JP2012007537A - 自動二輪車のキャニスタ配置構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャニスタ内の蒸発燃料ガスをエンジン始動初期に消費して、エンジンの動作を早期に安定できること。
【解決手段】エンジン16と、このエンジン16の上方に通気通路50を介して配置されエンジン16に空気を供給するためのエアクリーナ17と、このエアクリーナ17の後方に配置されエンジン16に供給される燃料を供給する燃料タンク15と、この燃料タンク15内で発生した蒸発燃料ガスを一時的に捕集するキャニスタ60とを有する自動二輪車10に、キャニスタ60を配置する自動二輪車のキャニスタ配置構造であって、キャニスタ60が、燃料タンク15よりも前方で且つエアクリーナ17よりも上方に配置されたものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料タンク内の蒸発燃料ガスを吸着し、この蒸発燃料ガスをエンジンへ送給するキャニスタを配置する自動二輪車のキャニスタ配置構造に関する。
従来、自動二輪車の燃料タンクでは、貯溜した燃料が気化し、燃料タンクの上部に蒸発燃料ガスとして滞留することが知られている。この蒸発燃料ガスがエンジンの停止中などに空気中へ漏れ出すことは、燃料の無駄となると共に環境への影響も懸念される。
この問題を解決するために、特許文献1では、自動二輪車のシートレールにキャニスタが配置され、燃料タンク内の蒸発燃料ガスをキャニスタに導いてこのキャニスタ内の活性炭等に吸着させ、その後エンジンの始動時に、キャニスタ内の蒸発燃料ガスをキャブレタへ吸引させる装置が開示されている。
特開平8−142959号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置構造では、キャニスタがシートレールに設置されるため、キャニスタが燃料タンク及びエンジンから共に遠方に配置されることになる。このため、燃料タンクとキャニスタを接続する配管と、キャニスタとキャブレタを接続する配管とが共に長大になり、これらの配管内を流れる蒸発燃料ガスの通気抵抗が増大してしまう。従って、エンジン始動時に、キャニスタからエンジンへ蒸発燃料ガスが供給されて蒸発燃料ガスが完全に消費されるまでに時間が掛かり、エンジンの動作が安定するまで長時間を要する恐れがある。
また、市街地走行による発進と停止の繰り返しや近年のアイドリングストップにより、エンジン回転数が急激に低下したときには、蒸発燃料ガスがキャニスタ内に滞留することがある。このとき、キャニスタが外気温によって熱せられた状態にあると、キャニスタ内の活性炭の吸着性が低下して、蒸発燃料ガスを十分に吸着できない恐れがある。このため、従来では、吸着能力に余裕を持たせるために、より大きなキャニスタを用意しなければならなかった。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、キャニスタ内の蒸発燃料ガスをエンジン始動初期に消費して、エンジンの動作を早期に安定できる自動二輪車のキャニスタ配置構造を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、蒸発燃料ガスの急激な増加に対し即座に対応して、この蒸発燃料ガスを捕集できる自動二輪車のキャニスタ配置構造を提供することにある。
本発明は、エンジンと、このエンジンの上方に通気通路を介して配置され前記エンジンに空気を供給するためのエアクリーナと、このエアクリーナの後方に配置され前記エンジンに供給される燃料を貯溜する燃料タンクと、この燃料タンク内で発生した蒸発燃料ガスを一時的に捕集するキャニスタとを有する自動二輪車に、前記キャニスタを配置する自動二輪車のキャニスタ配置構造であって、前記キャニスタが、前記燃料タンクよりも前方で且つ前記エアクリーナよりも上方に配置されたことを特徴とするものである。
本発明によれば、キャニスタを燃料タンクと通気通路のそれぞれに近接して配置できるので、キャニスタと燃料タンクを接続する配管、キャニスタと通気通路を接続する配管を共に短縮できる。このため、これらの配管内を流動する蒸発燃料ガスの通気抵抗を減少できるので、エンジン始動時の通気通路内の負圧が僅かであっても、キャニスタ内の蒸発燃料ガスを通気通路に吸い込むことができる。この結果、エンジン始動初期にキャニスタ内の蒸発燃料ガスを消費でき、エンジンの動作を早期に安定できる。
