JP2012017117A - 内容物付着防止蓋材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】主としてヨーグルト包装用の容器に適用される蓋材であって、ヒートシール性、密封性を良好に維持しながら、蓋の裏面に内容物であるヨーグルトが付着するのを効果的に防止しうるものとする。
【解決手段】基材層1に積層された熱封緘層5の外面の全面に、多数の微小突起8を高密度分布に形成する。そしてこの微小突起8を有する熱封緘層5面に疎水性微粒子の分散液を一旦過剰量塗布し、ドクターナイフでその過剰量を掻き取り除去したのち、乾燥することにより、疎水性微粒子が0.05〜1.0g/mの範囲で付着した薄い内容物付着防止層6を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として食品類の包装用容器に適用されるヒートシール蓋材、更に具体的には、ヨーグルト、ゼリー、プリン、ジャム等の包装用のカップ状容器に適用される内容物付着防止性を備えた蓋材およびその製造方法に関する。
この種の熱封緘用の蓋材は、一般に基材フィルムとアルミニウム箔との積層からなる基材層のアルミ箔面側に、中間樹脂層を介してヒートシール層、即ち熱封緘層を設けたものとなされ、ヨーグルト等の被包装物を充填したカップ状の容器本体の上面開口に被せて、周縁部を容器本体の上縁フランジ部上に熱融着することによって密封包装物を形成する。
従って、かかる蓋材においては、良好なヒートシール性、密封性と、開封時のための適当な易剥離性が求められるのと同時に、内容物の非付着性、即ち容器の内面側の蓋材裏面に内容物が付着するのを防止しうるものであることが望まれる。蓋材の裏面に内容物が付着すると、開封時に手指や衣服、あるいは周辺を汚すおそれがあると共に、内容物の棄損による無駄を生じ、あるいは付着物を剥がし取る手間がかかり、更には不潔感を催す等の不利益を生じるためである。
そこで、従来、内容物付着防止性能を備えた蓋材について、下記特許文献1〜6に示されるような種々の提案がなされてきた。
上記特許文献1〜3に示す先行技術は、基材の片面の熱封緘層に、付着防止効果を有する非イオン界面活性剤又は疎水性添加物、あるいはワックス等を添加するものであり、熱封緘層そのものに付着防止性能を付与しようとするものであるが、いずれも未だ所期する内容物付着防止効果の点で不満足なものでしかなかった。
また、特許文献4〜5の先行技術は、熱封緘層の外面(容器側の面)に、別途内容物付着防止層を付加形成するというものであり、該付着防止層をワックスと、その中に分散された固体微粒子充填剤との組成物で構成するものである。これらの先行技術は、前記特許文献1〜3の先行技術に比べると内容物付着防止効果は一段と改善されるが、それでも未だ十分とはいえないのに加えて、ワックス中に充填剤を分散させているものであるため、熱封緘層のヒートシール性に悪影響を及ぼして密封性が不安定なものになりやすい懸念があった。
更に、特許文献6に示される先行技術は、熱封緘層の外面に、内容物付着防止層として、微細な疎水性シリカ等の疎水性酸化物微粒子による三次元網目状構造の多孔質層を形成するというものである。この付着防止層の形成は、一次粒子平均径が3〜100nmの極めて微細な酸化物微粒子を用い、これをエタノール等の分散媒中に分散させた分散液を塗布したのち、乾燥させることにより、乾燥後の上記微粒子の付着量が0.01〜10g/m、好ましくは0.2〜1.5g/m、最適には0.3〜1g/mで、厚みが0.1〜0.5μm、好ましくは0.2〜2.5μmの多孔質層とするというものである。
この先行提案技術は、内容物付着防止効果の点では非常に優れた効果を奏し得る。
ところが反面、蓋材の容器本体に対するヒートシール部において、無機微粒子による多孔質層が夾雑物となってヒートシール性を阻害する。このため、概してシール強度が低下し、良好な密封性、所要の耐剥離強度を保持し難いものとなり易い難点があった。とりわけ、疎水性微粒子をエタノールやメタノール等の溶媒に分散して、グラビアコート方式やスプレーコート方式で塗工する場合、液だれを起こし易く、疎水性微粒子を均一に塗布することが難しい。このため、疎水性微粒子が過剰に存在する部分が発生し易く、益々シール不良を生じるおそれが増大する。一方、塗布量の分布の均一化をはかるため、疎水性微粒子分散液の濃度を高くし、粘度を高め、塗布し易くすることも考えられるが、この場合、結果的に塗布量が多くなり、付着防止性は良好でも熱封緘性が低下することになる。
このような難点を払拭するための1つの手段として、熱封緘層自体のシール強度をその組成面で高めに設計し、疎水性微粒子層の介在によるシール強度の低下を補うようにすることが考慮される。しかしながら、このような手段によれば、塗工時に生じることの多い疎水性微粒子の塗布量のばらつきにも起因して、特に塗布量の少ない部分でシール強度が大きくなり過ぎて易剥離性が損なわれるおそれが大である。
