JP2012015357A - 薄膜トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】柱状結晶構造を有する金属を用いた場合でも、簡便な方法で、再現性良く階段構造状のテーパーを有する電極を形成する。
【解決手段】真空状態を保ったままの状態において、同一種類の金属を用いて、スパッタリング法で少なくとも2層の金属膜を成膜する成膜工程と、該成膜工程によって成膜された複数の金属膜にエッチング処理を施すことにより、階段構造状のテーパー形状を端部に有する、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極のうちの少なくとも1つを形成するエッチング工程とによって薄膜トランジスタを製造する。
【選択図】図4

Description

本発明は、薄膜トランジスタおよびその製造方法に関し、特に動作安定性に優れたトランジスタおよびその製造する方法に関するものである。
近年、有機発光素子等の駆動用トランジスタとして、薄膜トランジスタ(以下、TFT(Thin Film Transistor)と称する。)の開発研究が盛んに行われている。
TFTに多く用いられる電極材料の一つとしてMoがあり、このMoを用いて特に簡便に大面積に均一に成膜する方法として、スパッタリング法が用いられることが多い。しかし、Moは柱状結晶構造に成長する特性があるため、Moをゲート電極に用いた場合、パターン端部のテーパー化が困難となり、ゲート電極のエッチング後に、ゲート電極端部が垂直に切れた構造となる。その結果、ゲート電極上にゲート絶縁膜を成膜した時に、ゲート電極端部でゲート絶縁膜の段切れが起こり、TFT特性の安定性・信頼性に悪影響を及ぼす可能性がある。
そのような問題を回避する技術として、特許文献1には、露光用マスクのパターンを工夫することによって、電極端部に階段構造からなるテーパー形状を作製する方法が記載されている。
また、別の方法として、特許文献2には、電極の成膜を第1成膜工程と第2成膜工程に分けて、その後にエッチングを行うことで、電極端部に階段構造からなるテーパー形状を作製する方法が記載されている。
特開2009−158940 特開2007−294672
しかし、特許文献1に記載の方法では、露光量の制御を精密に行う必要があり、大面積に均一に露光することを考えると、再現性をとることが難しい。また、スパッタされたMo等の柱状結晶構造を有する電極を用いた場合、水平方向のエッチングが進みにくいので、階段構造状のテーパーを再現よく形成することは難しい。
また、特許文献2に記載の方法では、第1成膜工程と第2成膜工程で作製される電極はそれぞれAlを含む金属、Moを含む金属と異種元素の金属となっており、歩留まり低下および工程の複雑化という問題がある。また、特許文献2には、Moのような柱状結晶構造の金属のみを用いて電極を形成する方法については何の提案もなされていない。
本発明は、上記の事情に鑑み、階段構造状のテーパー形状の端部を有する電極を備えた薄膜トランジスタであって、たとえば柱状結晶構造を有する金属からなる電極を用いた場合でも、簡便な方法で、再現性良く形成することができる薄膜トランジスタおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の薄膜トランジスタは、所定の基板上に形成される薄膜トランジスタであって、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極の少なくとも1つが、同一種類の金属を用いて形成されるものであり、その少なくとも1つの電極が、基板面に対して水平な界面を介して積層された複数の金属膜から形成されるものであるとともに、電極の端部が階段構造状のテーパー形状であることを特徴とする。
また、上記本発明の薄膜トランジスタにおいては、少なくとも1つの電極を、柱状結晶構造を有する金属から形成することができる。
また、少なくとも1つの電極を、Mo元素のみから形成することができる。
また、In,Ga,Znのうち少なくとも1種の元素を含むアモルファス酸化物半導体からなる活性層を設けることができる。
また、基板として、可とう性を有するものを用いることができる。
