JP2012017809A - 固定式等速自在継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】トルク損失の少ない高効率で、かつ製造が容易な固定型等速自在継手を提供する。
【解決手段】作動角が0°の状態で、くさび角α0が、全てのトラック溝3、5の対において軸方向の同じ方向に開いており、かつ、外側継手部材2と内側継手部材4の対となるトラック溝3、5が、作動角0°状態の継手中心平面を基準として、鏡像対象となる形状に形成されたものであって、継手が作動角を取ったとき、外側継手部材2と内側継手部材4のトラック溝3、5は、トルク伝達ボール6が外側継手部材2の開口側に移動すると、該開口側におけるくさび角が最初に0°となり、次いで、くさび角α0の開く方向とは逆の方向に向くと共に、反対に、トルク伝達ボール6が外側継手部材2の奥側に移動すると、該奥側におけるくさび角が最初に0°となり、次いで、くさび角α0の開く方向とは逆の方向に向く軸方向の形状を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定式等速自在継手に関し、詳しくは、自動車や各種産業機械の動力伝達系において使用されるもので、駆動側と従動側の二軸間で角度変位のみを許容する固定式等速自在継手に関する。
例えば、自動車のフロント用ドライブシャフトには、通常、インボード側(デフ側)に摺動式等速自在継手が組み込まれ、アウトボード側(車輪側)に固定式等速自在継手が組み込まれる。アウトボード側に使用されている固定式等速自在継手の一例として、図21にアンダーカットフリー型等速自在継手101を示す。この等速自在継手101の外側継手部材102に形成したトラック溝103は、継手の奥側の円弧状部103bと開口側の直線状部103aとから構成される。内側継手部材104に形成したトラック溝105は、継手の奥側の直線状部105aと開口側の円弧状部105bとから構成される。外側継手部材102のトラック溝103の円弧状部103bに対応するボール軌道中心線xの曲率中心O1は、継手軸線上で継手中心Ojの軸方向の開口側にオフセットし、内側継手部材104のトラック溝105の円弧状部105bに対応するボール軌道中心線yの曲率中心O2は、継手軸線上で継手中心Ojの軸方向の奥側にオフセットしている。オフセット量f1、f2は等しい。このオフセットによって、外側継手部材102のトラック溝103と、これに対向する内側継手部材104のトラック溝105との間にくさび角が形成され、ボール106および保持器107を作動角の2等分面に保持する力が作用する。作動角が0°の状態で、くさび角α0は、通常、全てのトラック溝103、105で外側継手部材102の開口側の向きに開く方向となっている。トラック溝103、105とボール106は、通常、接触角(30°〜40°程度)をもって接触しているので、トラック溝103、105とボール106とは、実際にはトラック溝103、105の溝底より少し離れたトラック溝103、105の側面側の位置で接触している。しかし、便宜上、トラック溝103、105が形成するくさび角α0はトラック溝103、105の溝底で表示している。
この構成では、ボール106が、外側継手部材102のトラック溝103および内側継手部材104のトラック溝105からくさび角に応じた軸方向分力を受けるため、保持器107がボール106によって外側継手部材102の開口側に押し込まれる。これにより、外側継手部材102と保持器107の間、および内側継手部材104と保持器107の間の球面嵌合部分に軸方向分力(球面力)が作用する。この球面力は等速自在継手の発熱につながり、伝達トルク損失を増加させる。
以上の問題を解決するための等速自在継手として、複数のトラック溝を、くさび角の軸方向に開く向きが逆向きのトラック溝に置換した等速自在継手が、特許第3111930号(特許文献1)に記載されている。この等速自在継手はカウンタートラック型式と呼ばれている。この等速自在継手を図24に基づいて説明する。
図24に示すように、等速自在継手121は、外側継手部材122、内側継手部材124、ボール126および保持器127とからなる。外側継手部材122に形成した第1のトラック溝123は、軸方向に沿って円弧状に形成されており、第1のトラック溝123のボール軌道中心線x1の曲率中心をO1とする。内側継手部材124に形成した第1のトラック溝125は、軸方向に沿って円弧状に形成されており、第1のトラック溝125のボール軌道中心線y1の曲率中心をO2とする。外側継手部材122の第1のトラック溝123のボール軌道中心線x1の曲率中心O1は継手中心Ojに対して開口側にオフセットされ、内側継手部材124の第1のトラック溝125のボール軌道中心線y1の曲率中心O2は継手中心Ojに対して奥側にオフセットされ、それぞれのオフセット量は等しくなっている。外側継手部材122の第1のトラック溝123と内側継手部材124の第1のトラック溝125とは第1の対をなし、作動角が0°の状態で、第1のトラック溝123、125の間に形成されるくさび角α0は、開口側に向いて開いている。
一方、外側継手部材122に形成した第2のトラック溝128は、軸方向に沿って円弧状に形成されており、ボール軌道中心線x2の曲率中心をO2とする。内側継手部材124に形成した第2のトラック溝129は、軸方向に沿って円弧状に形成されており、ボール軌道中心線y2の曲率中心をO1とする。外側継手部材122の第2のトラック溝128のボール軌道中心線x2の曲率中心O2は継手中心Ojに対して奥側にオフセットされ、内側継手部材124の第2のトラック溝129のボール軌道中心線y2の曲率中心O1は継手中心Ojに対して開口側にオフセットされ、それぞれのオフセット量は等しくなっている。外側継手部材122の第2のトラック溝128と内側継手部材124の第2のトラック溝129とは第2の対をなし、作動角が0°の状態で、第2のトラック溝128、129の間に形成されるくさび角β0は、奥側に向いて開いている。
この等速自在継手121は、上記の構成であるので、ボールに作用する軸方向分力が相殺され、球面嵌合部の接触圧を減少させて、伝達トルク損失を少なくすることができる。しかし、この等速自在継手では、外側継手部材122に、くさび角の軸方向に開く向きが逆向き、すなわち、奥側に向いて開いた第2のトラック溝128が形成されており、高作動角を取った場合、ボールがトラック溝から脱落し、高作動角を取ることが困難である。
また、特許第4401745号(特許文献2)では、複数のトラック溝を、くさび角の軸方向に開く向きが逆向きのトラック溝に置換した等速自在継手において、高作動角化を図るため、外側継手部材のトラック溝のうち、開口側の端部を、外側継手部材の外側に中心を有する円弧で形成した提案もなされている。この等速自在継手を図25に基づいて説明する。
図25に示すように、等速自在継手141は、外側継手部材142、内側継手部材144、ボール146および保持器147とからなる。外側継手部材142に形成した第1のトラック溝143は、軸方向に球面部に沿って形成された円弧状部143bと、開口側の端部には、円弧状部143bと反対側に湾曲する円弧状部143aにより接続されている。第1のトラック溝143の円弧状部143bの領域のボール軌道中心線x1は、曲率中心をO1とし、円弧状部143aの領域のボール軌道中心線x1は、曲率中心をO3とし、曲率中心O3は外側継手部材142の半径方向外側に位置する。曲率中心O1、O3は継手中心Ojに対して軸方向の開口側にオフセットされている。内側継手部材144に形成した第1のトラック溝145は、円弧状部145bと反対側に湾曲する円弧状部145aからなる。内側継手部材144の第1のトラック溝145のボール軌道中心線は図示を省略するが、外側継手部材142のトラック溝143と、作動角0°の状態の継手中心平面Pを基準として、鏡像対象となる形状に形成されている。図25に示すように、外側継手部材142と内側継手部材144の第1のトラック溝143、145は第1の対をなし、作動角が0°の状態で、第1のトラック溝143、145の間に形成されるくさび角α0は開口側に向いて開いている。
