JP2012002851A - 液晶表示装置部材形成用レジスト組成物および液晶表示装置用基板の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置部材形成用レジスト組成物および液晶表示装置用基板の製造方法 Download PDF

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智紀 佐相
Motoo Mizuno
基央 水野
Keisuke Wakita
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Abstract

【課題】本発明は、基材上に形成された高さを有する第1部材上に、塗布法により第2部材を形成する際に、上記第2部材の厚みを容易に制御することが可能な液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法、およびこれを用いた液晶表示装置用基板の製造方法を提供することを主目的とする。
【解決手段】基材と、上記基材上にパターン状に形成された第1部材と、上記第1部材上に少なくとも一部が形成されている第2部材とを有する液晶表示装置用基板を製造する際に用いられ、少なくともポリマー成分および多官能モノマー成分を含有する液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法であって、上記第2部材の積層効率を最適化するために、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物に用いられる上記ポリマー成分の分子量を調整して、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の処方を調整することを特徴とする液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法を提供することにより、上記目的を達成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、基材上に形成された第1部材上に少なくとも第2部材の一部が形成される層構成を有する液晶表示装置用基板を形成する際に、上記第1部材上に形成される第2部材の厚みを容易に制御することが可能な液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法およびこれを用いた液晶表示装置用基板の製造方法に関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴って、液晶ディスプレイの需要が増加している。また、最近においては家庭用の液晶テレビの普及率も高まっており、益々液晶ディスプレイの市場は拡大する状況にある。さらに近年普及している液晶ディスプレイは大画面化の傾向があり、特に家庭用の液晶テレビに関してはその傾向が強くなってきている。このような状況において、液晶ディスプレイを構成する部材については、より低コストで高品質なものを高生産性で製造することが望まれており、特に液晶ディスプレイをカラー表示化させる機能を有するカラーフィルタは、従来高コストであったことからこのような要望が高まっている。
上記カラーフィルタは、通常、基材と、上記基材上に形成された遮光部と、上記遮光部の開口部に形成された複数色の着色層とを有するものであり、さらに上記遮光部上に形成された柱状スペーサや、上記カラーフィルタの着色層、遮光部、および柱状スペーサを覆うように形成されたオーバーコート層等の部材を有するものである。
また、上記柱状スペーサは、従来、樹脂材料を用いて形成される部材であるが、カラーフィルタの製造コストを削減するため、上記遮光部上に柱状の着色層を積層して形成された積層スペーサとする構成も提案されている(引用文献1)。
ここで、上記オーバーコート層は、通常、オーバーコート層形成用レジスト組成物を上記柱状スペーサ、遮光部、および着色層を覆うように塗布することによって形成されるものであるが、上記柱状スペーサ上に塗布されたオーバーコート層形成用レジスト組成物については、上記柱状スペーサの頂部から、上記着色層等の上に流れ落ちるレベリングが生じてしまい、上記柱状スペーサ上に形成されるオーバーコート層の厚みが薄くなってしまうといった問題があった。その結果、最終的に形成されるスペーサ高さ、すなわち、上記着色層上に形成されるオーバーコート層の表面から上記柱状スペーサ上に形成されるオーバーコート層の表面までの厚みを、十分に厚いものとすることが困難であるといった問題があった。
また、上記柱状スペーサとして上記積層スペーサを用いる場合は、通常、上記遮光部上に各色の着色層形成用レジスト組成物を塗布することによって積層スペーサの形成が行われる。この場合も、上記遮光部上に塗布された着色層形成用レジスト組成物や、上記遮光部上に形成された柱状の着色層上に塗布された着色層形成用レジスト組成物についてはレベリングが生じてしまうため、形成される柱状スペーサを十分な高さとすることが困難である場合があるといった問題があった。
このような問題を解消する方法としては、上層部材を形成するための塗工液に使用される溶剤を揮発性の高いものとして、レベリングの発生を抑制する方法等が考えられるが、上記塗工液に用いられる溶剤として揮発性の高いものを用いた場合は、形成される上層部材にムラを生じたり、塗工液の突沸が発生する等の問題があった。
ところで、上記基材上にパターン状に形成された、ある程度の高さを有する部材上に、塗布法によって別の部材を薄膜に形成する場合は、上層に形成される部材の塗工液を塗布した後、しばらく時間を置くことによって薄膜化する引き置き法が従来から用いられている。しかしながら、上記引き置き法のみでは、上層に形成される部材を形成する工程に時間がかかるため、製造コストが高くなるといった問題があった。
上述したように、ある程度の高さを有する部材上に、塗布法によって別の部材を形成する場合においては、上層の部材の厚みを制御することが困難であるといった問題があった。
特開平5−196946号公報
本発明は、基材上に形成された高さを有する第1部材上に、塗布法により第2部材を形成する際に、上記第2部材の厚みを容易に制御することが可能な液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法、およびこれを用いた液晶表示装置用基板の製造方法を提供することを主目的とする。
本発明者らは、上記問題を解決するため、鋭意研究を行った結果、基材上にパターン状に形成された第1部材上に形成される第2部材の厚みと、上記第2部材を形成するための液晶表示装置部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量とは、相関するものであることを見出した。また、上記第2部材の厚みと、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の剪断応力とは相関するものであることを見出した。そして、本発明者らは、上述した相関関係を用いて上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の処方を調整することにより、上記第1部材上に形成される第2部材の厚みを容易に制御することができることを見出し、本発明を完成させるに至ったのである。
すなわち、本発明は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された第1部材と、上記第1部材上に少なくとも一部が形成されている第2部材とを有する液晶表示装置用基板を製造する際に用いられ、少なくともポリマー成分および多官能モノマー成分を含有する液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法であって、上記第2部材の積層効率を最適化するために、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物に用いられる上記ポリマー成分の分子量を調整して、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の処方を調整することを特徴とする液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量を調整することにより、上記第2部材の積層効率を最適化することが可能となることから、上記第1部材上に形成される上記第2部材の厚みを容易に制御することが可能となる。
本発明は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された第1部材と、上記第1部材上に少なくとも一部が形成されている第2部材とを有する液晶表示装置用基板を製造する際に用いられ、少なくともポリマー成分および多官能モノマー成分を含有する液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法であって、上記第2部材の積層効率を最適化するために、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の剪断応力を調整して、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の処方を調整することを特徴とする液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の剪断応力を調整することにより、上記第2部材の積層効率を最適化することが可能となることから、上記第1部材上に形成される上記第2部材の厚みを容易に制御することが可能となる。
本発明においては、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の処方を調整する際に、予め検量線を作成し、これを用いることが好ましい。これにより、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の処方を、所望する第2部材の膜厚に合わせて調整することが容易となるからである。
