JP2011525556A - 遅延性超吸収性ポリマー - Google Patents

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Abstract

本発明は、アニオン性及び/又はカチオン性特性及び遅延性膨潤性を有する超吸収性ポリマー(SAP)に関するが、これはエチレン性不飽和ビニル化合物の重合によって製造した。このSAPは、膨潤が早くとも5分間後に開始しかつ(a)少なくとも1種の加水分解安定な架橋剤及び少なくとも1種の加水分解されやすい架橋剤から成る組合せの存在におけるモノマー成分の重合、(b)少なくとも1種の永久アニオン性モノマー及び少なくとも1種の加水分解可能なカチオン性モノマーの重合、(c)シェルポリマーとして少なくとも1種のその他の高分子電解質を用いるコアポリマー成分の被覆、(d)少なくとも1種の加水分解安定なモノマーと少なくとも1種の加水分解されやすいモノマーの少なくとも1種の架橋剤の存在における重合の群から選択した少なくとも一つ方法を用いて製造したことを特徴とする。出発物質及び方法条件に関して三つの製造方法の相違によって、また相互に組み合わせ可能であるので、本発明を用いて特に発泡体、成形体及び繊維、しかしながら植物−及び真菌性成長調節剤用のキャリアとして並びに作用物質の遊離調節用に又は建材で使用するために好適である超吸収性ポリマーが得られる。
特に本発明のポリマーは建材添加物として使用するために好適である。

Description

本発明は、遅延性膨潤性を有するポリマー及びその使用に関する。
超吸収性ポリマーは、架橋した高分子量のアニオン性又はカチオン性の高分子電解質であり、これは好適なエチレン性不飽和ビニル化合物のラジカル重合及び得られたコポリマーの引き続いての乾燥処理によって得られる。水又は水性系との接触に際して膨潤及び水分吸収下でヒドロゲルが生成し、その際数倍の粉末状コポリマーの重量が吸収されうる。ヒドロゲルとは、三次元網状構造として存在する、親水性ではあるが架橋した水に不溶性のポリマーをベースとする水を含有するゲルである。
従って超吸収性ポリマーは、通常、例えば部分中和されたポリアクリル酸から成る架橋した高分子電解質である。これらは"Modern Superabsorbent Polymer Technology"(F.L.Buchholz und A.T.Grahem、Wiley−VCH、1998)に詳説されている。更に新規特許文書には、超吸収性ポリマーに関する特許が多数含まれている。最近では、例えば促進剤としての蟻酸カルシウムの添加によって生じる高い塩濃度で非常に良好な作用を有する建材混合物で使用するための超吸収性ポリマーも開発された。
"R.Bayer、H.Lutz、Dry Mortars、Ullmann’s Encydlopedia of Industrial Chemistry、第6版、11巻、Wiley−VCH、Wenheim、(2003)、83−108"には、乾燥モルタルの使用及び組成に関する概観が記載されている。
Buchholz並びにその後の特許出願に記載されている超吸収性ポリマーは、いわゆる"迅速"生成物である、即ちこれは数分以内にその完全な吸水力が得られる。特に衛生用品中で使用する場合に、衛生用品からの流出を阻止するために液体をできる限り迅速に吸収する必要がある。しかしその他の使用分野、例えば建築化学分野、特に乾燥モルタル及びコンクリートで使用するためには、既に混合段階(乾燥モルタルの水中への混入)の間に超吸収性ポリマーの完全な吸水力が得られることを意味する;従って混合水はもはや粘稠度(レオロジー)の調節用に使用されない。接合部又はプレキャスト部材中へ混入後に粘度の飛躍的上昇が望まれる(以下ではレオロジージャンプと称する)乾燥モルタル(例えば接合モルタル)又はコンクリート(コンクリートプレキャスト部材の製造)用の適用が幾つかある。その際、接合モルタルは接合部に容易に混入することができるべきであるが、他方では最後には接合部中で硬くかつ寸法安定性でなければならない。プレキャスト工業用のコンクリートは容易に型中に混入することができ、しかし迅速に取出すことができるようにできる限り迅速にかたい粘稠度を有する必要がある。通常、水を混合した建材の粘度はセメントマトリックスの含水量に左右される。これは水/セメント値によって表される。この値が高ければそれだけ建材の粘度は低い。既に記載したヒドロゲルに関しては、粉末状の超吸収性コポリマーから水分吸収によって生成されたヒドロゲルは、建材混合物のレオロジー特性に不利な影響を与えないように、水に可溶性成分をできる限り少なく有するべきである。
建材混合物のもう一つの問題は、時間と共に生じるブリードである;即ち水が混合した建材混合物から分離し、表面に蓄積し、浮き上がる。このブリードは、水和に必要な建材混合物の混合水を奪うので通常望ましくない。多くの適用で蒸発した水は見た目に悪い塩クラストを後に残し、これは通常望ましくない。
乾燥モルタル、例えば接合モルタル及び床用のレベリング材料の使用のためには、凝結工程の促進も望ましい。接合部中又は床上での加工中は低い粘度が望ましいが、接合部中では次いで粘度は素早く上昇して、形が保たれねばならない。これが早ければ早いほど、接合部が再び洗い流されることなく、敷いたタイルを早く洗うことができる。これはユーザーにとって著しく便利なこととなろう。それは、セメント−条線を後に残さず又はタイルの表面を傷つけずに、モルタル残分を接合部から容易に除去することができるからである。
これまでこの加工プロフィールはポーランドセメント(PZ)及びアルミナセメント(TZ)の混合によって調節されている。それによって確かに所望の流動性プロフィールを調節することができるが、しかし他の難点が生じる。通常PZ/TZ配合物は純粋なPZ配合物より調節することが難しくかつより不確実である、即ち原料変動又は組成の軽い偏差が大きな結果をもたらす。大抵のPZ/TZ配合物では更にLiCOを添加する必要があり、これはこれらの生成物のコストを著しく高めるものとなる。使用におけるもう一つの大きな問題は、低い貯蔵安定性である。即ち貯蔵中に流動性プロフィールの変動が起こり、これは当然望ましくない。
DE10315270A1には、ポリマー化合物を用いるアルミナセメントの表面処理が記載されている。これはアルミナセメントの硬化を遅らせることに留意している。それで加工時間中には安定な粘稠度が得られ、加工後には迅速な固化が始まる必要がある。しかし依然として前記欠点を有するアルミナセメント系であることに違いはない。
一般に、乾燥モルタルの調製者は純粋なPZ−系を優先し、従ってできる限り遅延性膨潤作用を有する超吸収性ポリマーが将来の配合物用の重要な成分となりうると言える。
レベリング材料用には、前記した早期強度が経済的に非常に重要である。早期強度が高ければ高いほどそれだけ迅速に床上に次の層を塗布することができる。勿論、レベリング材料の必要な流動性を得るために、最小限の混合水は必要である。これは、前記したようにw/z値に左右されるので、所望される早期強度と組み合わせることが難しい。従って、ここでも適用後の細孔溶液の濃縮が望ましいであろう。実地で屡生じる問題はここでも前記したブリードである。これは加工してから数時間で起こることが多い。表面の水が蒸発し、見た目の悪い表面像(クラスト化)が後に残る。
コンクリートプレキャスト部材工業は、今日高いコストプレッシャーに曝されている。コストストラクチャの主要要素は、型中の滞留時間である。型からプレキャスト部材をより迅速に取出すことができれば、それだけ製造は有利である。これは成形体が一定の安定性を有する場合に初めて可能となることは明らかである。型に注ぐためにはできる限り低い粘度が必要であるが、次いで型中ではコンクリートのむしろ高い粘度が望ましい。従って理想は、型中の硬化してない建材混合物のレオロジージャンプであろう。プレキャスト部材工業用のコンクリートの粘稠度は再び水−セメント値(w/z値)に左右される;w/z値が高ければそれだけ粘度は低い。更に粘稠度は可塑剤の使用によって調節される。
ここで例として下記の特許文書を参照にされたい:
US5837789には、水性液体の吸収用に使用される架橋したポリマーが記載されている。このポリマーは、モノエチレン性不飽和酸基を有する部分的に中和されたモノマー及び場合により最初の成分基と共重合されるその他のモノマーから成る。更にこのポリマーの製法が記載されているが、その際先ず各々の出発成分を溶液−又は懸濁重合を用いて重合してヒドロゲルにする。こうして得たポリマーを次いでその表面で架橋することができるが、これは有利には高めた温度で行うべきである。
多数の成分から成る超吸収性を有するゲル粒子がUS6603056B2に記載されている。ゲル粒子は、酸性の水溶液を吸収することができる少なくとも1種の樹脂及び塩基性の水溶液を吸収することができる少なくとも1種の樹脂を含む。各粒子は更に、塩基性樹脂のマイクロドメインと直性接触している酸性樹脂の少なくとも1種のマイクロドメインを含有する。こうして得た超吸収性ポリマーは、塩溶液中における一定の導電性、更に圧力条件下での一定の吸収力により優れている。
EP1393757 B1の焦点は、薄くした厚さのおむつ用の吸収性コアである。体液を吸収するための吸収性コアは、超吸収性コアを形成することができる粒子を含有する。粒子は特に、粒子に特有の安定性を付与し、一定のソルトフロー伝導性が生じるようにするために、表面架橋を有している。前記表面層は実質的に粒子と共有結合しておらず、部分的に加水分解可能なカチオン性ポリマーを含有するが、これは40〜80%の範囲で加水分解されている。この層は粒子上に10質量%より少ない量で塗布されているべきである。有利には部分的に加水分解されたポリマーは、N−ビニル−アルキル−アミド又はN−ビニル−アルキル−イミド及び特にN−ビニルホルムアミドをベースとするものである。
架橋したポリアミンで被覆された超吸収性ヒドロゲルは、国際特許出願WO03/0436701 A1にも記載されている。その際シェルは付加反応によって架橋されているカチオン性ポリマーを含む。こうして得たヒドロゲルを形成するポリマーは10質量%より少ない残留水分含量を有する。
ポリカチオンで表面処理された吸水性ポリマー構造が、ドイツ公開公報DE102005018922A1に記載されている。更に少なくとも1個のアニオンと接触しているこのポリマー構造は、圧力50g/m下で少なくとも16g/gの吸収力を有する。
ポリアミンで被覆されている超吸収性ポリマーは、WO2006/0821188A1の目的である。このような超吸収性ポリマー粒子は、pH値>6を有するポリマーをベースとしている。これに関して記載されている衛生用品は、体液に対する迅速な吸収速度を示す。
ポリアミンで被覆されている超吸収性ポリマー粒子は、WO2006/082189A1にも引用されている。代表的なポリアミン化合物としてはここではポリアンモニウムカーボネートが挙げられている。この場合にも粒子による体液の迅速な吸収が焦点となっている。
水溶性モノマー及び特にアクリル酸及びメタクリル酸のポリマー及びコポリマー用の典型的な製法は、US特許4857610に記載されている。重合性二重結合を含有する各モノマーの水溶液に−10〜120℃の温度で重合反応を行い、少なくとも1センチメートルの厚さのポリマー層が生じるようにする。こうして得たこのポリマーも迅速な超吸収性を有する。
遅延作用を有する建材配合物が、ドイツ特許公開公報DE10315270A1に記載されている。この配合物は、反応性担体材料の他にこの上に塗布した液体のポリマー化合物を含む。担体材料としては、水硬結性及び潜在水硬性結合剤が挙げられるが、無機添加物及び/又は有機化合物も挙げられる。代表的なポリマー化合物は、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)をベースとするポリマーである。担体材料からのポリマー成分の時間依存性分離によって水と混合された建築化学的混合物で遅延性遊離が起こる。それに伴って水和可能な水和可能な建材混合物の時間的にコントロールされた硬化が伴い、これは水をベースとした建材の時間的にコントロールされた"内部乾燥"も可能にする。
最後にUS2006/0054056A1には、ブルーミング傾向が減少したコンクリート製法が記載されている。これに関して吸水性ポリマーには特別な用途がある。この吸収性成分はコンクリート混合物に粉末形、液体又は顆粒として添加される。吸水性成分に関して特に有機増粘剤、例えばセルロース及びその誘導体が挙げられるが、しかしポリビニルアルコール及びポリアクリルアミド並びにポリエチレンオキシドも挙げられる。しかし、澱粉変性超吸収性ポリアクリレート及び不溶性の水に膨潤性の架橋したセルロースエーテル並びにその他のスルホン化モノビニリデン−ポリマー、マンニッヒアクリルアミドポリマー及びポリジメチルジアリルアンモニウム塩も挙げられる。
本発明の根底をなす課題は、例えば混合した建材をその予定場所に装入後、建材混合物中でレオロジージャンプが起こるか又は生じたブリード水を吸収するので、層分解及び/又は建材の分離が起こらない、特に建築化学使用のための、系及び/又は生成物を開発することであった。更に場合により生じるブリード水を吸収することができる系を提供することが望ましい。
このことから技術的課題として、規定時間後に、凝結する建材混合物又はコンクリートの間隙溶液中のw/z−値を、ブリードが起こらず及び/又は粘度の著しい上昇という意味でレオロジージャンプが得られるように変化させることができる、乾燥モルタル(セメント又は石膏をベースとする)及びコンクリートの添加物を提供するという課題が生じる。その際、各超吸収性ポリマー中に蓄えられた水が間隙溶液の部分ではなく、水和反応に使用されることを前提とする:間隙溶液中で水分の欠乏が生じるや否や、水は超吸収性ポリマーから間隙溶液中に移行することができねばならない。
このために相応する製造方法の助けをかりて好適な超吸収性ポリマー(SAP)を提供することが最重要課題であった。SAPは、アニオン性及び/又はカチオン性特性及び遅延性膨潤作用を有するポリマーでなければならない;その製造はエチレン性不飽和ビニル化合物の重合によって行われるべきである。
