JP5996858B2 - オルガノポリシロキサン系組成物を用いたイメージセンサー - Google Patents
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Description
発生メカニズムは、基材と接着層との線膨張差によって生じる界面応力である。この界面に生じる応力を分散させるには、より低弾性の樹脂であるほうが内部にかかる応力は小さい(非特許文献1)。よって、撮像素子の貼り合わせに関して、低弾性率化された接着剤が求められている。
オルガノポリシロキサン系組成物を接着剤として用いてなるイメージセンサーであって、該組成物を半導体回路を形成された基板と透明な基板を貼り合わせ該組成物が、以下(A)、(B)および(C)からなるオルガノポリシロキサン系組成物であることを特徴とするイメージセンサーにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
(A)アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)に対して、ヒドロシリル基を有する化合物(b)を反応して得られた多面体構造ポリシロキサン変性体、
(B)1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(C)1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する有機ケイ素化合物
すなわち、本発明は以下の構成を有するものである。
(A)アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)に対して、ヒドロシリル基を有する化合物(b)を反応させて得られた多面体構造ポリシロキサン変性体、
(B)1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(C)1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する有機ケイ素化合物。
[AR1 2SiO−SiO3/2]a[R2 3SiO−SiO3/2]b
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;Aは、アルケニル基;R1は、アルキル基またはアリール基;R2は、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)
で表されるシロキサン単位から構成されることを特徴とする、1)〜7)のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
[XR3 2SiO−SiO3/2]a[R4 3SiO−SiO3/2]b
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;R3は、アルキル基またはアリール基;R4は、アルケニル基、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基、Xは、下記一般式(1)あるいは一般式(2)のいずれかの構造を有し、Xが複数ある場合は一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が異なっていても良い。
本発明のイメージセンサーは、オルガノポリシロキサン系組成物を接着剤として用いてなるイメージセンサーであれば特に制限されるものではない。
本発明のイメージセンサーは特定のオルガノポリシロキサン系組成物を用いることで反りが低減されており、生産性に優れたイメージセンサーである。また、本発明のオルガノポリシロキサン組成物は、透明であり耐光性に優れているため、イメージセンサーの光透過部の接着層に好適に用いることができる。
本特許におけるオルガノポリシロキサン系組成物を用いた接着剤は特定の粘弾性挙動を示すものである。
オルガノポリシロキサン系組成物の硬化物の接着剤は、−40℃〜50℃において、少なくとも1つのガラス転移点(Tg)有し、且つ50℃での貯蔵弾性率が10MPa以下である接着剤である。Tgは、−5℃〜45℃の範囲内にあることがより好ましく、0℃〜45℃の範囲内にあることがさらに好ましい。高温にTgを有すると硬化させる際に線膨張差によって生じる応力を緩和できずに内部応力が大きくなり、基材の反りが大きくなる。また、50℃での貯蔵弾性率は8MPa以下であることがより好ましく、5MPa以下であることがさらに好ましい。50℃での貯蔵弾性率が10MPaより大きいと、接着層界面に生じる応力が大きくなり、内部応力の増加の要因となる場合がある。
イメージセンサーを加熱硬化後、接着層の内部に残留している応力が120MPa以下であることが反りの観点から好ましい。
なお、内部応力とは以下の方法に従って算出することができる。
RF:接着層の曲率半径, R∞:Si基材の曲率半径
以下に、本発明を実施するにあたって好ましいポリオルガノシロキサン組成物について説明する。
本発明のオルガノポリシロキサン系組成物は、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)に、1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン(B)、1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有するケイ素化合物(C)、必要に応じて、ヒドロシリル化触媒、硬化遅延剤、接着性付与剤を加えることにより得ることができる。本発明のオルガノポリシロキサン系組成物は、液状樹脂組成物として取り扱うことが可能である。
多面体構造ポリシロキサン変性体(A)は、後述するアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)とヒドロシリル基を有する化合物(b)を反応させてなる化合物であれば特に限定されない。
本発明におけるアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)は、分子中にアルケニル基を含有する、多面体骨格を有するポリシロキサンであれば、特に限定はない。具体的に、例えば、以下の式
[R5SiO3/2]x[R6SiO3/2]y
(x+yは6〜24の整数;xは1以上の整数、yは0または1以上の整数;R5はアルケニル基、または、アルケニル基を有する基;R6は、任意の有機基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)
で表されるシロキサン単位から構成されるアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物を好適に用いることができ、さらには、式
[AR1 2SiO−SiO3/2]a[R2 3SiO−SiO3/2]b
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;Aは、アルケニル基;R1は、アルキル基またはアリール基;R2は、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)
