JP2012006265A - 香り付きシート - Google Patents

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Abstract

【課題】 使用する前までは、ニオイを発生せずに、保管取扱い上で、また使用する直前まで密閉する必要が無く、作業性が良好である香り付きシートを提供する。
【解決手段】 第一の基材と第二の基材との間に、少なくとも香料含有層を設けた香り付きシートにおいて、該香料含有層がマイクロカプセル化した香料を含有し、前記第一の基材または前記第二の基材のいずれか一方と香料含有層が剥離可能の構成である。また、第一の基材と第二の基材との間に、少なくとも香料含有層を設けた香り付きシートにおいて、該香料含有層は、少なくとも第一の香料含有層と第二の香料含有層の少なくとも2層からなり、該香料含有層はマイクロカプセル化した香料を含有するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、香り付きシートに関し、特に使用する前までは、ニオイを発生せずに、保管取扱い上で、また使用する直前まで密閉する必要が無く、作業性が良好である香り付きシートに関するものである。
ニオイ(香り)は、大別すると、2種類に分類でき、一つは心地良いと感じられるニオイで、例えば花や香水のようなニオイであり、もう一つは不快と感じるニオイ(香り)である。また、そのニオイ(香り)を感じる対象が、人間だけではなく、動物も対象となるものである。
このように私たちの周りには、香りが多く存在している。例えば、特許文献1には、視覚的に表現された触感を有する印刷物を、使用者が指で触れることにより、自発的に香りを発する印刷物として、香料マイクロカプセルを練り込んだインキを用いた層を表面に露出させたものが開示されている。この印刷物は、木材柄の絵柄上にヒノキの香りを発生させたり、畳柄の絵柄上にイグサの香りを発生させたり、皮革柄の絵柄上にレザーの香りを発生させた化粧材などが例示されている。
また、特許文献2には、昇華型熱転写受像シートにおいて、受容層上に、マイクロカプセル化した香料の芳香成分を含有する印刷層を設けることが記載されている。この熱転写受像シートは、転写圧により、また手で圧力を加えることにより、マイクロカプセルから花や果物などの芳香が発散することが示されている。
また、特許文献3には、カプサイシンのような動物用忌避剤をマイクロカプセルに内包したものを、配合した液体を粉体に吸油させた忌避粉剤として散粉したり、そのマイクロカプセルを混合した乳剤や塗料を噴霧、塗布したり、また、そのマイクロカプセルを配合した乳化液を不織布テープに浸漬塗布させて、忌避テープとして利用することが開示されている。
しかし、上記のいずれにおいても、ニオイを発する臭気発生物質が表面に存在し、ニオイを発生しやすい状態にはあるが、使用する前から臭気が発生するものであり、保管取扱い上で、また使用する直前まで密閉する必要があり、作業性が悪いという問題がある。
特開2005−186389号公報 特開2002−187368号公報 特開平7−76502号公報
したがって、本発明は上記のような問題点を解決し、使用する前までは、ニオイを発生せずに、保管取扱い上で、また使用する直前まで密閉する必要が無く、作業性が良好である香り付きシートを提供することを目的とする。
以上の状況を鑑み、鋭意研究開発を進め、本発明の請求項1は、第一の基材と第二の基材との間に、少なくとも香料含有層を設けた香り付きシートにおいて、該香料含有層がマイクロカプセル化した香料を含有し、前記第一の基材または前記第二の基材のいずれか一方と香料含有層が剥離可能であることを特徴とする。これにより、上記課題を解決することができた。
本発明の請求項2は、第一の基材と第二の基材との間に、少なくとも香料含有層を設けた香り付きシートにおいて、該香料含有層は、少なくとも第一の香料含有層と第二の香料含有層の少なくとも2層からなり、該香料含有層はマイクロカプセル化した香料及び樹脂バインダを有し、前記第一の香料含有層、及び前記第二の香料含有層が有する樹脂バインダのうち、一方が溶剤系樹脂バインダであり、他方が水系樹脂バインダであることを特徴とする。これにより、上記課題を解決することができた。
また、本発明の請求項3の香り付きシートは請求項1または2に記載する香り付きシートにおいて、第一の基材と第二の基材のいずれか一方、または第一の基材及び第二の基材と香料含有層との間に接着層を設けたことを特徴とする。これにより、第一の基材、第二の基材と、第一、第二の香料含有層との接着性を高め、香り付きシートから基材を剥離した際に、決められた界面で安定して剥離することができる。すなわち、基材と香料含有層との間で安定して剥離する、あるいは第一の香料含有層と第二の香料含有層との間で安定して剥離することができる。