本発明に係る自動二輪車のキャニスタ配置構造における第1の実施の形態が適用された自動二輪車を示す左側面図。 図1の自動二輪車のエンジン、エアクリーナ及び燃料タンク等の主要部を透視して示す左側面図。 図1の自動二輪車の車体フレーム、エンジン、エアクリーナなどを示す側面図。 図3のIV矢視図。 図3のエアクリーナ及びキャニスタを示す平面図。 図3のエアクリーナ及びキャニスタを示す斜視図。 図5のVII−VII線に沿う断面図。 本発明に係る自動二輪車のキャニスタ配置構造における第2の実施の形態が適用された自動二輪車の、エンジン、エアクリーナ及び燃料タンク等の主要部を透視して示す左側面図。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。但し、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
[A]第1の実施の形態(図1〜図7)
図1は、本発明に係る自動車のキャニスタ配置構造における第1の実施の形態が適用された自動二輪車を示す左側面図である。図2は、図1の自動二輪車のエンジン、エアクリーナ及び燃料タンク等の主要部を透視して示す左側面図である。尚、本実施の形態において、上下、左右、前後の表現は、車両乗車時の運転者を基準にしたものである。
図1及び図2に示す自動二輪車10は、車両前側が流線形の外装カバー(後述)に覆われる所謂スポーツ型の車両である。この自動二輪車10は、車両略中央に前後方向に延びるメインフレーム11が配置され、その前端にヘッドパイプ12が設けられる。ヘッドパイプ12には、左右に回動自在にステアリングシャフト(不図示)が枢支され、このステアリングシャフトに左右一対のフロントフォーク9を介して前輪13が懸架される。ヘッドパイプ12の上方には、ハンドル14がステアリングシャフトと回転一体に連結され、このハンドル14の操舵によって前輪13が左右に回動できるように構成されている。また、メインフレーム11の上方には、エンジン16に供給される燃料を貯溜する燃料タンク15が配置される。
メインフレーム11の前下方にエンジン16が配置され、このエンジン16の上方で且つ燃料タンク15の前方に、エアクリーナ17が、インテークパイプ18を含む通気通路50(後述)を介してエンジン16に接続されて配置される。エアクリーナ17には、後述するエアダクト49から外気(空気)が導入される。このエアダクト49から導入された外気がエアクリーナ17内で浄化され、キャブレタまたは燃料噴射装置53(後述)からの燃料と混合されてエンジン16へ供給される。
また、エンジン16からの排気ガスは、図2に示すように、エンジン16の前部に接続されて後下方へ延びるエキゾーストパイプ19と、このエキゾーストパイプ19の後端に接続されたサイレンサ20とによって車両後方へ排出される。
メインフレーム11の後方下部には、スイングアーム21の前端が揺動自在に連結される。このスイングアーム21の後端には、後輪22が回転自在に支持されている。この後輪22に、エンジン16の動力がドライブチェーン23等によって伝達される。
メインフレーム11の後方上部にはシートレール24が、後上方に向けて延設される。このシートレール24により、フロントシート25及びリアシート26に作用する荷重が支持される。これらのメインフレーム11及びシートレール24を有して自動二輪車10の車体フレームが構成される。
ここで、メインフレーム11は、図3及び図4に示すように、前側に配置されたトップフレーム27と、このトップフレーム27の後部に連結された左右一対のエンドフレーム28とを有して構成される。トップフレーム27は、前部に前記ヘッドパイプ12が一体化されると共に、このヘッドパイプ12の直後から後ろ下方へ垂下される左右一対の垂下部27Aを備える。エンドフレーム28は、トップフレーム27との接続部から後ろ下方へ湾曲して形成され、途中に、垂下部27Aに向けてサブフレーム部28Aが延び、このサブフレーム部28Aが垂下部27Aに連結される。また、エンドフレーム28の後ろ上部に、車両幅方向に平行に延びるセンターブリッジ28Bが一体に形成されて、メインフレーム11の剛性が高められている。
また、エンジン16は、図1、図2及び図3に示すように、シリンダアセンブリ29とクランクケース30とを有して構成される。本実施の形態では、アッパケース31のシリンダ35にシリンダヘッド33及びヘッドカバー34が順次結合されてシリンダアセンブリ29が構成され、アッパケース31のクランクケース上半体に、クランクケース下半体としてのロアケース32が接合されて、クランクケース30が構成される。
