JP5220480B2 - 固定型等速自在継手 - Google Patents

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Description

本発明は、固定型等速自在継手に関し、詳しくは、自動車や各種産業機械の動力伝達系において使用されるもので、駆動側と従動側の二軸間で角度変位のみを許容する固定型等速自在継手に関する。
例えば、自動車のエンジンから車輪に回転力を等速で伝達する手段として使用される等速自在継手の一種に固定型等速自在継手がある。この固定型等速自在継手は、駆動側と従動側の二軸を連結してその二軸が作動角をとっても等速で回転トルクを伝達し得る構造を備えている。一般的に、前述した固定型等速自在継手としては、特許文献1や特許文献3等に記載されているように、バーフィールド式(BJ)やアンダーカットフリー式(UJ)が広く知られている。
例えば、アンダーカットフリー式(UJ)の固定型等速自在継手は、図4に示すように内径面1に複数の案内溝2が円周方向等間隔に軸方向に沿って形成された外側継手部材としての外輪3と、外径面4に外輪3の案内溝2と対をなす複数の案内溝5が円周方向等間隔に軸方向に沿って形成された内側継手部材としての内輪6と、外輪3の案内溝2と内輪6の案内溝5との間に介在してトルクを伝達する複数のボール7と、外輪3の内径面1と内輪6の外径面4との間に介在してボール7を保持するケージ8とを備えている。ケージ8には、ボール7が収容される窓部9が周方向に沿って複数配設されている。
外輪3の案内溝2の溝底は、開口側のストレート部2a(外輪3の軸線方向と平行な直線部)と、奥側の円弧部2bとからなる。内輪6の案内溝5の溝底は、開口部側の円弧部5aと、奥側のストレート部5a(内輪6の軸線方向と平行な直線部)とからなる。
この場合、外輪3の案内溝2の中心O1が内径面1の球面中心O3に対して、内輪6の案内溝5の中心O2が外径面4の球面中心O4に対して、それぞれ、軸方向に等距離Fだけ反対側にオフセットされている。
また、バーフィールド式(BJ)の固定型等速自在継手は、図5に示すように、内径面11に複数の案内溝12が円周方向等間隔に軸方向に沿って形成された外側継手部材としての外輪13と、外径面14に外輪13の案内溝12と対をなす複数の案内溝15が円周方向等間隔に軸方向に沿って形成された内側継手部材としての内輪16と、外輪13の案内溝12と内輪16の案内溝15との間に介在してトルクを伝達する複数のボール17と、外輪13の内径面11と内輪16の外径面14との間に介在してボール17を保持するケージ18とを備えている。ケージ18には、ボール17が収容される窓部19が周方向に沿って複数配設されている。
この場合、外輪13の案内溝12及び内輪16の案内溝15の溝底は、それぞれ円弧部のみからなる。内輪16の案内溝15の曲率中心O2および外輪13の案内溝12の曲率中心O1は、継手中心Oに対して等距離k、kだけ軸方向に逆向きにオフセットされている。
一般に、自動車用でその前輪のタイヤを駆動するために使用される固定型等速自在継手(タイヤ側の等速自在継手)は、直進状態での作動角は低く設定されている(0〜10deg程度)。自動車が旋回する場合には、操舵角に応じて大きな作動角をとる。一般の自動車の使用状況から考えれば、大きな操舵を必要とする場面(車庫入れ、交差点等)の頻度は少なく、大半は直線状態=低作動角で使用されている。よって、低作動角での固定型等速自在継手の効率(摩擦による損失)を改善することで、自動車の燃費向上が期待出来る。
固定型等速自在継手の効率改善に関しては、図8に示すように、小径のボール17を使用するとともに、トラックオフセット量k´(k´<k)を小とすることにより、高効率・コンパクトな固定型等速自在継手を実現する方法がある(特許文献1及び特許文献2)。このように、小径ボール・小トラックオフセットを採用することで、内輪16とボール17・外輪13とボール17の移動距離の差が少なくなり、ボール17と外輪13の案内溝12間でのすべり速度が減少し、効率が向上する。
すなわち、図5に示す等速自在継手と、図8に示すように小トラックオフセット化したものとを比較した場合、図8に示す等速自在継手では、ボール17の挟み角がβであり、図8に示す等速自在継手では、ボール7の挟み角が挟み角βよりも小さいβ´となる。ボール17を軸方向に押し出す力は、図6と図9に示すように、FからF´のように減少する。ボール17を軸方向に押す力の減少により、ボール17によってケージ18が内外輪の球面に押し付けられる力、即ち、球面力が減少し、接触部の摩擦損失が少なくなって効率が向上する。