本発明は、上記の構成の香り付きシートは、第一の基材と第二の基材とを剥離する前では、表裏の両面が、延伸フィルムで製膜されたような基材で被覆され、保護されているので、基材を剥離しない条件では、マイクロカプセル化した香料からニオイが発生しなく、保管取扱い上で、また使用する直前まで密閉する必要が無く、作業性が良好であり、実用性に優れたものである。そして、香り付きシートを設置して使用する際は、基材を香り付きシートから剥離して、香料含有層を露出することにより、表面が擦られたりして、マイクロカプセル化した香料が破壊し、ニオイを発生させることができる。
本発明の香り付きシートの一つの実施形態を示す概略図である。 本発明の香り付きシートの他の実施形態を示す概略図である。
次に、発明の実施の形態について、詳述する。
図1は、本発明の香り付きシート1の一つの実施形態を示す概略図であり、第一の基材(2)、接着層3、香料含有層4、第二の基材(5)の順に積層した構成の香り付きシート1であり、この場合では、第二の基材(5)と香料含有層4が剥離することができる。
また、図2は、本発明の香り付きシート1の他の実施形態を示す概略図であり、第一の基材(2)、接着層3、第一の香料含有層(6)、第二の香料含有層(7)、第二の基材(5)の順に積層した構成の香り付きシート1であり、この場合は第一の香料含有層と第二の香料含有層とが剥離する、すなわち、この場合は第一の香料含有層と第二の香料含有層とが層間剥離する。図2の場合では、一つの積層体である香り付きシートから、第一の基材(2)上に第一の香料含有層(6)を有するものと、第二の基材(5)上に第二の香料含有層(7)を有するものの、2種類の臭気発生することができるシートを提供することができ、実用性が高まる。図2では、第一の香料含有層と第二の香料含有層とが層間剥離したものを示したが、これに限らずに、第一の香料含有層と第二の香料含有層のいずれか、あるいは部分的に両方の香料含有層が凝集破壊して、剥離してもよい。
例えば、第一の香料含有層と第二の香料含有層に含有するマイクロカプセル化した香料は、異なる種類の香料であれば、用途の異なったもので、使用する範囲が広がる。また第一の香料含有層と第二の香料含有層に含有するマイクロカプセル化した香料が、同一種類の場合では、同一用途で利用できる範囲が2倍になり、いずれでも利用価値が高いものである。図1、2に図示したものに限らず、例えば、第一の基材と第一の香料含有層との間の接着層3が無く、第一の基材の表面を、接着性を高めるコロナ処理を施す等を行なってもよい。また、図2の場合、第一の基材と第一の香料含有層との間に接着層を設けているが、第二の基材と第二の香料含有層との間に接着層を設けることもできる。以下に、本発明の香り付きシートを構成する各層について、詳細に説明する。
(基材)
本発明の香り付きシートで用いられる第一の基材及び第二の基材は、いずれも同様の基材が使用できる。その基材としては、香料含有層を積層させ、保持し、また基材を剥離する前は、香料含有層の保護シートとして、機能するものであれば、特に制限されない。好ましい基材の具体例としては、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド等のプラスチックフィルム、あるいはポリ乳酸、ポリカプロラクトン等の生分解性プラスチックフィルム、コンデンサー紙、パラフィン紙等の紙類等があり、又、これらのいずれかを複合したものであってもよい。
香り付きシートの基材を剥離しない条件で、香料含有層におけるマイクロカプセル化した香料からニオイを発生させない点が、本発明の香り付きシートの重要な機能の一つであり、香料含有層の保護シートとして、基材は、熱可塑性樹脂による延伸フィルムで製膜された基材が、均一で、バリア性に優れているので、好ましい。この基材の厚さは、その強度及び柔軟性が適切になるように、材料に応じて適宜変更することが出来るが、0.5〜200μm程度が好ましい。
本発明の香り付きシートは、第一の基材と第二の基材とで挟まれた積層体から、基材を剥がすことにより、香料含有層を露出させて、使用するものである。平坦なシートで使用する場合は、平面性を維持しやすいように、基材の厚みは、100μm以上が好ましい。また柱や樹木など外周に香り付きシート(香料含有層の露出したもの)を取り付けるような場合は、その外周の形状に合うように、変形できる、柔軟性を有するように、基材の厚みは、50μm以下のものが好ましい。
基材には、その上に設ける香料含有層との接着性を高めるために、接着処理として、コロナ放電処理、プラズマ処理、低温プラズマ処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理等を施すことができる。
