JP3111930B2 - バーフィールド型等速自在継手 - Google Patents
バーフィールド型等速自在継手Info
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- JP3111930B2 JP3111930B2 JP09136049A JP13604997A JP3111930B2 JP 3111930 B2 JP3111930 B2 JP 3111930B2 JP 09136049 A JP09136049 A JP 09136049A JP 13604997 A JP13604997 A JP 13604997A JP 3111930 B2 JP3111930 B2 JP 3111930B2
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- Japan
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- axis
- race
- curvature
- constant velocity
- grooves
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D3/00—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
- F16D3/16—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
- F16D3/20—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
- F16D3/22—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts
- F16D3/223—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts
- F16D3/224—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts the groove centre-lines in each coupling part lying on a sphere
- F16D3/2245—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts the groove centre-lines in each coupling part lying on a sphere where the groove centres are offset from the joint centre
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両のトルク伝
達経路に用いられるバーフィールド型等速自在継手に関
するものである。より具体的には、変速機とプロペラシ
ャフトとの接続箇所、またはドライブシャフトと車輪と
の接続箇所などに用いられるバーフィールド型等速自在
継手に関するものである。
達経路に用いられるバーフィールド型等速自在継手に関
するものである。より具体的には、変速機とプロペラシ
ャフトとの接続箇所、またはドライブシャフトと車輪と
の接続箇所などに用いられるバーフィールド型等速自在
継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両のトルク伝達経路、例えば
変速機とプロペラシャフトとの接続箇所、またはドライ
ブシャフトと車輪との接続箇所などには、等速自在継手
が設けられている。この等速自在継手を用いることによ
り、入力側部材と出力側部材との接続角度に関わりな
く、入力側部材と出力側部材との等速回転が維持され
る。このような等速自在継手の一例としてバーフィール
ド型等速自在継手があげられる。
変速機とプロペラシャフトとの接続箇所、またはドライ
ブシャフトと車輪との接続箇所などには、等速自在継手
が設けられている。この等速自在継手を用いることによ
り、入力側部材と出力側部材との接続角度に関わりな
く、入力側部材と出力側部材との等速回転が維持され
る。このような等速自在継手の一例としてバーフィール
ド型等速自在継手があげられる。
【0003】このバーフィールド型等速自在継手は、イ
ンナーレースと、このインナーレースの周囲を取り囲む
ように配置されたアウターレースと、インナーレースと
アウターレースとの間に配置された複数のボール(トル
ク伝達部材)と、複数のボールを保持するケージとを備
えている。
ンナーレースと、このインナーレースの周囲を取り囲む
ように配置されたアウターレースと、インナーレースと
アウターレースとの間に配置された複数のボール(トル
ク伝達部材)と、複数のボールを保持するケージとを備
えている。
【0004】インナーレースの外周面には複数のインナ
ー溝が形成され、アウターレースの内周面には複数のア
ウター溝が形成されている。複数のボールは、複数のイ
ンナー溝および複数のアウター溝に各々配置されてい
る。ここで、インナーレースの第1軸線と、アウターレ
ースの第2軸線とのなす角度を2等分する2等分面が形
成される。そして、複数のインナー溝の全ての曲率中心
が、2等分面の一方にオフセットされている。また、複
数のアウター溝の全ての曲率中心が、2等分面の他方に
オフセットされている。
ー溝が形成され、アウターレースの内周面には複数のア
ウター溝が形成されている。複数のボールは、複数のイ
ンナー溝および複数のアウター溝に各々配置されてい
る。ここで、インナーレースの第1軸線と、アウターレ
ースの第2軸線とのなす角度を2等分する2等分面が形
成される。そして、複数のインナー溝の全ての曲率中心
が、2等分面の一方にオフセットされている。また、複
数のアウター溝の全ての曲率中心が、2等分面の他方に
オフセットされている。
【0005】上記構成のバーフィールド型等速自在継手
において、インナーレースまたはアウターレースの一方
の部材が回転されると、そのトルクがボールを介して他
方の部材に伝達される。また、ケージにボールが保持さ
