JP2012007643A5 - - Google Patents

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釣り用リールのワンウェイクラッチ
発明は、ワンウェイクラッチ、特に釣り用リールに用いられるローラを用いたワンウェイクラッチに関する。
釣り用リールには、ワンウェイクラッチが広く採用されている。たとえば、両軸受リール及び片軸受リールでは、ドラグを作動させるためにハンドル軸にワンウェイクラッチが装着されている。また、スピニングリールでは、ロータの逆転を許可及び禁止するためにロータにワンウェイクラッチが装着されている。また、レバーブレーキ型のスピニングリールでは、ロータの糸繰り出し方向の回転のみに連動して制動部材を回転させるためにロータにワンウェイクラッチが装着されている。
この種のワンウェイクラッチにおいて、迅速にロータの逆転を禁止するためにローラ型のワンウェイクラッチを採用したスピニングリールが従来知られている(たとえば、特許文献1参照)。従来のワンウェイクラッチは、リール本体に回転不能に装着された外輪と、ロータに一体回転可能に連結された内輪と、外輪と内輪との間に配置されたローラと、を有している。従来のワンウェイクラッチは、内輪遊転型のものであり、外輪の内周面には、内輪との隙間がローラの内径より小さい状態から大きい状態に変化するカム面が形成されている。このようなローラ型のワンウェイクラッチを採用することにより、爪式のワンウェイクラッチに比べてロータの逆転を瞬時に禁止できる。
特許第3438949号明細書
しかし、ローラ型のワンウェイクラッチは、逆転禁止時にローラがカム面にうまく食い込まず、ローラがスリップすることがある。そこで、すべてのローラを摩擦係数が高い滑りにくい材質のローラを使用することが考えられる。しかし、滑りにくい材質のローラは強度的に弱くワンウェイクラッチ許容伝達トルクが小さくなる。しかも、ワンウェイクラッチのクラッチオフ状態での引きずりトルクが増大し、クラッチオフ時のハンドルの回転が重くなり回転フィーリングが悪くなるおそれがある。
本発明の課題は、ローラ型のワンウェイクラッチにおいて、回転フィーリングの低下を抑えてローラをスリップしにくくすることにある。
発明1に係るワンウェイクラッチは、釣り用リールに用いられるワンウェイクラッチである。ワンウェイクラッチは、外輪と、内輪と、第1ローラと、第2ローラと、カム面と、を備えている。外輪は、釣り用リールの第1部品に係合する。内輪は、釣り用リールの第2部品に係合する。第1ローラは、外輪と内輪との間に配置され、外輪及び内輪に接触可能な少なくとも一つのローラである。第2ローラは、外輪と内輪との間に配置され、外輪及び内輪に接触可能な少なくとも一つのローラである。第1ローラと第2ローラとは周方向に間隔を隔てて配置され、第1ローラは、第2ローラより摩擦係数が高い。カム面は、外輪の内周面及び内輪の外周面のいずれかに設けられ、第1ローラ及び第2ローラが噛み込む面である。
このワンウェイクラッチでは、内輪と外輪との間に配置されるローラを二種類用意し、第1ローラは第2ローラより摩擦係数が高いものである。ここでは、第1ローラの摩擦係数が高いのでカム面に噛み込むときに第1ローラがスリップしにくくなる。しかも、摩擦係数が小さく滑りやすい第2ローラがあるため、クラッチオフ時のハンドルの回転が重くなりにくくなり、回転フィーリングの低下を抑えることができる。
発明2に係る釣り用リールのワンウェイクラッチは、発明1に記載のクラッチにおいて、第1ローラは、第2ローラより外径が大きい。この場合には、摩擦係数が高い第1ローラの外径が第2ローラより大きいので、滑りにくい第1ローラが第2ローラより先に確実にカム面に噛み込む。このため、さらに迅速にクラッチが動作しかつ第1ローラのスリップが生じにくくなる。また、大きさが異なるため、組立時の混入を防ぐことができる。
発明3に係る釣り用リールのワンウェイクラッチは、発明2に記載のクラッチにおいて、第1ローラの外径は、第2ローラの外径の100.5パーセント以上102.5パーセント以下の範囲である。この場合には、第1ローラと第2ローラとの外径の差が小さいため、第1ローラがカム面に噛み込んだ後、第2ローラがカム面に噛み込みやすくなる。
発明4に係る釣り用リールのワンウェイクラッチは、発明1から3のいずれかに記載のクラッチにおいて、第1ローラは、第2ローラよりヤング率が小さいことで弾性変形が大きくなり、弾性変形によりカム面との接触面積が増えて見掛けの摩擦係数が大きくなっている。
この場合には、実際の摩擦係数ではなく弾性変形による見掛けの摩擦係数により第1ローラの摩擦係数が第2ローラより大きくなっているので、金属等の引っ張り強さが大きい材質を使用しても摩擦係数を高くできる。
発明5に係る釣り用リールのワンウェイクラッチは、発明4に記載のクラッチにおいて、第1ローラはβチタン合金製であり、第2ローラはステンレス合金製である。
この場合には、防錆性能が高い合金を使用しているので、摩擦係数が異なっていてもローラが錆びにくくなる。