(接着層)
基材と香料含有層との間に接着層3を設けることができ、基材と香料含有層との接着性を高めることができ、香り付きシートから基材を剥離した際に、決められた界面で安定して剥離することができる。この接着層は、従来公知の粘着剤や感熱接着剤がいずれも使用できるが、ガラス転移温度が50℃〜80℃の熱可塑性樹脂から形成することが好ましく、例えば、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂等の如く熱時接着性の良好な樹脂から、適当なガラス転移温度を有するものを選択することが好ましい。
特に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂は、基材と香料含有層との密着性に優れる事から、好ましく用いる事ができる。上記のような接着層を構成する樹脂と、必要に応じて、添加剤を加えた塗工液を塗布及び乾燥することによって、好ましくは0.5〜10g/m2程度の塗工量(乾燥時)で接着層を形成する。
(香料含有層)
本発明の香り付きシートは、第一の基材と第二の基材との間に、少なくとも香料含有層を設けた構成であり、香料含有層が単一層の場合と、第一の香料含有層と第二の香料含有層の2層からなる場合がある。いずれの香料含有層であっても、マイクロカプセル化した香料を含有する層である。そして、第一の香料含有層と第二の香料含有層に含有するマイクロカプセル化した香料は、異なる種類であっても、同一の種類であってもよい。
香料含有層におけるマイクロカプセル化した香料は、揮散して臭気を発する化合物である香料を、従来公知のマイクロカプセル製造方法を適宜選択して、マイクロカプセル化することができる。例えば、芯物質(香料)及び水に不溶性の高分子膜を界面重合法により、マイクロカプセル化することができる。また、マイクロカプセルの殻を形成する溶質を溶解した溶液に芯物質(香料)を懸濁し、次いで噴霧乾燥させるスプレードライ法により、マイクロカプセル化した香料を製造することができる。
香料含有層におけるマイクロカプセル化した香料において、その香料は、その種類は特に限定されるものではない。例えば、人に快感を与えるものを香料として用いることができる。この香料の場合は、動物性香料、あるいは植物性香料の天然香料や、合成香料が挙げられる。合成香料としては、例えば、アルコール類、フェノール類の水酸化合物及びそれらの誘導体、アルデヒド類、ケトン類のカルボニル化合物などが挙げられる。これらの香料を単独で用いる、あるいは複数を組み合わせて用いてもよい。
農作物を食い荒らすネズミ、ノウサギやイノシシなどの有害動物の忌避剤を、本発明の香料として利用することができる。有害動物の忌避剤としては、例えば、不飽和アルコール及びアルデヒド、グアサジン、カプサイシンなどをが、有害動物の忌避剤として、使用することができる。
上記に挙げたような香料を殻内に封じ込めて、マイクロカプセル化したものが、マイクロカプセル化した香料であり、そのマイクロカプセル化した香料とバインダにより、香料含有層を形成する。そのバインダ(結合剤)は、マイクロカプセル化した香料を均一に分散し、保持するもので、熱可塑性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂
その熱可塑性樹脂は、有機溶剤に溶解または分散できるものを使用できる(以降、溶剤系樹脂と記する)。溶剤系樹脂としては、ウレタン樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルもしくはポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル− 酢酸ビニル系共重合体、エチレン− 酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリル酸エステル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂など、又は、これらをディスパージョン化、若しくはエマルジョン化した樹脂、が挙げられる。
有機溶剤としては、熱可塑性樹脂を溶解または分散できるものであれば、特に限定なく使用する事ができる。例えば、ヘキサン、ペンタン等の炭化水素系溶剤、キシレン、トルエン、ベンゼン等の芳香族系溶剤、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン系溶剤、プロパノール、エタノール、メタノール等のアルコール系溶剤、又はこれらの混合溶剤、などが挙げられる。一般にマイクロカプセルの殻が極性の高い有機溶剤への耐性が低い場合がある事から、極性の低い溶剤である炭化水素系溶剤や芳香族系溶剤、ケトン系溶剤を好ましく用いる事ができる。
