JP2012012556A - オルガノポリシロキサン系組成物を用いた光学デバイス。 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オルガノポリシロキサン系組成物を封止剤として用いてなる光学デバイスであって、該組成物の硬化後の透湿度が30g/m2/24h以下であり、該組成物が、以下(A)および(B)および(C)からなるオルガノポリシロキサン系組成物であることを特徴とする光学デバイス。
(A)アルケニル基を含有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)に対して、ヒドロシリル基を有する化合物(b)を変性して得られた多面体構造ポリシロキサン変性体、
(B)1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(C)1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する有機ケイ素化合物。
【選択図】 なし
Description
オルガノポリシロキサン系組成物を封止剤として用いてなる光学デバイスであって、該組成物の硬化後の透湿度が30g/m2/24h以下であり、該組成物が、以下(A)および(B)および(C)からなるオルガノポリシロキサン系組成物であることを特徴とする光学デバイスにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
(B)1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(C)1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する有機ケイ素化合物
すなわち、本発明は以下の構成を有するものである。
(A)アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)に対して、ヒドロシリル基を有する化合物(b)を変性して得られた多面体構造ポリシロキサン変性体、
(B)1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(C)1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する有機ケイ素化合物。
[AR1 2SiO−SiO3/2]a[R2 3SiO−SiO3/2]b
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;Aは、アルケニル基;R1は、アルキル基またはアリール基;R2は、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)
で表されるシロキサン単位から構成されるアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物であることを特徴とする、1)〜7)のいずれか1項に記載の光学デバイス。
[XR3 2SiO−SiO3/2]a[R4 3SiO−SiO3/2]b
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;R3は、アルキル基またはアリール基;R4は、アルケニル基、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基、Xは、下記一般式(1)あるいは一般式(2)のいずれかの構造を有し、Xが複数ある場合は一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が異なっていても良くまた一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が混在していても良い。
<透湿度>
本発明のオルガノポリシロキサン系組成物を用いたLED封止剤の硬化後の透湿度は30g/m2/24h以下であるが、さらには20g/m2/24h以下であることがガスバリア性の観点から好ましい。
なお、透湿度とは以下の方法に従って算出することができる。
本発明におけるオルガノポリシロキサン系組成物を用いた封止層は特定の粘弾性挙動を示すものである。
<アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)>
本発明におけるアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)は、分子中にアルケニル基を含有する、多面体骨格を有するポリシロキサンであれば、特に限定はない。具体的に、例えば、以下の式
[R5SiO3/2]x[R6SiO3/2]y
(x+yは6〜24の整数;xは1以上の整数、yは0または1以上の整数;R5はアルケニル基、または、アルケニル基を有する基;R6は、任意の有機基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)
で表されるシロキサン単位から構成されるアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物を好適に用いることができ、さらには、式
[AR1 2SiO−SiO3/2]a[R2 3SiO−SiO3/2]b
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;Aは、アルケニル基;R1は、アルキル基またはアリール基;R2は、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)
で表されるシロキサン単位から構成されるアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物が好ましいものとして例示される。
本発明で用いるヒドロシリル基を有する化合物は、分子中に1個以上のヒドロシリル基を有していれば特に制限はないが、得られる多面体構造ポリシロキサン変性体の透明性、耐熱性、耐光性の観点から、ヒドロシリル基を有するシロキサン化合物であることが好ましく、さらには、ヒドロシリル基を有する環状シロキサンまたは直鎖状ポリシロキサンであることが好ましい。これらヒドロシリル基を有する化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明では、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)の合成、および、該化合物を用いたオルガノポリシロキサン系組成物を硬化させる際に、ヒドロシリル化触媒を用いる。