発明6に係る釣り用リールのワンウェイクラッチは、発明1から5のいずれかに記載のクラッチにおいて、カム面は、外輪の内周面に外輪の中心からの半径が徐々に小さくなる噛み合い面を有する。内輪は、外周面が円筒面である。この場合には、輪遊転型のワンウェイクラッチにおいて、第1ローラがスリップしにくくなる。
発明7に係る釣り用リールのワンウェイクラッチは、発明1から5のいずれかに記載のクラッチにおいて、カム面は、内輪の外周面に内輪の中心からの半径が徐々に大きくなる噛み合い面を有する。外輪は、内周面が円筒面である。この場合には、輪遊転型のワンウェイクラッチにおいて、第1ローラがスリップしにくくなる。
発明8に係る釣り用リールのワンウェイクラッチは、発明1から7のいずれかに記載のクラッチにおいて、釣り用リールは、釣り糸がスプールの糸巻方向と交差する方向に繰り出されるスピニングリールである。外輪は、スピニングリールの第1部品としてのロータに係合し、内輪は、スピニングリールの第2部品としてのロータの制動部に係合する。
この場合には、ロータの糸繰り出し方向の回転のみロータ制動部材に伝達するレバーブレーキ型のスピニングリールのワンウェイクラッチの第1ローラがスリップしにくくなる。
発明9に係る釣り用リールのワンウェイクラッチは、発明1から7のいずれかに記載のクラッチにおいて、釣り用リールは、釣り糸がスプールの糸巻方向と交差する方向に繰り出されるスピニングリールである。外輪は、スピニングリールの第1部品としてのリール本体に係合し、内輪は、スピニングリールの第2部品としてのピニオンギアに係合する。
この場合には、フロントドラグ又はリアドラグ型のスピニングリールのロータの逆転を禁止するワンウェイクラッチの第1ローラがスリップしにくくなる。
発明10に係る釣り用リールのワンウェイクラッチは、発明1から7のいずれかに記載のクラッチにおいて、釣り用リールは、釣り糸がスプールの回転方向に繰り出される両軸受リールである。外輪は、両軸受リールの第1部品としてのリール本体に係合し、内輪は、両軸受リールの第2部品としてのハンドル軸に係合する。
この場合には、両軸受リールのスプールを制動するドラグ機構を作動させるためのワンウェイクラッチの第1ローラがスリップしにくくな
発明11に係る釣り用リールのワンウェイクラッチは、発明1から7のいずれかに記載のクラッチにおいて、釣り用リールは、釣り糸がスプールの回転方向に繰り出される片軸受リールである。外輪は、片軸受リールの第1部品としてのスプールに係合し、内輪は、片軸受リールの第2部品としてのドラグ機構に係合する。
この場合には、片軸受リールのスプールを制動するドラグ機構を作動させるためのワンウェイクラッチの第1ローラがスリップしにくくなる。
本発明によれば、第1ローラの摩擦係数が高いのでカム面に噛み込むときに第1ローラがスリップしにくくなる。しかも、摩擦係数が小さく滑りやすい第2ローラがあるため、クラッチオフ時のハンドルの回転が重くなりにくくなり、回転フィーリングの低下を抑えることができる。
本発明の第1実施形態が採用されたスピニングリールの断面図。 そのレバーブレーキ機構の断面部分図。 そのワンウェイクラッチの正面図。 第2実施形態を採用した逆転防止機構の断面部分図。 そのワンウェイクラッチの正面図。 本発明の第3実施形態が採用された両軸受リールの平面図。 本発明の第4実施形態が採用された片軸受リールの正面図。
<全体構成>
本発明の一実施形態を採用したスピニングリールは、図1に示すように、釣り竿の長手方向に沿う第1軸X回りに釣り糸を巻き取るレバーブレーキ型のリールである。スピニングリールは、ハンドル組立体1を備えたリール本体2と、リール本体2の前部に第1軸X回りに回転自在に支持されたロータ3と、ロータ3の前部に配置された釣り糸を巻き取るスプール4とを備えている。
リール本体2は、例えばマグネシウム合金製である。リール本体2は、釣り竿に装着される前後に長い竿装着部2cと、竿装着部2cと間隔を隔てて配置されたリールボディ2aと、竿装着部2cとリールボディ2aとを連結する脚部2bとを有している。リールボディ2aは、内部に機構装着空間を有し、脚部2bと一体形成され側部が開口している。リールボディ2aの開口は、蓋部材(示せず)により塞がれている。リールボディ2aの前部には、取付フランジ付きの金属製の筒状の取付部材2eが装着されている。脚部2bの前面には、後述する制動レバー17を収納するための装着溝2gが形成されている。装着溝2gは、断面が概ね三日月形状に形成されている。装着溝2gには、例えば、ポリアセタール等の合成樹脂絶縁体製のシート部材7が装着されている。
リールボディ2aの内部には、ロータ駆動機構5と、レバーブレーキ機構6と、オシレーティング機構20とが設けられている。ロータ駆動機構5は、ハンドル組立体1に連動してロータ3を回転させるための機構である。レバーブレーキ機構6は、ロータ3の糸繰り出し方向の回転(逆転)を制動するための機構である。オシレーティング機構20は、ハンドル組立体1の回転に連動してスプール軸8を介してスプール4を前後に往復移動させる機構である。