で表されるシロキサン単位から構成されるアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物が好ましいものとして例示される。
R2は、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基である。アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等が例示され、また、アリール基としては、フェニル基、トリル基等のアリール基が例示される。本発明におけるR2としては、耐熱性・耐光性の観点から、メチル基が好ましい。
アルケニル基を含有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)の合成方法としては、 特に限定されず、公知の方法を用いて合成することができる。合成方法としては、例えば、R7SiXa 3(式中R7は、上述のR5、R6を表し、Xaは、ハロゲン原子、アルコキシ基等の加水分解性官能基を表す)のシラン化合物の加水分解縮合反応によって、得られる。または、R7SiXa 3の加水分解縮合反応によって分子内に3個のシラノール基を有するトリシラノール化合物を合成したのち、さらに、同一もしくは異なる3官能性シラン化合物を反応させることにより閉環し、多面体構造ポリシロキサンを合成する方法も知られている。
本発明で用いるヒドロシリル基を有する化合物は、分子中に1個以上のヒドロシリル基を有していれば特に制限はないが、得られる多面体構造ポリシロキサン変性体の透明性、耐熱性、耐光性の観点から、ヒドロシリル基を有するシロキサン化合物であることが好ましく、さらには、ヒドロシリル基を有する環状シロキサンまたは直鎖状ポリシロキサンであることが好ましい。これらヒドロシリル基を有する化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
特に、ヒドロシリル基を含有する直鎖状ポリシロキサンとしては、変性させる際の反応性や得られる硬化物の耐熱性、耐光性等の観点から、ジメチルハイドロジェンシリル基で分子末端が封鎖されたポリシロキサン、さらにはジメチルハイドロジェンシリル基で分子末端が封鎖されたポリジメチルシロキサンを好適に用いることができ、具体的に例えば、テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルトリシロキサンなどが、好ましい例として例示される。
本発明では、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)の合成、および、該化合物を用いたオルガノポリシロキサン系組成物を硬化させる際に、ヒドロシリル化触媒を用いる。
多面体構造ポリシロキサン変性体(A)は、ヒドロシリル化触媒の存在下、アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)とヒドロシリル基を有する化合物(b)とのヒドロシリル化反応により合成することができる。この際、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)のアルケニル基は、すべて反応する必要はなく、一部残存していてもよい。
[XR3 2SiO−SiO3/2]a[R4 3SiO−SiO3/2]b
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;R3は、アルキル基またはアリール基;R4は、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基、Xは、下記一般式(1)あるいは一般式(2)のいずれかの構造を有し、Xが複数ある場合は一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が異なっていても良くまた一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が混在していても良い。
本発明における(B)成分は、1分子中にアルケニル基を2個以上含有していることが好ましく、さらに好ましくは2〜10個である。1分子中のアルケニル基の数が多いと、より架橋構造をとり、オルガノポリシロキサン系組成物を用いた硬化物のガスバリア性は向上するが、多すぎると、耐熱・耐光性が低下する恐れもある。
本発明における(B)成分は、アリール基を含有していることが、ガスバリア性の観点から好ましい。また、アリール基を含有する(B)成分は、耐熱性、耐光性の観点から、Si原子上に直接アリール基が結合していることが好ましい。また、アリール基は分子の側鎖または末端いずれにあってもよく、このようなアリール基含有オルガノポリシロキサンの分子構造は限定されず、例えば直鎖状、分岐鎖状、一部分岐鎖状を有する直鎖状の他に、環状構造を有してもよい。
これらは、単独で用いても良く、2種類以上併用して用いてもよい。
本発明における(C)成分は、1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する有機ケイ素化合物であり、(C)成分が1分子中にアルケニル基を有する場合、前記(A)成分のヒドロシリル基と反応する。一方、(C)成分が1分子中にヒドロシリル基を有する場合、前記(B)成分のアルケニル基と反応する。本発明における(C)成分を用いることで、硬化物の弾性率を低下することができ、さらに、耐クラック性を向上することができる。
(C)成分が、アルケニル基を1個有する環状シロキサンである場合、具体的に例えば、1−ビニル−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタエチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメエチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタエチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラエチルシクロテトラシロキサン等が例示される。中でも、耐熱・耐光性の観点から、1−ビニル−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンが好ましい例として挙げられる。
本発明では、オルガノポリシロキサン系組成物を硬化させる際に、ヒドロシリル化触媒を用いる。
硬化遅延剤は、本発明のオルガノポリシロキサン系組成物の保存安定性を改良あるいは、硬化過程でのヒドロシリル化反応の反応性を調整するための成分である。本発明においては、硬化遅延剤としては、ヒドロシリル化触媒による付加型硬化性組成物で用いられている公知のものが使用でき、具体的には脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられる。これらを単独使用、または2種以上併用してもよい。
接着性付与剤は本発明におけるオルガノポリシロキサン系組成物と基材との接着性を向上する目的で用いるものであり、その様な効果があるものであれば特に制限はないが、シランカップリング剤が好ましい例として例示できる。
