JP5996858B2 - オルガノポリシロキサン系組成物を用いたイメージセンサー - Google Patents

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Description

本発明は、高い耐熱性、耐光性を有し、低弾性のオルガノポリシロキサン系組成物を用いた撮像素子に関する。
ポリシロキサン組成物は、耐熱性、耐寒性、耐候性、耐光性、化学的安定性、電気特性、難燃性、透明性、着色性、に優れており、様々な産業で利用されている。中でも、多面体構造を有するポリシロキサンで構成された組成物は、その特異的な化学構造から、さらに優れた耐熱性、耐光性、化学的安定性、低誘電性等を示すことが知られており、その優れた性質から高輝度LED、イメージセンサーの接着材料としての応用が期待されている。
これまで、半導体の貼り合わせにおいて、基材同士を接着した後、基板が反るという問題があった。貼り合わせの基材に反りが生じると、プロセス上大きな問題が生じる。例えば、基材をダイシングする際に内部に蓄積した応力が解放され、接着層と基材が剥離したり、貼り合わせ基板をプロセス装置の処理ステージに固定できなかったりすることが挙げられる。
一般的に、反りの原因は樹脂を硬化させたときの接着層に生じる内部応力である。
発生メカニズムは、基材と接着層との線膨張差によって生じる界面応力である。この界面に生じる応力を分散させるには、より低弾性の樹脂であるほうが内部にかかる応力は小さい(非特許文献1)。よって、撮像素子の貼り合わせに関して、低弾性率化された接着剤が求められている。
Moonhor Ree, Cheng-Wu Chu, and Martin J.Goldberg Appl.Phys.75(3), 1February 1994
高い耐熱性、耐光性を有し、耐冷熱衝撃性およびガスバリア性に優れ、低弾性率化したオルガノポリシロキサン系組成物を接着剤として用いることで、生産性に優れ、耐久性に優れたイメージセンサーを提供する。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、
オルガノポリシロキサン系組成物を接着剤として用いてなるイメージセンサーであって、該組成物を半導体回路を形成された基板と透明な基板を貼り合わせ該組成物が、以下(A)、(B)および(C)からなるオルガノポリシロキサン系組成物であることを特徴とするイメージセンサーにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
(A)アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)に対して、ヒドロシリル基を有する化合物(b)を反応して得られた多面体構造ポリシロキサン変性体、
(B)1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(C)1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する有機ケイ素化合物
すなわち、本発明は以下の構成を有するものである。
1).以下(A)および(B)および(C)からなるオルガノポリシロキサン系組成物の硬化物を接着剤として用いてなるイメージセンサー。
(A)アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)に対して、ヒドロシリル基を有する化合物(b)を反応させて得られた多面体構造ポリシロキサン変性体、
(B)1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(C)1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する有機ケイ素化合物。
2).オルガノポリシロキサン系組成物に含有される炭素−炭素二重結合とシリル基の比が 1:1.25 〜 1: 1.75であり、シリル基が1.9〜4.0×10−3mol/gの範囲に含まれていることを特徴とする1)記載のイメージセンサー。
3).前記(C)成分が、アリール基を少なくとも1個以上含有する有機ケイ素化合物であることを特徴とする1)に記載のイメージセンサー。
4).前記(B)成分が、アリール基を含有するオルガノポリシロキサンであることを特徴とする1)〜3)いずれか一項に記載のイメージセンサー。
5).オルガノポリシロキサン系組成物の硬化物のガラス転移点(Tg)が−40℃〜50℃の温度範囲に1つあり、50℃における貯蔵弾性率が10MPa以下であることを特徴とする1)〜4)いずれかに記載のイメージセンサー。
6).多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、温度20℃において、液状であることを特徴とする、1)〜5)いずれかに記載のイメージセンサー。
7).ヒドロシリル基を有する化合物(b)が、ヒドロシリル基を含有する直鎖状シロキサンもしくは、環状シロキサンであることを特徴とする1)〜6)のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
8).アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)が、式
[AR SiO−SiO3/2][R SiO−SiO3/2]
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;Aは、アルケニル基;Rは、アルキル基またはアリール基;Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)
で表されるシロキサン単位から構成されることを特徴とする、1)〜7)のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
9).多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)のアルケニル基1個あたりSi原子に直結した水素原子が2.5〜20個になる範囲で、ヒドロシリル基を有する化合物(b)を過剰量加えて反応させ、未反応のヒドロシリル基を有する化合物(b)を留去して得られることを特徴とする、1)〜8)のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
10).多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有することを特徴とする、1)〜9)のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
11).多面体構造ポリシロキサン変性体(A)成分が、
[XR SiO−SiO3/2][R SiO−SiO3/2]
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;Rは、アルキル基またはアリール基;Rは、アルケニル基、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基、Xは、下記一般式(1)あるいは一般式(2)のいずれかの構造を有し、Xが複数ある場合は一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が異なっていても良い。
Figure 0005996858
Figure 0005996858
(lは2以上の整数;mは0以上の整数;nは2以上の整数;Yは水素原子、アルケニル基、アルキル基、アリール基、もしくは、アルキレン鎖を介して多面体構造ポリシロキサンと結合している部位であり、同一であっても異なっていてもよい;Zは、水素原子、アルケニル基、アルキル基、アリール基、もしくは、アルキレン鎖を介して多面体構造ポリシロキサンと結合している部位であり、同一であっても異なっていてもよい。ただし、YあるいはZの少なくとも1つは水素原子である;Rは、アルキル基、もしくはアリール基であり、同一であっても異なっていてもよい。)を構成単位とすることを特徴とする1)〜10)のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
12).接着性付与剤を含有することを特徴とする、1)〜10)のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
13).2枚以上の基板を1)〜11)いずれか1項に記載のオルガノポリシロキサン系組成物の硬化物で貼り合わせたことを特徴とする貼り合わせ基板。
14).前記基板がシリコンウェハー基板とガラス基板であることを特徴とする13)に記載の貼り合わせ基板。
高い耐熱性、耐光性を有し、耐冷熱衝撃性およびガスバリア性に優れ、低弾性率のオルガノポリシロキサン系組成物を用いた接着層を有した生産性の高いイメージセンサーを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<イメージセンサー>
本発明のイメージセンサーは、オルガノポリシロキサン系組成物を接着剤として用いてなるイメージセンサーであれば特に制限されるものではない。
本発明のイメージセンサーは特定のオルガノポリシロキサン系組成物を用いることで反りが低減されており、生産性に優れたイメージセンサーである。また、本発明のオルガノポリシロキサン組成物は、透明であり耐光性に優れているため、イメージセンサーの光透過部の接着層に好適に用いることができる。