ロータ3は、たとえばマグネシウム合金製であり、リール本体2に回転自在に支持されている。ロータ3は、円筒部3aと、円筒部3aの側方に互いに対向して設けられた第1アーム部3b及び第2アーム部3cとを有している。円筒部3aの前壁3dの中央部には貫通孔3eを有するボス部3fが形成されている。この貫通孔3eに後述するスプール軸8及びピニオンギア12が貫通している。また、図1に示すように、第1アーム部3bの先端と第2アーム部3cの先端部とには、ベールアーム9が揺動自在に設けられている。このベールアーム9により釣り糸がスプール4に案内される。
スプール4は、たとえばアルミニウム合金製のものである。スプール4は、ロータ3の第1アーム部3bと第2アーム部3cとの間に配置されている。スプール4は、スプール軸8の先端にワンタッチ着脱機構48を介して着脱自在かつ回転不能に装着されている。スプール4は、スプール本体22と、スプール本体22内に配置されたドラグ機構23と、スプール本体22を回転自在に支持するスプール筒部24と、を有している。スプール本体22は、筒状の糸巻胴部22aと、糸巻胴部22aの後端部に糸巻胴部22aより大径に形成された筒状のスカート部22bと、糸巻胴部22aの前部に前方に傾斜して形成されたフランジ部22cとを有している。
ロータ駆動機構5は、ハンドル組立体1が一体回転可能に固定されたマスターギア軸10と、マスターギア軸10とともに回転するマスターギア11と、マスターギア11に噛み合うピニオンギア12と、を有している。マスターギア軸10は、マスターギア11と一体で筒状に形成されている。マスターギア軸10は、リールボディ2a及び蓋部材2dにそれぞれ回転自在に支持されている。マスターギア軸10にハンドル組立体1に一体回転可能に連結されている。
ピニオンギア12は筒状に形成されており、ピニオンギア12の前部12aはロータ3の貫通孔3eを貫通してスプール4側に延びている。ピニオンギア12の前部12aで、ロータ3はナット13によりピニオンギア12に一体回転可能に固定されている。ピニオンギア12は、中間部と後部とで軸受14a、14bによりリールボディ2aに回転自在に支持されている。また、先端部で軸受14cにより回転自在に支持されている。ナット13は、リテーナ36により緩み止めされている。またナット13は、軸受13aによりスプール軸8に接触している。これにより、ピニオンギア12の内周面とスプール軸8の外周面との間に隙間を形成している。
オシレーティング機構20は、トラバースカム式のものであり、ピニオンギア12に噛み合う中間ギア20aと、リールボディ2aにスプール軸8と平行な軸回りに回転自在に装着された螺軸20bと、螺軸20bの回転により前後移動するスライダ20cとを有している。スライダ20cにスプール軸8の後端部が回転不能かつ軸方向移動不能に取り付けられている。
<レバーブレーキ機構の構成>
本発明の一実施形態によるロータ制動装置であるレバーブレーキ機構6は、図1及び図2に示すように、制動部16と、制動部16の制動力を調整操作するための制動レバー17と、制動レバー17を付勢するコイルバネの形態のバネ部材19と、制動レバー17により所定制動状態と制動解除状態とに切換可能な所定制動部21とを有している。バネ部材19は、制動レバー17を竿装着部2cから離反する方向に付勢する。
<制動部の構成> 制動部16は、図2に示すように、制動レバー17の先端が圧接されて制動される制動面41aを有する制動部本体31と、ロータ3と制動部本体31とをロータ3の回転方向に応じて連結・遮断するローラ型のワンウェイクラッチ32とを有している。
制動部本体31は、ロータ3の円筒部3aの内周側にロータ3と同心に配置された筒状部材40と、筒状部材40の内周面に固定された制動円筒41とを有している。
筒状部材40は、図に示すように、円筒部3aの内周側に同芯に配置される外筒部40aと、外筒部40aの内周側に配置された内筒部40bと、外筒部40aと内筒部40bとを連結する円板部40cとを有する二重筒状部材である。外筒部40aの外周面には、所定制動部21を構成する摩擦リング30が装着される環状溝40dがたとえば2条軸方向に間隔を隔てて形成されている。内筒部40bは、取付部材2eに固定された軸受止め輪54の外周面に軸受14dにより回転自在に支持されている。内筒部40bは、軸受14dの前側からさらに径方向内方に延びており、ボス部3fの外周側に筒状に対向している。このボス部3fと内筒部40bの対向部分との間に弾性体製のシール部材86が装着されている。これにより、ロータ3のボス部3fと筒状部材40との隙間から軸受14c、軸受14d及びリール本体2の内部に液体が浸入しにくくなる。
軸受止め輪54は、取付部材2eの先端内周面にねじ込み固定されている。軸受止め輪54とピニオンギア12との間に軸受14cが配置されている。軸受14cは、ピニオンギア12を支持するとともに、軸受止め輪54を抜け止めする機能も果たしている。軸受14cと軸受14aとの間には、筒状の軸受カラー87が配置されている。これにより、軸受14cの後部が位置決めされる。軸受14cの前部は、ロータ3のボス部3fに接触して位置決めされている。