直径が20インチ、厚さ0.73mmのSiウエハーにオルガノポリシロキサン組成物を1.8g塗布し、直径20インチ、厚さ0.25mmのガラス基板を泡かみなく貼り合わせる。その後、オルガノポリシロキサン組成物を均一に広げるため、40℃に加熱し30分養生させた。オルガノポリシロキサン組成物が均一に広がったのを確認したら、60℃×1時間、80℃×1時間、100℃×1時間、120℃×1時間、150℃×30分対流式オーブンで加熱硬化させ、室温まで徐冷させた。
その後、基材の反りを金属スペーサーを用いて評価した。基材の反っている部分にどの程度の厚みの金属スペーサーが入るかで、反りの値とした。
10cm×10cmの板ガラス2枚を純粋で洗浄し、乾燥させた。その後、フッ素系離型剤(ダイキン工業社製ダイフリー、GA6010)でスプレーし、キムワイプで均一に塗布した後、余剰分を除去した。コの字型に切った2mm厚のシリコーンゴムにテフロン(登録商標)シールを巻いた素ペーサーを2枚の上記板ガラスで挟んでクリップで固定し、150℃、1h加熱乾燥してガラスセルを作成した。
このガラスセルにオルガノポリシロキサン系組成物を流し込み、対流式オーブンで80℃×2時間、100℃×1時間、150℃×6時間熱硬化させることで、2mm厚の硬化物を作成した。
耐熱試験後の値は、2mm厚の硬化物をさらに空気中150℃、100時間養生し、この試料を、紫外可視分光光度計(日本分光社製 JASCO JSV 560)により、硬化物を空気中での400nmの光線透過率を測定した値とした。
オルガノポリシロキサン系組成物を型に充填し、対流式オーブンで80℃×2時間、100℃×1時間、150℃×6時間熱硬化させて、長さ35mm、幅5mm、厚さ2mmのサンプルを作成した。
上記の通り作成したサンプルの動的粘弾性を、UBM社製動的粘弾性測定装置ReogelE4000を用い、測定温度−40℃〜150℃、昇温速度4℃毎分、歪み4μメートル、周波数10Hz、チャック間25mm、引張モードで測定した。
48%コリン水溶液(トリメチル−2ヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液)1262gにテトラエトキシシラン1083gを加え、室温で2時間激しく攪拌した。反応系内が発熱し、均一溶液になった段階で、攪拌を緩め、さらに12時間反応させた。次に、反応系内に生成した固形物に、メタノール1000mLを加え、均一溶液とした。
製造例1で得られたアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物であるトリス(ビニルジメチルシロキシ)ペンタキス(トリメチルシロキシ)オクタシルセスキオキサン20.0gをトルエン30.0gに溶解させ、さらに白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt-VTSC-3X)1.93μLを溶解させた。このようにして得られた溶液を、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン30.94g、トルエン30.94gの溶液にゆっくりと滴下し、105℃で3時間反応させ、室温まで冷却した。
製造例1で得られたアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物であるトリス(ビニルジメチルシロキシ)ペンタキス(トリメチルシロキシ)オクタシルセスキオキサン20.0gをトルエン40.0gに溶解させ、さらに白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt-VTSC-3X)1.93μLを溶解させた。このようにして得られた溶液を、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン20.62g、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン11.52g、トルエン32.14gの溶液にゆっくりと滴下し、95℃で3時間反応させ、室温まで冷却した。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、1,5−ジビニル−3,3−ジフェニル−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン(Gelest社製、SID4609.0、重量平均分子量385、Vi価数5.20mol/kg)1.74g、ビニルジフェニルメチルシラン(信越化学社製、LS5600、重量平均分子量225、Vi価数4.44mol/kg)1.90gを加え、撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、1,5−ジビニル−3,3−ジフェニル−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン(Gelest社製、SID4609.0、重量平均分子量385、Vi価数5.20mol/kg)1.74g、ビニルジフェニルメチルシラン(信越化学社製、LS5600、重量平均分子量225、Vi価数4.44mol/kg)1.90g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.21重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.21μl、マレイン酸ジメチルを0.10μl、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミンを0.016μl添加し添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.10μl加え撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、ビニル基を末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(DMS−V03、Gelest社製)2.20g、ビニルジフェニルメチルシラン(信越化学社製、LS5600、重量平均分子量225、Vi価数4.44mol/kg)2.40g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.24重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.21μl、マレイン酸ジメチルを0.10μl添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.14μl加え撹拌した。さらにN,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミンを0.006μl添加し撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