図7は図5に示す等速自在継手が作動角(40deg)をとった場合を示し、図10は図8に示す等速自在継手が作動角(40deg)をとった場合を示し、ラインL1は外輪13とボール17との接触点の軌跡であり、ラインL2は内輪16とボール17との接触点の軌跡である。
ところで、図5はボール17が6個の場合であり、図8はボールが8個の場合であり、これらの場合の接触点軌跡の長さ等を比較し、その結果を次の表3に記載した。
Figure 0005220480
この表3から分かるように、8個ボールに比べて6個ボールは、接触点軌跡の長さが長いことが分かる。
特開平9−317784号公報 特開2003−4062号公報
小径ボール、小オフセットの構造を採用すれば、等速自在継手の効率を改善することは可能であるが、強度面とのバランスを考慮すると設計に限界がある。すなわち、次の(ア)(イ)の背反する特徴が現れる。
(ア)ボール径およびオフセット(トラックオフセット)を小さくするほど、効率は向上する。しかしながら、ボール径を小さくしすぎると、それに対応する案内溝が浅くなり、大トルク入力時に、ボールが案内溝肩部に乗り上げ易くなり、高角時の強度が低下する。(イ)オフセットを極端に小さくすれば、ボールに発生する挟み角が小さくなり、結果、ボールをコントロールする力が不足し、作動時の引っ掛かり等の作動不良が生じる。
このように、従来の固定型等速自在継手では、ボール小径化や小オフセット化は、強度、作動性、効率の三者間のバランスをとりながら設計する必要があり、設計性に劣っていた。
ところで、トラックオフセットとは、前記したように、外・内輪の各球面中心から案内溝中心距離を現している。前記特許文献1,2では、図4に示すように、このオフセットをFとし、外輪3の案内溝2の中心O1または内輪6の案内溝5の中心O2とボール7の中心O5とを結ぶ線分の長さをPCRとしたときの比をR1(F/PCR)とした場合に、R1=0.069〜0.121の範囲に設定している。
また、前記特許文献1では、保持器(ケージ)8の外・内球面の芯位置を継手中心(ボール中心)Oに対して、軸方向に向かって等距離互いにオフセットさせるものである。このオフセット量fのファクタをR2(f/PCR)とし、この範囲を、R2=0〜0.052の範囲に設定している。
ところで、トラックオフセット量が大きすぎると、トラック溝が浅くなり、高作動角域において、許容負荷トルクが低下し、また、保持器の柱が細くなり、保持器の強度が低下する。逆に、トラックオフセット量が小さすぎると、トラック荷重の増加により、耐久性の低下を招き、さらには最大作動角が低下する。このように、トラックオフセット量は、過大・過小いずれでも好ましくなく、最適範囲が存在する。
オフセット量の最適範囲は継手の大きさによって変わるので、継手の大きさを表す基本寸法との関係において求める必要がある。そこで、前記特許文献では、比R1(=F/PCR)を用い、0.069≦R1≦0.121とするのが、許容負荷トルクの確保、保持器強度の確保、トラック荷重の低減、耐久性の確保、最大作動角の確保の点から、最適範囲であるとしている。
このように、特許文献1、2に記載のものであっても、必要強度を確保しつつ耐久性を有した効率性の高いものを提供できることが可能である。しかしながら、継手負荷容量を大きくする(トラック溝深さを深くする)ためには、前記特許文献に記載のものよりもトラックオフセットを小さくする必要がある。ところが、このようにトラックオフセットを小さくすると、前記(イ)の理由から継手の作動性が悪化するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みて、継手効率に影響を与える「ボールを軸方向に押し出す力」を大きくすることなく、従来品よりもボール溝深さを確保でき、かつ性能を向上させることが可能な固定型等速自在継手を提供する。