多面体構造ポリシロキサン変性体(A)は、ヒドロシリル化触媒の存在下、アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)とヒドロシリル基を有する化合物(b)とのヒドロシリル化反応により合成することができる。この際、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)のアルケニル基は、すべて反応する必要はなく、一部残存していてもよい。
[XR3 2SiO−SiO3/2]a[R4 3SiO−SiO3/2]b
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;R3は、アルキル基またはアリール基;R4は、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基、Xは、下記一般式(1)あるいは一般式(2)のいずれかの構造を有し、Xが複数ある場合は一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が異なっていても良くまた一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が混在していても良い。
本発明における(B)成分は、1分子中にアルケニル基を2個以上含有していることが好ましく、さらに好ましくは2〜10個である。1分子中のアルケニル基の数が多いと、より架橋構造をとり、オルガノポリシロキサン系組成物を用いた硬化物のガスバリア性は向上するが、多すぎると、耐熱・耐光性が低下する恐れもある。
本発明における(B)成分は、アリール基を含有していることが、ガスバリア性の観点から好ましい。また、アリール基を含有する(B)成分は、耐熱性、耐光性の観点から、Si原子上に直接アリール基が結合していることが好ましい。また、アリール基は分子の側鎖または末端いずれにあってもよく、このようなアリール基含有オルガノポリシロキサンの分子構造は限定されず、例えば直鎖状、分岐鎖状、一部分岐鎖状を有する直鎖状の他に、環状構造を有してもよい。
これらは、単独で用いても良く、2種類以上併用して用いてもよい。
本発明における(C)成分は、1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する有機ケイ素化合物であり、(C)成分が1分子中にアルケニル基を有する場合、前記(A)成分のヒドロシリル基と反応する。一方、(C)成分が1分子中にヒドロシリル基を有する場合、前記(B)成分のアルケニル基と反応する。本発明における(C)成分を用いることで、硬化物の弾性率を低下することができ、さらに、耐クラック性を向上することができる。
(C)成分が、アルケニル基を1個有する環状シロキサンである場合、具体的に例えば、1−ビニル−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタエチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメエチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタエチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラエチルシクロテトラシロキサン等が例示される。中でも、耐熱・耐光性の観点から、1−ビニル−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンが好ましい例として挙げられる。
本発明では、オルガノポリシロキサン系組成物を硬化させる際に、ヒドロシリル化触媒を用いる。
硬化遅延剤は、本発明のオルガノポリシロキサン系組成物の保存安定性を改良あるいは、硬化過程でのヒドロシリル化反応の反応性を調整するための成分である。本発明においては、硬化遅延剤としては、ヒドロシリル化触媒による付加型硬化性組成物で用いられている公知のものが使用でき、具体的には脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられる。これらを単独使用、または2種以上併用してもよい。
接着性付与剤は本発明におけるオルガノポリシロキサン系組成物と基材との接着性を向上する目的で用いるものであり、その様な効果があるものであれば特に制限はないが、シランカップリング剤が好ましい例として例示できる。
本発明のオルガノポリシロキサン系組成物は、必要に応じて無機フィラーを添加することができる。
(Po:飽和蒸気圧、Vm:単分子層吸着量、気体分子が固体表面で単分子層を形成した時の吸着量、C:吸着熱などに関するパラメータ(>0))
上式より単分子吸着量Vmを算出し、これにガス分子1個の占める断面積を掛けることにより、粒子の表面積を求めることができる。
本発明のオルガノポリシロキサン系組成物は、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)に、1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン(B)、1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有するケイ素化合物(C)、必要に応じて、ヒドロシリル化触媒、硬化遅延剤、接着性付与剤を加えることにより得ることができる。本発明のオルガノポリシロキサン系組成物は、液状樹脂組成物として取り扱うことが可能である。液状組成物とすることにより、型、パッケージ、基板等に流し込み、加熱して硬化させることで容易に成型体を得ることができる。本発明のオルガノポリシロキサン系組成物によって得られる成型体は、高硬度、低熱膨張率を有しており、熱寸法安定性に優れる。
本発明においては、必要に応じて、ヒドロシリル化触媒を追加して用いることができる。
硬化時間は硬化温度、用いるヒドロシリル化触媒の量及びヒドロシリル基の量、その他、本願組成物のその他の配合物の組み合わせにより適宜選択することができるが、あえて例示すれば、1分〜12時間、好ましくは10分〜8時間行うことにより、良好な硬化物を得ることができる。
本発明の光学デバイスは、本発明のオルガノポリシロキサン系組成物を用いてなる光学デバイスである。
本発明のオルガノポリシロキサン系組成物を用いることで低い透湿性を有し、光素子封止剤としても有用であるとともに、当該封止剤を用いて光学デバイスを作成することも可能である。
本発明における封止層は特定の粘弾性挙動を示すものである。
10cm×10cmの板ガラス2枚を純粋で洗浄し、乾燥させた。その後、フッ素系離型剤(ダイキン工業社製ダイフリー、GA6010)でスプレーし、キムワイプで均一に塗布した後、余剰分を除去した。コの字型に切った2mm厚のシリコーンゴムにテフロン(登録商標)シールを巻いた素ペーサーを2枚の上記板ガラスで挟んでクリップで固定し、150℃、1h加熱乾燥してガラスセルを作成した。
