JP2012042563A - レンズ鏡筒および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、プリズムの駆動負荷を小さくすることが可能で、プリズム駆動専用のアクチュエータを廃止することができるレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】撮像装置は、カム筒61を撮影位置と沈胴位置との間で光軸A方向に沿って移動させることが可能なSWモーター51と、プリズム5を上記撮影位置とは異なる中間位置と退避位置との間で光軸B方向に沿って移動可能に構成されたプリズム保持部材6と、SWモーター51の駆動力をプリズム退避側駆動ギア87とプリズム撮影側駆動ギア88を介してプリズム保持部材6に伝達するプリズム駆動部80とを備え、プリズム駆動部80は、プリズム5の位置に応じて、プリズム退避側駆動ギア87とプリズム撮影側駆動ギア88の両方又はいずれか一方によりSWモーター51の駆動力を伝達してプリズム保持部材6を移動させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、レンズ鏡筒および撮像装置に関し、特に、屈曲光学系を用いた光学素子の駆動機構に関するものである。
従来の撮像装置におけるレンズ鏡筒は、例えば、次の構成を有する。すなわち、第1の光軸に沿って被写体側から入射する光束を取り込むレンズ群と、レンズ群を保持し、筐体から突出する使用位置と筐体内部に向けて沈胴する収納位置との間を第1の光軸に沿う方向に移動自在に設けられるレンズ枠である。さらに、レンズ群を透過した光束を第1の光軸に対して交差する第2の光軸に沿う方向へと折り曲げるプリズムと、プリズムによって折り曲げられた光束を受光する撮像素子である。プリズムは、レンズ群を透過した光束を撮像素子の側へと導く反射位置と、上記収納位置におけるレンズ枠の収納空間を確保する退避位置との間を移動自在に構成されている。
特許文献1では、カム筒の回転に連動してプリズムを退避位置と撮影位置の間で移動可能に構成するレンズ鏡筒が開示されている。
特許文献2では、プリズムを駆動するための専用のアクチュエータを設けたレンズ鏡筒が開示されている。
特開2007−226106号公報 特開2007−212630号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、カム筒を駆動するモーターの出力を減速してカム筒に伝達した後に、プリズム駆動のために再度増速しているため、伝達効率が悪くプリズム駆動負荷が大きくなるという問題がある。
また、特許文献2に開示された技術では、カム筒を駆動するアクチュエータとは別にプリズム駆動用のアクチュエータを備えているため、コストが高くなり、撮像装置が大型化するという問題がある。
本発明の目的は、これらの問題を解決するレンズ鏡筒および撮像装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明のレンズ鏡筒は、レンズ鏡筒を構成する沈胴鏡筒を撮影位置と沈胴位置との間で第1の光軸に沿って移動させることが可能な駆動源と、被写体側から入射した光束を屈曲させて撮像素子に導く光学素子と、前記光学素子を保持して前記撮影位置とは異なる中間位置と退避位置との間を第2の光軸に沿って移動可能に構成された保持部材と、前記駆動源の駆動力を第1の伝達機構と第2の伝達機構を介して前記保持部材に伝達する伝達機構とを備え、前記伝達機構は、前記光学素子の位置に応じて、前記第1の伝達機構と前記第2の伝達機構の両方又はいずれか一方により前記駆動源の駆動力を伝達して前記保持部材を移動させることを特徴とする。
本発明によれば、沈胴鏡筒(カム筒)を経ずに光学素子(プリズム)を駆動する駆動力の伝達経路が形成できるため、カム筒を経由してプリズムを駆動する場合に比べ、プリズム駆動負荷を小さくすることができる。また、カム筒を駆動する駆動源によりプリズムを駆動することで、プリズム駆動専用のアクチュエータを廃止することが可能になる。
本発明の実施形態に係るレンズ鏡筒がWIDE位置にある撮像装置の部分断面図である。 本発明の実施形態に係るレンズ鏡筒がTELE位置にある撮像装置の部分断面図である。 本発明の実施形態に係るレンズ鏡筒がSINK位置にある撮像装置の部分断面図である。 カム筒及びプリズム保持部材を駆動する機構を説明するための分解斜視図である。 カム筒及びプリズム保持部材を駆動する機構を説明するための他の分解斜視図である。 プリズム保持部材とプリズム駆動部の構造を説明するための図である。 プリズム保持部材とプリズム駆動部側のギアとの係合状態を示す図であり、(a)はプリズムが中間位置にある状態、(b)はプリズムが退避位置にある状態を示す。 固定筒の内周側の展開図である。 プリズムキャリアとプリズムディレイギア及びプリズムキャリアの位相関係を表した模式図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明の実施形態に係るレンズ鏡筒を含む撮像装置を上側から見た部分断面図であり、図1はレンズ鏡筒がWIDE位置(ワイド端)にある状態を示す。図2は、レンズ鏡筒がTELE位置(テレ端)にある状態を示す。図3は、レンズ鏡筒がSINK位置(退避位置)にある状態を示す。