撮像素子分野ではCCDイメージセンサー、CMOSイメージセンサーに本発明のおけるオルガノポリシロキサン系組成物を接着剤として用いて、貼り合わせ硬化すると、反りは1mm以下、内部応力120MPa以下となり、高弾性率の樹脂を用いた場合と比較すると低反り・低応力となる。この反りの低減によって、生産性・耐久性に優れたイメージセンサーの作製が可能となる。これにより、貼り合わせ基材をダイシングしたとき、接着層と基材との剥離を低減することを見出した。よって、イメージセンサー用の接着剤として有用である。このように、接着層の粘弾性挙動が反りの低減に重要であることを見出し本発明にいたった。
<接着層の粘弾性挙動>
本特許におけるオルガノポリシロキサン系組成物を用いた接着剤は特定の粘弾性挙動を示すものである。
一般に角周波数ωの正弦波形震動応力(歪)を受けた場合、歪と応力における複素弾性率はE*=E’+iE”で示される。ここでE’は貯蔵弾性率、E”は損失弾性率である。応力と歪の位相差がδである場合、損失正接(tanδ)は、E”/E’で表される。
オルガノポリシロキサン系組成物の硬化物の接着剤は、−40℃〜50℃において、少なくとも1つのガラス転移点(Tg)有し、且つ50℃での貯蔵弾性率が10MPa以下である接着剤である。Tgは、−5℃〜45℃の範囲内にあることがより好ましく、0℃〜45℃の範囲内にあることがさらに好ましい。高温にTgを有すると硬化させる際に線膨張差によって生じる応力を緩和できずに内部応力が大きくなり、基材の反りが大きくなる。また、50℃での貯蔵弾性率は8MPa以下であることがより好ましく、5MPa以下であることがさらに好ましい。50℃での貯蔵弾性率が10MPaより大きいと、接着層界面に生じる応力が大きくなり、内部応力の増加の要因となる場合がある。
<内部応力>
イメージセンサーを加熱硬化後、接着層の内部に残留している応力が120MPa以下であることが反りの観点から好ましい。
なお、内部応力とは以下の方法に従って算出することができる。
Figure 0005996858
σF:内部応力, Es:Si基材の弾性率, ts:Si基材の厚み, ns:Si基材のポアソン比
F:接着層の曲率半径, R:Si基材の曲率半径
以下に、本発明を実施するにあたって好ましいポリオルガノシロキサン組成物について説明する。
<オルガノポリシロキサン系組成物>
本発明のオルガノポリシロキサン系組成物は、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)に、1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン(B)、1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有するケイ素化合物(C)、必要に応じて、ヒドロシリル化触媒、硬化遅延剤、接着性付与剤を加えることにより得ることができる。本発明のオルガノポリシロキサン系組成物は、液状樹脂組成物として取り扱うことが可能である。
<多面体構造ポリシロキサン変性体(A)>
多面体構造ポリシロキサン変性体(A)は、後述するアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)とヒドロシリル基を有する化合物(b)を反応させてなる化合物であれば特に限定されない。
<アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)>
本発明におけるアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)は、分子中にアルケニル基を含有する、多面体骨格を有するポリシロキサンであれば、特に限定はない。具体的に、例えば、以下の式
[RSiO3/2[RSiO3/2
(x+yは6〜24の整数;xは1以上の整数、yは0または1以上の整数;Rはアルケニル基、または、アルケニル基を有する基;Rは、任意の有機基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)
で表されるシロキサン単位から構成されるアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物を好適に用いることができ、さらには、式
[AR SiO−SiO3/2][R SiO−SiO3/2]
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;Aは、アルケニル基;Rは、アルキル基またはアリール基;Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)
で表されるシロキサン単位から構成されるアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物が好ましいものとして例示される。
アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等が例示されるが、耐熱性・耐光性の観点から、ビニル基が好ましい。
は、アルキル基またはアリール基である。アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等が例示され、また、アリール基としては、フェニル基、トリル基等のアリール基が例示される。本発明におけるRとしては、耐熱性・耐光性の観点から、メチル基が好ましい。
は、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基である。アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等が例示され、また、アリール基としては、フェニル基、トリル基等のアリール基が例示される。本発明におけるRとしては、耐熱性・耐光性の観点から、メチル基が好ましい。
aは1以上の整数であれば、特に制限はないが、化合物の取り扱い性や得られる硬化物の物性から、2以上、さらには3以上が好ましい。また、bは、0または1以上の整数であれば、特に制限はない。
aとbの和(=a+b)は、6〜24の整数であるが、化合物の安定性、得られる硬化物の安定性の観点から、6〜12、さらには、6〜10であることが好ましい。
アルケニル基を含有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)の合成方法としては、 特に限定されず、公知の方法を用いて合成することができる。合成方法としては、例えば、RSiX (式中Rは、上述のR、Rを表し、Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基等の加水分解性官能基を表す)のシラン化合物の加水分解縮合反応によって、得られる。または、RSiX の加水分解縮合反応によって分子内に3個のシラノール基を有するトリシラノール化合物を合成したのち、さらに、同一もしくは異なる3官能性シラン化合物を反応させることにより閉環し、多面体構造ポリシロキサンを合成する方法も知られている。
その他にも、例えば、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシランを4級アンモニウムヒドロキシド等の塩基存在下で加水分解縮合させる方法が挙げられる。本合成方法においては、テトラアルコキシシランの加水分解縮合反応により、多面体構造を有するケイ酸塩が得られ、さらに得られたケイ酸塩をアルケニル基含有シリルクロライド等のシリル化剤と反応させることにより、多面体構造を形成するSi原子とアルケニル基とが、シロキサン結合を介して結合した多面体構造ポリシロキサンを得ることが可能となる。本発明においては、テトラアルコキシランの替わりに、シリカや稲籾殻等のシリカを含有する物質からも、同様の多面体構造ポリシロキサンを得ることが可能である。
<ヒドロシリル基を有する化合物(b)>
本発明で用いるヒドロシリル基を有する化合物は、分子中に1個以上のヒドロシリル基を有していれば特に制限はないが、得られる多面体構造ポリシロキサン変性体の透明性、耐熱性、耐光性の観点から、ヒドロシリル基を有するシロキサン化合物であることが好ましく、さらには、ヒドロシリル基を有する環状シロキサンまたは直鎖状ポリシロキサンであることが好ましい。これらヒドロシリル基を有する化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ヒドロシリル基を含有する直鎖状ポリシロキサンとしては、ジメチルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリメチルフェニルシロキサンなどが例示される。
特に、ヒドロシリル基を含有する直鎖状ポリシロキサンとしては、変性させる際の反応性や得られる硬化物の耐熱性、耐光性等の観点から、ジメチルハイドロジェンシリル基で分子末端が封鎖されたポリシロキサン、さらにはジメチルハイドロジェンシリル基で分子末端が封鎖されたポリジメチルシロキサンを好適に用いることができ、具体的に例えば、テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルトリシロキサンなどが、好ましい例として例示される。