耐熱試験後の値は、2mm厚の硬化物をさらに空気中150℃、100時間養生し、この試料を、紫外可視分光光度計(日本分光社製 JASCO JSV 560)により、硬化物を空気中での400nmの光線透過率を測定した値とした。
株式会社エノモト製LEDパッケージ(品名:TOP LED 1−IN−1)に、0.4mm×0.4mm×0.2mmの単結晶シリコンチップ2個を、株式会社ヘンケルジャパン製エポキシ系接着剤(品名:LOCTITE348)で貼り付け、150℃で30分オーブンに入れた。このLEDパッケージにオルガノポリシロキサン系組成物を注入し、対流式オーブンで80℃×2時間、100℃×1時間、150℃×6時間熱硬化させて試料を作成した。硬化後の試料を顕微鏡にて観察し、変化が無ければ○、クラックが入ったり、パッケージとの間に剥離が起きたりした場合は×とした。
上記LEDパッケージにオルガノポリシロキサン系組成物を注入し、対流式オーブンで80℃×2時間、100℃×1時間、150℃×6時間熱硬化させて試料を作成した。試料を熱衝撃試験機(エスペック製 TSA−71H−W)によって、高温保持100℃、30分間、低温保持−40℃、30分間のサイクルを100サイクル行った後、試料を顕微鏡にて観察した。試験後、変化が無ければ○、クラックが入ったり、パッケージとの間に剥離が起きたりした場合は×とした。
オルガノポリシロキサン系組成物を型に充填し、対流式オーブンで80℃×2時間、100℃×1時間、150℃×6時間熱硬化させて5cm角の評価用硬化物(2mm厚)を作成した。この硬化物を室温25℃、湿度55%RHの状態で24時間養生した。
本発明における透湿度とは以下の方法に従って算出したものである。
下記式に従い、透湿度を算出した。
(硫化水素試験、H2S試験)
株式会社エノモト製LEDパッケージ(品名:TOP LED 1−IN−1)にオルガノポリシロキサン系組成物を注入し、対流式オーブンで80℃×2時間、100℃×1時間、150℃×6時間熱硬化させて試料を作成した。この試料を、フロー式ガス腐食試験機(ファクトケイ株式会社製KG130S)内に入れ、40℃、80%RH、硫化水素3ppmの条件下で、96時間、硫化水素暴露試験を行った。試験後、パッケージのリフレクターが変色していなければ○、わずかに変色している場合は△、黒色化している場合は×とした。
オルガノポリシロキサン系組成物を型に充填し、対流式オーブンで80℃×2時間、100℃×1時間、150℃×6時間熱硬化させて、長さ35mm、幅5mm、厚さ2mmのサンプルを作成した。
上記の通り作成したサンプルの動的粘弾性を、UBM社製動的粘弾性測定装置ReogelE4000を用い、測定温度−40℃〜150℃、昇温速度4℃毎分、歪み4μメートル、周波数10Hz、チャック間25mm、引張モードで測定した。
48%コリン水溶液(トリメチル−2ヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液)1262gにテトラエトキシシラン1083gを加え、室温で2時間激しく攪拌した。反応系内が発熱し、均一溶液になった段階で、攪拌を緩め、さらに12時間反応させた。次に、反応系内に生成した固形物に、メタノール1000mLを加え、均一溶液とした。
製造例1で得られたアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物であるトリス(ビニルジメチルシロキシ)ペンタキス(トリメチルシロキシ)オクタシルセスキオキサン20.0gをトルエン30.0gに溶解させ、さらに白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt-VTSC-3X)1.93μLを溶解させた。このようにして得られた溶液を、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン30.94g、トルエン30.94gの溶液にゆっくりと滴下し、105℃で3時間反応させ、室温まで冷却した。
製造例1で得られたアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物であるトリス(ビニルジメチルシロキシ)ペンタキス(トリメチルシロキシ)オクタシルセスキオキサン20.0gをトルエン40.0gに溶解させ、さらに白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt-VTSC-3X)1.93μLを溶解させた。このようにして得られた溶液を、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン20.62g、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン11.52g、トルエン32.14gの溶液にゆっくりと滴下し、95℃で3時間反応させ、室温まで冷却した。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、1,5−ジビニル−3,3−ジフェニル−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン(Gelest社製、SID4609.0、重量平均分子量385、Vi価数5.20mol/kg)1.74g、ビニルジフェニルメチルシラン(信越化学社製、LS5600、重量平均分子量225、Vi価数4.44mol/kg)1.90gを加え、撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、1,5−ジビニル−3,3−ジフェニル−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン(Gelest社製、SID4609.0、重量平均分子量385、Vi価数5.20mol/kg)1.74g、ビニルジフェニルメチルシラン(信越化学社製、LS5600、重量平均分子量225、Vi価数4.44mol/kg)1.90g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.21重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.21μl、マレイン酸ジメチルを0.10μl、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミンを0.016μl添加し添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.10μl加え撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、ビニル基を両末端に含有するフェニルシロキサン(アデカ社製、FX−T180、重量平均分子量490、Vi価数5.02mol/kg)4.33