JP2012008396A - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズ群の繰り出し量が制限されることなく、高速起動が可能になり、また、レンズ群のすべての移動領域において撮影シーンに応じた駆動モードでレンズ群を移動させることができるレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒は、回転することでレンズ群を光軸に沿って移動させるカム筒61と、カム筒61の駆動源として配置される2つのモータ51,53と、2つのモータ51,53の回転量を合成してカム筒61に駆動力を伝達する伝達機構50と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、デジタルカメラ等の撮像装置に搭載され、収納位置と撮影位置との間を光軸方向に移動して撮影倍率を変更するズーム機構を備えるレンズ鏡筒に関する。
従来のレンズ鏡筒として、収納位置から撮影領域までは送りねじ機構によりレンズ群を光軸方向に繰り出し、広角位置から望遠位置までの撮影領域ではカム筒の回転によりレンズ群を光軸方向に移動させるものが開示されている(特許文献1)。
特開平8−313788号公報
しかし、上記特許文献1では、送りねじ機構のねじ軸の軸長がカメラの厚みによって制限されるため、カム筒の回転によりレンズ群を繰り出す場合に比べて繰り出し量が制限されてしまう。また、レンズ群を収納位置から撮影領域まで繰り出すまでの時間は、カム筒を回転させる場合に比べて送りねじ機構のねじ軸を回転させる方の回転量が多くなるため、起動時間が長くなる。更に、送りねじ機構によってレンズ群を移動させる領域と、カム筒の回転によってレンズ群を移動させる領域とが機械的に区切られている。このため、レンズ群のすべての移動領域において撮影シーンに応じた駆動モードでレンズ群を移動させたい場合には、対応することができない。
そこで、本発明は、レンズ群の繰り出し量が制限されることなく、高速起動が可能になり、また、レンズ群のすべての移動領域において撮影シーンに応じた駆動モードでレンズ群を移動させることができるレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のレンズ鏡筒は、回転することでレンズ群を光軸に沿って移動させる回転筒と、前記回転筒の駆動源として配置される2つのモータと、前記2つのモータの回転量を合成して前記回転筒に駆動力を伝達する伝達機構と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、レンズ群の繰り出し量が制限されることなく、高速起動が可能になり、また、レンズ群のすべての移動領域において撮影シーンに応じた駆動モードでレンズ群を移動させることができる。
本発明の実施形態の一例であるレンズ鏡筒がWIDE位置にある状態を示す要部断面図である。 レンズ鏡筒がTELE位置にある状態を示す要部断面図である。 レンズ鏡筒がSINK位置にある状態を示す要部断面図である。 カム筒を駆動する駆動機構の一部を分解した斜視図である。 固定筒の内周側展開図である。 リセット位置検出手段を説明するための斜視図である。 モータの回転量とカム筒の回転量との関係を示すタイミングチャート図である。 カム筒を駆動する機構の一部の部分断面図である
以下、本発明の実施形態の一例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例であるレンズ鏡筒がWIDE位置(広角位置)にある状態を示す要部断面図である。なお、本実施形態では、デジタルカメラ等の撮像装置に搭載され、収納位置と撮影位置との間を光軸方向に移動して撮影倍率を変更するズーム機構を備えるレンズ鏡筒を例に採る。
図1に示すように、本実施形態のレンズ鏡筒は、第1レンズ群10、第2レンズ群20、プリズム5、固定筒62、カム筒61及び直進ガイド筒63を備える。カム筒61は、本発明の回転筒の一例に相当する。
第1レンズ群10は、1群鏡筒11に1群レンズ1が保持され、第2レンズ群20は、2群鏡筒21に2群レンズ2が保持されている。1群レンズ1及び2群レンズ2から入射した光束は、プリズム5により1群レンズ1及び2群レンズ2の光軸Aに対して略90°の角度で交差する光軸Bの方向に屈曲されて、撮像素子8に導かれる。
プリズム5は、モータ6Aの駆動により光軸Bに沿って移動可能に保持部材6に保持されている。プリズム5と撮像素子8との間には、第3レンズ群30、第4レンズ群40及び光学フィルタ7が光軸Bに沿って配置されている。