一方、塗布量を少なくすることでシール強度の低下を抑制することも当然考慮される。しかしながら、この場合、疎水性微粒子の分散濃度の低い分散液を用いることになるため、乾燥後の微粒子分布において部分的にほとんど微粒子層を有しない部分を生じ易く、結果として、良好な付着防止性能が得られないのみならず、全周に安定した均一な封止強度、耐剥離強度を得難く、シール強度の弱い部分から不本意に内容物が漏出するおそれがあるとか、逆にシール強度の過度に強い部分で蓋材を強く引っ張って開けようとした場合に、内容物が飛び散るおそれがあるなどの問題を生じる。
特開2002−37310号公報 特開2007−153385号公報 特開2008−100736号公報 特開2009−73523号公報 特開2009−241943号公報 特許第4348401号公報
本発明は、従来技術における上記のような諸問題に鑑み、それらの更なる改善をはかること、具体的には、安定した良好なヒートシール性能を維持しつつ、内容物の付着防止性能に優れ、しかも該付着防止効果を発現する疎水性微粒子の熱封緘層に対する安定付着性を高めて上記内容物付着防止効果の安定持続性を担保しうる新たな改善技術を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成する手段として、先ず内容物付着防止蓋材について次の[1]〜[9]項の手段を提示する。
[1] 少なくとも基材層と熱封緘層とを有する蓋材において、
前記熱封緘層の外面に、高さ100μm以下の多数の微小突起が全面に亘って密に設けられると共に、
この突起を有する前記外面に、付着防止層が形成され、
該付着防止層は、疎水性微粒子からなり、その付着量が0.05g/m以上でかつ多くとも前記微小突起の頂端面を僅かに覆う量以下に設定されていることを特徴とする内容物付着防止蓋材。
[2]前記微小突起は、高さ1μm以上、直径(相当直径を含む)50〜500μmであり、かつその配設ピッチが100〜1000μmに設定されている前記[1]に記載の内容物付着防止蓋材。
[3]前記微小突起は、円柱状または角柱状である前記[1]または[2]に記載の内容物付着防止蓋材。
[4]前記微小突起は、縦断面形状が円錐台または角錐台形状である前記[1]または[2]に記載の内容物付着防止蓋材。
[5]前記微小突起は、頂端面が凸球面に形成されている前記[3]または[4]に記載の内容物付着防止蓋材。
[6]前記付着防止層は、疎水性微粒子の付着量が、乾燥後重量において1.0g/m以下に設定されている前記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材。
[7]前記疎水性微粒子は、平均粒径1nm〜5,000nmである前記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材。
[8]前記疎水性微粒子が、疎水性シリカである前記[1]〜[7]のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材。
[9]前記熱封緘層が、ワックス、及びエチレン−不飽和エステル共重合体を主成分として含むホットメルト樹脂組成物からなる前記[1]〜[8]のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材。
本発明はまた、上記内容物付着防止蓋材の製造方法について、下記[10]〜[16]項の手段を提示する。
[10]少なくとも基材層と熱封緘層とを有する蓋材の前記熱封緘層の外面に高さ100μm以下の多数の微小突起を全面に亘って形成し、
次いで、この微小突起を形成した前記外面に、有機溶媒に疎水性微粒子を分散した分散液を塗布し、
この塗布層の表面側の過剰分散液をドクターナイフで掻き取り除去したのち、乾燥することにより、前記外面に、前記疎水性微粒子からなり、その付着量が0.05g/m以上でかつ多くとも前記微小突起の頂端面を僅かに覆う量以下に設定された付着防止層を形成することを特徴とする内容物付着防止蓋材の製造方法。
[11]前記熱封緘層の外面の微小突起は、該熱封緘層を塗工形成するグラビアロールの表面に微小な対応形状の凹部を形成したグラビアロールを用いて、熱封緘層の塗工工程時に同時形成する前記[10]に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
[12]前記微小突起は、高さ1μm以上、直径(相当直径を含む)100〜500μmであり、かつその配設ピッチを100〜1000μmに設定する前記[10]または[11]に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
[13]前記微小突起は、円柱状または角柱状に形成する前記[10]〜[12]のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
