JP2012003712A - 車両用オルガン式操作ペダル - Google Patents
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Abstract
【課題】
ペダル裏側に液体を流す導水路を直接設けることでペダル裏側のジョイント部への被水防止ができると共に、別部材を用いず工数と部品点数を減らし組付け性を向上させると同時に、被水防止に用いる別部材の耐久性における問題を低減できる車両用オルガン式操作ペダルを提供することにある。
【解決手段】
車両用オルガン式のペダル表側10は、運転者に操作されるペダル操作面11を有し、ペダル裏側20は、車体側と連結するジョイント部22と、ペダル裏側20に付着した液体を、ジョイント部22を避けて重力方向に伝って流す導水路25と、を有する。
【選択図】図3
ペダル裏側に液体を流す導水路を直接設けることでペダル裏側のジョイント部への被水防止ができると共に、別部材を用いず工数と部品点数を減らし組付け性を向上させると同時に、被水防止に用いる別部材の耐久性における問題を低減できる車両用オルガン式操作ペダルを提供することにある。
【解決手段】
車両用オルガン式のペダル表側10は、運転者に操作されるペダル操作面11を有し、ペダル裏側20は、車体側と連結するジョイント部22と、ペダル裏側20に付着した液体を、ジョイント部22を避けて重力方向に伝って流す導水路25と、を有する。
【選択図】図3
Description
本発明は自動車を運転する際に運転者が操作する車両用オルガン式操作ペダルに関する。
従来、車両用操作ペダルで、異種金属接触腐食懸念部位や電子部品など被水させたくない部位へは、カバーやシール等の別部材を設置し、被水防止構造をとっている。
例えば従来技術の車両用吊り下げ式操作ペダルでは、車体に回動可能に取り付けられたペダルアームと、ペダルアーム先端部に取り付けられた運転者に操作されるペダルプレートから構成され、このアーム内部にアクチュエータが内蔵され開口部をゴムシールで塞ぎ、被水を防ぐ構成が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、従来技術の操作ペダルでは、硬質で通水性を有する多孔質のすべり防止材を操作ペダル表側に設け、被水を防ぐ構成が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、特許文献1では、ペダル裏側でシール材を用いた被水防止構造を取るため、組み付けの際の作業工数と部品点数が増え、またシール材の耐久性や経年劣化の問題があった。
また、特許文献2では、粉体を焼結させて形成したすべり防止材をペダル表側に固定するという被水防止構造を取るため、組み付けの際の作業工数と部品点数が増え、またすべり防止材の耐久性や経年劣化の問題があった。
本発明は、上記問題点を鑑みて成されたものであり、ペダル裏側にシール材を用いない被水防止構造を設けることで、作業工数と部品点数を減らし組付け性を向上し、耐久性に優れた車両用オルガン式操作ペダルを提供することにある。
本発明の第1の課題解決手段は、アクセル、ブレーキ、クラッチのうち少なくともいずれか一つに用いられる車両用オルガン式操作ペダルであって、表側には、運転者に操作される操作面を有し、裏側には、車体側と連結するジョイント部と、裏側に付着した液体を前記ジョイント部を避けて重力方向に伝って流す導水路と、を有する。
本発明の第2の課題解決手段は、裏側には、前記ジョイント部と、重力方向に延在するリブと、を備え、前記リブの頂部に前記導水路を備える。
本発明の第3の課題解決手段は、前記リブは、重力と反対方向に向かって二股に広がり、二股の合流部が前記導水路に連通する形状を呈する。
本発明の第4の課題解決手段は、前記リブは、液体を前記リブの外側へと導く形状を呈する。
本発明の第5の課題解決手段は、アクセル、ブレーキ、クラッチの少なくともいずれか一つに用いられる車両用オルガン式操作ペダルは、車両の進行方向に垂直に設けられる。
本発明の第6の課題解決手段は、前記ジョイント部は金属材料から構成され、前記金属材料とは異なる金属材料の部材が組み付く構成である。
本発明の第1の課題解決手段によれば、ペダル裏側に設けた導水路により液体を導くことで、ペダル裏側のジョイント部への被水防止ができる。また、ペダルはシール材等を用いないので、作業工数と部品点数を減らし組付け性を向上させコスト低減すると同時に、耐久性が向上する。
本発明の第2の課題解決手段によれば、ペダル裏側のリブに設けられた導水路により液体を導くことで、ペダル裏側のジョイント部の被水防止ができる。また、ペダルはシール材等を用いないので、作業工数と部品点数を減らし組付け性を向上させコスト低減すると同時に、耐久性が向上する。