制動円筒41は、外筒部40aの内周面から内筒部40bを経て軸受14dの後面に向かって延びている。したがって、軸受14dの外輪は、筒状部材40と制動円筒41とにより挟まれている。制動円筒41は、外筒部40aに沿った内周面が制動面41aとなっている。制動円筒41は、中心孔41bを有する金属製の有底筒状部材であり、円板部40cに固定ボルト49によりねじ止め固定されている。中心孔41bは、取付部材2eの外周側に対向するように筒状に形成されている。この制動円筒41の制動面41aに制動レバー17の先端が当接して筒状部材40を制動する。制動円筒41の中心孔41bと取付部材2eとの間には弾性体製のシール部材88が装着されている。これにより、軸受14dへの液体の浸入が防止されている。さらに、軸受14dを介してリール本体2の内部への液体の浸入も防止されている
ワンウェイクラッチ32は外輪遊転型のローラクラッチであり、ロータ3糸繰り出し方向回転したときにのみロータ3と制動部本体31の筒状部材40とを連結し、ロータ3に連動して筒状部材40を糸繰り出し方向に回転させる。したがって、ロータ3が糸巻取方向に回転したときには、ロータ3と筒状部材40とは遮断され、ロータ3から筒状部材40に回転が伝達されない。
ワンウェイクラッチ32は、図2及び図3に示すように、外輪42と、内輪43と、第1ローラ44a及び第2ローラ44bと、カム面45と、を有している。外輪42は、第1部品の一例であるロータ3の円筒部3aの内周面3gに一体回転可能に連結されたリング状の部材である。外輪42の外周面には、径方向外方に僅かに突出する複数の係止突起42aが周方向に間隔を隔てて不等間隔で形成されている。
内輪43は、第2部品の一例である制動部16の筒状部材40の円板部40cに制動円筒41を固定する固定ボルト49により固定されたリング状の部材である。円板部40cには、内輪43を芯出しするための芯出し筒部40eが形成され、内輪43は、芯出し筒部40eの外周面に装着されている。
図3に右下がりハッチングで示した第1ローラ44a及び左下がりハッチングで示した第2ローラ44bは、外輪42及び内輪43に接触可能であり、それぞれ少なくとも一つ設けられている。第1実施形態では、第1ローラ44aと第2ローラ44bは、それぞれ5つ設けられ、周方向に間隔を隔てて交互に配置されている。第1ローラ44aは、たとえばβチタン合金製である。第2ローラ44bは、たとえばSUS440C等のステンレス合金製である。カム面45は、内輪43の周面に周方向において、内輪43の中心からの距離が徐々に大きくなる噛み合い面45aを有している。第1ローラ44aは、第2ローラ44bより摩擦係数が大きい。具体的には、βチタン合金は、ステンレス合金よりヤング率が小さいことで、弾性変形が大きくなり、弾性変形によりカム面45との接触面積が増えて、第1ローラ44aの見掛けの摩擦係数が第2ローラ44bより大きくなっている。
カム面45は、第1実施形態では、輪4周面に設けられている。カム面45は、周方向において内輪43の中心からの半径が徐々に大きくなる噛み合い面45aを有している。
また、ワンウェイクラッチ32は、第1ローラ44a及び第2ローラ44bを、周方向に間隔を隔てて配置するためのリテーナ46を有している。リテーナ46は、第1ローラ44a及び第2ローラ44bの間に配置される複数(たとえば10個)の突出部46aを有し、突出部46aと第1ローラ44a及び第2ローラ44bとの間には、第1ローラ44a及び第2ローラ44bをクラッチオン(連結)方向に付勢する複数(たとえば10個)のバネ部材47が装着されている。
これにより、ロータ3が糸巻取方向に回転すると、第1ローラ44a及び第2ローラ44bは、バネ部材47の付勢力に抗してクラックオフ方向(図3時計回りの方向)に移動し、カム面45に接触せずクラッチオフ状態になる。したがって、ロータ3の糸巻取方向の回転は制動部本体31に伝達されない。
一方、ロータ3が糸繰り出し方向に回転すると、内輪43が図3に矢符Aで示す糸繰り出し方向に回転し、第1ローラ44a及び第2ローラ44bがバネ部材47の付勢力により同方向に転がり、カム面45と外輪42との間に噛み込む。このとき、第1ローラ44aの摩擦係数が第2ローラ44bの摩擦係数より大きいので、第1ローラ44aがスリップしにくくなり、迅速にクラッチオン状態になり、ロータ3の糸繰り出し方向の回転が制動部本体31に伝達される。
<制動レバーの構成>
図1に示すように、制動レバー17は、第1軸Xと食い違う第2軸Y方向にリール本体2の脚部2bに装着された支持軸33によりリール本体2に第2軸Y回りに揺動自在に支持されている。また、前述したように、制動レバー17は、バネ部材19により竿装着部2cと離反する方向に付勢されている。