また、香料含有層におけるバインダとして、水系樹脂を用いることができる。この水系樹脂は、水溶性樹脂、あるいは樹脂自体は水不溶性であるが、水性樹脂エマルジョンや水性樹脂サスペンションのような不溶性樹脂が水中に微分散された状態のものも含めたものである。上記の水溶性樹脂は常温で水、又は水とアルコールの混合溶媒に可溶な高分子を意味し、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルアクリレート、水溶性( または水分散) ポリエステル、水溶性ポリウレタン、水溶性ナイロン、水溶性エポキシ樹脂、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びこれらの誘導体、例えば、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等を挙げることができる。
上記の水溶性ポリエステル樹脂としては、分子中に親水性官能基、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、カルボン酸塩、スルホン酸塩、第4 級アンモニウム塩等の少なくとも1種以上が導入された水溶性を付与されたポリエステル共重合体である。なかでも代表的なポエステル共重合体としては、芳香族ジカルボン酸及び/ 又は非芳香族ジカルボン酸と、エステル形成性スルホン酸アルカリ金属塩化合物と、グリコールとの重縮合物が有用である。
上記の香料含有層に係る説明は、特に第一の基材と第二の基材との間に、香料含有層が単一層で設けられた場合に適用される。そして、第一の基材と第二の基材との間に、第一の香料含有層と第二の香料含有層の2層からなる場合では、第一の香料含有層と第二の香料含有層のいずれか一方の香料含有層が、上記の水系樹脂をバインダとして使用した場合、他方の香料含有層は、熱可塑性樹脂をバインダとして使用する。それは、第一の香料含有層と第二の香料含有層を構成するバインダが、水系樹脂と疎水性(溶剤系)の熱可塑性樹脂とは、互いに相溶性が低く、つまり親和性が低く、相互の接着性が低くなり、結果として、第一の香料含有層と第二の香料含有層とが層間剥離しやすく、設計通りに利用することができるからである。上記の香料含有層が2層の場合、水系樹脂としてポリビニルアルコールをバインダとし、溶剤系樹脂(熱可塑性樹脂)ではポリエステル樹脂をバインダとして、両者の組み合わせが、特に相互の接着性が低く調整しやすく、好ましい。
図2で示した香り付きシート1で、第一の基材(2)/接着層3/第一の香料含有層(6)/第二の香料含有層(7)/第二の基材(5)の構成において、第二の基材上に第二の香料含有層を直接設けているが、接着層を介していても良い。このように基材上に直接香料含有層を2層設ける場合、基材と直接に接する香料含有層のバインダは、ポリエステル樹脂等の基材との密着性が高い樹脂を用いることが好ましい。
香料含有層の形成は、上記のようなマイクロカプセル化した香料成分と、バインダ成分と、さらに、これに有機溶剤、あるいは水等の溶媒成分を配合調整した香料含有層形成用塗工液を、従来公知のグラビアダイレクトコート、グラビアリバースコート、ナイフコート、エアコート、ロールコート等の方法により、基材上に、乾燥状態で塗布量が2〜20g/m2程度で、形成することができる。
次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。尚、文中、部または%とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
(実施例1)
第二の基材として、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、ルミラー)の一方の面に、下記組成の香料含有層用塗工液1をワイヤーバーコーティング方式により、乾燥時の塗布量が10g/m2になるように塗布し、乾燥して(100℃60秒間)、香料含有層を形成した。
(香料含有層用塗工液1の組成)
ポリビニルアルコール樹脂(ポバールC318:クラレ社製、数平均分子量:約90000) 25部
カプサイシンの香料をマイクロカプセル化したもの 25部
水 200部
上記の第二の基材/香料含有層の積層体と、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、ルミラー)の第一の基材とを、香料含有層と第一の基材とが対向する条件で、下記組成の接着層用塗工液をワイヤーバーコーティング方式により、乾燥時の塗布量が10g/m2になるように塗布し、乾燥して、ドライラミネートにより、第一の基材/接着層/香料含有層/第二の基材の積層体である実施例1の香り付きシートを作製した。(図1の構成を参照)