[14]前記微小突起は、縦断面形状が円錐台または角錐台形状である前記[10]〜[12]のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
[15]前記微小突起は、頂端面を凸球面に形成する前記[13]または[14]に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
[16]前記乾燥工程を、温度80〜140℃、時間5〜30秒の乾燥条件で行う前記[10]〜[15]のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
本発明の前記[1]に記載の構成を有する蓋材は、先ず、その疎水性微粒子からなる付着防止層が、熱封緘層の外面の全面に亘って高さ100μm以下の多数の微小突起が形成された凹凸面に対して、疎水性微粒子を付与することによって形成されたものとなされている。従って、疎水性微粒子の分散液の塗布工程において、上記微小突起により分散液の面上流動、液だれを防止して微粒子分布の均一な付着防止層を容易に形成することができる。即ち、疎水性微粒子の過剰な部分とか、逆に極端に少ない部分等の分布の偏在を効果的に防止できる。しかも、その上で、疎水性微粒子の付着量が少なくとも0.05g/m以上のものとなされていることにより、付着防止層を全面に亘って良好な内容物付着防止効果を有するものとなしうる。
しかも、付着防止層における疎水性微粒子の付着量は、多くても前記のような高さの低い微小突起の頂端面を薄く覆う程度以下のものとなされていることにより、付着防止層は、微小突起の存在する部分において熱封緘層が点状に露出しているかまたは疎水性微粒子層の極めて薄い部分となって、これらの部分が面上に点状に密な分布で存在する。従って、ヒートシール部において疎水性微粒子層が夾雑物となってヒートシール性を大きく阻害するということがなく、シール強度、密封性を良好に維持しうると共に、該シール強度を全周に亘って均一なものとすることができ、ひいては開封時の安定した易剥離性をも向上しうる。一方、付着防止層は、少ない量の疎水性微粒子群で構成されるにも拘わらず、後掲の実施例と比較例との対比によっても判るように、全体に亘って疎水性微粒子が均一に分布したものとなるため、全面に安定した必要かつ十分な程度の内容物付着防止効果を発現せしめ得る。しかも、付着防止層中に点在する微小突起が、蓋材の取扱い時及び使用中における不本意な微粒子の脱落や剥落を防止し、更には外部の干渉物との摩擦による白化痕の発生を防止して、長期に亘り安定した内容物付着防止効果の維持と共に遜色ない外観の維持に貢献する。
また、前記[2]〜[5]項に記載の構成は、熱封緘層の外面に形成する微小突起の最も好ましい設計条件を提示するものであり、これらの充足により前記[1]項の効果をより一層良好にかつ確実に達成することができる。
また、前記[6]項に記載の構成は、微小突起の前記のような好ましい設計条件との対応関係において、疎水性微粒子の好ましい付与量の上限値を提示するものであり、前記[1]項に記載の下限値との組合せによる0.05〜1.0g/mの付着量に設定することにより、シール強度の低下が少なくしかも内容物の付着防止効果が良好であるという、両要請を同時にバランス良く調和させた蓋材を提供することができる。
また、前記[7]項に記載の構成では、市場から入手しやすい比較的安価な疎水性微粒子材料を用いて、内容物付着防止効果に優れたものとすることができる。
また、前記[8]項に記載のように疎水性微粒子に疎水性シリカと選択使用するときは、愈々市場から入手しやすい安価な材料を用いて、内容物付着防止効果に優れたものとすることができる。
更にまた、前記[9]項に記載のように、ホットメルト樹脂組成物からなる、熱封緘層を有する蓋材に前記[1]〜[8]項に記載の構成を適用することにより、
それらの作用効果を一層良好に、確実に達成しうる。
本発明はまた、前記[10]項に記載の製造方法の発明において、熱封緘層の外面の全面に高さの低い微小突起を形成させ、その上に疎水性微粒子分散液をグラビアコート方式やスプレーコート方式等で塗布し、過剰な分散液をドクターナイフで掻き取り除去したのち、乾燥して、前記[1]項に記載のような疎水性微粒子の付着量の少ない付着防止層を形成するものであるから、全面に密に分布する上記微小突起の存在と、塗工後のドクターナイフによる過剰微粒子の掻き取り除去とによって、全面に薄くて均一な付着防止層を形成できる。しかも該付着防止層は、前述のように微小突起が存在する部分において、熱封緘層の樹脂組成物が部分的に点状に露出しているかまたは疎水性微粒子層の極めて薄い部分となって、それらの部分が点状の密な分布で存在することになる。従って、熱封緘層上に別途疎水性微粒子による付着防止層を設けるものでありながらそれがヒートシール性を大きく阻害することがなく、シール強度を、付着防止層を形成しない蓋材に較べてもほとんど低下しない、あるいは低下しても低下率が20%以下であるような密封性能に優れた蓋材を得ることができる。