脚部2bの前面には、前述したように装着溝2gが形成され、装着溝2gには、シート部材7が装着されている。シート部材7は、支持軸33により装着溝2gに対して抜け止めされている。
制動レバー17は、図1に一点鎖線で示す所定制動位置と、制動解除位置より竿装着部2cに接近した二点鎖線で示す制動位置との間で揺動自在にリール本体2に取り付けられている。なお、制動レバー17は、通常は、バネ部材19及び所定制動部21の機構により図1に実線で示す制動解除位置と一点鎖線で示す所定制動位置とのいずれかに保持される。
制動レバー17は、制動操作するための操作部17aと、脚部2bの装着溝2gに支持軸33により第2軸Y回りに揺動自在に支持される装着部17bと、装着部17bから延び制動部16に制動作用する制動作用部17cと、を備えている。
操作部17aは、例えば、アルミニウム合金製の部材であり、鍛造により製造されている。操作部17aは、装着部17bに複数(例えば2本)のボルト部材90により装着部17bに着脱自在に連結されている。
装着部17b及び制動作用部17cは、C字状に湾曲して一体形成された、例えば、ステンレス合金製の板状の部材である。装着部17bは、シート部材7内に配置されてリール本体2の脚部2bには接触しないようになっている。これにより、マグネシウム合金製のリール本体2の電解腐食を防止できる。
制動作用部17cの先端は、制動円筒41の内周側に対向して配置され、図2に示すように、その先端に制動円筒41の内周面に接触可能な制動シュー34が着脱自在に取り付けられている。
制動シュー34は、たとえばポリアミド系合成樹脂やポリアセタールなどの弾性を有する合成樹脂製である。制動シュー34は、図2に示すように、制動レバー17の揺動により制動円筒41を径方向外方に押圧する。
制動レバー17は、何も操作されないとバネ部材19により付勢されて、図1に実線で示すように、制動解除位置に配置されて制動シュー34が制動円筒41から離反している。
バネ部材19は、シート部材7に収容され、装着部17bとリール本体2の脚部2bとの間に圧縮状態で配置されている。バネ部材19は、制動レバー17を制動解除側に向けて図1反時計回りに付勢している。これにより、制動状態から制動レバー17から手を離すと、ロータ3は制動解除状態になる。
<リールの動作及び操作>
キャスティング時にはベールアーム9を糸開放姿勢側に倒し、キャスティングすることにより、スプール4の外周から釣り糸が繰り出される。糸巻取時には、ハンドル組立体1を糸巻き取り方向に回転させると、ベールアーム9が図示しない戻し機構により糸巻き取り姿勢に戻る。ハンドル組立体1の回転力は、マスターギア軸10、マスターギア11を介してピニオンギア12に伝達される。ピニオンギア12に伝達された回転力は、ピニオンギア12の前部12aを介してロータ3に伝達される。このときロータ3は糸巻き取り方向に回転するので、ワンウェイクラッチ32はクラッチオフ状態になり、ロータ3の回転力は筒状部材40には伝達されない。ピニオンギア12が回転すると、スプール軸8が前後方向に往復移動する。
制動レバー17を何も操作しなければ、制動レバー17はバネ部材19及び所定制動部21の作用により押圧され制動解除位置または所定制動位置に配置される。
ロータ3を逆転させて魚とやりとりする時には、制動レバー17をたとえば人差し指により竿装着部2c側に引き込み操作して制動力を調整する。
釣り糸が魚により引かれてロータ3が糸繰り出し方向に逆転すると、ワンウェイクラッチ32がクラッチオン状態になり、ロータ3の回転力が筒状部材40に伝達され、さらに制動円筒41に伝達され、レバーブレーキ機構6が制動可能な状態になる。糸繰り出し方向にロータ3が回転するとき、ワンウェイクラッチ32では、第1ローラ44a及び第2ローラ44bがカム面45に沿って移動し、外輪42とカム面45との間に噛み込み、内輪43と外輪42とがロックされる。これにより、クラッチオン状態になり、ロータ3の回転が制動円筒41に伝達される。
<第2実施形態>
第2実施形態では、フロントドラグ型のスピニングリールのロータ103の逆転を禁止及び許可する逆転防止機構に本発明に係る内輪遊転型のワンウェイクラッチを使用した例を説明する。
図4において、逆転防止機構150は、ローラ型のワンウェイクラッチ132と、ワンウェイクラッチ132を逆転許可状態と逆転禁止状態とに切り換える切換機構152と、を備えている。ワンウェイクラッチ132は、図5に示すように、第1部品としてのリール本体にクラッチケース153を介して係合する外輪142と、第2部品としてのピニオンギア112に係合する内輪143と、第1ローラ144a及び第2ローラ144bと、カム面145と、リテーナ146と、バネ部材147と、を有している。
