JP2012042576A - レンズ鏡筒、撮像装置、およびレンズ鏡筒の制御方法 - Google Patents

レンズ鏡筒、撮像装置、およびレンズ鏡筒の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】第1の光学部材と第2の光学部材とについて共通の駆動源からの駆動力を、第1の光学部材を駆動させる機構を介さずに第2の光学部材に伝達して第2の光学部材を駆動させるレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】第1の光軸に沿って移動するレンズ群と、第2の光軸に沿って移動するプリズム5と、第1の駆動源101の駆動力を、レンズ群を駆動する第1の駆動力伝達手段とプリズム5を駆動する第2の駆動力伝達手段とに分岐する駆動力分岐部105とを備えるレンズ鏡筒を設ける。レンズ群の退避位置とプリズム5の撮影位置とが同じ領域を占有する。また、第2の駆動力伝達手段が、レンズ群が退避位置から移動した後に前記第2の光学部材が退避位置から撮影位置へ移動することを可能にする遅延機構を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、レンズ鏡筒、撮像装置、およびレンズ鏡筒の制御方法に関する。
屈曲光学系を用いた光学素子の駆動機構を備えたレンズ鏡筒が提案されている。このレンズ鏡筒は、第1の光軸に沿って被写体側から入射する光束を取り込むレンズ群と、レンズ群を保持するレンズ枠と、レンズ群を透過した光束を第2の光軸に沿う方向へ折り曲げるプリズムと、折り曲げられた光束を受光する撮像素子とを備える。レンズ群は第1の光学部材であり、プリズムは第2の光学部材である。レンズ枠は、筐体から突出する使用位置と筐体内部に向けて沈胴する収納位置との間を第1の光軸に沿う方向に移動自在に設けられる。また、第2の光軸は、第1の光軸に対して交差する。また、上記プリズムは、上記レンズ群を透過した光束を撮像素子の側へと導く反射位置と、収納位置における上記レンズ枠の収納空間を確保する退避位置との間を移動可能なように構成されている。
なお、特許文献1は、モータの出力により回転駆動してレンズ群を移動させるカム筒の当該回転に連動して移動可能に構成されたプリズムを備えるレンズ鏡筒(特許文献1ではレンズユニットと記述)を開示している。このプリズムは、退避位置と撮影位置の間で移動する。また、特許文献2は、プリズムを駆動するための専用のモータを備えるレンズ鏡筒(特許文献2ではレンズユニットと記述)を開示している。
特開2007−226106号公報 特開2007−212630号公報
しかし、特許文献1が開示するレンズ鏡筒は、レンズ群を駆動するカム筒を介してプリズムを駆動させる。具体的には、このレンズ鏡筒は、カム筒を駆動するモータの出力を減速してカム筒に伝達した後に、プリズム駆動のために再度増速する。従って、モータの出力の伝達効率が低下し、プリズム駆動負荷が大きくなるという問題がある。また、特許文献2が開示するレンズ鏡筒は、カム筒を駆動するアクチュエータとは別にプリズム駆動用のアクチュエータを備えているので、コストが高くなる。また、レンズ鏡筒およびこのレンズ鏡筒を備えるカメラが大型化するという問題がある。さらに、レンズ群の退避位置とプリズムの撮影位置とが同じ領域を占有する構成を採るレンズ鏡筒では、駆動するレンズ群とプリズムとが干渉(衝突)しないように制御する必要がある。
本発明は、上述した問題の少なくとも一つを解決するためになされたものである。本発明は、第1の光学部材と第2の光学部材とについて共通の駆動源からの駆動力を、第1の光学部材を駆動させる機構を介さずに第2の光学部材に伝達して第2の光学部材を駆動させることができるレンズ鏡筒の提供を目的とする。
本発明の一実施形態のレンズ鏡筒は、撮影位置と退避位置との間を第1の光軸に沿って移動する第1の光学部材と、撮影位置と退避位置との間を第2の光軸に沿って移動する第2の光学部材と、前記第1の光学部材を駆動する第1の駆動力伝達手段と、前記第2の光学部材を駆動する第2の駆動力伝達手段と、前記第1及び第2の光学部材を駆動する第1の駆動源と、前記第1の駆動源の駆動力を第1の駆動力伝達手段と第2の駆動力伝達手段に分岐する駆動力分岐手段とを備える。前記第1の光学部材の退避位置と前記第2の光学部材の撮影位置とが同じ領域を占有する。また、前記第2の駆動力伝達手段は、前記第1の光学部材が退避位置から移動した後に前記第2の光学部材の退避位置から撮影位置へ移動することを可能にする遅延機構を備える。
本発明のレンズ鏡筒によれば、レンズ群を駆動するカム筒を介さずに、プリズムを駆動する駆動力の伝達経路を形成することができる。従って、カム筒を介してプリズムを駆動する場合に比べ、プリズムを駆動する駆動力の損失が小さくなる。また、カム筒及びプリズムを共通のモータで駆動する構成を採りながら、カム筒が移動するタイミングとプリズムが移動するタイミングとを異ならせるように制御できる。その結果、カム筒とプリズムとが干渉することを防止することができる。
