器40(以下、第二給水予熱器という)を設置して、オイルクーラ20、エンジン4のジャケット21、または温水器25のいずれかを通過後の水を、第二給水予熱器40に通してもよい(図1においてA部をB3部へ接続)。つまり、オイルクーラ20、エンジン4のジャケット21、または温水器25を通過することで加温された水を、第二給水予熱器40に通して、排ガスボイラ5への給水の加温に用いてもよい。但し、第二給水予熱器40を設置することに代えてまたはそれに加えて、オイルクーラ20、エンジン4のジャケット21、または温水器25のいずれかを通過することで加温された水を、排ガスボイラ5への給水として直接に用いてもよい。
本実施例の蒸気システム1は、エンジン4の駆動を継続した状態で、圧力センサ32の検出圧力に基づき、ダンパ29(具体的にはその位置を調整するモータ)および/または排蒸弁37が制御されると共に、好ましくはさらにクラッチ15が制御される。典型的には、エンジン4を一定速度で回転させつつ、圧力センサ32の検出圧力に基づき、クラッチ15と、ダンパ29および/または排蒸弁37とが制御される。
図2は、圧力センサ32の検出圧力、ダンパ29の開閉状態、クラッチ15の着脱状態、およびボイラ蒸気供給弁36の開閉状態の対応関係を示す概略図である。ここでは、ダンパ29は、第一設定圧力P1で排ガスボイラ5への排ガス供給の有無を切り替え、クラッチ15は、第二設定圧力P2で圧縮機3の駆動の有無を切り替え、ボイラ蒸気供給弁36は、第三設定圧力P3で開閉される。
具体的には、圧力センサ32の検出圧力が第三設定圧力P3未満であると、ダンパ29はエンジン4からの排ガスを排ガスボイラ5へ供給する位置にあり、また、クラッチ15は入れられた状態とされてエンジン4が圧縮機3を駆動しており、さらに、ボイラ蒸気供給弁36は開放している。これにより、排ガスボイラ5、凝縮器6およびボイラ34からの蒸気が蒸気使用設備へ供給される。
そして、第三設定圧力P3以上になると、ボイラ蒸気供給弁36が閉鎖し、ボイラ34からの蒸気供給は停止され、排ガスボイラ5と凝縮器6から蒸気供給される。圧力センサ32の検出圧力が第二設定圧力P2以上になると、クラッチ15が切られて圧縮機3が停止することで、凝縮器6からの蒸気供給が停止される。さらに、圧力センサ32の検出圧力が第一設定圧力P1以上になると、ダンパ29はエンジン4からの排ガスをバイパス路28へ供給する位置とされ、排ガスボイラ5からの蒸気供給も停止される。
一方、圧力センサ32の検出圧力が第一設定圧力P1未満になると、ダンパ29はエンジン4からの排ガスを排ガスボイラ5へ供給する位置とされ、排ガスボイラ5から蒸気供給され、その後、排ガスボイラ5による蒸気だけでは賄い切れず、第二設定圧力P2未満になると、クラッチ15が入れられて圧縮機3が駆動されることで、凝縮器6からも蒸気供給される。さらに、第三設定圧力P3未満になると、ボイラ蒸気供給弁36が開放して、ボイラ34からも蒸気供給される。
なお、ボイラ蒸気供給弁36が自力式の減圧弁の場合、ボイラ蒸気供給弁36は、これらの動作を機械的に自力で行う。但し、ボイラ蒸気供給弁36を電磁弁や電動弁により構成し、圧力センサ32の検出圧力に基づき、第三設定圧力P3でボイラ蒸気供給弁36を開閉したり、開度調整したりしてもよい。また、上述した一連の動作中、エンジン4は作動を継続するので、その間、発電機14により継続して発電がなされる。
前記各設定圧力P1〜P3には、所望によりそれぞれディファレンシャル(動作隙間)が設定されるのは言うまでもない。たとえば、第一設定圧力P1について、第一上限圧力P1Hと第一下限圧力P1L(但しP1L<P1H)とを設定し、圧力上昇時、圧力センサ32の検出圧力が第一上限圧力P1H以上になると排ガスをバイパス路28へ供給し、圧力下降時、圧力センサ32の検出圧力が第一下限圧力P1L未満になると排ガスを排ガスボイラ5へ供給する。
また、第二設定圧力P2について、第二上限圧力P2Hと第二下限圧力P2L(但しP2L<P2H)とを設定し、圧力上昇時、圧力センサ32の検出圧力が第二上限圧力P2H以上になるとクラッチ15を切って圧縮機3を停止し、圧力下降時、圧力センサ32の検出圧力が第二下限圧力P2L未満になるとクラッチ15を入れて圧縮機3を駆動する。
さらに、第三設定圧力P3について、第三上限圧力P3Hと第三下限圧力P3L(但しP3L<P3H)とを設定し、圧力上昇時、第三上限圧力P3H以上になるとボイラ蒸気供給弁36を閉鎖し、圧力下降時、第三下限圧力P3L未満になるとボイラ蒸気供給弁36を開放する。