ヒドロシリル基を含有する環状シロキサンとしては、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジハイドロジェン−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリハイドロジェン−1,3,5−トリメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタハイドロジェン−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサハイドロジェン−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロシロキサンなどが例示される。本発明における環状シロキサンとしては、工業的入手性および変性させる場合の反応性、あるいは、得られる硬化物の耐熱性、耐光性、強度等の観点から、具体的に例えば、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンを好適に用いることができる。
本発明においては、耐熱性、耐光性の観点から、Si原子上は、水素原子、ビニル基およびメチル基から構成されることが好ましい。
<ヒドロシリル化触媒>
本発明では、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)の合成、および、該化合物を用いたオルガノポリシロキサン系組成物を硬化させる際に、ヒドロシリル化触媒を用いる。
本発明で用いるヒドロシリル化触媒としては、通常ヒドロシリル化触媒として公知のものを用いることができ特に制限はない。
具体的には例示すれば、白金−オレフィン錯体、塩化白金酸、白金の単体、担体(アルミナ、シリカ、カーボンブラック等)に固体白金を担持させたもの;白金−ビニルシロキサン錯体、例えば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt〔(MeViSiO)4m;白金−ホスフィン錯体、例えば、Pt(PPh34、Pt(PBu34;白金−ホスファイト錯体、例えば、Pt〔P(OPh)34、Pt〔P(OBu)34(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは整数を表す)、Pt(acac)2、また、Ashbyらの米国特許第3159601及び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、並びにLamoreauxらの米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラ−ト触媒も挙げられる。
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh33、RhCl3、Rh/Al23、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げられる。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用しても構わない。触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、Pt(acac)2等が好ましい。
<多面体構造ポリシロキサン変性体(A)>
多面体構造ポリシロキサン変性体(A)は、ヒドロシリル化触媒の存在下、アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)とヒドロシリル基を有する化合物(b)とのヒドロシリル化反応により合成することができる。この際、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)のアルケニル基は、すべて反応する必要はなく、一部残存していてもよい。
ヒドロシリル基を有する化合物の添加量は、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)のアルケニル基の個数1個あたり、Si原子に直結した水素原子の数が2.5〜20個になるように用いることが好ましい。添加量が少ないと、架橋反応によりゲル化が進行するため、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)のハンドリング性が劣り、多すぎると、硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
また、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)の合成時には、過剰量のヒドロシリル基を有する化合物(b)を存在させるため、例えば減圧・加熱条件下にて、未反応のヒドロシリル基を有する化合物(b)を取り除くことが好ましい。
多面体構造ポリシロキサン変性体(A)の合成時に用いるヒドロシリル化触媒の添加量としては特に制限はないが、アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)のアルケニル基1モルに対して10−1〜10−10モルの範囲で用いるのがよい。好ましくは10−4〜10−8モルの範囲で用いるのがよい。ヒドロシリル化触媒が多すぎると、ヒドロシリル化触媒の種類によっては、短波長の光に吸収を示すため、着色原因になったり、得られる硬化物の耐光性が低下する恐れがあり、また、硬化物が発泡する恐れもある。また、ヒドロシリル化触媒が少なすぎると、反応が進まず、目的物が得られない恐れがある。
ヒドロシリル化反応の反応温度としては、30〜400℃、さらに好ましくは、40〜250℃であることが好ましく、より好ましくは、45〜140℃である。温度が低すぎると反応が十分に進行せず、温度が高すぎると、ゲル化が生じ、ハンドリング性が悪化する恐れがある。
このようにして得られた多面体構造ポリシロキサン変性体(A)は、各種化合物、特にはシロキサン系化合物との相溶性を確保でき、さらに、分子内にヒドロシリル基が導入されていることから、各種アルケニルを有する化合物と反応させることが可能となる。具体的には、後述の1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン(B)と反応させることにより、硬化物を得ることができる。この際、多面体構造ポリシロキサン変性体(A)におけるヒドロシリル基は、分子中に少なくとも3個含有することが好ましい。ヒドロシリル基が3個未満である場合、得られる硬化物の強度が不十分となる恐れがある。
また、本発明における多面体構造ポリシロキサン変性体(A)は、温度20℃において液状とすることも可能である。このような液状の多面体構造ポリシロキサン変性体(A)は、例えば、アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)に、ヒドロシリル基を有する環状シロキサンまたは直鎖状ポリシロキサンで変性することで得ることができる。多面耐構造ポリシロキサン変性体(A)を液状とすることで、ハンドリング性に優れることから好ましい。
本発明における多面体構造ポリシロキサン変性体(A)成分としては、
[XR SiO−SiO3/2][R SiO−SiO3/2]
(a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;Rは、アルキル基またはアリール基;Rは、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基、Xは、下記一般式(1)あるいは一般式(2)のいずれかの構造を有し、Xが複数ある場合は一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が異なっていても良くまた一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が混在していても良い。
Figure 0005996858
Figure 0005996858
(lは2以上の整数;mは0以上の整数;nは2以上の整数;Yは水素原子、アルケニル基、アルキル基、アリール基、もしくは、アルキレン鎖を介して多面体構造ポリシロキサンと結合している部位であり、同一であっても異なっていてもよい;Zは、水素原子、アルケニル基、アルキル基、アリール基、もしくは、アルキレン鎖を介して多面体構造ポリシロキサンと結合している部位であり、同一であっても異なっていてもよい。ただし、YあるいはZの少なくとも1つは水素原子である;Rは、アルキル基、もしくはアリール基であり、同一であっても異なっていてもよい。)が耐熱性、耐光性、あるいは、得られる硬化物の強度の観点から、好ましい例として挙げられる。
<(B)1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン>
本発明における(B)成分は、1分子中にアルケニル基を2個以上含有していることが好ましく、さらに好ましくは2〜10個である。1分子中のアルケニル基の数が多いと、より架橋構造をとり、オルガノポリシロキサン系組成物を用いた硬化物のガスバリア性は向上するが、多すぎると、耐熱・耐光性が低下する恐れもある。
本発明における(B)成分のシロキサンのユニット数は、特に限定されないが、2つ以上が好ましく、さらに好ましくは、2〜10個である。1分子中のシロキサンのユニット数が少ないと、オルガノポリシロキサン系組成物の系内から揮発しやすくなり、望まれた物性が得られないことがある。また、シロキサンのユニット数が多いと、得られた硬化物の水蒸気透過率が高くなるなど、ガスバリア性が低くなることがある。