第3レンズ群30は、前地板32に固定されたシャッタ31と、後地板34に保持された3群レンズ3とを備え、後地板34と前地板32とは互いにねじ等により結合されている。第3レンズ群30が、モータ30Aの駆動により光軸Bに沿って移動することで変倍動作が行われる。
第4レンズ群40は、4群レンズホルダ41に4群レンズ4が保持されており、第4レンズ群40がモータ40Aの駆動により光軸Bに沿って進退移動することで、変倍動作及び合焦動作が行われる。光学フィルタ7は、空間周波数の高い光をカットする為のローパスフィルタ機能と赤外光をカットする機能を有する。
また、図1において、SWモータ51及びTWモータ53はカム筒61を回転駆動するための駆動源であり、SWモータ51及びTWモータ53の駆動力は、遊星ギア列を備える伝達機構50を介してカム筒61に伝達される。また、パルスギア列70は、カム筒61の回転量を検出するためのものである。SWモータ51、TWモータ53、伝達機構50及びパルスギア列70については、後述する。
図2は、レンズ鏡筒がTELE位置(望遠位置)にある状態を示す要部断面図である。図2に示すように、レンズ鏡筒がTELE位置にある状態では、第1レンズ群10が光軸Aに沿って被写体側に繰り出すとともに、第2レンズ群20が光軸Aに沿って後退してプリズム5に接近した位置で停止する。第3レンズ群30は、光軸Bに沿ってプリズム5に向かって移動して該プリズム5に接近した位置で停止する。第4レンズ群40は、光軸Bに沿って撮像素子8に向かって移動して該撮像素子8に接近した位置で停止する。
図3は、レンズ鏡筒がSINK位置(収納位置)にある状態を示す要部断面図である。図3に示すように、レンズ鏡筒がSINK位置にある状態では、プリズム5、第3レンズ群30及び第4レンズ群40は、光軸Bに沿って互いに干渉しないように撮像素子8側に移動する。これにより、第2レンズ群20及び第1レンズ群10の後方に収納空間が形成され、第2レンズ群20及び第1レンズ群10が光軸Aに沿って後退して、カム筒61とともに前記収納空間に収納される。
固定筒62の内周部には、カム筒61の外周部に設けられカムピン(不図示)がカム係合するカム溝62a(図5参照)が周方向に略等間隔で複数箇所形成されている。カム筒61の外周部には、後述する駆動ギア60に噛合するギア部61aが形成され、駆動ギア60から駆動力が伝達されることで、カム筒61が回転駆動される。このとき、固定筒62のカム溝62aとカム筒61のカムピンとのカム作用により、カム筒61は光軸Aに沿って進退することとなる。また、カム筒61の内周部には、不図示の1群カム溝及び2群カム溝が形成されている。
直進ガイド筒63は、カム筒61の内周側に配置され、カム筒61と一体となって回転可能且つ、光軸A方向に移動可能とされている。カム筒61と直進ガイド筒63との間には、第1レンズ群10が配置され、第1レンズ群10の1群鏡筒11の外周部に設けたカムピンがカム筒61の1群カム溝とカム係合している。また、直進ガイド筒63の外周部には、光軸A方向に沿って延びる直進溝(不図示)が形成されており、この直進溝に1群鏡筒11の内周部に設けた凸部が係合することにより、1群鏡筒11の回転方向の動きが規制されている。
直進ガイド筒63の内周側には、第2レンズ群20が配置され、第2レンズ群20は、第1レンズ群10と同様に、2群鏡筒21に設けた不図示のカムピンがカム筒61の2群カム溝にカム係合する。また、直進ガイド筒63には、光軸A方向に不図示の貫通溝が設けられており、この貫通溝に2群鏡筒21のカムピンの根元に配置された係合部が係合することにより、2群鏡筒21の回転方向の動きが規制されている。
そして、カム筒61が回転すると、カム筒61の1群カム溝と1群鏡筒11のカムピンとのカム作用により、1群鏡筒11の凸部が直進ガイド筒63の直進溝を光軸A方向に摺動しながら、1群鏡筒11がカム筒61に対して光軸に沿って進退する。従って、カム筒61が固定筒62に対して光軸Aに沿って進退すると、カム筒61に対して1群鏡筒11が光軸Aに沿って進退して1群レンズ1が収納位置と撮影位置との間を移動する。2群レンズ2についても、同様の動作によって収納位置と撮影位置との間を移動する。