本発明の固定型等速自在継手は、内径面に複数の案内溝が形成された外側継手部材と、外径面に複数の案内溝が形成された内側継手部材と、前記外側継手部材の案内溝と内側継手部材の案内溝との間に介在してトルクを伝達する複数のボールと、ボールを保持する保持器とを備え、外側継手部材の案内溝の中心が内径面の球面中心に対して、内側継手部材の案内溝の中心が外径面の球面中心に対して、それぞれ、軸方向に等距離だけ反対側にオフセットさせたトラックオフセットタイプの固定型等速自在継手であって、トラックオフセット量をFとし、外側継手部材の案内溝の中心と前記ボールの中心とを結ぶ線分の長さ、および、内側継手部材の案内溝の中心と前記ボールの中心とを結ぶ線分の長さを、それぞれPCRとしたときのF/PCRであるR1が、0.045≦R1≦0.065の範囲で、かつ、保持器の外径面の中心とボールの中心とを結ぶ線分と、外側継手部材の案内溝の中心と前記ボールの中心とを結ぶ線分との成す角度、および、保持器の内径面の中心とボールの中心とを結ぶ線分と、内側継手部材の案内溝の中心と前記ボールの中心とを結ぶ線分との成す角度を、それぞれαtとし、保持器の外径面の中心とボールの中心とを結ぶ線分と、継手中心とボールの中心とを結ぶ線との成す角度、および、保持器の内径面の中心とボールの中心とを結ぶ線分と、継手中心とボールの中心とを結ぶ線との成す角度を、それぞれαcとし、αtとαcとを加算した角度をαとしたときのαt/αであるAsを、0.45≦As≦0.65とした
ものである。
本発明によれば、トラックオフセット量を小さくし、保持器(ケージ)の外径面の球面中心および保持器(ケージ)の内径面の球面中心を、継手中心に対して互いに案内溝中心に向かって適正にオフセットすることができ、従来品と同様のトータルオフセット量を確保しつつ各案内溝の深さを深くすることができる。各案内溝の深さを深くすることによって、案内溝とボールとの接触角(例えば、33°〜38°)を大きくできる。しかも、保持器オフセット(ケージオフセット)をつけることによって、前記R1が小さくなったこと(トラックオフセット小)による作動性低下の影響を補うことができる。
各案内溝の溝底が円弧部とストレート部とを備えたアンダーカットフリータイプであっても、各案内溝の溝底が円弧部のみからなるツェッパタイプであってもよい。
自動車のプロペラシャフトに用いるのが好ましい。
本発明では、案内溝深さを深くすることによって、継手の負荷容量を大きくすることができ、耐久性及び強度を向上させることができる。また、案内溝とボールとの接触角を大きくすることができ、案内溝への荷重を減らすことができ、これによっても、耐久性及び強度を向上させることができる。さらに、内輪とボール、外輪とボールの移動距離の差が少なくなり、継手効率が向上する。しかも、ケージオフセットをつけることによって、前記R1が小さくなったこと(トラックオフセット小)による作動性低下の影響を補うことができる。
アンダーカットフリータイプであっても、ツェッパタイプであってもよく、種々の使用環境に対応した種々のタイプのものを構成することができる。このため、自動車のプロペラシャフトに、最適な等速自在継手を構成することができる。
以下本発明の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。
本発明に係る固定型等速自在継手は、図1に示すように内径面21に複数の案内溝22が軸方向に沿って形成された外側継手部材としての外輪23と、外径面24に複数の案内溝25が軸方向に沿って形成された内側継手部材としての内輪26とを備える。そして、外輪23の案内溝22と内輪26の案内溝25とが対をなし、トルクを伝達するボール27が外輪23の案内溝22と内輪26の案内溝25との間に介在する。外輪23の内径面21と内輪26の外径面24との間にケージ(保持器)28が介在され、この保持器28の周方向に沿って所定ピッチで配設された複数の窓部(ポケット)29にボール27が保持される。
外輪23の案内溝22は、開口側のストレート部22a(外輪軸線と平行なストレート部)と、奥側の円弧部22bとからなる。内輪26の案内溝25は、開口側の円弧部25aと、奥側のストレート部25b(外輪軸線と平行なストレート部)とからなる。このため、この固定型等速自在継手は、アンダーカットフリータイプである。
図2に示すように、外輪23の案内溝22の曲率中心O1を継手中心Oから軸方向に外輪23の開口側にずらしている。また、内輪26の案内溝25の曲率中心O2を継手中心Oから軸方向に外輪23の案内溝22の曲率中心O1と反対側の奥側に等距離だけ離して設けている。
保持器28の外径面28aの球面中心O3を継手中心Oから軸方向に開口側に僅かにずらしている。また、保持器28の内径面28bの球面中心O4を継手中心Oから軸方向に外径面28aの球面中心O3と反対側の奥側に等距離fだけ離して設けている。すなわち、球面中心O3のオフセット量fをfoとし、球面中心O4のオフセット量fをfiとして、fo=fiとしている。また、曲率中心O1のオフセット量F(曲率中心O1と球面中心O3との間の寸法)をFoとし、曲率中心O2のオフセット量F(曲率中心O2と球面中心O4との間の寸法)をFiとして、Fo=Fiとしている。