また、前記[11]項に記載のような手法で微小突起を形成することにより、蓋材本体への熱封緘層の塗工形成工程において同時に、何ら格別の作業工程を付加することなく微小突起の形成を簡単かつ正確に行うことができ、生産性、製造コストの面で有利である。
また、前記[12]〜[15]項に記載のような微小突起の形状、寸法及び配置の設定とすることにより、前記[10][11]項の効果をより一層良好にかつ確実に達成できる。特に前記[15]項のように、微小突起の頂端面を凸球形のものとする場合には、疎水性微粒子の塗工後ドクターナイフで過剰塗布分を掻き取るに際し、微小突起の頂点で掻き取り量を正確に制限することができるので、愈々疎水性微粒子分布が均一で薄い付着防止層の形成を容易に行うことができる。
更にまた、前記[16]項に記載の乾燥条件を採用することにより、疎水性微粒子に最も有利な疎水性シリカを用いる場合にあっても、それのもつ疎水性、撥水性を損なうことなく、残存塗層を短時間で能率良く乾燥させることができる。
図1は本発明による内容物付着防止蓋材の積層構成の概要を示す断面図である。 図2は、熱封緘層外面に微小突起を同時形成するグラビアコート方式による熱封緘層の形成工程を模式的に示した断面図である。 図3は、熱封緘層の外面に形成する微小突起の形態の代表的な一例を示す断面図である。 図4は、疎水性微粉末分散液の塗工後のドクターナイフによる掻き取り除去工程を模式的に示した断面図である。
図1は、本発明に係る内容物付着防止蓋材の積層構成の一例を示す。該蓋材は、基材フィルム層(2)と金属箔層(3)との積層からなる基材層(1)と、該基材層(1)の金属箔(3)側の外面、即ち施蓋使用時に容器本体の内部に向く側の面に中間樹脂層(4)を介して熱封緘層(5)が設けられている。上記の積層構成は従来の蓋材のそれと同様であり、基材層(1)と熱封緘層(5)とを含む積層体をここでは「蓋材本体」と呼称することとする。
本発明に係る内容物付着防止蓋材は、上記蓋材本体の熱封緘層(5)の外面に、更に付加的に付着防止層(6)を有する。
基材フィルム層(2)は、包装容器の表側に配置されるもので、その材料としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、セルロースアセテート、セロハンなどの単層または複合フィルム、あるいはこれらのフィルムを紙などにラミネートしたものなどを例示することができる。基材フィルム層(2)は通常適宜印刷(7)が施されて意匠性が付与される。
金属箔層(3)は、ガスバリヤ性、遮光性などを付与するものであり、多くはアルミニウム箔が用いられる。特にヨーグルトの容器用の蓋材にあっては、遮光性、軽量性を満足するものとして厚さ5〜50μm程度のアルミニウム箔が好適に用いられる。また、基材フィルム層(2)との積層接着には一般的な接着剤が用いられる。
なお、基材層(1)として、金属箔層(3)を使用せずに、シリカやアルミナ等の金属を基材フィルム層(2)に蒸着した金属蒸着フィルムを使用することも可能である。
中間樹脂層(4)は、基材層(1)と熱封緘層(5)との間に介在して、蓋材に所定の剛性やヒートシール時のクッション性を付与するものであり、適宜必要に応じて設けられる。一般的には厚さ5〜40μmのポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のオレフィン樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル等が用いられる。
熱封緘層(5)は、中間樹脂層(4)および容器側との接着性が良好なものであれば、その材料は、特に限定されない。例えば、ホットメルト接着剤のほか、ラッカータイプ接着剤あるいは公知のシーラントフィルムを用いることもできる。特にヨーグルト包装用容器の蓋材にあっては、ホットメルト接着剤を用いるのが一般的であり、なかでもワックスと、エチレン−不飽和エステル共重合体とを主成分として含み、上記エチレン−不飽和エステル共重合体を30重量%以上の割合で含むホットメルト樹脂組成物からなるものを用いるのが好適である。その理由は、後述の方法による付着防止層の形成において、疎水性微粒子の付着安定性を良好なものとなし得て、熱封緘層(5)に対する付着防止層(6)の密着性を良好なものとなし得ることによる。また、熱封緘層の厚みは特に限定されるものではないが、コスト、密封性、生産性等の点から、微小突起(8)を除く部分において厚さ3〜100μm程度とするのが一般的であり、好適には、10〜50μmの範囲とするのが良い。
ところで、本発明はその実施において、先ず重要なことの1つとして、図1に示すように、上記熱封緘層(5)の外面の全面に、高さの低い多数の微小突起(8)を、望ましくは縦横に規則的な配列状態で、密に設けたものとなされる。