本発明は、上述した液晶装置部材形成用レジスト組成物の製造方法を用いて、基材と、上記基材上に形成された柱状スペーサと、上記柱状スペーサ上に形成されたオーバーコート層とを有するカラーフィルタを形成する際に用いられるオーバーコート層形成用レジスト組成物を製造することを特徴とするオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法を提供する。
本発明によれば、本発明の製造方法により製造されたオーバーコート層形成用レジスト組成物を用いてオーバーコート層を形成することにより、上記柱状スペーサ上に十分な厚みでオーバーコート層を形成することが可能となるため、スペーサ高さの高いカラーフィルタを容易に形成することが可能となる。
本発明は、上述した液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法を用いて予め調製された液晶表示装置部材形成用レジスト組成物を用いて、基材上にパターン状に形成された第1部材上に第2部材を形成することを特徴とする液晶表示装置用基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物を用いることにより、上記第1部材上に上記第2部材を、厚みを制御して形成することが容易となることから、高品質な液晶表示装置用基板を容易に製造することが可能となる。
本発明においては、予め、上記ポリマー成分の分子量または上記剪断応力の値が異なる液晶表示装置部材形成用レジスト組成物を複数調製し、複数の上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の中から所定の積層効率を有するものを選択して用いることが好ましい。これにより、上記第1部材上に上記第2部材を形成する際に、第2部材の厚みを制御して形成することが容易になるからである。
本発明は、上述したオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法を用いて予め調製されたオーバーコート層形成用レジスト組成物を用いて、基材上に形成された柱状スペーサ上にオーバーコート層を形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物を用いて、上記オーバーコート層を上記柱状スペーサ上に厚みを制御して形成することが容易となることから、スペーサ高さの高いカラーフィルタを容易に製造することが可能となる。
本発明においては、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量や、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の剪断応力を調整することにより、上記第1部材上に形成される上記第2部材を所定の厚みに容易に制御することが可能となるといった作用効果を奏する。
カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 半透過半反射型液晶表示装置用カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 モノクロ液晶表示装置用遮光部基板の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法、オーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法、液晶表示装置用基板の製造方法、およびカラーフィルタの製造方法についてそれぞれ説明する。
A.液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法
本発明の液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された第1部材と、上記第1部材上に少なくとも一部が形成されている第2部材とを有する液晶表示装置用基板を製造する際に用いられ、少なくともポリマー成分および多官能モノマー成分を含有する液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法であって、上記第2部材の積層効率を最適化するために、上記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の処方を調整することを特徴とする製造方法である。
本発明により製造される液晶部材形成用レジスト組成物は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された第1部材と、上記第1部材上に少なくとも一部が形成されている第2部材とを有する液晶表示装置用基板の第2部材を形成する際に用いられるものであることから、以下の記載においては、液晶表示装置部材形成用レジスト組成物を、第2部材形成用レジスト組成物と称して説明する場合がある。
ここで、「第1部材」とは、上述したように、基材上にパターン形成され、かつ、上記第1部材上に上記第2部材の少なくとも一部が形成される部材である。また、上記第1部材としては、上記第1部材上に上記第2部材の少なくとも一部を形成することが可能であるならば特に限定されるものではなく、単層であってもよいし、2層以上が積層されてなるものであってもよい。さらに、上記第1部材は、上記基材直上に形成されているものであってもよいし、上記基材および第1部材の間に他の部材が形成されているものであってもよい。
また、「第2部材の積層効率」とは、上記第1部材上および基材上に、単位面積当たり同量の第2部材形成用レジスト組成物を塗布して第2部材を形成した際に、上記第1部材上に形成される第2部材の厚みをT1、上記基材上に形成される第2部材の厚みをT2とした場合、積層効率(%)=T1/T2×100で示される値を指すものである。
なお、上記第2部材が第1部材上にのみ形成されるものである場合は、第2部材の積層効率は、測定用基材と、上記測定用基材上に形成された測定用第1部材と、上記測定用第1部材および測定用基材上に単位面積当たり同量の第2部材形成用レジスト組成物を塗布して形成された測定用第2部材とを有する測定用液晶表示装置用基板を別途作製し、上記測定用第1部材上に形成される測定用第2部材の厚みをT1’、上記測定用基材上に形成される測定用第2部材の厚みをT2’とした場合、積層効率(%)=T1’/T2’×100で示される値を指すものとする。
本発明は、上記第2部材形成用レジスト組成物の処方を調整する方法の違いにより2つの態様に分けて考えることが可能である。このような2つの態様としては、具体的には、上記第2部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量を調整する態様(以下、第1態様とする。)と、上記第2部材形成用レジスト組成物の剪断応力を調整する態様(以下、第2態様とする。)とが挙げられる。以下、それぞれの態様について説明する。
1.第1態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法
本態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法は、上記第2部材の積層効率を最適化するために、上記第2部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量を調整することにより、上記第2部材形成用レジスト組成物の処方を調整することを特徴とする製造方法である。
上述したように、従来から行われている液晶表示装置用基板の製造方法においては、上記第1部材上に形成される第2部材の厚みを制御することが困難であるといった問題があった。そこで、本発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意検討を行った結果、例え上記第2部材形成用レジスト組成物の粘度が同一であったとしても、上記第2部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量が大きなものほど、上記第2部材の積層効率を高いものとすることができることを見出した。これにより、上記第2部材を所定の厚みで第1部材上に形成するためには、上記第2部材の積層効率が所定の値となるような分子量のポリマー成分を選択して用いることによって、第2部材形成用レジスト組成物の処方を調整すればよいことを見出し、本態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法を完成させるに至ったのである。
ここで、上記第2部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量が大きくなるほど、上記第2部材の積層効率を高いものとすることができる理由については明らかではないが次のように考えられる。
上記ポリマー成分の分子量が大きくなると、分子間力が増すことから、上記第2部材形成用レジスト組成物は流動しにくい状態となる。この結果、第1部材の頂部に塗布された第2部材形成用レジスト組成物が、上記第1部材の頂部から流れ落ちてしまうことを軽減することができると考えられる。
また、ポリマー成分の量を一定とした場合、分子量が大きなものの方が分子量の小さなものに比べて硬化反応における反応末端が少ないことから、硬化反応にかかる時間が短いものとなる。このことからも、第1部材の頂部に塗布された第2部材形成用レジスト組成物が、上記第1部材の頂部から流れ落ちてしまうことを軽減することができると考えられる。
以上から、上記第2部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量が大きくなるほど、上記第2部材の積層効率を高いものとすることができるものと考えられる。