れているため、インナーレースの第1軸線と、アウター
レースの第2軸線とのなす角度に関わりなく、各ボール
の中心が2等分面上に保持される。その結果、インナー
レースとアウターレースとが等速回転される。
において、インナーレースまたはアウターレースの一方
の部材が回転されると、そのトルクがボールを介して他
方の部材に伝達される。また、ケージにボールが保持さ
れているため、インナーレースの第1軸線と、アウター
レースの第2軸線とのなす角度に関わりなく、各ボール
の中心が2等分面上に保持される。その結果、インナー
レースとアウターレースとが等速回転される。
【0006】しかしながら、上記バーフィールド型等速
自在継手では、複数のインナー溝の全ての曲率中心が2
等分面の一方にオフセットされ、複数のアウター溝の全
ての曲率中心が2等分面の他方にオフセットされてい
る。このため、トルク伝達時にインナーレースおよびア
ウターレースから全てのボールに対して、2等分面に対
称な2つの力(荷重)が作用する。そして、2つの力に
より2等分面に直交する方向の合力が生じる。
自在継手では、複数のインナー溝の全ての曲率中心が2
等分面の一方にオフセットされ、複数のアウター溝の全
ての曲率中心が2等分面の他方にオフセットされてい
る。このため、トルク伝達時にインナーレースおよびア
ウターレースから全てのボールに対して、2等分面に対
称な2つの力(荷重)が作用する。そして、2つの力に
より2等分面に直交する方向の合力が生じる。
【0007】すると、上記合力によりケージが2等分面
に直交する一方向に押圧され、ケージがインナーレース
の外周面およびアウターレースの内周面に当接される。
このため、ケージとインナーレースおよびアウターレー
スとの当接部分に発熱や摩耗が生じる。その結果、バー
フィールド型等速自在継手の耐久性およびトルク伝達機
能が低下する可能性があった。
に直交する一方向に押圧され、ケージがインナーレース
の外周面およびアウターレースの内周面に当接される。
このため、ケージとインナーレースおよびアウターレー
スとの当接部分に発熱や摩耗が生じる。その結果、バー
フィールド型等速自在継手の耐久性およびトルク伝達機
能が低下する可能性があった。
【0008】一方、上記課題を解消することの可能な発
明の一例が実公昭62−423号公報に記載されてい
る。この公報に記載された発明は、円周方向の隣り合う
インナー溝同士の曲率中心の位置が、2等分面に対称に
なるように設定されている。また、円周方向の隣り合う
アウター溝同士の曲率中心の位置が、2等分面に対称に
なるように設定されている。
明の一例が実公昭62−423号公報に記載されてい
る。この公報に記載された発明は、円周方向の隣り合う
インナー溝同士の曲率中心の位置が、2等分面に対称に
なるように設定されている。また、円周方向の隣り合う
アウター溝同士の曲率中心の位置が、2等分面に対称に
なるように設定されている。
【0009】この公報に記載された発明によれば、トル
ク伝達時に各ボールに作用する合力は大きさが等しく、
かつ、各ボールに交互に逆向きの合力が作用する。この
ため、各合力が相互に打ち消し合ってケージが2等分面
に直交する方向に移動することが抑制される。
ク伝達時に各ボールに作用する合力は大きさが等しく、
かつ、各ボールに交互に逆向きの合力が作用する。この
ため、各合力が相互に打ち消し合ってケージが2等分面
に直交する方向に移動することが抑制される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、バーフィー
ルド型等速自在継手は、入力側部材と出力側部材とに所
定のジョイント角が設定された状態で両者の等速回転を
達成するためのものである。しかし、上記公報に記載さ
れた発明は、インナーレースの第1軸線とアウターレー
スの第2軸線とがほぼ一直線に設定された状態に限り適
用可能な技術である。このため、第1軸線と第2軸線と
が交差して所定のジョイント角が設定された状態には適
用が困難であった。
ルド型等速自在継手は、入力側部材と出力側部材とに所
定のジョイント角が設定された状態で両者の等速回転を
達成するためのものである。しかし、上記公報に記載さ
れた発明は、インナーレースの第1軸線とアウターレー
スの第2軸線とがほぼ一直線に設定された状態に限り適
用可能な技術である。このため、第1軸線と第2軸線と
が交差して所定のジョイント角が設定された状態には適
用が困難であった。
【0011】つまり、第1軸線と第2軸線とが交差した
状態で、公報に記載されている技術によりインナー溝同
士の曲率中心の位置およびアウター溝同士の曲率中心の
位置を設定した場合、隣り合うインナー溝同士の形状、
および隣り合うアウター溝同士の形状が、2等分面と第
1軸線と第2軸線との交点を中心とする同一平面に展開
した状態で非点対称に設定される。その結果、このイン
ナーレースおよびアウターレースを用いた場合には、ト
ルク伝達時に各ボールの中心が2等分面上に保持されな
くなり、インナーレースおよびアウターレースの等速回
転を達成できなくなる可能性があった。
状態で、公報に記載されている技術によりインナー溝同
士の曲率中心の位置およびアウター溝同士の曲率中心の
位置を設定した場合、隣り合うインナー溝同士の形状、
および隣り合うアウター溝同士の形状が、2等分面と第
1軸線と第2軸線との交点を中心とする同一平面に展開
した状態で非点対称に設定される。その結果、このイン
ナーレースおよびアウターレースを用いた場合には、ト
ルク伝達時に各ボールの中心が2等分面上に保持されな
くなり、インナーレースおよびアウターレースの等速回
転を達成できなくなる可能性があった。
【0012】この発明は上記事情を背景としてなされた
もので、インナーレースの第1軸線とアウターレースの
第2軸線とが交差されて所定のジョイント角が設定され
た状態において、隣り合うインナー溝同士の形状、およ
び隣り合うアウター溝同士の形状が、第1軸線と第2軸
線と2等分面との交点を中心とする同一平面に展開した
状態で点対称に設定することの可能なバーフィールド型
等速自在継手を提供することを目的としている。