一方、外側継手部材142に形成した第2のトラック溝148は、軸方向に球面部に沿って形成された円弧状部148bと、開口側の端部には、円弧状部148bと反対側に湾曲する円弧状部148aにより接続されている。第2のトラック溝148の円弧状部148bの領域のボール軌道中心線x2は、曲率中心をO2とし、円弧状部148aの領域のボール軌道中心線x2は、曲率中心をO4とし、曲率中心O4は外側継手部材142の半径方向外側に位置する。曲率中心O2は、継手中心Ojに対して軸方向の奥側にオフセットされ、曲率中心O4は、継手中心Ojに対して軸方向の開口側にオフセットされている。内側継手部材144に形成した第2のトラック溝149は、円弧状部149bと反対側に湾曲する円弧状部149aからなる。内側継手部材144の第2のトラック溝149のボール軌道中心線は図示を省略するが、外側継手部材142の第2のトラック溝148と、作動角0°の状態の継手中心平面Pを基準として、鏡像対象となる形状に形成されている。図25に示すように、外側継手部材142と内側継手部材144の第2のトラック溝148、149は第2の対をなし、作動角が0°の状態で、第2のトラック溝148、149の間に形成されるくさび角β0は奥側に向いて開いている。この等速自在継手141では、外側継手部材142の第1のトラック溝143および第2のトラック溝148が、開口側の端部に、外側継手部材142の半径方向の外側に曲率中心O3およびO4を有する円弧で形成されているので、ボールがトラック溝から脱落することなく、高作動角化を図ることができる。
特許第3111930号 特許第4401745号
しかしながら、特許文献1の構成では、外側継手部材122の開口側の端部に、トラック溝のボール軌道中心線が継手の半径方向内側へ大きく変位した第2のトラック溝128が存在し、高作動角を取った際には、そのトラック溝128からトルク伝達ボールが脱落し易く、高作動角をとることが困難となる。したがって、この等速自在継手121は、高作動角を必要としないプロペラシャフト等に使用されることが多かった。
一方、特許文献2の構成であれば、高作動角化自体は達成できるが、高作動角時にくさび角が大きくなるので、ボール146から保持器147に作用する荷重が増大する。そのため、保持器147の強度が不足する恐れがあり、この点が継手の小型化を図る上での障害となる。また、2種類のトラック溝形状を持つことによって、製造性や製造時の寸法管理が困難となる恐れがある。
以上の課題に鑑み、本発明は、トルク損失の少ない高効率で、かつ製造が容易な固定式等速自在継手を提供することを目的とする。
また、高作動角をとることができ、かつ高作動角時の強度や耐久性にも優れたコンパクトな固定式等速自在継手を提供することも目的とする。
本発明者は、上記の目的を達成するために種々検討した結果、外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝のそれぞれが全て同一形状でありながら、作動角をとった状態では、ボールから保持器に作用するポケット荷重が互いに打ち消しあう方向に発生するトラック溝の構成により、トルク損失の少ない、画期的な固定式等速自在継手を着想した。
以上の目的を達成するため、本発明は、球状内周面に軸方向に延びる複数のトラック溝が形成され、軸方向に離間する開口側と奥側を有する外側継手部材と、球状外周面に軸方向に延びる複数のトラック溝が形成された内側継手部材と、前記外側継手部材と内側継手部材の対となるトラック溝間に配置されるトルク伝達ボールと、前記外側継手部材の球状内周面および前記内側継手部材の球状外周面とそれぞれ球面嵌合し、かつ各トルク伝達ボールを保持する保持器とを具備した固定式等速自在継手において、前記外側継手部材と内側継手部材の対となるトラック溝がくさび角(α)を形成し、作動角が0°の状態で、継手中心平面上に配置されたトルク伝達ボールに対するくさび角(α0)が、全てのトラック溝の対において軸方向の同じ方向に開いており、かつ、前記外側継手部材と内側継手部材の対となるトラック溝が、前記作動角0°の状態の継手中心平面を基準として、鏡像対象となる形状に形成されたものであって、継手が作動角を取ったとき、前記外側継手部材と内側継手部材のトラック溝は、前記トルク伝達ボールが外側継手部材の開口側に移動すると、該開口側における前記くさび角(α)が最初に0°となり、次いで、前記くさび角(α0)の開く方向とは逆の方向に向くと共に、反対に、前記トルク伝達ボールが外側継手部材の奥側に移動すると、該奥側における前記くさび角(α)が最初に0°となり、次いで、前記くさび角(α0)の開く方向とは逆の方向に向く軸方向の形状を有していることを特徴とする。また、前記の特徴に加えて、前記開口側におけるくさび角(α)が最初に0°となる作動角(θ1)と、前記奥側おけるくさび角(α)が最初に0°となる作動角(θ2)とが異なることを特徴とする。
上記の構成を有するので、ある角度以上の作動角を取って回転運動するとき、ボールから保持器に作用するポケット荷重が互いに打ち消しあう方向に発生し、外側継手部材と保持器との間および内側継手部材と保持器との間の球面荷重を減少させる。したがって、トルク損失が低減され高効率な固定式等速自在継手となる。また、球面荷重が小さいことから、保持器の球面中心が継手中心より外れにくく、作動角を取った状態で1回転中のトラック荷重の変動が少なくなり、ピーク荷重が減少する。さらに製造面では、外側継手部材と内側継手部材のトラック溝のそれぞれが、全て同一形状で構成されているので、製造が容易であり、かつ寸法管理が容易となり寸法精度の向上が可能となる。
外側継手部材と内側継手部材のトラック溝が、軸方向に接続する2つの曲線あるいは3つの曲線から構成されている。これにより、高作動角を取ったときでもトラック溝の深さを十分に確保でき、高作動角時の強度や耐久性にも優れた軽量でコンパクトな固定式等速自在継手が実現できる。
外側継手部材と内側継手部材の軸方向に接続する複数の曲線から構成されたトラック溝の曲線が円弧である。これにより、実績のある研削加工や焼入鋼切削加工などの加工技術により製造することができる。
外側継手部材の円弧で形成されたトラック溝のボール軌道中心線が、奥側から開口側に向けて、曲率中心O2を有する半径R2の円弧で形成されたトラック溝部3bと曲率中心O1を有する半径R1の円弧で形成されたトラック溝部3aの2つの円弧状トラック溝部からなり、内側継手部材のトラック溝が、作動角0°の状態の継手中心平面を基準として、外側継手部材のトラック溝と鏡像対象となる形状に形成されている。さらには、外側継手部材の円弧で形成されたトラック溝のボール軌道中心線が、奥側から開口側に向けて、曲率中心O3を有する半径R3の円弧で形成されたトラック溝部3c、曲率中心O2を有する半径R2の円弧で形成されたトラック溝部3bおよび曲率中心O1を有する半径R1の円弧で形成されたトラック溝部3aの3つの円弧状トラック溝部からなり、内側継手部材のトラック溝が、作動角0°の状態の継手中心平面を基準として、前記外側継手部材のトラック溝と鏡像対象となる形状に形成されている。これにより、高作動角を取ったときでもトラック溝の深さを十分に確保でき、高作動角時の強度や耐久性にも優れた軽量でコンパクトな固定式等速自在継手が実現できると共に、実績のある研削加工や焼入鋼切削加工などの加工技術により製造することができる。
外側継手部材のトラック溝の開口端部および内側継手部材のトラック溝の奥側端部に、継手の軸線に平行に延びる直線状のトラック溝部が形成されている。直線状のトラック溝部を有することにより、この部分を管理することで継手部材の全体の寸法管理が容易になる。
外側継手部材の開口側におけるくさび角αが最初に0°となる作動角θ1、又は外側継手部材の奥側におけるくさび角αが最初に0°となる作動角θ2を15°に設定した。この作動角θ1又はθ2は継手が使用される車種の常用角を考慮して適宜設計することができるが、上記作動角θ1又はθ2を15°に設定すれば、種々の車種に汎用することができる。
ボール個数を特に限定するものではないが、ボール個数を6個とした場合は、小サイズの継手の設計に好適であり、ボールの個数を8個とした場合は、トルク損失低減に最適である。