この微小突起(8)の形状は、特に限定されるものではないが、シール強度の確実な確保の上から、円柱状または角柱状のものとすることが最も好ましいが、外周面に若干のテーパーないし傾斜を付与した円錐台または角錐台の縦断面形状を有するものとしても良い。その他円錐形、角錐形のものであっても良い。更には、不規則、不定型な凸部形状によるものであっても良い。
また、微小突起(8)の頂端面は、後述のドクターナイフによる掻き取り作業の円滑な遂行及び残存微粒子量の正確な制御のために、上方に円弧状をなす凸球面に形成したものとすることが好ましい。
また、この微小突起(8)の寸法設定、配置設定は、図3に示すように高さHにおいて最大高さHを100μm以下とすることを必須とすることのほか、最低高さHを1μm以上とし、直径Dを50〜500μm、配設ピッチPを100〜1000μmに設定することが望ましい。
尚、微小突起(8)の「直径」は、突起形状が断面円形以外の多角形等である場合、4A/L(A:断面積、L:断面長)で定義される「相当直径」を含むものとする。
微小突起(8)の高さHが100μmを超える高いものとすると、疎水性微粒子の少量の付着量のもとで十分な付着防止効果を得ることができない。逆に、1μm未満の低すぎるものであるときは、疎水性微粒子の塗布量(付着量)の均一化をはかり難いだけでなく、良好なシール性の確保も困難なものとなり、本発明の効果を満足に達成することができない。本発明の実施における微小突起(8)の好ましい高さHは、概ね30〜80μmの範囲である。
また、微小突起(8)の直径Dは、該突起(8)の最大径を有する部分の直径として定義されるものであり、これが50μm未満の突起はその形成が困難である。
逆に、直径が500μmを超える太さの大きいものとするときは、概して全面に均一な付着防止効果を達成することが困難になる。本発明の実施における好ましい直径Dの範囲は、概ね100〜300μmである。
更にまた、微小突起(8)の配設ピッチP、即ち隣接する突起同士の中心間距離は、これが100μm未満では良好な付着防止効果を達成することができず、逆に1000μmを超えるときは、良好なシール性、シール強度の確保が困難になる。好ましい配設ピッチPの範囲は、概ね200〜450μmである。
熱封緘層(5)の外面への上記微小突起(8)の形成手段は、本発明において特に限定されるものではないが、熱封緘層(5)の形成を上記のようなホットメルト樹脂組成物を用いたグラビアコート方式での塗工によって行うものとし、その際、図2に示すように、グラビアロール(10)としてその外周面に上記微小突起(8)の形状と配置に対応した多数の微小凹部(10a)を彫刻したものを用いることによって、熱封緘層(5)の塗工形成と同時にその表面に微小突起(8)を形成せしめるものとするのが最も有利である。その他の微小突起(8)の形成手段としては、例えば熱封緘層(5)の形成後に、別途、微小凹部を有する型押しロールあるいはプレス金型を用いて、熱プレス成形する方法を採用しても良い。
本発明の実施において、もう1つの重要な事項の1つは、微小突起(8)を全面に形成した上記熱封緘層(5)の外面に、更に別途、所定範囲の少量の疎水性微粒子からなる厚さが薄くて均一な、付着防止層(6)を形成することである。
具体的には、付着防止層(6)における疎水性微粒子の付着量(残存塗布量)を0.05g/m以上に設定すると共に、多くとも前記微小突起(8)の頂端面を薄く僅かに覆う程度の量以下に設定することである。このような付着量の上限を数値で表せば、概ね1.0g/mである。疎水性微粒子の付着量が上記の下限値0.05g/m未満であると、良好な内容物付着防止効果を得ることができない。逆にそれらが上限値の1.0g/mを超えるときは、内容物付着防止効果に優れるものの、付着防止層(6)が熱封緘層(5)のヒートシール性を阻害し、具体的には付着防止層(6)を有しない場合に較べてシール強度(耐剥離強度)が20%以上も低下し、安定した良好な容器の密封性が損なわれるおそれがある。
上記の付着防止層(6)を構成する疎水性微粒子は、蓋材の内容物付着防止性能の支配的役割を担うものであり、20mN/m以上の表面エネルギーを有する疎水性物質からなるものであればその材料は特に限定されない。具体的に例示すれば、疎水性のシリカ、アルミナ、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ケイ酸カルシウム等を挙げることができる。なかでも、疎水性能、コスト、超微粒子材料の市場からの入手のし易さ等の観点から、疎水性シリカやアルミナの使用が好適である。
疎水性微粒子の一次粒子における平均粒径は、1〜5,000nmの範囲のものを用いるべきである。平均粒径1nmの未満の超微粒子は、市場からの入手が困難であり、またコストの面からも不利である。他方、平均粒径5,000nmを超えるものでは、ヒートシール性を阻害するおそれが増大すると共に、付着防止効果が低下するおそれがあるため不適である。好ましい平均直径は3〜3000nm、特に好ましくは3〜1000nmの範囲である。