本実施形態のレンズ鏡筒の要部断面図の例である。 レンズ鏡筒の要部断面図の他の例である。 カム筒及びプリズムを駆動する機構の一部の分解斜視図である。 カム筒及びプリズムを駆動する駆動機構の一部の部分断面図である。 プリズムにモータの駆動力を伝達する伝達機構を説明する図である。 本実施形態のレンズ鏡筒の機能ブロック図の例である。 固定筒の内周側展開図の例と、プリズムキャリアとプリズムディレイギアとの位相関係、及びトーションバネのチャージ量を説明する図である。
図1は、本実施形態のレンズ鏡筒の要部断面図の例である。図1は、レンズ鏡筒が撮影位置であるWIDE位置にある状態を示す。図1では、デジタルカメラ等の撮像装置(本実施形態の撮像装置)に搭載され、プリズムやミラー等の屈曲系光学部材を有するレンズ鏡筒を例に採って説明する。
図1に示すレンズ鏡筒は、第1レンズ群10、第2レンズ群20、プリズム5、固定筒62、カム筒61及び直進ガイド筒63を備える。第1レンズ群10と第2レンズ群20は、撮影位置と退避位置(SINK位置)との間を第1の光軸である光軸Aに沿って移動する第1の光学部材(例えば、光学素子)である。第1レンズ群10は、1群レンズ1と1群鏡筒11とを備える。また、第2レンズ群20は、2群レンズ2と2群鏡筒21とを備える。1群鏡筒11は、1群レンズ1を保持する。2群鏡筒21は、2群レンズ2を保持する。1群レンズ1及び2群レンズ2から入射した光束は、プリズム5により1群レンズ1及び2群レンズ2の光軸Aに対して略90°の角度で交差する光軸Bの方向に屈曲されて、撮像素子8に導かれる。
プリズム5は、撮影位置と退避位置との間を第2の光軸である光軸Bに沿って移動する屈曲系光学部材(第2の光学部材)である。プリズム5は、光軸Bに沿って移動可能に保持部材6に保持されている。プリズム5と撮像素子8との間には、第3レンズ群30、第4レンズ群40及び光学フィルタ7が光軸Bに沿って配置されている。上記第1の光学部材(第1レンズ群10と第2レンズ群20)の退避位置と上記第2の光学部材(プリズム5)の撮影位置とは、重複している(同じ領域を占有している)。第3レンズ群30は、前地板32に固定されたシャッタ31と、後地板34に保持された3群レンズ3とを備える。後地板34と前地板32とは、互いにねじ等により結合されている。第3レンズ群30が光軸Bに沿って移動することで変倍動作が行われる。
第4レンズ群40は、4群レンズホルダ41と4群レンズ4とを備える。4群レンズホルダ41は、4群レンズ4を保持する。第4レンズ群40が光軸Bに沿って進退移動することで変倍動作及び合焦動作が行われる。光学フィルタ7は、空間周波数の高い光をカットする為のローパスフィルタ機能と赤外光をカットする機能を有する。
図2は、レンズ鏡筒の要部断面図の他の例である。図2(A)は、レンズ鏡筒がTELE位置(望遠位置)にある状態を示す。レンズ鏡筒がTELE位置にある状態では、第1レンズ群10が光軸Aに沿って被写体側に繰り出すとともに、第2レンズ群20が光軸Aに沿って後退してプリズム5に接近した位置で停止する。第3レンズ群30は、光軸Bに沿ってプリズム5に向かって移動して、プリズム5に接近した位置で停止する。第4レンズ群40は、光軸Bに沿って撮像素子8に向かって移動して該撮像素子8に接近した位置で停止する。
図2(B)は、レンズ鏡筒がSINK位置(退避位置)にある状態を示す。レンズ鏡筒がSINK位置にある状態では、プリズム5、第3レンズ群30及び第4レンズ群40は、光軸Bに沿って互いに干渉しないように撮像素子8側に移動する。これにより、第2レンズ群20及び第1レンズ群10の後方に収納空間が形成される。そして、第2レンズ群20及び第1レンズ群10が光軸Aに沿って後退し、カム筒61とともに収納空間に収納される。
図1に戻って、固定筒62の内周部には、カム筒61の外周部に設けられたカムピン(不図示)がカム係合するカム溝62a(図7(A)を参照)が周方向に略等間隔で複数箇所形成されている。カム筒61の外周部には、駆動ギア60に噛合するギア部61a(図3を参照)が形成されている。駆動ギア60から駆動力が伝達されることで、カム筒61が回転駆動される。このとき、固定筒62のカム溝62aとカム筒61のカムピンとのカム作用により、カム筒61は光軸Aに沿って進退する。また、カム筒61の内周部には、不図示の1群カム溝及び2群カム溝が形成されている。
直進ガイド筒63は、カム筒61の内周側に配置され、カム筒61と一体となって回転可能かつ、光軸A方向に移動可能である。カム筒61と直進ガイド筒63との間には、第1レンズ群10が配置され、第1レンズ群10の1群鏡筒11の外周部に設けたカムピンがカム筒61の1群カム溝とカム係合している。また、直進ガイド筒63の外周部には、光軸A方向に沿って延びる直進溝(不図示)が形成されており、この直進溝に1群鏡筒11の内周部に設けた凸部が係合することにより、1群鏡筒11の回転方向の動きが規制される。