外輪23の案内溝22や内輪26の案内溝25は、鍛造加工のみ、又は鍛造加工後の削り加工等にて成形したゴシックアーチ状である。図3に示すように、ゴシックアーチ状とすることによって、案内溝22、25とボール27はアンギュラ接触となっている。すなわち、ボール27は、外輪23の案内溝22と2点C11,C12で接触し、内輪26の案内溝25と2点C21,C22で接触している。ボール27の中心O5と継手中心O(図1等参照)を通る線分に対するボール27の中心O5と各案内溝22,25との接触点C11,C12,C21,C22とのなす角度が、接触角α1である。各接触点C11,C12,C21,C22の接触角α1はすべて等しく、33°〜38°に設定されている。
図1に示すように、トラックオフセット量(オフセット量)F(Fo)と、外輪23の案内溝22の曲率中心O1とボール27の中心O5とを結ぶ線分moの長さをPCR(PCRo)との比R1(Fo/PCRo)を、0.045〜0.065とする。また、トラックオフセット量(オフセット量)F(Fi)と、内輪26の案内溝25の曲率中心O2とボール27の中心O5とを結ぶ線分miの長さをPCR(PCRi)との比R1(Fi/PCRi)を、0.045〜0.065とする。すなわち、PCRoとPCRiとは同一である。
また、外輪23の案内溝22の曲率中心O1とボール27の中心O5とを結ぶ線分moと、保持器28の外径面28aの球面中心O3とボール27の中心O5とを結ぶ線分noとの成す角度をαtとし、保持器28の外径面28aの球面中心O3とボール27の中心O5とを結ぶ線分noと、継手軸心Oとボール27の中心O5とを結ぶ線Lとの成す角度をαcとし、これらの角度を加算した角度をαとしたときに、As(αt/α)を0.45〜0.65とする。内輪26の案内溝25の曲率中心O2とボール27の中心O5とを結ぶ線分miと、保持器28の内径面28bの球面中心O4とボール27の中心O5とを結ぶ線分niとの成す角度をαtとし、保持器28の内径面28bの球面中心O4とボール27の中心O5とを結ぶ線分niと、継手軸心Oとボール27の中心O5とを結ぶ線Lとの成す角度をαcとし、これらの角度を加算した角度をαとしたときに、As(αt/α)を0.45〜0.65とする。
なお、前記特許文献、つまり図4に示すものでは、F/PCRは、0.069〜0.121である。また、f/PCRは、0〜0.052であり、これからAs(αt/α)を0.66〜1.00となる。
本発明によれば、トラックオフセット量を小さくし、保持器(ケージ)28の外径面28aの球面中心O3および保持器(ケージ)28の内径面28bの球面中心O4を、継手中心Oに対して互いに案内溝中心O1,O2に向かって適正にオフセットすることができ、従来品と同様のトータルオフセット量を確保しつつ各案内溝22,25の深さを深くすることができる。このように、各案内溝22,25の深さを深くすることによって、案内溝22,25とボール27との接触角(例えば、33°〜38°)α1を大きくできる。これによって、継手の負荷容量を大きくすることができ、耐久性及び強度を向上させることができる。また、案内溝22、25とボール27との接触角を大きくすることができ、案内溝22、25への荷重を減らすことができ、これによっても、耐久性及び強度を向上させることができる。しかも、保持器オフセット(ケージオフセット)をつけることによって、前記R1が小さくなったこと(トラックオフセット小)による作動性低下の影響を補うことができる。さらに、内輪26とボール27、外輪23とボール27の移動距離の差が少なくなり、継手効率が向上する。しかも、ケージオフセットをつけることによって、前記R1が小さくなったこと(トラックオフセット小)による作動性低下の影響を補うことができる。
外輪23の案内溝22や内輪26の案内溝は、鍛造加工のみ、又は鍛造加工後の削り加工等にて成形することができるので、内輪26や外輪23の案内溝成形は、なんら特別な成形方法によることなく簡単に行うことができる。
また、前記実施形態は、アンダーカットフリータイプの等速自在継手であったが、他の実施形態として、トラック溝の溝底が円弧部のみからなるバーフィールド式(ツェッパ式)の等速自在継手であってもよい。