シリンダ35内を図示しないピストンが昇降し、このピストルに連結されたクランクシャフト36が、クランクケース30のクランク室(不図示)内で回転自在に支承され、シリンダヘッド33及びヘッドカバー34内に動弁装置(不図示)が配置されてエンジン16が構成される。また、クランクケース30には、クランク室の後方に、変速ギア列を収容したミッション室(共に図示せず)が形成されている。
更に、クランクケース30の上部には、図4の示すようにブリーザ室37が設置される。このブリーザ室37は、ミッション室内で生じたオイルミストを気液分離し、このオイルミストをミッション室に、気体をブリーザホース38(図3)を経てエアクリーナ17へ導く。尚、このエアクリーナ17には、クランクケース30のクランク室からのブローバイガスも、図示しないブリーザホースを経て導かれる。
エンジン16は、メインフレーム11におけるトップフレーム27に形成された懸架用ボルト孔39Aと、エンドフレーム28に形成された懸架用ボルト孔39B、39Cとに貫通ボルト40が挿通されることで、メインフレーム11に懸架される。尚、メインフレーム11のエンドフレーム28には、スイングアーム21を回転自在に支持する揺動軸41が設けられている。また、図3中の符号39は、ロアケース32に結合されたオイルパンを示す。
図1及び図2に示すように、冒頭に述べた外装カバーは、メインフレーム11の前方に配置されて車両前部を覆う流線形状のフロントカバー42と、車両側面を覆うサイドカバー43と、車両下部を覆うロアカバー44と、エンジン16の側面を覆うエンジンサイドカバー45と、シートレール24を覆うリアカバー46とを有して構成される。フロントカバー42には、前端に前照灯としてのヘッドライト47が配置されると共に、このヘッドライト47よりも車両幅方向の両外側に走行風を導入可能な導風口48が形成される。
フロントカバー42の内側でヘッドライト47の左右両側方にエアダクト49がそれぞれ配置される。このエアダクト49は、導風口48からヘッドライト47の側方を通ってエアクリーナ17へ向かって延設される。これにより、車両走行時に導風口48から導入された走行風(外気)は、エアダクト49を経てエアクリーナ17へ導かれ、この過給効果によって効率良くエンジン16に充填される。
エアクリーナ17をエンジン16に接続する通気通路50(インテークパイプ18を含む)は、エアクリーナ17に接続されたスロットルボディ51と、エンジン16のシリンダヘッド33における吸気ポート52に接続された前記インテープパイプ18とが、互いに連結されて構成される。スロットルボディ51に前記燃料噴射装置53(図7)が、エンジン16の吸気ポート52に向けて燃料を噴射可能に設置されている。この通気通路50は、シリンダヘッド33の吸気ポート52から上方へ向かって延出される。
図5〜図7に示すように、エアクリーナ17は、例えば樹脂製のエアクリーナ容器55から左右一対の導風ダクト54が前方に延び、このエアクリーナ容器55内にフィルタ56が配置されて構成される。このエアクリーナ17では、フィルタ56(図7)を境に、エアクリーナ容器55の内部空間が、ダーティルーム57とクリーンルーム58とに区画される。クリーンルーム58はエアクリーナ17の上部に設けられる。また、ダーティルーム57はクリーンルーム58の前側下部に設けられる。このダーティルーム57に導風ダクト54が連通され、この導風ダクト54にエアダクト49が接続される。また、クリーンルーム58の後側底部に通気通路50のスロットルボディ51が接続される。
従って、エアダクト49からエアクリーナ17のダーティルーム57内に導風ダクト54を経て外気が導かれ、この外気は、フィルタ56により塵埃などが除去されて浄化され、清浄な空気となってクリーンルーム58内へ導かれる。この清浄な空気は、通気通路50を経てエンジン16の吸気ポート52に、燃料噴射装置53から噴射された燃料と共に混合気となって供給される。
尚、エアクリーナ容器55の上部、つまり天面55Aには、フィルタ56の交換用に開口されたメンテナンスホール59が、クリーンルーム58に連通して、フィルタ56の略直上位置に設けられている。
通気通路50のインテープパイプ18は、スロットルボディ51と連結する端部18Aが弾力性のある樹脂や硬質ゴムなどによって形成されている。従って、エアクリーナ17は、通気通路50により弾性的に支持されることになる。このため、走行中に発生する路面からの振動やエンジン16の振動は、インテークパイプ18の端部18Aによって減衰され、エアクリーナ17に伝達されることが抑制される。
さて、図1及び図2に示す燃料タンク15内では燃料が気化し、この蒸発燃料ガスが燃料タンク15の上部に滞留することがあるが、この発生した蒸発燃料ガスは、エンジン16の上方で、エアクリーナ17の底部に設置されたキャニスタ60により一時的に捕集される。