もので、インナーレースの第1軸線とアウターレースの
第2軸線とが交差されて所定のジョイント角が設定され
た状態において、隣り合うインナー溝同士の形状、およ
び隣り合うアウター溝同士の形状が、第1軸線と第2軸
線と2等分面との交点を中心とする同一平面に展開した
状態で点対称に設定することの可能なバーフィールド型
等速自在継手を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記目的
を達成するためこの発明は、外周面に複数のインナー溝
が形成されたインナーレースと、このインナーレースの
外側に配置され、かつ、内周面に複数のアウター溝が形
成されたアウターレースと、前記複数のインナー溝と複
数のアウター溝との間に各々配置された複数のボール
と、前記インナーレースと前記アウターレースとの間に
配置され、かつ、半径方向に貫通された保持孔に各ボー
ルを保持する環状のケージとを備え、前記複数のインナ
ー溝のうち円周方向に隣り合うインナー溝の曲率中心同
士が前記2等分面の両側にオフセットされ、前記複数の
アウター溝のうち円周方向に隣り合うアウター溝の曲率
中心同士が前記2等分面の両側にオフセットされている
とともに、前記ケージにより、各ボールの中心が前記2
等分面上に保持されているバーフィールド型等速自在継
手において、前記第1軸線と前記第2軸線とが交差した
状態で、円周方向に隣り合うインナー溝の曲率中心同士
が、前記第2軸線上で、前記第1軸線と前記第2軸線と
前記2等分面との交点に対して対称となる位置に設定さ
れ、かつ、円周方向に隣り合うアウター溝の曲率中心同
士が、前記第1軸線上で前記交点に対して対称となる位
置に設定されていることを特徴とする。
を達成するためこの発明は、外周面に複数のインナー溝
が形成されたインナーレースと、このインナーレースの
外側に配置され、かつ、内周面に複数のアウター溝が形
成されたアウターレースと、前記複数のインナー溝と複
数のアウター溝との間に各々配置された複数のボール
と、前記インナーレースと前記アウターレースとの間に
配置され、かつ、半径方向に貫通された保持孔に各ボー
ルを保持する環状のケージとを備え、前記複数のインナ
ー溝のうち円周方向に隣り合うインナー溝の曲率中心同
士が前記2等分面の両側にオフセットされ、前記複数の
アウター溝のうち円周方向に隣り合うアウター溝の曲率
中心同士が前記2等分面の両側にオフセットされている
とともに、前記ケージにより、各ボールの中心が前記2
等分面上に保持されているバーフィールド型等速自在継
手において、前記第1軸線と前記第2軸線とが交差した
状態で、円周方向に隣り合うインナー溝の曲率中心同士
が、前記第2軸線上で、前記第1軸線と前記第2軸線と
前記2等分面との交点に対して対称となる位置に設定さ
れ、かつ、円周方向に隣り合うアウター溝の曲率中心同
士が、前記第1軸線上で前記交点に対して対称となる位
置に設定されていることを特徴とする。
【0014】この発明によれば、インナーレースの第1
軸線とアウターレースの第2軸線とが交差して所定のジ
ョイント角が設定された状態において、円周方向に隣り
合うインナー溝同士の形状、および円周方向に隣り合う
アウター溝同士の形状が、交点を中心とする同一平面に
点対称に設定される。したがって、インナーレースとア
ウターレースとの相対角度に関わりなく、ボールの中心
が2等分面上に正確に位置決めされる。このため、イン
ナーレースおよびアウターレースの等速回転を高精度に
維持することが可能になり、トルク伝達機能が向上す
る。
軸線とアウターレースの第2軸線とが交差して所定のジ
ョイント角が設定された状態において、円周方向に隣り
合うインナー溝同士の形状、および円周方向に隣り合う
アウター溝同士の形状が、交点を中心とする同一平面に
点対称に設定される。したがって、インナーレースとア
ウターレースとの相対角度に関わりなく、ボールの中心
が2等分面上に正確に位置決めされる。このため、イン
ナーレースおよびアウターレースの等速回転を高精度に
維持することが可能になり、トルク伝達機能が向上す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明のバーフィール
ド型等速自在継手を添付図面に基づいて詳細に説明す
る。図1ないし図3は、この発明のバーフィールド型等
速自在継手を車両の変速機とプロペラシャフトとの連結
部分に用いた実施例を示す。図1はバーフィールド型等
速自在継手A1の構成例を示す側面図、図2および図3
は図1のII−II線における正面断面図である。なお、バ
ーフィールド型等速自在継手は、ツェッパ型等速自在継
手と称される場合もある。
ド型等速自在継手を添付図面に基づいて詳細に説明す
る。図1ないし図3は、この発明のバーフィールド型等
速自在継手を車両の変速機とプロペラシャフトとの連結
部分に用いた実施例を示す。図1はバーフィールド型等
速自在継手A1の構成例を示す側面図、図2および図3
は図1のII−II線における正面断面図である。なお、バ
ーフィールド型等速自在継手は、ツェッパ型等速自在継
手と称される場合もある。
【0016】バーフィールド型等速自在継手A1は、環
状のインナーレース2と、環状のアウターレース3と、
6個のボール(トルク伝達部材)4と、各ボール4を保
持する環状のケージ5とを備えている。インナーレース
2がプロペラシャフト1側に固定され、アウターレース
3がインナーレース2の外側に配置されている。6個の
ボール4が、インナーレース2とアウターレース3との
間に円周方向に配置されている。環状のケージ5が、イ
ンナーレース2とアウターレース3との間に配置されて
いる。
状のインナーレース2と、環状のアウターレース3と、
6個のボール(トルク伝達部材)4と、各ボール4を保
持する環状のケージ5とを備えている。インナーレース
2がプロペラシャフト1側に固定され、アウターレース
3がインナーレース2の外側に配置されている。6個の
ボール4が、インナーレース2とアウターレース3との
間に円周方向に配置されている。環状のケージ5が、イ
ンナーレース2とアウターレース3との間に配置されて
いる。