g、ジフェニルメチルシラン(SID4555.0、Gelest社製、SiH価数5.03mol/kg)1.25g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.32重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.48μl、マレイン酸ジメチルを0.56μl添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.24μl加え撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、ビニル基を両末端に含有するフェニルシロキサン(アデカ社製、FX−T180、重量平均分子量490、Vi価数5.02mol/kg)1.92g、ビニルペンタメチルジシロキサン(SIV9090.0、Gelest社製、Vi価数5.68mol/kg)1.23g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.20重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.21μl、マレイン酸ジメチルを0.10μl添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.12μl加え撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
製造例3で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数3.93mol/kg)に、1,5−ジビニル−3,3−ジフェニル−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン(Gelest社製、SID4609.0、重量平均分子量385、Vi価数5.20mol/kg)1.64g、ビニルジフェニルメチルシラン(信越化学社製、LS5600、重量平均分子量225、Vi価数4.44mol/kg)1.17g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(東レダウコーニング製、SH6040)0.19加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.22μl、マレイン酸ジメチルを0.11μl、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミンを0.016μl添加し撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、ビニル基を末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(DMS−V03、Gelest社製)2.20g、ビニルジフェニルメチルシラン(信越化学社製、LS5600、重量平均分子量225、Vi価数4.44mol/kg)2.40g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.24重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.21μl、マレイン酸ジメチルを0.10μl添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.14μl加え撹拌した。さらにN,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミンを0.006μl添加し撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、1,5−ジビニル−3,3−ジフェニル−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン(Gelest社製、SID4609.0、重量平均分子量385、Vi価数5.20mol/kg)1.96g、ビニルジフェニルメチルシラン(信越化学社製、LS5600、重量平均分子量225、Vi価数4.44mol/kg)2.03g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.22重量部を加え、撹拌した。さらに、ヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、R812、一次平均粒径7nmでBET比表面積が260(m2/g))0.539gを添加し、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.42μl、マレイン酸ジメチルを0.10μl、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミンを0.007μl添加し添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.35μl加え撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、ビニル基を両末端に含有するフェニルシロキサン(FX−T180A、アデカ社製)2.71g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.23重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.56μl、マレイン酸ジメチルを0.64μl添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.10μl加え撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、組成物を得た。このようにして得られた組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、ビニル基を末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(クラリアント社製、MVD8MV、クラリアント社製、重量平均分子量780、Vi価数2.56mol/kg)5.45gを加え、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.31重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.56μl、マレイン酸ジメチルを0.65μl添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.10μl加え撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、組成物を得た。