本発明における(B)成分は、1分子中にアルケニル基を2個以上含有していればよく、好ましくは2〜10個である。1分子中のアルケニル基の数が多いと、より架橋構造をとり、ガスバリア性が向上するが、多すぎると、耐熱・耐光性が低下する恐れもある。
本発明における(B)成分は、アリール基を含有していることが、ガスバリア性の観点から好ましい。また、アリール基を含有する(B)成分は、耐熱性、耐光性の観点から、Si原子上に直接アリール基が結合していることが好ましい。また、アリール基は分子の側鎖または末端いずれにあってもよく、このようなアリール基含有オルガノポリシロキサンの分子構造は限定されず、例えば直鎖状、分岐鎖状、一部分岐鎖状を有する直鎖状の他に、環状構造を有してもよい。
このようなアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−プロピルフェニル基、3−プロピルフェニル基、4−プロピルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2−ブチルフェニル基、3−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、3−イソブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、3−tブチルフェニル基、4−tブチルフェニル基、3−ペンチルフェニル基、4−ペンチルフェニル基、3−ヘキシルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、3−シクロヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,3−ジエチルフェニル基、2,4−ジエチルフェニル基、2,5−ジエチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、3,4−ジエチルフェニル基、3,5−ジエチルフェニル基、シクロヘキシルフェニル基、ビフェニル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、3−エポキシフェニル基、4−エポキシフェニル基、3−グリシジルフェニル基、4−グリシジルフェニル基等が挙げられる。中でも、耐熱・耐光性の観点から、フェニル基が好ましい例として挙げられる。これらは、単独で用いても良く、2種類以上併用して用いてもよい。
本発明における(B)成分である1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン(B)は、耐熱性、耐光性の観点から、アルケニル基を2個以上有する直鎖状ポリシロキサン、分子末端にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン、アルケニル基を2個以上有する環状シロキサンなどのアルケニル基を有するポリシロキサンが好ましい例として挙げられる。これらアルケニル基を有する化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アルケニル基を2個以上有する直鎖状ポリシロキサンの具体例としては、ジメチルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリメチルフェニルシロキサン、ジメチルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリエチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリエチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリエチルシロキシ単位との共重合体などが例示される。中でも、耐熱・耐光性の観点から、ジメチルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリメチルフェニルシロキサンが好ましい例として挙げられる。
分子末端にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサンの具体例としては、先に例示したジメチルアルケニル基で末端が封鎖されたポリシロキサン、ジメチルアルケニルシロキサン単位とSiO単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサン、ジエチルアルケニル基で末端が封鎖されたポリシロキサン、ジエチルアルケニルシロキサン単位とSiO単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサンなどが例示される。中でも、耐熱・耐光性の観点から、ジメチルアルケニル基で末端が封鎖されたポリシロキサン、ジメチルアルケニルシロキサン単位とSiO単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサンが好ましい例として挙げられる。
アルケニル基を2個以上有する環状シロキサン化合物としては、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニル−1−フェニル−3,5,7−トリメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニル−1,3−ジフェニル−5,7−ジメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニル−1,5−ジフェニル−3,7−ジメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5−トリフェニル−7−メチルシクロテトラシロキサン、1−フェニル−3,5,7−トリビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3−ジフェニル−5,7−ジビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリビニル−1,3,5−トリメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタビニル−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサビニル−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジビニル−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンなどが例示される。中でも、耐熱・耐光性の観点から、1,3,5,7−ビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−ビニル−1−フェニル−3,5,7−トリメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−ビニル−1,3−ジフェニル−5,7−ジメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−ビニル−1,5−ジフェニル−3,7−ジメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−ビニル−1,3,5−トリフェニル−7−メチルシクロテトラシロキサン、1−フェニル−3,5,7−トリビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3−ジフェニル−5,7−ジビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリビニル−1,3,5−トリメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタビニル−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサビニル−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロシロキサンが好ましい例として挙げられる。
これらは、単独で用いても良く、2種類以上併用して用いてもよい。
(B)成分である1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサンの添加量は種々設定できるが、アルケニル基1個あたり、(A)成分である多面体構造ポリシロキサン系変性体に含まれるSi原子に直結した水素原子が0.3〜5個、好ましくは、0.5〜3個となる割合で添加されることが望ましい。アルケニル基の割合が少なすぎると、発泡等による外観不良が生じやすくなり、また、多すぎると、硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
<(C)1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する有機ケイ素化合物>
本発明における(C)成分は、1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する有機ケイ素化合物であり、(C)成分が1分子中にアルケニル基を有する場合、前記(A)成分のヒドロシリル基と反応する。一方、(C)成分が1分子中にヒドロシリル基を有する場合、前記(B)成分のアルケニル基と反応する。本発明における(C)成分を用いることで、硬化物の弾性率を低下することができ、さらに、耐クラック性を向上することができる。