直進ガイド筒63の内周側には、第2レンズ群20が配置されている。第2レンズ群20が有する2群鏡筒21に設けられた不図示のカムピンが、カム筒61の2群カム溝にカム係合する。また、直進ガイド筒63には、光軸A方向に不図示の貫通溝が設けられている。この貫通溝に2群鏡筒21のカムピンの根元に配置された係合部が係合することにより、2群鏡筒21の回転方向の動きが規制される。カム筒61が回転すると、カム筒61の1群カム溝と1群鏡筒11のカムピンとのカム作用により、1群鏡筒11の凸部が直進ガイド筒63の直進溝を光軸A方向に摺動しながら、1群鏡筒11がカム筒61に対して光軸に沿って進退する。従って、カム筒61が固定筒62に対して光軸Aに沿って進退すると、カム筒61に対して1群鏡筒11が光軸Aに沿って進退して1群レンズ1が収納位置と撮影位置との間を移動する。2群レンズ2についても、同様の動作によって、収納位置と撮影位置との間を移動する。
次に、カム筒61にモータの駆動力を伝達する伝達機構、及びプリズム5にモータの駆動力を伝達する伝達機構について説明する。
図3は、カム筒及びプリズムを駆動する機構の一部の分解斜視図である。また、図4は、カム筒及びプリズムを駆動する駆動機構の一部の部分断面図である。図3に示すSWモータ51は、第1レンズ群10および第2レンズ群20(レンズ群)と、プリズム5とを、主にSINK位置とWIDE位置の間で移動させる駆動源(第1の駆動源)として機能する。すなわち、SWモータ51は、レンズ群とプリズム5とについて共通の駆動源である。TWモータ53は、第1レンズ群10及び第2レンズ群20を、主にTELE位置とWIDE位置の間で移動させる駆動源(第2の駆動源)として機能する。SWモータ51のモータ軸には、ウォームギア52が圧入されている。また、TWモータ53のモータ軸には、ウォームギア54が圧入されている。SWモータ51とTWモータ53とは、本実施形態のレンズ鏡筒または撮像装置が備えるCPU(Central Processing Unit )やMPU(Micro Processing Unit )等の制御手段によって制御される。この制御手段によるSWモータ51とTWモータ53の制御によって、本実施形態のレンズ鏡筒の制御方法が実現される。
ウォームギア52とウォームギア54との間には、被写体側(図3中の上側)から順に光軸Aと平行にズームリングギア55、ズームキャリアギア56及び太陽ギア57が同軸配置されている。太陽ギア57は、3段の平ギアからなる太陽ギア57a〜57cを備え、太陽ギア57aに噛合する斜歯ギアを介してウォームギア52と噛合している。
ズームキャリアギア56は、ギア部56aと、ギア部56aの被写体側を向く面に周方向に略等間隔で突設された3本の軸部とを備える。3本の軸部には、それぞれズーム遊星ギア58が軸支されている。また、ギア部56aには、ウォームギア54が斜歯ギア等を介して噛合する。ズーム遊星ギア58には、太陽ギア57bが噛合する。ズームリングギア55は、SWモータ51とTWモータ53の駆動力が入力される遊星ギア列の出力側のギアである。ズームリングギア55は、内歯ギア55aと外歯ギア55bとを備える。内歯ギア55aには、ズーム遊星ギア58が噛合する。外歯ギア55bは、アイドラギア59を介して駆動ギア60に噛合する。駆動ギア60は、カム筒61のギア部61aに噛合する。このように、SWモータ51及びTWモータ53とギア部61aとの間に配置されるギア列により、カム筒61にモータの駆動力を伝達する伝達機構(第1の駆動力伝達手段)が構成されている。
プリズム駆動部80は、SWモータ51の駆動力をプリズム5に伝達する第2の駆動力伝達手段である。プリズム駆動部80は、プリズム遊星ギア83、プリズムキャリア81、掛止部81b、掛止部82b、トーションバネ84、プリズムディレイギア82、プリズム駆動ギア85を備える。太陽ギア57の下側において、被写体側から順にプリズムキャリア81、トーションバネ84及びプリズムディレイギア82が太陽ギア57と同軸に配置されている。プリズムディレイギア82は、プリズムキャリア81に回転自在に軸支される。プリズムキャリア81の被写体側を向く面には、3本の軸部が周方向に略等間隔で突設されている。3本の軸部には、それぞれプリズム遊星ギア83が軸支されている。プリズム遊星ギア83は、太陽ギア57c及び不図示のギア地板に固定された内歯ギアに噛合する。
プリズムディレイギア82のギア部には、プリズム駆動ギア85が噛合する。プリズムキャリア81及びプリズムディレイギア82には、それぞれ掛止部81b及び掛止部82bが互いに対向する方向に延びて設けられている。掛止部81bは、掛止部82bより径方向内側に配置されている(図7(B)乃至(D)を参照)。
トーションバネ84は、コイル部と、コイル部の軸方向両端から径方向外側に延びる2本の腕部84a,84b(図7(B)乃至(D)を参照)とを備える。2本の腕部84a,84bは、プリズムディレイギア82及びプリズムキャリア81の掛止部82b,81bに掛止される。トーションバネ84は、組み込み時には、掛止部82b及び掛止部81bが同位相に配置された状態(図7(C)を参照)で、2本の腕部84a,84bが掛止部82bに掛止されてプリチャージされている。この状態で、プリズムディレイギア82の回転を自由にして、プリズムキャリア81を回転させると、プリズムキャリア81、プリズムディレイギア82及びトーションバネ84が一体的に回転する。一方、プリズムディレイギア82の回転を規制した状態で、プリズムキャリア81を回転させると、トーションバネ84をオーバーチャージしながらプリズムキャリア81のみが回転する。