次に、図4,図5及び図8を参照して、カム筒61を駆動する駆動機構について説明する。図4は、カム筒61を駆動する駆動機構の一部を分解した斜視図である。図8は、カム筒61を駆動する駆動機構の部分断面図である。図4及び図8において、SWモータ51は、第1レンズ群10及び第2レンズ群20をSINK位置とWIDE位置の間で移動させるための駆動源である。TWモータ53は、第1レンズ群10及び第2レンズ群20をTELE位置とWIDE位置との間で移動させるための駆動源である。
SWモータ51及びTWモータ53は、それぞれモータ軸線を光軸B方向に向け、かつモータ軸をカム筒61の径方向内側に向けて配置されており、また、TWモータ53は、SWモータ51より被写体側に配置されている。SWモータ51のモータ軸には、ウォームギア52が圧入され、TWモータ53のモータ軸には、ウォームギア54が圧入されている。
ウォームギア52とウォームギア54との間には、被写体側(図の上側)から順に光軸Aと平行にズームリングギア55、ズームキャリアギア56及び太陽ギア列57が同軸配置されている。
太陽ギア57は、2段の平ギアからなる太陽ギア57a,57bを備え、太陽ギア57aに噛合する斜歯ギアを介してウォームギア52と噛合している。
ズームキャリアギア56は、ギア部56a、及びギア部56aの被写体側を向く面に周方向に略等間隔で突設された3本の軸部を備え、3本の軸部には、それぞれズーム遊星ギア58が軸支されている。また、ギア部56aには、ウォームギア54が斜歯ギア等を介して噛合し、ズーム遊星ギア58は、太陽ギア57bが噛合するようになっている。
ズームリングギア55は、内歯ギア55aと外歯ギア55bとを備え、内歯ギア55aには、ズーム遊星ギア58が噛合し、外歯ギア55bは、アイドラギア59を介して駆動ギア60に噛合し、駆動ギア60は、カム筒61のギア部61aに噛合する。本実施形態では、ウォームギア52及びウォームギア54と駆動ギア60との間に配置されるギア列により、SWモータ51及びTWモータ53の回転量を合成してカム筒61に駆動力を伝達する伝達機構50を構成している。
次に、SWモータ51とTWモータ53を駆動した際の伝達機構50の動作について説明する。
SWモータ51を駆動してTWモータ53を停止した場合、SWモータ51から駆動力が太陽ギア列57に伝達されて該太陽ギア列57が回転し、TWモータ53に接続されているズームキャリアギア56は停止している。そのため、ズーム遊星ギア58は、公転せず自転のみする。
例えば、太陽ギア57bの歯数を9、ズーム遊星ギア58の歯数を10、ズームリングギア55の内歯ギア55aの歯数を30とすると、太陽ギア57の回転は1/3.33倍に減速されてズームリングギア55に伝達される。これにより、外歯ギア55bの回転がアイドラギア59を介して駆動ギア60に伝達され、駆動ギア60の回転がカム筒61のギア部61aに伝達されてカム筒61が回転駆動される。このときのズームリングギア55の回転方向は、太陽ギア列57と逆方向となる。
また、SWモータ51を停止し、TWモータ53を駆動した場合、SWモータ51に接続されている太陽ギア57は停止し、TWモータ53に接続されているズームキャリアギア56は回転する。そのため、ズーム遊星ギア58は自転と公転をする。例えば、太陽ギア57bの歯数を9、ズーム遊星ギア58の歯数を10、ズームリングギア55の内歯ギア55aの歯数を30とすると、ズームキャリアギア56の回転は1.3倍に増速されてズームリングギア55に伝達され、上記同様に、カム筒61を駆動する。この場合、ズームリングギア55の回転方向は、ズームキャリアギア56と同じ方向になる。
SWモータ51とTWモータ53を同時に駆動した場合、ズームリングギア55には、合成された回転数が伝達される。例えば、太陽ギア57をCW(時計回り)方向に1rpm、ズームキャリアギア56をCW方向に1rpmで回転した場合を考える。太陽ギア57によってズームリングギア55に伝達されるはずの回転数は、CCW(反時計回り)方向に0.3rpmであり、ズームキャリアギア56によってズームリングギア55に伝達されるはずの回転数は、CW方向に1.3rpmである。従って、これらを合成して、ズームリングギア55はCW方向に1rpmで回転する。
ここで、SWモータ51に接続したギア列の減速比は大きく、TWモータ53に接続したギア列の減速比は小さくなることが分かる。この点については、後述する。
次に、第1レンズ群10及び第2レンズ群20を光軸A方向に繰り出して、プリズム5を撮影位置に配置する動作について説明する。