このキャニスタ60は、図5に示すように、例えば樹脂製のキャニスタ容器61内に仕切り板62が移動自在に配置され、この仕切り板62によってキャニスタ容器61の内部が、吸着材としての活性炭63を収容する活性炭室64と、ばね65を収容するばね室66とに区画される。活性炭63が蒸発燃料ガスを吸着して一時的に捕集する。また、ばね65は仕切り板62を常時押圧して、活性炭室64の容積を減少させる方向にばね付勢力を付与することで、活性炭室64内に隙間が生ずることを防止する。
図5及び図7に示すように、キャニスタ容器61の活性炭室64側にインレットパイプ67及びアウトレットパイプ68が設けられる。インレットパイプ67は活性炭室64に連通され、インレットホース69を経て燃料タンク15に接続される。また、アウトレットパイプ68は、後述のパージバルブ72を介して活性炭室64に連通され、アウトレットホース70を経てインテークパイプ18に接続される。更に、ばね室66に、図5及び図6に示すように、外気開放ポート71が連通して設けられる。この大気開放ポート71は、エンジン16の作動時にばね室66内に大気を吸引する。
また、キャニスタ容器61内には、アウトレットパイプ68と活性炭室64とに連通してパージバルブ72が設置される。このパージバルブ72は、エンジン16の作動状況に応じて電子的に開閉制御されるソレノイドバルブを用いて構成される。このパージバルブ72は、エンジン16の作動時に開弁されて活性炭室64とアウトレットホース70とを連通させる。
従って、図5及び図7に示すように、燃料タンク15内で発生した蒸発燃料ガスは、インレットホース69を経てキャニスタ60の活性炭室64に導入され、この活性炭室64内の活性炭63に吸着されて一時的に捕集される。エンジン16が作動するとパージバルブ72が開弁され、キャニスタ60の活性炭室64と通気通路50のインテークパイプ18とが、パージバルブ72及びアウトレットホース70を介して連通状態になる。このときインテークパイプ18は、エンジン16内に配置されたピストン(不図示)の下降動作によって負圧状態となるため、キャニスタ60の活性炭63に捕集された蒸発燃料ガスがインテークパイプ18に吸引される。この蒸発燃料ガスの吸引は、大気開放ポート71から大気が吸い込まれることで促進される。
図6に示すように、キャニスタ60はエアクリーナ17の上部、即ちエアクリーナ17におけるエアクリーナ容器55の天面55Aに設置される。図7に示すように、エアクリーナ容器55の天面55Aにはメンテナンスホール59が開口されるが、キャニスタ60は、このメンテナンスホール59を閉塞するようにエアクリーナ容器55の天面55Aに設置される。この天面55Aには、メンテナンスホール59の周囲の縁部73が上向きに突設されている。この縁部73に対応してキャニスタ60におけるキャニスタ容器61の底面に周溝74が形成され、この周溝74にエアクリーナ容器55の縁部73が嵌合される。この嵌合状態で、キャニスタ容器61がエアクリーナ容器55の天面55Aに、図示しないボルト等を用いて固定して設置される。
このとき、エアクリーナ容器55の縁部73とキャニスタ容器61の周溝74との間に、弾性材料からなる円環形状のシール材75が介在される。キャニスタ60がボルト等を用いてエアクリーナ17の上部に固定されたとき、上記シール材75が縁部73と周溝74との間で収縮されて、これらの隙間を気密状態にシールする。
図1及び図2に示すように、キャニスタ60は、エアクリーナ17の上部に設置されてこのエアクリーナ17の上方に配置されると共に、エアクリーナ17の後方に設置された燃料タンク15よりも前方に配置される。更に、この燃料タンク15には、キャニスタ60の少なくとも上方(例えばキャニスタ60の上方、またはキャニスタ60の上方及び側方)を覆う庇部76が形成されている。そして、この庇部76に連続して、キャニスタ60及びエアクリーナ17の前方及び側方を覆うタンクカバー77が、自動二輪車10に備えられている。
以上のように構成されたことから、本実施の形態によれば、次の効果(1)〜(8)を奏する。