本実施形態では、デジタルカメラ等の撮像装置に搭載されるレンズ鏡筒(レンズユニット)について説明する。レンズ鏡筒は、図1に示すように、第1レンズ群10、第2レンズ群20、プリズム5、固定筒62、カム筒61及び直進ガイド筒63を備える。
第1レンズ群10は、1群鏡筒11に1群レンズ1が保持され、第2レンズ群20は、2群鏡筒21に2群レンズ2が保持されている。1群レンズ1及び2群レンズ2から入射した光束は、プリズム5により1群レンズ1及び2群レンズ2の光軸Aに対して略90°の角度で交差する光軸Bの方向に屈曲されて、撮像素子8に導かれる。
プリズム5は、被写体側から入射した光束を屈曲させて撮像素子8に導く光学素子であり、光軸Bに沿って移動可能にプリズム保持部材6に保持されている。プリズム5と撮像素子8との間には、第3レンズ群30、第4レンズ群40、及び光学フィルタ7が光軸Bに沿って配置されている。ここで、光軸Aは本発明の第1の光軸の一例に相当し、光軸Bは本発明の第2の光軸の一例に相当する。
第3レンズ群30は、前地板32に固定された不図示のシャッタと、後地板34に保持された3群レンズ3とを備える。後地板34と前地板32とは互いにねじ等により結合されている。第3レンズ群30が、光軸Bに沿って移動することで変倍動作が行われる。
第4レンズ群40は、4群レンズホルダ41に4群レンズ4が保持されており、第4レンズ群40が光軸Bに沿って進退移動することで、変倍動作及び合焦動作が行われる。光学フィルタ7は、空間周波数の高い光をカットするためのローパスフィルタ機能や赤外光をカットする機能等を有する。
図1において、レンズ鏡筒がWIDE位置にある状態では、第1レンズ群10が光軸Aに沿って前進すると共に、第2レンズ群20が光軸Aに沿って前進して第1のレンズ群10に接近した位置で停止する。第3レンズ群30は、光軸Bに沿ってプリズム5と撮像素子8との間の中間位置で停止し、第4レンズ群40は、光軸Bに沿って撮像素子8から若干離れた位置で停止する。
図2において、レンズ鏡筒がTELE位置にある状態では、第1レンズ群10が光軸Aに沿って被写体側に前進すると共に、第2レンズ群20が光軸Aに沿って後退してプリズム5に接近した位置で停止する。第3レンズ群30は、光軸Bに沿ってプリズム5に向かって移動して該プリズム5に接近した位置で停止し、第4レンズ群40は、光軸Bに沿って撮像素子8に向かって移動して該撮像素子8に接近した位置で停止する。
図3において、レンズ鏡筒がSINK位置にある状態では、プリズム5、第3レンズ群30及び第4レンズ群40は、光軸Bに沿って互いに干渉しないように撮像素子8側に移動する。これにより、第2レンズ群20及び第1レンズ群10の後方に収納空間が形成され、第2レンズ群20及び第1レンズ群10が光軸Aに沿って後退して、当該収納空間に収納される。
次に、レンズ鏡筒を構成するカム筒61、固定筒62、及び直進ガイド筒63の動きについて説明する。
固定筒62の内周部には、図8に示すように、沈胴鏡筒であるカム筒61の外周部に設けられたカムピン100がカム係合するカム溝62aが周方向に略等間隔で複数箇所形成されている。そして、カム筒61の外周部には、図4に示すように、駆動ギア60に噛合するギア部61aが形成され、駆動ギア60から駆動力が伝達されることで、カム筒61が回転駆動される。このとき、固定筒62のカム溝62aとカム筒61のカムピン100とのカム作用により、カム筒61は光軸Aに沿って進退することとなる。また、カム筒61の内周部には、不図示の1群カム溝及び2群カム溝が形成されている。
直進ガイド筒63は、カム筒61の内周側に配置され、カム筒61と一体となって回転可能で、且つ光軸A方向に移動可能とされている。カム筒61と直進ガイド筒63との間には、第1レンズ群10が配置され、第1レンズ群10の1群鏡筒11の外周部に設けたカムピンがカム筒61の1群カム溝とカム係合している。
また、直進ガイド筒63の外周部には、光軸A方向に沿って延びる直進溝(不図示)が形成されており、この直進溝に1群鏡筒11の内周部に設けた凸部が係合することにより、1群鏡筒11の回転方向の動きが規制されている。
また、直進ガイド筒63の内周側には、第2レンズ群20が配置されており、この第2レンズ群20は、第1レンズ群10と同様に、2群鏡筒21に設けた不図示のカムピンがカム筒61の2群カム溝にカム係合する。さらに、直進ガイド筒63には、光軸A方向に不図示の貫通溝が設けられており、この貫通溝に2群鏡筒21のカムピンの根元に配置された係合部が係合することにより、2群鏡筒21の回転方向の動きが規制されている。
そして、カム筒61が回転すると、カム筒61の1群カム溝と1群鏡筒11のカムピンとのカム作用により、1群鏡筒11の凸部が直進ガイド筒63の直進溝を光軸A方向に摺動しながら、1群鏡筒11がカム筒61に対して光軸に沿って進退する。すなわち、カム筒61が固定筒62に対して光軸Aに沿って進退すると、カム筒61に対して1群鏡筒11が光軸Aに沿って進退して1群レンズ1が退避位置と撮影位置との間を移動する。2群レンズ2についても、同様の動作によって退避位置と撮影位置との間を移動する。
次に、カム筒61にモーターの駆動力を伝達する伝達機構と、プリズム5を保持するプリズム保持部材6にモーターの駆動力を伝達する伝達機構について説明する。