ところで、ダンパ29は、エンジン4からの排ガスを排ガスボイラ5へ供給するかバイパス路28へ供給するかを択一的に切り替えて、排ガスボイラ5への排ガスの供給の有無を切り替える以外に、排ガスボイラ5への排ガス供給量を調整してもよい。その場合、圧力センサ32の検出圧力を第一設定圧力P1に維持するように、圧力センサ32の検出圧力に基づき比例制御やPID制御により、ダンパ29の位置を調整すればよい。
さらに、ボイラ蒸気供給弁36は、それより下流側の圧力に基づき自力で開閉したり、圧力センサ32の検出圧力に基づき開閉される以外に、圧力センサ32の検出圧力に基づき開度調整されてもよい。その場合、圧力センサ32の検出圧力を第三設定圧力P3に維持するように、圧力センサ32の検出圧力に基づき比例制御やPID制御により、ボイラ蒸気供給弁36の開度を調整すればよい。
いずれにしても、第一設定圧力P1よりも第二設定圧力P2を低く設定しておくことで、排ガスボイラ5による蒸気発生を、ヒートポンプ2による蒸気発生よりも優先させることができる。つまり、排ガスボイラ5による蒸気発生を優先させつつ、それでは足りない場合に、ヒートポンプ2からも蒸気発生させることができる。そして、第一設定圧力P1および第二設定圧力P2よりも、第三設定圧力P3を低く設定しておくことで、排ガスボイラ5やヒートポンプ2による蒸気発生を、ボイラ34による蒸気発生よりも優先させることができる。つまり、排ガスボイラ5さらにはヒートポンプ2により蒸気発生させ、それでは足りない場合に、ボイラ34からも蒸気供給することができる。
以上の説明では、図2に示すように、第一設定圧力P1を第二設定圧力P2よりも高く設定した場合について説明したが、図3に示すように、第二設定圧力P2を第一設定圧力P1よりも高く設定してもよい。この場合、圧力上昇時、まず第一設定圧力P1でダンパ29が切り替えられて排ガスボイラ5への排ガス供給を停止させ、その後、さらに第二設定圧力P2まで上昇するとクラッチ15を切って圧縮機3を停止させる。また、圧力下降時、まずクラッチ15を入れて圧縮機3を駆動させ、その後、凝縮器6からの蒸気だけでは足りない場合に、ダンパ29の位置を切り替えて排ガスボイラ5へ排ガスを供給して、排ガスボイラ5からも蒸気を供給する。
つまり、第一設定圧力P1と第二設定圧力P2とを互いにずらした値に設定することで、排ガスボイラ5による蒸気発生と、ヒートポンプ2による蒸気発生とのいずれを優先させるかを決めることができる。そして、第一設定圧力P1および第二設定圧力P2の双方よりも低く第三設定圧力P3を設定しておけば、排ガスボイラ5とヒートポンプ2との双方による蒸気供給でも蒸気が足りない場合に、ボイラ34から蒸気供給する構成にすることができる。
ところで、ボイラ蒸気供給弁36の設置を省略する代わりに、圧力センサ32の検出圧力に基づき、ボイラ34を制御してもよい。この場合、図2において、ボイラ34は、第三設定圧力P3でオンオフ(第三設定圧力P3(第三上限圧力P3H)以上でオフし第三設定圧力P3(第三下限圧力P3L)未満でオン)するか、圧力センサ32の検出圧力を第三設定圧力P3に維持するように燃焼量などを調整すればよい。ボイラ蒸気供給弁36の設置を省略する代わりに、圧力センサ32の検出圧力に基づきボイラ34を制御する場合、ボイラ34からの第四蒸気路35には、逆止弁を設けておくのが好ましい。これにより、ボイラ34が停止中、ボイラ34へ蒸気が逆流するのが防止される。
以上では、排蒸弁37を制御せずにダンパ29を制御する例について説明したが、ダンパ29の制御に代えてまたはこれに加えて、排蒸弁37を同様に制御してもよい。つまり、第一設定圧力P1以上で排蒸弁37を開き、第一設定圧力P1未満で排蒸弁37を閉じるように、排蒸弁37を第一設定圧力P1で開閉してもよい。第一設定圧力P1にディファレンシャル(動作隙間)を設定する場合には、第一設定圧力P1について、第一上限圧力P1Hと第一下限圧力P1L(但しP1L<P1H)とを設定し、圧力上昇時、圧力センサ32の検出圧力が第一上限圧力P1H以上になると排蒸弁37を開き、圧力下降時、圧力センサ32の検出圧力が第一下限圧力P1L未満になると排蒸弁37を閉じればよい。あるいは、排蒸弁37を自力式の減圧弁(一次圧力調整弁)により構成し、排蒸弁37より上流側の圧力に基づき自力で開閉させてもよい。あるいは、圧力センサ32の検出圧力を第三設定圧力P3に維持するように、圧力センサ32の検出圧力に基づき比例制御やPID制御により、排蒸弁37の開度を調整すればよい。
なお、排蒸弁37を制御せずにダンパ29を制御する場合には、排蒸路38および排蒸弁37の設置を省略することができ、逆に、ダンパ29を制御せずに排蒸弁37を制御する場合には、バイパス路28およびダンパ29の設置を省略することができる。