本発明の固定式等速自在継手はドライブシャフト用およびプロペラシャフト用として、好適である。
以上のように、本発明によれば、トルク損失の少ない高効率な固定式等速自在継手を低コストに製造することができる。また、高作動角化も容易であり、かつ高作動角時の強度や耐久性にも優れた軽量でコンパクトな固定式等速自在継手を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る固定式等速自在継手の縦断面図および正面図である。 上記の固定式等速自在継手の外側継手部材の縦断面図である。 内側継手部材の縦断面図および正面図である。 保持器の縦断面図および横断面図である。 くさび角の状態を説明するための外側継手部材の縦断面図である。 上記の固定式等速自在継手が基準作動角を取った状態を示す縦断面図である。 上記の固定式等速自在継手が最大作動角を取った状態を示す縦断面図である。 上記の固定式等速自在継手をドライブシャフトに使用した状態を示す縦断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る固定式等速自在継手の外側継手部材の縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る固定式等速自在継手をプロペラシャフトに使用した状態を示す縦断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る固定式等速自在継手の縦断面図および正面図である。 上記の固定式等速自在継手の外側継手部材の縦断面図である。 内側継手部材の縦断面図および正面図である。 保持器の縦断面図および横断面図である。 くさび角の状態を説明するための外側継手部材の縦断面図である。 上記の固定式等速自在継手が基準作動角を取った状態を示す縦断面図である。 上記の固定式等速自在継手が最大作動角を取った状態を示す縦断面図である。 上記の固定式等速自在継手をドライブシャフトに使用した状態を示す縦断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る固定式等速自在継手の外側継手部材の縦断面図である。 本発明の第6の実施形態に係る固定式等速自在継手をプロペラシャフトに使用した状態を示す縦断面図である。 本発明の第7の実施形態に係る固定式等速自在継手の縦断面図および正面図である。 本発明の第8の実施形態に係る固定式等速自在継手の縦断面図および正面図である。 従来の固定式等速自在継手の縦断面図である。 従来の固定式等速自在継手の縦断面図である。 従来の固定式等速自在継手の縦断面図である。
本発明の実施の形態を図1〜図22に基づいて説明する。
図1〜図8に本発明の第1の実施形態を示す。図1に第1の実施形態の固定式等速自在継手1の全体を示す。図1(a)は、この固定式等速自在継手1の縦断面図であり、図1(b)は正面図である。固定式等速自在継手1は、外側継手部材2、内側継手部材4、ボール6および保持器7とからなる。外側継手部材2の球状内周面8には8本のトラック溝が円周方向等間隔に、かつ軸方向に沿って形成されている。内側継手部材4の球状外周面9には、外側継手部材2のトラック溝3と対向する8本のトラック溝5が円周方向等間隔に、かつ軸方向に沿って形成されている。外側継手部材2のトラック溝3と内側継手部材4のトラック溝5との間にトルクを伝達する8個のボール6が介在されている。外側継手部材2の球状内周面8と内側継手部材4の球状外周面9との間に、ボール6を保持する保持器7が配置されている。外側継手部材2はマウス部2aおよびステム部2bを一体に有する。内側継手部材4は、内周にスプライン孔10が設けられ、図示しないシャフトにスプライン連結され、外側継手部材2の外周面とシャフトの外周面とをブーツ(図示省略)で覆い、継手内部には、潤滑剤としてのグリースが封入される。
外側継手部材2の球状内周面8と内側継手部材4の球状外周面9は、いずれも継手中心Ojに曲率中心を有する。外側継手部材2のトラック溝3のボール軌道中心線xと内側継手部材3のトラック溝5のボール軌道中心線yを一点鎖線で示す。この詳細については、図2、図3に基づいて説明する。
図2に本実施形態の固定式等速自在継手1の外側継手部材2のトラック溝3のボール軌道中心線xを示す。ボール軌道中心線xは、作動角0°の状態の継手中心平面Pを含む領域のトラック溝部3b、開口側のトラック溝部3aおよび奥側のトラック溝部3cに対応して形成されており、各トラック溝部3a、3b、3cはそれぞれ異なった3つの曲線から構成されている。そして、3つの曲線からなるトラック溝部3a、3b、3cは滑らかに接続されている。開口側のトラック溝部3aのボール軌道中心線xは、O1に曲率中心をもち、半径R1の円弧で形成される。曲率中心O1は、継手中心にOjに対して、軸方向の開口側にf1、かつ継手軸線から半径方向にL1オフセットされ、このL1は外側継手部材2の外径よりも外側に位置する。作動角0°の状態の継手中心平面Pを含む領域のトラック溝部3bのボール軌道中心線xは、O2に曲率中心をもち、小さな半径R2の円弧で形成される。曲率中心O2は、継手中心Ojに対して、軸方向の奥側にf2、かつ円弧径が小さくなるよう継手軸線から半径方向にL2オフセットされている。奥側のトラック溝部3cのボール軌道中心線xは、O3に曲率中心をもち、比較的大きな半径R3の円弧で形成される。曲率中心O3は、継手中心にOjに対して、軸方向の開口側にf3にオフセットされ、半径方向のオフセットはなく継手の軸線上に位置する。3つの曲率半径R1、R2、R3をそれぞれ有するトラック溝部3a、3b、3cのボール軌道中心線xは滑らかに接続されている。
図3に内側継手部材4を示す。図3(a)は、内側継手部材4の縦断面図であり、図3(b)は、正面図である。図3(a)に示すように、内側継手部材4のトラック溝5はボール軌道中心線yを有する。作動角が0°の状態で、内側継手部材4のトラック溝5は、継手中心平面Pを基準として、対になる外側継手部材2のトラック溝3と鏡像対称に形成されている。内側継手部材4のトラック溝5のボール軌道中心線yは、作動角0°の状態の継手中心平面Pを含む領域のトラック溝部5b、開口側のトラック溝部5cおよび奥側のトラック溝部5aからなり、各トラック溝部5a、5b、5cがそれぞれ異なった3つの曲線から構成されている。3つの曲線からなるトラック溝部5a、5b、5cは滑らかに接続されている。奥側のトラック溝部5aのボール軌道中心線yは、O4に曲率中心をもち、半径R4の円弧で形成される。曲率中心O4は、継手中心Ojに対して、軸方向の奥側にf4、かつ継手軸線から半径方向にL3オフセットされ、このL3は内側継手部材4の外径よりも外側に位置する。作動角0°の状態の継手中心平面Pを含む領域のトラック溝部5bのボール軌道中心線yは、O5に曲率中心をもち、小さな半径R5の円弧で形成される。曲率中心O5は、継手中心Ojに対して、軸方向の開口側にf5、継手軸線から半径方向にL4オフセットされている。開口側のトラック溝部5cのボール軌道中心線yは、O6に曲率中心をもち、比較的大きな半径R6の円弧で形成される。曲率中心O6は、継手中心にOjに対して、軸方向の奥側にf6オフセットされ、半径方向のオフセットはなく継手の軸線上に位置する。3つの曲率半径R4、R5、R6をそれぞれ有するトラック溝部5a、5b、5cのボール軌道中心線は滑らかに接続されている。また、オフセット量f4、f5、f6、半径方向オフセット量L3、L4および曲率半径R4、R5、R6は、それぞれ、図2の外側継手部材2のオフセット量f1、f2、f3、半径方向オフセット量L1、L2および曲率半径R1、R2、R3に対応して設定される。
本実施形態の固定式等速自在継手1では、外側継手部材2が3つの円弧状トラック溝部3a、3b、3cからなり、作動角が0°の状態の継手中心平面Pを基準として、内側継手部材2のトラック溝5が、外側継手部材2のトラック溝3と鏡像対象となる形状に形成されている。このように3つの円弧状トラック溝部からなるので、高作動角を取ったときでもトラック溝の深さを十分な確保でき、高作動角時の強度や耐久性にも優れた軽量でコンパクトな固定式等速自在継手が実現できると共に、実績のある研削加工や焼入鋼切削加工などの加工技術により製造することができる。