このように、本発明の等速自在継手は、種々の使用環境に対応した種々のタイプのものを構成することができる。このため、自動車のプロペラシャフトに、最適な等速自在継手を構成することができる。特に、8個以上のトルク伝達ボールを備えた等速自在継手では、強度、負荷容量、及び耐久性を確保しつつ、より一層のコンパクト化、軽量化を実現することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、等速自在継手として、継手作動角の高角化を図るために、実施形態のように、案内溝底がそれぞれ円弧部とストレート部とを備えるアンダーカットフリー型であっても、アンダーカットフリー型の直線部分がテーパー形状を呈している形状のものであってもよい。また、案内溝底がそれぞれ曲率半径が相違する複数の円弧部を備えたものであっても、外輪の案内溝の曲率中心および内輪の案内溝の曲率中心をそれぞれ継手軸線よりも径方向にオフセット(径方向のオフセット)させたものであってもよい。さらには、案内溝の周方向配設ピッチが等ピッチであっても不等ピッチであってもよく、ボール数の増減も任意である。
次の表1に示すように、F/PCRが0.069〜0.121であり、As(αt/α)が0.66〜1.00となる従来品と、F/PCRが、0.045〜0.065の範囲で、かつ、αt/αが、0.45〜0.65である本発明品との性能評価を行った。
表2にその結果を示す。この表2では、従来品に対する改善度合を数値化したものであって、数値が大きいほど、従来品よりも改善されたことを示している。
Figure 0005220480
本発明の第1実施形態を示す固定型等速自在継手の断面図である。 前記固定型等速自在継手の断面図である。 前記固定型等速自在継手のボールと案内溝との関係を示す拡大断面図である。 従来の固定型等速自在継手の断面図である。 従来の他の固定型等速自在継手の断面図である。 前記図5の固定型等速自在継手のボールに作用する押圧力を示す図である。 前記図5の固定型等速自在継手の作動角をとった状態の断面図である。 従来の別の固定型等速自在継手の断面図である。 前記図8の固定型等速自在継手のボールに作用する押圧力を示す図である。 前記図8の固定型等速自在継手の作動角をとった状態の断面図である。
符号の説明
21 内径面
22 案内溝
22a ストレート部
22b 円弧部
24 外径面
25 案内溝
25a 円弧部
25b ストレート部
27 ボール
28 保持器
28a 外径面
28b 内径面

Claims (5)

  1. 内径面に複数の案内溝が形成された外側継手部材と、外径面に複数の案内溝が形成された内側継手部材と、前記外側継手部材の案内溝と内側継手部材の案内溝との間に介在してトルクを伝達する複数のボールと、ボールを保持する保持器とを備え、外側継手部材の案内溝の中心が内径面の球面中心に対して、内側継手部材の案内溝の中心が外径面の球面中心に対して、それぞれ、軸方向に等距離だけ反対側にオフセットさせたトラックオフセットタイプの固定型等速自在継手であって、
    トラックオフセット量をFとし、外側継手部材の案内溝の中心と前記ボールの中心とを結ぶ線分の長さ、および、内側継手部材の案内溝の中心と前記ボールの中心とを結ぶ線分の長さを、それぞれPCRとしたときのF/PCRであるR1が、0.045≦R1≦0.065の範囲で、かつ、保持器の外径面の中心とボールの中心とを結ぶ線分と、外側継手部材の案内溝の中心と前記ボールの中心とを結ぶ線分との成す角度、および、保持器の内径面の中心とボールの中心とを結ぶ線分と、内側継手部材の案内溝の中心と前記ボールの中心とを結ぶ線分との成す角度を、それぞれαtとし、保持器の外径面の中心とボールの中心とを結ぶ線分と、継手中心とボールの中心とを結ぶ線との成す角度、および、保持器の内径面の中心とボールの中心とを結ぶ線分と、継手中心とボールの中心とを結ぶ線との成す角度を、それぞれαcとし、αtとαcとを加算した角度をαとしたときのαt/αであるAsを、0.45≦As≦0.65としたことを特徴とする固定型等速自在継手。
  2. 各案内溝とボールとの接触角を33°〜38°としたことを特徴とする請求項1に記載の固定型等速自在継手。
  3. 各案内溝の溝底が円弧部とストレート部とを備えたアンダーカットフリータイプであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の固定型等速自在継手。
  4. 各案内溝の溝底が円弧部のみからなるツェッパタイプであることを特徴とする請求項1又は請求項2に固定型等速自在継手 。
  5. 自動車のプロペラシャフトに用いることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の固定型等速自在継手。
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