図4及び図5は、カム筒61及びプリズム保持部材6を駆動する機構の一部を分解した斜視図である。
まず、カム筒61にモーターの駆動力を伝達する伝達機構について説明する。
図4及び図5において、SWモーター51は、第1レンズ群10及び第2レンズ群20をSINK位置とWIDE位置の間で移動させる駆動源である。TWモーター53は、第1レンズ群10及び第2レンズ群20をTELE位置とWIDE位置との間で移動させる駆動源である。SWモーター51及びTWモーター53は、それぞれモーター軸線を光軸B方向に向け、かつモーター出力軸を互いに向き合うように配置されている。SWモーター51のモーター軸には、ウォームギア52が圧入され、TWモーター53のモーター軸には、ウォームギア54が圧入されている。
ウォームギア52とウォームギア54との間には、被写体側(図の上側)から順に光軸Aと平行にズームリングギア55、ズームキャリアギア56及び太陽ギア57が同軸配置されている。太陽ギア57は、3段の平ギアからなる太陽ギア57a〜57cを備え、太陽ギア57aに噛合する斜歯ギアを介してウォームギア52と噛合している。
ズームキャリアギア56は、ギア部56a及びギア部56aの被写体側を向く面に周方向に略等間隔で突設された3本の軸部を備え、3本の軸部には、それぞれズーム遊星ギア58が軸支されている。また、ギア部56aには、ウォームギア54が斜歯ギア等を介して噛合し、ズーム遊星ギア58は、太陽ギア57bに噛合するようになっている。
ズームリングギア55は、内歯ギア55aと外歯ギア55bとを備える。内歯ギア55aには、ズーム遊星ギア58が噛合する。外歯ギア55bは、アイドラギア59を介して駆動ギア60に噛合する。駆動ギア60は、カム筒61のギア部61aに噛合する。
TWモーター53及びSWモーター51とギア部61aとの間に配置されるギア列により、カム筒61にモーターの駆動力を伝達する伝達機構を構成する。
次に、プリズム保持部材6にモーターの駆動力を伝達する伝達機構について説明する。
プリズム駆動部80は、プリズムキャリア81、プリズムディレイギア82、プリズムリングギア83、プリズム遊星ギア84、退避トーションバネ85、撮影トーションバネ86、プリズム退避側駆動ギア87、及びプリズム撮影側駆動ギア88から成る。
プリズムキャリア81の被写体側を向く面には、3本の軸部が周方向に略等間隔で突設されており、3本の軸部には、それぞれプリズム遊星ギア84が軸支されている。プリズム遊星ギア84は、太陽ギア57c及び不図示のギア地板に固定された内歯ギアに噛合するようになっている。太陽ギア57cが回転するとプリズムキャリア81も回転し、これがプリズム駆動部80への入力となる。
プリズムディレイギア82のギア部には、本発明の第1の伝達機構であるプリズム退避側駆動ギア87が噛合する。プリズムディレイギア82は、プリズムキャリア81に回転自在に軸支されている。
プリズムキャリア81とプリズムディレイギア82には、図9(a)〜図9(c)に示すように、それぞれ当接部81aと当接部82aが設けられており、これらにより回転可能な範囲が規制される。また、プリズムキャリア81とプリズムディレイギア82には、退避トーションバネ85の腕部(不図示)を引っ掛ける引っ掛け部(不図示)が設けられている。
退避トーションバネ85は、コイル部とその両端からコイル軸方向に向けて延びる2本の腕部(不図示)から成る。これら2本の腕部は、プリズムキャリア81の引っ掛け部(不図示)とプリズムディレイギア82の引っ掛け部(不図示)にそれぞれ引っ掛かる。
また、退避トーションバネ85は、プリズムキャリア81をCW方向に、プリズムディレイギア82をCCW方向に回転付勢しており、この付勢力によって前述の当接部81a,82a同士が接触する位相が保たれている。なお、後述するが、CW方向については撮影位置へ向かう方向、CCW方向については退避位置へ向かう方向とする。
プリズムリングギア83のギア部には、本発明の第2の伝達機構であるプリズム撮影側駆動ギア88が噛合する。プリズムリングギア83は、プリズムキャリア81に回転自在に軸支されている。
プリズムキャリア81とプリズムリングギア83には、図9(a)〜図9(c)に示すように、それぞれ当接部81bと当接部83bが設けられており、これらにより回転可能な範囲が規制される。また、プリズムキャリア81とプリズムリングギア83には、撮影トーションバネ86の腕部を引っ掛ける引っ掛け部(不図示)が設けられている。
撮影トーションバネ86は、コイル部とその両端からコイル軸方向に向けて延びる2本の腕部(不図示)から成る。これら2本の腕部は、プリズムキャリア81の引っ掛け部(不図示)とプリズムリングギア83の引っ掛け部(不図示)にそれぞれ引っ掛かる。
また、撮影トーションバネ86は、プリズムキャリア81をCCW方向に、プリズムリングギア83をCW方向に回転付勢しており、この付勢力によって上述の当接部81b,83b同士が接触する位相が保たれている。
なお、退避トーションバネ85及び撮影トーションバネ86の各バネを引っ掛けるためのギア側の引っ掛け部については不図示としているが、上述した当接部81b,83bと当接部82a,81aが引っ掛け部として機能してもよい。