クラッチケース153は、リール本体102の前部にネジ部材160により固定されている。外輪142は、クラッチケース153に回転不能に装着されている。内輪143は、ピニオンギア112に形成された平行な二面を有する回り止め部112bに一体回転可能に連結されている。ピニオンギア112は、前部112aでロータ103に一体回転可能に固定されている。第1ローラ144a及び第2ローラ144bは、外輪142と内輪143との間に配置され、外輪142及び内輪143に接触可能である。カム面145は、第2実施形態では、外輪142の内周面に形成されている。第1ローラ144aは、第1実施形態と同様にβチタン合金製であり、第2ローラ144bは、ステンレス合金製である。第1ローラ144aの外径は第2ローラ144bの外径より大きい。第1ローラ144aの外径は第2ローラ144bの外径の100.5パーセント以上102.5パーセント以下の範囲である。カム面145は、周方向において、外輪142の中心から徐々に半径小さくなる噛み合い面145aを有している。リテーナ146は、切換機構152に係合し、切換機構152により図5に実線で示す逆転禁止位置と二点鎖線で示す逆転許可位置とに回動する。
切換機構152は、リテーナ146を回動させるカム溝を有するカム板152aと、リール本体102の下部に配置された切換レバー(図示せず)とを有し、切換レバーの操作によりカム板152aを介してリテーナ146を逆転許可位置と逆転禁止位置とに回動させ、ワンウェイクラッチ132を逆転許可状態と逆転禁止状態とに切り換える。
このような構成の逆転防止機構150では、逆転禁止状態の時にロータ103が糸繰り出し方向に回転すると、ピニオンギア112を介してワンウェイクラッチ132の内輪143が矢符Bで示す糸繰り出し方向に回転しようとするが、第1ローラ144a及び第2ローラ144bが噛み合い面145aに噛み込み、内輪143と外輪142とがロックされ、ロータの逆転が迅速に阻止される。このときにも、第1ローラ144aのスリップが生じにくくなる。
<第3実施形態>
第3実施形態では、両軸受リールのハンドル軸の逆転を禁止してドラグ機構を作動させるワンウェイクラッチについて説明する。
図6において、両軸受リールは、リール本体201と、リール本体201に回転自在に装着された糸巻用のスプール203と、リール本体201の側部に回転自在に装着されたハンドル軸204と、ハンドル軸204の先端に装着されたハンドル205とを有している。
リール本体201は、第1側板209a及び第2側板209bを有するフレーム209と、フレーム209の両側方を覆う第1側カバー210a及び第2側カバー210bと、を有している。
スプール203は、第1側板209aと第2側板209bの間に配置されている。スプール203は、ハンドル軸204と回転伝達機構230を介して連結されている。回転伝達機構230は、スプール203の糸繰り出し方向の回転を制動するドラグ機構231を有している。
ハンドル軸204は、第2側カバー210bと第2側板209bとに回転自在に支持されている。第2側カバー210b内において、ハンドル軸204の外周側にワンウェイクラッチ232が配置されている。
ワンウェイクラッチ232は、内輪遊転型のローラクラッチであり、図5に示したワンウェイクラッチと同様な構造である。ワンウェイクラッチ232は、ハンドル軸204の糸繰り出し方向の回転を禁止してドラグ機構231を作動させるために設けられている。ワンウェイクラッチ232は、外輪242が第1部品としてのリール本体201の第2側カバー210bに回転不能に係合している。内輪243は、第2部品としてのハンドル軸204に一体回転可能に連結されている。外輪242と内輪243との間に針状の第1ローラ244aと第2ローラ244bとが交互に配置されている。第1ローラ244aと第2ローラ244bとは同じ外径を有している。
このような構成のワンウェイクラッチ232は、釣り糸の仕掛けに魚が掛かってスプール203が糸繰り出し方向に回転すると、ハンドル軸204の糸繰り出し方向の回転を瞬時に阻止し、ドラグ機構231を作動させる。
このような構成のワンウェイクラッチ232であっても第1実施形態及び第2実施形態と同様な作用効果を奏する。
<第4実施形態>
第4実施形態では、片軸受リールのドラグ機構を作動させるンウェイクラッチについて説明する。
図7において、片軸受リールは、リール本体301と、リール本体301に回転自在に装着されたスプール303と、を有している。
リール本体301は、円形の側板309aと、側板309aの対向する外周部から延びる上保護部309b及び下保護部309cと、を有している。側板309aの中心部には、スプール軸305が固定されている。
側板309aの内側面において、スプール軸305の径方向外方には、ドラグ機構331が設けられている。
スプール303は、スプール軸305に回転自在に支持されている。スプール303とスプール軸305の間にワンウェイクラッチ332が装着されている。スプール303の外側面には、ハンドル把手306が装着されている。
ワンウェイクラッチ332は、内輪遊転型のローラクラッチであり、図5に示したワンウェイクラッチと同様な構造である。ワンウェイクラッチ332は、スプール303が糸繰り出し方向に回転すると、その回転をドラグ機構331に伝達してドラグ機構331を作動させるために設けられている。ワンウェイクラッチ332は、外輪342が第1部品としてのスプール303の内周面に回転不能に係合している。内輪343は、第2部品としてのドラグ機構331に一体回転可能に連結されている。外輪342と内輪343との間に針状の第1ローラ344aと第2ローラ344bとが交互に配置されている。第1ローラ44aと第2ローラ44bとは同じ外径を有している。