また、上記ポリマー成分の分子量および第2部材の積層効率の関係は、ポリマーの主鎖の炭素骨格が同一である系においてポリマー成分の分子量を変化させた際により良好に現れるものである。ここで、「ポリマーの主鎖の炭素骨格が同一である」とは、共重合体を形成する各ユニットの構造および並びが同一であること、もしくは、ランダム共重合体であれば各ユニットの構造が同一であることを指すものとする。
本態様によれば、上記第2部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量を調整して、上記2部材形成用レジスト組成物の処方を調整することにより、上記第1基材上に第2部材を形成する際に、第2部材の厚みを容易に制御して形成することが可能となる。
また、本態様においては、上記ポリマー成分の分子量を変化させることで上記第2部材の積層効率を最適化させることが可能であり、上記第2部材形成用レジスト組成物の粘度等の物性については従来から用いられている樹脂部材形成用レジスト組成物と同様とすることができることから、上記第2部材形成用レジスト組成物を用いて、均質な第2部材を容易に形成することが可能となる。
本態様において、上記ポリマー成分の分子量を調整する調整方法としては、上記第2部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量を調整して、上記第2部材の積層効率を最適化することができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、複数のポリマーの主鎖の炭素骨格が異なるポリマー成分から1のポリマー成分を選択してポリマー成分の分子量を調整する方法であってもよいし、また例えば、ポリマーの主鎖の炭素骨格が同一である系を用いてポリマー成分の分子量を調整する方法であってもよい。本態様においては、なかでもポリマーの主鎖の炭素骨格が同一である系を用いることが好ましく、特に同一の種類のポリマー成分の分子量を調整することが好ましい。これにより、上記第2部材の積層効率をより良好に制御することができるからである。
本態様における上記第2部材形成用レジスト組成物の処方の調整方法としては、上記第1部材上に上記第2部材を所望の膜厚に形成することが可能であるならば特に限定されるものではなく、例えば上記第2部材の積層効率が小さくなるように、上記第2部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分として分子量の小さなものを用いて上記第2部材形成用レジスト組成物の処方を調整してもよいし、また、例えば上記第2部材の積層効率が大きくなるように、上記第2部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分として分子量の大きなものを用いて上記第2部材形成用レジスト組成物の処方を調整してもよい。
また、本態様において、上記第2部材形成用レジスト組成物の処方を調整する方法としては、上記第2部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量を調整することにより、上記第2部材の積層効率を最適化することができる方法であれば特に限定されるものではないが、上記第2部材形成用レジスト組成物の処方を調整する際に、予め検量線を作成し、これを用いることが好ましい。上記検量線を用いることにより、上記第2部材形成用レジスト組成物の処方を効率良く調整することが可能となるからである。
上記検量線の作成方法としては、予め、ポリマー成分の分子量の異なる第2部材形成用レジスト組成物を複数用意し、それぞれの第2部材形成用レジスト組成物の第2部材の積層効率を求め、ポリマー成分の分子量を横軸に、第2部材の積層効率の値を縦軸にとったグラフを作成する方法を一例として挙げることができる。
上記第2部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量としては、上記第2部材の積層効率を最適化して、上記第1部材上に形成される第2部材の厚みを容易に制御することが可能な第2部材形成用レジスト組成物とすることが可能であれば、特に限定されるものではないが、3,000〜200,000の範囲内、なかでも5,000〜80,000の範囲内、特に8,000〜40,000の範囲内であることが好ましい。上記ポリマー成分の分子量が上記範囲に満たない場合、もしくは上記範囲を超える場合は、上記第2部材形成用レジスト組成物を調製することが困難であるからである。なお、上記ポリマーの分子量は、ポリマー成分の平均分子量であり、ポリスチレン換算した値である。
なお、上記ポリマー成分の分子量は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
上記ポリマー成分としては、本態様により製造される第2部材形成用レジスト組成物を用いて所定の厚みを有する第2部材を上記第1部材上に形成することができるものであれば特に限定されるものではなく、具体的には、重合可能なモノマーであるグリシジルメタクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、スチレン、メチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等の1種以上と、メタクリル酸、アクリル酸の2量体等を挙げることができ、特に、ベンジルメタクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、スチレンの1種以上と、アクリル酸の2量体等を用いることが好ましい。
本態様により製造される第2部材形成用レジスト組成物の固形分中のポリマーの含有量としては、上記第2部材形成用レジスト組成物により形成される第2部材の種類によって適宜調整されるものである。
本態様により製造される第2部材形成用レジスト組成物は上記ポリマー成分の他に、少なくとも多官能モノマー成分を含有するものである。このような多官能モノマー成分としては、本態様により製造される第2部材形成用レジスト組成物を用いて所定の厚みを有する第2部材を上記第1部材上に形成することができるものであれば、特に限定されるものではなく、一般的な樹脂部材に用いられる多官能モノマー成分と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様により製造される第2部材形成用レジスト組成物は、少なくともポリマー成分および多官能モノマー成分を含有するものであれば特に限定されるものではなく、必要な成分を適宜選択して追加することができる。
本態様により製造される第2部材形成用レジスト組成物の成分としては、例えば重合開始剤を挙げることができる。このような重合開始剤としては、例えば、上記第2部材形成用レジスト組成物が熱硬化型のレジスト組成物である場合は、熱重合開始剤を加えることができる。また例えば、上記第2部材形成用レジスト組成物が光硬化型のレジスト組成物である場合は、光重合開始剤を挙げることができる。
なお、上記第2部材形成用レジスト組成物が光硬化型のレジスト組成物である場合は、ネガ型の組成物であってもよいし、ポジ型の組成物であってもよい。
また、本態様により製造される第2部材形成用レジスト組成物は、例えば、着色剤、界面活性剤、消泡剤、重合停止剤等を含有していてもよい。
また、本態様により製造される第2部材形成用レジスト組成物の粘度については、上記第2部材形成用レジスト組成物を用いて、上記第1部材上に所定の厚みを有する第2部材を形成することができる程度の粘度であれば、特に限定されるものではなく、一般的な樹脂部材を形成する際に用いられる樹脂部材形成用レジスト組成物の粘度と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、上記第2部材形成用レジスト組成物の粘度の調整方法としては、塗布法により上記第2部材を良好に形成可能な粘度とすることができる方法であれば、特に限定されるものではなく、例えば上記ポリマー成分の分子量の調整とともに、上記第2部材形成用レジスト組成物の固形分中の上記ポリマー成分の含有量を調整する方法等を挙げることができる。より具体的には、上記ポリマー成分の分子量が大きなものほど、上記第2部材形成用レジスト組成物の固形分中の上記ポリマー成分の含有量を少なくすることにより、上記第2部材形成用レジスト組成物の粘度を好適なものとすることが可能となる。
また、本態様により製造される第2部材形成用レジスト組成物の粘度以外の物性については、上記第2部材形成用レジスト組成物を用いて、上記第1部材上に所定の厚みを有する第2部材を形成することができる物性であれば、特に限定されるものではなく、一般的な樹脂部材を形成する際に用いられる樹脂部材形成用レジスト組成物の物性と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様に用いられる第2部材形成用レジスト組成物の材料を混合する方法としては、一般的な樹脂部材を形成する樹脂部材形成用レジスト組成物を製造する際に用いられる方法と同様とすることができ、例えば、ペイントシェーカー、ビーズミル、サンドグラインドミル、ボールミル、アトライターミル、2本ロールミル、3本ロールミル等が挙げられる。
本態様により製造される第2部材形成用レジスト組成物としては、基材と、上記基材上にパターン状に形成された第1部材と、上記第1部材上に少なくとも一部が形成されている第2部材とを有する液晶表示装置用基板の第2部材を形成するために用いられるものであれば特に限定されるものではない。
ここで、上記液晶表示装置用基板の具体例としてはカラーフィルタ、半透過半反射型液晶表示装置用カラーフィルタ、およびモノクロ液晶表示装置用遮光部基板等を挙げることができる。これらの液晶表示装置用基板の具体例については、後述する「3.第2部材形成用レジスト組成物の製造方法」の項で詳しく説明するため、ここでの説明は省略する。また、上記第2部材形成用レジスト組成物の具体例については、上記液晶表示装置用基板の具体例に合わせて「3.第2部材形成用レジスト組成物の製造方法」の項で説明するため、ここでの説明は省略する。