プリズムディレイギア82とプリズムリングギア83のギア歯数は同一で、またプリズム退避側駆動ギア87とプリズム撮影側駆動ギア88のギア歯数も同一に設計されている。そのため、プリズムディレイギア82とプリズムリングギア83が同一方向に同一速度で回転する場合、プリズム退避側駆動ギア87とプリズム撮影側駆動ギア88も同一方向に同一速度で回転する。プリズム退避側駆動ギア87とプリズム撮影側駆動ギア88はそれぞれプリズム駆動部80からの出力ギアとなる。
プリズム退避側駆動ギア87とプリズム撮影側駆動ギア88は、後述するプリズム保持部材6のラックギア6cと噛み合い状態及び噛み合い解除状態が可能に配置されている。プリズム保持部材6の位置によって少なくとも一方の出力ギアと噛み合う。この状態でプリズム退避側駆動ギア87とプリズム撮影側駆動ギア88を回転自由にして、プリズムキャリア81を回転すると、プリズムキャリア81、プリズムディレイギア82、及びプリズムリングギア83は一体的に回転する。このとき、プリズム退避側駆動ギア87とプリズム撮影側駆動ギア88は同一方向に同一速度で回転する。
プリズムキャリア81をCCW方向に回転すると、プリズム退避側駆動ギア87とプリズム撮影側駆動ギア88は後述のプリズム保持部材6を撮影位置に駆動するため、プリズムキャリア81のCCW方向を撮影方向と称する。一方、プリズムキャリア81をCW方向に回転すると、プリズム保持部材6が退避位置に駆動するため、プリズムキャリア81のCW方向を退避方向と称する。
プリズムキャリア81を撮影方向に回転すると、プリズムキャリア81の当接部81aとプリズムディレイギア82の当接部82aが当接しているため、プリズムディレイギア82は強制的に撮影方向に回転する。その結果、プリズム退避側駆動ギア87は撮影方向に強制的に回転する。一方、プリズムリングギア83は撮影トーションバネ86の付勢力によって回転しているため、プリズム撮影側駆動ギア88が回転自由であれば、撮影トーションバネ86と共に撮影方向に回転する。プリズム撮影側駆動ギア88を固定すると、撮影トーションバネ86をチャージしながらプリズムキャリア81は撮影方向への回転を続ける。
プリズムキャリア81を退避方向に回転すると、プリズムキャリア81の当接部81bとプリズムリングギア83の当接部83bが当接しているため、プリズムリングギア83は強制的に退避方向に回転する。その結果、プリズム撮影側駆動ギア88は退避方向に強制的に回転する。一方、プリズムディレイギア82は退避トーションバネ85の付勢力によって回転しているため、プリズム退避側駆動ギア87が回転自由であれば、退避トーションバネ85と共に退避方向に回転する。プリズム退避側駆動ギア87を固定すると、退避トーションバネ85をチャージしながらプリズムキャリア81は退避方向への回転を続ける。
ここで、第1レンズ群10、第2レンズ群20の位置を検出するためのパルスギア列70について説明する。
図4において、遊星ギア列の出力ギアであるズームリングギア55と、カム筒を駆動する駆動ギア60を中継するアイドラギア59に、パルスギア列70が接続している。パルスギア列70の最終段のパルス板71には、複数枚の羽根が設けられている。フォトインタラプタ72によってこの羽根が通過した回数をカウントすることで、カム筒61の回転量を検出する。パルスギア列70の増速比とパルス板71の羽根の枚数は、光学設計によって決まる必要な分解能が得られるように決定される。
次に、プリズム保持部材6と、本発明の伝達機構であるプリズム駆動部80について図6、図7(a)、図7(b)を参照して説明する。
図6は、プリズム保持部材6とプリズム駆動部80の構造を説明するための図である。図6ではプリズム5が退避位置(図3に示すSINK位置)にある状態を示す。図7(a)はプリズム5が中間位置にある状態を示し、図7(b)はプリズム5が撮影位置(図1、図2に示す撮影位置を含む)にある状態を示す。
図6において、プリズム保持部材6は、その内部にプリズム5を保持すると共に、2本のガイド軸89,90と光軸B方向に摺動自在に係合するための係合部6a,6bが形成されている。係合部6aにはラックギア6cが形成されている。
プリズム5が退避位置にあるときはラックギア6cとプリズム退避側駆動ギア87がギア結合する。プリズム5が中間位置にあるときはラックギア6cとプリズム退避側駆動ギア87及びプリズム撮影側駆動ギア88の両方とギア結合する。プリズム5が撮影位置にあるときはラックギア6cとプリズム撮影側駆動ギア88がギア結合する。プリズム退避側駆動ギア87とプリズム撮影側駆動ギア88が回転するとプリズム5が光軸Bに沿って進退する。
図示のように、プリズム保持部材6を駆動するギアを2枚用いて、プリズム保持部材6の位置によって、各駆動ギアに順次噛み合うことで、プリズム保持部材6に設けられたラックギア6cの係合範囲を超えた長い距離を移動可能となる。
次に、SWモーター51とTWモーター53を駆動したときの各ギアの動作について説明する。
SWモーター51を駆動してTWモーター53を停止した場合、SWモーター51から駆動力が太陽ギア57に伝達されて該太陽ギア57が回転し、TWモーター53に接続されているズームキャリアギア56は停止している。そのため、ズーム遊星ギア58は公転せずに自転のみをする。例えば、太陽ギア57bの歯数を9、ズーム遊星ギア58の歯数を10、ズームリングギア55の内歯ギア55aの歯数を30とすると、太陽ギア57の回転は1/3.33倍に減速されてズームリングギア55に伝達される。これにより、外歯ギア55bの回転がアイドラギア59を介して駆動ギア60に伝達され、駆動ギア60の回転がカム筒61のギア部61aに伝達されてカム筒61が回転駆動される。