(接着層用塗工液の組成)
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂 25部
(商品名:ソルバインC、日信化学工業社製)
アクリル樹脂 25部
(PUVA50M、大塚化学社製)
トルエン 100部
メチルエチルケトン 100部
(実施例2)
実施例1で作製した香り付きシートの作製条件で、香料含有層用塗工液1を下記組成のものに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の香り付きシートを作製した。
(香料含有層用塗工液2の組成)
ポリビニルブチラール 25部
(商品名:KX−5、積水化学工業社製)
カプサイシンの香料をマイクロカプセル化したもの 25部
水 200部
(実施例3)
基材として、実施例1で使用した厚さ25μmの第二の基材(PETフィルム)の一方の面に、下記組成の香料含有層用塗工液3をワイヤーバーコーティング方式により、乾燥時の塗布量が10g/m2になるように塗布し、乾燥して(100℃60秒間)、第二の香料含有層を形成した。
(香料含有層用塗工液3の組成)
ポリエステル樹脂(バイロン700:積水化学工業社製) 25部
カプサイシンの香料をマイクロカプセル化したもの 25部
メチルエチルケトン 100部
トルエン 100部
上記の第二の香料含有層の上に、実施例1で使用した香料含有層用塗工液1をワイヤーバーコーティング方式により、乾燥時の塗布量が10g/m2になるように塗布し、乾燥して(100℃60秒間)、第一の香料含有層を形成した。上記の第二の基材/第二の香料含有層/第一の香料含有層の積層体と、実施例1で使用した厚さ25μmの第一の基材(PETフィルム)とを、第一の香料含有層と第一の基材とが対向する条件で、実施例1で使用した接着層用塗工液をワイヤーバーコーティング方式により、乾燥時の塗布量が10g/m2になるように塗布し、乾燥して、ドライラミネートにより、第一の基材/接着層/第一の香料含有層/第二の香料含有層/第二の基材の積層体である実施例3の香り付きシートを作製した。(図2の構成を参照)
(実施例4)
実施例3で作製した香り付きシートの作製条件で、香料含有層用塗工液1を実施例2で使用した香料含有層用塗工液2に変更して、第一の香料含有層を形成した以外は、実施例3と同様にして、実施例4の香り付きシートを作製した。
(実施例5)
実施例1で作製した香り付きシートの作製条件で、香料含有層用塗工液1を下記組成のものに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例5の香り付きシートを作製した。
(香料含有層用塗工液4の組成)
セルロースアセテートプロピオネート(CAP) 25部
(CAP−504、イーストマンケミカルジャパン(株)製)
カプサイシンの香料をマイクロカプセル化したもの 25部
メチルエチルケトン 100部
トルエン 100部
(実施例6)
実施例1で作製した香り付きシートの作製条件で、香料含有層用塗工液1を下記組成のものに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例6の香り付きシートを作製した。
(香料含有層用塗工液5の組成)
アクリル樹脂(アクリディックA−195 DIC社製) 25部
カプサイシンの香料をマイクロカプセル化したもの 25部
メチルエチルケトン 100部
トルエン 100部
(比較例1)
実施例3で作製した香り付きシートの作製条件で、香料含有層用塗工液1を実施例5で使用した香料含有層用塗工液4に変更して、第一の香料含有層を形成した以外は、実施例3と同様にして、比較例1の香り付きシートを作製した。
(比較例2)
実施例3で作製した香り付きシートの作製条件で、香料含有層用塗工液1を実施例6で使用した香料含有層用塗工液5に変更して、第一の香料含有層を形成した以外は、実施例3と同様にして、比較例2の香り付きシートを作製した。
(比較例3)
実施例3で作製した香り付きシートの作製条件で、香料含有層用塗工液1を下記組成の香料含有層用塗工液6をワイヤーバーコーティング方式により、乾燥時の塗布量が10g/m2になるように塗布し、乾燥して、第一の香料含有層を形成した以外は、実施例3と同様にして、比較例3の香り付きシートを作製した。
(香料含有層用塗工液6の組成)
ポリビニルブチラール 25部
(商品名:BL−10、積水化学工業(株)社製)
カプサイシンの香料をマイクロカプセル化したもの 25部
トルエン 100部
メチルエチルケトン 100部
(比較例4)