図5は、プリズムにモータの駆動力を伝達する伝達機構を説明する図である。保持部材6は、互いに平行配置されて光軸B方向に延びる2本のガイド軸86,87に移動可能に係合する係合部6a、6bを備える。係合部6aには、ラックギア6cが形成されている。また、ラックギア6cは、プリズム駆動ギア85と噛合している。従って、プリズム駆動ギア85が回転すると、保持部材6がプリズム5と一体となって光軸Bに沿って進退する。このように、太陽ギア57とラックギア6cとの間に配置されるギア列により、プリズム5にモータの駆動力が伝達される。
図3に戻って、カム筒61及びプリズム5の動作について説明する。SWモータ51を駆動してTWモータ53を停止した場合、SWモータ51から駆動力が太陽ギア57に伝達されて該太陽ギア57が回転し、TWモータ53に接続されているズームキャリアギア56は停止している。そのため、ズーム遊星ギア58は、公転せず自転のみする。
例えば、太陽ギア57bの歯数を9、ズーム遊星ギア58の歯数を10、ズームリングギア55の内歯ギア55aの歯数を30とすると、太陽ギア57の回転は1/3.33倍に減速されてズームリングギア55に伝達される。これにより、外歯ギア55bの回転がアイドラギア59を介して駆動ギア60に伝達され、駆動ギア60の回転がカム筒61のギア部61aに伝達されてカム筒61が回転駆動される。
ズームリングギア55の回転方向は、太陽ギア57と逆方向となる。このとき、太陽ギア57の回転がプリズム遊星ギア83を経てプリズムキャリア81に伝達される。ここで、保持部材6が光軸B方向に移動可能であれば、トーションバネ84とプリズムディレイギア82がプリズムキャリア81と一体に回転し、保持部材6を光軸B方向に進退させる。一方、保持部材6の光軸B方向の移動が規制されていれば、プリズムディレイギア82も回転できないため、トーションバネ84がオーバーチャージしながらプリズムキャリア81の回転を吸収する。
SWモータ51を停止し、TWモータ53を駆動した場合、SWモータ51に接続されている太陽ギア57は停止し、TWモータ53に接続されているズームキャリアギア56は回転する。これにより、ズーム遊星ギア58は自転と公転をする。例えば、太陽ギア57bの歯数を9、ズーム遊星ギア58の歯数を10、ズームリングギア55の内歯ギア55aの歯数を30とすると、ズームキャリアギア56の回転は1.3倍に増速されてズームリングギア55に伝達され、上記同様に、カム筒61を駆動する。この場合、ズームリングギア55の回転方向は、ズームキャリアギア56と同じ方向になる。そして、このとき、太陽ギア57が停止しているため、プリズムキャリア81も停止しており、保持部材6には駆動力は伝達されない。以上の説明から、SWモータ51に接続したギア列の減速比は大きく、TWモータ53に接続したギア列の減速比は小さくなることが分かる。
SWモータ51とTWモータ53を同時に駆動した場合、ズームリングギア55には、合成された回転数が伝達される。例えば、太陽ギア57をCW(時計回り)方向に1rpm、ズームキャリアギア56をCW方向に1rpmで回転した場合を想定する。太陽ギア57によってズームリングギア55に伝達されるはずの回転数は、CCW(反時計回り)方向に0.3rpmである。ズームキャリアギア56によってズームリングギア55に伝達されるはずの回転数は、CW方向に1.3rpmである。従って、これらを合成して、ズームリングギア55はCW方向に1rpmで回転する。
他の例として、太陽ギア57をCW方向に1.3rpm、ズームキャリアギア56をCW方向に0.3rpmで回転した場合を考える。太陽ギア57によってズームリングギア55に伝達されるはずの回転数は、CCW方向に0.39rpmであり、ズームキャリアギア56によってズームリングギア55に伝達されるはずの回転数は、CW方向に0.39rpmである。これらを合成すると、ズームリングギア55は停止することになる。以上の説明により、SWモータ51とTWモータ53の回転数と回転方向を適切に選択することで、カム筒61が停止した状態や、カム筒61が繰り出す状態で、プリズム5を駆動できる。
図6は、本実施形態のレンズ鏡筒の機能ブロック図の例である。このレンズ鏡筒は、第1の駆動源101、第2の駆動源102、逆入力防止部103、104、駆動力分岐部105、駆動力吸収部106を備える。また、このレンズ鏡筒は、駆動力合成部107、ギア部108、パルス板71を備える。第1の駆動源101は、SWモータ51(図3)に対応する。第2の駆動源101は、TWモータ53(図3)に対応する。逆入力防止部103は、第2の駆動源102からの駆動力が第1の駆動源側に伝達されないようにする。逆入力防止部104は、第1の駆動源101からの駆動力が第2の駆動源側に伝達されないようにする。