ズームリングギア55の回転方向は、太陽ギア57の逆向きとなる。そして、このとき、太陽ギアcの回転がプリズム遊星ギア84を経てプリズムキャリア81に伝達される。ここでSWモーター51をカム筒繰り出し方向に駆動した場合、プリズムキャリア81もプリズム5を撮影位置に駆動する方向に回転する。そして、SWモーター51をカム筒61の沈胴方向に駆動した場合は、プリズムキャリア81もプリズム5を退避する方向に回転するようにギア列を設定されている。
プリズム保持部材6が図6に示すように退避位置にある場合、プリズム保持部材6は不図示の退避側メカ端に当接しており、これ以上退避位置に向かう方向への移動はできない。そのため、プリズム保持部材6のラックギア6cと係合しているプリズム退避側駆動ギア87も退避方向に回転できず、プリズムディレイギア82も退避方向に回転できない。一方、プリズム撮影側駆動ギア88は、プリズム保持部材6のラックギア6cとの噛み合いが解除されているため、プリズム撮影側駆動ギア88とプリズムリングギア83は自在に回転できる。その結果、SWモーター51をカム筒61の沈胴方向に駆動すると、プリズムキャリア81とプリズムリングギア83は撮影トーションバネ86と共に一体的に回転する。このとき、プリズムディレイギア82は停止しており、退避トーションバネ85がチャージされる。
SWモーター51を繰り出し方向に駆動すると、プリズムキャリア81とプリズムリングギア83は撮影トーションバネ86と共に一体的に回転する。退避トーションバネ85がチャージされている場合は、プリズムディレイギア82は退避トーションバネ85によって退避方向へ付勢されているため停止している。退避トーションバネ85のチャージが開放されて、プリズムキャリア81の当接部81aとプリズムディレイギア82の当接部82aが当接する。すると、プリズムディレイギア82はプリズムキャリア81によって強制的に撮影方向に回転し始めるため、プリズム保持部材6は撮影位置に向けて移動を始める。プリズム保持部材6が所定の距離を移動すると、プリズム保持部材6のラックギア6cがプリズム撮影側駆動ギア88と噛み合う。
プリズム保持部材6が図7(a)に示すように中間位置にある場合、プリズム保持部材6は光軸B方向のどちら側へも移動可能である。そのため、SWモーター51を駆動すると、その駆動方向に従ってプリズムキャリア81とプリズムディレイギア82、プリズムリングギア83、退避トーションバネ85、撮影トーションバネ86が一体的に回転して、プリズム保持部材6を駆動する。ここで、プリズム5を退避位置に向けて駆動する場合、プリズムリングギア83は当接部83bを通じてプリズムキャリア81によって強制的に退避方向に回転しているため、SWモーター51の駆動力が直接プリズム保持部材6に伝達している。また、プリズム5を撮影位置に向けて駆動する場合、プリズムディレイギア82は当接部82aを通じてプリズムキャリア81によって強制的に撮影方向に回転しているため、SWモーター51の駆動力が直接プリズム保持部材6に伝達している。
以上説明した通り、撮影方向と退避方向のいずれに駆動する場合もSWモーター51の駆動力が吸収されず、プリズム保持部材6に伝達される。その結果、プリズム保持部材6とガイド軸89,90の係合部に砂やゴミを噛み込んで、摺動が渋くなっても、プリズム保持部材6を確実に駆動することができる。
プリズム保持部材6が図7(b)に示すように撮影位置にある場合、プリズム保持部材6は不図示の撮影側メカ端に当接しており、これ以上撮影位置に向かう方向への移動はできない。そのため、プリズム保持部材6のラックギア6cと係合しているプリズム撮影側駆動ギア88も撮影方向に回転できず、プリズムリングギア83も撮影方向に回転できない。一方、プリズム退避側駆動ギア87は、ラックギア6cとの噛み合いが解除されているため、プリズム退避側駆動ギア87とプリズムディレイギア82は自在に回転できる。その結果、SWモーター51を撮影方向に駆動すると、プリズムキャリア81とプリズムディレイギア82は退避トーションバネ85と共に一体的に回転する。このとき、プリズムリングギア83は停止しており、撮影トーションバネ86がチャージされる。
SWモーター51をカム筒61の沈胴方向に駆動すると、プリズムキャリア81とプリズムディレイギア82は退避トーションバネ85と共に一体的に回転する。撮影トーションバネ86がチャージされている場合は、プリズムリングギア83は撮影トーションバネ86によって撮影方向へ付勢されているため停止している。撮影トーションバネ86のチャージが開放されて、プリズムキャリア81の当接部81bとプリズムリングギア83の当接部83bが当接する。すると、プリズムリングギア83はプリズムキャリア81によって強制的に退避方向に回転し始めるため、プリズム保持部材6は退避位置に向けて移動を始める。プリズム保持部材6が所定の距離を移動すると、プリズム保持部材6のラックギア6cがプリズム退避側駆動ギア87と噛み合う。