本発明における(C)成分は、1分子中に少なくともアリール基を1個以上含有していることが、ガスバリア性や屈折率等の観点から好ましく、さらには、該アリール基が直接ケイ素原子に結合していることが、耐熱・耐光性の観点から、さらに好ましい例として挙げられる。このような(C)成分は1分子中のアリール基の数が多いほど、硬化物のガスバリア性や屈折率の向上効果が大きい。
本発明における(C)成分は、耐熱・耐光性の観点から、シラン、またはポリシロキサンであることが好ましい例として挙げられる。このような(C)成分が、1分子中にアルケニル基を1個有するシランである場合、具体的に例えば、ビニルトリメチルシラン、ビニルジメチルフェニルシラン、ビニルジフェニルメチルシラン、ビニルトリフェニルシラン、ビニルトリエチルシラン、ビニルジエチルフェニルシラン、ビニルジフェニルエチルシラン、アリルジメチルフェニルシラン、アリルジフェニルメチルシラン、アリルトリフェニルシラン、アリルジエチルフェニルシラン、アリルジフェニルエチルシラン等が例示される。中でも、耐熱・耐光性の観点からビニルトリメチルシラン、ビニルジメチルフェニルシラン、ビニルジフェニルメチルシラン、ビニルトリフェニルシランが好ましい例として挙げられる。また、(C)成分が1分子中にヒドロシリル基を1個有するシランである場合、具体的に例えば、トリメチルシラン、ジメチルフェニルシラン、ジフェニルメチルシラン、トリフェニルシラン、トリエチルシラン、ジエチルフェニルシラン、ジフェニルエチルシラン等が例示される。中でも、耐熱・耐光性の観点からトリメチルシラン、ジメチルフェニルシラン、ジフェニルメチルシラン、トリフェニルシランが好ましい例として挙げられる。
また(C)成分がポリシロキサンである場合、アルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する直鎖構造のポリシロキサン、分子末端にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有するポリシロキサン、アルケニル基またはヒドロシリル基を1個有する環状シロキサン等が例示される。
(C)成分が、1分子中にアルケニル基を1個有する直鎖構造のポリシロキサンである場合、具体的に例えば、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリメチルフェニルシロキサン、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とメチルフェニルシロキサン単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とジフェニルシロキサン単位との共重合体、ジエチルビニルシリル基とトリエチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジエチルビニルシリル基とトリエチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリメチルフェニルシロキサン、ジエチルビニルシリル基とトリエチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジエチルビニルシリル基とトリエチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とメチルフェニルシロキサン単位との共重合体、ジエチルビニルシリル基とトリエチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とジフェニルシロキサン単位との共重合体等が例示される。中でも、耐熱・耐光性の観点から、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリメチルフェニルシロキサン、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とメチルフェニルシロキサン単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とジフェニルシロキサン単位との共重合体が好ましい例として挙げられる。
また、(C)成分が1分子中にヒドロシリル基を1個有する直鎖構造のポリシロキサンである場合、具体的に例えば、ジメチルハイドロジェンシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリメチルフェニルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とメチルフェニルシロキサン単位との共重合体、ジメチルハイドロジェンシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とジフェニルシロキサン単位との共重合体、ジエチルハイドロジェンシリル基とトリエチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジエチルハイドロジェンシリル基とトリエチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリメチルフェニルシロキサン、ジエチルハイドロジェンシリル基とトリエチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジエチルハイドロジェンシリル基とトリエチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とメチルフェニルシロキサン単位との共重合体、ジエチルハイドロジェンシリル基とトリエチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とジフェニルシロキサン単位との共重合体等が例示される。中でも、耐熱・耐光性の観点から、ジメチルハイドロジェンシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリメチルフェニルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とメチルフェニルシロキサン単位との共重合体、ジメチルハイドロジェンシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とジフェニルシロキサン単位との共重合体が好ましい例として挙げられる。
(C)成分が、分子末端にアルケニル基を1個有するポリシロキサンである場合、具体的に例えば、ジメチルビニルシリル基で末端が1個封鎖されたポリシロキサンで、該ポリシロキサンがSiO単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサン、ジエチルビニルシリル基で末端が1個封鎖されたポリシロキサンで、該ポリシロキサンがSiO単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサン等が例示される。中でも、耐熱・耐光性の観点から、ジメチルビニルシリル基で末端が1個封鎖されたポリシロキサンで、該ポリシロキサンがSiO単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサンが好ましい例として挙げられる。
また、(C)成分が、分子末端にヒドロシリル基を1個有するポリシロキサンである場合、具体的に例えば、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が1個封鎖されたポリシロキサンで、該ポリシロキサンがSiO単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が1個封鎖されたポリシロキサンで、該ポリシロキサンがSiO単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサン等が例示される。中でも、耐熱・耐光性の観点から、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が1個封鎖されたポリシロキサンで、該ポリシロキサンがSiO単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサンが好ましい例として挙げられる。
(C)成分が、アルケニル基を1個有する環状シロキサンである場合、具体的に例えば、1−ビニル−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタエチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメエチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタエチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラエチルシクロテトラシロキサン等が例示される。中でも、耐熱・耐光性の観点から、1−ビニル−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンが好ましい例として挙げられる。