本発明の第3の課題解決手段によれば、二股に分かれたペダル裏側のリブの合流部が導水路に繋がる形状とすることで、リブ端部に積極的に液体を集めて、導水路に液体を導くことができるので、ペダル裏側のジョイント部の被水防止ができる。また、ペダルはシール材等を用いないので、作業工数と部品点数を減らし組付け性を向上させコスト低減すると同時に、耐久性が向上する。
本発明の第4の課題解決手段によれば、ペダル裏側のリブの外側に液体を導くことで、ペダル裏側のジョイント部への被水防止ができる。また、ペダルは一つの部品で構成され別部材を用いないので、作業工数と部品点数を減らし組付け性を向上させコスト低減すると同時に耐久性が向上する。
本発明の第5の課題解決手段によれば、アクセル、ブレーキ、クラッチの少なくともいずれか1つの車両用操作ペダルは車両の進行方向に垂直に近い角度で取り付けられることで、運転者のシートポジションが低い車両でも操作をし易くなる。
本発明の第6の課題解決手段によれば、ペダル裏側の被水防止ができるため、異なる金属材料が接触して組み付く構成であっても、異種金属接触腐食を防止できる。
図1は、車両用オルガン式操作ペダルが取り付けされている状態の斜視図である。ペダルは、ブレーキペダル1(車両用オルガン式操作ペダル)、アクセルペダル2(車両用オルガン式操作ペダル)があり、本実施例ではブレーキペダル1について説明する。また図1は、スポーツカーやレーシングカーといったシートポジションが低い車両であり、ブレーキペダル1は、操作されていないとき車両の進行方向に垂直より、やや運転者側に近付くように傾いている。換言すると、ブレーキペダル1は操作されていない状態では、ブレーキペダル1の上方部分が下方部分よりも運転者側にある。さらに換言すると、ブレーキペダル1は操作されていない状態で、ブレーキペダル1の裏面は斜面を形成した状態となっている。ブレーキペダル1後方にはバルブオペレーティングロッド3と、マスタシリンダ4と、を備えている。
図2はブレーキペダル1の表側からの斜視図である。ブレーキペダル1はペダル表側10(表側)に運転者に操作されるペダル操作面11(操作面)を有し、アルミ製で運転者が操作しやすいよう幅広な形状をしている。またブレーキペダル1は重力方向最下部に設けたペダル軸部23によって回動可能に車両と連結されている。
図3はブレーキペダル1の裏側からの斜視図である。ブレーキペダル1はペダル裏側20(裏側)にブレーキペダル1長手方向に剛性を上げるため突出するように一体に設けられたリブ21を有する。リブ21は、図示しないステンレス製の球面ジョイントが挿入されるジョイント部22を有し、ペダル裏側20から突出することで、液体がジョイント部22を避けてジョイント部22及び球面ジョイントが被水しない形状を呈する。また、リブ21は、合流部24からブレーキペダル1長手の先端方向に二股に分かれてリブ端部21Aに向かって広がる略V字形状を呈する。合流部24は、リブ21の頂部に設けられ重力方向へと延在し液体を導く導水路25へと連通する。
ブレーキペダル1はペダル裏側20に一体に構成されるリブ21で、ジョイント部22と、図示しない球面ジョイントと、バルブオペレーティングロッド3と、を介し、マスタシリンダ4と連結する。
本発明の動作と効果について説明する。運転者がペダル操作面11を踏むことで、ブレーキペダル1が倒れ、ジョイント部22の球面ジョイントを介してバルブオペレーティングロッド3をマスタシリンダ4の方向に押し込み、マスタシリンダ4に踏力を伝えて車両を減速させる。
車両を減速させるに際して、運転者がブレーキペダル1のペダル表側10にあるペダル操作面11を操作し、靴裏に付着した水、雪、泥、油などの液体がブレーキペダル1に付着する。その付着した液体がペダル裏側20に回り込んでリブ21方向へ流れ落ちる際、略V字形状を呈するリブ端部21Aによって合流部24に集まった液体を、リブ21に設けられた導水路25へと導くことで、ジョイント部22を避けて重力方向に伝って流れる。略V字形状を呈するリブ端部21Aで集め切れなかった液体は、突設されたリブ21によってリブ21の外側へと導かれ、ジョイント部22を避けて重力方向に伝って流れる。よってジョイント部22及び球面ジョイントへの被水を防止し、アルミ製のジョイント部22及びステンレス製の球面ジョイントへの被水による、異種金属接触腐食による固着を防ぐことが出来る。また他の金属や樹脂にも応用でき、ジョイント部に水分が付着して凍結などによる固着を防ぐことが出来る。
また本実施例では、リブ21、リブ端部21A、ジョイント部22、ペダル軸部23、合流部24、導水路25、全て一体に構成されシール材などの別部材を用いないので、工数と部品点数を減らし組付け性の向上及びコスト低減すると同時に、耐久性が向上する。