実施例3のオルガノポリシロキサン系組成物に含有される炭素−炭素二重結合とシリル基の比が1:1.4であり、シリル基は3.2×10-3mol/であった。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、ビニル基を末端に含有するフェニルシロキサン(アデカ社製、FX−T180、重量平均分子量490、Vi価数5.02mol/kg)1.92g、ビニルペンタメチルジシロキサン(SIV9090.0、Gelest社製、Vi価数5.68mol/kg)1.23g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.20重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.21μl、マレイン酸ジメチルを0.10μl添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.12μl加え撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
実施例4のオルガノポリシロキサン系組成物に含有される炭素−炭素二重結合とシリル基の比が1:1.6であり、シリル基は3.8×10-3mol/gであった。
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、ビニル基を末端に含有するフェニルシロキサン(FX−T180A、アデカ社製)2.71g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.23重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.56μl、マレイン酸ジメチルを0.64μl添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.10μl加え撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、組成物を得た。このようにして得られた組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
Claims (12)
- 以下(A)および(B)および(C)からなるオルガノポリシロキサン系組成物の硬化物を接着剤として用いて、半導体回路が形成された基板と透明な基板を貼り合わせてなるイメージセンサー。
(A)アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)に対して、ヒドロシリル基を有する化合物(b)を反応させて得られた多面体構造ポリシロキサン変性体、
(B)1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(C)1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有し、かつ、1分子中にアリール基を少なくとも1個以上有する、シランおよびポリシロキサンから選択される有機ケイ素化合物。 - オルガノポリシロキサン系組成物に含有される炭素−炭素二重結合とヒドロシリル基の比が1:1.25〜1:1.75であり、ヒドロシリル基が1.9〜4.0×10−3mol/gの範囲に含まれていることを特徴とする請求項1記載のイメージセンサー。
- 前記(B)成分が、アリール基を含有するオルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項1または2に記載のイメージセンサー。
- オルガノポリシロキサン系組成物の硬化物のガラス転移点(Tg)が−40℃〜50℃の温度範囲に1つあり、50℃における貯蔵弾性率が10MPa以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
- 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、温度20℃において、液状であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
- ヒドロシリル基を有する化合物(b)が、ヒドロシリル基を含有する直鎖状シロキサンもしくは、環状シロキサンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
- アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)が、式
[AR1 2SiO−SiO3/2]a[R2 3SiO−SiO3/2]b
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;Aは、アルケニル基;R1は、アルキル基またはアリール基;R2は、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)
で表されるシロキサン単位から構成されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のイメージセンサー。 - 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
- 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)成分が、
[XR3 2SiO−SiO3/2]a[R4 3SiO−SiO3/2]b
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;R3は、アルキル基またはアリール基;R4は、アルケニル基、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基、Xは、下記一般式(1)あるいは一般式(2)のいずれかの構造を有し、Xが複数ある場合は一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が異なっていても良い。
- 接着性付与剤を含有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
- 2枚以上の基板を
(A)アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)に対して、ヒドロシリル基を有する化合物(b)を反応させて得られた多面体構造ポリシロキサン変性体、
(B)1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、および、
(C)1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有し、かつ、1分子中にアリール基を少なくとも1個以上有する、シランおよびポリシロキサンから選択される有機ケイ素化合物
からなるオルガノポリシロキサン系組成物の硬化物で貼り合わせたことを特徴とする貼り合わせ基板。 - 前記基板がシリコンウェハー基板とガラス基板であることを特徴とする請求項11に記載の貼り合わせ基板。
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