駆動力分岐部105は、第1の駆動源101からの駆動力を、前述した第1の駆動力伝達手段と第2の駆動力伝達手段とに分岐する駆動力分岐手段として機能する。太陽ギア57が駆動力分岐部105に対応する。第1の駆動力伝達手段は、分岐された第1の駆動源101からの駆動力をカム筒61に伝達して第1の光学部材(1群レンズ群10と2群レンズ群20)を駆動する。第1の駆動力伝達手段は、少なくとも、図3中のズームキャリアギア56、ズーム遊星ギア58、ズームリングギア55、アイドラギア59、駆動ギア60を含む。第2の駆動力伝達手段は、前述したプリズム駆動部80に対応する。第2の駆動力伝達手段は、第1の光学部材(レンズ群)が退避位置から移動した後に第2の光学部材(プリズム5)が退避位置から撮影位置へ移動することを可能にする遅延機構を備える。この遅延機構は、図3中に示すプリズムキャリア81、トーションバネ84及びプリズムディレイギア82を含む。図3を参照して前述したトーションバネ84が駆動力吸収部106として機能する。駆動力吸収部106は、プリズム5が退避位置に配置されている場合にプリズム5を退避位置側へ駆動する駆動力を吸収する。また、駆動力吸収部106は、プリズム5が撮影位置に配置されている場合にプリズム5を撮影位置側へ駆動する駆動力を吸収する。
駆動量合成部107は、第1の駆動源101の駆動量と、第2の駆動源102の駆動量とを合成する駆動量合成手段として機能する。駆動力合成部107は、太陽歯車(太陽ギア57)、内歯車(内歯ギア55a)、遊星歯車(ズーム遊星ギア58)、遊星歯車を自転及び公転可能に保持するキャリア歯車(ズームキャリア56)を含む。
ギア部108は、駆動量合成部107によって合成された駆動量をカム筒61側とパルス板71側とに分岐させる。ギア部108が備えるアイドラギア59および駆動ギア60が、分岐された駆動量をカム筒61側に伝達する。また、ギア部108が備えるアイドラギア59およびパルスギア列70が、分岐された駆動量をパルス板71側に伝達する。パルス板71は、カム筒61の回転量の検出に用いられる。
図7を参照して、本発明の実施例1について説明する。具体的には、第1レンズ群10及び第2レンズ群20を光軸A方向に繰り出して、プリズム5を撮影位置に配置する動作について説明する。
図7は、固定筒の内周側展開図の例と、プリズムキャリアとプリズムディレイギアとの位相関係、及びトーションバネのチャージ量を説明する図である。図7(A)は、固定筒62の内周側展開図を示す。固定筒62の内周部には、カム筒61の外周部に設けたカムピンがカム係合するカム溝62aが周方向に略等間隔で複数箇所形成されている。また、固定筒62の後端部には、プリズム5を保持する保持部材6が光軸B方向に進退する際に通り抜ける切り欠き62bが形成されている。
図7(B)乃至(D)は、プリズムキャリアとプリズムディレイギアとの位相関係、及びトーションバネのチャージ量を説明する図である。レンズ鏡筒がSINK位置のとき、カム筒61のカムピンは、固定筒62のカム溝62a内で図7(A)中の位置62cに配置されている。このとき、プリズムキャリア81とプリズムディレイギア82の位相関係は、図7(B)に示すように、トーションバネ84をオーバーチャージした位相関係にある。この状態において、保持部材6は、トーションバネ84のチャージ力によって光軸Bの退避方向(撮像素子8側)に付勢されているが、不図示のメカ端によって、退避方向への移動が規制されている。
レンズ鏡筒をWIDE位置へ繰り出す場合、レンズ鏡筒が備える制御手段が、SWモータ51に、カム筒61が繰り出す方向への駆動を開始させる。これにより、カム筒61のカムピンが、固定筒62のカム溝62aを図7(A)の右方向に移動し、リフトを有する区間で第1レンズ群10及び第2レンズ群20が光軸Aに沿って繰り出し方向に移動する。第1レンズ群10及び第2レンズ群20の繰り出し動作の間、プリズムキャリア81も保持部材6を撮影位置に移動する方向に回転する。しかし、トーションバネ84がオーバーチャージの状態であるため、プリズムディレイギア82は停止したままとなる。従って、プリズム5は、退避位置から動かない。
カム筒61が光軸A方向に繰り出して、保持部材6が撮影位置側に移動できる空間が形成されると、図7(C)に示すように、プリズムキャリア81の掛止部81bとプリズムディレイギア82の掛止部82bとの位相が一致する。従って、保持部材6を光軸Bの退避方向へ付勢していたトーションバネ84のチャージ力が無くなる。制御手段が、さらにSWモータ51をカム筒61の繰り出し方向に回転させると、カム筒61のカムピンが、固定筒62のカム溝62aを図7(A)中の右方向に移動し、同時に保持部材6が撮影位置に向けて移動する。
保持部材6が撮影位置に達すると、保持部材6が不図示の撮影側ストッパに当接して停止し、保持部材6の停止と同時に、プリズムディレイギア82も停止する。このとき、SWモータ51をさらにカム筒61の繰り出し方向に駆動し続けることで、プリズムキャリア81が保持部材6を撮影位置に移動する方向に回転し続けて、トーションバネ84をオーバーチャージする。トーションバネ84をある程度オーバーチャージすることで、トーションバネ84の作用によって保持部材6が撮影側ストッパ側に付勢されるため、撮影時にプリズム5の位置や姿勢が安定する効果がある。