【0017】インナーレース2は第1軸線B1を中心と
して回転可能に構成され、アウターレース3は第2軸線
C1を中心として回転可能に構成されている。ここで、
図2および図3に示すように、第1軸線B1と第2軸線
C1とのなす角度を2等分する2等分面D1が形成され
る。図2は、第1軸線B1と第2軸線C1とがほぼ一直
線に設定された場合を示す。図3は、第1軸線B1と第
2軸線C1とが交差して所定のジョイント角θ1が設定
された場合を示している。
して回転可能に構成され、アウターレース3は第2軸線
C1を中心として回転可能に構成されている。ここで、
図2および図3に示すように、第1軸線B1と第2軸線
C1とのなす角度を2等分する2等分面D1が形成され
る。図2は、第1軸線B1と第2軸線C1とがほぼ一直
線に設定された場合を示す。図3は、第1軸線B1と第
2軸線C1とが交差して所定のジョイント角θ1が設定
された場合を示している。
【0018】前記プロペラシャフト1の先端には軸部6
が形成され、インナーレース2が軸部6の外周にスプラ
イン嵌合されている。軸部6の外周には半径方向に突出
された膨出部7が形成され、かつ、軸部6の外周にはス
ナップリング8が取り付けられている。この膨出部7と
スナップリング8とにより、軸部6とインナーレース2
とが、インナーレース2の第1軸線B1方向に位置決め
固定されている。
が形成され、インナーレース2が軸部6の外周にスプラ
イン嵌合されている。軸部6の外周には半径方向に突出
された膨出部7が形成され、かつ、軸部6の外周にはス
ナップリング8が取り付けられている。この膨出部7と
スナップリング8とにより、軸部6とインナーレース2
とが、インナーレース2の第1軸線B1方向に位置決め
固定されている。
【0019】前記インナーレース2の外周には円周方向
に等間隔で6箇所のインナー溝9が形成されている。図
2および図3に示すように、第1軸線B1方向の各イン
ナー溝9の断面形状は円弧状に構成されている。
に等間隔で6箇所のインナー溝9が形成されている。図
2および図3に示すように、第1軸線B1方向の各イン
ナー溝9の断面形状は円弧状に構成されている。
【0020】そして、第1軸線B1方向の各インナー溝
9の曲率中心が2等分面D1の両側に交互にオフセット
されている。具体的には、図3に示すように、第1軸線
B1と第2軸線C1とが交差した状態にある。また、第
1軸線B1と第2軸線C1と2等分面D1との交点E1
が設定されている。そして、円周方向に隣り合う2つの
インナー溝9の曲率中心F1,F2が、交点E1に対し
て対称になる位置に設定されている。つまり、図3に示
すように曲率中心F1,F2が第2軸線C1上に設定さ
れ、かつ、交点E1から曲率中心F1までの長さと、交
点E1から曲率中心F2までの長さが等しく設定されて
いる。
9の曲率中心が2等分面D1の両側に交互にオフセット
されている。具体的には、図3に示すように、第1軸線
B1と第2軸線C1とが交差した状態にある。また、第
1軸線B1と第2軸線C1と2等分面D1との交点E1
が設定されている。そして、円周方向に隣り合う2つの
インナー溝9の曲率中心F1,F2が、交点E1に対し
て対称になる位置に設定されている。つまり、図3に示
すように曲率中心F1,F2が第2軸線C1上に設定さ
れ、かつ、交点E1から曲率中心F1までの長さと、交
点E1から曲率中心F2までの長さが等しく設定されて
いる。
【0021】また、図2において、交点E1からインナ
ーレース2の一方の端面までの第1軸線B1方向の寸法
が長さL1に設定されている。さらに、交点E1からイ
ンナーレース2の他方の端面までの第1軸線B1方向の
寸法が長さL2に設定されている。ここで、長さL1と
長さL2とが等しく設定されている。
ーレース2の一方の端面までの第1軸線B1方向の寸法
が長さL1に設定されている。さらに、交点E1からイ
ンナーレース2の他方の端面までの第1軸線B1方向の
寸法が長さL2に設定されている。ここで、長さL1と
長さL2とが等しく設定されている。
【0022】さらにまた、ケージ5を半径方向に貫通す
る保持孔10が形成されている。保持孔10は、ケージ
5の円周方向に等間隔で6箇所形成されている。各保持
孔10に各ボール4が挿入されている。そして、各保持
孔10の中心が2等分面D1上に配置されている。
る保持孔10が形成されている。保持孔10は、ケージ
5の円周方向に等間隔で6箇所形成されている。各保持
孔10に各ボール4が挿入されている。そして、各保持
孔10の中心が2等分面D1上に配置されている。
【0023】前記アウターレース3の内周には、円周方
向に等間隔で6箇所のアウター溝11が形成されてい
る。図2および図3に示すように、第1軸線B1方向の
各アウター溝11の断面形状が円弧状に構成されてい
る。
向に等間隔で6箇所のアウター溝11が形成されてい
る。図2および図3に示すように、第1軸線B1方向の
各アウター溝11の断面形状が円弧状に構成されてい
る。
【0024】そして、第1軸線B1方向の各アウター溝
11の曲率中心が、2等分面D1の両側に交互にオフセ
ットされている。具体的には、図3に示すように第1軸
線B1と第2軸線C1とが交差した状態にある。そし
て、円周方向に隣り合う2つのアウター溝11の曲率中
心G1,G2が、交点E1に対して対称になる位置にオ
フセットされている。つまり、図3に示すように曲率中
心G1,G2が第1軸線B1上に設定され、かつ、交点
E1から曲率中心G1までの長さと、交点E1から曲率
中心G2までの長さが等しく設定されている。
11の曲率中心が、2等分面D1の両側に交互にオフセ
ットされている。具体的には、図3に示すように第1軸
線B1と第2軸線C1とが交差した状態にある。そし
て、円周方向に隣り合う2つのアウター溝11の曲率中
心G1,G2が、交点E1に対して対称になる位置にオ
フセットされている。つまり、図3に示すように曲率中
心G1,G2が第1軸線B1上に設定され、かつ、交点
E1から曲率中心G1までの長さと、交点E1から曲率
中心G2までの長さが等しく設定されている。
【0025】さらに、図2に示すように交点E1から曲