図4は、本発明の蒸気システムの実施例2を示す概略図である。本実施例2の蒸気システム1も、基本的には前記実施例1の蒸気システム1と同様である。そこで、以下では両者の異なる点を中心に説明し、対応する箇所には同一の符号を付して説明する。
前記実施例1では、蒸気システム1はヒートポンプ2を備えたが、本実施例では、ヒートポンプ2に代えて蒸気圧縮機41を備える。そして、その蒸気圧縮機41からの蒸気が、排ガスボイラ5からの蒸気や、ボイラ34からの蒸気に合流可能とされる。
蒸気圧縮機41は、蒸気を吸入し圧縮して吐出する装置である。蒸気圧縮機41は、その構成を特に問わないが、たとえばスクリュ式の蒸気圧縮機とされる。スクリュ式の蒸気圧縮機は、互いにかみ合って回転するスクリュロータ間に蒸気を吸入して、スクリュロータの回転により圧縮して吐出する装置である。但し、蒸気圧縮機41は、蒸気を圧縮して吐出するものであれば、スクリュ式に限らず、レシプロ式などであってもよい。
蒸気圧縮機41は、供給路42を介して蒸気を吸入し、圧縮して吐出する。より具体的には、図示例の場合、蒸気圧縮機41は、供給路42を介して、中空容器状のセパレータタンク43と接続されている。そして、セパレータタンク43には、流入路44を介して蒸気(たとえばフラッシュ蒸気、未利用蒸気、低圧蒸気)が供給される。その蒸気の凝縮水は、セパレータタンク43からの排出路45を介して適宜排水され、蒸気が供給路42を介して蒸気圧縮機41へ供給される。このように、セパレータタンク43は、気液分離部として機能する。なお、セパレータタンク43に代えて、単にT字継手を用いてもよい。
蒸気使用設備のドレンからフラッシュ蒸気を生成して、そのフラッシュ蒸気を蒸気圧縮機41で昇圧する例について説明する。この場合、蒸気使用設備のドレンは、第一蒸気トラップ(図示省略)を介して、流入路44からセパレータタンク43へ排出される。高圧高温のドレンが第一蒸気トラップを介して低圧下に排出されることで、フラッシュ蒸気およびその凝縮水となり、セパレータタンク43で気液分離が図られる。そして、蒸気圧縮機41は、セパレータタンク43内の蒸気を吸入し圧縮して吐出する。一方、セパレータタンク43で分離された水は、排出路45から適宜排水される。そのために、セパレータタンク43からの排出路45には、第二蒸気トラップ(図示省略)を設けておくのが好ましい。
前記実施例1における圧縮機3に代えて、本実施例2では蒸気圧縮機41を駆動する以外、その他の構成および制御は前記実施例1と同様のため、説明は省略する。
本発明の蒸気システム1は、前記実施例の構成に限らず、適宜変更可能である。たとえば、前記各実施例では、ヒートポンプ2(または蒸気圧縮機41)と排ガスボイラ5とに加えてボイラ34を設置する例について説明したが、場合によりボイラ34やボイラ蒸気供給弁36の設置および制御は省略することができる。
また、前記各実施例では、エンジン4から排ガスボイラ5への煙道22とバイパス路28との分岐部にダンパ29または三方弁を設けたが、前記分岐部よりも下流において、煙道22および/またはバイパス路28に、ダンパまたは弁を設け、これを制御してもよい。
また、前記実施例1において、凝縮器6からの第一蒸気路10に蒸気圧縮機を設置し、凝縮器6からの蒸気を蒸気圧縮機で昇圧して、排ガスボイラ5からの蒸気などに合流させてもよい。この場合、蒸気圧縮機は、ヒートポンプ2の圧縮機3と連動するように、エンジン4により駆動してもよいし、ヒートポンプ2の圧縮機3とは異なる動力源で駆動してもよい。
さらに、前記実施例2の蒸気圧縮機41、または前記実施例1において凝縮器6の出口側に設けられる蒸気圧縮機には、その入口もしくは出口において、適宜注水を図ってもよい。
1 蒸気システム
2 ヒートポンプ
3 圧縮機
4 エンジン
5 排ガスボイラ
6 凝縮器
7 膨張弁
8 蒸発器
14 発電機
15 クラッチ
28 バイパス路
29 ダンパ
30 エゼクタ
32 圧力センサ
34 ボイラ
36 ボイラ蒸気供給弁
37 排蒸弁
41 蒸気圧縮機
P1 第一設定圧力
P2 第二設定圧力
P3 第三設定圧力

Claims (10)

  1. ヒートポンプまたは蒸気圧縮機と、排ガスボイラとを備え、
    前記ヒートポンプは、圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器が順次環状に接続されて冷媒を循環させ、前記凝縮器において冷媒と水とを熱交換して蒸気を発生させ、
    前記蒸気圧縮機は、蒸気を吸入し圧縮して吐出し、
    前記排ガスボイラは、前記圧縮機または前記蒸気圧縮機を駆動するエンジンからの排ガスを用いて蒸気を発生させ、