また、液晶表示装置用基板に用いられる第1部材および基材については、一般的な液晶表示装置用基板に用いられるものと同様とすることができる。上記第1部材および基材の具体例についても、上記液晶表示装置用基板の具体例に合わせて「3.第2部材形成用レジスト組成物の製造方法」の項で説明するため、ここでの説明は省略する。
2.第2態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法
次に、第2態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法について説明する。
本態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法は、上記第2部材の積層効率を最適化するために、上記第2部材形成用レジスト組成物の剪断応力を調整して、上記第2部材形成用レジスト組成物の処方を調整することを特徴とする第2部材形成用レジスト組成物の製造方法である。
本発明者らは、上述した従来の問題を解決すべく鋭意検討を行った結果、例え上記第2部材形成用レジスト組成物の粘度が同一であったとしても、上記第2部材形成用レジスト組成物の剪断応力が大きいものほど、上記第2部材の積層効率を高いものとすることができることを見出した。これにより、上記第2部材を所定の厚みで第1部材に形成するためには、上記第2部材の積層効率が所定の値となるように、上記第2部材形成用レジスト組成物の剪断応力を調整して、第2部材形成用レジスト組成物の処方を調整すればよいことを見出し、本態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法を完成させるに至ったのである。
ここで、上記第2部材形成用レジスト組成物の剪断応力とは、上記第2部材形成用レジスト組成物内部のある面積Aの面の平行方向に剪断力Tが作用している場合に、剪断応力τ=T/A(N/m)で表される値を指す。また、上記剪断応力は、測定治具として二重円筒を用い、一定の温度下で剪断速度を徐々に上げていくことによる静的測定によって測定されるものであり、レオメータにより測定されるものである。上記レオメータとしては、例えばPhysica社のMCR300等を用いることができる。
ここで、上記第2部材形成用レジスト組成物の剪断応力が大きくなるほど、上記第2部材の積層効率を高いものとすることができる理由としては、明らかではないが、次のように考えられる。
上記剪断応力は、剪断力に対してひずみを小さくしようと、抵抗する方向に働く力を表すものである。よって、上記第2部材形成用レジスト組成物の剪断応力が大きくなるほど、第1部材の頂部から流れ落ちる力に抵抗する力が大きく、レベリングを抑制する力が大きくなるものと考えられる。
このように、本態様によれば、上記第2部材形成用レジスト組成物の剪断応力を調整することにより、上記第2部材の積層効率を最適化することが可能となることから、上記第1部材上に形成される上記第2部材の厚みを容易に制御することが可能となる。
より具体的には、第2部材の高さを高く形成する場合は、上記第2部材の積層効率が高くなるように、上記第2部材形成用レジスト組成物の剪断応力が大きくなるように上記第2部材形成用レジスト組成物の処方を調整すればよい。
一方、上記第2部材の高さを低く形成する場合には、上記第2部材の積層効率が低くなるように、上記第2部材形成用レジスト組成物の剪断応力が小さくなるように上記第2部材形成用レジスト組成物の処方を調整すればよい。
また、本態様において、上記第2部材形成用レジスト組成物の処方を調整する方法としては、上記第2部材形成用レジスト組成物の剪断応力を調整することにより、上記第2部材の積層効率を最適化することができる方法であれば特に限定されるものではないが、予め、検量線を作成し、これを用いることが好ましい。検量線を用いることにより、上記第2部材形成用レジスト組成物の処方を効率良く調整することが可能となるからである。
上記検量線の作成方法としては、上記剪断応力の異なる第2部材形成用レジスト組成物を複数用意し、それぞれの第2部材形成用レジスト組成物の第2部材の積層効率を求め、上記剪断応力を横軸に、上記第2部材の積層効率を横軸にとったグラフを形成する方法を一例として挙げることができる。
上記第2部材形成用レジスト組成物の剪断応力としては、上記第2部材の積層効率を最適化して、上記第1部材上に形成される第2部材の厚みを容易に制御することが可能な第2部材形成用レジスト組成物とすること可能な剪断応力であれば、特に限定されるものではないが、剪断速度=0.1[1/s]の条件において、2.00×10−4N/m〜5.00×10−4N/mの範囲内、なかでも2.50×10−4N/m〜4.50×10−4N/mの範囲内、特に3.00×10−4N/m〜4.50×10−4N/mの範囲内であることが好ましい。上記剪断応力が上記範囲に満たない場合、もしくは上記範囲を超える場合は、上記第1部材上に第2部材を形成することが困難となるからである。
上記第2部材形成用レジスト組成物の剪断応力は、上記第2部材形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分、多官能モノマー成分、もしくはその他の成分の種類、配合量等を変化させることによって調整することができるが、なかでも上記ポリマー成分により調整を行うことが好ましい。
上記第2部材形成用レジスト組成物に用いられる材料、およびその配合量等については、形成される第2部材により適宜選択されるものである。また、上記第2部材形成用レジスト組成物の材料を混合する方法、および第2部材形成用レジスト組成物の粘度等の物性等については、「1.第1態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、本態様により製造される第2部材形成用レジスト組成物の具体例については、「1.第1態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
3.第2部材形成用レジスト組成物の製造方法
本発明の製造方法により製造される第2部材形成用レジスト組成物としては、基材と、上記基材上にパターン状に形成された第1部材と、上記第1部材上に少なくとも一部が形成されている第2部材とを有する液晶表示装置用基板を製造する際に、上記第2部材の積層効率を最適化して形成するために用いられるものであれば特に限定されるものではない。
ここで、上記液晶表示装置用基板としては、例えばカラーフィルタ、半透過半反射型液晶表示装置用カラーフィルタ、およびモノクロ液晶表示装置用遮光部基板等を挙げることができる。以下、各液晶表示装置用基板において、本発明により製造された第2部材形成用レジスト組成物を用いて、上記第2部材の積層効率を最適化する方法について説明する。
(1)カラーフィルタ
まず、本発明により製造される第2部材形成用レジスト組成物を用いることが可能なカラーフィルタについて図を用いて説明する。
図1はカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図1に示すように、カラーフィルタ10は、基材1と、基材1上に形成された遮光部2と、遮光部2の開口部に形成された複数色の着色層3(図1では、赤色着色層3R、緑色着色層3G、および青色着色層3B)と、遮光部2上に形成された柱状スペーサ4と、遮光部2、着色層3および柱状スペーサ4を覆うように形成されたオーバーコート層5とを有するものである。
本発明の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法は、例えば上記カラーフィルタの上記柱状スペーサ上に形成される上記オーバーコート層を形成するためのオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法として用いることができる。
ここで、上記柱状スペーサ上に形成されるオーバーコート層は、カラーフィルタのスペーサ高さを高いものとするために、ある程度の厚みで形成される必要があるものである。しかしながら、従来の製造方法により製造されたオーバーコート層形成用レジスト組成物を用いた場合は、柱状スペーサ上に塗布したオーバーコート層形成用レジスト組成物についてはレベリングが生じてしまうため、十分な厚みで形成することが困難であるといった問題があった。
一方、本発明の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法を用いてオーバーコート層形成用レジスト組成物を製造した場合は、上記柱状スペーサ上に形成されるオーバーコート層の厚みを十分なものとし、かつ、上記着色層および遮光部上に形成されるオーバーコート層の厚みを上記着色層および遮光部を保護することが可能な厚みとすることができるような、オーバーコート層の積層効率を有するオーバーコート層形成用レジスト組成物とすることができる。
また、本発明の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法は、上記カラーフィルタの着色層形成用レジスト組成物の製造方法として用いることができる。
ここで、図1に示す柱状スペーサ4は、複数色の柱状の着色層(図1では、赤色着色層4R、緑色着色層4G、および青色着色層4B)が積層してなる積層スペーサである。
このような積層スペーサは、遮光部上に着色層形成用レジスト組成物を塗布することによって各色の柱状の着色層を積層させて形成されるものであるため、それぞれの柱状の着色層が十分な厚みを有することができず、その結果、形成される積層スペーサの高さが所望する高さよりも低くなるといった問題があった。また、上層に形成される柱状の着色層ほど、その厚みが薄くなってしまうといった問題があった。