SWモーター51を停止してTWモーター53を駆動した場合、SWモーター51に接続されている太陽ギア57は停止し、TWモーター53に接続されているズームキャリアギア56は回転する。そのため、ズーム遊星ギア58は自転と公転をする。例えば、太陽ギア57bの歯数を9、ズーム遊星ギア58の歯数を10、ズームリングギア55の内歯ギア55aの歯数を30とすると、ズームキャリアギア56の回転は1.3倍に増速されてズームリングギア55に伝達される。そして、上記同様に、カム筒61を回転駆動する。この場合、ズームリングギア55の回転方向は、ズームキャリアギア56と同じ方向になる。そして、このとき、太陽ギア57が停止しているため、プリズムキャリア81も停止しており、プリズム保持部材6には駆動力は伝達されない。
SWモーター51とTWモーター53を同時に駆動した場合、ズームリングギア55には合成された回転数が伝達される。例えば、太陽ギア57をCW方向に1rpm、ズームキャリアギア56をCW方向に1rpmで回転した場合を考える。太陽ギア57によってズームリングギア55に伝達されるはずの回転数は、CCW方向に0.3rpmであり、ズームキャリアギア56によってズームリングギア55に伝達されるはずの回転数は、CW方向に1.3rpmである。これらを合成すると、ズームリングギア55はCW方向に1rpmで回転する。
ここで、太陽ギア57をCW方向に1.3rpm、ズームキャリアギア56をCW方向に0.3rpmで回転した場合を考える。太陽ギア57によってズームリングギア55に伝達されるはずの回転数は、CCW方向に0.39rpmであり、ズームキャリアギア56によってズームリングギア55に伝達されるはずの回転数は、CW方向に0.39rpmである。これらを合成すると、ズームリングギア55は停止することになる。すなわち、ここで説明した構成によると、SWモーター51とTWモーター53の回転数と回転方向を適切に選択することで、カム筒61を停止させたままプリズム5を駆動することができることが分かる。また、SWモーター51に連結したギア列の減速比は大きく、TWモーター53に連結したギア列の減速比は小さくなることが分かる。この点についての詳細は後述する。
次に、第1レンズ群10及び第2レンズ群20を光軸A方向に繰り出して、プリズム5を撮影位置に配置する動作について図8及び図9(a)〜図9(c)を参照して説明する。
図8は、固定筒62の内周側の展開図である。
図8に示すように、固定筒62の内周部には、カム筒61の外周部に設けられたカムピン100がカム係合するカム溝62aが周方向に略等間隔で複数箇所形成されている。また、固定筒62の後端部には、プリズム5を保持するプリズム保持部材6が光軸B方向に進退する際に通り抜ける切り欠き62bが形成されている。
図9(a)〜図9(c)は、プリズムキャリア81とプリズムディレイギア82及びプリズムリングギア83の位相関係を表した模式図である。なお、同図は模式図であるため、各当接部の位置や形状は実際とは異なる。図9(a)〜図9(c)に記載された太線の矢印は各トーションバネの付勢方向を示す。図9(a)〜図9(c)に記載された凸形状は前述の当接部を示す。
撮像装置のレンズ鏡筒がSINK位置にある沈胴状態のとき、カムピン100は図8中の62cの位置にあり、カム筒61が沈胴位置の状態となる。そして、図9(a)に示すように、プリズムキャリア81の当接部81aとプリズムディレイギア82の当接部82aが離れており、退避トーションバネ85をオーバーチャージした位置にある。また、プリズムキャリア81の当接部81bとプリズムリングギア83の当接部83bは、撮影トーションバネ86の付勢力によって当接した位置にある。この状態においてプリズム保持部材6は、退避トーションバネ85のチャージ力によって退避方向に付勢されているが、不図示のメカ端によって退避方向への移動が規制されている。
撮像装置を撮影状態にするには、最初にSWモーター51が繰り出し方向に回転する。カムピン100は図8中の右方向に駆動され、リフトを有する区間で第1レンズ群10と第2レンズ群20を光軸A方向に繰り出す。その間、プリズムキャリア81もプリズム5を繰り出す方向に回転するが、退避トーションバネ85がオーバーチャージの状態であるため、プリズムディレイギア82は停止したままである。その結果、プリズム保持部材6は退避位置から動かない。
カム筒61が繰り出して、プリズム5が撮影側に移動できるスペースが空くと、図9(b)に示すように、プリズムキャリア81の当接部81aとプリズムディレイギア82の当接部82aが当接する。さらに、SWモーター51を繰り出し方向に回転すると、カムピン100は図8中の右方向にさらに駆動され、同時にプリズムディレイギア82が撮影方向に回転し始めるため、プリズム保持部材6が撮影位置に向けて移動する。
カム筒61がWIDE位置に達すると、SWモーター51を繰り出し方向に駆動したまま、TWモーター53をカム筒61の繰り込み方向に駆動する。すると前述の通り、カム筒61はWIDE位置で停止したまま、プリズム保持部材6のみが撮影位置に向けて移動を続ける。プリズム保持部材6が撮影位置に至る手前で、図7(b)に示すように、プリズム保持部材6のラックギア6cとプリズム退避側駆動ギア87の噛み合いが解除され、プリズム保持部材6はプリズム撮影側駆動ギア88のみによって駆動を続ける。