本発明の薄膜トランジスタの製造方法は、真空状態を保ったままの状態において、同一種類の金属を用いて、スパッタリング法で少なくとも2層の金属膜を成膜する成膜工程と、成膜工程によって成膜された複数の金属膜にエッチング処理を施すことにより、階段構造状のテーパー形状を端部に有する、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極のうちの少なくとも1つを形成するエッチング工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の薄膜トランジスタの製造方法においては、成膜工程において、n番目(n≧2)の成膜における成膜圧力を、(n−1)番目の成膜における成膜圧力よりも高くすることができる。
また、成膜工程において、n番目(n≧2)の成膜における成膜電力を、(n−1)番目の成膜における成膜電力よりも低くすることができる。
また、成膜工程において、n番目(n≧2)の成膜における基板温度を、(n−1)番目の成膜における基板温度よりも低くすることができる。
また、少なくとも1つの電極を、柱状結晶構造を有する金属から形成することができる。
また、少なくとも1つの電極を、Mo元素のみから形成することができる。
また、薄膜トランジスタのソース電極とドレイン電極との間に、In,Ga,Znのうち少なくとも1種の元素を含むアモルファス酸化物半導体からなる活性層を形成することができる。
また、薄膜トランジスタを、可とう性を有する基板上に形成することができる。
本発明の薄膜トランジスタおよびその製造方法によれば、特許文献1のように特殊なマスクパターンを用いることなく、通常のままで、なおかつ電極の成膜方法としてスパッタリング法を用いているので、特許文献1のように再現性が問題になることなく、大面積に均一に再現よくパターンを形成することができる。また、基板面に対して水平な界面を介して複数の金属膜を形成するので、柱状結晶構造をもつ電極の場合でも、水平方向のエッチングが進みやすく、階段構造を再現よく作製できる。
また、本発明の薄膜トランジスタの製造方法においては、成膜工程において、真空状態を保ったままの状態で、同一種類の金属を用いて、スパッタリング法で少なくとも2層の金属膜を成膜するようにしたので、特許文献2のように工程が複雑化されることなく、簡便な方法で歩留まりが向上する。
すなわち、本発明の薄膜トランジスタおよびその製造方法によれば、電極端部が階段構造状のテーパー形状である薄膜トランジスタを、柱状結晶構造を有する電極を用いた場合でも、簡便な方法で、再現性良く形成することができる。
本発明にて作製されるTFTの構成の一例を概略的に示した図である。 柱状結晶が成長したMoの構造を示した模式図である。 段階的に成膜した場合のMoの構造を示した模式図である。 段階的に成膜した場合のMoのエッチングの様子を示した模式図である。 本発明の実施例にて用いたスパッタリング装置の概略図である。
以下、図面を参照して本発明の薄膜トランジスタおよびその製造方法の一実施形態について詳細に説明する。図1に本実施形態のTFTの概略構成を示す。
本実施形態のTFTは、図1に示すように、基板1と、基板1上に設けられたゲート電極2と、ゲート電極2上に成膜されたゲート絶縁膜3と、ゲート絶縁膜3上に設けられた活性層4と、活性層4上に設けられたソース電極6およびドレイン電極7と、活性層4上におけるソース電極6とドレイン電極7との間に設けられた保護層5と、平坦化膜8とを備えている。
ここで、柱状結晶構造を有するMo等のテーパー化しにくい金属により電極を形成する場合、電極の端部を階段構造状になるように作製すれば、テーパーの役割を果たし、段切れを起こすことなく、また他の元素を用いることなく、簡便に正常に動作するデバイスを作製できる。
そこで、本実施形態のTFTにおいては、ゲート電極2、ソース電極6およびドレイン電極7を、基板1の面に対して水平な界面を介して積層された複数の金属膜から形成するとともに、これらの電極での端部が階段構造状のテーパー形状となるように作製している。
さらに、これらの電極は、生産性向上のためスパッタリング法で成膜することが望ましいが、その製造方法については、後で詳述する。
ゲート電極2、ソース電極6およびドレイン電極7に用いる電極材としては、公知の導電性材料を用いることができる。例えば、Al,Cr,Ta,Ti,Au,Ag等の金属およびこれらの合金、SnO,ZnO,In,酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物導電膜、またはこれらの混合物が挙げられるが、低抵抗であることおよびコストが安いという安定性の面からMoが望ましい。