率中心F1までの長さと、交点E1から曲率中心G1ま
での長さとが等しく設定されている。また、交点E1か
ら曲率中心F2までの長さと、交点E1から曲率中心G
2までの長さとが等しく設定されている。
率中心F1までの長さと、交点E1から曲率中心G1ま
での長さとが等しく設定されている。また、交点E1か
ら曲率中心F2までの長さと、交点E1から曲率中心G
2までの長さとが等しく設定されている。
【0026】さらにまた、図1に示すようにアウターレ
ース3の一端側の外周、つまり変速機(図示せず)側の
外周には、円周方向に複数の突出部12が形成されてい
る。各突出部12には第2軸線C1方向に貫通する軸孔
13が形成されている。そして、軸孔13にはボルト
(図示せず)が挿入され、ボルトの締め付けによりアウ
ターレース3と変速機とが連結される。
ース3の一端側の外周、つまり変速機(図示せず)側の
外周には、円周方向に複数の突出部12が形成されてい
る。各突出部12には第2軸線C1方向に貫通する軸孔
13が形成されている。そして、軸孔13にはボルト
(図示せず)が挿入され、ボルトの締め付けによりアウ
ターレース3と変速機とが連結される。
【0027】前記アウターレース3の変速機側の端面、
つまり図2および図3の左側の端面には、第2軸線C1
を中心とする環状の突出部14が形成されている。この
突出部14の内周にはエンドカバー15が嵌合固定され
ている。
つまり図2および図3の左側の端面には、第2軸線C1
を中心とする環状の突出部14が形成されている。この
突出部14の内周にはエンドカバー15が嵌合固定され
ている。
【0028】一方、前記プロペラシャフト1の軸部6は
円筒状のブーツ16の内部に挿入されている。このブー
ツ16の一端が、軸部6に対してクランプ17により固
定されている。また、アウターレース3のプロペラシャ
フト1側の端部の外周には、環状の金具18が嵌合固定
されている。金具18の内周端にはブーツ16の他端が
挟持固定されている。そして、エンドカバー15および
ブーツ16および金具18により、バーフィールド型等
速自在継手A1の内部空間が形成されている。この内部
空間にはグリース(図示せず)が封入されている。
円筒状のブーツ16の内部に挿入されている。このブー
ツ16の一端が、軸部6に対してクランプ17により固
定されている。また、アウターレース3のプロペラシャ
フト1側の端部の外周には、環状の金具18が嵌合固定
されている。金具18の内周端にはブーツ16の他端が
挟持固定されている。そして、エンドカバー15および
ブーツ16および金具18により、バーフィールド型等
速自在継手A1の内部空間が形成されている。この内部
空間にはグリース(図示せず)が封入されている。
【0029】上記のように構成されたバーフィールド型
等速自在継手A1は、変速機からアウターレース3にト
ルクが伝達される。すると、このトルクがボール4およ
びインナーレース2を介して軸部6に伝達され、プロペ
ラシャフト1が回転される。このトルク伝達中、バーフ
ィールド型等速自在継手A1の摺動部分がグリースによ
り潤滑される。
等速自在継手A1は、変速機からアウターレース3にト
ルクが伝達される。すると、このトルクがボール4およ
びインナーレース2を介して軸部6に伝達され、プロペ
ラシャフト1が回転される。このトルク伝達中、バーフ
ィールド型等速自在継手A1の摺動部分がグリースによ
り潤滑される。
【0030】そして、バーフィールド型等速自在継手A
1においては、曲率中心F1A,F2と、曲率中心G
1,G2とが、2等分面D1上の交点E1に対してオフ
セットされている。また、各ボール4がケージ5により
保持されている。このため、第1軸線B1と第2軸線C
1とのジョイント角θ1の変動に関わりなく、各ボール
4の中心H1が2等分面D1上に維持される。したがっ
て、アウターレース3とインナーレース2との等速回転
が維持される。
1においては、曲率中心F1A,F2と、曲率中心G
1,G2とが、2等分面D1上の交点E1に対してオフ
セットされている。また、各ボール4がケージ5により
保持されている。このため、第1軸線B1と第2軸線C
1とのジョイント角θ1の変動に関わりなく、各ボール
4の中心H1が2等分面D1上に維持される。したがっ
て、アウターレース3とインナーレース2との等速回転
が維持される。
【0031】また、この実施例では、第1軸線B1と第
2軸線C1とが交差して所定のジョイント角θ1が設定
された状態で、円周方向に隣り合うインナー溝9の曲率
中心F1,F2が、交点E1に対して対称になる位置に
設定されている。さらに、円周方向に隣り合うアウター
溝11の曲率中心G1,G2が交点E1に対して対称に
なる位置に設定されている。
2軸線C1とが交差して所定のジョイント角θ1が設定
された状態で、円周方向に隣り合うインナー溝9の曲率
中心F1,F2が、交点E1に対して対称になる位置に
設定されている。さらに、円周方向に隣り合うアウター
溝11の曲率中心G1,G2が交点E1に対して対称に
なる位置に設定されている。
【0032】このため、図2の上側に示すように、1個
おきに配置された3個のボール4に対しては、インナー
レース2側から、曲率中心F2からボール4の中心H1
に向かう力P1が作用する。また、アウターレース3か
ら各ボール4に対して、ボール4の中心H1と曲率中心
G1とを結ぶ線分方向の力P2が作用する。その結果、
力P1と力P2との合力P3により、ボール4が2等分
面D1に直交する方向(図2の左側)に押圧される。
おきに配置された3個のボール4に対しては、インナー
レース2側から、曲率中心F2からボール4の中心H1
に向かう力P1が作用する。また、アウターレース3か
ら各ボール4に対して、ボール4の中心H1と曲率中心
G1とを結ぶ線分方向の力P2が作用する。その結果、
力P1と力P2との合力P3により、ボール4が2等分
面D1に直交する方向(図2の左側)に押圧される。
【0033】つぎに、上記3個のボール4以外のボー
ル、つまり図2の下側に示されているボール4に対して
作用する力を説明する。インナーレース2側から、曲率
中心F1からボール4の中心H1に向かう力P4が作用