この課題は、超吸収性ポリマー(SAP)により解決されたが、これは早くとも5分後にその膨潤が開始しかつ(a)少なくとも1種の加水分解安定な架橋剤及び少なくとも1種の加水分解されやすい架橋剤から成る組合せの存在におけるモノマー成分の重合、(b)少なくとも1種の永久アニオン性モノマー及び少なくとも1種の加水分解可能なカチオン性モノマーの重合、(c)シェルポリマーとして少なくとも1種のその他の高分子電解質を用いるコアポリマー成分の被覆、(d)少なくとも1種の加水分解安定なモノマーと少なくとも1種の加水分解されやすいモノマーの少なくとも1種の架橋剤の存在における重合の群から選択した少なくとも一つ方法を用いて製造したことを特徴とする。
意外にも、課題により所望されるレオロジージャンプが本発明による超吸収性ポリマー(SAP)中への水分吸収によって実際に達成されることが確認された。即ちこのSAPは一定時間後に、例えば30分間後にようやく間隙溶液からの液体を吸収するが、これは粘度の急上昇で顕著になる。その際コンクリートの粘度の尺度としてはスランプを用いる。しかし本発明による超吸収性ポリマーを使用する場合にはなおその他に利点がある:間隙溶液の濃縮によって凝固工程、即ちセメントクリンカーの水和が促進される。それによって高い早期強度が得られ、これは同じく短い金型時間に著しく寄与する。遅延性超吸収性ポリマー(SAP)は不活性な貯水を形成するので、硬化、従って最終強度にとって重要なw/z値は低い。これによってより高い最終強度、従って改善された耐久性が得られる。
しかし本発明によるポリマーの適用は意外にも建材系に限定されるものではない。一定時間後の水分吸収が必要とされる多くの場合、特に溶液、乳濁液又は懸濁液から固体の最終生成物を生成するような場合における使用が可能である。本発明は本発明による種々の使用を通してこの考えを考慮に入れる。
本発明によれば特に、中程度から高い塩濃度で、特に高いカルシウムイオン濃度で高い吸収力を有するような超吸収体が有利である。用語"遅らせた膨潤作用"とは、本発明によればSAPで早くとも5分後に初めて膨潤、即ち液体吸収が開始することを意味する。その際遅延性とは、本発明によれば、特に超吸収性ポリマーの膨潤が主に10分間後、有利には15分間より長い時間後に、特に有利には30分間より長い時間後に初めて起こることを意味する。衛生用品に関しては数秒間の範囲での遅延は既に公知であり、例えば液体は、おむつ中の超吸収体全体が使用されかつフリース材料が少量で十分であるように、おむつ中に吸収される前に先ず分散する。しかし本発明の場合には時間を遅らせるとは5分間より長い時間、特に10分間より長い時間のことである。
本発明により遅らせた超吸収性ポリマーの製造は四つの実施態様で行われる:(a)加水分解安定な及び加水分解されやすい架橋剤の組合せ;及び/又は(b)永久アニオン性モノマー及び加水分解可能なカチオン性モノマーの重合;及び/又は(c)コアとしての超吸収性ポリマーのシェルとしてのその他の高分子電解質を用いる被覆、その際コアポリマーは加水分解安定な架橋剤を含有する;及び/又は(d)少なくとも1種の加水分解安定なモノマーと加水分解されやすいモノマーの少なくとも1種の架橋剤の存在における重合が含まれる重合。
実施態様(a)、(b)、(c)又は(d)のいずれも単独で使用することができる。これは下記では"純粋な実施態様"と称する。しかし本発明による実施態様を相互に組み合わせることもできる。例えば実施態様(a)によるポリマーを実施態様(c)による付加的な方法工程で、時間遅延を更に正確に調節するために、その他の高分子電解質で被覆することができる。これは以下で"混合実施態様"と称する。その際、純粋であるか又は混合であるかに拘わらず、全ての実施態様に共通なことは、得られた遅延性超吸収性ポリマーの特性が要求プロフィールに相応することである。全ての実施態様で本発明による遅延性超吸収性ポリマーを例えば建材混合物中に装入する場合に、吸収を増強する化学反応が起こる。反応後に最高吸収に達し、これは下記で最終吸収と称する。
全ての変数を網羅する下記特性の後に、先ず純粋な実施態様を詳説し、次いで混合実施態様を詳説する。
本発明によるSAPは特に、各々のモノマー成分を遊離酸、塩又はそれらから成る混合形で使用されたことを特徴とする。
各場合に使用されるSAPの製造用の方法に無関係に、酸成分を重合後に中和しておくことが有利であると実証された。これは有利には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム又は水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム又は炭酸マグネシウム、アンモニア、第一級、第二級又は第三級C1−20−アルキルアミン、C1−20−アルカノールアミン、C5−8−シクロアルキルアミン及び/又はC6−14−アルキルアミンを用いて行うが、その際アミンは炭素原子1〜8個を有する分枝鎖状及び/又は非分枝鎖状アルキル基を有することができる。勿論全ての混合物も好適である。
変法(a)及び/又は(b)で本発明による重合は、ラジカル塊状、溶液−、ゲル−、乳化−、分散−又は懸濁重合として実施したものであるべきである。重合を水相、逆乳濁液(inverse Emulsion)又は逆懸濁液中で実施された方法が特に好適であると実証された。
重合を断熱条件下で実施することも推奨されるが、その際反応は有利にはレドックス−開始剤及び/又は光重合開始剤を用いて開始させておくべきである。
全体として本発明による超吸収性ポリマーの製造に温度は重要ではない。勿論経済的観点からは重合を温度−20〜+30℃で開始させるのが有利であると実証されている。−10〜+20℃、特に0〜10℃の範囲は開始温度として特に有利であると実証されている。工程圧力に関しても本発明はなんの制限も受けない。その理由は、重合が大気圧下及び総じてなんらかの熱供給なしに理想的に行うことができるということであり、これは本発明の利点と見なされる。
溶剤の使用も重合反応に事実上必要でない。勿論特別な場合に、超吸収性ポリマーの製造を少なくとも1種の水と混合可能でない溶剤の存在で、特に有機溶剤の存在で実施するのが有利であると実証される。有機溶剤の場合には、これは直鎖状脂肪族炭化水素及び有利にはn−ペンタン、n−ヘキサン及びn−ヘプタンの群から選択すべきであろう。しかし分枝鎖状脂肪族炭化水素(イソパラフィン)、脂環式炭化水素及び有利にはシクロヘキサン及びデカリン又は芳香族炭化水素及びこの場合には特にベンゼン、トルエン及びキシレン、しかしまたアルコール、ケトン、カルボン酸エステル、ニトロ化合物、ハロゲン含有炭化水素、エーテル又はその好適な混合物が挙げられる。水と共沸混合物を生成する有機溶剤が特に好適である。
既に記載したように本発明の超吸収性ポリマーはエチレン性不飽和ビニル化合物をベースとしている。これに関して本発明では、これらの化合物をエチレン性不飽和の水溶性カルボン酸及びエチレン性不飽和スルホン酸モノマー並びにその塩及び誘導体及び有利にはアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、β−シアノアクリル酸、β−メチルアクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β−アクリルオキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、2’−メチルイソクロトン酸、桂皮酸、p−クロロ桂皮酸、β−ステアリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサクロン酸、グルタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、トリカルボキシエチレン、無水マレイン酸又はこれらの任意の混合物の群から選択する。
アクリル−又はメタクリルスルホン酸としては、スルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)の群の少なくとも1種が挙げられる。
特に好適な非イオン性モノマーは、水溶性アクリルアミド−誘導体、有利にはアルキル置換されたアクリルアミド又はアクリルアミド又はメタクリルアミドのアミノアルキル置換された誘導体、特に有利にはアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N−第三級ブチルアクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル又はその任意の混合物の群から選択したものである。その他に好適なモノマーは本発明によればビニルラクタム、例えばN−ビニルピロリドン又はN−ビニルカプロラクタム及びビニルエーテル、例えばメチルポリエチレングリコール−(350〜3000)−モノビニルエーテル又はヒドロキシブチルビニルエーテルから誘導されるようなもの、例えばポリエチレングリコール−(500〜5000)−ビニルオキシ−ブチルエーテル、ポリエチレングリコール−ブロック−プロピレングリコール−(500〜5000)−ビニルオキシ−ブチルエーテルであり、その際勿論この場合にも混合物の形も挙げられる。
図1は、本発明の実施態様の一つである。 図2は、本発明の実施態様の一つである。 図3は、ポリマー1−1の時間に対するスランプを表す図である。 図4は、ポリマー2−1及びポリマー2−2の時間に対するスランプを表す図である。 図5は、ポリマー3−1、ポリマー3−2、ポリマー3−3及びポリマー3−4の時間に対するスランプを表す図である。 図6は、ポリマー3−5、ポリマー3−6の時間に対するスランプを表す図である。 図7は、ポリマー4−1の時間に対するスランプを表す図である。
次に純粋実施態様を詳説する:
変法(a):加水分解安定な架橋剤及び加水分解されやすい架橋剤の組合せ
この純粋実施態様(a)では、時間遅延を架橋剤の特別な組合せによって達成する。超吸収性ポリマーにおける2種以上の架橋剤の組合せ自体は新規ではない。例えばUS5837789に詳細に記載されている。しかし過去においては架橋剤の組合せは、拮抗特性、吸収力と可溶性分並びに吸収力と透過性を改善するために使用された。即ち高い吸収は低い架橋剤量によって促進されるが、しかしこれは可溶性分の増加を生じ、逆もまた同じである。種々の架橋剤の組合せは総じて吸収力、可溶性分及び透過性の三つの特性に関してより良好な生成物を生じる。架橋剤組合せによる膨潤の数分間の遅延、特に>10分間の遅延はこれまで公知でなかった。例えばおむつ用の超吸収性ポリマーの範囲では、時間の遅延は、先ず液体をおむつ中に分散し、次いで吸収するように調節する場合には、通常は数秒間の範囲である。
有利にはこの実施態様(a)の本発明による超吸収体は、アニオン性又はカチオン性高分子電解質として存在するが、しかし実質的に高分子両性電解質としては存在しない。高分子両性電解質とは、カチオン並びにアニオン電荷をポリマー鎖に有する高分子電解質のことである。従ってこの場合に有利にはコポリマーは純粋にアニオン性であるか又は純粋にカチオン性であり、高分子両性電解質ではない。勿論高分子電解質の全電荷の10モル%までの、有利には5モル%より少ない電荷が反対の電荷成分によって置換されていてよい。これは比較的小さなカチオン分を有する主としてアニオン性コポリマー並びに反対に比較的小さなアニオン分を有する主としてカチオン性コポリマーの場合に言える。
アニオン性の超吸収性ポリマー用に好適なモノマーは、例えばエチレン性不飽和の水溶性カルボン酸及びカルボン酸誘導体又はエチレン性不飽和スルホン酸モノマーである。
エチレン性不飽和カルボン酸又は無水カルボン酸モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、β−シアノアクリル酸、β−メチルアクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β−アクリルオキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、2’−メチルイソクロトン酸、桂皮酸、p−クロロ桂皮酸、β−ステアリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサクロン酸、グルタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、トリカルボキシエチレン及び無水マレイン酸が有利であるが、その際アクリル酸及びメタクリル酸が特に有利である。エチレン性不飽和スルホン酸モノマーは、有利には脂肪族又は芳香族ビニルスルホン酸又はアクリル性又はメタクリル性スルホン酸である。脂肪族又は芳香族ビニルスルホン酸としては、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸及びスチレンスルホン酸が有利である。
アクリル−又はメタクリルスルホン酸としては、スルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が有利であり、その際2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が特に有利である。
記載した酸は全て遊離酸又は塩として重合されていてよい。勿論部分的な中和も可能である。更に中和は部分的又は全部重合の後で初めて行われたものであってよい。モノマーの中和は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物又はアンモニアを用いて行うことができる。更に酸と水溶性塩を生成するその他の有機又は無機塩基も挙げられる。異なる塩基を用いる混合中和も可能である。本発明によりアンモニア及びアルカリ金属水酸化物及び特に有利には水酸化ナトリウムを用いる中和が有利であると見なされる。
更にポリマー鎖のアニオン電荷の数を調節することができるその他の非イオン性モノマーを使用してもよい。可能な水溶性アクリルアミド誘導体は、アルキル置換されたアクリルアミド又はアクリルアミド又はメタクリルアミドのアミノアルキル置換された誘導体、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド及び/又はN−第三級ブチルアクリルアミドである。その他の好適な非イオン性モノマーは、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルであるが、しかしビニルラクタム、例えばN−ビニルピロリドン又はN−ビニルカプロラクタム及びビニルエーテル、例えばメチルポリエチレングリコール−(350〜3000)−モノビニルエーテル又はヒドロキシブチルビニルエーテルから誘導されるようなもの、例えばポリエチレングリコール−(500〜5000)−ビニルオキシ−ブチルエーテル、ポリエチレングリコール−ブロック−プロピレングリコール−(500〜5000)−ビニルオキシ−ブチルエーテル及びその好適な混合物である。