活性層4の材料としては、公知の半導体材料を用いることができる。例えば、a−Si,p−SiなどのSi半導体、GaNなどの化合物半導体、さらにアモルファス酸化物半導体として、In、Ga及びZnの少なくとも一種を含む酸化物、例えば、Inを含む酸化物、InとZnを含む酸化物、及びIn、Ga及びZnを含む酸化物(InGaO(ZnO)m (mは6未満の自然数))があげられる。そのうち大面積における安定性が見込めるIn,Ga,Znのうち少なくとも1種の元素を含むアモルファス酸化物半導体が望ましい。
基板1の材料としては、ガラス、セラミックス、Fe,Al,Ni,Cu,Coやこれらの合金等の金属、Siなどの半導体基板のほか、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド等の可とう性基板を用いることができる。そのうち、柔軟性を持ち合わせており、応用性の高い可とう性基板を用いることが望ましい。
次に、本実施形態のTFTの製造方法について詳しく説明する。本実施形態の説明では、ボトムゲート型のTFTの製造方法について説明するが、TFTの構造はボトムゲート型に限定されず、適宜選択すればよい。本発明のTFTの製造方法は、例えば、ソース・ドレイン電極の後に活性層を形成したボトムコンタクト型のTFTの製造方法に適用してもよいし、ソース・ドレイン電極をゲート電極よりも先に形成したトップゲート型のTFTの製造方法に適用してもよい。
−ゲート電極の形成−
ボトムゲート型のTFTの場合、まず基板1上にゲート電極2を形成する。例えば、スパッタリング法によりMoを成膜して、フォトリソグラフィ法及びウェットエッチング法によってパターニングすることによりゲート電極2を形成する。
ゲート電極2の成膜工程は、真空状態を保ったままの状態において、同一種類の金属を用いて、スパッタリング法で少なくとも2層の金属膜を成膜することによって行われる。
ゲート電極2の成膜工程について詳細に述べる。ゲート電極2を形成する第1の金属膜をスパッタリング法で成膜した後、その第1の金属膜の成膜を一旦停止し、真空状態を保ったままの状態において、再度スパッタリング法で第2の金属膜の成膜を行う。このようにして成膜することにより第1の金属膜と第2の金属膜との間に界面ができる。そして、その後、第2の金属膜の上に、上記と同様にして金属膜を順次成膜する。
このようにして成膜することにより、金属膜と金属膜との界面によってウェットエッチングの際、上段へ行くほど水平方向へのエッチング速度が上昇し、階段構造状のテーパー化を容易にすることが可能となる。
また、ゲート電極2の成膜方法やパターニング方法も使用する材料等に応じて適宜選択すればよく、成膜方法としては、スパッタリング法のほかに、例えば、真空蒸着法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式が挙げられる。
さらに、より小さなテーパー角を形成するためには、下記のような方法を取ることができる。
上述した成膜工程において、n番目(n≧2)の成膜における成膜圧力を、(n−1)番目の成膜における成膜圧力よりも高くする。
また、成膜工程において、n番目(n≧2)の成膜における成膜電力を、(n−1)番目の成膜における成膜電力よりも低くする。
また、成膜工程において、n番目(n≧2)の成膜における基板温度を、(n−1)番目の成膜における基板温度よりも低くする。
上記の方法にて成膜すると、成膜工程が進むにつれて、より低エネルギーな状態でスパッタリングされるので、より粗な膜になっていく。これにより水平方向のエッチング速度がさらに上昇し、よりテーパー角の小さなテーパーを作製することができる。
さらに、ゲート電極2を形成する金属の元素については、Mo元素のみから構成されることが望ましい。
−ゲート絶縁層および活性層の形成−
ゲート電極2を形成した後、ゲート絶縁層3として例えばSiO層、活性層4として例えばInGaZnO層を順次形成する。これらの層もゲート電極2の形成と同様、それぞれスパッタリング法等によって順次成膜を行い、各層の形状に応じてパターニングする。
なお、各層の材料は適宜選択すればよい。例えば、ゲート絶縁層3としては、SiNx、SiON、Al、Y、Ta、HfO等の絶縁体から構成され、それらの化合物を2種以上含む絶縁層としてもよい。また、透明ポリイミドのような高分子絶縁体を用いてもよい。