する。また、アウターレース3からボール4に対して、
ボール4の中心H1と曲率中心G2とを結ぶ線分方向の
力P5が作用する。その結果、力P4と力P5との合力
P6により、ボール4が2等分面Dに直交する方向(図
2の右側)に押圧される。
ル、つまり図2の下側に示されているボール4に対して
作用する力を説明する。インナーレース2側から、曲率
中心F1からボール4の中心H1に向かう力P4が作用
する。また、アウターレース3からボール4に対して、
ボール4の中心H1と曲率中心G2とを結ぶ線分方向の
力P5が作用する。その結果、力P4と力P5との合力
P6により、ボール4が2等分面Dに直交する方向(図
2の右側)に押圧される。
【0034】このようにして、6個のボール4に対して
円周方向に交互に逆方向の合力P3と合力P6とが作用
する。このため、ケージ5の全体に作用する力が相互に
相殺され、ケージ5が2等分面D1に直交する方向に移
動することを抑制できる。したがって、ケージ5がイン
ナーレース2の外周面およびアウターレース3の内周面
に当接されにくい。さらに、インナーレース2およびア
ウターレース3およびケージ5の発熱や摩耗が防止さ
れ、バーフィールド型等速自在継手A1の耐久性やトル
ク伝達機能を維持できる。
円周方向に交互に逆方向の合力P3と合力P6とが作用
する。このため、ケージ5の全体に作用する力が相互に
相殺され、ケージ5が2等分面D1に直交する方向に移
動することを抑制できる。したがって、ケージ5がイン
ナーレース2の外周面およびアウターレース3の内周面
に当接されにくい。さらに、インナーレース2およびア
ウターレース3およびケージ5の発熱や摩耗が防止さ
れ、バーフィールド型等速自在継手A1の耐久性やトル
ク伝達機能を維持できる。
【0035】また、この実施例によれば、第1軸線B1
と第2軸線C1とを交差して所定のジョイント角θ1が
設定された状態で、円周方向に隣り合うインナー溝9の
曲率中心F1,F2が交点E1に対して対称になる位置
に設定されている。また、円周方向に隣り合うアウター
溝11の曲率中心G1,G2が交点E1に対して対称に
なる位置に設定されている。
と第2軸線C1とを交差して所定のジョイント角θ1が
設定された状態で、円周方向に隣り合うインナー溝9の
曲率中心F1,F2が交点E1に対して対称になる位置
に設定されている。また、円周方向に隣り合うアウター
溝11の曲率中心G1,G2が交点E1に対して対称に
なる位置に設定されている。
【0036】このため、図2および図3に示すように、
円周方向に隣り合うインナー溝9同士の形状、および円
周方向に隣り合うアウター溝11の形状が、交点E1を
中心とする同一平面に展開した状態で点対称に設定され
る。したがって、インナーレース2とアウターレース3
とのジョイント角θ1に関わりなく、ボール4の中心H
1が2等分面D1上に正確に位置決めされる。その結
果、インナーレース2およびアウターレース3の等速回
転を高精度に維持することが可能になり、バーフィール
ド型等速自在継手A1のトルク伝達機能が向上する。
円周方向に隣り合うインナー溝9同士の形状、および円
周方向に隣り合うアウター溝11の形状が、交点E1を
中心とする同一平面に展開した状態で点対称に設定され
る。したがって、インナーレース2とアウターレース3
とのジョイント角θ1に関わりなく、ボール4の中心H
1が2等分面D1上に正確に位置決めされる。その結
果、インナーレース2およびアウターレース3の等速回
転を高精度に維持することが可能になり、バーフィール
ド型等速自在継手A1のトルク伝達機能が向上する。
【0037】さらに、図2に示すように、長さL1と長
さL2とが等しく設定されている。このため、円周方向
に隣り合うインナー溝9の底部側の肉厚および形状を、
交点E1を隔てて対称な肉厚および形状に設定すること
が可能になる。したがって、インナー溝9の底部側の強
度を、円周方向に均一な状態に維持することができる。
さL2とが等しく設定されている。このため、円周方向
に隣り合うインナー溝9の底部側の肉厚および形状を、
交点E1を隔てて対称な肉厚および形状に設定すること
が可能になる。したがって、インナー溝9の底部側の強
度を、円周方向に均一な状態に維持することができる。
【0038】図4および図5はほかの実施例である。具
体的には、インナーレース2の第1軸線B1方向の寸法
L3と、アウターレース3の第2軸線C1方向の寸法L
4とを可及的に短く設定している。前記実施例では、ケ
ージ5が2等分面D1に直交する方向の移動が抑制され
る。このため、ケージ5の外周面がアウターレース3の
内周面に食い込む楔作用の発生と、インナーレース2の
外周面がケージ5の内周面に食い込む楔作用の発生とを
防止することが可能になる。
体的には、インナーレース2の第1軸線B1方向の寸法
L3と、アウターレース3の第2軸線C1方向の寸法L
4とを可及的に短く設定している。前記実施例では、ケ
ージ5が2等分面D1に直交する方向の移動が抑制され
る。このため、ケージ5の外周面がアウターレース3の
内周面に食い込む楔作用の発生と、インナーレース2の
外周面がケージ5の内周面に食い込む楔作用の発生とを
防止することが可能になる。
【0039】つまり、図4に示すように第1軸線B1と
第2軸線C1とに最大ジョイント角θ1が与えられた状
態で、インナーレース2は、ボール4とインナーレース
2との接触点から2等分面D1にほぼ直交する方向に所
定の余裕寸法L5が、インナーレース2の第1軸線B1
方向の両側に確保されていれば、各ボール4がインナー
溝9から脱落することがない。また、アウターレース3
は、ボール4とアウターレース3との接触点から2等分
面D1にほぼ直交する方向に所定の余裕寸法L6が、ア
ウターレース3の第2軸線C1方向の両側に確保されて
いれば、各ボール4がアウター溝11から脱落すること
はない。
第2軸線C1とに最大ジョイント角θ1が与えられた状
態で、インナーレース2は、ボール4とインナーレース
2との接触点から2等分面D1にほぼ直交する方向に所
定の余裕寸法L5が、インナーレース2の第1軸線B1
方向の両側に確保されていれば、各ボール4がインナー