本発明に係る蓋材の製造において、上記付着防止層(6)の形成方法もまた、蓋材の内容物付着防止性能、及びヒートシール性に重大な影響をもつ。
本発明による蓋材の製造方法において、付着防止層(6)の形成は、微小突起(8)を形成した熱封緘層(5)の外面への疎水性微粒子の適正量の塗工(塗布)と乾燥のみによって行うものとしても良いが、好適な方法としては、疎水性微粒子の過剰量の塗工(塗布)、その直後のドクターナイフによる過剰な疎水性微粒子の掻き取り除去、そして最後に乾燥の各工程の順次実施によって行うものとする。
次に、これらの各工程の詳細について説明する。
[疎水性微粒子の塗工]
先ず、有機溶媒中に所定濃度に疎水性微粒子を分散した分散液を調製し、これを蓋材本体における熱封緘層(5)の外面の多数の微小突起(8)を有する面に塗布する。
分散液の調製に用いる溶媒は、下地の熱封緘層(5)に対する疎水性微粒子の定着性、付着性を確保するために有機溶媒を用いるべきであり、特に極性基を有する有機溶媒を用いるのが好ましい。なかでもアルコール類の使用が好適であり、特にコスト、安全性、撥水性の発現効果等の面からエタノールやメタノールの使用が好適である。
分散液中の微粒子の分散濃度は、採用する塗工手段との関係を考慮して、2〜10%程度の範囲で任意に設定しうるが、好適な分散濃度は概ね3〜6%程度である。
分散液の塗工手段は、公知の任意の方法を採用しうる。例えばグラビアコート法、吹き付け、バーコート法等を任意に採用しうる。
ここに重要なことは、分散液の実質的な塗布量である。即ち、塗布後の分散液に含まれる疎水性微粒子の乾燥後重量が、付着防止層(6)に求める付着量を超えるような過剰な量として塗布すべきである。次工程のドクターナイフによる過剰微粒子の掻き取り除去によって、全面に薄くて微粒子分布の均一な付着防止層(6)を確実に形成せしめるものとするためである。このような塗工工程時における分散液の塗布量は、固形分量すなわち分散液に含まれる疎水性微粒子の重量において概ね0.1〜1.2g/mの範囲に設定すべきである。
[ドクターナイフによる掻き取り]
上記分散液の塗工後、なるべくその直後において、図4に示すように塗布層(6a)の面上にゴム製等の柔軟なドクターナイフ(12)を軽く押し当てるようにしながら該面を摺擦し、塗布層(6a)の面を平坦に均すと共に、過剰に塗布された分散液を掻き取り除去する。ここに、ドクターナイフ(12)の刃先の設定位置の調節、即ち微小突起(8)の頂端面との間の距離の調節により、残存分散液の量を自在にコントロールすることができる。従って、形成しようとする付着防止層(6)の疎水性微粒子の付着量の設計標準値に対応してそれを任意に調節する。
[乾燥]
次いで、上記の分散液の塗工及び掻き取り除去工程後、蓋材本体を乾燥工程に供し、分散液中の有機溶媒を揮散させて、所期する付着防止層(6)を形成する。この乾燥は自然乾燥で行っても良いが、作業効率及び疎水性微粒子(10)の定着性の向上のためには強制的な加熱乾燥で行うことが望ましい。このときの加熱条件は特に限定されるものではないが、温度80〜140℃、好ましくは100〜120℃、時間5〜30秒、好ましくは10〜20秒程度に設定すべきである。温度が上記下限値80℃より低いと乾燥工程に時間がかかり、時間が5秒未満では乾燥が不十分なものとなり、その後の取扱いにおいて付着防止層の部分的剥離や脱落を生じ易い。反面、乾燥温度を140℃を超える高い温度に設定したり、あるいは時間を30秒を超える時間に設定すると、殊に疎水性微粒子に疎水性シリカを用いている場合、それがもつ疎水性、撥水性が損なわれるおそれがある。
上記の乾燥工程により、塗工分散液中に含まれる溶媒のアルコール類は蒸発し、除去されるので、残留する疎水性微粒子によって形成される付着防止層(6)は、微小突起(8)による凹凸面に沿った形で表面凹凸状に形成される。しかも微視的には、隣接する微小突起(8)(8)間の谷部ないし凹部において厚さが厚く、微小突起(8)部分において相対的に薄い層として形成される。
更にまた、上記により形成された付着防止層(6)は、熱封緘層(5)の表面に接触している下層部分の疎水性微粒子が該熱封緘層に付着一体化して定着している一方、層(6)の全体が微小突起(8)による拘束作用を受けて成層状態を安定に保持したものとなる。このため疎水性粒子の不本意な脱落、剥落のおそれが少なく、良好な密着性を保有する付着防止層(6)が形成される。
次に、本発明の効果を確認するために、その各種の実施例を比較例との対比において示す。
(蓋材本体の作製)
基材フィルム(2)として厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、その片面に厚さ30μmのアルミニウム箔(3)をポリウレタン系ドライラミネート接着剤により貼合わせ、基材層(1)とした。