一方、本発明の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法を用いて着色層形成用レジスト組成物を製造した場合は、上記積層スペーサを所定の高さとするためにそれぞれの柱状の着色層を十分な厚みで形成することができ、かつ、遮光部の開口部に形成される着色層についても良好な画像表示を行うことが可能となるような厚みを有することができるような、着色層の積層効率を有する着色層形成用レジスト組成物とすることができる。
このように、本発明の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法は、カラーフィルタに用いられる部材を形成するためのレジスト組成物の製造方法として用いることができる。
なお、上記カラーフィルタに用いられる基材、遮光部、および柱状スペーサ等については一般的なカラーフィルタに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(2)半透過半反射型液晶表示装置用カラーフィルタ
本発明により製造される第2部材形成用レジスト組成物は、半透過半反射型液液晶表示装置用カラーフィルタに用いられる着色層を形成する際にも用いることが可能である。このような半透過半反射型液晶表示装置用カラーフィルタについて、以下に図を用いて説明する。
図2は、半透過半反射型液晶表示装置用カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図2に示すように、半透過半反射型液晶表示装置用カラーフィルタ20は、基材1と、基材1上に形成された遮光部2と、基材1上に形成された光路差調整層6と、基材1および光路差調整層6を覆うように形成された複数の着色層3(図2では、赤色着色層3R、緑色着色層3G、および青色着色層3B)とを有し、基材1上に形成された着色層3を透過光用着色層として用い、光路差調整層6上に形成された着色層3を反射光用着色層として用いるものである。
ここで、半透過半反射型液晶表示装置においては、反射光用領域では進入してきた外光が通常2回カラーフィルタを通過するのに対し、透過光用領域では通常1回のみカラーフィルタを通過することになり、透過表示時と反射表示時とは色特性が異なるという問題点があり、上記問題点を解決するためには、透過光用着色層と、反射光用着色層との膜厚比を調節することが必要である。上記膜厚比を調整するために、例えば透明基板上に光路差調整層を形成し、上記光路差調整層上に上記反射光用着色層を形成する際に、上記引き置き法を用いて上記反射光用着色層を薄膜に形成する方法が従来から用いられているが、引き置き法を用いた場合は製造工程に時間がかかるため、製造コストが高くなるといった問題があった。
一方、本発明の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法を用いて上記着色層形成用レジスト組成物を製造した場合は、上記光路差調整層上に形成される反射光用着色層の厚みを薄く形成することができ、かつ、上記透過光用着色層についても画像表示に適した厚みとすることができるような、上記着色層の積層効率(透過光用着色層および反射光用着色層の膜厚比)を有する着色層形成用レジスト組成物とすることができる。
なお、上記半透過半反射型液晶表示装置用カラーフィルタに用いられる基材、遮光部および光路差調整層等については、一般的な半透過半反射型液晶表示装置用カラーフィルタに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(3)モノクロ液晶表示装置用遮光部基板
本発明により製造される第2部材形成用レジスト組成物は、モノクロ液晶表示装置用遮光部基板に用いられる柱状スペーサを形成する場合にも用いることができる。
図3は、モノクロ液晶表示装置用遮光部基板の一例を示す概略断面図である。図3に示すように、モノクロ液晶表示装置用遮光部基板30は、基材1と、基材1上に形成された遮光部2と、遮光部2上に形成された柱状スペーサ4とを有するものである。このようなモノクロ液晶表示装置用基板30においては、遮光部2として樹脂製遮光部が用いられる場合がある。上記樹脂製遮光部は、ある程度の高さを有する部材であるため、上記樹脂製遮光部上に塗布された柱状スペーサ形成用レジスト組成物についてはレベリングが生じてしまい、形成される柱状スペーサの高さが所望する高さよりも低く形成される場合があるといった問題があった。
一方、本発明の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法を用いて、上記柱状スペーサ形成用レジスト組成物を製造した場合は、上記樹脂製遮光部上に形成される柱状スペーサの厚みを十分な厚みとし、かつ、上記柱状スペーサ形成用レジスト組成物の塗布量を最小限とすることができるような、柱状スペーサの積層効率を有する柱状スペーサ形成用レジスト組成物とすることができる。
なお、上記モノクロ液晶表示装置用遮光部基板に用いられる樹脂製遮光部等については、一般的なモノクロ液晶表示装置用遮光部基板に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(4)その他
本発明は、上述したオーバーコート層形成用レジスト組成物、着色層形成用レジスト組成物、柱状スペーサ形成用レジスト組成物等以外の液晶表示装置用部材を形成するための組成物を製造する際にも用いることが可能である。
また、本発明においては、上記第2部材の積層効率を最適化することが可能であれば、上記第2部材形成用レジスト組成物の処方の調整方法については特に限定されるものではなく、上記ポリマー成分の分子量または上記剪断応力のいずれか一方を調整してもよいし、上記ポリマー成分の分子量および上記剪断応力の両方を調整してもよい。
B.オーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法
次に、本発明のオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法について説明する。
本発明のオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法は、「A.液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法」を用いて、基材と、上記基材上に形成された柱状スペーサと、上記柱状スペーサ上に形成されたオーバーコート層とを有するカラーフィルタを形成する際に用いられるオーバーコート層形成用レジスト組成物を製造することを特徴とする製造方法である。
ここで、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物を用いて形成されるカラーフィルタについては、上述した「A.液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法」の項で説明した図1と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、本発明により製造されたオーバーコート層形成用レジスト組成物を用いてオーバーコート層を形成することにより、上記柱状スペーサ上に形成されるオーバーコート層の厚みを十分なものとすることができ、スペーサ高さの高いカラーフィルタとすることが可能となる。
本発明は、上述した「A.液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法」を用いたものであり、具体的には、上記オーバーコート層の積層効率を最適化するために、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物の処方を調整することを特徴とする製造方法である。
ここで、「オーバーコート層の積層効率」とは、上記柱状スペーサ上、および基材上に、単位面積当たり同量のオーバーコート層形成用レジスト組成物を塗布してオーバーコート層を形成した際に、上記柱状スペーサ上に形成されるオーバーコート層の膜厚をT3、上記基材上に形成されるオーバーコート層の膜厚をT4とした場合、積層効率(%)=T3/T4×100で示される値を指すものである。
また、「オーバーコート層の積層効率を最適化する」とは、カラーフィルタを液晶表示装置に用いた際に、上記柱状スペーサ上に形成されるオーバーコート層の厚みを十分なものとして上記カラーフィルタおよび対向基板のセルギャップを良好な表示ができる程度の値とすることが可能なスペーサ高さとすることができ、かつ、上記カラーフィルタ全体に形成されるオーバーコート層により、上記着色層および遮光部を保護することが可能であり、着色層および遮光部等からの不純物の溶出を防ぐことが可能となるようなオーバーコート層を形成することが可能となるように、オーバーコート層の積層効率を調整することを指す。
上記オーバーコート層の積層効率としては、上記柱状スペーサ上に上記オーバーコート層を形成することにより、スペーサ高さを所定の高さとすることができる程度の積層効率であれば特に限定されるものではないが、10%〜60%の範囲内、なかでも10%〜50%の範囲内、特に15%〜40%の範囲内であることが好ましい。上記オーバーコート層の積層効率が上記範囲に満たない場合は、上記スペーサ高さを十分なものとすることができず、上記オーバーコート層が形成されたカラーフィルタを用いて液晶表示装置を組み立てることが困難となる可能性があるからであり、上記オーバーコート層の積層効率が上記範囲を超えるようなオーバーコート層形成用レジスト組成物は製造することが困難であるからである。