更に本発明による超吸収性ポリマーは、少なくとも2種の架橋剤を含有する:通常架橋剤は2個のポリマー鎖の間に結合を生成し、これによって超吸収性ポリマーが水に膨潤性であるが水に不溶性の網状構造を形成することになる。架橋剤の一つの種類は、網状構造を形成する少なくとも2個の相互に無関係な組み込み可能な二重結合を有するモノマーである。本発明では少なくとも1種の架橋剤を加水分解安定な架橋剤の群から選択し、少なくとも1種の架橋剤を加水分解されやすい架橋剤の群から選択した。加水分解安定な架橋剤とは、本発明によれば組み込まれた網状構造中で全てのpH値でその架橋作用を維持する架橋剤のことである。従って網状構造の結合点は、膨潤媒質の変化によって分解されない。これとは反対に、加水分解されやすい架橋剤は組み込まれた網状構造中でpH値の変化によってその架橋作用を失う可能性がある。この例の一つは、高いpH値でアルカリ性エステル加水分解によってその架橋作用を失うジアクリレート架橋剤である。
可能な加水分解安定な架橋剤は、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビスメタクリルアミド及び1個より多くのマレインイミド基を有するモノマー、例えばヘキサメチレンビスマレインイミド;1個より多くのビニルエーテル基を有するモノマー、例えばエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル及び/又はシクロヘキサンジオールジビニルエーテルである。1個より多くのアリル基を有するアリルアミノ−又はアリルアンモニウム−化合物、例えばトリアリルアミン及び/又はテトラアリルアンモニウム塩を使用することもできる。加水分解安定な架橋剤には、アリルエーテル、例えばテトラアリルオキシエタン及びペンタエリスリットトリアリルエーテルも含まれる。
1個より多くのビニル芳香族基を有するモノマーの群からはジビニルベンゼン及びトリアリルイソシアヌレートが挙げられる。
本発明により、変法(a)で加水分解安定な架橋剤として、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビスメタクリルアミド及び少なくとも1個のマレインイミド基を有するモノマー、有利にはヘキサメチレンビスマレインイミド、1個より多くのビニルエーテル基を有するモノマー、有利にはエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、1個より多くのアリル基を有するアリルアミノ−又はアリルアンモニウム化合物、有利にはトリアリルアミン又はテトラアリルアンモニウム塩、例えばテトラアリルアンモニウムクロリド又は1個より多くのアルキル基を有するアリルエーテル、例えばテトラアリルオキシエタン及びペンタエリスリットトリアリルエーテル又はビニル芳香族基を有するモノマー、有利にはジビニルベンゼン及びトリアリルイソシアヌレート又はジアミン、トリアミン、テトラミン又は多価アミン、有利にはエチレンジアミン及びジエチレントリアミンの群から選択した少なくとも1種を使用したのが有利であると見なされる。
加水分解されやすい架橋剤は下記であってよい:多(メタ)アクリル官能性モノマー、例えば1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、エトキシル化ビスフェノール−A−ジアクリレート、エトキシル化ビスフェノール−A−ジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリットペンタアクリレート、ペンタエリスリットテトラアクリレート、ペンタエリスリットトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールトリメタクリレート、シクロペンタジエンジアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート及び/又はトリス(2−ヒドロキシ)イソシアヌレートトリメタクリレート;1個より多くの相応するカルボン酸とのビニルエステル−又はアリルエステル基を有するモノマー、例えばポリカルボン酸のジビニルエステル、ポリカルボン酸のジアリルエステル、トリアリルテレフタレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、トリビニルトリメリテート、ジビニルアジペート及び/又はジアリルスクシネート。
加水分解されやすい架橋剤の有利な例としては、製法(a)でジ−、トリ−又はテトラ(メタ)アクリレート、例えば1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、エトキシル化ビスフェノール−A−ジアクリレート、エトキシル化ビスフェノール−A−ジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリットペンタアクリレート、ペンタエリスリットテトラアクリレート、ペンタエリスリットトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、シクロペンタジエンジアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート及び/又はトリス(2−ヒドロキシ)イソシアヌレート−トリメタクリレート、相応するカルボン酸とのビニルエステル−又はアリルエステル基1個以上を有するモノマー、例えばポリカルボン酸のジビニルエステル、ポリカルボン酸のジアリルエステル、トリアリルテレフタレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、トリビニルトリメリテート、ジビニルアジペート及び/又はジアリルスクシネートの群又は少なくとも1個のビニル性又はアリル性二重結合及び少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物の少なくとも1種、例えばグリシジルアクリレート、アリルグリシドエーテル又は1個より多くのエポキシ基を有する化合物、例えばエチレングリコールジグリシドエーテル、ジエチレングリコールジグリシドエーテル、ポリエチレングリコールジグリジドエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシドエーテル又は少なくとも1個のビニル性又はアリル性二重結合及び少なくとも1個の(メタ)アクリレート基を有する化合物、例えばポリエチレングリコールモノアリル−エーテルアクリレート又はポリエチレングリコールモノアリルエーテル−メタクリレートの少なくとも1種を使用した。
加水分解されやすい架橋剤及び加水分解安定な架橋剤の群からの官能基を含有するその他の架橋剤は、最高1個の加水分解安定な架橋点を形成する場合には加水分解されやすい架橋剤に含まれる。このような架橋剤の典型的な例は、ポリエチレングリコール−モノアリルエーテル−アクリレート及びポリエチレングリコール−モノアリルエーテル−メタクリレートである。
2個以上の二重結合を有する架橋剤の他に、二重結合1個だけ有するか又は二重結合を有さないが、モノマーと反応することができ、製造工程の間に架橋点を生じるその他の官能基を有するようなものもある。頻繁に使用される二つの基は特にエポキシ基及びアミノ基である。二重結合1個を有するような架橋剤の例は、グリシジルアクリレート、アリルグリシドエーテルである。二重結合を有さない架橋剤の例は、ジアミン、トリアミン又は4個以上のアミノ基を有する化合物、例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン又はジエポキシド、例えばエチレングリコールジグリシドエーテル、ジエチレングリコールジグリシドエーテル、ポリエチレングリコールジグリシドエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシドエーテルである。
本発明によるSAPの製造で通常合計して、非常に細かい目の網状構造を生じるのに十分に高い架橋剤量を使用する。従ってポリマー生成物は短い時間(>5分;<10分)後にごく僅かな吸収力しか有さない。
変法(a)で0.01〜1.0モル%、有利には0.03〜0.7モル%及び特に有利には0.05〜0.5モル%の加水分解安定な架橋剤を使用した。加水分解されやすい架橋剤は著しくより高い量が必要である:本発明によれば0.1〜10.0モル%、有利には0.3〜7モル%及び特に有利には0.5〜5.0モル%を使用した。
本発明による有利な使用条件下で、重合で生成された加水分解されやすい網状構造結合は再び解ける。本発明による超吸収性ポリマーの吸収力は、それによって著しく高められる。しかし架橋剤の必要量は、各々の用途に適合させるべきであり、使用技術試験(建材系用の、特に時間依存性スランプ)で決めるべきである。
カチオン性超吸収性ポリマーはカチオン性モノマーのみを含有する。実施態様(a)のカチオン性超吸収性ポリマー用に永久カチオン電荷を有する全てのモノマーを使用することができる。永久とは、カチオン電荷がアルカリ媒体中で極めて安定に維持されることを意味する:例えばエステルクオートは不適当である。非イオン性コモノマー及び架橋剤としてはアニオン性超吸収性ポリマーで記載した全てのモノマーを使用することができ、その際前記したモル比を使用する。可能なカチオン性モノマーは、[3−(アクリロイルアミノ)−プロピル]−トリメチルアンモニウム塩及び/又は[3−(メタクリロイルアミノ)−プロピル]−トリメチルアンモニウム塩である。前記塩は有利にはハロゲン化物、硫酸塩又はメソスルフェートとして存在する。更にジアリルジメチルアンモニウムクロリドを使用することができる。
本発明によるアニオン性又はカチオン性超吸収性コポリマーの製造は、自体公知の方法で各構造単位を生成するモノマーのラジカル重合による結合によって行うことができる。酸として存在する全てのモノマーを遊離酸としてか又はその塩の形で重合させることができる。更に酸の中和は相応する塩基の添加によって共重合後に行うこともできる;重合の前又はその後での部分中和も可能である。モノマー又はコモノマーの中和は例えば塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム及び/又はアンモニアを用いて行うことができる。同じく塩基として、第一級、第二級又は第三級及び各々分枝鎖状又は非分枝鎖状のアルキル基を有するC−〜C20−アルキルアミン、C−〜C20−アルカノールアミン、C−〜C−シクロアルキルアミン及び/又はC−〜C14−アリールアミンが好適である。1種以上の塩基を使用することができる。アルカリ金属水酸化物及び/又はアンモニアを用いる中和が有利である;特に水酸化ナトリウムが好適である。無機又は有機塩基は、各酸と良好な水溶性塩を形成するように選択すべきである。
全てのアミン性塩基並びにアンモニアでは使用する場合に、場合により排除基準となりうるので、間隙水によって生じるアルカリ媒体によって魚臭及び/又はアンモニア醗酵臭が生じるか否かを調べるべきであろう。
同じく既に一般に記載されているように、モノマーの共重合は有利にはラジカル塊状−、溶液−、ゲル−、乳化−、分散−又は懸濁重合によって行うべきである。本発明による生成物が親水性及び水に膨潤可能なコポリマーであるので、水相における重合、逆懸濁液(油中水)における重合及び逆懸濁液(油中水)における重合が有利な方法である。特に有利な実施態様では、反応をゲル重合として又は逆懸濁重合として有機溶剤中で行う。
変法(a)を断熱重合として行うことができ、レドックス開始剤系を用いて開始させてもよいし、光開始剤を用いて開始させてもよい。しかし二つの開始方法の組合せも可能である。レドックス開始剤系は、少なくとも2種の成分、1種の有機又は無機酸化剤及び1種の有機又は無機還元剤から成る。その際過酸化物単位を有する化合物、例えば無機過酸化物、例えばアルカリ金属−及びアンモニウムペルスルフェート、アルカリ金属−及びアンモニウムペルホスフェート、過酸化水素及びその塩(過酸化ナトリウム、過酸化バリウム)又は有機過酸化物、例えば過酸化ベンゾイル、ブチルヒドロペルオキシド又は過酸、例えば過酢酸を使用する。しかし更にその他の酸化剤、例えば過マンガン酸カリウム、塩素酸ナトリウム及び塩素酸カリウム等を使用することもできる。還元剤としては、硫黄含有化合物、例えば亜硫酸塩、チオ硫酸塩、スルフィン酸、有機チオール(例えばエチルメルカプタン、2−ヒドロキシエタンチオール、2−メルカプトエチルアンモニウムクロリド、チオグリコール酸)等を使用することができる。更にアスコルビン酸及び低い原子価の金属塩[銅(I);マンガン(II);鉄(II)]が好適である。燐化合物、例えば次亜燐酸ナトリウムを使用することもできる。光重合はその名前の通りUV線を用いて開始され、その結果光開始剤の分解が起こる。光開始剤としては例えばベンゾイン−及びベンゾイン誘導体、例えばベンゾインエーテル、ベンジル及びその誘導体、例えばベンジルケタール、アクリルジアゾニウム塩、アゾ開始剤、例えば2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)−ヒドロクロリド及び/又はアセトフェノン誘導体を使用することができる。レドックス開始剤系の場合に酸化性成分及び還元性成分の重量割合は有利には各々0.00005〜0.5質量%、特に有利には各々0.001〜0.1質量%の範囲である。光開始剤に関してはこの範囲は有利には0.001〜0.1質量%、特に有利には0.002〜0.05質量%である。その際酸化性及び還元性成分及び光開始剤に関する前記質量%記載は、各々共重合用に使用されたモノマーの質量に対する。重合条件、特に開始剤量の選択は、常にできる限り長鎖のポリマーを生成する目的で行う。しかし架橋したコポリマーの不溶性に基づき、分子量測定は非常な困難をもってしか可能でない。