また本実施例では、ブレーキペダルを例に挙げているが、アクセルペダル、クラッチペダルといった他の車両用オルガン式操作ペダルの被水防止に応用できる。
また本実施例で垂直とは、ペダル裏側に付着した液体が重力方向に伝う範囲のペダルの傾斜を言い、厳密に進行方向に対して90度の状態に限定されない。
また本実施例では、ブレーキペダル1の材質をアルミ製、球面ジョイントをステンレス製としているが、他の金属や樹脂にも応用できる。
1・・・ブレーキペダル
2・・・アクセルペダル
3・・・バルブオペレーティングロッド
4・・・マスタシリンダ
10・・・ペダル表側
11・・・ペダル操作面
20・・・ペダル裏側
21・・・リブ
21A・・・リブ端部
22・・・ジョイント部
23・・・ペダル軸部
24・・・合流部
25・・・導水路
2・・・アクセルペダル
3・・・バルブオペレーティングロッド
4・・・マスタシリンダ
10・・・ペダル表側
11・・・ペダル操作面
20・・・ペダル裏側
21・・・リブ
21A・・・リブ端部
22・・・ジョイント部
23・・・ペダル軸部
24・・・合流部
25・・・導水路
Claims (6)
- アクセル、ブレーキ、クラッチのうち少なくともいずれか一つに用いられる車両用オルガン式操作ペダルであって、
表側には、運転者に操作される操作面を有し、
裏側には、車体側と連結するジョイント部と、
裏側に付着した液体を前記ジョイント部を避けて重力方向に伝って流す導水路と、を有する車両用オルガン式操作ペダル。 - 裏側には、前記ジョイント部と、重力方向に延在するリブと、を前記リブの頂部に前記導水路を備える、請求項1に記載の車両用オルガン式操作ペダル。
- 前記リブは、重力と反対方向に向かって二股に広がり、二股の合流部が前記導水路に連通する形状を呈する、請求項2に記載の車両用オルガン式操作ペダル。
- 前記リブは、液体を前記リブの外側へと導く形状を呈する、請求項2又は3に記載の車両用オルガン式操作ペダル。
- 車両の進行方向に垂直に設けられる、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用オルガン式操作ペダル。
- 前記ジョイント部は金属材料から構成され、前記金属材料とは異なる金属材料の部材が組み付く構成である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用オルガン式操作ペダル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010140823A JP2012003712A (ja) | 2010-06-21 | 2010-06-21 | 車両用オルガン式操作ペダル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010140823A JP2012003712A (ja) | 2010-06-21 | 2010-06-21 | 車両用オルガン式操作ペダル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012003712A true JP2012003712A (ja) | 2012-01-05 |
Family
ID=45535573
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010140823A Pending JP2012003712A (ja) | 2010-06-21 | 2010-06-21 | 車両用オルガン式操作ペダル |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2012003712A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020121665A (ja) * | 2019-01-31 | 2020-08-13 | 株式会社クボタ | 作業車の操作機構 |
-
2010
- 2010-06-21 JP JP2010140823A patent/JP2012003712A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020121665A (ja) * | 2019-01-31 | 2020-08-13 | 株式会社クボタ | 作業車の操作機構 |
JP7123822B2 (ja) | 2019-01-31 | 2022-08-23 | 株式会社クボタ | 作業車の操作機構 |
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