トーションバネ84が所定のオーバーチャージ状態に達した時点で、制御手段が、SWモータ51を停止させる。このとき、カム筒61のカムピンは、WIDE位置を通り過ぎて図7(A)中の62fの位置にある。すなわち、制御手段は、SWモータ51によってプリズム5が撮影位置に移動する間、SWモータ51によってレンズ群が第1の撮影位置(WIDE位置)から第2の撮影位置方向(TELE位置方向)に移動するようにする。次に、制御手段が、TWモータ53をカム筒61の繰り込み方向に駆動する。すなわち、制御手段は、プリズム5が撮影位置への移動を完了した後、TWモータ53によってレンズ群がWIDE位置に移動するように制御する。これにより、プリズム保持部材6を撮影位置に保持したまま、カム筒61をWIDE位置まで戻すことができる。カム筒61がWIDE位置に達したときに、制御手段が、TWモーター53を停止する。
以上の動作によって、第1レンズ群10、第2レンズ群20、プリズム5は、WIDE位置に配置されて、撮影状態となる。カム筒61がWIDE位置に達すると、カムピンは、固定筒62のカム溝62a内の位置62dに移動する。その後、制御手段が、第3レンズ群30及び第4レンズ群40を不図示のモータを駆動することによって光軸Bの所定の位置に移動させる。
レンズ鏡筒をWIDE位置からSINK位置に移動させる場合は、上述した動作と逆の動作を行う。具体的には、制御手段が、不図示のモータを駆動して、第3レンズ群30及び第4レンズ群40を光軸B方向に沿って撮像素子8側に退避させる。次に、制御手段が、TWモータ53をカム筒61の繰り出し方向に駆動させて、カム筒61のカムピンを図7(A)中の62fの位置まで移動する。次に、制御手段が、SWモータ51をカム筒61の繰り込み方向に駆動させる。これにより、カム筒61が繰り込み方向に回転し、プリズムキャリア81が、保持部材6を退避させる方向に回転する。
そして、トーションバネ84のオーバーチャージ分だけプリズムキャリア81が回転して、プリズムキャリア81の掛止部81bとプリズムディレイギア82の掛止部の位相が一致する。このとき、プリズムディレイギア82が、プリズムキャリア81、トーションバネ84と一体的に保持部材6を退避位置に繰り込む方向に回転する。これにより、保持部材6が退避方向に移動する。
保持部材6が退避位置に移動して、カム筒61の後方に収納可能な空間が形成されると、カム筒61のカムピンは、図7(A)中の62dの位置に至る。SWモータ51が、さらにカム筒61を繰り込む方向に駆動を続け、カム筒61が繰り込みを開始する。保持部材6は、退避位置まで移動すると、不図示の退避側メカ端に当接して停止し、同時にプリズムディレイギア82も停止する。
SWモータ51が、カム筒61を収納位置まで繰り込むために駆動し続けるので、プリズムキャリア81は、トーションバネ84をオーバーチャージしながら、保持部材6を退避位置に繰り込む方向に回転し続ける。カム筒61がSINK位置に収納されて、第1レンズ群10及び第2レンズ群20が収納されると、制御手段が、SWモータ51が停止させる。
レンズ鏡筒をWIDE位置とTELE位置の間で変倍動作する場合は、TWモータ53のみを駆動することにより、保持部材6を光軸B方向に移動させることなく第1レンズ群10及び第2レンズ群20を光軸A方向に移動させることができる。レンズ鏡筒のTELE位置では、カム筒61のカムピンは、固定筒62のカム溝62aの位置62eに配置される(図7(A)参照)。
次に、上述したように、SWモータ51に接続したギア列の減速比が大きく、TWモータ53に接続したギア列の減速比が小さいことによる効果について説明する。通常、固定筒62のカム溝62aのリフト角が大きいSINK位置から撮影領域までの領域の方が、WIDE位置からTELE位置までの撮影領域よりも、カム筒61の駆動負荷が大きい。また、SINK位置から撮影領域までの領域では、不図示のレンズバリアの作動負荷がさらに加わる場合が多いため、減速比が大きいギア列を用いて、モータのトルクを増幅する必要がある。
一方、WIDE位置からTELE位置までの撮影領域では、動画等の撮影中にレンズ駆動音が録音されないように、モータの回転数を低く押さえる必要がある。このとき、減速比の大きいギア列を用いると、カム筒の回転速度が極端に遅くなってしまう。本実施例では、カム筒61の負荷が大きいSINK位置から撮影領域までの領域では、減速比の大きいギア列を介してSWモータ51の駆動力をカム筒61に伝達してカム筒61を駆動する。また、WIDE位置からTELE位置までの撮影領域では、減速比の小さいギア列を介してTWモータ53の駆動力をカム筒61に伝達してカム筒61を駆動する。従って、動画撮影中にモータの駆動音が小さくなるようにTWモータ53を低速回転させても、快適な変倍動作速度を得ることができる。
また、本実施例では、SWモータ51とTWモータ53を異なる種類のモータにすることができる。例えば、SWモータ51には、DCモータを使用し、TWモータ53にはステッピングモータを使用することができる。ステッピングモータは、DCモータに比べて、低速での安定した制御ができるため、動画撮影中の低速駆動に好適である。更に、ステッピングモータは、駆動方式としてマイクロステップ駆動や2相励磁駆動などが選択できる。マイクロステップ駆動を用いれば、さらに静粛性の高い駆動ができ、2相駆動を用いれば、高トルク駆動ができるため、例えば静粛性が必要な動画撮影中の変倍動作にはマイクロステップ駆動を用い、静止画撮影中の変倍動作には2相駆動を用いると良い。