共重合は、有利には重合容器中で水溶液中で、特には濃縮した水溶液中で不連続的に(バッチ法)又は連続的に、例えばUS−A−4857610に記載されている"エンドレスベルト"法で行う。もう一つの方法は、連続的又は不連続的に作動する混練反応器中における重合である。工程は通常温度−20〜20℃、有利には−10〜10℃で開始させ、大気圧及び外部温度供給なしに実施するが、その際重合熱によってモノマー含量に応じて50〜150℃の最高最終温度が得られる。共重合の終了後に通常ゲルとして存在するポリマーの粉砕を行う。粉砕されたゲルは実験室規模で実施する場合には空気循環乾燥箱中で70〜180℃で、有利には80〜150℃で乾燥させる。工業的規模では乾燥は連続的に同じ温度範囲で、例えばベルト乾燥器又は流動床乾燥器で行うことができる。もう一つの有利な実施態様では、共重合は有機溶剤中の水性モノマー相の逆懸濁重合として行う。その際、有利には水に溶解させ、場合により中和したモノマー混合物を水性モノマー相が溶けないか又は溶けにくい有機溶剤の存在で重合させるようにして行う。0.05〜5質量%、有利には0.1〜3質量%の割合(各々モノマーに対して)で使用される"油中水"乳化剤(W/O乳化剤)及び/又は低又は高分子化合物をベースとする保護コロイドの存在で操作するのが有利である。W/O乳化剤及びホゴコロイドは安定剤とも称される。通常、逆懸濁重合法で安定剤として公知の化合物、例えばヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、セルロースアセテートブチレート混合エーテル、エチレン及びビニルアセテートから成るコポリマー、スチレン及びブチルアクリレートから成るコポリマー、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、−ラウレート又はステアレート及びプロピレン−及び/又はエチレンオキシドから成るブロックコポリマーを使用することができる。有機溶剤としては、例えば直鎖状脂肪族炭化水素、例えばn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、分枝鎖状脂肪族炭化水素(イソパラフィン)、脂環式炭化水素、例えばシクロヘキサン及びデカリン並びに芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン及びキシレンが好適である。更にアルコール、ケトン、カルボン酸エステル、ニトロ化合物、ハロゲン含有炭化水素、エーテル及びその他の多数の有機溶剤も好適である。水と共沸混合物を形成するような有機溶剤が有利であり、その際共沸混合物中でできる限り高い水分を有するようなものが特に有利である。
水に膨潤可能なコポリマー(SAP前駆物質)は先ず有機懸濁液媒体中で膨潤した形で微細な水滴として得られ、有利には共沸蒸留によって水を除去することにより固体の球状粒子として有機懸濁化剤中で単離される。懸濁化剤を分離し、乾燥後に粉末状の固体が残留する。逆懸濁重合は公知の通り、重合条件の変化によって粉末の粒度分布を調節することができるという利点を有する。それによって粒度分布を調節するための付加的な方法工程(粉砕工程)を通常回避することができる。
モノマー及び架橋剤は、各々の、部分的に特異的な適用の要求を考慮して選択すべきである。例えば建材系で高い塩分の場合には塩安定性のモノマー配合物を使用すべきであり、これは例えばスルホン酸ベースのモノマーをベースとしていてよい。その際、最終吸収はモノマー組成及び加水分解安定な架橋剤を経て調節され、他方加水分解されやすい架橋剤は膨潤の動力学に影響を与える。その際、勿論モノマー配合物及び架橋剤が動力学に対して一定の影響を及ぼしうることに考慮すべきであり、これはケースバイケースで異なり、特に加水分解されやすい架橋剤の影響に対してはさほど顕著でない。加水分解安定な架橋剤及び加水分解されやすい架橋剤は本発明によれば均一に組み込まれるべきである。そうでないと例えば加水分解されやすい架橋剤が乏しい範囲が生じ、従って早く膨潤が開始してしまい、望ましい時間的遅延を生じないことになる。架橋剤の高すぎる反応性は、架橋剤が重合終了前に既に使用され尽くしてしまい、重合の終りにもはや架橋剤を使用することができない結果を生じうる。僅かすぎる反応性は、重合の初めに架橋剤不足範囲を生じる結果となる。更に第二の二重結合が完全には組み込まれず−従って架橋作用が得られないであろう危険性が常にある。架橋点間の橋の長さも加水分解動力学に対する影響を有しうる。立体障害は加水分解を遅らせうる。総じて超吸収性ポリマーの組成の選択は用途(建材系及び加水分解のタイムウィンドウ)によって影響される。もちろん本発明は十分に多くのバリエーション及び選択の可能性を提供し、従って、例えば均質な網状構造を確実にするために、好適な加水分解安定な又は加水分解されやすい架橋剤を困難なく選択することができる。
変法(b):永久アニオン性モノマーと加水分解可能なカチオン性モノマーの組合せ
この第二の実施態様では、SAPの膨潤作用の時間的遅延をモノマーの特別な組合せによって達成する。
この本発明による実施態様(b)の超吸収体は、高分子両性電解質として存在する。高分子両性電解質とは、ポリマー鎖にカチオン電荷及びアニオン電荷を有する高分子電解質である。ポリマー鎖内部のカチオン電荷及びアニオン電荷の組合せによって、強力な分子内引力が生じ、それによって吸収力が著しく減少するか又はゼロ近くにさえなる。
実施態様(b)ではカチオン性モノマーは、時間と共にカチオン電荷を失い、中性又はアニオン性になるように選択した。これを下記の二つの反応方法計画により詳説する:
事例1では、カチオン性エステルクオートはSAPの重合される成分として使用中にアルカリ性加水分解によってカルビキシレートになる。
事例2では、カチオン性アクリルアミド−誘導体は中和によって非イオン性になる。
アニオン性モノマーとしてはこの変法(b)で変法(a)に関して既に挙げた全てのアニオン性モノマーが挙げられる。本発明によればエチレン性不飽和の水溶性カルボン酸及びエチレン性不飽和のスルホン酸モノマー並びにその塩及び誘導体、特にアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−シアノアクリル酸、β−メチルアクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β−アクリルオキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、2’−メチルイソクロトン酸、桂皮酸、p−クロロ桂皮酸、β−ステアリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサクロン酸、グルタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、トリカルボキシエチレン及び無水マレイン酸、特に有利にはアクリル酸、メタクリル酸、脂肪族又は芳香族ビニルスルホン酸及び特に有利にはビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリル−及びメタクリルスルホン酸及び更に有利にはスルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)又はその混合物の群からのものが有利であると見なされる。
図1の事例1用のカチオン性モノマーは、例えば[2−(アクリロイルオキシ)−エチル]−トリメチルアンモニウム塩及び[2−(メタクリロイルオキシ)−エチル]−トリメチルアンモニウム塩であってよい。原則としてカチオン電荷を加水分解によって脱離させることができるビニル化合物の重合性カチオン性エステルが全て挙げられる。
図1の事例2用のカチオン性モノマーは、例えば3−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド又は3−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドの塩であり、その際塩酸塩及び重硫酸塩が有利である。原則として、ビニル性重合可能であり、プロトン化することができるアミノ官能基を有する全てのモノマーが使用可能である。有利なカチオン性モノマーの例は、本発明によればそのカチオン電荷を加水分解によって脱離することができるビニル化合物の重合性カチオン性エステル、有利には[2−(アクリロイルオキシ)−エチル]−トリメチルアンモニウム塩及び[2−(メタクリロイルオキシ)−エチル]−メチルアンモニウム塩又はビニル性重合可能であり、プロトン化させることができるアミノ官能基を有するモノマー、有利には3−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド又は3−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドの塩及び特に有利にはその塩酸塩及び重硫酸塩又はそれらから成る混合物である。
変法(b)により製造した本発明によるSAPは特に高いpH値を用いる使用に好適である(これは特にセメント系で顕著である)ので、少なくとも1種の架橋剤は前記した群の加水分解安定な架橋剤から選択すべきである。
本発明では、SAPの製造は実施態様(a)で既に詳説したような、全ての方法により行うことができるものである。
時間の遅延をコントロールするために、原則として前記した非イオン性モノマーの群からの付加的なモノマーを本発明による超吸収性ポリマー中に組み込むことが可能である。非イオン性モノマーの使用は吸収力の増加を加速する。
第二の本発明による変法(b)ように、先ず脱塩水中で吸収をほぼゼロにすることが重要である。これはカチオン性及びアニオン性モノマーの適切な量の選択によって達成される。理想的には最小吸収は、カチオン性モノマー対アニオン性モノマーのモル比1:1で得られる。弱い酸又は塩基の場合には1:1と異なるモル比(例えば1.1〜2.0:2.0〜1.1)に調節する必要がある。
より迅速な遅延性膨潤が要求される場合には、僅かな吸収に調節することもできる。これは非1:1とは異なるモノマー組成(例えば1.1〜2.0:2.0〜1.1)によって達成される。僅かな残吸収によって遅延性超吸収性ポリマーは使用中に僅かな水又は水溶液しか吸収せず、中和/加水分解がより迅速に起こる。変法(b)の全ての場合にアニオン性モノマー対カチオン性モノマーのモル比は0.3〜2.0:1.0、有利には0.5〜1.5:1.0及び特に有利には0.7〜1.3:1.0である。
動力学の調整用のもう一つの原則的な手段は、塩の添加である。高分子両性電解質は屡逆電解質効果を有する、即ち塩の添加によって水中での溶解性が上昇する。これらの塩をモノマー溶液に加える。しかしゲル重合の場合には水溶液としてゲルに添加することもできる。
架橋剤の選択によって膨潤の動力学に影響を与えることもできる。更に架橋剤の種類及び量は、カチオン性モノマーの完全な加水分解/中和後の遅延性超吸収性ポリマーの吸収挙動に極めて重要である。ここでも膨潤動力学及び最終吸収を各々の使用に適合させるべきでありかつ適合させることができる。その際再び配合物の使用並びに原料が非常に重要である。
この実施態様のもう一つの方法は、いわゆる浸透性網状構造である:その際二つの網状構造が相互に結合している。一つの網状構造はカチオン性モノマーから成り、二番目はアニオン性モノマーから成る。電荷は総じて中和されねばならない。付加的に非イオン性モノマーを一緒に網状構造に組み入れることが、有利であると実証された。浸透性網状構造の製造は、アニオン性又は(カチオン性)モノマー溶液中にカチオン性(又はアニオン性)ポリマーに前以て入れ、次いで重合させるようにして行う。その際架橋は二つのポリマーが網状構造を形成するように選択する:前以て装入したポリマー及び新しく生成したポリマー。
変法(c):反対に帯電した溶液ポリマーを用いる被覆
この第3の変法(c)では、時間の遅れは、超吸収性ポリマーの特別な表面処理によって達成される。その際、帯電した超吸収性ポリマーは反対に帯電したポリマーで被覆される。本発明が有利であると見なすように、ポリマー表面の電荷の中和によって、水に非浸透性単一層が形成され、これは超吸収性ポリマーの膨潤を最初の数分間阻止する。この表面処理は時間と共に(少なくとも10〜15分間!)SAPから剥がれ、それによって超吸収性ポリマーの吸収力が著しく高まる。
アニオン性超吸収性ポリマー、有利には架橋した部分的に中和されたポリアクリル酸のカチオン性ポリマーを用いる表面処理は、既に一連の特許に記載されている:既に記載した公開公報WO2006/082188及びWO2006/082189には、1〜2%のポリアミンを用いる表面処理が記載されており、DE102005018922では、PolyDADMAC(ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド)を超吸収性ポリマーに塗布する。ポリアミン−被覆では架橋した成分が存在する。その際、カチオン性ポリマーを水溶液として顆粒状超吸収性ポリマーに噴霧する。こうして得た超吸収性ポリマーは、貯蔵に際してより高い透過性及びより少ない凝塊傾向を有し、従ってより長く流動性のままである。このSAPは専らベビーおむつに使用されるために開発されてきたので、これは勿論数分間範囲の時間の遅延を有する必要はない。EP1393757A1には、部分分加水分解されたポリビニルホルムアミドを用いる表面被覆が記載されている。これによっておむつにおける改善された性能が得られる。WO2003/43670にも、表面に塗布しておいたポリマーを架橋させることが記載されている。
500万g/モル又はそれより少ない分子量を有する本発明によるカチオン性ポリマーを通常使用するが、これは10〜20%水溶液として噴霧可能な溶液(粘性)を生じる。これを水溶液として重合させ、表面処理に使用する。慣用の方法では超吸収性ポリマーを、例えば流動床で、前もって装入し、ポリマー溶液と一緒に噴霧する。その際通常"高カチオン性"ポリマーを使用する、即ちそのカチオン性モノマーは配合物の少なくとも75モル%になるようなものを使用する。
本発明では有利には分子量≦300万g/モル、有利には≦200万g/モル、特に有利には<1500万g/モルを有するシェルポリマーを使用するが、その際選択されたシェル−ポリマーはアニオン性又はカチオン性特性を有するべきである。両性電解質は使用しない。
カチオン性及びアニオン性高分子電解質のもう一つの組合せは、MBIE−超吸収性ポリマーであるが、その際MBIEは"Mixed−Bed−Ion−Exchange"を表す。このような生成物は特にUS6603056及びそこに引用された特許に記載されている。潜在的アニオン性超吸収性ポリマーを超吸収性カチオン性ポリマーと混合する。"潜在的アニオン性"とは本発明の態様ではアニオン性超吸収性ポリマーを酸の形で使用することを意味する。純粋なアニオン性超吸収性ポリマーは通常約70%まで中和されたポリアクリル酸であるが、この場合には全く又はごく僅かしか中和されていないポリアクリル酸を使用する。カチオン性ポリマーとの組合せによって塩に安定な生成物が生じる;塩は、下記図2に記載されているように、いわゆるイオン交換によって中和される。その場合に中和された酸は、強力な膨潤のために適切な浸透圧(π)を有する。