(1)キャニスタ60が、エンジン16の上方に配置されたエアクリーナ17の上方であって、このエアクリーナ17の後方に配置された燃料タンク15の前方に設置されている。このため、キャニスタ60を燃料タンク15と通気通路50のそれぞれに近接して配置できるので、キャニスタ60と燃料タンク15とを接続するインレットホース69と、キャニスタ60と通気通路50のインテークパイプ18を接続するアウトレットホース70とを共に短縮できる。従って、これらのインレットホース69及びアウトレットホース70内を流動する蒸発燃料ガスの通気抵抗を減少できるので、エンジン16の起動時におけるインテークパイプ18内の負圧が僅かであっても、キャニスタ60内の蒸発燃料ガスをインテークパイプ18に吸い込むことができる。この結果、エンジン16の始動初期にキャニスタ60内の蒸発燃料ガスを消費でき、エンジン16の動作を早期に安定化できる。
(2)キャニスタ60が、燃料タンク15と通気通路50のインテークパイプ18とのそれぞれに近接して配置されて、キャニスタ60と燃料タンク15を接続するインレットホース69と、キャニスタ60とインテークパイプ18とを接続するアウトレットホース70とを共に短縮できるので、コスト及び重量を低減できる。更に、キャニスタ60取付用のブラケットとしてエアクリーナ17を利用できるので、部品点数が減少し、この観点からもコスト及び重量を低減できる。
(3)自動二輪車10には、キャニスタ60の前方及び側方を覆うタンクカバー77が燃料タンク15に連続して設けられたので、キャニスタ60への直射日光を遮断して、このキャニスタ60の温度上昇を抑制できる。一般に、キャニスタ60内の活性炭63は、高温時に蒸発燃料ガスの吸着性が低下するが、キャニスタ60の温度上昇が抑制されることで、活性炭63の吸着性の低下を防止できる。この結果、活性炭63の吸着性の低下に伴うキャニスタ60の大型化も回避できる。
(4)燃料タンク15にはキャニスタ60の少なくとも上方を覆う庇部70が形成されている。上述のごとく、キャニスタ60内の活性炭63は、高温時に蒸発燃料ガスの吸着性が低下するが、燃料タンク15の庇部76がキャニスタ60の直射日光を遮断することで、キャニスタ60の温度上昇を抑制できる。更に、燃料タンク15(庇部76を含む)内の燃料がキャニスタ60近傍に存在することで、このキャニスタ60の冷却効果を達成できる。このとき、燃料タンク15(庇部76を含む)がキャニスタ60に接触された場合には、上記冷却効果がより一層向上する。これらの結果、キャニスタ60における活性炭63の吸着性の低下を防止でき、ひいてはキャニスタ60の大型化も回避できる。
(5)自動二輪車10の走行時において、燃料タンク15内で発生した蒸発燃料ガスは、常にキャニスタ60を通過して通気通路50へ供給される。一般的に、キャニスタ60内の蒸発燃料ガスは、エンジン16の吸気負圧により吸引されるため、エンジン16の回転数が高回転であるほど蒸発燃料ガスの流速が速くなり、通常走行時においては、蒸発燃料ガスの発生量に対して流速が大きくなるので、エンジン16の動作への影響は無視して良いほどに微弱となる。
しかしながら、市街地走行による発進と停止の繰り返しや近年のアイドリングストップにより、エンジン16の回転数が急激に低下したときには、蒸発燃料ガスがキャニスタ60内に滞留することがある。このとき、キャニスタ60が外気温により熱せられた状態であると、蒸発燃料ガスを十分に吸着できない恐れがあり、吸着能力に余裕を持たせるためにはより大きなキャニスタを用意しなければならない。
これに対し、キャニスタ60がエアクリーナ17の上部に設置されることで、自動二輪車10の走行時にエアクリーナ17内に走行風が通過したとき、この走行風がキャニスタ60の底面から熱を奪い、キャニスタ60を冷却することができる。従って、キャニスタ60を常に低温状態に維持できるので、キャニスタ60内の活性炭63の吸着性を良好に確保できる。この結果、エンジン16の回転数の急激な低下に伴う蒸発燃料ガスの増加に対しても、キャニスタ60は即座に対応して蒸発燃料ガスを確実に吸着でき、ひいてはキャニスタ60の大型化を回避できる。
(6)キャニスタ60内に収容された活性炭63は、キャニスタ60に強い振動が作用すると損傷する恐れがある。キャニスタ60が設けられたエアクリーナ17は、通気通路50におけるインテークパイプ18の端部18Aによって弾性支持されているため、エンジン16の振動や走行中の路面からの振動は、インテークパイプ18の端部18Aによって減衰されてエアクリーナ17に伝達されることが抑制される。この結果、エアクリーナ17に設けられたキャニスタ60は、走行中の強い振動を受けることがないので、キャニスタ60内の活性炭63の損傷を確実に防止でき保護できる。
(7)一般的に、エアクリーナ17のエアクリーナ容器55は、図6及び図7に示すように容器本体78と蓋部材79とを備えて構成され、このエアクリーナ容器55内にフィルタ56が設置されるため、容器本体78と蓋部材79との合せ面は大径となっている。従って、この合せ面を完全に密閉するためには、容器本体78と蓋部材79の合せ面付近に等間隔で複数箇所の螺子止めが必要になる。フィルタ49を交換する場合には、当然これらの螺子止めをすべて解除する必要があるため、作業者の負担は甚大であった。