図5は、固定筒62の内周側展開図である。図5に示すように、固定筒62の内周部には、カム筒61の外周部に設けたカムピンがカム係合するカム溝62aが周方向に略等間隔で複数箇所形成されている。また、固定筒62の後端部には、プリズム5を保持する保持部材6が光軸B方向に進退する際に通り抜ける切り欠き62bが形成されている。カム筒61が収納位置にあるときは、カムピンは、図5のカム溝62aの位置62cに配置される。
レンズ鏡筒を撮影状態にするには、まず、SWモータ51をカム筒61の繰り出し方向に回転させる。このとき、カム筒61のカムピンは、固定筒62のカム溝62aを図5の右方向に移動し、リフトを有する区間で第1レンズ群10及び第2レンズ群20が光軸Aに沿って繰り出し方向に移動する。
そして、カム筒61がWIDE位置に達すると、カムピンは、固定筒62のカム溝62aの図5の位置62dに配置される。このとき、第2レンズ群20の後方にプリズム5が進退可能な空間が形成されるので、モータ6Aの駆動によりプリズム5を撮影位置まで光軸B方向に移動させる。
以上の動作によって、第1レンズ群10、第2レンズ群20、プリズム5は、WIDE位置に配置されて、撮影状態となる。その後、モータ30A及び40Aを駆動して、第3レンズ群30及び第4レンズ群40をそれぞれ光軸B方向のWIDE撮影位置に移動させる。
レンズ鏡筒をWIDE位置からSINK位置に移動させる場合は、上記と逆の動作を行う。まず、モータ30A及び40Aを駆動して、第3レンズ群30及び第4レンズ群40をそれぞれ光軸B方向の所定の位置に退避させ、次いで、モータ6Aを駆動して、プリズム5を光軸B方向の所定の位置に退避させる。プリズム5が退避位置に退避してカム筒61の後方に収納空間が形成されると、SWモータ51をカム筒61の繰り込み方向に駆動してカム筒61を収納位置まで繰り込む。
レンズ鏡筒をWIDE位置とTELE位置の間で変倍動作する場合は、TWモータ53のみを駆動することにより、第1レンズ群10及び第2レンズ群20を光軸A方向に移動させることができる。レンズ鏡筒のTELE位置では、カム筒61のカムピンは、固定筒62のカム溝62aの位置62eに配置される(図5参照)。
次に、上述したように、SWモータ51に接続したギア列の減速比が大きく、TWモータ53に接続したギア列の減速比が小さいことによる効果について説明する。
通常、WIDE位置からTELE位置までの領域(以下「撮影領域」という。)よりも固定筒62のカム溝62aのリフト角が大きいSINK位置から撮影領域までの領域(以下「沈胴繰り出し領域」という。)の方が、カム筒61の駆動負荷が大きい。また、沈胴繰り出し領域では、不図示のレンズバリアの作動負荷がさらに加わる場合が多いため、減速比が大きいギア列を用いて、モータのトルクを増幅する必要がある。
一方、撮影領域では、動画等の撮影中にレンズ駆動音が録音されないように、モータの回転数を低く抑える必要がある。このとき、減速比の大きいギア列を用いると、カム筒の回転速度が極端に遅くなってしまう。
本実施形態では、カム筒61の駆動負荷が大きい沈胴繰り出し領域では、減速比の大きいギア列を介してSWモータ51の駆動力をカム筒61に伝達して、カム筒61を駆動する。また、撮影領域では、減速比の小さいギア列を介してTWモータ53の駆動力をカム筒61に伝達して、カム筒61を駆動する。従って、動画撮影中にモータの駆動音が小さくなるようにTWモータ53を低速回転させても、快適な変倍動作速度を得ることができる。
また、本実施形態では、SWモータ51とTWモータ53を異なる種類のモータにすることができる。例えば、SWモータ51には、DCモータを使用し、TWモータ53にはステッピングモータを使用することができる。ステッピングモータは、DCモータに比べて、低速での安定した制御ができるため、動画撮影中の低速駆動に好適である。
更に、ステッピングモータは、駆動方式としてマイクロステップ駆動や2相励磁駆動などが選択できる。マイクロステップ駆動を用いれば、さらに静粛性の高い駆動ができ、2相駆動を用いれば、高トルク駆動ができるため、例えば静粛性が必要な動画撮影中の変倍動作にはマイクロステップ駆動を用い、静止画撮影中の変倍動作には2相駆動を用いると良い。
また、本実施形態の伝達機構50のギア列の構成は、沈胴繰出し領域及び撮影領域を含む全ての領域において、SWモータ51とTWモータ53のどちらを駆動してもカム筒61を駆動することができる。したがって、高速の変倍動作が必要な場合は、SWモータ51を使用し、低速の変倍動作が必要な場合は、TWモータ53を使用するという使い分け可能である。