図1〜図3で示した外側継手部材2のトラック溝3のボール軌道中心線xと内側継手部材3のトラック溝5のボール軌道中心線yは、トラック溝3、5上を移動するボール6の中心軌跡と一致している。トラック溝3、5とボール6は、通常、接触角(30°〜40°程度)をもって接触しているので、トラック溝3、5とボール6とは、実際にはトラック溝3、5の溝底より少し離れたトラック溝3、5の側面側の位置で接触している。しかし、便宜上、ここでは、トラック溝3、5が形成するくさび角αはトラック溝3、5の溝底で表示している。作動角θが0°の状態でのくさび角をα0とする。このくさび角α0は、作動角が0°の状態で全てのボール6の中心が継手中心平面P上に配置され、トラック溝3、5のボール6と当接する部分に形成されるくさび角と定義する。図1に示すように、本実施形態の固定式等速自在継手1では、くさび角α0は、外側継手部材2の奥側に向けて開いている。このくさび角の開く方向をマイナス方向と定義する。反対に、くさび角が外側継手部材2の開口側に向けて開く方向をプラス方向と定義する。
図4に保持器7を示す。図4(a)は保持器7の縦断面図であり、図4(b)は保持器7の横断面図である。保持器7には球状外周面11と球状内周面12が形成され、球状外周面11と球状内周面12の曲率中心は継手中心Ojに形成される。保持器7には円周方向に8個のポケット13が設けられ、8個のボール6(図示省略)を収容し、保持する。
次に、本実施形態の固定式等速自在継手1が作動角を取り、それによりボール6がトラック溝上を軸方向に移動したとき、トラック溝3、5の間に形成されるくさび角αがどのように変化するかについて説明する。くさび角αはトラック溝3と5との間に形成されるものであるが、前述したようにトラック溝3と5は継手中心平面Pを基準として鏡像対象に形成されているという前提の基で、以下では、外側継手部材2のトラック溝3についてのみ説明する。図5は、図2より、トラック溝部3a、3b、3cに対応するボール軌道中心線xの曲率中心O1、O2、O3と曲率半径R1、R2、R3を取り出した図である。作動角が0°の状態では、作動角0°の状態の継手中心平面P上にボール6(図示省略)が位置する。作動角0°の状態の継手中心平面Pを含む領域のトラック溝3bに対応するボール軌道中心線xは、曲率中心をO2とする曲率半径R2の円弧に形成されている。曲率中心O2が継手中心Ojに対して軸方向の奥側にオフセットされているので、トラック溝部3bに対応するボール軌道中心線xにおいては、くさび角αが奥側に向いて開く領域、すなわち、くさび角の方向はマイナス方向となっている。開口側のトラック溝部3aに対応するボール軌道中心線xは、曲率中心をO1とする曲率半径R1の円弧に形成されている。この開口側のトラック溝部3aに対応するボール軌道中心線xと、作動角0°の状態の継手中心平面Pを含む領域のトラック溝部3bに対応するボール軌道中心線xの接続点は、曲率中心O1とO2を結んだ直線とボール軌道中心線xとの交点Cとなる。継手が作動角θを取ったとき、ボール6が外側継手部材2の開口側に移動し、ボール6がボール軌道中心線x上の交点Cを越えてもボール軌道中心線xは、しばらくは、くさび角αはマイナス方向のままである。そして、ボール6が、曲率中心O1と継手中心Ojとを結んだ直線とボール軌道中心線xとの交点Aに移動したとき、くさび角αが0°になる。この位置が、開口側においてくさび角αが最初に0°となる位置である。この位置にボール6が移動する作動角をθ1と定義する。ボール6がボール軌道中心線x上の交点Aを越えると、いままでとは逆に、くさび角αが外側継手部材2の開口側に向いて開く領域、すなわち、プラス方向となる。
一方、奥側のトラック溝部3cに対応するボール軌道中心線xは、曲率中心をO3とする曲率半径R3の円弧で形成されている。この奥側のトラック溝部3cに対応するボール軌道中心線xと、作動角0°の状態の継手中心平面Pを含む領域のトラック溝部3bに対応するボール軌道中心線xの接続点は、曲率中心O2とO3とを結んだ直線とボール軌道中心線xとの交点Dとなる。くさび角αがマイナス方向の状態でボール6が外側継手部材2の奥側に移動し、ボール6が、曲率中心O2と継手中心Ojとを結んだ直線とボール軌道中心線xとの交点Bに移動したとき、くさび角αが0°になる。この位置が、奥側においてくさび角αが最初に0°となる位置である。この位置にボール6が移動する作動角をθ2という。ボール6がボール軌道中心線x上の交点Bを越えると、いままでとは逆に、くさび角αが外側継手部材2の開口側に向いて開く領域、すなわち、プラス方向となる。したがって、本実施形態の固定式等速自在継手では、くさび角αは、奥側から開口側に向けて、プラス方向、マイナス方向、プラス方向の順になり、くさび角αの向きが変わる点において、くさび角αが0°になる。
本実施形態の固定型等速自在継手1では、作動角を取ったときに、円周方向に配置されたトラック溝3、5におけるプラス方向のくさび角とマイナス方向のくさび角を継手全体としてバランスさせるために、ボール6が、外側継手部材2の開口側に移動したとき、くさび角αが最初に0°になる作動角θ1と、外側継手部材2の奥側に移動したとき、くさび角αが最初に0°になる作動角θ2とが異なるように設定されている。その詳細を以下に説明する。
まず、ボール6が軸方向に移動したとき、くさび角αが最初に0°になる作動角θ1およびθ2は、継手の常用角又は常用角より大きい比較的使用頻度の高い作動角を考慮して設定する。この常用角とは、自動車のドライブシャフトの場合は、水平で平坦な路面上で一名乗車時の自動車において、ステアリングを直進状態にした時にフロントドライブシャフトの固定式等速自在継手で生じる作動角をいう。常用角は、通常、2°〜15°の間で車種ごとの設計条件に応じて選択・決定される。常用角より大きい比較的使用頻度の高い作動角とは、上記の自動車が、例えば、交差点の右折・左折時などに生じる高作動角ではなく、連続走行する曲線道路などで固定式等速自在継手に生じる作動角をいい、これも車種ごとの設計条件に応じて決定される。常用角より大きい比較的使用頻度の高い作動角は、約20°を目処とする。一方、自動車のプロペラシャフトの場合は、上記のドライブシャフトよりも常用角は小さく、2°〜5°程度である。以上の常用角および常用角より大きい比較的使用頻度の高い作動角を併せて基準作動角と定義する。
図5に示す本実施形態の固定式等速自在継手1では、基準作動角を15°としている。これをベースに、ボール6が外側継手部材2の開口側に移動したとき、くさび角αが最初に0°になる作動角θ1を15°とした。一方、ボール6が外側継手部材2の奥側に移動したとき、くさび角αが最初に0°になる作動角θ2は、上記θ1の半分の7.5°としている。これに伴い、図5に示すボール軌道中心線x上のA点と継手中心Ojを結ぶ直線の傾斜角は7.5°となり、一方、ボール軌道中心線x上のB点と継手中心Ojを結ぶ直線の傾斜角は3.75°となる。
本実施形態の固定式等速自在継手1では、上記のように、外側継手部材2の開口側におけるくさび角αが最初に0°となる作動角θ1を15°に設定した。この作動角θ1は継手が使用される車種の常用角を考慮して適宜設計することができるが、上記作動角θ1を15°に設定すれば、種々の車種に汎用することができる。
次に、本実施形態の固定式等速自在継手1の作用を説明する。固定式等速自在継手1が基準作動角である15°で回転しボール6が外側継手部材2の最も奥側に位置した状態を図6に示す。8個のボール6が整列された二等分平面Hは、作動角が0°のときの継手中心平面Pに対して理論上作動角15°の半分、すなわち、7.5°の角度をとる。この二等分平面H上のボール6のうち、外側継手部材2のトラック溝3の最も奥側に位置するボール6の回転位相を0°とし、時計方向に順次、回転位相45°、90°、135°、180°、225°、270°、315°とする。この各回転位相に対応するボール6に、それぞれ6(1)、6(2)、6(3)、6(4)、6(5)、6(6)、6(7)、6(8)と符号を付す(図1(b)および図6参照)。ボール6(1)は図6の上死点のボールを指し、ボール6(5)は下死点のボールを指す。図6にはボール6(1)、6(2)、6(3)、6(4)、6(5)が図示されているが、残りのボール6(6)、6(7)、6(8)(図1(b)参照)も併せて、トラック溝3のくさび角の状態について、解析の結果、判明した内容を表1に示す。表1は、外側継手部材の開口側から内側継手部材4に向かって右回転(時計方向)のトルクをかけたものである。ボール6は、トラック溝3とトラック溝5からくさび角に応じた軸方向分力を受けるため、保持器7のポケット13にポケット荷重が生じる。なお、くさび角は、オフセットに基づくくさび角αと作動角に伴うトラック溝の交差によるくさび角成分があり、単に、くさび角という場合は、両者を合わせたものを指す。