また、上記のように、活性層4については、In,Ga,Znのうち少なくとも1種の元素を含むアモルファス酸化物半導体からなることが望ましい。また、基板1としては可とう性を有する基板が望ましい。
−ソース・ドレイン電極の形成−
次に、フォトリソグラフィ法及びエッチング法によって活性層4をパターニングした後、ソース電極6およびドレイン電極7を形成するMoの金属膜をスパッタリング法により成膜してソース電極6およびドレイン電極7にパターニングする。なお、ソース電極6およびドレイン電極7の形成方法も、ゲート電極2の形成で例示した材料、成膜方法、パターニング方法等を適宜採用することができる。
これにより、ボトムゲート型であって、活性層4をソース電極6およびドレイン電極7よりも先に形成したトップコンタクト型のTFTが形成される。
そして、ソース電極6およびドレイン電極7を形成した後、TFTを形成した側の基板全面に樹脂層を形成して平坦化膜8を形成する。具体的には、例えば、アクリル樹脂を用いてスピンコーティングにより樹脂層を形成する。さらにこの上にELディスプレイ用であれば画素電極、発光層等の作製をおこなう。また、撮像素子用であれば、感光層等の作製を行う。
以下、上述した実施形態のTFTおよびその製造方法の実施例を説明する。
本実施例においてはスパッタリング装置を用いて成膜を行った。スパッタリング装置の簡単な略図を図5に示す。スパッタリング装置は、図5に示すように、基板が設置される装置外枠10と、ターゲット11と、ターゲット11に電力をかける電源12と、基板1の温度を計測する温度計13とを備えている。
そして、スパッタリング法は、装置内を真空に保ち、Ar等のガスを混入してターゲット11に電力をかけて、正イオン化されたガス粒子をターゲット11に衝突させることにより、ターゲット粒子を基板1に蒸着する方法である。以下、装置内の圧力の大きさを成膜圧力、ターゲット11にかける電力の大きさを成膜電力、基板1と装置外枠10とが接する面において、熱電対などの温度計13で測定した温度を基板温度とする。
まず基板1を用意する。本実施例では、基板1としてガラス基板(0.7mm)を用いた。次に、上記基板1上にTFTを形成した。
まず、スパッタリング法により10nmの厚みでMo膜を形成した後、スパッタをやめて、そのまま3分真空下で待機した。その後、その真空状態を保ったまま、同様に10nmの厚みでMo膜を形成し3分待機する。この工程を4回繰り返し、合計40nmの厚みでMo膜を形成した。
このようにMoを成膜後待機することにより、膜表面の温度が低下する。それにより次に成膜されるMo膜との間に界面が形成され、従来の柱状結晶(図2参照)よりも微細な結晶が敷き詰められた構造(図3参照)ができる。これにより水平方向のエッチング速度が上段に行くほど上昇し、容易にテーパー化を図ることができた。図4(A)〜(C)はMo膜のエッチング工程を時間の経過順に示したものである。また、図4(B)中に示される矢印はエッチングの方向を示したものである。
上述したようにMo膜形成後、フォトリソグラフィ法及びエッチング法によってパターニングすることによりゲート電極2を形成した。これによりゲート電極2の端部に、階段構造を有するテーパー形状を作ることができた。
ここで、スパッタリング工程の際の待機時間とテーパー形状の関係を表1に示す。各金属膜の成膜にて3分以上待機することで、十分に膜表面の温度が低下し、テーパー形状が改善されることが分かった。
Figure 2012015357
そして、ゲート電極2を形成した後、ゲート絶縁層3としてSiO層(厚み:200nm)、活性層4としてInGaZnO層(厚み:40nm)、活性層4を保護する保護層5としてGa層(厚み:20nm)を順次形成した。これらの層もゲート電極2の形成と同様、それぞれスパッタリング法等によって順次成膜を行い、各層の形状に応じてパターニングした。
フォトリソグラフィ法及びエッチング法によって活性層4をパターニングした後、ソース電極6およびドレイン電極7となるMo(厚み:100nm)をスパッタリング法により成膜してソース電極6およびドレイン電極7にパターニングした。
これにより、ボトムゲート型であって、活性層4をソース電極6およびドレイン電極7よりも先に形成したトップコンタクト型のTFTが形成できた。
ソース電極6およびドレイン電極7を形成した後、TFTを形成した側の基板全面に、アクリル樹脂を用いてスピンコーティングにより樹脂層(厚み:1.5μm)を形成して平坦化膜8を形成した。その後、このTFTが正常に動作することを確認した。