また、(C)成分が、ヒドロシリル基を1個有する環状シロキサンである場合、具体的に例えば、1−ハイドロジェン−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1−ハイドロジェン−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1−ハイドロジェン−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタメチルシクロテトラシロキサン、1−ハイドロジェン−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−ハイドロジェン−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタエチルシクロテトラシロキサン、1−ハイドロジェン−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメエチルシクロテトラシロキサン、1−ハイドロジェン−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタエチルシクロテトラシロキサン、1−ハイドロジェン−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラエチルシクロテトラシロキサン等が例示される。中でも、耐熱・耐光性の観点から、1−ハイドロジェン−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1−ハイドロジェン−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1−ハイドロジェン−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタメチルシクロテトラシロキサン、1−ハイドロジェン−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンが好ましい例として挙げられる。
(C)成分の添加量は種々設定できるが、(C)成分は、(C)成分および前記(A)成分および前記(B)成分との合計(100重量%)に対し、好ましくは、1重量%〜60重量%、さらに好ましくは5〜50重量%となる範囲で用いることが好ましい。 (C)成分が多すぎると、硬化物が柔らかくなり過ぎ、性能に不具合が生じる恐れがある。また、少なすぎると、組成物の架橋密度が高すぎる場合があり、クラックが生ずる恐れがある。
これら(C)成分である1分子中にアルケニル基、またはヒドロシリル基を1個有する有機ケイ素化合物は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<ヒドロシリル化触媒>
本発明では、オルガノポリシロキサン系組成物を硬化させる際に、ヒドロシリル化触媒を用いる。
本発明で用いるヒドロシリル化触媒としては、通常ヒドロシリル化触媒として公知のものを用いることができ特に制限はない。
具体的には例示すれば、白金−オレフィン錯体、塩化白金酸、白金の単体、担体(アルミナ、シリカ、カーボンブラック等)に固体白金を担持させたもの;白金−ビニルシロキサン錯体、例えば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt〔(MeViSiO)4m;白金−ホスフィン錯体、例えば、Pt(PPh34、Pt(PBu34;白金−ホスファイト錯体、例えば、Pt〔P(OPh)34、Pt〔P(OBu)34(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは整数を表す)、Pt(acac)2、また、Ashbyらの米国特許第3159601及び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、並びにLamoreauxらの米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラ−ト触媒も挙げられる。
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh33、RhCl3、Rh/Al23、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げられる。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用しても構わない。触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、Pt(acac)2等が好ましい。
<硬化遅延剤>
硬化遅延剤は、本発明のオルガノポリシロキサン系組成物の保存安定性を改良あるいは、硬化過程でのヒドロシリル化反応の反応性を調整するための成分である。本発明においては、硬化遅延剤としては、ヒドロシリル化触媒による付加型硬化性組成物で用いられている公知のものが使用でき、具体的には脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられる。これらを単独使用、または2種以上併用してもよい。
前記の脂肪族不飽和結合を含有する化合物としては、具体的には3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチン、3−ヒドロキシ−3−フェニル−1−ブチン、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール等のプロパギルアルコール類、エン−イン化合物類、無水マレイン酸、マレイン酸ジメチル等のマレイン酸エステル類等が例示できる。
有機リン化合物としては、具体的にはトリオルガノフォスフィン類、ジオルガノフォスフィン類、オルガノフォスフォン類、トリオルガノフォスファイト類等が例示できる。
有機イオウ化合物としては、具体的にはオルガノメルカプタン類、ジオルガノスルフィド類、硫化水素、ベンゾチアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾールジサルファイド等が例示できる。
窒素含有化合物としては、具体的にはN,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジブチルエチレンジアミン、N,N−ジブチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N,N′,N′−テトラエチルエチレンジアミン、N,N−ジブチル−1,4−ブタンジアミン、2,2’−ビピリジン等が例示できる。
スズ系化合物としては、具体的にはハロゲン化第一スズ2水和物、カルボン酸第一スズ等が例示できる。
有機過酸化物としては、具体的にはジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、過安息香酸t−ブチル等が例示されうる。これらのうち、マレイン酸ジメチル、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノールが、特に好ましい硬化遅延剤として例示できる。
硬化遅延剤の添加量は、特に限定するものではないが、ヒドロシリル化触媒1モルに対して10−1〜10モルの範囲で用いるのが好ましく、1〜100モルの範囲で用いるのがより好ましい。また、これらの硬化遅延剤は単独で使用してもよく、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
<接着性付与剤>
接着性付与剤は本発明におけるオルガノポリシロキサン系組成物と基材との接着性を向上する目的で用いるものであり、その様な効果があるものであれば特に制限はないが、シランカップリング剤が好ましい例として例示できる。
シランカップリング剤としては、分子中に有機基と反応性のある官能基と加水分解性のケイ素基を各々少なくとも1個有する化合物であれば特に限定されない。有機基と反応性のある基としては、取扱い性の点からエポキシ基、メタクリル基、アクリル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ビニル基、カルバメート基から選ばれる少なくとも1個の官能基が好ましく、硬化性及び接着性の点から、エポキシ基、メタクリル基、アクリル基が特に好ましい。加水分解性のケイ素基としては取扱い性の点からアルコキシシリル基が好ましく、反応性の点からメトキシシリル基、エトキシシリル基が特に好ましい。
好ましいシランカップリング剤としては、具体的には3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン等のエポキシ官能基を有するアルコキシシラン類:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン等のメタクリル基あるいはアクリル基を有するアルコキシシラン類が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種類以上併用してもよい。
シランカップリング剤の添加量としては、(A)成分と(B)成分の混合物100重量部に対して、0.05〜30重量部であることが好ましく、さらに好ましくは、0.1〜10重量部である。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
本発明においては、接着性付与剤の効果を高めるために、公知の接着性促進剤を用いることができる。接着性促進剤としては、エポキシ含有化合物、エポキシ樹脂、ボロン酸エステル化合物、有機アルミニウム化合物、有機チタン化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明に用いるオルガノポリシロキサン系組成物は、上記した成分をロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどの混練機を用いたり、遊星式攪拌脱泡機を用いて均一に混合し、必要に応じ加熱処理を施したりしてもよい。