このようにして得られた組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、ビニル基を末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(クラリアント社製、MVD8MV、クラリアント社製、重量平均分子量780、Vi価数2.56mol/kg)5.45gを加え、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.31重量部を加え、さらに、ヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、商品名アエロジルR812、一次平均粒径7nmでBET比表面積が260(m2/g))1.45gを加え、攪拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.56μl、マレイン酸ジメチルを0.65μl添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.10μl加え撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、組成物を得た。このようにして得られた組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
Claims (15)
- オルガノポリシロキサン系組成物を封止剤として用いてなる光学デバイスであって、該組成物の硬化後の透湿度が30g/m2/24h以下であり、該組成物が、以下(A)および(B)および(C)からなるオルガノポリシロキサン系組成物であることを特徴とする光学デバイス。
(A)アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)に対して、ヒドロシリル基を有する化合物(b)を変性して得られた多面体構造ポリシロキサン変性体、
(B)1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(C)1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する有機ケイ素化合物。 - 前記(C)成分が、アリール基を少なくとも1個以上含有する有機ケイ素化合物であることを特徴とする請求項1に記載の光学デバイス。
- 前記(B)成分が、アリール基を含有するオルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項1または2に記載の光学デバイス。
- 周波数10Hzで測定した損失正接の極大値が−40℃〜50℃の温度範囲に少なくとも1つあり、貯蔵弾性率が50℃において10MPa以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学デバイス。
- 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、温度20℃において、液状であることを特徴とする、請求項1に記載の光学デバイス。
- ヒドロシリル基を有する化合物(b)が、ヒドロシリル基を含有する環状シロキサンであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学デバイス。
- ヒドロシリル基を有する化合物(b)が、分子末端にヒドロシリル基を含有する直鎖状シロキサンであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学デバイス。
- アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)が、式
[AR1 2SiO−SiO3/2]a[R2 3SiO−SiO3/2]b
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;Aは、アルケニル基;R1は、アルキル基またはアリール基;R2は、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)
で表されるシロキサン単位から構成されるアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学デバイス。 - 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)のアルケニル基1個あたりSi原子に直結した水素原子が2.5〜20個になる範囲で、ヒドロシリル基を有する化合物(b)を過剰量加えて変性し、未反応のヒドロシリル基を有する化合物(b)を留去して得られることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学デバイス。
- 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学デバイス。
- 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)成分が、
[XR3 2SiO−SiO3/2]a[R4 3SiO−SiO3/2]b
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;R3は、アルキル基またはアリール基;R4は、アルケニル基、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基、Xは、下記一般式(1)あるいは一般式(2)のいずれかの構造を有し、Xが複数ある場合は一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が異なっていても良くまた一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が混在していても良い。
- ヒドロシリル化触媒を含有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の光学デバイス。
- 硬化遅延剤を含有することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の光学デバイス。
- 接着性付与剤を含有することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の光学デバイス。
- 無機フィラーを含有することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の光学デバイス。
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