超吸収性ポリマー用のこの概念も専ら衛生品、特にベビーおむつで使用するために開発され、従ってここでも迅速な超吸収性ポリマーを目的としていた。数分間範囲で遅延性超吸収性ポリマーを製造するためのアニオン性及びカチオン性超吸収性ポリマーの組合せはこれまで記載させていなかった。
本発明による表面処理用の出発物質として、特にセメント系で十分な吸収力を有する全ての超吸収性ポリマーを使用することができる。これはアニオン性であってもよいし、カチオン性であってもよい。出発物質は下記で"コアポリマー"と記載する。表面に塗布するポリマーは下記で"シェルポリマー"と記載する。コアポリマーは、有利には変法(a)で、特に≦10質量%の反対電荷を有するコモノマーを有するアニオン性又はカチオン性超吸収性ポリマーである。変法(a)とは異なり、純粋な実施態様(c)ではコアポリマーとして加水分解安定な架橋剤だけから成っている超吸収性ポリマーだけを使用する。この方法は有利であるとみなされる。架橋剤における制限は除いて、アニオン性コアポリマーの合成は変法(a)に記載したようなものに相応する。この場合用にもそこに既に記載したモノマーを使用することができる。
カチオン性コアポリマー用に永久カチオン電荷を有する全てのモノマーを使用することができる。永久とはここでもカチオン電荷がアルカリ性媒質中で保たれることを意味する;従ってエステルクオートは不適当である。[3−(アクリロイルアミノ)−プロピル]−トリメチルアンモニウム塩及び[3−(メタクリロイルアミノ)−プロピル]−トリメチルアンモニウム塩が有利である。前記塩は有利にはハロゲン化物、メソスルフェート又は硫酸塩として存在する。更にジアリルメチルアンモニウムクロリドを使用してもよい。
表面を処理するために二つの有利な方法が挙げられるが、これは両方ともUS6603056に記載されている:一つの方法は基本的には慣用の粉体被覆である。コアポリマーを前以て装入し、例えば流動床で動かす。次いで反対に帯電させたシェルポリマーを塗布する。最後に生成物を乾燥させる。この方法は、コアポリマーに対して比較的少量のシェルポリマーを塗布する必要がある場合に特に好適である。より多い量の場合にはこの方法では粒子の凝集が起こり、生成物が塊になる。これによって、表面がもはや均質に塗布されないことになる。多量のシェルポリマーを塗布するためには、この方法を繰り返し行う必要がある。
多量のシェルポリマー用に、二番目の方法が好適である:その際、コアポリマーを有機溶剤中に懸濁させる。懸濁液にシェルポリマー溶液を添加し、次いで静電学的理由からコアポリマーを反対に帯電したシェルで被覆する。非常に小さな粒子用にもこの方法は有利である。それはこれを流動床中で操作するのが難しいからである。シェルポリマー溶液の添加後場合により溶液によって添加された水分の量を共沸蒸留することができる。従って有利な有機溶剤としては、できる限り高い含水量を有する共沸混合物を形成するものと見なされ、その中に超吸収性ポリマー及びシェルポリマーは不溶性である。この方法用に変法(a)で懸濁重合用の溶剤で記載したものと同じ溶剤を使用することができる。懸濁重合でもそうであるように、保護コロイドを添加することも有利であると実証された。その際ここでもそこに記載した保護コロイドから選択することができる。
表面処理するために前記したようにシェルポリマーをコアポリマーに塗布する。その際シェルポリマーは有利には水溶液として塗布し特に噴霧可能な溶液として使用するが、その際200〜7500mPasの粘度を有する溶液が好適である。有機溶剤を用いる操作はこの方法で、特に工業的規模では、非常に費用がかかる。記載した二つの方法用に、より良好に噴霧することができ、懸濁されたコアポリマーの表面により良好に付着することができるので、低い粘度の溶液を用いて行うのが有利である。
シェルポリマーの分子量は粘度に著しい影響を与えるので、500万g/モルより少ない分子量を有するシェルポリマーが有利である。更に本発明によればもう一つの高分子電解質、即ちシェルポリマーは、≧75モル%、有利には≧80モル%、特に有利には80〜100モル%のカチオン性モノマーの割合を有するようにする。
原則として、このようなカチオン性又はアニオン性シェルポリマーをゲル重合の方法並びに懸濁重合の方法により製造し、得られたポリマーを次いで再び溶解させ、水性シェル重合溶液として塗布することができる。しかし、重合の生成物を直接使用することができ、せいぜい希釈する必要があるにすぎないので、重合を溶液重合として実施することがより有利である。シェルポリマーの分子量は連鎖調節剤の添加によって減少させることができ、それによって所望の鎖長、従って所望の粘度が得られる。その際、有利には下記のように行う:モノマーを水に溶解させるか又はその市販の水溶液を希釈する。次いで連鎖調節剤を添加し、pH値を調節する。引き続き水性モノマー溶液を窒素を用いて不活性化し、開始温度に加熱する。開始剤の添加で重合を開始させ、通常数分間で終了する。シェルポリマーの濃度はできる限り高く選択して、それによって除去すべき水分量ができる限り僅かであるようにするが、しかし粘度は本発明による方法(例えば懸濁液で噴霧、塗布)で、なお良好に操作することができるようにする。その際、より高い温度では粘度は同じ濃度で低くなるので、シェルポリマー溶液を加熱することが有利である。好適な連鎖調節剤は蟻酸又はその塩、例えば蟻酸ナトリウム、過酸化水素、メルカプト基(R−SH)又はメルカプテート基(R−S−M+)を含有する化合物であるが、その際、各々基RはC原子1〜16個を有する有機脂肪族又は芳香族基であってよい(例えばメルカプトエタノール、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトエチルアンモニウムクロリド、チオグリコール酸、メルカプトエタンスルフェート(ナトリウム塩)、システイン、トリスメルカプトトリアゾール(TMT)ナトリウム塩として、3−メルカプトトリアゾール、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール)、R−S−S−R’−基(ジスルフィット基)を含有する化合物、その際、基R及びR’は相互に無関係にC原子1〜16個を有する有機脂肪族又は芳香族基であってよく(例えばシスタミニウムジクロリド、システイン)、燐含有化合物、例えば次亜燐酸及びその塩(例えば次亜燐酸ナトリウム)又は硫黄含有無機塩、例えば亜硫酸ナトリウムである。
アニオン性コアポリマー用に可能なシェルポリマーは、化学反応によってそのカチオン電荷を失うことができるカチオン性ポリマーである。この実施態様用に挙げられるカチオン性モノマーはエステルクオート、例えば[2−(アクリロイルオキシ)−エチル]−トリメチルアンモニウム塩、[2−(メタクリロイルオキシ)−エチル]−トリメチルアンモニウム塩、硫酸ジエチル又は硫酸ジメチルで四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレート、塩化メチルで四級化されたジエチルアミノエチルアクリレートである。この場合にSAPの遅延性膨潤を生じる化学反応はエステル加水分解である。シェルポリマーの中和反応は下記ポリマーを用いて行うことができる:ポリ−3−ジメチルアミノ−プロピルアクリルアミド、ポリ−3−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン。その際全てのポリマーは塩として使用する。アミノ官能基を中和するために無機又は有機酸を使用することができ、その際その混合塩も好適である。前記方法は全て本発明に含まれる。
剥離反応の使用に適する動力学を調節するために、カチオン性シェルポリマーに非イオン性モノマーを組み入れることが必要であろう。変法(a)で既に記載した全ての非イオン性モノマーを使用することができる。
この本発明による変法(c)は1層シェルにのみ限定されるものではない。更なる又は特定の時間的な遅延を達成するために、コアポリマー上に直接塗布してある第1のシェル層後に、コアポリマーも元々有するものと同じ電荷を有する第2の層を塗布することができる。これは更に続けることができ、その際シェルポリマーの電荷は変わる。アニオン性コアポリマーの上に第1のカチオン性シェルの後にアニオン性の第2のシェルが続くであろう。従って第3シェルは再びカチオン性であろう。異なるシェル層の数と無関係に1層以上のシェル層が架橋していてよい。更に有利には少なくとも1層のシェル層を水溶液を用いて架橋させるべきであろう。
更に本発明はシェルポリマーを変法(c)で塗布した層当たり各々コアポリマーに対して5〜100質量%、有利には10〜80質量%及び特に有利には25〜75質量%の量で使用する可能性を考慮に入れる。本発明のもう一つの方法は、シェルポリマーの架橋及びその剥離速度のコントロールに関する。このために例えばシェルポリマーの遊離アミノ基を使用することができる。架橋剤はシェルポリマーより時間的に後で、有利には水溶液として、添加する。架橋剤の完全な反応を確実にするために、遅延性超吸収性ポリマーを乾燥後にもう一度加熱するか又は乾燥を高めた温度で行う必要があるかもしれない。この実施形用に挙げられる架橋剤は、ジエポキシド、例えばジエチレングリコールジグリシジルエーテル又はポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジイソシアネート(その際後者は乾燥後無水形で使用する必要がある)、グリオキサール、グリオキシル酸、ホルムアルデヒド、ホルムアルデヒド−形成体及び好適な混合物である。
剥離工程の動力学をコントロールするために、シェルポリマーの組成をコアポリマーに適合させる。これは例えば適切な組成を確認することによって行うことができる。その際、コアポリマー中及びシェルポリマー中で同じモル比に調節することが有利であると実証されたが、しかし電荷は異なるものでなければならない。しかし使用に応じてモル比との相違も肯定的であると実証される。
同じくシェルポリマーの適切な量を決める必要がある。通常微細構造のコアポリマーは、より大きな表面積を有するのでより多量のシェルポリマーを必要とすると言える。短鎖のシェルポリマーがより良好に剥離されるので、シェルポリマーの分子量も重要である。表面被覆の変法(c)は、二つの工程(a)及び(b)より多くの方法工程を必要とする。原則として、コアポリマー合成を逆懸濁重合として実施し、乾燥後に共沸蒸留によって、シェルポリマーと同じ新しいモノマー溶液を供給することも考えられる。これを表面で重合させるとしたら、変法(c)を単槽反応に減らす。反応器中の滞留時間は勿論極めて長くなるであろうし、シェルポリマーの均質な層を表面だけに生成することは簡単ではない。
変法(d):加水分解安定なモノマーと加水分解されやすいモノマーの架橋剤の存在における組合せ
本発明のもう一つの変法(d)は、重合後に少なくとも2種の非イオン性コモノマーから構成されているが、しかし最高5モル%のアニオン又はカチオン電荷を含有するSAPに関する。この非イオン性コモノマーとは、化学反応、有利には加水分解によってイオン性モノマーに変えることができる少なくとも1種のものである。残りは、高いpH値におけるSAPの比較的長い処理においても特記すべき加水分解は起こさない永久非イオン性モノマーから成る。このイオン性モノマーによって浸透圧が生じ、これはSAPのより強力な膨潤を引き起こす。例えば、アクリルアミド及びヒドロプロピルアクリレート(HPA)並びに架橋剤から成るSAPが挙げられる。このSAPはアルカリ媒体に曝されると、HPAのエステル加水分解を起こし、アクリレート単位が生じる。これによって付加的な浸透圧が生じ、SAPが更に膨潤する。この実施態様では、純粋な非イオン性SAPも一定の"天然の"膨潤を有する(エントロピー効果、ベンジン中のEPDM−ゴムと比較可能);従ってここでも膨潤は開始期にのみ存在するわけではない。
重合は実施態様(a)で既に記載したようにして行う。
好適な加水分解安定なモノマーは、有利には永久非イオン性モノマーであり、これは有利には水溶性アクリルアミド誘導体、有利にはアルキル置換されたアクリルアミド又はアクリルアミド又はメタクリルアミドのアミノアルキル置換された誘導体及び特に有利にはアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N−第三級ブチルアクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル又はこれらから成る任意の混合物の群から選択する。
好適な加水分解可能なモノマーは、非イオン性モノマー、例えばアクリル酸又はメタクリル酸の水溶性又は水に分散可能なエステル、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(工業生成物として異性体混合物)、側鎖としてポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はエチレングリコール及びプロピレングリコールから成るコポリマーを有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステル、エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートから選択する。更にアクリル酸又はメタクリル酸のアミノエステルを使用することができる。それはこれらはセメント系中で(高いpH)非常に迅速に脱プロトン化され、従って中性で存在するからである。この方法で挙げられるモノマーは、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート又はジエチルアミノエチルアクリレートである。架橋剤としては特に変法(a)に関して既に記載した加水分解安定な及び加水分解されやすい全てのものが挙げられ、そこに各々記載した割合をこの場合(a)にも使用する。
純粋な実施態様として変法(d)では加水分解安定な架橋剤のみを使用するものと解されたい。
混合実施態様:
最後に本発明は四つの変法(a)、(b)、(c)及び(d)の任意の組合せを考慮に入れている:多くの場合に種々の方法を組み合わせることが有意である(a+b+c+d;a+b;c;a+b+d;b+c+d;a+c+d;a+b;a+c;a+d;b+d;c+d)。このために特にゲル重合又は逆懸濁重合の工程が挙げられる。従って本発明のもう一つの態様は、(a)、(b)、(c)及び(d)の少なくとも二つの方法を用いて有利にはゲル重合及び/又は逆懸濁重合を使用して製造したSAPと考えられる。アニオン性及びカチオン性の加水分解可能なモノマーから成るモノマー溶液中に、加水分解安定な架橋剤の他になお加水分解されやすい架橋剤も簡単に装入することができる。このようなポリマーを表面被覆用のコアポリマーとして使用する場合には、三つの変法(a)、(b)及び(c)を本発明によるSAPの製造で行う。
全ての実施態様の中で、変法(c)を用いる態様は三つの方法工程(コアポリマーの合成、シェルポリマーの合成、表面被覆)が必要であるか又は反応器での滞留時間が長くなるが、変法(a)、(b)及び(c)又は変法(a)、(b)及び(d)の組合せは、一つの方法工程だけを用いて(ゲル重合又は逆懸濁重合)行うことができるので有利である。
超吸収性ポリマー及び四つの変法(a)、(b)、(c)及び/又はその製造の他に、本発明にはSAPの使用も含まれる。
有利には本発明による超吸収性ポリマーは、発泡体、成形体、繊維、シート、フィルム、ケーブル、シーラント、塗料、植物−及び真菌成長調整剤用のキャリア、包装材料、土壌添加物、作用物質の遊離を調整するために又は建材で使用するが、その際本発明は主として建材及び相応する混合物中での使用を目的とする。従って、本発明は特に乾燥モルタル混合物、コンクリート混合物、0.5〜2cm、特に1〜1.5cmの層厚を有する厚い被覆用の添加物としてのSAP使用を考慮しており、その際前記混合物及び塗料は全て有利にはセメントをベースとしており、特に有利にはビチューメンを含有する。更に建築分野で使用されるポリマー分散液用の有利な使用を想定している。その際特に再分散可能な分散粉末が挙げられる。
衛生用品における使用は、遅延膨潤によりさほど重要ではない。
その他の使用態様は、本発明によるSAPの既に詳説した遅延性膨潤に関する。従って本発明は、本発明によるSAPを考慮に入れて建築化学混合物の調製から30分後に超吸収性ポリマーの最高吸収力の最高70%、有利には最高60%、特に有利には最高50%が得られる特別な使用を考えに入れている。この最高吸収力は本発明では、水1リットル当たり水酸化ナトリウム4.0g又は塩化ナトリウム56.0gを含有する塩水溶液中で測定する。
総括すると、本発明の主要目的は、特別な製法及びその組合せによって定義され、特に建築化学分野で、特に膨潤開始が早くとも5分後である遅延性膨潤作用を特徴とする、超吸収性ポリマーにあると言える。その際、膨潤挙動は従来公知の超吸収性ポリマーとは主として、液体吸収がSAPの特別な構造によって数分間範囲で時間を遅らせて起こることによって相違している。これに対して衛生分野における従来公知の使用では、(体)液体をできる限り短い時間で完全にポリマーによって吸収することに特別な価値がおかれている。本発明による超吸収性ポリマーの遅延性膨潤−又は吸収作用によって、特に建築化学材料中で凝結−及び硬化挙動を時間的にコントロールすることができ、必要な混合水の量も各々詳細な使用場合に適合させることができる。しかしながら、更にいわゆる複合単位における本発明によるSAPの使用も可能である。このような複合体は本発明によるSAP及び特別な支持体を含む。その際、このような複合体及び支持体は相互に堅く結合している。ポリマー、例えばポリエチレン、ポリプロピレン又はポリアミドから成るフィルム、金属、フリース、毛羽、ティシュー、織物、天然又は合成繊維又は発泡体も好適な支持体である。このような複合体は本発明によるSAPを約15〜100質量%の量で含有するが、その際30〜99質量%の量及び特に50〜98質量%の量が有利である(各々複合体の全質量に対する)。
遅延性吸収力によって、本発明によるSAPは勿論衛生用品、特に包帯及びおむつに使用するためには条件付きで好適であるにすぎないので、従ってこの使用目的は本発明の本来の目的ではない。
次に本発明の利点を実施例につき詳説するが、本発明はこれに制限されるものではない。
実施例
略語:
AcS=アクリル酸
AcA=アクリルアミド
Na−AMPS=2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 ナトリウム塩
DEGDA=ジエチレングリコールジアクリレート
MbA=N,N’−メチレンビスアクリルアミド
MADAME−Quat=[2−(メタクリロイルオキシ)−エチル]−メチルアンモニウムクロリド
DIMAPA−Quat=[3−(アクリロイルアミノ)−プロピル]−トリメチルアンモニウムクロリド
DIMAPA=ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
TEPA=テトラエチレンペントアミン
HPA=ヒドロキシプロピルアクリレート(異性体混合物)
1.製造例
1.1変法(a)
− ポリマー1−1:MbA及びDEGDAと架橋したNa−AMPS及びAcAから成るコポリマー
攪拌機及び温度計を有する2lの三つ首フラスコ中に水141.8gを前以て装入し、次いで順次Na−AMPS(水中50質量%溶液)352.50g(0.74モル、27モル%)、AcA(水中50質量%溶液)286.40g(2.0モル、70モル%)、75%DEGDA18.20g(0.064モル、2.9モル%)及びMbA0.3g(0.0021モル、0.08モル%)を添加した。20%水酸化ナトリウム溶液を用いてpH7に調節し、窒素で30分間パージ後、約5℃に冷却した。溶液を寸法(横・奥行き・高さ)15cm・10cm・20cmのプラスチック容器中に詰め替え、次いで順次1%2,2’−アゾ−ビス−(2−アミジノプロパン)−ジヒドロクロリド溶液16g、1%ナトリウムペルオキソジスルフェート溶液20g、1%RongalitC溶液0.7g、0.1%t−ブチルヒドロペルオキシド溶液16.2g及び0.1%Fe(II)スルフェート−ヘプタヒドレート溶液2.5gを添加した。共重合を紫外線(2個のPhilips管;Cleo Performance 40W)を用いて開始させた。約2時間後硬化したゲルをプラスチック容器から取出し、はさみでエッジ長さ約5cmの立方体に切断した。ゲル立方体を慣用の肉挽き機で粉砕する前に、離型剤Sitren595(ポリジメチルシロキサン乳濁液;Firma Goldschmidt)を塗った。離型剤は、1:20の比で水で希釈しておいたポリジメチルシロキサン乳濁液である。
ポリマー1−1の得られた顆粒を乾燥格子で均質に分散させ、空気循環乾燥箱中で約100〜120℃で恒量となるまで乾燥させた。白色の硬い顆粒約300gが得られ、これを遠心ミルを用いて粉末状にした。ポリマー粉末の平均粒子直径は30〜50μmであり、メッシュの大きさ63μmの篩を通過しない粒子の割合は2質量%より少なかった。
1.2変法(b):
− ポリマー2−1(加水分解安定な架橋剤を用いる):MbAで架橋したNa−AMPS及びMADAME−Quatから成るコポリマー
攪拌機及び温度計を有する2lの三つ首フラスコ中に水82.6gを前以て装入し、次いで順次、Na−AMPS(水中50質量%溶液)488.64g(1.07モル、49.9モル%)、MADAME−Qoat(水中75質量%溶液)295.3g(1.07モル、49.9モル%)及びMbA0.9g(0.0063モル、0.1モル%)を添加した。20%硫酸を用いてpH4に調節し、窒素で30分間パージ後、約10℃に冷却した。溶液を寸法(横・奥行き・高さ)15cm・10cm・20cmのプラスチック容器中に詰め替えた。重合及び後処理は、ポリマー1−1で記載したような同じ開始剤系を使用して行った。
白色の硬い顆粒約430gが得られ、これを遠心ミルを用いて粉末状にした。ポリマー粉末の平均粒子直径は30〜50μmであり、メッシュの大きさ63μmの篩を通過しない粒子の割合は2質量%より少なかった。
− ポリマー2−2(加水分解安定な及び加水分解されやすい架橋剤を用いる):MbA及びDEGDAで架橋したNa−AMPS及びMADAME−Quatから成るコポリマー
攪拌機及び温度計を有する2lの三つ首フラスコ中に水79.3gを前以て装入し、次いで順次、Na−AMPS(水中50質量%溶液)488.64g(1.07モル、48.5モル%)、MADAME−Qoat(水中75質量%溶液)260.4g(1.07モル、48.5モル%)、MbA0.9g(0.0063モル、0.3モル%)及び75%DEGDA18.20g(0.064モル、2.9モル%)を添加した。
20%硫酸を用いてpH4に調節し、窒素で30分間パージ後、約10℃に冷却した。重合及び後処理は、ポリマー1−1で記載したような同じ開始剤系を使用して行った。
白色の硬い顆粒約430gが得られ、これを遠心ミルを用いて粉末状にした。ポリマー粉末の平均粒子直径は30〜50μmであり、メッシュの大きさ63μmの篩を通過しない粒子の割合は2質量%より少なかった。
1.3変法(c):
コアポリマー
− MbAで架橋したAcA及びNa−AMPSから成るアニオン性コアポリマー(K1a)
攪拌機及び温度計を有する2lの三つ首フラスコ中に水160gを前以て装入し、次いで順次、Na−AMPS(水中50質量%溶液)352.50g(0.74モル、28モル%)、AcA(水中50質量%溶液)286.40g(2.0モル、72モル%)及びMbA0.3g(0.0021モル及び0.08モル%)を添加した。20%水酸化ナトリウム溶液を用いてpH7に調節し、窒素で30分間パージ後、約5℃に冷却した。重合及び後処理は、ポリマー1−1で記載したような同じ開始剤系を使用して行った。
白色の硬い顆粒約430gが得られ、これを遠心ミルを用いて粉末状にした。ポリマー粉末の平均粒子直径は30〜50μmであり、メッシュの大きさ63μmの篩を通過しない粒子の割合は2質量%より少なかった。
− MbAで架橋したAcA及びNa−アクリレートから成るアニオン性コアポリマー(K2a)
攪拌機及び温度計を有する2lの三つ首フラスコ中に水300gを前以て装入し、次いで順次、50%水酸化ナトリウム溶液84.80g(1.06モル)、AcS126.4g(1.75モル)、50%AcA溶液300.00g(2.11モル)及びMbA0.8g(0.0056モル)を添加した。窒素で30分間パージ後、約5℃に冷却した。重合及び後処理は、ポリマー1−1で記載したような同じ開始剤系を使用して行った。
白色の硬い顆粒約300gが得られ、これを遠心ミルを用いて粉末状にした。ポリマー粉末の平均粒子直径は30〜50μmであり、メッシュの大きさ63μmの篩を通過しない粒子の割合は2質量%より少なかった。
− MbAで架橋したAcA及びDIMAPA−Quatから成るカチオン性コアポリマー(K3k)
攪拌機及び温度計を有する2lの三つ首フラスコ中に水276.5gを前以て装入した。次いで順次、DIMAPA−Quat(水中60質量%溶液)246.90g(0.72モル、27モル%)、AcA(水中50質量%溶液)262.60g(1.84モル、73モル%)及びMbA0.3g(0.0021モル、0.08モル%)を添加した。20%水酸化ナトリウム溶液を用いてpH7に調節し、窒素で30分間パージ後、約5℃に冷却した。重合及び後処理は、ポリマー1−1で記載したような同じ開始剤系を使用して行った。
白色の硬い顆粒約260gが得られ、これを遠心ミルを用いて粉末状にした。ポリマー粉末の平均粒子直径は30〜50μmであり、メッシュの大きさ63μmの篩を通過しない粒子の割合は2質量%より少なかった。
− AcA及びDIMAPA−ヒドロクロリドから成るカチオン性シェルポリマー(H1k)
10lの二重壁反応器中に水4.500kgを前以て装入した。そこでDIMAPA416.80g(2.67モル、32.1モル%)及びAcA(水中50質量%溶液)801.60g(5.63モル、67.9モル%)を添加し、25%塩酸溶液367.25gで素早く中和して、pH5に調節した。引き続き水1819gで7904.8gにし(従って開始後に8000gとなる)、窒素で30分間パージした。窒素パージに際してサーモスタットで70℃に加熱した。20%TEPE水溶液15.2g及び20%ナトリムペルオキシジスルフェート水溶液80.0gの添加によって重合を開始させた。混合物をサーモスタット温度70℃で2時間後攪拌させ、冷却し、取出した。
生成物は室温で粘度2000mPas(ブルックフィールド、10rpm)を有した。
− AcA及びナトリウムアクリレートから成るアニオン性シェルポリマー(H2a)
10lの二重壁反応器中に水6055gを前以て装入した。水酸化ナトリウム(固体)176.8g(4.42モル)を添加後、冷却下でAcS383.20g(5.31モル、45.4モル%)及びAcA(水中50質量%溶液)912g(6.40モル、54.6モル%)を添加した。少量の20%硫酸を用いてpH5.0に調節し、次いで窒素で30分間パージした。窒素パージに際してサーモスタットで70℃に加熱した。20%TEPE水溶液15.2g及び20%ナトリムペルオキシジスルフェート水溶液80.0gの添加によって重合を開始させた。混合物をサーモスタット温度70℃で2時間後攪拌し、冷却し、取出した。
粘度は15mPas(ブルックフィールド、10rpm)であった。
− ポリマー3−1:アニオン性超吸収性ポリマー(K1a)をカチオン性シェルポリマーH1kで被覆(Na−AMPS、AcA及びMbAから成るコポリマーをAcA及びDIMAPA−ヒドロクロリドから成るシェルポリマーで被覆する)
2l二重壁反応器中にシクロヘキサン1000gを前以て装入した。Span(R)60保護コロイド6.0gの添加後にコアポリマーK1a100gを添加し、懸濁させた。70℃に加熱後、徐々にシェルポリマーH1k250gを滴加し、添加した水を共沸蒸留によって除去することができるように十分に温度を高めた。共沸温度が72℃に達したら、沸騰温度より下に冷却した。更にシェルポリマー溶液H1k250gを徐々に添加した後、再び加熱し沸騰させ、共沸温度が75℃になるまで水を循環除去した。
− ポリマー3−2:アニオン性超吸収性ポリマー(K2a)をカチオン性シェルポリマーH1kで被覆(Na−アクリレート、AcA及びMbAから成るコポリマーをAcA及びDIMAPA−ヒドロクロリドから成るシェルポリマーで被覆する)
ここでは、ポリマー−例3−1と同様に行うが、コアポリマーK1aの代わりに同量のコアポリマーK2aを前以て装入した。