本発明のオルガノポリシロキサン系組成物は、成形体として使用することができる。成形方法としては、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、カレンダー成形、真空成形、発泡成形、射出成形、液状射出成形、注型成形などの任意の方法を使用することができる。
次に本発明の組成物を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(反り)
直径が20インチ、厚さ0.73mmのSiウエハーにオルガノポリシロキサン組成物を1.8g塗布し、直径20インチ、厚さ0.25mmのガラス基板を泡かみなく貼り合わせる。その後、オルガノポリシロキサン組成物を均一に広げるため、40℃に加熱し30分養生させた。オルガノポリシロキサン組成物が均一に広がったのを確認したら、60℃×1時間、80℃×1時間、100℃×1時間、120℃×1時間、150℃×30分対流式オーブンで加熱硬化させ、室温まで徐冷させた。
その後、基材の反りを金属スペーサーを用いて評価した。基材の反っている部分にどの程度の厚みの金属スペーサーが入るかで、反りの値とした。
(光線透過率)
10cm×10cmの板ガラス2枚を純粋で洗浄し、乾燥させた。その後、フッ素系離型剤(ダイキン工業社製ダイフリー、GA6010)でスプレーし、キムワイプで均一に塗布した後、余剰分を除去した。コの字型に切った2mm厚のシリコーンゴムにテフロン(登録商標)シールを巻いた素ペーサーを2枚の上記板ガラスで挟んでクリップで固定し、150℃、1h加熱乾燥してガラスセルを作成した。
このガラスセルにオルガノポリシロキサン系組成物を流し込み、対流式オーブンで80℃×2時間、100℃×1時間、150℃×6時間熱硬化させることで、2mm厚の硬化物を作成した。
硬化後の値は、2mm厚の硬化物を、試紫外可視分光光度計(日本分光社製 JASCO JSV 560)により、空気中での400nmの光線透過率を測定した値とした。
耐熱試験後の値は、2mm厚の硬化物をさらに空気中150℃、100時間養生し、この試料を、紫外可視分光光度計(日本分光社製 JASCO JSV 560)により、硬化物を空気中での400nmの光線透過率を測定した値とした。
(動的粘弾性測定用サンプル作成)
オルガノポリシロキサン系組成物を型に充填し、対流式オーブンで80℃×2時間、100℃×1時間、150℃×6時間熱硬化させて、長さ35mm、幅5mm、厚さ2mmのサンプルを作成した。
(動的粘弾性測定)
上記の通り作成したサンプルの動的粘弾性を、UBM社製動的粘弾性測定装置ReogelE4000を用い、測定温度−40℃〜150℃、昇温速度4℃毎分、歪み4μメートル、周波数10Hz、チャック間25mm、引張モードで測定した。
(製造例1)
48%コリン水溶液(トリメチル−2ヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液)1262gにテトラエトキシシラン1083gを加え、室温で2時間激しく攪拌した。反応系内が発熱し、均一溶液になった段階で、攪拌を緩め、さらに12時間反応させた。次に、反応系内に生成した固形物に、メタノール1000mLを加え、均一溶液とした。
ジメチルビニルクロロシラン537g、トリメチルシリクロリド645gおよびヘキサン1942mLの溶液を激しく攪拌しながら、メタノール溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間反応させた後、有機層を抽出、濃縮することにより、固形物を得た。次に、生成した固形物をメタノール中で激しく攪拌することにより洗浄し、ろ別することにより、Si原子16個と、ビニル基3個を有するアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物であるトリス(ビニルジメチルシロキシ)ペンタキス(トリメチルシロキシ)オクタシルセスキオキサンを白色固体として536g得た。
(製造例2)
製造例1で得られたアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物であるトリス(ビニルジメチルシロキシ)ペンタキス(トリメチルシロキシ)オクタシルセスキオキサン20.0gをトルエン30.0gに溶解させ、さらに白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt-VTSC-3X)1.93μLを溶解させた。このようにして得られた溶液を、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン30.94g、トルエン30.94gの溶液にゆっくりと滴下し、105℃で3時間反応させ、室温まで冷却した。
反応終了後、トルエンと過剰量加えた1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンを留去することにより、液状の多面体構造ポリシロキサン変性体22.0g(SiH価数4.77mol/kg)を得た。
(製造例3)
製造例1で得られたアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物であるトリス(ビニルジメチルシロキシ)ペンタキス(トリメチルシロキシ)オクタシルセスキオキサン20.0gをトルエン40.0gに溶解させ、さらに白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt-VTSC-3X)1.93μLを溶解させた。このようにして得られた溶液を、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン20.62g、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン11.52g、トルエン32.14gの溶液にゆっくりと滴下し、95℃で3時間反応させ、室温まで冷却した。
反応終了後、トルエンと過剰量加えた1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンを留去することにより、液状の多面体構造ポリシロキサン変性体29.0g(SiH価数3.93mol/kg)を得た。
(実施例1)
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、1,5−ジビニル−3,3−ジフェニル−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン(Gelest社製、SID4609.0、重量平均分子量385、Vi価数5.20mol/kg)1.74g、ビニルジフェニルメチルシラン(信越化学社製、LS5600、重量平均分子量225、Vi価数4.44mol/kg)1.90gを加え、撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
実施例1のオルガノポリシロキサン系組成物に含有される炭素−炭素二重結合とシリル基の比が1:1.25であり、シリル基は1.9×10-3mol/gであった。
(実施例2)
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、1,5−ジビニル−3,3−ジフェニル−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン(Gelest社製、SID4609.0、重量平均分子量385、Vi価数5.20mol/kg)1.74g、ビニルジフェニルメチルシラン(信越化学社製、LS5600、重量平均分子量225、Vi価数4.44mol/kg)1.90g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.21重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.21μl、マレイン酸ジメチルを0.10μl、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミンを0.016μl添加し添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.10μl加え撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
実施例2のオルガノポリシロキサン系組成物に含有される炭素−炭素二重結合とシリル基の比が1:1.3であり、シリル基は2.1×10-3mol/gであった。
(実施例3)
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、ビニル基を末端に含有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(DMS−V03、Gelest社製)2.20g、ビニルジフェニルメチルシラン(信越化学社製、LS5600、重量平均分子量225、Vi価数4.44mol/kg)2.40g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.24重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.21μl、マレイン酸ジメチルを0.10μl添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.14μl加え撹拌した。さらにN,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミンを0.006μl添加し撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