これに対し、本実施の形態では、エアクリーナ17のエアクリーナ容器55に設けられた、フィルタ56交換用のメンテナンスホール59を閉塞するように、キャニスタ60がエアクリーナ17に設置されている。このメンテナンスホール59は、容器本体78と蓋部材79との合せ面によりも比較的小径であるため、メンテナンスホール59を閉塞するようにキャニスタ60をエアクリーナ17に取り付ける場合、この取り付けのための螺子の締め付け箇所を減少できる。この結果、エアクリーナ17内のフィルタ56の交換作業を容易に実施できる。
(8)キャニスタ60がエアクリーナ17の上部に設置され、燃料タンク15の庇部76とタンクカバー77とに覆われて構成されたので、タンクカバー77を取り外し、燃料タンク15を持ち上げるメンテナンス動作によって、キャニスタ60のメンテナンスを容易に実施できる。
[B]第2の実施の形態(図8)
図8は、本発明に係る自動車のキャニスタ配置構造における第2の実施の形態が適用された自動二輪車の、エンジン、エアクリーナ及び燃料タンク等の主要部を透視して示す左側面図である。この第2の実施の形態において、前記第1の実施の形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
この第2の実施の形態が前記第1の実施の形態と異なる点は、燃料タンク80に庇部76が形成されず、エアクリーナ17の上方に配置されたキャニスタ60とエアクリーナ17と燃料タンク80とのそれぞれの前部、上部及び側部が、タンクカバー81により覆われて構成された点である。本実施の形態においても、キャニスタ60はエアクリーナ17の上方に配置されるが、好ましくはエアクリーナ17のエアクリーナ容器55における天面55Aに設置される。
本実施の形態においても、キャニスタ60が燃料タンク80よりも前方で且つエアクリーナ17よりも上方に配置され、更にキャニスタ60の前方及び上方がタンクカバー81により覆われて構成されたので、前記第2の実施の形態の効果(1)〜(3)、(5)、(6)及び(8)を奏するほか、次の効果(9)を奏する。
(9)燃料タンク80、エアクリーナ17及びキャニスタ60がタンクカバー81によって覆われて構成されたので、キャニスタ60の直射日光を遮断するために庇部を設ける等、燃料タンク80を大型化する必要がない。但し、この場合にも燃料タンク80はキャニスタ60に近接して配置されて、キャニスタ60の温度上昇抑制に寄与することが好ましい。
10 自動二輪車
15 燃料タンク
16 エンジン
17 エアクリーナ
18 インテークパイプ
50 通気通路
55 エアクリーナ容器
55A 天面
59 メンテナンスホール
60 キャニスタ
76 燃料タンクの庇部
77 タンクカバー
80 燃料タンク
81 タンクカバー

Claims (5)

  1. エンジンと、
    このエンジンの上方に通気通路を介して配置され前記エンジンに空気を供給するためのエアクリーナと、
    このエアクリーナの後方に配置され前記エンジンに供給される燃料を貯溜する燃料タンクと、
    この燃料タンク内で発生した蒸発燃料ガスを一時的に捕集するキャニスタとを有する自動二輪車に、前記キャニスタを配置する自動二輪車のキャニスタ配置構造であって、
    前記キャニスタが、前記燃料タンクよりも前方で且つ前記エアクリーナよりも上方に配置されたことを特徴とする自動二輪車のキャニスタ配置構造。
  2. 前記自動二輪車は、キャニスタの前方または上方を覆うカバーを備えたことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車のキャニスタ配置構造。
  3. 前記燃料タンクは、キャニスタの少なくとも上方を覆う庇部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車のキャニスタ配置構造。
  4. 前記キャニスタは、エアクリーナの上部に設置されたこと特徴とする請求項1に記載の自動二輪車のキャニスタ配置構造。
  5. 前記エアクリーナの上部にメンテナンスホールが設けられ、このメンテナンスホールを閉塞するようにキャニスタが前記エアクリーナに設置されたことを特徴とする請求項4に記載の自動二輪車のキャニスタ配置構造。
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