プリズム保持部材6が撮影位置に達すると、プリズム保持部材6は不図示のメカ端に当接して移動が止まり、プリズム撮影側駆動ギア88及びプリズムリングギア83も同時に停止する。このとき、SWモーター51をさらに繰り出し方向に駆動し続けることで、プリズムキャリア81が撮影方向に回転し続けて、撮影トーションバネ86をオーバーチャージする。撮影トーションバネ86をある程度オーバーチャージすることで、撮影トーションバネ86の作用によってプリズム保持部材6が撮影側メカ端に付勢されるため、撮影時にプリズム5の位置や姿勢が安定する効果がある。このとき、プリズムディレイギア82は、プリズム保持部材6のラックギア6cとの係合が解除されているため、プリズムキャリア81と共に回転している。図9(c)に示すように、撮影トーションバネ86が所定のオーバーチャージ状態に達した所で、SWモーター51とTWモーター53を停止する。
以上の動作によって、第1レンズ群10、第2レンズ群20、及びプリズム5はWIDE撮影状態となる。カム筒61がWIDE位置に達すると、図8に示すように、カムピン100は62dの位置に来る。その後、第3レンズ群30、第4レンズ群40を所定の位置に駆動することで、撮像装置のレンズ鏡筒がWIDE位置にあるWIDE撮影状態となる。
WIDE撮影状態から沈胴状態に移行する場合は、前述と逆のシーケンスで各部が駆動する。
最初に、第3レンズ群30と第4レンズ群40を退避させる。次に、TWモーター53を繰り出し方向に駆動しながら、同時にSWモーター51を繰り込み方向に駆動する。すると、カム筒61は回転せずに、プリズムキャリア81が繰り込み方向に回転する。そして、撮影トーションバネ86のオーバーチャージ分だけプリズムキャリア81が回転して、プリズムキャリア81の当接部81aとプリズムディレイギア82の当接部82aが当接する。すると、プリズムディレイギア82がプリズムキャリア81、プリズムリングギア83と一体的に退避方向に回転して、プリズム保持部材6が退避方向に移動する。
プリズム保持部材6が充分に退避して、カム筒61の沈胴が可能なスペースが空くと、TWモーター53が停止して、SWモーター51のみが繰り込み方向に駆動を続ける。そのため、カム筒61が繰り込みを開始する。プリズム保持部材6が退避位置まで移動すると、不図示の退避側メカ端に当接して、プリズム保持部材6が停止して、同時にプリズムディレイギア82も停止する。SWモーター51は、カム筒61を沈胴位置まで繰り込むために駆動し続けるので、プリズムキャリア81は退避トーションバネ85をオーバーチャージしながら、繰り込み方向に回転し続ける。このとき、プリズムリングギア83は、プリズム保持部材6のラックギア6cとの係合が解除されているため、プリズムキャリア81と共に回転する。カム筒61が沈胴端に達して、図3に示すように、第1レンズ群10と第2レンズ群20が収納されると、SWモーター51が停止する。
ところで、レンズ鏡筒をWIDE位置とTELE位置との間で駆動して変倍動作する場合は、TWモーター53のみを駆動することにより、プリズム5を移動することなく第1レンズ群10と第2レンズ群20を移動することができる。TELE位置にある状態では、カム筒61のカムピン100は62eの位置にある。
ここで、上述した遊星ギア列において、SWモーター51に連結したギア列の減速比が大きくなり、TWモーター53に連結したギア列の減速比が小さくなる点について説明する。
通常、カム溝のリフト角が大きい沈胴位置から撮影位置までの沈胴繰り出し領域の方が、WIDE位置からTELE位置までの撮影領域よりも、カム筒の駆動負荷が大きい。さらに、沈胴繰り出し領域では、不図示のレンズバリアの作動負荷がさらに加わる場合が多い。そのため、沈胴繰り出し領域では、高い減速比のギア列を用いて、モーターのトルクを増幅する必要がある。
一方、撮影領域では、動画撮影中にレンズ駆動音が録音されないように、モーターの回転数を低く押さえる必要がある。このとき、沈胴繰り出し領域に合わせた高い減速比のギア列を用いると、カム筒の回転速度が極端に遅くなってしまうという問題がある。
本実施形態では、カム筒の負荷が大きい沈胴繰り出し領域では高い減速比となるSWモーター51を用いてカム筒を駆動する一方、撮影領域では低い減速比となるTWモーター53を用いてカム筒を駆動する。これにより、動画撮影中にモーター駆動音が小さくなるようにTWモーター53を低速回転させても、快適な変倍動作速度を得ることができる。
また、本実施形態では、SWモーター51とTWモーター53を異なる種類のモーターにすることができる。例えば、SWモーター51には、従来からカム筒の駆動に多く用いられるDCモーターを使用し、TWモーター53にはステッピングモーターを使用することができる。ステッピングモーターはDCモーターに比べて、低速での安定した制御が得られやすいため、本実施形態で説明した動画撮影中の低速駆動に好適である。TWモーター53に使用するステッピングモーターは、駆動方式として、マイクロステップ駆動や2相励磁駆動などを選択することができる。マイクロステップ駆動を用いればさらに静粛性の高い駆動ができ、2相駆動を用いれば高速高トルク駆動ができるため、例えば静粛性が必要な動画撮影中の変倍動作にはマイクロステップ駆動を用いて、静止画撮影中の変倍動作には2相駆動を用いるとよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、カム筒61を経ずにプリズム5を駆動する駆動力の伝達経路が形成できるため、従来のカム筒61を経由してプリズム5を駆動する場合に比べ、プリズム駆動負荷を小さくすることができる。また、プリズム駆動部80への入力ギアであるプリズムキャリア81を、カム筒61を駆動するSWモーター51によって駆動することで、プリズム駆動専用のアクチュエータを廃止することが可能になる。