Figure 2012017809
表1の状態になる理由について図5を参照して、以下に説明する。
(1)ボール6(1)
ボール6(1)は、ボール軌道中心線xのB点よりも奥側に位置するので、理論上のくさび角αはプラス方向となる。したがって、保持器7のポケット13へ開口側向きの荷重が作用する。
(2)ボール6(2)
ボール6(2)は、ボール軌道中心線xのB点の近傍に位置するので、くさび角αは略0°となり、また、作動角による外側継手部材2と内側継手部材4のトラック溝3、5の交差によるくさび角はプラス方向で、保持器7のポケット13へ開口側向きの荷重が作用する。
(3)ボール6(3)
ボール6(3)は、ボール軌道中心線xの作動角0°状態の継手中心平面に位置するので、くさび角αはマイナス方向であり、作動角による外側継手部材2と内側継手部材4のトラック溝3、5の交差によるくさび角分はプラス方向に加わるが、保持器7のポケット13へ奥側向きの荷重が作用する。
(4)ボール6(4)
ボール6(4)は、ボール軌道中心線xのA点とC点の間に位置するが、くさび角αはマイナス方向であり、作動角による外側継手部材2のトラック溝3と内側継手部材4のトラック溝5の交差によるプラス方向のくさび角分が加わるが、保持器7のポケット13へ奥側向きの荷重が作用する。
(5)ボール6(5)
ボール6(5)は、ボール軌道中心線xのA点に位置するので、理論上のくさび角αは0°となるが、ボールとトラック溝間、又は球面嵌合部の各隙間の影響で若干プラス方向のくさび角を有する。他のボールから保持器7に作用する合力による偶力は、プラス方向にくさび角を有するボール6(5)のくさびが詰まる方向に作用する。したがって、ボール6(5)のポケット荷重はプラス方向に大きくなることで偶力を抑えている。
(6)ボール6(6)
ボール6(6)は、ボール6(4)と同様に、ボール軌道中心線xのA点とC点の間に位置するので、くさび角αはマイナス方向となり、保持器7のポケット13へ奥側向きの荷重が作用する。
(7)ボール6(7)
ボール6(7)は、ボール6(3)と同様に、ボール軌道中心線xの作動角0°状態の継手中心平面に位置するので、くさび角αはマイナス方向となり、このくさび角αに作動角による外側継手部材2と内側継手部材4のトラック溝3、5の交差による分が付加される。ボール6(7)により保持器7のポケット13へ奥側向きに荷重が作用する。
(8)ボール6(8)
ボール6(8)は、ボール6(2)と同様に、ボール軌道中心線xのB点の近傍に位置するので、くさび角αは略0°となるが、作動角による外側継手部材2と内側継手部材4のトラック溝3、5の交差による加わり、くさび角は若干のプラス方向となる。
表1は、回転位相角が0°、45°、90°、135°、180°、225°、270°、315°にある場合の、くさび角、ポケット荷重を示した。この状態から、右方向に45°回転するまでの間にくさび角やポケット荷重は変化するが、継手全体としてのポケット荷重は略バランス状態にある。
本実施形態の固定式等速自在継手1では、上記のような挙動によって、ボール6から保持器7に作用するポケット13が互いに打ち消しあう方向に発生するので、球面嵌合部の接触圧を減少させて、伝達トルク損失を少なくすることができる。ボール個数を特に限定するものではないが、ボールの個数を8個とした場合は、トルク損失低減に最適である。
図7に本実施形態の固定式等速自在継手1が最大作動角を取った状態を示す。この図にはボール6(1)と6(5)が示されているが、両ボール6(1)、6(5)のくさび角αは、いずれも、外側継手部材2の開口側に向けて開いており、保持器7に作用する力による偶力が抑制され保持器7の姿勢が安定する。
本実施形態の固定式等速自在継手1は、以上のように、ある角度以上の作動角を取って回転運動するとき、ボール6から保持器7に作用するポケット荷重が互いに打ち消しあう方向に発生し、外側継手部材2と保持器7との間および内側継手部材4と保持器7との間の球面荷重を減少させる。したがって、トルク損失が低減され高効率な固定式等速自在継手1となる。また、球面荷重が小さいことから、保持器7の球面中心が継手中心より外れにくく、作動角を取った状態で1回転中のトラック荷重の変動が少なくなり、ピーク荷重が減少する。さらに製造面では、外側継手部材2と内側継手部材4のトラック溝3、4のそれそれが、全て同一形状で構成されているので、製造が容易であり、かつ寸法管理が容易となり寸法精度の向上が可能となる。
図8は、本実施形態の固定式等速自在継手1を適用した自動車のドライブシャフト20を示す。固定式等速自在継手1は中間シャフト14の一端に連結され、他端には摺動式トリポード型等速自在継手15が連結されている。固定式等速自在継手1の外周面とシャフト14の外周面との間、および摺動式トリポード型等速自在継手15の外周面とシャフト14の外周面との間に、それぞれ蛇腹状ブーツ16a、16bがブーツバンド18a、18b、18c、18dにより取り付け固定されている。継手内部には、潤滑剤としてのグリースが封入されている。本実施形態の固定式等速自在継手1を使用したので、トルク損失が小さく高効率で、軽量・コンパクトな自動車用ドライブシャフト20が実現される。
次に、本発明の第2の実施形態を図9に基づいて説明する。図9は第2の実施形態の固定型等速自在継手の外側継手部材のみを示す。前述した第1の実施形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付して重複説明は省略する。
外側継手部材2は、マウス部2aの外周に取り付けフランジ11を設けたもので、ボルト孔12に図示しないボルトによって、相手部材に取り付けられる。外側継手部材2は、球状内周面8に8本のトラック溝3が軸方向に沿って形成されている。トラック溝3のボール軌道中心線xは、開口側のトラック溝部3aと奥側のトラック溝部3bに対応して形成されており、2つの曲線から構成されている。2つの曲線からなるトラック溝部3a、3bは滑らかに接続されている。開口側のトラック溝部3aのボール軌道中心線xは、O1に曲率中心をもち、半径R1の円弧で形成される。曲率中心O1は、継手中心Ojに対して、軸方向の開口側にf1、かつ継手軸線から半径方向にL1オフセットされ、このL1は外側継手部材2の外径よりも外側に位置する。奥側のトラック溝部3bのボール軌道中心線xは、O2に曲率中心をもち、小さな半径R2の円弧で形成される。曲率中心O2は、継手中心Ojに対して、軸方向の奥側にf2、かつ継手軸線から半径方向にL2オフセットされている。2つの曲率半径R1、R2をそれぞれ有するトラック溝部3a、3bのボール軌道中心線xは滑らかに接続されている。
本実施形態の固定式等速自在継手1では、外側継手部材2が2つの円弧状トラック溝部3a、3bからなり、内側継手部材2のトラック溝5が、作動角0°状態の継手中心平面Pを基準として、外側継手部材2のトラック溝3と鏡像対象となる形状に形成されている。本実施形態の固定式等速自在継手1は高作動角を必要としない用途、例えば、プロペラシャフト用として好適である。当該用途に対して、トラック溝の必要な深さを確保でき、強度や耐久性にも優れた軽量でコンパクトな固定式等速自在継手が実現できると共に、実績のある研削加工や焼入鋼切削加工などの加工技術により製造することができる。