実施例1において、ゲート電極2におけるMo膜の形成方法を変更した例を説明する。
まず基板1を用意する。本実施例ではガラス基板(0.7mm)を用いた。次に、上記基板1上にTFTを形成した。
まず、スパッタリング法により成膜圧力0.3Paにて10nmの厚みでMo膜を形成した後、スパッタをやめて、そのまま真空下で待機した。その後、真空状態を保ったままで成膜圧力を0.5Paに圧力を上昇させて10nmの厚みでMo膜を形成した。その後、真空状態を保ったままで0.8Pa、1.0Paと成膜圧力を徐々に圧力を上昇させて段階的に10nmずつ成膜することで、計40nmのMo膜を形成した。
このようにMo膜を段階的に成膜することで、実施例1と同様に従来の柱状結晶よりも微細な結晶が敷き詰められた構造ができた。さらに成膜圧力を増加させながら成膜すると、より低エネルギーな状態でスパッタされるので、より粗な膜になっていく。これにより上段に行くほど水平方向のエッチング速度がさらに上昇し、よりテーパー角の小さなテーパーを作製することができた。
これをフォトリソグラフィ法及びエッチング法によってパターニングすることによりゲート電極2を形成した。これによりゲート電極2の端部に、階段構造を有するテーパー形状を作ることができた。
そして、実施例1と同様に活性層4、保護膜5、ソース電極6、ドレイン電極7、および平坦化膜8を形成することで、ボトムゲート型であって、活性層4をソース電極6およびドレイン電極7よりも先に形成したトップコンタクト型のTFTが形成され、TFTが正常に動作することを確認した。
上述した実施例1、2において、ゲート電極2におけるMo膜の形成方法を変更した例を説明する。
まず基板1を用意する。本実施例ではガラス基板(0.7mm)を用いた。次に、上記基板1上にTFTを形成した。
まず、スパッタリング法により成膜電力300Wにて10nmの厚みでMo膜を形成した後、スパッタをやめて、そのまま真空下で待機した。その後、真空状態を保ったままで成膜電力を250Wに小さくして10nmの厚みでMo膜を形成した。その後、真空状態を保ったままで200W、150Wと徐々に成膜電力を小さくして段階的に10nmずつ成膜することで、計40nmのMo膜を形成した。
このようにMoを段階的に成膜することで、実施例1、2と同様に従来の柱状結晶よりも微細な結晶が敷き詰められた構造ができた。さらにDC電力を減少させながら成膜すると、より低エネルギーな状態でスパッタされるので、実施例2と同様により粗な膜になっていく。これにより上段に行くほど水平方向のエッチング速度がさらに上昇し、よりテーパー角の小さなテーパーを作製することができた。
これをフォトリソグラフィ法及びエッチング法によってパターニングすることによりゲート電極2を形成した。これによりゲート電極2の端部に、階段構造を有するテーパー形状を作ることができた。
以下、実施例1、2と同様に活性層4、保護膜5、ソース電極6、ドレイン電極7、および平坦化膜8を形成することで、ボトムゲート型であって、活性層4をソース電極6およびドレイン電極7よりも先に形成したトップコンタクト型のTFTが形成され、TFTが正常に動作することを確認した。
実施例1〜3において、ゲート電極2におけるMo膜の形成方法を変更した例を説明する。
まず基板1を用意する。本実施例ではガラス基板(0.7mm)を用いた。次に、上記基板1上にTFTを形成した。
まず、スパッタリング法により基板温度100℃にて10nmの厚みでMo膜を形成した後、スパッタをやめて、そのまま真空下で待機した。その後、真空状態を保ったままで基板温度を70℃に低くして10nmの厚みでMo膜を形成した。その後、真空状態を保ったままで50℃、30℃と徐々に基板温度を低くして段階的に10nmずつ成膜することで、計40nmのMo膜を形成した。
このようにMo膜を段階的に成膜することで、実施例1〜3と同様に従来の柱状結晶よりも微細な結晶が敷き詰められた構造ができた。さらに基板温度を低くしながら成膜すると、実施例2、3と同様により粗な膜になっていく。これにより上段に行くほど水平方向のエッチング速度がさらに上昇し、よりテーパー角の小さなテーパーを作製することができた。
これをフォトリソグラフィ法及びエッチング法によってパターニングすることによりゲート電極2を形成した。これによりゲート電極2の端部に、階段構造を有するテーパー形状を作ることができた。