このような構成のワンウェイクラッチ332は、釣り糸の仕掛けに魚が掛かってスプール303が糸繰り出し方向に回転すると、スプール303の糸繰り出し方向の回転が瞬時にドラグ機構331に伝達され、ドラグ機構331を作動させる。
このような構成のワンウェイクラッチ332であっても第1から第3実施形態と同様な作用効果を奏する。
<特徴>
(A)ワンウェイクラッチ32(132、232、又は332)は、釣り用リールに用いられるローラ型のワンウェイクラッチである。ワンウェイクラッチ32(132、232、又は332)は、外輪42(142、242、又は342)と、内輪43(143、243、又は343)と、第1ローラ44a(144a、244a、又は344a)と、第2ローラ44b(144b、244b、又は344b)と、カム面45(145)と、を備えている。
外輪42は、釣り用リールの第1部品(ロータ3、リール本体102、リール本体201、又はスプール303)に係合する。内輪43は、釣り用リールの第2部品(制動部16、ピニオンギア112、ハンドル軸204、又はドラグ機構331)に係合する。第1ローラ44aは、外輪42と内輪43との間に配置され、外輪42及び内輪43に接触可能な少なくとも一つのローラである。第2ローラ44bは、外輪42と内輪43との間に配置され、外輪42及び内輪43に接触可能な少なくとも一つのローラである。第1ローラ44aと第2ローラ44bとは周方向に間隔を隔てて配置され、第1ローラ44aは、第2ローラ44bより摩擦係数が高い。カム面45は、外輪42の内周面及び内輪43の外周面のいずれかに設けられ、第1ローラ44a及び第2ローラ44bが噛み込む面である。
このワンウェイクラッチ32では、外輪42と内輪43との間に配置されるローラを二種類用意し、第1ローラ44aは第2ローラ44bより摩擦係数が高いものである。ここでは、第1ローラ44aの摩擦係数が高いのでカム面45に噛み込むときに第1ローラ44aがスリップしにくくなる。しかも、摩擦係数が小さく滑りやすい第2ローラ44bがあるため、クラッチオフ時のハンドル組立体1(又はハンドル軸204)の回転が重くなりにくくなり、回転フィーリングの低下を抑えることができる。さらに、第2ローラ44bは、摩擦係数は低いが強度が高いものを使用できるため、ローラ全体の強度の低下を可及的に抑えることができる。
(B)ワンウェイクラッチ132において、第1ローラ144aは、第2ローラ144bより外径が大きい。この場合には、摩擦係数が高い第1ローラ144aの外径が第2ローラ144bより大きいので、滑りにくい第1ローラ144aが第2ローラ144bより先に確実にカム面145に噛み込む。このため、さらに迅速にワンウェイクラッチ132が動作しかつ第1ローラ144aのスリップが生じにくくなる。また、大きさが異なるため、組立時の混入を防ぐことができる。
(C)ワンウェイクラッチ132において、第1ローラ144aの外径は、第2ローラ144bの外径の100.5パーセント以上102.5パーセント以下の範囲である。この場合には、第1ローラ144aと第2ローラ144bとの外径の差が小さいため、第1ローラ144aがカム面145に噛み込んだ後、第2ローラ144bがカム面145に噛み込みやすくなる。
(D)ワンウェイクラッチ32(132、232、又は332)において、第1ローラ44a(144a、244a、又は344a)は、第2ローラ44b(144b、244b、又は344b)よりヤング率が小さいことで弾性変形が大きくなり、弾性変形によりカム面との接触面積が増えて見掛けの摩擦係数が大きくなっている。
この場合には、実際の摩擦係数ではなく弾性変形による見掛けの摩擦係数により第1ローラ44a(144a、244a、又は344a)の摩擦係数が第2ローラ44b(144b、244b、又は344b)より大きくなっているので、金属等の引っ張り強さが大きい材質を使用しても摩擦係数を高くできる。
(E)ワンウェイクラッチ32(132、232、又は332)において、第1ローラ44a(144a、244a、又は344a)はβチタン合金製であり、第2ローラ44b(144b、244b、又は344b)はステンレス合金製である。
この場合には、防錆性能が高い合金を使用しているので、摩擦係数が異なっていてもローラが錆びにくくなる。
(F)ワンウェイクラッチにおいて、カム面45は、輪4周面に内輪43の中心からの半径が徐々に小さくなる噛み合い面45aを有する。内輪43は、外周面が円筒面である。この場合には、外輪遊転型のワンウェイクラッチにおいて、第1ローラ44aがスリップしにくくなる。