− ポリマー3−3:カチオン性超吸収性ポリマー(K3k)をアニオン性シェルポリマーH2aで被覆(DIMAPA−メチルクロリド−Quat、AcA及びMbAから成るコポリマーをAcA及びNa−アクリレートから成るシェルポリマーで被覆する)
ここでは、ポリマー−例3−1と同様に行うが、コアポリマーK1aの代わりに同量のコアポリマーK3kを前以て装入した。シェルポリマーとしてシェルポリマーH2aを使用した。添加、共沸蒸留及び濾過は前記したようにして行った。
− ポリマー3−4:カチオン性超吸収性ポリマー(K3k)をアニオン性シェルポリマーH2aで被覆、シェルポリマー用の架橋剤を添加(DIMAPA−メチルクロリド−Quat、AcA及びMbAから成るコポリマーをAcA及びNa−アクリレートから成るシェルポリマーで被覆し、グリオキシル酸で架橋)
ここでは、ポリマー−例3−3に記載したようにしてシェルポリマーを生成した。2番目の共沸蒸留で75℃の共沸温度に達した際に反応温度を50℃に下げた。内部温度50℃で50%グリオキシ酸水2.5gを添加した。生成物を濾過し、120℃で2時間温度処理した。
− ポリマー3−5:Na−AMPSをベースとするアニオン性コアポリマー(K1a)を三層のシェルカチオン性/アニオン性/カチオン性H1k/H2a/H1kで被覆
2l二重壁反応器中にシクロヘキサン1000gを前以て装入した。Span(R)60保護コロイド6.0gの添加後に、コアポリマーK1a100gを添加し、懸濁させた。70℃に加熱後、徐々にシェルポリマーH1k250gを滴加し、添加した水を共沸蒸留によって除去することができるように十分に温度を高めた。共沸温度が72℃に達したら、沸騰温度より下に冷却した。シェルポリマー溶液H2a250gを徐々に添加した後、再び加熱し沸騰させ、共沸温度が72℃になるまで水を循環除去した;次いで冷却し、更にシェルポリマーH1k250gを添加した。そこで温度が再び75℃になるまで水を共沸除去した。冷却後濾別し、少量のエタノールで後洗浄した。
− ポリマー3−6:Na−アクリレート/AcAをベースとするアニオン性コアポリマー(K1a)を三層のシェルカチオン性/アニオン性/カチオン性H1k/H2a/H1kで被覆
このポリマー3−6は、コアポリマーK2a100gを使用して、ポリマー3−5と同様にして製造した。
− ポリマー4−1:ペンタエリスリットアリルエーテルで架橋したAcA及びHPAから成るコポリマー
攪拌機及び温度計を有する2lの三つ首フラスコ中に水82.6gを前以て装入し、次いで順次、HPA(96%)160g(1.18モル、45.4モル%)、AcA(水中50質量%溶液)204.20g(1.42モル、54.5モル%)及びペンタエリスリットトリアリルエーテル(約70%)0.72g(0.003モル及び0.1モル%)を添加した。
その際pH値5に調節した。窒素で30分間パージ後、約10℃に冷却した。溶液を寸法(横・奥行き・高さ)15cm・10cm・20cmのプラスチック容器中に詰め替えた。重合及び後処理は、ポリマー1−1で記載したような同じ開始剤系を使用して行った。
白色の硬い顆粒約285gが得られ、これを遠心ミルを用いて粉末状にした。ポリマー粉末の平均粒子直径は30〜50μmであり、メッシュの大きさ63μmの篩を通過しない粒子の割合は2質量%より少なかった。
2.使用例
2.1時間依存性膨潤試験
試験溶液の組成
固体の水酸化ナトリウム4g及び塩化ナトリウム56gを脱塩水996gに溶解させた。
試験溶液200mlを400mlビーカーに前以て装入し、各々本発明によるポリマー2.00gを加え、ガラス棒で短時間攪拌した。30分後(攪拌なし)に100μm篩で濾過した(30分値)。最終値を測定するために試験を24時間の測定時間で繰り返した。
Figure 2011525556
2.2建築化学的使用
下記時間依存性モルタル試験(スランプ)から明らかなように、建築材料系における加水分解はより緩慢に進行する。それは−水分過剰がより少なく、−超吸収性ポリマーを膨潤させる対圧がより高く、−水との接触を妨げる添加物が存在するからである。
従って、前記試験で30分後に70%より少ない膨潤を有する遅延性超吸収性ポリマー全てに時間依存性モルタル試験を行った。
時間依存性スランプ
試験の実施
時間依存性スランプの測定は、DIN EN 196−1に記載されているように標準モルタルを用いて行った。このために標準砂1350g、Milke CEMI52.5R450g、本発明による遅延性超吸収性ポリマー0.9g及び水225gを標準に従って混合した。スランプをDIN EN1015−3により測定した。
引き続き、時間に関するスランプを測定した。比較としてスランプを遅延性超吸収性ポリマーを添加しないで測定した。
第1表
スランプの比較
Figure 2011525556
2.3自己圧縮コンクリート
自己圧縮コンクリートを試験室で50リットルの強制ミキサーで混合した。ミキサーの効率は45%であった。混合工程で、先ず添加物及び小麦粉のように細かい物質を10秒間ミキサーで均質にし、次いで混合水、可塑剤及び安定剤を添加した。本発明による超吸収性ポリマーを添加物及び小麦粉のように細かい物質と一緒に配量添加した。混合時間は4分間であった。次いでフレッシュコンクリート試験(スランプフロー)を実施し、評価した。粘稠度プロフィールを120分間に亘って観察した。
スランプフローの測定
流動性を測定するためにいわゆるAbrams−Cone Setztrichter(上部内径100mm、下部内径200mm、高さ300mm)を使用した(スランプフロー=二つの相互に垂直な軸上で測定し、平均したコンクリートケーキの直径(cm))。スランプフローの測定は1混合物当たり4回、しかもt=混合終了後0、30、60及び90分後に行い、その際混合物は各々流動性測定の前にコンクリートミキサーで60秒間再び混合した。
自己凝縮コンクリートの組成は第2表に記載してある。
第2表
試験混合物の組成(kg/m;含水量160kg/m
Figure 2011525556
1)CEMI 42.5R
2)Fa.BASF Construction Polymer GmbH、Trosbergの製品
添加物の含水量は、混合水の全量から減算した。
スランプフロー:
Figure 2011525556

Claims (46)

  1. エチレン性不飽和ビニル化合物の重合により製造された、アニオン性及び/又はカチオン性特性を有し、時間的に遅らせた膨潤作用を有する超吸収性ポリマー(SAP)であって、膨潤が早くとも5分後に開始しかつ
    (a)少なくとも1種の加水分解安定な架橋剤及び少なくとも1種の加水分解されやすい架橋剤から成る組合せの存在におけるモノマー成分の重合、
    (b)少なくとも1種の永久アニオン性モノマー及び少なくとも1種の加水分解可能なカチオン性モノマーの重合、
    (c)シェルポリマーとして少なくとも1種のその他の高分子電解質を用いるコアポリマー成分の被覆、
    (d)少なくとも1種の加水分解安定なモノマーと少なくとも1種の加水分解されやすいモノマーの少なくとも1種の架橋剤の存在における重合
    の群から選択した少なくとも一つの変法を用いて製造したことを特徴とする、超吸収性ポリマー(SAP)。
  2. モノマー構成要素を遊離酸、塩又はそれらの混合形として使用したことを特徴とする、請求項1に記載のSAP。
  3. 酸成分を重合後に、有利には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム又は水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アンモニア、第一級、第二級又は第三級C1−20−アルキルアミン、C1−20−アルカノールアミン、C5−8−シクロアルキルアミン及び/又はC6−14−アリールアミン(その際アミンは分枝鎖状及び/又は非分枝鎖状アルキル基を有してよい)又はそれらの混合物を用いて中和したことを特徴とする、請求項2に記載のSAP。
  4. 変法(a)及び/又は(b)での重合を、ラジカル塊状、溶液−、ゲル−、乳化−、分散−又は懸濁重合として実施したことを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載のSAP。
  5. 重合を水相、逆乳濁液(inverse Emulsion、油中水乳濁液)又は逆懸濁液(油中水懸濁液)中で実施したことを特徴とする、請求項4に記載のSAP。
  6. 重合を断熱条件下で実施しており、その際反応を有利にはレドックス−開始剤及び/又は光重合開始剤を用いて開始させたことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載のSAP。
  7. 重合を温度−20℃〜+30℃で、有利には−10℃〜+20℃、特に有利には0℃〜10℃で開始させたことを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載のSAP。
  8. 重合を大気圧下及び有利には熱供給なしに実施したことを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載のSAP。
  9. 重合を少なくとも1種の水と混合可能でない溶剤の存在で、特に直鎖状脂肪族炭化水素、有利にはn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン又は分枝鎖状脂肪族炭化水素(イソパラフィン)又は脂環式炭化水素、有利にはシクロヘキサン及びデカリン又は芳香族炭化水素、有利にはベンゼン、トルエン及びキシレン又はアルコール、ケトン、カルボン酸エステル、ニトロ化合物、ハロゲン含有炭化水素、エーテル又はそれらの混合物及び特に有利には水と共沸混合物を生成する有機溶剤の群から選択した有機溶剤の存在で実施したことを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載のSAP。
  10. エチレン性不飽和ビニル化合物として、エチレン性不飽和の水溶性カルボン酸及びエチレン性不飽和スルホン酸モノマー並びにその塩及び誘導体及び有利にはアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−シアノアクリル酸、β−メチルアクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β−アクリルオキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、2’−メチルイソクロトン酸、桂皮酸、p−クロロ桂皮酸、β−ステアリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサクロン酸、グルタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、トリカルボキシエチレン、無水マレイン酸又はこれらの任意の混合物の群から選択した少なくとも1種を含有することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載のSAP。
  11. アクリル−又はメタクリルスルホン酸として、スルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)の群の少なくとも1種を含有することを特徴とする、請求項10に記載のSAP。
  12. 非イオン性モノマーとして、(メタ)アクリルアミド及び水溶性(メタ)アクリルアミド−誘導体、有利にはアルキル置換されたアクリルアミド又はアクリルアミド又はメタクリルアミドのアミノアルキル置換された誘導体、特に有利にはアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N−第三級ブチルアクリルアミド並びにN−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル又はその任意の混合物の群から選択した少なくとも1種を含有することを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項に記載のSAP。
  13. 変法(a)で加水分解安定な架橋剤として、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビスメタクリルアミド及び少なくとも1個のマレインイミド基を有するモノマー、有利にはヘキサメチレンビスマレインイミド、1個より多くのビニルエーテルを有するモノマー、有利にはエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、1個より多くのアリル基を有するアリルアミノ−又はアリルアンモニウム化合物、有利にはトリアリルアミン又はテトラアリルアンモニウム塩、例えばテトラアリルアンモニウムクロリド又は1個より多くのアルキル基を有するアリルエーテル、例えばテトラアリルオキシエタン及びペンタエリスリットトリアリルエーテル又はビニル芳香族基を有するモノマー、有利にはジビニルベンゼン及びトリアリルイソシアヌレート又はジアミン、トリアミン、テトラミン又は多価アミン、有利にはエチレンジアミン及びジエチレントリアミンの群から選択した少なくとも1種を使用したことを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項に記載のSAP。