次に、上記基材層(1)のアルミニウム箔(3)側の表面に上記同様の接着剤により、厚さ20μmのポリエチレンフィルムを積層接着して中間樹脂層(4)を形成し、更にその外側にグラビアコート法により熱封緘層(5)を形成した。これによって得られた基材層(1)/中間樹脂層(4)/熱封緘層(5)の積層体をもって蓋材本体とした。
ここに、上記熱封緘層(5)としては、ワックス:40重量部、エチレン-酢酸ビニル共重合体:54重量部、ロジン:5重量部、シリコンオイル:1重量部、からなる組成のホットメルト樹脂組成物を用い、塗布量18g/mの割合でグラビアコート法により塗工形成するものとした。
また、実施例の各種試料のものについては、上記グラビアコート法による塗工に用いるグラビアロールに、下記の微小突起の各種設計仕様に対応した凹刻部を外周面の全面に設けたものを使用し、それによって熱封緘層(5)の形成と同時にその外面に、高さHと直径D及び配設ピッチPを互いに異にした下記I、II、III、IVの4種類の短円柱状微小突起(8)を形成するものとした。
I: H30μm×D200μm×P300μm
II: H50μm×D100μm×P200μm
III: H80μm×D300μm×P450μm
IV: H150μm×D1,000μm×P1,500μm
(疎水性微粒子の塗工)
疎水性微粒子として、下記A,Bの2種類を用意した。
A:疎水性シリカ 一次粒子平均粒径 7nm
(商品名:アロエジルR812S)
B:疎水性シリカ 平均粒径 3000nm
(商品名:サイロホービック100)
そして、上記A,Bの各疎水性シリカを、エタノール溶媒及びメタノール溶媒の各有機溶媒中に表1に示す分散濃度で分散させて各種の分散液を調製した。
次いで、これらの各種分散液を、蓋材本体の前記熱封緘層(5)の外面にスプレーコート法により表1に示す各種の塗布量のもとに塗布した。表1に示す分散液の塗布量は、いずれも分散液中に含まれる疎水性微粒子の重量をもって示すものである。
(塗膜の均整処理:ドクターナイフによる掻き取り)
上記分散液の塗布直後に、塗工工程の一貫として、塗布層の表面にドクターナイフを当接させこれを相対移動させることにより、塗布層の表面部の過剰な分散液を掻き取り除去すると共に、塗布層の表面を平坦状に均して、分散液が所期する厚みで残存した塗工済シートを得た。
(乾燥)
次いで、上記塗工済みシートを表1に示す乾燥条件で強制乾燥し、熱封緘層(5)上に疎水性微粒子が表1に示すような付着量で残存付着した内容物付着防止層(6)を形成した。
尚、表1に示す各種の試料中、実施例及び比較例のNo.1〜5は前記Iの微小突起を形成したものである。同様にNo.9〜11はIIの微小突起を、No.14〜16はIIIの微小突起を、比較例のNo.6〜8はIVの微小突起を形成したものであり、比較例のNo.12,13は微小突起を有しない熱封緘層面上に付着防止層を形成したものである。
以上により、表1に示す実施例及び比較例の各種試料を得た。そして、各試料について下記の評価試験を行った。結果を図1に併記する。
(評価試験)
(1)付着防止性能
各試料No.1〜15の蓋材の裏面、即ち付着防止層の外面上に、アロエヨーグルト(森永乳業株式会社製 商標「森永アロエヨーグルト」)を約0.5ccの液滴として滴下し、試料をゆっくりと傾けたときに上記液滴が「転がりはじめたときの傾斜角度」を測定して、次の基準で判定評価した。
◎・・・30度以下
○・・・31度以上60度以下
△・・・61度以上90度以下
×・・・90度以上
(2)シール性
試料No.1〜15の蓋材を、120〜180℃×0.2MPa×1.0secの熱圧シール条件で容器本体(紙/ポリエチレン製容器)のフランジ面上にヒートシールした。
そして、付着防止層を設けていない蓋材本体のままの蓋材におけるシール強度(蓋材の耐剥離強度・密封性)を基準値として、シール強度の低下率を下記の基準で判定評価した。
◎・・・付着防止層なしのものとほぼ同等
○・・・強度低下20%未満
×・・・強度低下20%以上
(3)密着性
試料No.1〜15の各蓋材の付着防止層の面に、黒い布を巻き付けた重り(500g)を垂直に載せ、ゆっくりと長さ200mm擦り、布に付着したシリカを目視で確認した。
そして、黒い布における疎水性微粒子及び付着防止層の転移付着量(剥離量)を目視検査し、下記の評価基準で評価した。
◎・・・ほとんど付着なし
○・・・許容範囲と認められる僅かな付着あり
×・・・明らかに多くの付着あり
上記(1)〜(3)の各評価試験の結果を、表1に併記して示す。
Figure 2012017117
表1の「付着防止の性能」試験の結果に示すように、本発明による内容物付着防止蓋材においては、試料を僅かに傾けるだけでヨーグルト液滴が転がり移動を始める。このことは、ヨーグルト、プリン、ゼリー等の粘稠な液体成分を含むような内容物に対し、蓋材裏面への該内容物の付着防止効果に優れたものであることを示す。しかも「シール性」試験の結果に示すように、付着防止層の存在によってヒートシール性がほとんど損なわれることなく、良好な密封性を維持しつつ、上記付着防止性能を付与しうる。加えて、「密着性」試験の結果に見られるように、疎水性粒子からなる付着防止層の密着性が良好で、不本意な疎水性微粒子の分離脱落、付着防止層の部分剥離等のおそれがなく、長期に亘って内容物付着防止性能を安定に維持しうると共に、容器内への異物混入のおそれもない。