次に、図4及び図6〜図8を参照して、第1レンズ群10及び第2レンズ群20の位置を検出するための、カム筒回転量検出手段及びリセット位置検出手段について説明する。
図4に示すように、SWモータ51とTWモータ53の駆動力が入力される遊星ギア列の出力側のギアであるズームリングギア55には、アイドラギア59を介してパルスギア列70が接続されている。パルスギア列70の最終段のパルス板71には、複数枚の羽根が設けられており、この羽根が通過した回数をフォトインタラプタ72によってカウントすることで、カム筒61の回転量を検出する。パルスギア列70の増速比とパルス板71の羽根の枚数は、光学設計によって決まる必要な分解能が得られるように決定される。
また、図6に示すように、固定筒62等の固定部(不図示)には、カム筒61の位相検出のための基準となるリセット位置を検出するためのフォトインタラプタ73が保持されている。また、直進ガイド筒63には、遮光板63aが設けられている。SWモータ51の駆動により、カム筒61と直進ガイド筒63とが一定の繰り出し位置に移動すると、直進ガイド筒の遮光板63aがフォトインタラプタ73を遮る。このとき、前述したパルス板71のカウント値を基準値に設定する。
そして、レンズ鏡筒の収納位置とWIDW位置との間での繰り出し/繰り込み動作時と、撮影領域での変倍動作時に、不図示の制御手段がパルス板71のカウント値が規定値に達するまでSWモータ51とTWモータ53の駆動を制御する。これにより、カム筒61を誤差のない正確な位置に停止させることができる。
ところで、本来、モータの駆動力の伝達にギア列を用いる場合は、滑りによる回転量のロスなどがないため、モータの回転量に対してカム筒の回転量は減速比によって線形に決まる。しかし、実際には、ギアのバックラッシュや噛み合い誤差によって、モータの回転量に対するカム筒の回転量はばらつきが生じる。
ただし、一つのモータで一つのカム筒を駆動する従来のレンズ鏡筒は、一度ギア列を組み立ててしまえば、モータを駆動してもギアの噛み合い関係が不変である。つまり、毎回同じ歯同士が噛み合うため、モータの回転量に対するカム筒の回転量のばらつきの状態は毎回同じである。従って、カム筒の位相を検出する基準位置となるリセット位置もバラつくことは無い。
これに対し、本実施形態のように、遊星ギア列を用いて二つのモータの回転量を合成して一つのカム筒を駆動する場合、一方のモータを回転させると他方のモータとズームリングギア55の間で噛み合う歯の関係が変化する。
つまり、カメラの電源をONするごとに、毎回違う歯同士が噛み合うため、モータの回転量に対するカム筒の回転量のばらつきの状態が異なる。
図7は、モータの回転量とカム筒の回転量との関係を示すタイミングチャート図である。図7の横軸はモータ回転量、縦軸はカム筒回転量を示す。図7に示すように、電源をONするごとにカム筒61の回転量のばらつきの状態が変化する場合、リセット位置でのモータの回転量が実線と破線の場合で異なることが分かる。モータをリセット位置から規定の回転量だけ駆動してWIDE位置にセットすると、リセット位置のずれ量だけモータの停止位置がずれる。そのため、カム筒61の停止位置の誤差が生じてしまう。
しかし、本実施形態では、遊星ギア列の出力ギアであるズームリングギア55とカム筒61との間のアイドラギア59から、パルスギア列70を分岐させているため、パルスギア列70とカム筒61とのギアの噛み合い関係は不変である。そのため、従来のレンズ鏡筒と同等の誤差でカム筒61の回転量を検出することができる。従って、リセット時のパルス数を基準値に設定して、予め規定したWIDE位置でのパルス数に達するまでモータを駆動することで、上述したカム筒61の回転量のばらつきの状態の変化に影響されること無く、カム筒61を正確な位置で停止させることができる。
ところで、本実施形態のように、カム筒61の位置を検出するパルス板71が、ギア列を介してモータに接続していると、モータを停止してもギア列のバックラッシュ分だけパルス板がモータの駆動方向に先行して動いてしまう恐れがある。その後、モータを再駆動すると、パルス板が先行して動いた分だけギア列に遊びが生じているため、遊びを詰めるまではモータが駆動してもパルス板は回転しない。
一方、従来のレンズ鏡筒では、省電力を目的としてモータ停止中にフォトインタラプタ73の動作も停止させることがある。