また、本発明においては、「A.液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法」の項で説明した第1態様および第2態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法のいずれも用いることが可能である。第1態様の第2部材形成用レジスト組成物を用いた態様を第1態様のオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法、第2態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法を用いた態様を第2態様のオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法として、以下それぞれ説明する。
1.第1態様のオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法
本態様のオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法は、上述したように、上記第1態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法を用いたことを特徴とするものである。具体的には、上記オーバーコート層の積層効率を最適化するために、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量を調整して、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物の処方を調整することを特徴とするものである。
本態様に用いられるポリマー成分としては、上記オーバーコート層の積層効率を最適化することができるものであれば、特に限定されるものではない。具体的には、上述した「A.液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、本態様においては、上述したポリマー成分以外にも、一般的なカラーフィルタに用いられるオーバーコート層に用いられるポリマー成分を含有させることが可能である。具体的には、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレート、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンズイミダゾール、ポリアクリルニトリル、エピクロルヒドリン、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のポリマーが挙げられる。
上記オーバーコート層形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量としては、上記オーバーコート層の積層効率を最適化して、上記柱状スペーサ上に上記オーバーコート層の膜厚を制御して形成することができるのであれば特に限定されるものではないが、3,000〜200,000の範囲内、なかでも5,000〜80,000の範囲内、特に8,000〜40,000の範囲内であることが好ましい。上記ポリマー成分の分子量が上記範囲に満たない場合は、本態様により形成されるオーバーコート層形成用レジスト組成物を用いても、上記柱状スペーサ上に十分な厚みを有するオーバーコート層を形成することが困難であるからである。また、上記ポリマー成分の分子量が上記範囲を超えるようなポリマー成分は、通常、オーバーコート層形成用レジスト組成物には用いられないからである。なお、上記ポリマー成分の分子量は、ポリマー成分の平均分子量であり、ポリスチレン換算した値である。
なお、上記ポリマー成分の重合平均分子量は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
また、本態様により製造されるオーバーコート層形成用レジスト組成物の固形分中のポリマー成分の含有量としては、上記オーバーコート層の積層効率を最適化し、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物を用いて上記柱状スペーサ上に厚みを制御してオーバーコート層を形成することができるものであれば特に限定されるものではないが、10質量%〜80質量%の範囲内、なかでも15質量%〜70質量%の範囲内、特に20質量%〜60質量%の範囲内であることが好ましい。上記ポリマー成分の含有量が上記範囲に満たない場合、もしくは上記範囲を超える場合は、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物を用いてオーバーコート層を形成することが困難となる可能性があるからである。
本態様により製造されるオーバーコート層形成用レジスト組成物は、上述したポリマー成分の他に、少なくとも多官能モノマー成分を含有するものである。上記多官能モノマー成分については、一般的なオーバーコート層形成用レジスト組成物に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様においては、オーバーコート層形成用レジスト組成物の材料として、上記ポリマー成分、および多官能モノマー成分の他にも必要な成分を適宜追加することができる。このような成分としては、一般的なカラーフィルタのオーバーコート層に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、本態様により製造されるオーバーコート層形成用レジスト組成物の粘度等の物性についても、一般的なオーバーコート層形成用レジスト組成物の物性と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様における上記オーバーコート層形成用レジスト組成物の処方の調整方法としては、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物に用いられるポリマー成分の分子量を調整することにより、上記オーバーコート層の積層効率を最適化できる方法であれば特に限定されるものではないが、予め検量線を作成し、これを用いることがより好ましい。これにより、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物の処方を効率良く調整することが可能となるからである。
上記検量線の作成方法については、「A.液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法」の項で説明した方法と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様に用いられる上記オーバーコート層形成用レジスト組成物の材料を混合する方法については、「A.液晶表示装置部材形成用レジスト組成物」の項で説明した方法と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
上記オーバーコート層形成用レジスト組成物が用いられるカラーフィルタに用いられる基材、柱状スペーサ、およびその他の部材については一般的なカラーフィルタに用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
2.第2態様のオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法
本態様のオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法は、上述したように、上記第2態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法を用いたことを特徴とするものである。具体的には、上記オーバーコート層の積層効率を最適化するために、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物の剪断応力を調整して、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物の処方を調整することを特徴とするものである。
本態様のオーバーコート層形成用レジスト組成物の剪断応力としては、上記オーバーコート層の積層効率を最適化して、上記柱状スペーサ上に上記オーバーコート層の膜厚を制御して形成することができる程度の剪断応力であれば特に限定されるものではないが、剪断速度=0.1[1/s]の条件において、2.00×10−4N/m〜5.00×10−4N/mの範囲内、なかでも2.50×10−4N/m〜4.50×10−4N/mの範囲内、特に3.00×10−4N/m〜4.50×10−4N/mの範囲内であることが好ましい。上記剪断応力が上記範囲に満たない場合は、本態様により製造されたオーバーコート層形成用レジスト組成物を用いて、柱状スペーサ上にオーバーコート層を十分な厚みで形成することが困難となるからであり、上記剪断応力が上記範囲に満たないようなオーバーコート層形成用レジスト組成物は製造することが困難であるからである。
本態様に用いられるオーバーコート層形成用レジスト組成物に用いられる材料、製造されるオーバーコート層形成用レジスト組成物の物性、および上記材料の混合方法等については、上記第1態様のオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法の項で記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、本態様により製造されるオーバーコート層形成用レジスト組成物が用いられる液晶表示装置用基板の基材、柱状スペーサ、およびその他の部材については、「1.第1態様の第2部材形成用レジスト組成物の製造方法」に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
C.液晶表示装置用基板の製造方法
本発明の液晶表示装置用基板の製造方法は「A.液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法」を用いて予め調製された第2部材形成用レジスト組成物を用いて、基材上に形成された第1部材上に第2部材を形成することを特徴とする製造方法である。