    前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気に、前記排ガスボイラからの蒸気が合流するよう構成され、
    この合流蒸気の圧力を検出可能な位置に圧力センサが設けられ、
    この圧力センサの検出圧力に基づき、前記排ガスボイラへの排ガス供給を制御する
    ことを特徴とする蒸気システム。
  2. 前記エンジンからの排ガスは、前記排ガスボイラを介して排出可能とされると共に、前記排ガスボイラを介さずにバイパス路を介しても排出可能とされ、
    前記排ガスボイラと前記バイパス路との内、いずれを介して排ガスを排出するかまたはその分配割合を、前記圧力センサの検出圧力に基づき制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気システム。
  3. 前記エンジンから前記圧縮機または前記蒸気圧縮機への動力伝達の有無を切り替えるクラッチを備え、
    前記圧力センサの検出圧力に基づき前記クラッチを制御する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気システム。
  4. 前記エンジンは、前記クラッチを介して前記圧縮機または前記蒸気圧縮機を駆動すると共に、前記クラッチを介することなく発電機を駆動する
    ことを特徴とする請求項3に記載の蒸気システム。
  5. 前記排ガスボイラへの排ガス供給は、前記圧力センサの検出圧力を第一設定圧力に維持するよう制御され、
    前記クラッチは、前記圧力センサの検出圧力を第二設定圧力に維持するよう制御され、
    前記第一設定圧力と前記第二設定圧力とは、互いにずらした値に設定される
    ことを特徴とする請求項4に記載の蒸気システム。
  6. 前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気と、前記排ガスボイラからの蒸気とに、ボイラからの蒸気がボイラ蒸気供給弁を介して合流するよう構成され、
    前記圧力センサは、前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気と、前記排ガスボイラからの蒸気と、前記ボイラからの蒸気との合流蒸気の圧力を検出可能な位置に設けられ、
    前記ボイラ蒸気供給弁は、それより下流側の圧力を第三設定圧力に維持するよう開閉または開度が調整され、
    前記第三設定圧力は、前記第一設定圧力および前記第二設定圧力よりも低く設定される
    ことを特徴とする請求項5に記載の蒸気システム。
  7. 前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気と、前記排ガスボイラからの蒸気とに、ボイラからの蒸気が合流するよう構成され、
    前記圧力センサは、前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気と、前記排ガスボイラからの蒸気と、前記ボイラからの蒸気との合流蒸気の圧力を検出可能な位置に設けられ、
    前記ボイラは、前記圧力センサの検出圧力を第三設定圧力に維持するよう制御され、
    前記第三設定圧力は、前記第一設定圧力および前記第二設定圧力よりも低く設定される
    ことを特徴とする請求項5に記載の蒸気システム。
  8. 前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気と、前記排ガスボイラからの蒸気との合流部に、エゼクタが設けられ、
    このエゼクタは、前記排ガスボイラからの蒸気をノズルから噴出させることで、前記凝縮器または前記蒸気圧縮機からの蒸気を吸引して、前記ノズルからの蒸気と混合して吐出する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の蒸気システム。
  9. 前記凝縮器からの蒸気は、蒸気圧縮機で昇圧されて、前記排ガスボイラからの蒸気と合流し、
    この合流蒸気の圧力を検出可能な位置に、前記圧力センサが設けられる
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の蒸気システム。
  10. 前記排ガスボイラからの蒸気または前記合流蒸気は、排蒸弁を介して外部へ排出可能とされ、
    前記排ガスボイラへの排ガス供給を調整することに代えてまたはこれに加えて、前記排蒸弁の開閉または開度を調整する
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の蒸気システム。
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