さらに、本実施形態によれば、プリズム駆動部80からの出力ギアとしてプリズム退避側駆動ギア87とプリズム撮影側駆動ギア88を設け、プリズム保持部材6のラックギア6cが各出力ギアに順次噛み合う。これにより、ラックギア6cの係合範囲を超える長い距離を移動可能としている。
プリズム退避側駆動ギア87は、プリズム保持部材6の退避位置側への駆動力を第1の駆動力吸収手段である退避トーションバネ85によって吸収する一方、プリズム保持部材の撮影位置側への駆動力はモーターの駆動力をプリズム保持部材6に直接伝達する。プリズム撮影側駆動ギア88は、プリズム保持部材6の撮影位置側への駆動力を第2の駆動力吸収手段である撮影トーションバネ86によって吸収する一方、プリズム保持部材6の退避位置側への駆動力はモーターの駆動力をプリズム保持部材6に直接伝達する。プリズム保持部材6の位置に応じて、プリズム保持部材6のラックギア6cがプリズム退避側駆動ギア87とプリズム撮影側駆動ギア88のどちらのギアと係合するかが決定される。これにより、プリズム5の進退とカム筒61の進退を同一のモーターで駆動しながら、カム筒61が移動するタイミングとプリズム5が移動するタイミングを異ならせることで、プリズム5とカム筒61の干渉を防ぐことができる。
また、撮影時にバネ付勢によってプリズム5の位置と姿勢を安定させる効果と、プリズム移動時に砂ごみ等に引っ掛かっても確実にプリズム5を所定の位置に進退させる効果が得られる。
なお、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
5 プリズム
6 プリズム保持部材
6a プリズム保持部材の係合部
51 SWモーター
53 TWモーター
61 カム筒
87 プリズム退避側駆動ギア
88 プリズム撮影側駆動ギア
80 プリズム駆動部

Claims (7)

  1. レンズ鏡筒を構成する沈胴鏡筒を撮影位置と沈胴位置との間で第1の光軸に沿って移動させることが可能な駆動源と、
    被写体側から入射した光束を屈曲させて撮像素子に導く光学素子と、
    前記光学素子を保持して前記撮影位置とは異なる中間位置と退避位置との間を第2の光軸に沿って移動可能に構成された保持部材と、
    前記駆動源の駆動力を第1の伝達機構と第2の伝達機構を介して前記保持部材に伝達する伝達機構とを備え、
    前記伝達機構は、前記光学素子の位置に応じて、前記第1の伝達機構と前記第2の伝達機構の両方又はいずれか一方により前記駆動源の駆動力を伝達して前記保持部材を移動させることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記伝達機構は、
    前記光学素子が前記退避位置にある場合には、前記第1の伝達機構のみが前記保持部材に係合することで前記駆動源の駆動力を伝達し、
    前記光学素子が前記中間位置にある場合には、前記第2の伝達機構のみが前記保持部材に係合することで前記駆動源の駆動力を伝達し、
    前記光学素子が前記中間位置と前記退避位置との間にある場合は、前記第1の伝達機構と前記第2の伝達機構の両方が前記保持部材に係合することで前記駆動源の駆動力を伝達するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記伝達機構は、
    前記光学素子が前記退避位置にある場合に、前記第1の伝達機構に対する前記保持部材の退避位置側への駆動力を吸収する第1の駆動力吸収手段と、
    前記光学素子が前記中間位置にある場合に、前記第2の伝達機構に対する前記保持部材の撮影位置側への駆動力を吸収する第2の駆動力吸収手段とを備えることを特徴とする請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記光学素子が前記中間位置にあるときは前記沈胴鏡筒が前記撮影位置に移動し、前記光学素子が前記退避位置にあるときは前記沈胴鏡筒が前記沈胴位置に移動するように構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記第1の駆動力吸収手段及び前記第2の駆動力吸収手段は、前記保持部材が移動するタイミングと前記沈胴鏡筒が移動するタイミングを異ならせるように構成されていることを特徴とする請求項3または4に記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記駆動源とは異なる他の駆動源を備え、
    前記駆動源及び前記他の駆動源と複数のギアにより前記沈胴鏡筒が駆動されることを特徴とする請求項4または5に記載のレンズ鏡筒。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項の記載のレンズ鏡筒を備えることを特徴とする撮像装置。
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