本発明によれば、上記第2部材形成用レジスト組成物を用いることにより、第1部材上に上記第2部材を厚みを制御して形成することが容易となることから、高品質な液晶表示装置用基板を容易に製造することが可能となる。
上記第2部材形成用レジスト組成物を予め調製する方法としては、調製された第2部材形成用レジスト組成物を用いて第1部材上に第2部材を、所定の厚みに制御して形成することができる方法であれば特に限定されるものではない。
例えば、「A.液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法」の項で説明した検量線を用いて、上記第2部材の積層効率を最適化するために、上記第2部材形成用レジスト組成物の処方を調整することにより、上記第2部材形成用レジスト組成物を調製する方法を挙げることができる。
また例えば、予め、ポリマー成分の分子量または剪断応力の値が異なる第2部材形成用レジスト組成物を複数調製し、複数の上記第2部材形成用レジスト組成物の中から所定の積層効率を有するものを選択して用いる方法を挙げることができる。
上述した2つの方法は、いずれも上記第1部材上に第2部材を形成する際に、その厚みを制御して形成することが容易となることから好ましい。
本発明に用いられる第2部材形成用レジスト組成物の製造方法、および第2部材形成用レジスト組成物については、「A.液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明の製造方法により製造される液晶表示装置用基板としては、基材と、上記基材上にパターン状に形成された第1部材と、上記第1部材上に少なくとも一部が形成されている第2部材とを有するものであれば特に限定されるものではない。具体的には、カラーフィルタ、半透過半反射型液晶表示装置用カラーフィルタ、モノクロ液晶表示装置用遮光部基板等を挙げることができる。
D.カラーフィルタの製造方法
本発明のカラーフィルタの製造方法は、「B.オーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法」の項で説明したオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法を用いて、予め、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物を調製し、基材上に形成された柱状スペーサ上に上記オーバーコート層を形成することを特徴とするものである。
本発明によれば、柱状スペーサ上に十分な厚みでオーバーコート層を形成することが可能となることから、十分なスペーサ高さを有するカラーフィルタを製造することが可能となる。
本発明に用いられるオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法、およびオーバーコート層形成用レジスト組成物については、「B.オーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法」で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。また、オーバーコート層形成用レジスト組成物を予め調製する方法については、「C.液晶表示装置用基板の製造方法」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明により形成されるカラーフィルタのスペーサ高さとしては、用途により適宜選択されるものであるが、1.5μm〜5.0μmの範囲内、なかでも2.0μm〜4.0μmの範囲内、特に2.5μm〜4.0μmの範囲内であることが好ましい。上記スペーサ高さが上記範囲に満たない場合は、上記カラーフィルタを液晶表示装置に用いた際にセルギャップを十分に保つことが困難となる可能性があるからであり、上記スペーサ高さが上記範囲に満たない場合は、近年要望が高まっている薄膜の液晶表示装置を製造することが困難となるからである。
上記カラーフィルタのその他の部材の形成方法については、一般的なカラーフィルタの製造時に用いられる方法と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明について、実施例を用いてさらに詳しく説明する。
[参考例1および実施例1〜実施例2]
下記に示す組成のオーバーコート層形成用レジスト組成物(第2部材形成用レジスト組成物)をそれぞれ準備した。なお、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物の粘度はAND社の小型振動式粘度計CJV5000を用いて3.8m・Pa〜3.9m・Paの粘度とした。
<参考例1のオーバーコート層形成用レジスト組成物の組成>
・ポリマー成分(ベンジルメタクリレート−スチレン−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート−アクリル酸共重合体:平均分子量14,000) 12質量部
・脂環式エポキシ樹脂成分(エポリードGT401) 4質量部
・多官能モノマー成分(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート) 8質量部
・重合開始剤(イルガキュア907) 1質量部
・溶剤(3−メトキシブチルアセテート) 75質量部
<実施例1のオーバーコート層形成用レジスト組成物の組成>
・ポリマー成分(ベンジルメタクリレート−スチレン−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート−アクリル酸共重合体:平均分子量14,000) 13質量部
・脂環式エポキシ樹脂成分(エポリードGT401) 3質量部
・多官能モノマー成分(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート) 7質量部
・重合開始剤(イルガキュア907) 1質量部
・溶剤(3−メトキシブチルアセテート) 76質量部
<実施例2のオーバーコート層形成用レジスト組成物の組成>
・ポリマー成分(ベンジルメタクリレート−スチレン−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート−アクリル酸共重合体:平均分子量62,000) 12質量部
・脂環式エポキシ樹脂成分(エポリードGT401) 4質量部
・多官能モノマー成分(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート) 8質量部
・重合開始剤(イルガキュア907) 1質量部
・溶剤(3−メトキシブチルアセテート) 75質量部
[評価]
参考例1および実施例1〜実施例2のオーバーコート層形成用レジスト組成物について、レオメーターにより剪断応力を測定した。測定機器としてPhysica社のMCR300、治具には二重円筒を用いた。温度は25℃とし、剪断速度は0.1〜10[1/s]の範囲で測定を行った。0.1[1/s]における剪断応力の結果を表1に示す。
次に、高さ3.2μm、ドット径22μmの柱状スペーサ(第1部材)が形成されたガラス基板を用意した。上記3種のオーバーコート層形成用レジスト組成物を塗布し、焼成して評価用オーバーコート層(第2部材)を形成し、触針式膜厚計により、上記柱状スペーサ上に形成された評価用オーバーコート層の膜厚と、ガラス基板上に形成された評価用オーバーコート層の膜厚から積層効率を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2012002851
参考例1および実施例1から、ポリマー成分の割合を増やすことにより、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物の剪断応力を大きくした場合は、積層効率を大きくすることができることが分かった。
参考例1および実施例2から、ポリマー成分の分子量を大きくすることにより、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物の積層効率を大きくすることができることが分かった。
また、ポリマー成分の分子量を大きくした場合は、上記オーバーコート層形成用レジスト組成物の剪断応力を大きくすることもできることから、上記ポリマー成分の分子量、および上記オーバーコート層形成用レジスト組成物の剪断応力を大きくすることにより、積層効率を大きくすることができることが分かった。
[参考例2および実施例3]
まず、以下のようにしてカラーフィルタを作製した。
(カラーフィルタの作製)
(1)感光性樹脂組成物の調製
重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63質量部、アクリル酸(AA)を12質量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6質量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88質量部仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7質量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、更に100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジル(GMA)を7質量部、トリエチルアミンを0.4質量部、及びハイドロキノンを0.2質量部添加し、100℃で5時間攪拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
次に下記の材料を室温で攪拌、混合して感光性樹脂組成物とした。
<感光性樹脂組成物の組成>