この実施形態の外側継手部材2のトラック溝3は、第1の実施形態の外側継手部材2のトラック溝部3cを省略したものである。プロペラシャフト用では常用角は5°程度と小さいので、これに対応して、基準作動角、くさび角αが最初に0°になる作動角θ1、θ2は小さく設定する。図9においては、説明を分かりやすくするために、軸方向のオフセット量f1、f2は誇張して表示している。基準作動角、くさび角αが最初に0°になる作動角θ1、θ2は小さくなるが、プロペラシャフトの用途における使用状態で、くさび角αの変化する状態は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
本発明の第3の実施形態に係る固定式等速自在継手を図10に基づいて説明する。この固定式等速自在継手1は、外側継手部材2、内側継手部材4、ボール6および保持器7からなり、外側継手部材2の外周面と、内側継手部材4の内周孔にスプライン結合されたシャフト14の外周面とにブーツ16を取り付け、継手内部に潤滑剤としてのグリースが封入されている。図10は、本実施形態の固定式等速自在継手1を自動車のプロペラシャフトに使用したものを示す。シャフト14は大径のパイプ部14aを有し、シャフト14の他端には、摺動式等速自在継手あるいは固定式等速自在継手(図示省略)が連結され、プロペラシャフト17となる。ブーツ16は、外側継手部材2の開口部外周面に加締め固定されたシール環16aと一端をシール環16aに固定され、他端をブーツバンド18によりシャフト14に取り付けられた弾性ブーツ部16bとからなる。外側継手部材2は、マウス部2aの外周に取り付けフランジ11を設けたもので、ボルト孔12に図示しないボルトによって、相手部材に取り付けられる。外側継手部材2がフランジタイプの場合、これまでと同様に説明するために、シャフト14およびブーツ16が装着される側を開口側、これと反対側を奥側として説明する。
外側継手部材2は、球状内周面8に8本のトラック溝3が軸方向に沿って形成されている。トラック溝3のボール軌道中心線xは、開口側のトラック溝部3aと奥側のトラック溝部3bに対応して形成されており、2つの曲線から構成されている。2つの曲線からなるトラック溝部3a、3bは滑らかに接続されている。開口側のトラック溝部3aに対応するボール軌道中心線xは、O2に曲率中心をもち、比較的小さな半径R2の円弧で形成される。曲率中心O2は、継手中心にOjに対して、軸方向の開口側にf2、かつ継手軸線から半径方向にL2オフセットされている。奥側のトラック溝部3bに対応するボール軌道中心線xは、O1に曲率中心をもち、半径R1の円弧で形成される。曲率中心O1は、継手中心Ojに対して、軸方向の奥側にf1、かつ継手軸線から半径方向にL1オフセットされ、このL1は外側継手部材2の外径よりも外側に位置する。2つの曲率半径R1、R2をそれぞれ有するトラック溝部3a、3bのボール軌道中心線xは滑らかに接続されている。内側継手部材4のトラック溝5は、作動角0°状態の継手中心平面Pを基準にして、外側継手部材2のトラック溝3と鏡像対象に形成されている。この固定式等速自在継手1では、外側継手部材2と内側継手部材4のトラック溝3、5間に形成されるくさび角αは、前述した第1および第2の実施形態の固定式等速自在継手1とは逆に、奥側から開口側に向けて、マイナス方向、プラス方向、マイナス方向の順になっている。プロペラシャフトでは高作動角を必要としないので、ブーツの取り付け方法も考慮して、上記のくさび角の配列により、一層の軽量コンパクト化を図ることができる。
この実施形態の固定式等速自在継手1はプロペラシャフト用であるので、外側継手部材2と内側継手部材4のトラック溝3、5は、第2の実施形態と同様、基準作動角、くさび角αが最初に0°になる作動角θ1、θ2は小さく設定する。軸方向のオフセット量f1、f2は誇張して表示している。この固定式等速自在継手1では、第1および第2の実施形態の固定式等速自在継手1とは逆に、奥側から開口側に向けて、くさび角αがマイナス方向、プラス方向、マイナス方向の順になっている。本実施形態の固定式等速自在継手1を使用することにより、トルク損失が小さく高効率で、軽量・コンパクトな自動車用プロペラシャフトが実現される。
図11〜図18に本発明の第4の実施形態を示す。図11に本実施形態の固定型等速自在継手1の全体を示す。図11(a)は、この固定式等速自在継手1の縦断面図であり、図11(b)は正面図である。本実施形態の固定式等速自在継手1は、第1の実施形態の固定式等速自在継手1に対して、外側継手部材2の開口側のトラック溝の形状が異なる。すなわち、第1の実施形態の外側継手部材2の開口側のトラック溝部3a(図2参照)は円弧状で開口端部まで至っていたが、本実施形態の外側継手部材2の開口側のトラック溝は、円弧状部に続き開口端部までを直線状部が形成されている(図12参照)。
図11に示すように、本実施形態の固定式等速自在継手1は、外側継手部材2、内側継手部材4、ボール6および保持器7とからなる。外側継手部材2の球状内周面8には8本のトラック溝3が円周方向等間隔に、かつ軸方向に沿って形成されている。内側継手部材4の球状外周面9には、外側継手部材2のトラック溝3と対向する8本のトラック溝5が円周方向等間隔に、かつ軸方向に沿って形成されている。外側継手部材2のトラック溝3と内側継手部材4のトラック溝5との間にトルクを伝達する8個のボール6が介在されている。外側継手部材2の球状内周面8と内側継手部材4の球状外周面9との間に、ボール6を保持する保持器7が配置されている。外側継手部材2はマウス部2aおよびステム部2bを一体に有する。内側継手部材4は、内周にスプライン孔10が設けられ、図示しないシャフトにスプライン連結され、外側継手部材2の外周面とシャフトの外周面とをブーツ(図示省略)で覆い、継手内部には、潤滑剤としてのグリースが封入される。
外側継手部材2の球状内周面8と内側継手部材4の球状外周面9は、いずれも継手中心Ojに曲率中心を有する。外側継手部材2のトラック溝3のボール軌道中心線xと内側継手部材3のトラック溝5のボール軌道中心線yを一点鎖線で示す。この詳細については、図12、図13に基づいて説明する。
図12に外側継手部材2のトラック溝3のボール軌道中心線xを示す。ボール軌道中心線xは、作動角0°状態の継手中心平面Pを含む領域のトラック溝部3b、奥側のトラック溝部3c、開口側のトラック溝3aおよびこれに続く直線状のトラック部3sに対応して形成されている。トラック溝部3a、3b、3cはそれぞれ異なった3つの曲線から構成され、開口側のトラック溝3aに続く直線状のトラック部3sが開口端部まで形成されている。そして、3つの曲線からなるトラック溝部3a、3b、3cおよび直線状のトラック溝3sは滑らかに接続されている。開口側のトラック溝部3aのボール軌道中心線xは、O1に曲率中心をもち、半径R1の円弧で形成されている。曲率中心O1は、継手中心にOjに対して、軸方向の開口側にf1、かつ継手軸線から半径方向にL1オフセットされ、このL1は外側継手部材2の外径よりも外側に位置する。開口側のトラック溝部3aに直線状のトラック溝3sが接線で接続され、外側継手部材2の軸線に平行に延びている。作動角0°の状態の継手中心平面Pを含む領域のトラック溝部3bのボール軌道中心線xは、O2に曲率中心をもち、小さな半径R2の円弧で形成される。曲率中心O2は、継手中心Ojに対して、軸方向の奥側にf2、かつ継手軸線から半径方向にL2オフセットされている。奥側のトラック溝部3cのボール軌道中心線xは、O3に曲率中心をもち、比較的大きな半径R3の円弧で形成される。曲率中心O3は、継手中心にOjに対して、軸方向の開口側にf3にオフセットされ、半径方向のオフセットはなく継手の軸線上に位置する。3つの曲率半径R1、R2、R3をそれぞれ有するトラック溝部3a、3b、3cおよび直線状のトラック溝3sのボール軌道中心線xは滑らかに接続されている。