1・・・基材層
2・・・基材フィルム層
3・・・金属箔層
4・・・中間樹脂層
5・・・熱封緘層
6・・・付着防止層
8・・・微小突起
10・・グラビアロール
10a・微小凹部
11・・バックアップロール
H・・・微小突起の高さ
D・・・微小突起の直径
P・・・微小突起の配設ピッチ

Claims (16)

  1. 少なくとも基材層と熱封緘層とを有する蓋材において、
    前記熱封緘層の外面に、高さ100μm以下の多数の微小突起が全面に亘って密に設けられると共に、
    この突起を有する前記外面に、付着防止層が形成され、
    該付着防止層は、疎水性微粒子からなり、その付着量が0.05g/m以上でかつ多くとも前記微小突起の頂端面を僅かに覆う量以下に設定されていることを特徴とする内容物付着防止蓋材。
  2. 前記微小突起は、高さ1μm以上、直径(相当直径を含む)50〜500μmであり、かつその配設ピッチが100〜1000μmに設定されている請求項1に記載の内容物付着防止蓋材。
  3. 前記微小突起は、円柱状または角柱状である請求項1または2に記載の内容物付着防止蓋材。
  4. 前記微小突起は、縦断面形状が円錐台または角錐台形状である請求項1または2に記載の内容物付着防止蓋材。
  5. 前記微小突起は、頂端面が凸球面に形成されている請求項3または4に記載の内容物付着防止蓋材。
  6. 前記付着防止層は、疎水性微粒子の付着量が、乾燥後重量において1.0g/m以下に設定されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材。
  7. 前記疎水性微粒子は、平均粒径1nm〜5,000nmである請求項1〜6のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材。
  8. 前記疎水性微粒子が、疎水性シリカである請求項1〜7のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材。
  9. 前記熱封緘層が、ワックス、及びエチレン−不飽和エステル共重合体を主成分として含むホットメルト樹脂組成物からなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材。
  10. 少なくとも基材層と熱封緘層とを有する蓋材の前記熱封緘層の外面に高さ100μm以下の多数の微小突起を全面に亘って形成し、
    次いで、この微小突起を形成した前記外面に、有機溶媒に疎水性微粒子を分散した分散液を塗布し、
    この塗布層の表面側の過剰分散液をドクターナイフで掻き取り除去したのち、乾燥することにより、前記外面に、前記疎水性微粒子からなり、その付着量が0.05g/m以上でかつ多くとも前記微小突起の頂端面を僅かに覆う量以下に設定された付着防止層を形成することを特徴とする内容物付着防止蓋材の製造方法。
  11. 前記熱封緘層の外面の微小突起は、該熱封緘層を塗工形成するグラビアロールの表面に微小な対応形状の凹部を形成したグラビアロールを用いて、熱封緘層の塗工工程時に同時形成する請求項10に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
  12. 前記微小突起は、高さ1μm以上、直径(相当直径を含む)100〜500μmであり、かつその配設ピッチを100〜1000μmに設定する請求項10または11に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
  13. 前記微小突起は、円柱状または角柱状に形成する請求項10〜12のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
  14. 前記微小突起は、縦断面形状が円錐台または角錐台形状である請求項10〜12のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
  15. 前記微小突起は、頂端面を凸球面に形成する請求項13または14に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
  16. 前記乾燥工程を、温度80〜140℃、時間5〜30秒の乾燥条件で行う請求項10〜15のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。

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