(G)ワンウェイクラッチ132において、カム面145は、輪14周面に内輪143の中心からの半径が徐々に大きくなる噛み合い面145aを有する。外輪は、内周面が円筒面である。この場合には、内輪遊転型のワンウェイクラッチ132(232、332)において、第1ローラ144a(244a、344a)がスリップしにくくなる。
(H)ワンウェイクラッチ32において、釣り用リールは、釣り糸がスプール4の糸巻方向と交差する方向に繰り出されるスピニングリールである。外輪42は、スピニングリールの第1部品としてのロータ3に係合し、内輪43は、スピニングリールの第2部品としてのロータの制動部16に係合する。
この場合には、ロータの糸繰り出し方向の回転のみロータの制動部16に伝達するレバーブレーキ型のスピニングリールのワンウェイクラッチ32の第1ローラ44aがスリップしにくくなる。
(I)ワンウェイクラッチ132において、釣り用リールは、釣り糸がスプールの糸巻方向と交差する方向に繰り出されるスピニングリールである。外輪142は、スピニングリールの第1部品としてのリール本体102に係合し、内輪143は、スピニングリールの第2部品としてのピニオンギア112に係合する。
この場合には、フロントドラグ又はリアドラグ型のスピニングリールのロータ103の逆転を禁止するワンウェイクラッチ132の第1ローラ144aがスリップしにくくなる。
(J)ワンウェイクラッチ232において、釣り用リールは、釣り糸がスプール203の回転方向に繰り出される両軸受リールである。外輪242は、両軸受リールの第1部品としてのリール本体201に係合し、内輪243は、両軸受リールの第2部品としてのハンドル軸204に係合する。
この場合には、両軸受リールのスプール203を制動するドラグ機構231を作動させるためのワンウェイクラッチ232の第1ローラ244aがスリップしにくくなる。
(K)ワンウェイクラッチ332において、釣り用リールは、釣り糸がスプール303の回転方向に繰り出される片軸受リールである。外輪342は、片軸受リールの第1部品としてのスプール303に係合し、内輪343は、片軸受リールの第2部品としてのドラグ機構331に係合する。
この場合には、片軸受リールのスプール303を制動するドラグ機構331を作動させるためのワンウェイクラッチ332の第1ローラ344aがスリップしにくくなる。
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(a)前記実施形態では、第1ローラと第2ローラとを同じ数交互に配置したが、本発明はこれに限定されない。第1ローラと第2ローラとの数を変えてもよい。例えば、ローラ全体の数が6つの場合、第1ローラ(又は第2ローラ)を2つにし、第2ローラ(又は第1ローラ)の数を4つにしてもよい。この場合、1つの第1ローラ(又は第2ローラ)と2つの第2ローラ(又は第1ローラ)を交互に配置してもよい。
(b)前記実施形態では、第1ローラの材質をβチタン製にして摩擦係数を高めたが、摩擦係数を高めるための工夫は材質に限定されない。例えば、同じ材質であっても表面処理や加工粗さによって摩擦係数を高めてもよい。
(c)前記実施形態では、釣り用リールとしてスピニングリール、両軸受リール及び片軸受リールを例示したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、電動リール又はスピンキャストリールにも本発明を適用できる。
2 リール本体
3 ロータ
16 制動部
32 ワンウェイクラッチ
42 外輪
43 内輪
44a 第1ローラ
44b 第2ローラ
45 カム面
45a 噛み合い面
46 リテーナ
103 ロータ
112 ピニオンギア
132 ワンウェイクラッチ
142 外輪
143 内輪
144a 第1ローラ
144b 第2ローラ
145 カム面
145a 噛み合い面
201 リール本体
204 ハンドル軸
231 ドラグ機構
232 ワンウェイクラッチ
242 外輪
243 内輪
244a 第1ローラ
244b 第2ローラ
303 スプール
305 スプール軸
331 ドラグ機構
332 ワンウェイクラッチ
342 外輪
343 内輪
344a 第1ローラ
344b 第2ローラ

Claims (1)

  1. 釣り用リールに用いられるワンウェイクラッチであって
    前記釣り用リールの第1部品に係合する外輪と、
    前記釣り用リールの第2部品に係合する内輪と、
    前記外輪と前記内輪との間に配置され、前記外輪及び前記内輪に接触可能な少なくとも一つの第1ローラと、
    前記外輪と前記内輪との間に配置され、前記外輪及び前記内輪に接触可能な少なくとも一つの第2ローラと、
    前記外輪の内周面及び前記内輪の外周面のいずれかに設けられ、前記第1ローラ及び前記第2ローラが噛み込むカム面と、を備え、
    前記第1ローラと前記第2ローラとは周方向に間隔を隔てて配置され、前記第1ローラは、前記第2ローラより摩擦係数が高い、釣り用リールのワンウェイクラッチ。
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