本実施形態において、従来のレンズ鏡筒と同様にモータ停止中にフォトインタラプタの動作も停止すると、モータ停止中はパルス板のバックラッシュ分の回転を検知できない。そして、一旦停止したモータが再駆動すると、前述の遊びを詰める間はパルス板が回転しないため、その間のモータ駆動はカウントされず、モータの回転量とパルスカウント値にずれが生じる。モータの停止と再駆動を繰り返すと、このずれが累積されていくため、やがてレンズの位置とパルスカウント値に大きなずれが生じてしまう問題がある。
そこで、本実施形態では、モータの駆動状態に関わらず、パルスをカウントするフォトインタラプタ73は撮影中及び撮影待機中に常に動作している。従って、モータの回転量とパルスカウント値にずれは生じない。
なお、本実施形態に限らず、一つのモータで一つのカム筒を駆動する従来のレンズ鏡筒においても、カム筒の回転量を検知する検知手段とモータの間をギア列で接続する場合には、モータの駆動状態に関わらず検知手段を常時動作させるとよい。これにより、ギア列のバックラッシュによるずれを回避可能である。
以上説明したように、本実施形態では、沈胴繰出し領域及び撮影領域を含む全ての領域においてカム筒61の回転によりレンズ群を光軸方向に移動させるため、レンズ群の繰り出し量が制限されることなく、また、高速起動が可能になる。
また、本実施形態では、遊星ギア列を備える伝達機構50によりSWモータ51及びTWモータ53の回転量を合成してカム筒61に駆動力を伝達するので、レンズ群の全ての移動領域において撮影シーンに応じた駆動モードでレンズ群を移動させることができる。
また、本実施形態では、レンズの位置を検出するエンコーダが常時動作しているため、エンコーダとモータの間にギア列を介在させることが可能となり、設計の自由度を得られる。
なお、本発明の構成は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、材質、形状、寸法、形態、数、配置箇所等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、屈曲系光学素子としてプリズム5を例示したが、これに限定されず、例えばミラー等を用いてもよい。また、上記実施形態では、屈曲系光学素子を第2レンズ群20の後方に配置した場合を例示したが、例えば第1レンズ群10と第2レンズ群20との間に配置してもよい。
1 1群レンズ
2 2群レンズ
50 伝達機構
51 SWモータ
53 TWモータ
61 カム筒
70 パルスギア列

Claims (7)

  1. 回転することでレンズ群を光軸に沿って移動させる回転筒と、
    前記回転筒の駆動源として配置される2つのモータと、
    前記2つのモータの回転量を合成して前記回転筒に駆動力を伝達する伝達機構と、を備えることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記伝達機構は、前記2つのモータの駆動力が入力される遊星ギア列を備え、該遊星ギア列の出力側のギアが前記回転筒に前記駆動力を伝達することを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記回転筒の回転量を検出する検出手段を備え、該検出手段は、前記出力側のギアに噛合するギア列を備えることを特徴とする請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記2つのモータのうちの一方のモータと前記回転筒との間の減速比と、他方のモータと前記回転筒との間の減速比とが異なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記2つのモータのうちの一方のモータがステッピングモータであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記検出手段は、前記2つのモータの駆動状態に因らず撮影中及び撮影待機中に常に動作することを特徴とする請求項3に記載のレンズ鏡筒。
  7. 回転することでレンズ群を光軸に沿って移動させる回転筒と、
    前記回転筒の駆動源として配置されるモータと、
    前記回転筒の回転量を検出する検出手段と、
    前記モータの回転を前記検出手段に伝達する伝達機構と、を備え、
    前記検出手段は、前記駆動源の駆動状態に因らず撮影中及び撮影待機中に常に動作することを特徴とするレンズ鏡筒。
JP2010145186A 2010-06-25 2010-06-25 レンズ鏡筒 Pending JP2012008396A (ja)

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