溝9から脱落することがない。また、アウターレース3
は、ボール4とアウターレース3との接触点から2等分
面D1にほぼ直交する方向に所定の余裕寸法L6が、ア
ウターレース3の第2軸線C1方向の両側に確保されて
いれば、各ボール4がアウター溝11から脱落すること
はない。
【0040】そこで、図4および図5に示すように、イ
ンナーレース2の第1軸線B1方向の寸法L3と、アウ
ターレース3の第2軸線C1方向の寸法L4とを可及的
に短く設定することが可能になり、バーフィールド型等
速自在継手A1が小型化される。なお、図4および図5
のその他の構成は、図1ないし図3の実施例と同様であ
り、図1ないし図3の実施例と同様の効果を得られる。
ンナーレース2の第1軸線B1方向の寸法L3と、アウ
ターレース3の第2軸線C1方向の寸法L4とを可及的
に短く設定することが可能になり、バーフィールド型等
速自在継手A1が小型化される。なお、図4および図5
のその他の構成は、図1ないし図3の実施例と同様であ
り、図1ないし図3の実施例と同様の効果を得られる。
【0041】ところで、バーフィールド型等速自在継手
A1の製造工程では、アウターレース3の内部に加工工
具を挿入してアウター溝11が切削加工される。ここ
で、図1ないし図5に示された実施例では、アウターレ
ース3が環状に構成されて第2軸線C1方向の両側が開
口されている。このため、アウターレース3の内部に加
工工具を挿入する場合に、加工工具の出入りが容易にな
り、アウター溝11の切削加工性が向上する。また、ボ
ール4をアウターレース3およびインナーレース2の両
側から挿入することが可能になり、バーフィールド型等
速自在継手A1の組み立て作業性が向上する。
A1の製造工程では、アウターレース3の内部に加工工
具を挿入してアウター溝11が切削加工される。ここ
で、図1ないし図5に示された実施例では、アウターレ
ース3が環状に構成されて第2軸線C1方向の両側が開
口されている。このため、アウターレース3の内部に加
工工具を挿入する場合に、加工工具の出入りが容易にな
り、アウター溝11の切削加工性が向上する。また、ボ
ール4をアウターレース3およびインナーレース2の両
側から挿入することが可能になり、バーフィールド型等
速自在継手A1の組み立て作業性が向上する。
【0042】さらに図1ないし図3の実施例によれば、
図2のように第1軸線B1と第2軸線C1とがほぼ一直
線に維持された状態で、長さL7とL8とが異なる値に
設定されている。この実施例では、長さL7よりも長さ
L8の方が長く設定されている。
図2のように第1軸線B1と第2軸線C1とがほぼ一直
線に維持された状態で、長さL7とL8とが異なる値に
設定されている。この実施例では、長さL7よりも長さ
L8の方が長く設定されている。
【0043】そして、バーフィールド型等速自在継手A
1の組み立てる場合、第1工程では、インナーレース2
とアウターレース3とに所定のジョイント角θ1が与え
られる。この状態で3個のボール4が図3に示す右側か
らインナー溝9とアウター溝11との間に挿入される。
1の組み立てる場合、第1工程では、インナーレース2
とアウターレース3とに所定のジョイント角θ1が与え
られる。この状態で3個のボール4が図3に示す右側か
らインナー溝9とアウター溝11との間に挿入される。
【0044】ついで、第2工程ではインナーレース2と
アウターレース3とに所定のジョイント角θ1が与えら
れる。この状態で残りの3個のボール4が、図3に示す
左側からインナー溝9とアウター溝11との間に挿入さ
れる。ここで、長さL7よりも長さL8の方が長く設定
されているため、第2工程で付与されるジョイント角
は、第1工程のジョイント角よりも小さな値でボール4
を挿入することが可能になる。
アウターレース3とに所定のジョイント角θ1が与えら
れる。この状態で残りの3個のボール4が、図3に示す
左側からインナー溝9とアウター溝11との間に挿入さ
れる。ここで、長さL7よりも長さL8の方が長く設定
されているため、第2工程で付与されるジョイント角
は、第1工程のジョイント角よりも小さな値でボール4
を挿入することが可能になる。
【0045】したがって、第2工程の最中に、第1工程
でインナー溝9とアウター溝11との間に挿入されたボ
ール4が脱落することが抑制され、バーフィールド型等
速自在継手A1の組み立て作業性が向上する。なお、長
さL8よりも長さL7を長く設定した場合も、ボール4
の挿入順序を逆にすることで上記と同様の効果を得られ
る。
でインナー溝9とアウター溝11との間に挿入されたボ
ール4が脱落することが抑制され、バーフィールド型等
速自在継手A1の組み立て作業性が向上する。なお、長
さL8よりも長さL7を長く設定した場合も、ボール4
の挿入順序を逆にすることで上記と同様の効果を得られ
る。
【0046】上記図1ないし図5の実施例では、アウタ
ーレース3の第2軸線C1方向の両側が開口されている
が、バーフィールド型等速自在継手の組み立て後に、一
方の開口側に別部材を接合して開口部分を閉鎖すること
も可能である。また、この発明のバーフィールド型等速
自在継手は、車両の他のトルク伝達経路、例えばドライ
ブシャフトと車輪との接続に適用することも可能であ
る。
ーレース3の第2軸線C1方向の両側が開口されている
が、バーフィールド型等速自在継手の組み立て後に、一
方の開口側に別部材を接合して開口部分を閉鎖すること
も可能である。また、この発明のバーフィールド型等速
自在継手は、車両の他のトルク伝達経路、例えばドライ
ブシャフトと車輪との接続に適用することも可能であ
る。
【0047】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、インナ
ーレースの第1軸線とアウターレースの第2軸線とが交
差して所定のジョイント角が設定された状態において、
円周方向に隣り合うインナー溝同士の形状、および円周
方向に隣り合うアウター溝同士の形状を同一平面上に展
開すると交点を中心とする点対称に設定される。したが
って、インナーレースとアウターレースとの相対角度に
関わりなく、ボールの中心が2等分面上に正確に位置決