実施例3のオルガノポリシロキサン系組成物に含有される炭素−炭素二重結合とシリル基の比が1:1.4であり、シリル基は3.2×10-3mol/であった。
(実施例4)
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、ビニル基を末端に含有するフェニルシロキサン(アデカ社製、FX−T180、重量平均分子量490、Vi価数5.02mol/kg)1.92g、ビニルペンタメチルジシロキサン(SIV9090.0、Gelest社製、Vi価数5.68mol/kg)1.23g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.20重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.21μl、マレイン酸ジメチルを0.10μl添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.12μl加え撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、オルガノポリシロキサン系組成物を得た。このようにして得られたオルガノポリシロキサン系組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
実施例4のオルガノポリシロキサン系組成物に含有される炭素−炭素二重結合とシリル基の比が1:1.6であり、シリル基は3.8×10-3mol/gであった。
(比較例1)
製造例2で得た多面体構造ポリシロキサン変性体5.00g(SiH価数4.77mol/kg)に、ビニル基を末端に含有するフェニルシロキサン(FX−T180A、アデカ社製)2.71g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである東レダウコーニング製SH6040を0.23重量部を加え、撹拌した。さらに、エチニルシクロヘキサノールを0.56μl、マレイン酸ジメチルを0.64μl添加し撹拌し、これに、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3重量%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.10μl加え撹拌した後、遊星式攪拌脱泡機にて攪拌・脱泡を行い、組成物を得た。このようにして得られた組成物を用いて、前述の各試験法に従い評価した。その結果を表1に記載した。
比較例1のオルガノポリシロキサン系組成物に含有される炭素−炭素二重結合とシリル基の比が1:1.7であり、シリル基は4.1×10-3mol/gであった。
Figure 0005996858
上記のように、オルガノシロキサン系組成物より得られた成形体は、高い耐熱性、耐光性を有し、耐冷熱衝撃性およびガスバリア性・低い透湿性に優れることが分かった。そして、オルガノポリシロキサン系組成物を半導体イメージセンサーの貼り合わせに用いることで低反りを有し、接着剤としても有用であるとともに、当該接着剤を用いて半導体イメージセンサーを作製することも可能である。

Claims (12)

  1. 以下(A)および(B)および(C)からなるオルガノポリシロキサン系組成物の硬化物を接着剤として用いて、半導体回路が形成された基板と透明な基板を貼り合わせてなるイメージセンサー。
    (A)アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)に対して、ヒドロシリル基を有する化合物(b)を反応させて得られた多面体構造ポリシロキサン変性体、
    (B)1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、
    (C)1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有し、かつ、1分子中にアリール基を少なくとも1個以上有する、シランおよびポリシロキサンから選択される有機ケイ素化合物。
  2. オルガノポリシロキサン系組成物に含有される炭素−炭素二重結合とヒドロシリル基の比が1:1.25〜1:1.75であり、ヒドロシリル基が1.9〜4.0×10−3mol/gの範囲に含まれていることを特徴とする請求項1記載のイメージセンサー。
  3. 前記(B)成分が、アリール基を含有するオルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項1または2に記載のイメージセンサー。
  4. オルガノポリシロキサン系組成物の硬化物のガラス転移点(T)が−40℃〜50℃の温度範囲に1つあり、50℃における貯蔵弾性率が10MPa以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
  5. 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、温度20℃において、液状であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
  6. ヒドロシリル基を有する化合物(b)が、ヒドロシリル基を含有する直鎖状シロキサンもしくは、環状シロキサンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
  7. アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)が、式
    [AR SiO−SiO3/2[R SiO−SiO3/2
    (a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;Aは、アルケニル基;Rは、アルキル基またはアリール基;Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)
    で表されるシロキサン単位から構成されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
  8. 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
  9. 多面体構造ポリシロキサン変性体(A)成分が、
    [XR SiO−SiO3/2[R SiO−SiO3/2
    (a+bは6〜24の整数、aは1以上の整数、bは0または1以上の整数;Rは、アルキル基またはアリール基;Rは、アルケニル基、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基、Xは、下記一般式(1)あるいは一般式(2)のいずれかの構造を有し、Xが複数ある場合は一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が異なっていても良い。
    Figure 0005996858
    Figure 0005996858
    (lは2以上の整数;mは0以上の整数;nは2以上の整数;Yは水素原子、アルケニル基、アルキル基、アリール基、もしくは、アルキレン鎖を介して多面体構造ポリシロキサンと結合している部位であり、同一であっても異なっていてもよい;Zは、水素原子、アルケニル基、アルキル基、アリール基、もしくは、アルキレン鎖を介して多面体構造ポリシロキサンと結合している部位であり、同一であっても異なっていてもよい。ただし、YあるいはZの少なくとも1つは水素原子である;Rは、アルキル基、もしくはアリール基であり、同一であっても異なっていてもよい。を構成単位とすることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
  10. 接着性付与剤を含有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のイメージセンサー。
  11. 2枚以上の基板を
    (A)アルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物(a)に対して、ヒドロシリル基を有する化合物(b)を反応させて得られた多面体構造ポリシロキサン変性体、
    (B)1分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、および、
    (C)1分子中にアルケニル基またはヒドロシリル基を1個有し、かつ、1分子中にアリール基を少なくとも1個以上有する、シランおよびポリシロキサンから選択される有機ケイ素化合物
    からなるオルガノポリシロキサン系組成物の硬化物で貼り合わせたことを特徴とする貼り合わせ基板。
  12. 前記基板がシリコンウェハー基板とガラス基板であることを特徴とする請求項11に記載の貼り合わせ基板。
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