  14. 加水分解されやすい架橋剤として、ジ−、トリ−又はテトラ(メタ)アクリレート、例えば1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、エトキシル化ビスフェノール−A−ジアクリレート、エトキシル化ビスフェノール−A−ジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリットペンタアクリレート、ペンタエリスリットテトラアクリレート、ペンタエリスリットトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、シクロペンタジエンジアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート及び/又はトリス(2−ヒドロキシ)イソシアヌレート−トリメタクリレート、1個より多くの相応するカルボン酸とのビニルエステル−又はアリルエステル基を有するモノマー、例えばポリカルボン酸のジビニルエステル、ポリカルボン酸のジアリルエステル、トリアリルテレフタレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、トリビニルトリメリテート、ジビニルアジペート及び/又はジアリルスクシネートの群からのもの少なくとも1種を使用したか又は少なくとも1個のビニル性又はアリル性二重結合及び少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物、例えばグリシジルアクリレート、アリルグリシドエーテル又は1個より多くのエポキシ基を有する化合物、例えばエチレングリコールジグリシドエーテル、ジエチレングリコールジグリシドエーテル、ポリエチレングリコールジグリジドエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシドエーテル又は少なくとも1個のビニル性又はアリル性二重結合及び少なくとも1個の(メタ)アクリレート基を有する化合物、例えばポリエチレングリコールモノアリル−エーテルアクリレート又はポリエチレングリコールモノアリルエーテル−メタクリレートの群からのもの少なくとも1種を使用したことを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項に記載のSAP。
  15. 変法(a)で加水分解安定な架橋剤を0.01〜1.0モル%、有利には0.03〜0.7モル%及び特に有利には0.05〜0.5モル%の量で使用したことを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項に記載のSAP。
  16. 変法(a)で加水分解されやすい架橋剤を0.1〜10.0モル%、有利には0.3〜7.0モル%及び特に有利には0.5〜5.0モル%の量で使用したことを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項に記載のSAP。
  17. 変法(b)でアニオン性モノマーとして、エチレン性不飽和の水溶性カルボン酸及びエチレン性不飽和のスルホン酸モノマー並びにその塩及び誘導体、特にアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−シアノアクリル酸、β−メチルアクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β−アクリルオキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、2’−メチルイソクロトン酸、桂皮酸、p−クロロ桂皮酸、β−ステアリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサクロン酸、グルタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、トリカルボキシエチレン及び無水マレイン酸、特に有利にはアクリル酸、メタクリル酸、脂肪族又は芳香族ビニルスルホン酸及び特に有利にはビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリル−及びメタクリルスルホン酸及び更に有利にはスルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)又はその混合物の群からのもの少なくとも1種を使用したことを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項に記載のSAP。
  18. 変法(b)でカチオン性モノマーとして、そのカチオン電荷を加水分解によって脱離させることができるビニル化合物の重合性カチオン性エステル、例えば[2−(アクリロイルオキシ)−エチル]−トリメチルアンモニウム塩及び[2−(メタクリロイルオキシ)−エチル]−メチルアンモニウム塩又はビニル性重合可能であり、プロトン化させることができるアミノ官能基を有するモノマー、有利には3−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド又は3−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドの塩及び特に有利にはその塩酸塩及び含水硫酸塩又はそれらから成る混合物の群からのもの少なくとも1種を使用したことを特徴とする、請求項1から17までの少なくとも1項に記載のSAP。
  19. 変法(b)でアニオン性モノマー対カチオン性モノマーのモル比が0.3〜2.0:1.0、有利には0.5〜1.5:1.0及び特に有利には0.7〜1.3:1.0であったことを特徴とする、請求項1から18までのいずれか1項に記載のSAP。
  20. 変法(c)によってポリマー表面上の電荷を中和させたことを特徴とする、請求項1から19までのいずれか1項に記載のSAP。
  21. 変法(c)で分子量≦500万g/モル、特に≦300万g/モル、有利には≦200万g/モル、特に有利には<1500万g/モルを有する、特にアニオン性又はカチオン性特性を有するシェルポリマーを使用したことを特徴とする、請求項1から20までのいずれか1項に記載のSAP。
  22. 変法(c)でもう一つの高分子電解質(シェルポリマー)を水溶液として、有利には噴霧可能な溶液として、特には粘度200〜7500mPaを有する溶液として使用したことを特徴とする、請求項1から21までのいずれか1項に記載のSAP。
  23. 変法(c)でもう一つの高分子電解質が≧75モル%、有利には≧80モル%、特に有利には80〜100モル%のカチオン性モノマーの割合を有していたことを特徴とする、請求項1から22までのいずれか1項に記載のSAP。
  24. 変法(c)でコアポリマーが≦10質量%の割合の反対電荷を有するコモノマーを有していたことを特徴とする、請求項1から23までのいずれか1項に記載のSAP。
  25. 変法(c)で架橋剤として加水分解安定な架橋剤をもっぱら含有するコアポリマーを使用したことを特徴とする、請求項1から24までのいずれか1項に記載のSAP。
  26. 変法(c)で、有利には永久カチオン性電荷を有するカチオン性コアポリマー、有利には[3−(アクリロイルアミノ)−プロピル]−トリメチルアンモニウム塩及び[3−(メタクリロイルアミノ)−プロピル]−トリメチルアンモニウム塩及び特に有利にはハロゲン化物−又はメソスルフェート−タイプの塩並びにジアリルメチルアンモニウムクロリド又はその混合物を使用したことを特徴とする、請求項1から25までのいずれか1項に記載のSAP。
  27. 変法(c)が粉体被覆又は懸濁液中での電気安定被覆であることを特徴とする、請求項1から26までのいずれか1項に記載のSAP。
  28. 変法(c)で使用するシェルポリマーを溶液重合を用いて製造したことを特徴とする、請求項1から27までのいずれか1項に記載のSAP。
  29. シェルポリマーを変法(c)で塗布した層当たり各々コアポリマーに対して5〜100質量%、有利には10〜80質量%の量及び特に有利には25〜75質量%の量で使用したことを特徴とする、請求項1から28までのいずれか1項に記載のSAP。
  30. 変法(c)で、カチオン性モノマーとしてエステルクオートの群の化合物少なくとも1種、有利には[2−(アクリロイルオキシ)−エチル]−トリメチルアンモニウム塩、[2−(メタクリロイルオキシ)−エチル]−トリメチルアンモニウム塩又は[2−(アクリロイルオキシ)−エチル]ジエチルメチルアンモニウム塩(これはアニオンとしてクロリド、モノメチルスルフェート、モノエチルスルフェート又はスルフェートを含有する)又はその混合物を含有することを特徴とする、請求項1から29までのいずれか1項に記載のSAP。
  31. シェルポリマーが変法(c)で、3−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、3−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、アリルアミン、ビニルアミン又はエチレンイミンの群からのモノマー少なくとも1種を含有し、その際アミノ官能基が有利には0〜100%、特に有利には50〜100%中和されていることを特徴とする、請求項1から30までのいずれか1項に記載のSAP。
  32. 変法(c)で少なくとも2層のシェル層を有し、その際重なり合った層の電荷が各々下の層とは異なっていることを特徴とする、請求項1から31までのいずれか1項に記載のSAP。
  33. 変法(c)で少なくとも1層のシェル層が架橋されていることを特徴とする、請求項1から32までのいずれか1項に記載のSAP。
  34. 変法(c)で水溶液を用いて架橋されている少なくとも1層のシェル層を有することを特徴とする、請求項33に記載のSAP。
  35. 変法(c)で少なくとも1層のシェル層をジエポキシド、有利にはジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、無水ジイソシアネート、グリオキサール、グリオキシル酸 ホルムアルデヒド、ホルムアルデヒド形成体又はその混合物の群から選択した化合物を用いて架橋させてあることを特徴とする、請求項33又は34のいずれか1項に記載のSAP。
  36. 変法(d)で加水分解安定なモノマーとして、有利には水溶性アクリルアミド誘導体、有利にはアルキル置換されたアクリルアミド又はアクリルアミド又はメタクリルアミドのアミノアルキル置換された誘導体及び特に有利にはアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N−第三級ブチルアクリルアミド、並びにN−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル又はこれらの任意の混合物並びにビニルラクタム、例えばN−ビニルピロリドン又はN−ビニルカプロラクタム及びビニルエーテル、例えばメチルポリエチレングリコール−(350〜3000)−モノビニルエーテル又はヒドロキシブチルビニルエーテルから誘導されるようなもの、例えばポリエチレングリコール−(500〜5000)−ビニルオキシ−ブチルエーテル、ポリエチレングリコール−ブロック−プロピレングリコール−(500〜5000)−ビニルオキシ−ブチルエーテル又はこれらの任意の混合物の群から選択した永久非イオン性モノマーを使用したことを特徴とする、請求項1から35までのいずれか1項に記載のSAP。
  37. 変法(d)で加水分解されやすいモノマーとして、アクリル酸又はメタクリル酸の水溶性又は水に分散可能なエステル、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(工業生成物として異性体混合物)、側鎖としてポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はエチレングリコール及びプロピレングリコールから成るコポリマーを有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステル、エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレートの群から選択した非イオン性モノマーを使用したことを特徴とする、請求項1から36までのいずれか1項に記載のSAP。
  38. 変法(d)により製造可能なSAPが最高5.0モル%及び有利には1.5〜4.0モル%の割合のアニオン性電荷を有する非イオン性モノマーであることを特徴とする、請求項1から37までのいずれか1項に記載のSAP。
  39. 変法(d)で使用される架橋剤が加水分解安定な架橋剤であり、有利にはN,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビスメタクリルアミド又は少なくとも1個のマレインイミド基を有するモノマー、有利にはヘキサメチレンビスマレインイミド、1個より多くのビニルエーテルを有するモノマー、有利にはエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、1個より多くのアリル基を有するアリルアミノ−又はアリルアンモニウム化合物、有利にはトリアリルアミン又はテトラアリルアンモニウム塩、例えばテトラアリルアンモニウムクロリド又は1個より多くのアルキル基を有するアリルエーテル、例えばテトラアリルオキシエタン及びペンタエリスリットトリアリルエーテル又はビニル芳香族基を有するモノマー、有利にはジビニルベンゼン及びトリアリルイソシアヌレート又はジアミン、トリアミン、テトラミン又は多価アミン、有利にはエチレンジアミン及びジエチレントリアミンの群から選択したもの少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1から38までのいずれか1項に記載のSAP。
  40. 変法(d)で加水分解安定な架橋剤を0.01〜1.0モル%、有利には0.03〜0.7モル%及び特に有利には0.05〜0.5モル%の量で使用したことを特徴とする、請求項1から39までのいずれか1項に記載のSAP。
  41. 変法(a)、(b)、(c)又は(d)の少なくとも二つを用いてかつ有利にはゲル重合及び/又は逆懸濁重合の使用下で製造したことを特徴とする、請求項1から40までのいずれか1項に記載のSAP。
  42. 変法(a)及び(b)を組み合わせたことを特徴とする、請求項41に記載のSAP。
  43. 請求項1から42までのいずれか1項に記載の超吸収性ポリマーを、発泡体、成形体、繊維、シート、フィルム、ケーブル、シーラント、塗料、植物−及び真菌成長調整剤用のキャリア、包装材料、土壌添加物、作用物質の遊離調整用又は建材において用いる使用。
  44. 乾燥モルタル、コンクリート混合物、厚い被覆(これらは有利にはセメントベースであり及び特に有利にはビチューメンを含有している)又は建築分野で使用されるポリマー分散液用の添加物として用いる、請求項44に記載の使用。
  45. 建築化学混合物の調製から30分後に超吸収性ポリマーの最高吸収力の最高70%、有利には最高60%、特に有利には最高50%が達成されていることを特徴とする、請求項43又は44のいずれか1項に記載の使用。
  46. 最高吸収力が、水1リットル当たり水酸化ナトリウム4.0g又は塩化ナトリウム56.0gを含有する塩水溶液中で測定されることを特徴とする、請求項45に記載の使用。
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