次に、第1レンズ群10及び第2レンズ群20の光軸A方向の位置を検出するためのパルスギア列70について説明する。図3及び図4に示すように、パルスギア列70は、アイドラギア59に接続されている。パルスギア列70の最終段のパルス板71には、複数枚の羽根が設けられており、この羽根が通過した回数をフォトインタラプタ72によってカウントすることで、カム筒61の回転量を検出する。パルスギア列70の増速比とパルス板71の羽根の枚数は、光学設計によって決まる必要な分解能が得られるように決定される。
本来、モータの駆動力の伝達にギア列を用いる場合は、滑りによる回転量のロスなどがないため、モータの回転量に対してカム筒の回転量は減速比によって線形に決まる。しかし、実際には、ギアのバックラッシュや噛み合い誤差によって、モータの回転量に対するカム筒の回転量はばらつきが生じる。
ただし、一つのモータで一つのカム筒を駆動する従来のレンズ鏡筒は、一度ギア列を組み立ててしまえば、モータを駆動してもギアの噛み合い関係が不変である。つまり、毎回同じ歯同士が噛み合うため、モータの回転量に対するカム筒の回転量のばらつきの状態は毎回同じである。従って、モータの回転量から計算によってカム筒の回転量を求めても、実際の回転量との誤差は小さい。
例えば、遊星ギア列を用いて二つのモータの回転量をカム筒に伝達してカム筒を駆動する場合、一方のモータを回転させると他方のモータとズームリングギア55の間の噛み合う歯の関係が変化する。つまり、カメラの電源をONするごとに、毎回違う歯同士が噛み合うため、モータの回転量に対するカム筒の回転量のばらつきの状態が異なる。そのため、モータの回転量から計算によってカム筒の回転量を求めても、実際の回転量との誤差が大きくなってしまう可能性がある。
本実施例のレンズ鏡筒は、遊星ギア列の出力ギアであるズームリングギア55とカム筒61の間のアイドラギア59から、パルスギア列70を分岐させているので、パルスギア列70とカム筒61のギアの噛み合い関係は不変である。そのため、従来のレンズ鏡筒と同等の誤差で、カム筒の回転量を検出することができる。
本実施例のレンズ鏡筒は、カム筒61にSWモータ51の駆動力を伝達する第1の駆動力伝達手段と、プリズム5にSWモータ51の駆動力を伝達する第2の駆動力伝達手段とを備える。また、このレンズ鏡筒は、SWモータ51の駆動力を第1及び第2の駆動力伝達手段に分岐する駆動力分岐手段として太陽ギア57を備える。これによって、カム筒61を経ずにプリズム5を駆動する駆動力の伝達経路が形成できるため、カム筒61を経由してプリズム5を駆動する場合に比べ、駆動力の伝達経路が短くなりプリズム5を駆動する駆動力の損失が小さくなる。また、カム筒61を駆動させるために大きく減速する前に、駆動力をカム筒駆動用とプリズム駆動用に分岐するため、プリズム駆動のために再度増速させる必要が無くなる。
また第2の駆動力伝達手段が、プリズム5が退避位置にあるときにSWモータ51の退避方向への駆動力を吸収し、プリズム5が撮影位置にあるときにSWモータ51の撮影方向への駆動力を吸収する駆動力吸収手段としてトーションバネ84を備える。このため、カム筒61及びプリズム5を共通のモータで駆動する構成でありながら、カム筒61の繰り出し繰込み動作と、プリズム5の進退動作のタイミングをずらすことが可能となる。従って、沈胴状態のカム筒61と撮影位置のプリズム5とが空間的にオーバーラップしていても、カム筒61が繰り出してプリズム5が進入可能な空間を形成するまで、プリズム5を退避位置にとどめることが可能となる。その結果、カム筒61とプリズム5の干渉を防ぐことができる。
また、実施例1のレンズ鏡筒は、第2の駆動源としてTWモータ53を備える。プリズム5が撮影位置にある状態でTWモータ53が駆動することで、プリズム5を撮影位置に維持したまま、カム筒61を駆動して、変倍動作を行うことが可能となる。
次に、実施例2について説明する。具体的には、第1レンズ群10及び第2レンズ群20を光軸A方向に繰り出して、プリズム5を撮影位置に配置する動作について説明する。実施例2においては、制御手段が、SWモータ51を駆動して、レンズ群およびプリズム5を退避位置から撮影位置方向に移動させる。ズーム位置(レンズ群の位置)が撮影位置に達したことを契機として、制御手段が、TWモータ53の駆動を開始する。制御手段は、TWモータ53の駆動速度を、太陽ギア57とズームキャリアギア56の回転が合成されるズームリングギア55の回転数が0となる速度に制御する。つまり、制御手段は、SWモータ51とTWモータ53とが第1の光学部材(第1レンズ群10と第2レンズ群20)を駆動中に、SWモータ51による第1の光学部材の駆動方向とは逆方向にTWモータ53を駆動させる。すなわち、制御手段は、駆動量合成部107(図6)が実行する合成によって得られる駆動量を、第1の光学部材の位置が変化しない駆動量に制御する。