図13に内側継手部材4を示す。図13(a)は、内側継手部材4の縦断面図であり、図13(b)は、正面図である。図13(a)に示すように、内側継手部材4のトラック溝5はボール軌道中心線yを有する。内側継手部材4のトラック溝5は、作動角が0°状態の継手中心平面Pを基準として、対になる外側継手部材2のトラック溝3と鏡像対称に形成されている。内側継手部材4のトラック溝5のボール軌道中心線yは、作動角0°状態の継手中心平面Pを含む領域のトラック溝部5b、開口側のトラック溝部5c、奥側のトラック溝部5aおよびこれに続く直線状のトラック部5sに対応して形成されている。トラック溝部5a、5b、5cがそれぞれ異なった3つの曲線から構成され、奥側のトラック溝5aに続く直線状のトラック部5sが奥側端部まで形成されている。3つの曲線からなるトラック溝部5a、5b、5cおよび直線状のトラック部5sは滑らかに接続されている。奥側のトラック溝部5aのボール軌道中心線yは、O4に曲率中心をもち、半径R4の円弧で形成される。曲率中心O4は、継手中心Ojに対して、軸方向の奥側にf4、かつ継手軸線から半径方向にL3オフセットされ、このL3は内側継手部材4の外径よりも外側に位置する。奥側のトラック溝部5aに直線状のトラック溝5sが接線で接続され、内側継手部材2の軸線に平行に延びている。作動角0°状態の継手中心平面Pを含む領域のトラック溝部5bのボール軌道中心線yは、O5に曲率中心をもち、小さな半径R5の円弧で形成される。曲率中心O5は、継手中心Ojに対して、軸方向の開口側にf5オフセットされ、継手軸線から半径方向にL4オフセットされている。開口側のトラック溝部5cのボール軌道中心線yは、O6に曲率中心をもち、比較的大きな半径R6の円弧で形成される。曲率中心O6は、継手中心にOjに対して、軸方向の奥側にf6オフセットされ、半径方向のオフセットはなく継手の軸線上に位置する。3つの曲率半径R4、R5、R6をそれぞれ有するトラック溝部5a、5b、5cおよび直線状のトラック溝5sのボール軌道中心線xは滑らかに接続されている。また、第1の実施形態と同様に、オフセット量f4、f5、f6、半径方向オフセット量L3、L4および曲率半径R4、R5、R6は、それぞれ、図12の外側継手部材2のオフセット量f1、f2、f3、半径方向オフセット量L1、L2および曲率半径R1、R2、R3に対応して設定される。
図11〜図13で示した外側継手部材2のトラック溝3のボール軌道中心線xと内側継手部材4のトラック溝5のボール軌道中心線yは、トラック溝3、5上を移動するボール6の中心軌跡と一致している。トラック溝3、5とボール6は、通常、接触角(30°〜40°程度)をもって接触しているので、トラック溝3、5とボール6とは、実際にはトラック溝3、5の溝底より少し離れたトラック溝3、5の側面側の位置で接触している。前述した第1の実施形態と同様に、便宜上、トラック溝3、5が形成するくさび角αはトラック溝3、5の溝底で表示している。図11に示すように、本実施形態の固定式等速自在継手1においても、くさび角α0は、外側継手部材2の奥側に向けて開いている。
図14に保持器7を示す。図14(a)は保持器7の縦断面図であり、図14(b)は保持器7の横断面図である。この保持器7は、第1の実施形態の固定式等速自在継手1の保持器7と同じであるので、説明を省略する。
この実施形態の外側継手部材2のトラック溝3は、第1の実施形態の外側継手部材2の開口側のトラック溝部3cに直線状のトラック部3sを接続させたものであり、基準作動角、くさび角αが最初に0°になる作動角θ1、θ2や、くさび角αの変化する状態は、第1の実施形態と同様であるので、第1の実施形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付して、図15〜図17および表1について、重複説明は省略する。
本実施形態の固定式等速自在継手1は、第1の実施形態の固定式等速自在継手の前述した作用効果に加えて、外側継手部材2のトラック溝3の開口端部および内側継手部材4のトラック溝5の奥側端部に、継手の軸線に平行に延びる直線状のトラック溝部3s、5sを有することにより、この部分を管理することで継手部材の全体の寸法管理が容易になる。
図18は、本実施形態の固定式等速自在継手1を適用した自動車のドライブシャフト20を示す。固定式等速自在継手1は中間シャフト14の一端に連結され、他端には摺動式トリポード型等速自在継手15が連結されている。前述した図8の実施形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付して重複説明は省略する。
本発明の第5の実施形態を図19に基づいて説明する。図19は第5の実施形態の固定型等速自在継手の外側継手部材のみを示す。この実施形態の固定式等速自在継手1は、プロペラシャフト用であるので、外側継手部材2と内側継手部材4のトラック溝3、5は、第2の実施形態の実施形態と同様、基準作動角、くさび角αが最初に0°になる作動角θ1、θ2は小さく設定する。軸方向のオフセット量f1、f2は誇張して表示している。基準作動角、くさび角αが最初に0°になる作動角θ1、θ2は小さくなるが、プロペラシャフトの用途における使用状態で、くさび角αの変化する状態は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
本発明の第6の実施形態に係る固定式等速自在継手を図20に基づいて説明する。この固定式等速自在継手1は、外側継手部材2と内側継手部材4のトラック溝3、5に直線状のトラック溝部3s、5sを有する構成が、第3の実施形態(図10)と異なる。本実施形態の固定式等速自在継手1も、第3の実施形態と同様、自動車のプロペラシャフト20に使用したものを示す。
外側継手部材2は、球状内周面8に8本のトラック溝3が軸方向に沿って形成されている。トラック溝3のボール軌道中心線xは、開口側のトラック溝部3aと奥側のトラック溝部3bの2つの曲線と奥側のトラック溝3bに接続する直線状のトラック溝部3sから構成されている。トラック溝部3a、3b、3sは滑らかに接続されている。開口側のトラック溝部3aのボール軌道中心線xは、O1に曲率中心をもち、比較的小さな半径R1の円弧で形成される。曲率中心O1は、継手中心にOjに対して、軸方向の開口側にf1、かつ継手軸線から半径方向にL1オフセットされている。奥側のトラック溝部3bのボール軌道中心線xは、O2に曲率中心をもち、半径R2の円弧で形成される。曲率中心O2は、継手中心Ojに対して、軸方向の奥側にf2、かつ継手軸線から半径方向にL2オフセットされ、このL2は外側継手部材2の外径よりも外側に位置する。直線状のトラック溝部3sは、奥側のトラック溝部3bに接線で接続し、継手の軸線に平行に延びている。トラック溝部3a、3b、3sのボール軌道中心線xは滑らかに接続されている。内側継手部材4のトラック溝5は、継手中心平面Pを基準にして、外側継手部材2のトラック溝3と鏡像対象に形成されている。この固定式等速自在継手1では、外側継手部材2と内側継手部材4のトラック溝3、5間に形成されるくさび角αは、前述した第3の実施形態の固定式等速自在継手1と同様、奥側から開口側に向けて、マイナス方向、プラス方向、マイナス方向の順になっており、軽量コンパクト化を図ることができる。
この実施形態の外側継手部材2と内側継手部材4のトラック溝3、5は、前述した第1および第2の実施形態の固定式等速自在継手1とは逆に、奥側から開口側に向けて、くさび角αがマイナス方向、プラス方向、マイナス方向の順になっている。また、基準作動角、くさび角αが最初に0°になる作動角θ1、θ2は小さくされているが、プロペラシャフトの用途における使用状態で、くさび角αの変化する状態は同様であるので、説明を省略する。
図21に本発明の第7の実施形態を示す。図21(a)は、この固定式等速自在継手1の縦断面図であり、図21(b)は正面図である。本実施形態の固定式等速自在継手1は、第1の実施形態の固定式等速自在継手1に対して、ボール6の個数が異なり、6個としたものである。第1の実施形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付して重複説明は省略する。ボール個数が6個の場合でも、基準作動角、くさび角αが最初に0°になる作動角θ1、θ2、くさび角αの変化する状態は、第1の実施形態と略同様であるので、説明を省略する。ボール個数を6個とした場合は、小サイズの継手の設計に好適である。