・上記共重合樹脂用液(固形分50%) 16質量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399)24質量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート18
0S70) 4質量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン
4質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 52質量部
(2)遮光部の形成
まず、下記分量の成分を混合し、サンドミルにて十分に分散し、黒色顔料分散液を調製した。
<黒色顔料分散液の組成>
・黒色顔料 23質量部
・高分子分散材(ビックケミー・ジャパン(株) Disperbyk111)2質量部
・溶剤(ジエチレングリコールジメチルエーテル) 75質量部
次に、上記黒色顔料分散液を、下記分量の成分を十分混合して、遮光部用感光性樹脂組成物を得た。
<遮光部用感光性樹脂組成物の組成>
・上記黒色顔料分散液 61質量部
・上記の感光性樹脂組成物 20質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 30質量部
そして、透明基材として、厚み1.1mmのガラス基板(旭硝子(株)AN材)上に上記遮光層用組成物をスピンコーターで塗布し、100℃で3分間乾燥させ、膜厚約1μmの遮光層を形成した。次いで、当該遮光層を、超高圧水銀ランプで遮光パターンに露光した後、0.05wt%水酸化カリウム水溶液で現像し、その後、基板を180℃の雰囲気下に30分間の加熱処理を施すことで、開口部を有する遮光部を形成した。
(3)着色層、積層スペーサの形成
次に、下記組成の赤色用感光性樹脂組成物、緑色用感光性樹脂組成物、および青色用感光性樹脂組成物を調製した。
<赤色用感光性樹脂組成物の組成>
・C.I.ピグメントレッド177 10質量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 3質量部
・上記の感光性樹脂組成物 5質量部
・酢酸−3−メトキシブチル 82質量部
<緑色用感光性樹脂組成物の組成>
・C.I.ピグメントグリーン36 10質量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 3質量部
・上記の感光性樹脂組成物 5質量部
・酢酸−3−メトキシブチル 82質量部
<青色用感光性樹脂組成物の組成>
・C.I.ピグメントブルー15:6 10質量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 3質量部
・上記の感光性樹脂組成物 5質量部
・酢酸−3−メトキシブチル 82質量部
上記のようにして遮光部を形成した基板上に、上記赤色用感光性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布(塗布厚み1.5μm)し、その後、70℃のオーブン中で3分間乾燥させ、塗膜を形成した。その後、塗膜から100μmの距離のところにフォトマスクを配置し、プロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて、赤色の着色層を形成すべき領域にのみ紫外線を10秒間照射した。
次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、塗膜の未硬化部分のみを除去した。その後、基板を180℃の雰囲気下に30分間の加熱処理を施して、赤色の着色層を形成すべき領域に赤色の着色層を形成した。
また、上述した赤色の着色層の形成と同様の工程で、上記緑色用感光性樹脂組成物を用いて、緑色の着色層を形成すべき領域に緑色の着色層を形成した。
さらに、上述した赤色の着色層の形成と同様の工程で、上記青色用感光性樹脂組成物を用いて、青色の着色層を形成すべき領域に青色の着色層を形成した。
以上により、赤、緑、青の3色の着色層を形成した。
また、上述した、赤、緑、青の各色の着色層が、この順に積層された高さ4μm、ドット径40μmの積層スペーサを形成した。
以上により、カラーフィルタを作製した。
(オーバーコート層の作製)
下記に示す組成のメインポリマーの分子量のみが異なる、2種類のオーバーコート層形成用レジスト組成物を参考例2および実施例3として、それぞれカラーフィルタに塗布し、焼成することにより、オーバーコート層を形成した。
<参考例2のオーバーコート層形成用レジスト組成物の組成>
・ポリマー成分(グリシジルメタクリレート−シクロヘキシルメタクリレート−メタクリル酸共重合体:平均分子量15,000) 6質量部
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂成分(エピコート828) 5質量部
・多官能モノマー成分(1,2,4−トリメリット酸) 4質量部
・溶剤(3−メトキシブチルアセテート) 85質量部
<実施例3のオーバーコート層形成用レジスト組成物の組成>
・ポリマー成分(グリシジルメタクリレート−シクロヘキシルメタクリレート−メタクリル酸共重合体:平均分子量40,000) 6質量部
・エポキシ樹脂成分(エピコート828) 5質量部
・多官能モノマー成分(1,2,4−トリメリット酸) 4質量部
・溶剤(3−メトキシブチルアセテート) 85質量部
積層スペーサ上に形成されたオーバーコート層を断面SEMにより観察した。結果は、従来の15,000程度の分子量から成るオーバーコート層形成用レジスト組成物(参考例2)を用いたオーバーコート層では、積層スペーサ上の厚みが0.48μm、積層効率は25%であった。一方、分子量を40,000程度へと大きくしたオーバーコート層形成用レジスト組成物(実施例3)を用いたオーバーコート層では、積層スペーサ上の厚みが0.71μmとなり、積層効率は38%となった。分子量を15,000から40,000へと大きくすることで、積層効率が向上することが分かった。
Figure 2012002851
1 … 基材
2 … 遮光部
3 … 着色層
4 … 柱状スペーサ
5 … オーバーコート層
6 … 光路差調整層
10 … カラーフィルタ
20 … 半透過半反射型液晶表示装置用カラーフィルタ
30 … モノクロ液晶表示装置用遮光部基板

Claims (7)

  1. 基材と、前記基材上にパターン状に形成された第1部材と、前記第1部材上に少なくとも一部が形成されている第2部材とを有する液晶表示装置用基板を製造する際に用いられ、少なくともポリマー成分および多官能モノマー成分を含有する液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法であって、
    前記第2部材の積層効率を最適化するために、前記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物に用いられる前記ポリマー成分の分子量を調整して、前記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の処方を調整することを特徴とする液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法。
  2. 基材と、前記基材上にパターン状に形成された第1部材と、前記第1部材上に少なくとも一部が形成されている第2部材とを有する液晶表示装置用基板を製造する際に用いられ、少なくともポリマー成分および多官能モノマー成分を含有する液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法であって、
    前記第2部材の積層効率を最適化するために、前記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の剪断応力を調整して、前記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の処方を調整することを特徴とする液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法。
  3. 前記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の処方を調整する際に、予め検量線を作成し、これを用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法を用いて、基材と、前記基材上に形成された柱状スペーサと、前記柱状スペーサ上に形成されたオーバーコート層とを有するカラーフィルタを形成する際に用いられるオーバーコート層形成用レジスト組成物を製造することを特徴とするオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の製造方法を用いて予め調製された液晶表示装置部材形成用レジスト組成物を用いて、基材上にパターン状に形成された第1部材上に第2部材を形成することを特徴とする液晶表示装置用基板の製造方法。
  6. 予め、前記ポリマー成分の分子量または前記剪断応力の値が異なる液晶表示装置部材形成用レジスト組成物を複数調製し、複数の前記液晶表示装置部材形成用レジスト組成物の中から所定の積層効率を有するものを選択して用いることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置用基板の製造方法。
  7. 請求項4に記載のオーバーコート層形成用レジスト組成物の製造方法を用いて予め調製されたオーバーコート層形成用レジスト組成物を用いて、基材上に形成された柱状スペーサ上にオーバーコート層を形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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