実施例3で作製した香り付きシートの作製条件で、香料含有層用塗工液1を下記組成の香料含有層用塗工液7をワイヤーバーコーティング方式により、乾燥時の塗布量が10g/m2になるように塗布し、乾燥して、第一の香料含有層を形成した以外は、実施例3と同様にして、比較例4の香り付きシートを作製した。
(香料含有層用塗工液7の組成)
ウレタン樹脂(N−5199、日本ポリウレタン工業(株)製) 25部
カプサイシンの香料をマイクロカプセル化したもの 25部
メチルエチルケトン 100部
トルエン 100部
(比較例5)
実施例1で作製した香り付きシートの作製条件で、第一の基材を接着層によりラミネートしないで、その他は実施例1と同様にして、第二の基材上に香料含有層を作製して、すなわち第二の基材/香料含有層の構成である比較例5の香り付きシートを作製した。
上記の実施例及び比較例で得られた香り付きシートを用いて、以下に示す方法により、ニオイ発生状況の評価及び香り付きシートの取扱いにおける第一の基材と第二の基材を剥がす評価を行なった。
(剥離前のニオイ発生状況の評価)
実施例1〜6及び比較例1〜5で作製した各香り付きシートに対し、第一の基材と第二の基材を剥離しない状態で、臭気の発生の程度を評価した。
上記の臭気の発生の評価の基準は、以下の通りである。
○:臭気の発生がほとんど無く、人が不快な感じを受けるものではなく、香り付きシートの保管取扱い上、良好である。
×:臭気の発生が著しく、人が不快な感じを著しく受けるもので、香り付きシートの保管取扱い上、問題が大きい。
(層間剥離の状況)
実施例1〜6及び比較例1〜4で作製した各香り付きシートに対し、第一の基材と第二の基材を剥がす評価を行なった。比較例5の香り付きシートは、基材を剥離して使用するタイプではないので、基材の剥離を行なう評価は行なわない。
上記の剥離の評価の基準は、以下の通りである。
◎:手で簡単に剥離でき、第二基材と香料含有層との間の界面、あるいは、第一の香料含有層と第二の香料含有層との層間できれいに剥離する。
○:手で剥離でき、第二基材と香料含有層との間の界面、あるいは、第一の香料含有層と第二の香料含有層との層間できれいに剥離する。
△:手で剥離できたが、第一の香料含有層と第二の香料含有層との層間で剥離せず、剥離面が接着層や香料含有層の層が破壊している。
×:剥離できない。
(剥離後のニオイ発生状況の評価)
実施例1〜6及び比較例1〜5で作製した各香り付きシートに対し、第一の基材と第二の基材を剥離して、露出した香料含有層の表面を10円コインで擦って臭気の発生の程度を評価した。比較例5の香り付きシートは、基材を剥離するタイプではないので、この評価は行なわない。
上記の臭気の発生の評価の基準は、以下の通りである。
○:予定した通りの臭気が発生し、所定の目的に利用できることが判明した。
×:第一の基材と第二の基材を剥離できなかった。このため、香料含有層の表面を10円コインで擦る事が出来ず、臭気の発生が、ほとんど無かった。
上記の実施例1〜6及び比較例1〜5の上記の評価結果を、表1に示す。
Figure 2012006265
実施例1〜6の香り付きシートは、第一の基材と第二の基材を剥がした後に、露出した香料含有層の表面が擦られたりして、マイクロカプセル化した香料が破壊し、ニオイが発生し、所定の目的を達成することができた。それに対し、比較例1〜4の香り付きシートは、第一の基材と第二の基材を剥離できなかった。したがって、マイクロカプセル化した香料を表面に露出することが出来ず、臭気を発生することができなかった。
1 香り付きシート
2 第一の基材
3 接着層
4 香料含有層
5 第二の基材
6 第一の香料含有層
7 第二の香料含有層

Claims (3)

  1. 第一の基材と第二の基材との間に、少なくとも香料含有層を設けた香り付きシートにおいて、該香料含有層がマイクロカプセル化した香料を含有し、前記第一の基材または前記第二の基材のいずれか一方と香料含有層が剥離可能であることを特徴とする香り付きシート。
  2. 第一の基材と第二の基材との間に、少なくとも香料含有層を設けた香り付きシートにおいて、該香料含有層は、少なくとも第一の香料含有層と第二の香料含有層の少なくとも2層からなり、該香料含有層はマイクロカプセル化した香料及び樹脂バインダを有し、前記第一の香料含有層、及び前記第二の香料含有層が有する樹脂バインダのうち、一方が溶剤系樹脂バインダであり、他方が水系樹脂バインダであることを特徴とする香り付きシート。
  3. 前記の第一の基材と第二の基材のいずれか一方、または第一の基材及び第二の基材と香料含有層との間に接着層を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載する香り付きシート。
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