図22に本発明の第8の実施形態を示す。図21(a)は、この固定式等速自在継手1の縦断面図であり、図21(b)は正面図である。本実施形態の固定式等速自在継手1は、第4の実施形態の固定式等速自在継手1に対して、ボール6の個数が異なり、6個としたものである。第4の実施形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付して重複説明は省略する。第8の実施形態と同様に、ボール個数を6個とした場合は、小サイズの継手の設計に好適である。
以上の実施形態の固定式等速自在継手1では、ドライブシャフト用では、基準作動角を15°で設定したが、基準作動角は15°より大きな角度や15°よりも小さな角度で設定することができる。また、プロペラシャフト用では基準作動角を5°で設定したが、これ以外の角度で設定することができる。
外側継手部材2のボール軌道中心線は、奥側から開口側に向けて、くさび角αがプラス方向、マイナス方向、プラス方向の順に形成することも、また、これとは逆に、マイナス方向、プラス方向、マイナス方向の順に形成してもよい。また、トラック溝部3a、3b、3cに対応するボール軌道中心線xの曲率中心O1、O2、O3と曲率半径R1、R2、R3は、前述したものに限らず、設定することができる。
さらに、ボール個数を特に限定するものではないが、ボール個数を6個とした場合は、小サイズの継手の設計に好適であり、ボールの個数を8個とした場合は、トルク損失低減に最適である。ボールの個数は、6個、8個の他に、3〜5個、7個あるいは9個以上の場合でも設定することができる。
以上の実施形態の固定式等速自在継手1では、保持器の球状外周面と球状内周面の曲率中心を継手中心Ojに一致させて形成した同心状のものを示したが、保持器の球状外周面と球状内周面の曲率中心を継手中心Ojに対して軸方向に少量オフセットさせてもよい。
1 固定式等速自在継手
2 外側継手部材
3 トラック溝
3a 開口側のトラック溝部
3b 継手中心平面を含むトラック溝部
3c 奥側のトラック溝部
3s 直線状のトラック溝部
4 内側継手部材
5 トラック溝
5a 奥側のトラック溝部
5b 継手中心平面を含むトラック溝部
5c 開口側のトラック溝部
5s 直線状のトラック溝部
6 ボール
7 保持器
8 球状内周面
9 球状外周面
17 プロペラシャフト
20 ドライブシャフト
A くさび角が0°となる点
B くさび角が0°となる点
C 接続点
D 接続点
f1 オフセット量
f2 オフセット量
f3 オフセット量
f4 オフセット量
f5 オフセット量
f6 オフセット量
O1 曲率中心
O2 曲率中心
O3 曲率中心
O4 曲率中心
O5 曲率中心
O6 曲率中心
Oj 継手中心
P 継手中心平面
R1 曲率半径
R2 曲率半径
R3 曲率半径
R4 曲率半径
R5 曲率半径
R6 曲率半径
x ボール軌道中心線
y ボール軌道中心線
α くさび角
α0 作動角が0°のときのくさび角
θ1 くさび角が0°となる作動角
θ2 くさび角が0°となる作動角

Claims (13)

  1. 内球面に軸方向に延びる複数のトラック溝が形成され、軸方向に離間する開口側と奥側を有する外側継手部材と、外球面に軸方向に延びる複数のトラック溝が形成された内側継手部材と、前記外側継手部材と内側継手部材の対となるトラック溝間に配置されるトルク伝達ボールと、前記外側継手部材の内球面および前記内側継手部材の外球面とそれぞれ球面嵌合し、かつ各トルク伝達ボールを保持する保持器とを具備した固定式等速自在継手において、
    前記外側継手部材と内側継手部材の対となるトラック溝がくさび角(α)を形成し、作動角が0°の状態で、継手中心平面上に配置されたトルク伝達ボールに対するくさび角(α0)が、全てのトラック溝の対において軸方向の同じ方向に開いており、かつ、前記外側継手部材と内側継手部材の対となるトラック溝が、前記継手中心平面を基準として、鏡像対象となる形状に形成されたものであって、継手が作動角を取ったとき、前記外側継手部材と内側継手部材のトラック溝は、前記トルク伝達ボールが外側継手部材の開口側に移動すると、該開口側における前記くさび角(α)が最初に0°となり、次いで、前記くさび角(α0)の開く方向とは逆の方向に向くと共に、反対に、前記トルク伝達ボールが外側継手部材の奥側に移動すると、該奥側における前記くさび角(α)が最初に0°となり、次いで、前記くさび角(α0)の開く方向とは逆の方向に向く軸方向の形状を有していることを特徴とする固定式等速自在継手。
  2. 前記開口側におけるくさび角(α)が最初に0°となる作動角(θ1)と、前記奥側おけるくさび角(α)が最初に0°となる作動角(θ2)とが異なることを特徴とする固定式等速自在継手。
  3. 前記外側継手部材と内側継手部材のトラック溝が、軸方向に接続する2つの曲線から構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の固定式等速自在継手。
  4. 前記外側継手部材と内側継手部材のトラック溝が、軸方向に接続する3つの曲線から構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の固定式等速自在継手。
  5. 前記外側継手部材と内側継手部材の軸方向に接続する複数の曲線から構成されたトラック溝の前記曲線が円弧であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の固定式等速自在継手。
  6. 前記外側継手部材の円弧で形成されたトラック溝のボール軌道中心線が、奥側から開口側に向けて、曲率中心(O2)を有する半径(R2)の円弧で形成されたトラック部(3b)と曲率中心(O1)を有する半径(R1)の円弧で形成されたトラック部(3a)からなり、内側継手部材のトラック溝が、前記作動角0°の状態の継手中心平面を基準として、前記外側継手部材のトラック溝と鏡像対象となる形状に形成されたことを特徴とする請求項5に記載の固定式等速自在継手。
  7. 前記外側継手部材の円弧で形成されたトラック溝のボール軌道中心線が、奥側から開口側に向けて、曲率中心(O3)を有する半径(R3)の円弧で形成されたトラック部(3c)、曲率中心(O2)を有する半径(R2)の円弧で形成されたトラック部(3b)および曲率中心(O1)を有する半径(R1)の円弧で形成されたトラック部(3a)からなり、内側継手部材のトラック溝が、前記継手中心平面を基準として、前記外側継手部材のトラック溝と鏡像対象となる形状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の固定式等速自在継手。
  8. 前記外側継手部材のトラック溝の開口端部および前記内側継手部材のトラック溝の奥側端部に、継手の軸線に平行に延びる直線状のトラック溝部が形成されていることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の固定式等速自在継手。
  9. 前記外側継手部材の開口側におけるくさび角(α)が最初に0°となる作動角(θ1)、又は外側継手部材の奥側におけるくさび角αが最初に0°となる作動角θ2を15°に設定したことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の固定式等速自在継手。
  10. 前記トルク伝達ボールの個数を6個としたことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の固定式等速自在継手。
  11. 前記トルク伝達ボールの個数を8個としたことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の固定式等速自在継手。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の固定式等速自在継手を少なくとも1つ使用したことを特徴とするドライブシャフト。
  13. 請求項1〜11の何れか1項に記載の固定式等速自在継手を少なくとも1つ使用したことを特徴とするプロペラシャフト。
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