めされ、インナーレースおよびアウターレースの等速回
転を高精度に維持することが可能になり、トルク伝達機
能が向上する。
ーレースの第1軸線とアウターレースの第2軸線とが交
差して所定のジョイント角が設定された状態において、
円周方向に隣り合うインナー溝同士の形状、および円周
方向に隣り合うアウター溝同士の形状を同一平面上に展
開すると交点を中心とする点対称に設定される。したが
って、インナーレースとアウターレースとの相対角度に
関わりなく、ボールの中心が2等分面上に正確に位置決
めされ、インナーレースおよびアウターレースの等速回
転を高精度に維持することが可能になり、トルク伝達機
能が向上する。
【図1】この発明のバーフィールド型等速自在継手の実
施例を示す側面図である。
施例を示す側面図である。
【図2】図1のII−II線における正面断面図である。
【図3】図1のII−II線における正面断面図である。
【図4】この発明のバーフィールド型等速自在継手の他
の構成例を示す正面断面図である。
の構成例を示す正面断面図である。
【図5】この発明のバーフィールド型等速自在継手の他
の構成例を示す正面断面図である。
の構成例を示す正面断面図である。
2 インナーレース 3 アウターレース 4 ボール 5 ケージ 9 インナー溝 11 アウター溝 A1 バーフィールド型等速自在継手 B1 第1軸線 C1 第2軸線 D1 2等分面 E1 交点 F1,F2,G1,G2 曲率中心
Claims (1)
- 【請求項1】 外周面に複数のインナー溝が形成された
インナーレースと、このインナーレースの外側に配置さ
れ、かつ、内周面に複数のアウター溝が形成されたアウ
ターレースと、前記複数のインナー溝と複数のアウター
溝との間に各々配置された複数のボールと、前記インナ
ーレースと前記アウターレースとの間に配置され、か
つ、半径方向に貫通された保持孔に各ボールを保持する
環状のケージとを備え、前記複数のインナー溝のうち円
周方向に隣り合うインナー溝の曲率中心同士が前記2等
分面の両側にオフセットされ、前記複数のアウター溝の
うち円周方向に隣り合うアウター溝の曲率中心同士が前
記2等分面の両側にオフセットされているとともに、前
記ケージにより、各ボールの中心が前記2等分面上に保
持されているバーフィールド型等速自在継手において、 前記第1軸線と前記第2軸線とが交差した状態で、円周
方向に隣り合うインナー溝の曲率中心同士が、前記第2
軸線上で、前記第1軸線と前記第2軸線と前記2等分面
との交点に対して対称となる位置に設定され、かつ、円
周方向に隣り合うアウター溝の曲率中心同士が、前記第
1軸線上で前記交点に対して対称となる位置に設定され
ていることを特徴とするバーフィールド型等速自在継
手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09136049A JP3111930B2 (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | バーフィールド型等速自在継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09136049A JP3111930B2 (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | バーフィールド型等速自在継手 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10311345A JPH10311345A (ja) | 1998-11-24 |
JP3111930B2 true JP3111930B2 (ja) | 2000-11-27 |
Family
ID=15165992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09136049A Expired - Fee Related JP3111930B2 (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | バーフィールド型等速自在継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3111930B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010064577A1 (ja) | 2008-12-02 | 2010-06-10 | Ntn株式会社 | 固定型等速自在継手 |
WO2012005087A1 (ja) | 2010-07-08 | 2012-01-12 | Ntn株式会社 | 固定式等速自在継手 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7211002B2 (en) * | 2002-11-14 | 2007-05-01 | Gkn Driveline North America, Inc. | High angle constant velocity joint |
JPWO2007046227A1 (ja) * | 2005-10-19 | 2009-04-23 | Ntn株式会社 | クロスグルーブ型等速自在継手 |
-
1997
- 1997-05-09 JP JP09136049A patent/JP3111930B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010064577A1 (ja) | 2008-12-02 | 2010-06-10 | Ntn株式会社 | 固定型等速自在継手 |
WO2012005087A1 (ja) | 2010-07-08 | 2012-01-12 | Ntn株式会社 | 固定式等速自在継手 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10311345A (ja) | 1998-11-24 |
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