以下、実施例1〜3と同様に活性層4、保護膜5、ソース電極6、ドレイン電極7、平坦化膜8を形成することで、ボトムゲート型であって、活性層4をソース電極6およびドレイン電極7よりも先に形成したトップコンタクト型のTFTが形成され、TFTが正常に動作することを確認した。
1 ガラス基板
2 ゲート電極
3 ゲート絶縁膜
4 活性層
5 保護層
6 ソース電極
7 ドレイン電極
8 平坦化膜

Claims (13)

  1. 所定の基板上に形成される薄膜トランジスタであって、
    ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極の少なくとも1つが、同一種類の金属を用いて形成されるものであり、
    該少なくとも1つの電極が、前記基板面に対して水平な界面を介して積層された複数の金属膜から形成されるものであるとともに、前記電極の端部が階段構造状のテーパー形状であることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 前記少なくとも1つの電極が、柱状結晶構造を有する金属から形成されるものであることを特徴とする請求項1記載の薄膜トランジスタ。
  3. 前記少なくとも1つの電極が、Mo元素のみから形成されるものであることを特徴とする請求項1または2記載の薄膜トランジスタ。
  4. In,Ga,Znのうち少なくとも1種の元素を含むアモルファス酸化物半導体からなる活性層を有することを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の薄膜トランジスタ。
  5. 前記基板が、可とう性を有するものであることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の薄膜トランジスタ。
  6. 薄膜トランジスタの製造方法であって、
    真空状態を保ったままの状態において、同一種類の金属を用いて、スパッタリング法で少なくとも2層の金属膜を成膜する成膜工程と、
    該成膜工程によって成膜された複数の金属膜にエッチング処理を施すことにより、階段構造状のテーパー形状を端部に有する、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極のうちの少なくとも1つを形成するエッチング工程とを含むことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  7. 前記成膜工程において、n番目(n≧2)の成膜における成膜圧力が、(n−1)番目の成膜における成膜圧力よりも高いことを特徴とする請求項6記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  8. 前記成膜工程において、n番目(n≧2)の成膜における成膜電力が、(n−1)番目の成膜における成膜電力よりも低いことを特徴とする請求項6または7記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  9. 前記成膜工程において、n番目(n≧2)の成膜における基板温度が、(n−1)番目の成膜における基板温度よりも低いことを特徴とする請求項6から8いずれか1項記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  10. 前記少なくとも1つの電極を、柱状結晶構造を有する金属から形成することを特徴とする請求項6から9いずれか1項記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  11. 前記少なくとも1つの電極を、Mo元素のみから形成することを特徴とする請求項6から10いずれか1項記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  12. 前記薄膜トランジスタのソース電極とドレイン電極との間に、In,Ga,Znのうち少なくとも1種の元素を含むアモルファス酸化物半導体からなる活性層を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  13. 前記薄膜トランジスタを、可とう性を有する基板上に形成することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
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