これにより、カム筒61は撮影位置で停止した状態となり、プリズム5のみが光軸B方向に沿って撮影位置に向けて移動を続ける。カム筒61がWIDE位置に達すると、カムピンが固定筒62のカム溝62a内の位置62dに移動する。なお、制御手段が、予め決められた任意のズーム位置でTWモータ53の駆動を開始させるようにしてもよい。実施例2のレンズ鏡筒によれば、レンズ群の繰り込み動作(図7(A)中の62fから62dへの繰り込み動作)が不要となるので、レンズ群を所望の位置(この例では撮影位置)に迅速に移動させることができる。
なお、本発明のレンズ鏡筒の構成は、上述した実施例1、2において採る構成に限定されるものではなく、構成要素の材質、形状、寸法、形態、数、配置箇所等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。例えば、屈曲系光学部材としてプリズム5を例示したが、屈曲系光学部材は、プリズム5に限定されず、例えばミラー等を用いてもよい。また、屈曲系光学部材を第2レンズ群20の後方に配置した場合を例示したが、例えば屈曲系光学部材を第1レンズ群10と第2レンズ群20との間に配置してもよい。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
5 プリズム
10 第1レンズ群
20 第2レンズ群
51 SWモータ
53 TWモータ
61 カム筒
80 プリズム駆動部

Claims (8)

  1. 撮影位置と退避位置との間を第1の光軸に沿って移動する第1の光学部材と、
    撮影位置と退避位置との間を第2の光軸に沿って移動する第2の光学部材と、
    前記第1の光学部材を駆動する第1の駆動力伝達手段と、
    前記第2の光学部材を駆動する第2の駆動力伝達手段と、
    前記第1及び第2の光学部材を駆動する第1の駆動源と、
    前記第1の駆動源の駆動力を第1の駆動力伝達手段と第2の駆動力伝達手段に分岐する駆動力分岐手段とを備え、
    前記第1の光学部材の退避位置と前記第2の光学部材の撮影位置とが同じ領域を占有し、
    前記第2の駆動力伝達手段は、前記第1の光学部材が退避位置から移動した後に前記第2の光学部材が退避位置から撮影位置へ移動することを可能にする遅延機構を備える
    ことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記遅延機構は、前記第2の光学部材が退避位置に配置されている場合に前記第2の光学部材を退避位置側へ駆動する駆動力を吸収し、前記第2の光学部材が撮影位置に配置されている場合に前記第2の光学部材を撮影位置側へ駆動する駆動力を吸収する駆動力吸収手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記第1の光学部材を駆動する第2の駆動源と、
    前記第1の駆動源によって前記第2の光学部材が撮影位置に移動する間、前記第1の駆動源によって前記第1の光学部材が第1の撮影位置から第2の撮影位置方向に移動し、前記第2の光学部材が撮影位置への移動を完了した後、前記第2の駆動源によって第1の光学部材が前記第1の撮影位置に移動するように前記第1の駆動源と前記第2の駆動源とを制御する制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記第1の駆動力伝達手段は、前記第1の駆動源の駆動量と、前記第1の光学部材を駆動する第2の駆動源の駆動量とを合成する駆動量合成手段を備え、
    前記第1及び第2の駆動源が前記第1の光学部材を駆動中に、前記合成によって得られる駆動量を、前記第1の光学部材の位置が変化しない駆動量に制御する制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記駆動量合成手段は、太陽歯車と、内歯車と、遊星歯車と、前記遊星歯車を自転及び公転可能に保持するキャリア歯車とを備える
    ことを特徴とする請求項4に記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記第1の光学部材は、レンズ群であり、
    前記第2の光学部材は、屈曲系光学部材である
    ことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒を備える撮像装置。
  8. 撮影位置と退避位置との間を第1の光軸に沿って移動する第1の光学部材と、撮影位置と退避位置との間を第2の光軸に沿って移動する第2の光学部材と、前記第1の光学部材を駆動する第1の駆動力伝達手段と、前記第2の光学部材を駆動する第2の駆動力伝達手段と、前記第1及び第2の光学部材を駆動する第1の駆動源と、前記第1の駆動源の駆動力を第1の駆動力伝達手段と第2の駆動力伝達手段に分岐する駆動力分岐手段とを備えるレンズ鏡筒の制御方法であって、
    前記第1の光学部材の退避位置と前記第2の光学部材の撮影位置とが同じ領域を占有し、
    前記第1の光学部材が退避位置から移動した後に前記第2の光学部材の退避位置から撮影位置へ移動させる
    ことを特徴とするレンズ鏡筒の制御方法。
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